JP2002159893A - ポンプ式吐出容器 - Google Patents

ポンプ式吐出容器

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JP2002159893A JP2000362026A JP2000362026A JP2002159893A JP 2002159893 A JP2002159893 A JP 2002159893A JP 2000362026 A JP2000362026 A JP 2000362026A JP 2000362026 A JP2000362026 A JP 2000362026A JP 2002159893 A JP2002159893 A JP 2002159893A
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    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B11/00Single-unit hand-held apparatus in which flow of contents is produced by the muscular force of the operator at the moment of use
    • B05B11/01Single-unit hand-held apparatus in which flow of contents is produced by the muscular force of the operator at the moment of use characterised by the means producing the flow
    • B05B11/10Pump arrangements for transferring the contents from the container to a pump chamber by a sucking effect and forcing the contents out through the dispensing nozzle
    • B05B11/1087Combination of liquid and air pumps

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  • Containers And Packaging Bodies Having A Special Means To Remove Contents (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノズル体を上限位置に維持した状態で流通・
販売されるポンプ式吐出容器について、使用時に外部か
ら容器内に水が侵入し難いものにすると共に、流通・販
売時にノズル体の押し下げを防止するためのストッパー
を、ポンプの構成部品と一体的に設けることで、部品点
数が増加するのを抑え、しかも、ストッパー自体にタン
パーエビデンス機能を持たせることで、不正使用防止の
ためのシュリンク包装を必要としないようにする。 【解決手段】 ステム部41の周りを囲むような遮蔽筒
部10aを上部に一体的に形成したステム支持筒体10
を、キャップ3の中央開口縁部34に取り付け、ステム
支持筒体10よりも大径の外筒部42を、ノズル体4の
頂部から一体的に垂下させると共に、ノズル体4が上限
位置から誤って押し下げられるのを阻止するためのスト
ッパー9を、ノズル体4の上限位置でノズル体4の外筒
部42の下端と当接するように、切断可能な弱化部を有
する連結部11を介して、ステム支持筒体10と一体的
に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器のキャップか
ら上方に突設されたノズル体を押し下げヘッドとして上
下動させることで、容器内に収納された内容液を、その
まま或いは泡状態として、ノズル体の吐出口から吐出す
るようなポンプ式吐出容器に関し、特に、消費者が使用
を開始する前にノズル体が誤って押し下げられるのを防
止するためのストッパーが設置されたポンプ式吐出容器
に関する。
【0002】
【従来の技術】シャンプー,ハンドソープ,洗顔剤,整
髪剤,ひげ剃り剤等の液体を内容物とし、ノズル体とシ
リンダ体とピストン体を主な構成部材とするポンプ機構
を容器に一体的に設置したポンプ式吐出容器について
は、従来から様々なものが提案され既に商品化されてい
て、そのようなポンプ式吐出容器では、容器のキャップ
から上方に突出したノズル体の操作により、容器の口部
から容器内に垂設されたシリンダ体の内部で、キャップ
の天板部を貫通する円筒状のステム部を介してノズル体
と連結されたピストン体が、バネ力により常に上方に付
勢された状態で所定範囲だけ上下動することで、容器内
に収納されている液体がシリンダ体の下端から吸い上げ
られ、ピストン体とステム部の中空軸心部を通って、そ
のままの状態で、或いは、空気が混入された泡状態で、
ノズル体の吐出口から容器の外部に吐出されるようにな
っている。
【0003】そのようなポンプ式吐出容器について、製
造されてから消費者が使用を開始する前の流通・販売時
の状態として、従来から、ノズル体を下限位置に維持し
た状態とノズル体を上限位置に維持した状態との両方が
採用されていて、ノズル体を下限位置に維持した状態の
ものでは、例えば、特開昭58−143863号公報や
特開平8−103703号公報に示されているように、
ノズル体(ヘッド)を下限位置で固定するための手段と
して、消費者が使用を開始するときに解除できるロック
手段(切断可能なバージンシールや係脱可能なフック)
