JP2002160250A - 積層成形方法 - Google Patents

積層成形方法

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JP2002160250A
JP2002160250A JP2000359154A JP2000359154A JP2002160250A JP 2002160250 A JP2002160250 A JP 2002160250A JP 2000359154 A JP2000359154 A JP 2000359154A JP 2000359154 A JP2000359154 A JP 2000359154A JP 2002160250 A JP2002160250 A JP 2002160250A
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Japan
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laminated
film
pressure
molding
laminating
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JP2000359154A
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English (en)
Inventor
Akihiko Ogawa
昭彦 小川
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Meiki Seisakusho KK
Original Assignee
Meiki Seisakusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、加圧膜体に加える圧力を低く
抑え、しかも、高い圧力で成形材を加圧することができ
る積層成形方法を提供する。 【解決手段】 本発明の積層成形方法は、非通気性の
被積層材Kとフィルム状積層材Fとからなる成形材Hを
密閉された成形空間S内で加圧膜体3によって積層する
方法であって、真空雰囲気下で加圧膜体3によって被積
層材Kとフィルム状積層材Fとの少なくとも周縁を気密
に貼着させて仮貼りする仮貼工程と、成形空間S内の仮
貼りされた被積層材Kとフィルム状積層材Fとに大気圧
以上の圧力を付与することにより、被積層材Kとフィル
ム状積層材Fとを全面にわたって貼着し積層成形すると
ともに、成形空間S内に付与された圧力と対抗する圧力
を加圧膜体3に付与する本貼工程と、を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層方法に関し、
さらに詳しくは、被積層材とフィルム状積層材とを積層
する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】積層成形される積層成形材の例として
は、プリント配線回路基板を挙げることができる。プリ
ント配線回路基板を製造する場合においては、被積層材
として単層または多層からなる基板の表面に、積層され
た導電層をエッチング、めっき、はんだ等から保護する
ために、フィルム状積層材としてドライフィルムフォト
レジストを積層成形する工程がある。被積層材としての
基板には、フェノール樹脂やエポキシ樹脂等の熱硬化性
樹脂をガラス繊維に含浸することにより構成された比較
的剛性を有する積層基板や、ポリイミド等の熱可塑性樹
脂からなる可撓性を有する所謂フレキシブル基板等の種
類がある。また、フィルム状積層材としてのドライフィ
ルムフォトレジストは一般に、ベースフィルムに感光層
が塗布され、感光層の表面に保護フィルムが貼着された
構成となっている。ドライフィルムフォトレジストは、
加熱することによって感光層が粘着性を備えた状態で、
回路基板の表面に対して加圧することにより積層され
る。
【0003】このように被積層材である基板とフィルム
状積層材であるドライフィルムフォトレジストとを積層
成形する場合、両者の間には、揮発性成分等による気泡
や空気等が残留することによりボイドが発生し易くな
る。発生したボイドは、例えば溶融はんだ浴等、後工程
