JP2002159712A - 遊技機における施錠装置 - Google Patents

遊技機における施錠装置

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JP2002159712A
JP2002159712A JP2000358456A JP2000358456A JP2002159712A JP 2002159712 A JP2002159712 A JP 2002159712A JP 2000358456 A JP2000358456 A JP 2000358456A JP 2000358456 A JP2000358456 A JP 2000358456A JP 2002159712 A JP2002159712 A JP 2002159712A
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locking device
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JP2000358456A
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Kenkichi Yoshida
賢吉 吉田
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Sammy Corp
Samy KK
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Sammy Corp
Samy KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業負担を軽減して前枠組立体を楽に開放し
得るとともに、解錠操作状態を検出して報知し得るよう
な遊技機における施錠装置を提供する。 【解決手段】 施錠装置50は、前枠20に固定された
基枠体51に取り付けられて解錠操作に基づいて昇降作
動自在な昇降作動杆53と、この昇降作動杆に連結され
て外枠に固定された受け具65と係脱自在なフック部材
55とを有している。基枠体には、解錠操作により所定
以上昇降作動杆が上動されたときに昇降作動杆と係合し
てフック部材を解錠保持状態で係止する解錠保持機構7
0が設けられるとともに、昇降作動杆の解錠方向への移
動を検出する解錠検出部80が設けられており、解錠検
出部の検出情報に基づいて解錠操作状態を報知可能に施
錠装置が構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技機における施
錠装置に係り、更に詳しくは固定保持用の外枠と、必要
な遊技構成部材を装備した開閉搭載用の前枠とが、ヒン
ジ部(開閉連結支持手段)を介して開閉可能に連結支持
された遊技機にあって、外枠に対する前枠の施錠及び解
錠をなし得る施錠装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の遊技機の代表例として、パチン
コ球を使用する遊技機(以下パチンコ機ともいう)やス
ロット遊技機などがある。これ等の遊技機では、機枠ま
たは機体として所定の外郭方形サイズに構成された固定
保持枠用の外枠と、この外枠の前側開口面域に合わせた
方形枠サイズに構成された開閉搭載枠用の前枠とが、互
いの一側縁に配設されたヒンジ部を介して開閉可能に連
結支持されるとともに、互いの他側縁に配設された解錠
操作形態の施錠装置を利用して、開閉及び閉鎖保持され
るようになっている。
【0003】そして、この前枠に必要な構成部材とし
て、例えばパチンコ機においては、遊技盤を収容保持す
る収容枠、遊技盤の前面を覆うガラス窓(ガラス扉)、
上下の玉皿、打球発射装置及び関連部材、各種の電気部
品、玉貯留・排出部等を有する裏機構盤、各種の制御・
中継基板等が、それぞれの設定基準位置に装備されてお
り、所要のゲージ設定(各種遊技部品と多数本の遊技釘
との配置設定)に基づく遊技領域を構成した遊技展開部
材としての遊技盤が、遊技面を前面として前記収容枠内
に水平姿勢の縦向きで着脱可能にセット保持されてい
る。以下、これ等の構成部材が取り付けられた前枠を
「前枠組立体」という。
【0004】このように、遊技盤の背面側には裏機構盤
や打球発射装置、各種の制御基板等が多数配設されてお
り、遊技中や終了後に各部の点検や調整を行うことがで