をノズル体に一体的に形成して、このロック手段を容器
の口部に冠着されるキャップに係合させておくことで、
流通・販売時にはノズル体を下限位置に維持しておくよ
うにしている。
【0004】これに対して、ノズル体を上限位置に維持
した状態のものでは、ピストン体と連結されるノズル体
が、ピストン体とシリンダ体の間に介装されたスプリン
グのバネ力により常に上方に付勢されていることで、強
制的にノズル体を上限位置にロックするような手段は必
要はないものの、そのままでは流通・販売時に誤ってノ
ズル体が上限位置から押し下げられる虞があることか
ら、例えば、特開平8−268459号公報中に図示さ
れているように、ノズル体(ヘッド)を全体的に覆うよ
うなオーバーキャップを設けたり、或いは、例えば、特
開平10−101117号公報や特開平10−1943
17号公報に示されているように、容器の口部に冠着さ
れるキャップとノズル体(ヘッド)との間にストッパー
を介装させたりすることで、消費者が使用を開始する前
にノズル体が誤って押し下げられるのを防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
にノズル体が上限位置に維持された状態で流通・販売さ
れるポンプ式吐出容器について、従来のものでは、ノズ
ル体を全体的に覆うようなオーバーキャップを設けるに
しても、或いは、キャップとノズル体の間にストッパー
を介装させるにしても、オーバーキャップやストッパー
という一個の部品を、ポンプ機構を構成するための部品
とは別に用意することが必要となり、それによって部品
点数が増加すると共に、ポンプ式吐出容器の組立時にお
ける組立工程や組立設備が複雑化することとなる。
【0006】また、オーバーキャップやストッパーがあ
ることでノズル体が誤って押し下げられるのは防止でき
るものの、それだけでは、流通・販売の段階でオーバー
キャップやストッパーが一度取り外されてから再装着さ
れてもそれを確認することはできず、悪戯されたことを
明示(タンパーエビデンス)することによる不正使用防
止(ピルファープルーフ)の機能を与えるためには、オ
ーバーキャップやストッパーを装着した上から更にその
部分を覆うようにシュリンク包装を行うことが必要とな
って、過剰包装の問題が生じることとなる。
【0007】一方、上記のような問題とは別に、ポンプ
式吐出容器では、上記の各引用公報から見ても判るよう
に、ノズル体(ヘッド)とピストン体を連結する筒状の
ステム部、或いは、ノズル体の頂部から垂設されている
外筒部の何れかが、容器の口部に冠着されるキャップの
天板中央部に開設された開口部の縁部によって摺動自在
に保持されていることで、ノズル体が軸線をずらすこと
なく上下動できるようになっている。
【0008】そのようなポンプ式吐出容器を風呂場など
で使用した時に、飛び散った水が容器の表面に付着する
と、その水が流下してキャップの中央開口縁部とノズル
体(ステム部又は外筒部)との摺接部分の隙間に入り込
む可能性が高く、しかも、この隙間は、内容物の吐出に
より容器内が負圧になるのを防止するために空気を外部
から導入したり、内容液を泡状態とするために必要な空
気を外部から導入したりするための空気の吸入口となっ
ていることから、隙間に入った水は空気と共に容器内に
容易に侵入することとなる。
【0009】そのようにして容器内に外部の水が侵入す
ると、通常シリンダ部分に塗布してあるシリコン等の滑
剤を洗い流してピストン体の摺動性を悪化させたり、容
器本体内に収納されている内容液に混入してその色や香
りを変化させてしまうというような問題を起こすことが
あり、特に、内容液に空気を混合して泡状態で吐出する
泡出し容器の場合には、シリンダ体とピストン体により
画成される空気室内に多くの水が溜まると、混合室内に
送り込まれる内容液と空気の比が使用開始時とは異なっ
てしまうため、泡質が設計したものとは異なってしまう
という問題が起きたり、或いは、容器内に侵入してくる
水は汚れていることが多いので、空気用シリンダの内部
に溜まってカビ等を発生させ易く、その場合には、ポン
ピングによりカビ臭が混合室内に送り込まれることで、
吐出される泡の香気を悪化させてしまうという問題も起
きる可能性がある。
【0010】本発明は、上記のような問題の解消を課題
とするもので、具体的には、ノズル体を上限位置に維持
した状態で流通・販売されるポンプ式吐出容器につい
て、使用時に外部から容器内に水が侵入し難いものにす
ると共に、流通・販売時にノズル体の押し下げを防止す
るためのストッパーを、ポンプの構成部品と一体的に設
けることで、部品点数が増加するのを抑え、しかも、ス
トッパー自体にタンパーエビデンス機能を持たせること
で、不正使用防止のためのシュリンク包装を必要としな
いようにすることを課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
課題を解決するために、容器の口部から容器内に垂設さ
れたシリンダ体に対して常に上方に付勢された状態で所
定範囲だけ上下動可能に配設されたピストン体が、容器
の口部に冠着されるキャップの天板中央部に開設された
開口部を貫通する筒状のステム部を介して、容器の外側
に配置されて吐出口を有するノズル体と一体的に連結さ
れているポンプ式吐出容器において、ステム部の周りを
囲むような遮蔽筒部を上部に一体的に形成したステム支
持筒体を、キャップの中央開口縁部に取り付け、ステム
支持筒体よりも大径の外筒部を、ノズル体の頂部から一
体的に垂下させると共に、ノズル体が上限位置から誤っ
て押し下げられるのを阻止するためのストッパーを、ノ
ズル体の上限位置でノズル体の外筒部の下端と当接する
ように、切断可能な弱化部を有する連結部を介して、ス