における高温処理時に膨張し、積層成形されたドライフ
ィルムフォトレジストを破損させる場合等があり、プリ
ント配線板の保護不良や絶縁不良、ひいては導電不良等
の原因となるおそれがある。
【0004】そのため、上記プリント配線板のような積
層成形材を積層成形する場合には、被積層材とフィルム
状積層材との間にボイドを発生させないように、真空雰
囲気下において積層成形材を加熱・加圧することにより
積層成形することが従来から行われている。
【0005】従来の真空雰囲気下で積層成形材を積層成
形するための技術としては、例えば特開平10−175
229号公報などに開示されているように、相対向して
近接遠体可能に設けられた上板および下板と、上板およ
び/または下板の対向面に設けられた加圧膜体と、上板
と下板とが近接した際に両板の間で挟持されることによ
って成形材が収容される密閉された成形空間を形成する
枠体と、成形材を加熱する加熱手段と、成形空間内を真
空引きする減圧手段と、成形区間内に収容された成形材
を任意のタイミングで加圧すべく加圧膜体を操作する加
圧膜体操作手段とを備えた真空積層装置を用いることが
知られている。加圧膜体は、弾性、可撓性、伸縮性、お
よび耐熱性などを有するゴムなどの素材により構成され
る。
【0006】当該公報により開示されているような真空
積層装置では、成形材を上板と下板との間に配置して両
板を近接させて枠体を挟持し、密閉された成形空間内に
成形材が収容された状態とする。そして、成形空間内を
減圧手段により真空引きするのであるが、このときの真
空引きすることによって加圧膜体が成形空間内に膨出し
て不用意に成形材を加圧しないように、加圧膜体操作手
段によって加圧膜体をその上板および/または下板の対
向面に吸着させるよう操作する。その後、成形空間内の
真空引きした状態を維持しつつ、加圧膜体操作手段によ
って加圧膜体をその上板および/または下板の対向面か
ら離して膨らませるように操作して、加圧膜体間で、あ
るいは、加圧膜体と上板または下板の対向面との間で、
成形材を加熱しつつ加圧して積層成形する。
【0007】なお、所定のパターンの導電層などが形成
された基板の表面にドライフィルムフォトレジストを積
層成形する場合など、加圧膜体を使用して表面に微細な
凹凸を有する被積層材とフィルム状積層材とを転写性よ
く積層成形するためには、加圧膜体を膨らませるように
操作する圧力を高くして、被積層材の表面の凹凸に加圧
膜体を追従変形させると共に、成形材への加圧圧力を高
くすることが望ましい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、成形
材、特に被積層材が比較的厚みを有しているため、かか
る成形材を加圧膜体によって加圧し積層成形する際に
は、加圧膜体が成形材の厚さに応じて変形される。そし
て、この積層成形を繰り返し行うことによって、やがて
加圧膜体が繰り返し変形されるために劣化する。一方、
表面に微細な凹凸を有する被積層材とフィルム状積層材
とを転写性よく積層成形するためには、加圧膜体に加え
る圧力を高くする必要がある。ところが、加圧膜体に加
える圧力を高くすると、加圧膜体が被積層材の表面の微
細な凹凸に無理に追従しようと変形するため、加圧膜体
の局部に過大な負荷が加わり破損するという問題が発生
する。そのため、上述したように成形材にとっては転写
性を向上させるために加圧圧力を高くすることが望まし
い反面、加圧膜体にとっては破損を防止して寿命を延ば
すために加える圧力を低くすることが望ましい。
【0009】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
で、簡単な構成で、被積層材とフィルム状積層材とを全
面にわたって、転写性が良好で、容易に且つ確実に貼着
させて積層成形することができる積層成形方法を提供す
ることを目的とする。また、本発明は、被積層材とフィ
ルム状積層材とを加圧するために加圧膜体を使用する場
合に、加圧膜体の破損を防止して寿命を長くすることが
できる積層成形方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の積層成形方法
に係る発明は、上記目的を達成するため、非通気性の被