テム支持筒体と一体的に形成することを特徴とするもの
である。
【0012】上記のような構成によれば、ノズル体が上
限位置から誤って押し下げられるのを阻止するためのス
トッパーが、ポンプの構成部品であるステム支持筒体と
一体的に一部品として形成されていることで、ストッパ
ーの設置により部品点数を増加させるようなことはな
く、さらに、切断可能な弱化部を有する連結部を介して
ストッパーとステム支持筒体を一体的に連結しているこ
とで、ストッパーを取り外したことが連結部の弱化部の
切断によって明白に示されることとなる。
【0013】また、ストッパーを取り外してから使用す
る際に、ノズル体の外筒部とステム支持筒体の遮蔽筒部
とによりステム部の周りが遮蔽されていることで、使用
環境で飛び散った水がステム部に付着することはなく、
ノズル体の外筒部やステム支持筒体の遮蔽筒部に付着し
た水はそのまま容器外へ流下するため、ステム部とステ
ム支持筒体の間の隙間から外部の水が容器内に侵入する
ことはない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明のポンプ式吐出容器
の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
なお、本発明のポンプ式吐出容器の一実施形態につい
て、図1は、要部の外観を示し、図2は、要部の使用前
(ノズル体が上限位置)の状態を示し、図3は、要部の
使用時(ノズル体が下限位置)の状態を示し、図4
(A)〜(C)は、ストッパーとステム支持筒体を一体
化した部品自体の構造を示し、図5および図6は、ポン
プ式吐出容器へのストッパーの組み付け前と後の状態を
それぞれ示すものである。また、図7(A)〜(C)お
よび図8(A)〜(C)は、ストッパーとステム支持筒
体を一体化した部品の他の各例について、部品自体の構
造をそれぞれ示すものである。
【0015】本実施形態のポンプ式吐出容器1は、その
容器本体内にシャンプー,ハンドソープ,洗顔料,整髪
料,ひげ剃り剤等、界面活性剤を含有する液体を収容す
るものであり、図1に示すように、容器本体2の口部に
着脱可能に冠着されるキャップ3から上方に、吐出部4
3を有するノズル体4が押し下げ操作用のヘッドとして
突出しているのに対して、このノズル体4の下方に、製
造されてから消費者の手にわたる前の流通・販売の段階
でノズル体4が誤って押し下げられるのを阻止するため
のストッパー9を設けたものである。
【0016】このポンプ式吐出容器1のポンプ構造につ
いては、図2に示すように、ノズル体4とシリンダ体5
とピストン体6を一体的に組み付けたものであって、ノ
ズル体4は容器本体2の外側でキャップ3の上方に位置
し、シリンダ体5は容器本体2の口部から内部に向けて
垂設され、空気用ピストン7と液用ピストン8からなる
ピストン体6は、キャップ3の下面側に固定されるシリ
ンダ体5の内部に上下動可能に配設されていて、ノズル
体4とピストン体6は、キャップ3の天板部中央に開設
された開口部を貫通する筒状のステム部(ノズル体4の
ステム部41とピストン体6のステム部71)を介して
一体的に連結されている。
【0017】キャップ3の下面側に固定されたシリンダ
体5に対して一体的に上下動するノズル体4とピストン
体6は、シリンダ体5とピストン体6の間に介装された
コイルスプリング14のバネ力によって常に上方に付勢
されており、ノズル体4の上限位置で、キャップ3とノ
ズル体4の間にストッパー9が介装されていて、このス
トッパー9を除去することにより、図3に示すように、
ノズル体4とピストン体6をコイルスプリング14の付
勢力に抗してその下限位置まで押し下げることが可能と
なる。
【0018】そのようなポンプ式吐出容器1の具体的な
構造について更に詳しく説明すると、図1に示すよう
に、容器本体2の口部に着脱可能に冠着されるキャップ
3は、中央に開口部が開設された天板部31と、天板部
31の下面に垂下される円筒状のシリンダ挟持部32
と、天板部31の周辺傾斜部の端縁から垂下される円筒
状のスカート部33とを一体成形したものであって、天
板部31の開口部には円筒状の中央開口縁部34が形成
され、スカート部33の内面側には容器本体2の口部と
螺合するためのネジ部35が形成されている。
【0019】シリンダ体5は、大径筒状の空気用シリン
ダ51と小径筒状の液用シリンダ52とが円錐台状の連
結部53を介して同心的に連結されるように、熱可塑性
樹脂の射出成形等により一つの部材として一体成形した
二重シリンダであって、空気用シリンダ51の上端に形
成されたフランジ部54が、キャップ3の天板部31の
下面側でシリンダ挟持部32により挟持されることで、
シリンダ体5の上端部がキャップ3に同心円状に一体的
に固定され、このキャップ3が容器本体2の口部に冠着
(螺着)されることで、シリンダ体5は容器本体2の口
部から下方(容器内)に垂設されることとなる。
【0020】そのようなシリンダ体5には、空気用シリ
ンダ51の上部に、容器本体2のヘッドスペース(液面
Wよりも上方の空間部)に空気を導入するための空気孔
Eが穿設されており、液用シリンダ52の下方には、漏
斗状の弁座部55が形成されていて、弁座部55の下方
には、容器本体2内に収容されている液体を液用シリン
ダ52内に導入するための導液管13が圧入により連結
され、この導液管13の下端は容器本体2の底部付近に
まで延びている。
【0021】シリンダ体5内に上下動可能に配設される
ピストン体6は、熱可塑性樹脂の射出成形等により個別
の部品としてそれぞれ一体成形された空気用ピストン7
と液用ピストン8を、その後で一つのピストン体6とし
て同心的に一体連結したものであって、空気用ピストン
7は、空気用シリンダ51のシリンダ壁内面に沿って摺
動し、液用ピストン8は、液用シリンダ52のシリンダ
壁内面に沿って摺動し、ピストン体6の上端(空気用ピ
ストン7のステム部71の上部)は、ノズル体4の下端
(ノズル体4のステム部41の下部)と連結されてい
る。
【0022】ピストン体6の空気用ピストン7は、その
上部に位置する小径筒状のステム部71と、その下部に
位置する大径筒状のピストン部73を、中間連結部72
を介して連結するように一体成形したものであって、ピ
ストン部73の下端には、空気用シリンダ51のシリン
ダ壁内面との間で充分に気密性を確保でき、且つ、該シ
リンダ壁内面に対して上下方向に軽く摺動できるよう
に、所定の幅の摺動シール部73aが一体的に形成され
ている。
【0023】空気用ピストン7の摺動シール部73a
は、所定の幅に形成されてその幅方向の上下両端で空気
用シリンダ51のシリンダ壁内面に密接しており、空気
用シリンダ51の上部に開設された空気孔Eに対して、
空気用ピストン7が上限位置にある状態では、図2に示
すように、摺動シール部73aが空気孔Eを閉鎖してい
て、空気用ピストン7が上限位置から押し下げられて摺
動シール部73aが下方に移動することで空気孔Eは開
口される。
【0024】空気用ピストン7のステム部71は、その
上部がノズル体4のステム部41との連結部(ノズル体
4のステム部41を外嵌させる部分)となり、その下部
が液用ピストン8との連結部(液用ピストン8の上部を
内挿させる部分)となるものであって、ステム部71の
上部は、液用ピストン8の上端部を嵌入する際の上限位
置を規制するように、段差を持って下部よりも小径の円
筒部分に縮径されている。
【0025】ピストン体6の液用ピストン8は、全体が
略円筒形状をしており、上端部の内面側には、内径が上
方に行く程大径となる擂鉢状(又は漏斗状)の弁座部8
1が形成され、中途部の外周面には、放射状の突起部を
外端縁に有する環状突部82が形成され、下端部の内面
側には、液用シリンダ52の下端付近(液用シリンダ5
2内に装着された筒状係止体15の下端部)との間に介
装されるコイルスプリング14の上端が当接されてい
て、このコイルスプリング14のバネ力によりシリンダ
体5内でピストン体6が常に上方に付勢され、また、環
状突部82によりシリンダ体5内でのピストン体6の下
限位置が規制されている。
【0026】上記のような構造のシリンダ体5とピスト
ン体6とにより、空気用ピストン7で覆われた空気用シ
リンダ51の内側で液用ピストン8の外側に空気室Aが
形成され、液用ピストン8と液用シリンダ52の内側に
液室Bが形成され、液室Bの上方で空気用ピストン7の
ステム部71の上部内側に混合室Cが形成されていて、
容器本体2内に空気を導入するための空気孔Eが空気用
シリンダ51の上部に開設され、空気室A内に空気を吸
入するための吸気孔Fが空気用ピストン7の中間連結部
72に開設されている。
【0027】そして、液用ピストン8が圧入されている
ステム部71の下端から混合室Cに至るまでの部分に、
空気室Aから混合室Cに空気を送り込むための空気通路
Dを形成するために、ステム部71の下部内面側には、
複数本(好ましくは3〜7本)の縦溝(空気通路D)が
放射状に(円周方向に一定の間隔を置いて)形成されて
いる。なお、ステム部71の内面と液用ピストン8の外
面の間に空気通路Dを形成するための縦溝(又はリブ)
については、空気用ピストン7のステム部71の内面側
ではなく、液用ピストン8の外面側に設けるようにして
も良い。
【0028】上記のようにシリンダ体5とピストン体6
により空気室Aと液室Bと混合室Cと空気通路Dがそれ
ぞれ形成され、シリンダ体5(空気用シリンダ51の上
部)に空気孔Eが開設され、ピストン体6(空気用ピス
トン7の中間連結部72)に吸気孔Fが開設されている
にの対して、液用シリンダ52の下端近傍に形成された
弁座部55には、ボール弁(ボトムボール)16が載置
されていて、この弁座部55とボール弁16とにより、
液室Bの負圧時に液室Bの下端の入口を開口するための
第1逆止弁が構成されている。
【0029】また、液用ピストン8と液用シリンダ52
の内側には、上端部の外面側に逆円錐台状の弁体部が形
成された棒状弁体17が配設され、液用シリンダ52の
下端近傍で弁座部55の上方に、液体の通過が可能な筒
状係止体15が装着され、棒状弁体17の下端部が筒状
係止体15により所定の範囲だけ上下動可能に保持され
ていることで、液用ピストン8の上端部に形成された弁
座部81と、棒状弁体の上端部に形成された弁体部17
aとにより、液室Bの加圧時に液室Bの上端の出口を開
口するための第2逆止弁が構成されている。
【0030】さらに、ピストン体6の上下動により容積
が変化する空気室Aの負圧時(ピストン体6の上昇時)
に、空気用ピストン7の中間連結部72に開設された吸
気孔Fから空気室A内に空気を導入し、また、空気室A
の加圧時(ピストン体6の下降時)に、空気室A内から
空気通路Dを通して混合室Cに空気を供給するように、
吸気孔Fと空気通路Dに共通する第3逆止弁が、空気用
ピストン7の中間連結部72の吸気孔Fよりも外側の下
面と、液用ピストン8の中途部の外周面に形成された環
状突部82の上面と、軟質合成樹脂製の弾性弁体18と
によって構成されている。
【0031】弾性弁体18は、短い円筒状の筒状基部の
下端部近傍から外方に延びる薄肉円環状の外方弁部と内
方に延びる薄肉円環状の内方弁部とを一体的に形成した
ものであって、空気用ピストン7の中間連結部72と液
用ピストン8の環状突部82との間に液用ピストン8と
同心的に配置されていて、空気用ピストン7の中間連結
部72に筒状基部の上部が挟持され、液用ピストン8の
環状突部82の外端部に形成された適当数の放射状突起