積層材とフィルム状積層材とを積層する方法であって、
真空雰囲気下で被積層材とフィルム状積層材との少なく
とも周縁を気密に貼着させて仮貼りする仮貼工程と、仮
貼りされた被積層材とフィルム状積層材との周囲を大気
圧以上の圧力雰囲気下とすることにより、被積層材とフ
ィルム状積層材とを全面にわたって貼着し積層成形する
本貼工程と、を有することを特徴とするものである。
【0011】請求項2の積層成形方法に係る発明は、上
記目的を達成するため、請求項1に記載の発明におい
て、少なくとも一部が加圧膜体によって構成される成形
空間内に被積層材とフィルム状積層材とを収容して該成
形空間を密閉し、仮貼工程において、被積層材とフィル
ム状積層材とを加圧することなく密閉された成形空間内
を真空引きした後に、被積層材とフィルム状積層材とを
加圧膜体で加圧することにより貼着させて仮貼りし、本
貼工程において、密閉された成形空間内に大気圧以上の
圧力を付与することにより被積層材とフィルム状積層材
とを本貼りすると共に、成形空間内に付与される圧力と
対抗する圧力を加圧膜体に付与することを特徴とするも
のである。
【0012】請求項1の発明では、最初に仮貼工程にお
いて、真空雰囲気下で非通気性の被積層材とフィルム状
積層材との少なくとも周縁を気密に貼着させて仮貼りす
る。非積層材とフィルム状積層材は、非通気性のものか
らなるため、その間であって仮貼りされた周縁から面方
向内側が真空の状態に維持される。その後、本貼工程で
は、仮貼りされた被積層材とフィルム状積層材との周囲
を大気圧以上の圧力雰囲気下とすることにより、被積層
材とフィルム状積層材とを全面にわたって貼着し積層成
形する。被積層材とフィルム状積層材との間は、仮貼工
程において周縁が真空雰囲気下で仮貼りされているた
め、その後の本貼工程で周囲を大気圧以上の圧力雰囲気
下とした際に空気などが入り込むことがなく、全面にわ
たって転写性よく容易に且つ確実に貼着され積層成形さ
れる。
【0013】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、最初に、被積層材とフィルム状積層材とを成形空
間内に収容してこの成形空間を密閉する。成形空間は、
少なくともその一部が加圧膜体によって構成されてい
る。仮貼工程においては、加圧膜体が成形空間内に膨出
して被積層材とフィルム状積層材とが不用意に加圧され
ないようにした状態で、成形空間内を真空引きする。こ
の状態から加圧膜体を成形空間内に膨出させて被積層材
とフィルム状積層材とを加圧することにより、その少な
くとも周縁を気密に貼着させて仮貼りする。次いで、本
貼工程においては、密閉された成形空間内に大気圧以上
の圧力を付与すると共に、この付与された圧力と対抗す
る圧力を加圧膜体に付与する。仮貼工程で仮貼りされた
被積層材とフィルム状積層材は、その収容されている成
形空間内に付与された大気圧以上の圧力によって全面に
わたって容易に且つ確実に貼着され積層成形される。ま
た、成形空間の少なくとも一部を構成する加圧膜体は、
成形空間内に付与される圧力と対抗する圧力を付与され
るため、成形空間内に付与される圧力によってその局部
に過大な負荷を加えられることがなく、したがって、無
理な変形が生じることがない。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の積層成形方法を説明する
に先立って、本発明を実施するために使用される積層成
形装置の一形態を図1から図3に基づいて説明する。な
お、図において、同一符号は同一部分または相当部分と
する。この実施の形態で使用される積層成形装置は、概
略、相対向して配置され相対的に近接遠体可能に設けら
れた上板1および下板2と、上板1または下板2のいず
れか一方(この実施の形態の場合)の対向面に設けられ
た加圧膜体3と、上板1および下板2が近接した際に両
板1、2の間で挟持されることによって成形材が収容さ
れる成形空間Sを形成する枠体4と、成形材を加熱する
加熱手段(後述する)と、成形空間S内を真空引きする
減圧手段(後述する)と、成形空間S内に収容された被
積層材Kとフィルム状積層材Fとからなる成形材Hを任
意のタイミングで加圧すべく加圧膜体3を操作する加圧
膜体操作手段(後述する)と、仮貼りされた成形材Hを