により筒状基部の下端が支えられた状態で、空気室Aの
上端部に位置決めされている。
【0032】そのような第3逆止弁では、空気室A内が
大気圧時には、弾性弁体18の外方弁部が中間連結部7
2の下面に接触し、内方弁部が環状突部82の上面に接
触することで、空気通路Dの入口と吸気孔Fの両方を閉
鎖しており、ピストン体6が下降して空気室A内が加圧
されると、弾性弁体18の内方弁部が上方に変位(弾性
変形)して環状突部82から離れることで空気通路Dの
入口が開口され、ピストン体6が上昇して空気室A内が
負圧になると、弾性弁体18の外方弁部が下方に変位
(弾性変形)して中間連結部72から離れることで吸気
孔Fが開口されることととなる。
【0033】ポンプ式吐出容器1の押し下げヘッドとな
るノズル体4は、混合室Cの出口(下流側)から吐出口
43に至る泡通路Gを、円筒状のステム部41の筒内を
直上してから頂部に沿って吐出口43まで延びるように
逆L字状に形成したものであって、吐出口43が形成さ
れているノズル体4の頂部からは、ステム部41との間
に間隔を置いて同心的に、ステム部41よりも大径の外
筒部42が、頂部の鍔部44の内側から一体的に垂下さ
れている。
【0034】ノズル体4のステム部41の下端は、その
筒内に下方から空気用ピストン7のステム部71の上端
部が嵌入されることで、空気用ピストン7のステム部7
1と一体的に連結されており、このステム部(41,7
1)がキャップ3の天板部31の中央部に開設された開
口部を貫通していることで、容器本体2の内外にそれぞ
れ配置されるノズル体4とピストン体6がキャップ3を
貫通して一体的に連結されることとなる。
【0035】なお、ノズル体4の泡通路Gには、空気用
ピストン7との連結に先立って、シート状の多孔体を両
端に張設した多孔体ホルダー19が、混合室Cの下流側
で泡通路G内に挿着されており、この多孔体ホルダー1
9は、混合室Cで形成された泡を通過させて均質化する
ためのもので、例えば、合成樹脂製の糸を編んだ網体の
ような多孔シートを筒状の合成樹脂製スペーサーの両端
に溶着して取付けたようなものであって、上流側(混合
室Cに近い側)の多孔シートの網目よりも下流側(吐出
口43に近い側)の多孔シートの網目の方が細かくなる
ように形成されている。
【0036】そのようなノズル体4とキャップ3に対し
て、本実施形態では、ノズル体4のステム部41の周り
を囲むような遮蔽筒部10aを上部に形成したステム支
持筒体10が、キャップ3の中央開口縁部34に対して
嵌着により固定的に取り付けられており、このステム支
持筒体10は、その上部の遮蔽筒部10aでノズル体4
のステム部41との間に所定の間隔を有し、その下部で
ノズル体4のステム部41およびピストン体6(空気用
ピストン7)のステム部71と摺接するようになってい
る。
【0037】このステム支持筒体10には、ノズル体4
が上限位置から誤って押し下げられるのを阻止するため
のストッパー9が、一つの部品としてステム支持筒体1
0と一体的に形成されており、ノズル体4の上限位置で
は、キャップ3の中央開口縁部34に取り付けられてい
るステム支持筒体10に対して、ノズル体4の外筒部4
2の下端が、遮蔽筒部10aの上端と半径方向で所定以
上のスペースを有して上下方向でオーバーラップするよ
うに位置していると共に、ノズル体4の外筒部42に対
して、ストッパー9の上端が外筒部42の下端と当接す
るようになっている。
【0038】ストッパー9を一体的に形成したステム支
持筒体10について、本実施形態では、図4(A)〜
(C)に示すように、指かけ部9aとスリット部9bを
有するリング状に形成されたストッパー9が、上下二段
でそれぞれ放射状(円周方向で一定の間隔)に配置され
た複数(各段に7個ずつ計14個)の点状の連結部11
により、各連結部11のステム支持筒体10の側を弱化
部11aとして、ステム支持筒体10と一体的に連結さ
れている。なお、この部品全体を一体成形するときの金
型の抜きの関係上、上段の各連結部と下段の各連結部と
は平面視で重ならないようになっている。
【0039】また、ステム支持筒体10には、その内面
側の上下方向中央部に環状のリブ10cが形成され、こ
の環状リブ10cから上方が遮蔽筒部10aとなり下方
がステム摺接部10bとなっていて、ステム摺接部10
bでは、通気可能な状態でステム部(41,71)を支
持できるように、その内面側に縦方向のリブ(又は縦方
向の溝)が円周方向で等間隔に多数形成されている。
【0040】上記のようなストッパー9とステム支持筒
体10を一体化した部品のポンプ式吐出容器1への組み
付けについて以下に説明すると、図示していないが、先
ず、液用ピストン8に棒状弁体17を装着し、空気用ピ
ストン7に弾性弁体18を装着してから、液用ピストン
8の上端部を空気用ピストン7のステム部71の下部に
圧入することでピストン体6として一体結合する一方、
ボール弁16と筒状係止体15とコイルスプリング14
をシリンダ体5に装着してから、シリンダ体5の内側に
ピストン体6を挿着した後、シリンダ体5の上端部をキ
ャップ3の下面側に固定することで、キャップ3とシリ
ンダ体5とピストン体6を一体的に組み付ける。
【0041】そして、その状態において必要に応じて機
密検査やピストンの圧縮効率や吸引効率などポンプの機
能検査を行ってから、一体的に組み付けられたキャップ
3とシリンダ体5とピストン体6に対して、ピストン体
6にノズル体4を連結する前に、図5に示すように、シ
リンダ体5を固定台(バケット)21上にセットしてか
ら、ストッパー9の周りを保持できるような治具(グリ
ッパー)22によりステム支持筒体10を上方から押圧
することで、ステム支持筒体10をキャップ3の中央開
口縁部34に軸芯を一致させた状態で嵌着させることに
より、ストッパー9とステム支持筒体10をキャップ3
に固定的に取り付ける。
【0042】それから、図6に示すように、ノズル体4
の頂部に形成された鍔部44を一定位置で受ける停止部
23aを備えたガイド23によりノズル体4を案内させ
た状態で、ノズル体4を上方から治具24により押圧す
ることで、ピストン体6の上端(空気用ピストン7のス
テム部71の上部)にノズル体4の下端(ノズル体のス
テム部41の下部)を嵌着させることにより、ノズル体
4の外筒部42でストッパー9を上方から押圧して連結
部11の弱化部を切断することのないようにノズル体4
の動きを規制した状態で、ノズル体4の外筒部42をス
トッパー9に当接させると共に、ノズル体4をピストン
体6に一体的に連結させている。
【0043】その後、図示していないが、上記のように
ストッパー9とステム支持筒体10が組み付けられたキ
ャップ3付きのポンプに対して、その液用シリンダ52
の下端に導液管13を圧入により連結する一方、容器本
体2内に所望の液体を所定量充填してから、キャップ3
付きポンプを導液管13の側から容器本体2内に挿入し
て、キャップ3を容器本体2の口部に螺着して冠着する
ことにより、内容物が入ったポンプ式吐出容器の製品が
完成する。
【0044】上記のように製造された本実施形態のポン
プ式吐出容器による内容物入りの製品の使用状態につい
て以下に説明すると、製造されてから消費者が使用を開
始するまでは、図2に示すように、ノズル体4とピスト
ン体6はその上限位置にあって、ノズル体4の外筒部4
2の下端がストッパー9の上端に当接していることで、
ノズル体4が上限位置から押し下げられない状態となっ
ており、その状態において、容器内への外気導入手段で
ある空気孔Eは、ピストン体6(空気用ピストン7)の
摺動シール部73aにより閉じられ、ボール弁16によ
る第1逆止弁と棒状弁体17による第2逆止弁と弾性弁
体18による第3逆止弁は全て閉じられている。
【0045】そのように空気孔Eと各逆止弁が全て閉じ
られることで空気室Aと液室Bが密閉されている状態
が、ストッパー9によるノズル体4の押し下げ阻止によ
って確実に維持されていることで、消費者が使用を開始
するまでに、容器が輸送中等に長時間振動を受けたり、
長時間横倒しの状態に置かれたとしても、容器本体2内
に収納されている液体が空気室A内に侵入したり、液室
Bを通って混合室C内に侵入したり、容器の外に漏洩し
たりするようなことはない。
【0046】そのような状態から、(指かけ部9aを引
っ張って連結部11の弱化部11aを切断することによ
り)ストッパー9をステム支持筒体10から切り離して
除去することで、コイルスプリング14の付勢力に抗し
てノズル体4を押し下げることが可能となり、消費者が
ストッパー9を除去して最初にノズル体4を押し下げる
と、ピストン体6が下降することで、ボール弁16によ
る第1逆止弁は閉じて液室Bの下端入口が閉鎖されたま
ま、棒状弁体17による第2逆止弁が開いて液室Bの上
端出口が開口され、また、ピストン体6の下降により空
気室Aが加圧されることで、弾性弁体18による第3逆
止弁では、吸気孔Fは閉鎖状態を維持し、空気通路Dの
入口は開口される。
【0047】そのため、消費者が使用を開始して、最初
にノズル体4を押し下げたときには、空気室Aから混合
室Cに空気が送り込まれると共に、液室Bからは溜まっ
ていた空気だけが混合室Cに送り込まれることから、ノ
ズル体4の泡通路Gからは空気だけが吐出されることと
なる。
【0048】そのような最初のノズル体4の押し下げを
解除すると、図3に示すようなノズル体4とピストン体
6の下限位置から、コイルスプリング14の付勢力によ
りピストン体6が上昇することで、先ず、棒状弁体17
による第2逆止弁が閉じて液室Bの上端出口が閉鎖され
てから、更にピストン体6の上昇により液室B内が負圧
になることで、ボール弁16による第1逆止弁が開いて
液室Bの下端入口が開口され、また、ピストン体6の上
昇により空気室Aが負圧になることで、弾性弁体18に
よる第3逆止弁では、吸気孔Fが開口されて、空気通路
Dの入口は閉鎖される。
【0049】その結果、液室Bには、導液管13を通し
て容器本体2内の液体が吸い上げられると共に、ノズル
体4のステム部41の外周面とステム支持筒体10の内
周面との隙間から進入した外部の空気が、吸気孔Fを通
して空気室Aに供給されて、泡出しの準備状態が完了さ
れる。
【0050】なお、容器本体2内から液室Bに液体が吸
い上げられることで、その分だけ容器本体2のヘッドス
ペースの容積が増加するため、そのままではヘッドスペ
ースが負圧状態となるが、図3の状態から図2の状態に
戻るまでの間は、空気孔Eが開口したままであり、ノズ
ル体4のステム部41とステム支持筒体10との隙間か
ら進入した外部の空気が、空気孔Eから直ちに容器本体
2内へ吸い込まれるため、そのようなヘッドスペースの
負圧状態は直ちに解消される。
【0051】上記のように液室Bに液体が満たされて、
且つ、図2に示した状態に戻った段階で、再びノズル体
4を押し下げると、ピストン体6と各逆止弁(第1〜第
3逆止弁)は、上記の押し下げ操作時と同様に作動し
て、その結果、ピストン体6の下降に連れて空気室Aと
液室Bが加圧されることで、空気室Aの空気が空気通路
Dを通って混合室Cに空気が圧送されると共に、液室B
の液体が混合室Cに送り込まれて、両者は混合室Cで混
ざり合って泡立てられてから、ノズル体4の泡通路Gを
通ってノズル体4の吐出口43から吐出される。
【0052】そして、図3に示した状態から、ノズル体
4の押し下げ操作を解除すると、ピストン体6と各逆止
弁(第1〜第3逆止弁)は、上記の押し下げ操作の解除