本貼りするように成形空間S内に大気圧以上の圧力を付
与する本貼圧付与手段(後述する)と、を備えている。
図に示した実施の形態においては、加圧膜体3が下板2
の上面に設けられている。
【0015】上板1は、略矩形の平板状体からなるもの
で、その下面には、枠体4の内周開口と略同じ大きさの
凹部10が形成されている。また、上板1の略中央に
は、通路11が凹部10内に貫通するように穿設されて
いる。この通路11には、減圧手段としての真空ポンプ
(図示を省略した)と、および本貼工程で使用される本
貼圧付与手段として、エアコンプレッサなどの加圧流体
源および/または大気圧導入バルブとが切り替え可能に
接続される。凹部10内には、凹部10の側壁面10a
との間に全周にわたって間隙を有するように、上定盤1
2、ヒータ13、および断熱材14が順次設けられてい
る。凹部10と断熱材14との間の接合面は、その側壁
面10aの間隙と通路11とが連通するように構成され
ている。
【0016】下板2は、上板1と同様に、略矩形の平板
状体からなるもので、その上面には、枠体4の内周開口
よりもわずかに小さい面積となるように、凹部20が形
成されている。また、下板1の略中央には、通路21が
凹部20内に貫通するように穿設されている。下板2の
凹部20内には、凹部20の側壁面20aとの間に全周
にわたって間隙を有するように、下定盤22、ヒータ2
3、および断熱材24が順次設けられている。凹部20
と断熱材24との間の接合面は、その側壁面20aの間
隙と通路21とが連通するように構成されている。この
通路21には、成形材Hを任意のタイミングで加圧する
ことができるように加圧膜体3を操作するための加圧膜
体操作手段(図示は省略する)が接続される。加圧膜体
操作手段は、真空ポンプなどの減圧手段と、エアコンプ
レッサなどの加圧流体源または通路21を大気と連通さ
せる大気導入バルブとを、切り替え可能に構成してな
る。加圧膜体操作手段は、その減圧手段を駆動すること
により加圧膜体3を下定盤22の表面に吸着させ、ま
た、その加圧流体源を駆動または大気導入バルブを開放
することにより加圧膜体3を真空引きされた成形空間S
内に膨出させる。
【0017】加圧膜体3は、弾性、伸縮性、可撓性およ
び耐熱性などを有する、例えばシリコンゴムやフッ素ゴ
ムからなるもので、その周縁が下板2の上面周縁と枠体
4との間で挟まれることにより、下板2の下定盤21が
配設された凹部20を気密に覆うように固定されてい
る。枠体4は、積層成形を行う成形材Hに応じて、所定
の大きさの成形空間Sを形成することができるように大
きさが設定されてなるもので、その上面には上板1の下
面と当接することにより形成された成形空間Sの気密性
を維持するためのシール部材40が設けられている。
【0018】すなわち、この実施の形態で使用される積
層成形装置では、上板1と下板2を相対的に近接させて
その間で枠体4を挟持することによって、成形材を収容
する密閉された成形空間Sが形成され、この成形空間S
は、上定盤12と枠体4の内周面と加圧膜体3によって
構成される。
【0019】本発明の積層成形方法を、以上のように構
成された積層成形装置を使用した場合により、図1〜3
に基づいて詳細に説明する。本発明の積層成形方法は、
概略、非通気性の被積層材Kとフィルム状積層材Fとか
らなる成形材Hを密閉された成形空間S内で加圧膜体3
によって積層する方法であって、真空雰囲気下で加圧膜
体3によって被積層材Kとフィルム状積層材Fとの少な
くとも周縁を気密に貼着させて仮貼りする仮貼工程と、
成形空間S内の仮貼りされた被積層材Kとフィルム状積
層材Fとに大気圧以上の圧力を付与することにより、被
積層材Kとフィルム状積層材Fとを全面にわたって貼着
し積層成形するとともに、成形空間S内に付与された圧
力と対抗する圧力を加圧膜体3に付与する本貼工程と、
を有する。なお、この実施の形態では、被積層材Kおよ
びフィルム状積層材Fとしては、基板Kおよびドライフ
ィルムフォトレジストFを積層成形する場合で説明す
る。
【0020】基板Kは、所定の厚さを有しており、その
表面には所定のパターンの導電層など(図示は省略す
る)が形成されていることにより微細な凹凸が形成され
ているが、スルーホールや比較的深い穴が穿設されてい
ない。また、ドライフィルムフォトレジストFは、非通
気性のベースフィルムに感光層が塗布されたものからな
り、感光層の表面には積層成形される直前まで保護フィ
ルムが貼着されている(図示は省略する)。なお、この
実施の形態では、基板Kの両面にドライフィルムフォト
レジストF、Fを積層成形する場合で説明するが、本発
明はこの実施の形態に限定されることなく、基板Kの一
方の面のみにドライフィルムフォトレジストFを積層成
形する場合は勿論のこと、基板Kとドライフィルムフォ
トレジストF以外の被積層材Kとフィルム状積層材Fを
積層成形する場合にも適用することができる。また、本
発明では、図示は省略するが、基板Kの下方に配置され
るドライフィルムフォトレジストFを帯状に形成して、
成形空間S内に基板Kと共に順次配置させるようにこの
帯状のドライフィルムフォトレジストFを送るように構
成することができ、また、基板Kの一方の面のみにドラ
イフィルムフォトレジストFを積層成形する場合には、
帯状のキャリヤフィルムに基板Kとドライフィルムフォ
トレジストFとを載置して送るように構成することもで
きる。
【0021】基板KとドライフィルムフォトレジストF
を積層成形するに際しては、最初に上板1と下板2とが
相対的に離間して成形空間Sが開放されている状態とさ
れており、ドライフィルムフォトレジストFは、保護フ
ィルムが剥がされ感光層が基板Kと対向するように配置
され、基板Kと共に整合されて上板1と下板2の加圧膜
体3との間に配置される。そして、上板1と下板2とを
相対的に近接させると、図1に示すように、枠体4のシ
ール部材40が上板1の下面の周縁に当接して、成形材
Hを収容した密閉された成形空間Sが形成されることと
なる。
【0022】次いで、図1に矢印V1で示すように、通
路11に接続された真空ポンプなどの減圧手段によって
密閉された成形空間S内を真空引きする。なお、この成
形空間S内の真空引きを開始するまでには、成形空間S
内の真空引きによって加圧膜体3が不用意に膨らんで成
形材Hを上定盤12との間で加圧することがないよう
に、図1に矢印V2で示すように、通路21に接続され
た加圧膜体操作手段の真空ポンプなどの駆動によって加
圧膜体3が下定盤22の表面に吸着されている。
【0023】成形空間S内の真空引きが完了すると、基
板KとドライフィルムフォトレジストFとの間を含む周
囲が完全に脱気された状態となる。この状態で、図2に
矢印V1で示すように、通路11に接続された減圧手段
による成形空間S内の真空引きを維持しつつ、加圧膜体
操作手段によって通路21を大気と連通させ、または、
通路21に加圧流体源から加圧流体を積極的に供給して
(図2に鎖線で示した矢印P2を参照)、加圧膜体3を
仮貼り用の比較的低い所定の圧力で膨らませることによ
って、基板KとドライフィルムフォトレジストFとの間
が完全に脱気された状態の成形材Hを上定盤12に対し
て加圧し、ヒータ13および23の熱によって少なくと
も周縁を貼着する(仮貼工程)。ここで、仮貼り用の圧
力とは、加圧膜体3が基板Kの表面の微細な凹凸に無理
に追従するように変形されることがなく、且つ、基板K
とドライフィルムフォトレジストFとの少なくとも周縁
を気密に貼着し得る程度の圧力をいう。
【0024】その後、図3に示すように、通路11に対
する接続を減圧手段から本貼圧付与手段に切り替えて、
この実施の形態の場合、成形空間S内に大気圧以上の所
定の圧力を積極的に付与する(矢印P1を参照)と共
に、加圧膜体操作手段によって通路21に加圧流体源か
ら加圧流体を成形空間S内に付与された圧力と対抗する
圧力で供給する(矢印P2を参照)。仮貼工程におい
て、基板KとドライフィルムフォトレジストFとの間が
完全に脱気された状態でその少なくとも周縁が気密に貼
着された成形材Hは、加圧膜体3によることなく、図3
に矢印p、p、p…で示すように、パスカルの原理によ
って密閉された成形空間S内で静圧によって均等に加圧
されることとなり、非通気性である基板Kの表面の微細
な凹凸に同じく非通気性のドライフィルムフォトレジス
トFが確実に追従するように貼着される(本貼工程)。
ここで、本貼用の圧力とは、基板Kの表面の微細な凹凸
にドライフィルムフォトレジストFを追従させるように