時と同様に作動して、その結果、液室Bには、再び容器
本体2内の液体が導液管13を通して吸い込まれると共
に、空気室Aには、外部の空気が吸気孔Fから吸い込ま
れて泡出しの準備状態となり、以後、ノズル体4の押し
下げ操作と該操作の解除を繰り返すことによって、ノズ
ル体4の吐出口43から所望量の泡を吐出させることが
できる。
【0053】上記のような本実施形態のポンプ式吐出容
器1によれば、消費者が使用する前にノズル体4が上限
位置から誤って押し下げられるのを防止するためのスト
ッパー9が、ポンプの構成部品であるステム支持筒体1
0と一体的に一部品として形成されていることで、ポン
プの構成部品とは別の部品としてストッパーを設けるこ
とで部品点数を増加させるようなことはなく、部品点数
の増加によりポンプ式吐出容器の組立時における組立工
程や組立設備が複雑化することはない。
【0054】また、切断可能な弱化部11aを有する連
結部11を介してストッパー9とステム支持筒体10が
一体的に連結されていることで、流通・販売の段階で一
度ストッパー9が取り外されると、そのことが弱化部1
1aの切断によって明白に示されることとなり、悪戯さ
れたことを明示(タンパーエビデンス)することによる
不正使用防止(ピルファープルーフ)の機能がストッパ
ー9(及びステム支持筒体10)自体によって得られる
ことから、不正使用防止のためにシュリンク包装を行う
ことは不必要となる。
【0055】さらに、消費者がストッパー9を除去して
から使用する際に、風呂場などの湯や水が飛び散ったり
跳ね返ったりする環境内で使用しても、ノズル体4の外
筒部42とステム支持筒体10の遮蔽筒部10aとによ
りノズル体4のステム部41(ポンプのステム部)の周
りが遮蔽されていることで、飛び散った水がステム部4
1に付着することはなく、外筒部42や遮蔽筒部10a
の外面側に付着した水はそのまま容器外へ流下するた
め、ステム部41とステム支持筒体10の間の隙間から
外部の水が容器内に侵入することはなく、容器内に外部
の水が侵入することによる不都合な問題が起きるのを防
止することができる。
【0056】特に、ポンプ式吐出容器1の使用時に、ノ
ズル体4の上限位置では、ノズル体4の外筒部42の下
方で、ストッパー9を除去した部分が完全に開いてしま
うこととなるが、本実施形態では、ノズル体4の外筒部
42の下端とステム支持筒体10の遮蔽筒部10aの上
端とが上下方向(高さ方向)で僅かに重なる(オーバー
ラップする)ようになっていることで、外筒部42と遮
蔽筒部10aとによりノズル体4のステム部41を飛び
散った水から確実に遮蔽することができ、また、ノズル
体4の外筒部42とステム支持筒体10の遮蔽筒部10
aとが半径方向(水平方向)で所定以上(少なくとも2
mm以上)の間隔を有していることで、外筒部42や遮
蔽筒部10aに付着した水を、表面張力により外筒部4
2と遮蔽筒部10aの隙間に溜めてから容器内に吸引す
るようなことなく、全て容器の下方に確実に流下させる
ことができる。
【0057】以上、本発明のポンプ式吐出容器の一実施
形態について説明したが、本発明は、上記のような実施
形態に限定されるものではなく、例えば、上記のような
内容物の液体に空気を混合して泡状としてから吐出する
ような吐出容器に限らず、内容物の液体だけをそのまま
吐出するようなポンプ式吐出容器に対しても適用可能で
あり、そのポンプ機構についても、上記の実施形態に示
したようなものに限らず、従来から知られたその他のポ
ンプ機構として実施することも可能である。
【0058】また、各部品の具体的な構造についても、
例えば、上記の実施形態では、ノズル体4のステム部4
1が下方に長く伸びていることで、この部分がステム支
持筒体10に摺接するステム部となっているが、ピスト
ン体7のステム部71の方が上方に長く伸びてステム支
持筒体10に摺接するような構造でも良く、ステム支持
筒体10に摺接するポンプのステム部が必ずしもノズル
体4のステム部41であると限られるものではない。
【0059】また、ストッパー9とステム支持筒体10
を一体化した部品については、図7や図8に示すよう
に、連結部11を上下方向に一段だけ設けるようにして
も良く、連結部11や弱化部11aの形状についても変
更可能なものであり、また、ストッパー9自体の構造に
ついても、図7に示すように、リング状のストッパー9
の内面側に、内端がステム支持筒体10の外面に近接す
るような複数の突起9cを一体的に形成したり、更に
は、図8に示すように、ストッパー9の下端を、キャッ
プの天板部上面に近接するような複数の脚部9dに形成
したり、或いは、図示していないが、ストッパー9の下
端をそのままキャップの天板部上面に近接させるように
しても良い。
【0060】そのようにストッパー9の内面側に複数の
突起9cを形成することで、例えば、商品の陳列中に客
がストッパー9の部分を強く摘まむことでストッパー9
に側方から大きな力が加えられても、キャップ3に固定
された状態のステム支持筒体10に対するストッパー9
の変位が防止され、また、ストッパー9の下端をそのま
ま或いは脚部9dによりキャップ3の天板部31上面に
近接させることで、例えば、商品の陳列中に客がノズル
体4を強く押したり、商品を多数積み重ねて保管したり
することで、ノズル体4を介してストッパー9に上方か
ら大きな力が加えられても、キャップ3に固定された状
態のステム支持筒体10に対するストッパー9の変位が
防止されて、何れの場合においても、ステム支持筒体1
0に対するストッパー9の変位により連結部11の弱化
部11aが誤って破断されることを防止することができ
る。
【0061】なお、この点に関して、図1に示すよう
に、ストッパー9の下端とキャップ3の天板部31上面