貼着し得る程度の圧力をいう。
【0025】このとき、加圧膜体3には、通路11から
本貼圧付与手段により成形空間S内に供給される加圧流
体の圧力P1が付与されることとなる。しかしながら、
本発明では、成形空間S内に供給される加圧流体の圧力
と対抗する圧力P2の流体を加圧膜体操作手段によって
通路21から供給して、加圧膜体3に互いに作用する圧
力によって打ち消すかまたは低減させる。そのため、本
貼工程において加圧膜体3に作用する圧力は、加圧膜体
操作手段によって通路21から供給される加圧流体の圧
力と、通路11から本貼圧付与手段により供給される加
圧流体の圧力との差(P2−P1)となる。すなわち、
本発明では、仮貼りされた成形材Hを、加圧膜体3によ
ることなく、パスカルの原理によって成形空間に供給さ
れる圧力によって加圧し、しかも、成形空間S内に供給
される圧力と対抗する圧力を加圧膜体3に付与するた
め、加圧膜体3に加わる圧力が低く抑えられるために加
圧膜体3の破損を防止して寿命を延ばすことができ、且
つ、高い圧力で成形材Hを加圧することができるとい
う、従来の技術においては相反する課題を同時に達成す
ることができる。
【0026】なお、本発明では、本貼工程で付与される
加圧膜体操作手段による圧力を本貼圧付与手段による圧
力と略等しいか僅かに下回るように設定した場合(P1
≧P2)には、仮貼りされた成形材Hを上定盤12に押
し当てられ加圧されることがないために、基板Kの通り
の形状に製品を成形することができ、また、本貼圧付与
手段による圧力を加圧膜体操作手段による圧力が上回る
ように設定した場合(P1<P2)には、成形材Hが加
圧膜体3によって上定盤12に押し当てられ加圧される
ために(図2を参照)、上定盤12の表面に慣わされた
形状の製品を成形することができる。図3では、このよ
うな双方の場合を表わすと共に、成形材Hがパスカルの
原理によって均等に加圧されている状態を説明するため
に、成形空間S内で成形材Hが浮いているように示され
ていることに注意されたい。
【0027】また、本発明では、仮貼工程で基板Kとド
ライフィルムフォトレジストFとの間を完全に脱気した
状態でその少なくとも周縁を気密に貼着するため、基板
13の表面の微細な凹凸に対するドライフィルムフォト
レジストFの追従性がよい場合には、仮貼工程が完了し
た成形材Hの周囲を大気圧雰囲気として、仮貼りされた
基板KとドライフィルムフォトレジストFとの間の負圧
のみによって本貼工程を行うこともできる。
【0028】さらに、本発明の積層成形方法では、仮貼
工程が完了した時点で成形空間S内から成形材Hを取り
出し、上述した積層成形装置とは別に、図4に示すよう
な本貼工程を行うための積層成形装置を使用することも
できる。以下に、図4に示された本貼工程用の積層成形
装置を説明する。なお、ここでは、上述した積層成形装
置と同様または相当する部分には同じ符号を付してその
説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
【0029】図4に示された積層成形装置は、加圧膜体
3を備えておらず、上板1および下板2の通路11、2
1の少なくとも一方には、矢印で示すように、成形空間
S内を大気圧よりも高い圧力とするためのエアコンプレ
ッサなどの図示しない加圧流体源が接続されている。こ
の実施の形態では、加圧膜体3が成形空間Sを構成して
いないため、成形空間S内を大気圧よりも高い圧力にし
たときに、これと対抗するような圧力を加える必要がな
く、構成が簡単であると共に、図3に示された積層成形
装置の場合よりも成形空間S内の圧力を容易に大気圧よ
りも高くして転写性を向上させることができ、さらに
は、上述した構成の積層成形装置における加圧膜体3の
破損を防止して寿命を延ばすことができる。
【0030】なお、本発明は上述した実施の形態に限定
されることなく、上板1と下板2の対向面にそれぞれ加
圧膜体3、3が設けられた積層成形装置を使用する場合
にも適用することができる。
【0031】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、真空雰囲気下
で被積層材とフィルム状積層材との少なくとも周縁を気
密に貼着させて仮貼りする仮貼工程と、仮貼りされた被
積層材とフィルム状積層材との周囲を大気圧以上の圧力
雰囲気下とすることにより、被積層材とフィルム状積層
材とを全面にわたって貼着し積層成形する本貼工程と、
を有するという簡単な構成で、容易に且つ確実に被積層
材とフィルム状積層材とを全面にわたって転写性よく貼
着させて積層成形することができる積層成形方法を提供
することができる。
【0032】請求項2の発明によれば、請求項1に記載
の発明において、少なくとも一部が加圧膜体によって構
成される成形空間内に被積層材とフィルム状積層材とを
収容して該成形空間を密閉し、仮貼工程において、被積
層材とフィルム状積層材とを加圧することなく密閉され
た成形空間内を真空引きした後に、被積層材とフィルム
状積層材とを加圧膜体で加圧することにより貼着させて
仮貼りし、本貼工程において、密閉された成形空間内に
大気圧以上の圧力を付与することにより被積層材とフィ
ルム状積層材とを本貼りすると共に、成形空間内に付与
される圧力と対抗する圧力を加圧膜体に付与することに
よって、被積層材とフィルム状積層材とを高い圧力で加
圧して全面にわたってさらに転写性よく確実に貼着させ
て積層成形することができると共に、加圧膜体に加わる
圧力を抑えて無理な変形を防止することができるため
に、加圧膜体の破損を防止して寿命を延ばすことができ
る積層成形方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するために使用される積層成形装
置の一形態を示す断面図である。
【図2】図1の状態から仮貼工程を行っている状態を示
す断面図である。
【図3】図2の状態から本貼工程を行っている状態を示
す断面図である。
【図4】本発明の本貼工程を実施するために使用される
積層成形装置の別の形態を示す断面図である。
【符号の説明】
S 成形空間 K 基板(被積層材) F ドライフィルムフォトレジスト(フィルム状積層
材) 1 上板 2 下板 3 加圧膜体 4 枠体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 9:00 B29L 9:00 Fターム(参考) 4F204 AD08 AG02 AG03 AH36 AM26 AM27 AM28 FA13 FB01 FB13 FB22 FF50 FJ30 FN02 FQ37 5E339 BC02 CC01 CC10 CD01 CE12 CE16 CF15 DD02 5E343 AA01 AA11 BB21 CC62 ER16 ER18 GG08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非通気性の被積層材とフィルム状積層材
    とを積層する方法であって、 真空雰囲気下で被積層材とフィルム状積層材との少なく
    とも周縁を気密に貼着させて仮貼りする仮貼工程と、 仮貼りされた被積層材とフィルム状積層材との周囲を大
    気圧以上の圧力雰囲気下とすることにより、被積層材と
    フィルム状積層材とを全面にわたって貼着し積層成形す
    る本貼工程と、を有することを特徴とする積層成形方
    法。
  2. 【請求項2】 少なくとも一部が加圧膜体によって構成
    される成形空間内に被積層材とフィルム状積層材とを収
    容して該成形空間を密閉し、 仮貼工程において、被積層材とフィルム状積層材とを加
    圧することなく密閉された成形空間内を真空引きした後
    に、被積層材とフィルム状積層材とを加圧膜体で加圧す
    ることにより貼着させて仮貼りし、 本貼工程において、密閉された成形空間内に大気圧以上
    の圧力を付与することにより被積層材とフィルム状積層
    材とを本貼りすると共に、成形空間内に付与される圧力
    と対抗する圧力を加圧膜体に付与することを特徴とする
    請求項1に記載の積層成形方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008155521A (ja) * 2006-12-25 2008-07-10 Yasuda Koki Kk 熱転写成形方法及び熱転写成形装置

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