との間にある程度の間隔を設けておけば、ノズル体4を
介してストッパー9に上方から大きな力が加えられた時
に、連結部11の弱化部11aが破断されてストッパー
9が変位することになるが、それにより、商品の使用前
にノズル体4に上方から無理な力が加えられても、連結
部11の破断によりストッパー9が変位することによる
緩衝作用で、ノズル体4やそれに関連するポンプ式吐出
容器の本体部分が破損するのを防止できる場合もあると
いう利点もあって、何れの構造を採用するかは任意であ
る。
【0062】
【発明の効果】以上説明したような本発明のポンプ式吐
出容器によれば、ノズル体が上限位置から誤って押し下
げられるのを防止するためのストッパーを、ポンプの構
成部品と一体的に形成していることで、部品点数の増加
を抑えることができて、部品点数の増加による組立工程
や組立設備の複雑化を防止することができ、また、切断
可能な連結部を介してストッパーをポンプの構成部品と
一体的に連結していることで、ストッパー自体に不正使
用防止の機能を持たせることができて、不正使用防止の
ためにシュリンク包装等を行うことが不必要になると共
に、ストッパーを取り外した後の使用時において、湯や
水が飛び散ったり跳ね返ったりする環境内で使用して
も、容器に付着した外部の水が容器内に侵入するのを防
止することができて、容器内に外部の水が侵入すること
による不都合な問題が起きるのを防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポンプ式吐出容器の一実施形態につい
て、ノズル体が上限位置でストッパーが装着されている
状態を示す要部の斜視図。
【図2】図1に示したノズル体が上限位置でストッパー
が装着されている状態のポンプ式吐出容器の内部構造を
示す要部の縦断面図。
【図3】図2に示したポンプ式吐出容器のストッパーを
除去してノズル体を下限位置に押し下げた状態を示す要
部の縦断面図。
【図4】図1に示したポンプ式吐出容器に装着されてい
るストッパーとステム支持筒体が一体化された部品の構
造を示す(A)上面図,(B)側面図,および(C)図
AのC−C線に沿った縦断面図。
【図5】ポンプ式吐出容器の組み立てについて、ストッ
パーとステム支持筒体が一体化された部品を組み付ける
時の状態を示す側面図。
【図6】ポンプ式吐出容器の組み立てについて、ストッ
パーとステム支持筒体が一体化された部品を組み付けた
後で、ノズル体を組み付ける時の状態を示す部分断面側
面図。
【図7】ストッパーとステム支持筒体が一体化された部
品の他の例を示す(A)上面図,(B)側面図,および
(C)図AのC−C線に沿った縦断面図。
【図8】ストッパーとステム支持筒体が一体化された部
品の更に他の例を示す(A)上面図,(B)側面図,お
よび(C)図AのC−C線に沿った縦断面図。
【符号の説明】
1 ポンプ式吐出容器 2 容器本体 3 キャップ 4 ノズル体 5 シリンダ体 6 ピストン体 9 ストッパー 9c (ストッパーの)突起 9d (ストッパーの)脚部 10 ステム支持筒体 10a (ステム支持筒体の)遮蔽筒部 11 連結部 11a (連結部の)弱化部 34 (キャップの)中央開口縁部 41 (ノズル体の)ステム部 42 (ノズル体の)外筒部 43 (ノズル体の)吐出口 71 (ピストン体の)ステム部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器の口部から容器内に垂設されたシリ
    ンダ体に対して常に上方に付勢された状態で所定範囲だ
    け上下動可能に配設されたピストン体が、容器の口部に
    冠着されるキャップの天板中央部に開設された開口部を
    貫通する筒状のステム部を介して、容器の外側に配置さ
    れて吐出口を有するノズル体と一体的に連結されている
    ポンプ式吐出容器において、ステム部の周りを囲むよう
    な遮蔽筒部を上部に一体的に形成したステム支持筒体
    が、キャップの中央開口縁部に取り付けられ、ステム支
    持筒体よりも大径の外筒部が、ノズル体の頂部から一体
    的に垂下されていると共に、ノズル体が上限位置から誤
    って押し下げられるのを阻止するためのストッパーが、
    ノズル体の上限位置でノズル体の外筒部の下端と当接す
    るように、切断可能な弱化部を有する連結部を介して、
    ステム支持筒体と一体的に形成されていることを特徴と
    するポンプ式吐出容器。
  2. 【請求項2】 ノズル体の外筒部の下端と、ステム支持
    筒体の遮蔽筒部の上端とが、ノズル体の上限位置で、各
    筒部の半径方向で所定以上の間隔を有して上下方向で重
    なるようになっていることを特徴とする請求項1に記載
    のポンプ式吐出容器。
  3. 【請求項3】 ノズル体の押し下げを阻止するためのス
    トッパーの内面側に、ストッパーがステム支持筒体の方
    に近づくのを阻止するための複数の突起が一体的に形成
    されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のポ
    ンプ式吐出容器。
  4. 【請求項4】 ノズル体の押し下げを阻止するためのス
    トッパーの下端が、そのまま或いは複数の脚部として、
    ノズル体の上限位置でキャップの天板上面に近接するよ
    うに形成されていることを特徴とする請求項1乃至3に
    記載のポンプ式吐出容器。
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JPH08119308A (ja) 噴出器

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