きるようにする必要がある。一方、裏機構盤や制御基板
等は出玉を直接管理する領域であることから、遊技者が
みだりに触れたり不正操作を行ったりできないようにす
る必要がある。このため、このような遊技機において
は、遊技施設の枠部材に固定保持される固定保持枠とも
なる外枠に対して前枠組立体を一側縁上下部でヒンジ部
を利用して開閉及び着脱自在に取り付けるとともに、他
側縁に設けた施錠装置で遊技時に前枠組立体を外枠に閉
鎖保持し、必要時に前枠前面側から鍵により解錠して開
放可能に構成されている。従って、遊技施設の管理者が
当該錠に合致した鍵を用いて解錠し、前枠を手前に引き
出すことによって前枠組立体を開放し遊技盤の背面に配
設された裏機構盤や制御基板等の点検や調整等を行うこ
とができるようになっている。このような施錠装置の一
例として、例えば特開2000−96893号公報に開
示された施錠装置がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
遊技機に用いられる施錠装置は、前枠組立体を常時閉鎖
状態で外枠に保持させることを前提とするため、前枠に
取り付けられて解錠操作により外枠側の受け具と解離す
るフック部材は、解錠操作時を除いて常には受け具との
施錠係合状態を維持する方向に付勢される、いわゆる解
錠操作形態の施錠装置が用いられている。このため、鍵
を用いて解錠し前枠組立体を開放しようとするときに
は、上記付勢力に抗して鍵を捻り操作し、フック部材と
受け具との係合を解離させるとともに、その解離状態を
維持したまま(すなわち付勢力に抗して鍵を捻り操作し
たまま)前枠組立体を引き出す必要があり、操作が煩わ
しいという課題があった。そこで、本出願人は、かかる
課題を解決するため、遊技施設の管理者が鍵を用いて解
錠操作を行ったときに、フック部材と受け具との係合が
解離された状態を保持可能な解錠保持機構を備えた施錠
装置を考えている。
【0006】しかしながら、このような保持機構を備え
た施錠装置では、一度解錠操作を行うと復帰操作を行う
までその解錠状態が保持されるため、例えば裏機構盤の
メインテナンスが終了して前枠組立体を外枠内に閉鎖し
たときに、施錠装置が施錠状態にあるのか、または解錠
状態のままなのかを遊技機前面側から判断することがで
きないという新たな課題(施錠忘れの問題)が発生す
る。このため、施錠装置の施錠・解錠状態が如何にある
かを検知したいという要望がある。
【0007】また、遊技機に用いられる錠および施錠装
置は、上記のような施錠保持機構を備えると否とに拘わ
らず、公正な遊技環境を担保し不正操作が行われにくい
ように構成されるが、なかには遊技施設の管理者の目を
ぬすんで不正な解錠操作を試みる遊技者があり(不正解
錠操作の問題)、このような不正な解錠行為を検知した
いという要望があった。
【0008】本発明は、前記従来の課題を解決し要望を
満足させるために新規に提案されたものであって、外枠
に対して施錠閉鎖状態に保持されている前枠に対する鍵
解錠操作において、自動的に解錠操作状態に保持して、
とかく重量物体とされる前枠組立体を楽に開放(前側へ
の横引き)し得るとともに、解錠操作状態を検出してそ
の旨を報知し得るようにした遊技機における施錠装置を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明の遊技機は、固定保持用の外枠と、必要な遊技構成
部材を装備した開閉搭載用の前枠とが、互いの一側縁に
配設されたヒンジ部を介して開閉可能に連結支持される
とともに、互いの他側縁に配設された解錠操作形態の施
錠装置を介して閉鎖保持されるように遊技機が構成され
る。この施錠装置は、前枠の他側縁に固定された基枠体
に対して昇降自在に支持されて常には施錠方向に付勢保
持された昇降作動杆と、基枠体に傾動連結支点を持ち昇
降作動杆に繋がれて常には施錠係合状態に保持され外枠
の他側縁に配設された受け具に対して解離位置を基準に
して係脱可能なフック部材と、基枠体の所定部位または
近傍所定部位に傾動可能に支持されて常には昇降作動杆
に対する係合方向に付勢されるとともに係合方向に対す
る所定位置に制止された規制部材と、昇降作動杆の所定
部位に設けられて規制部材に設けられた係合案内部に対
して係脱可能に係合しうる係合部と、昇降作動杆または
フック部材の解錠方向への変位を検出して適宜報知手段
に対する信号を発生し得る検出手段とを備えている。そ
して、この施錠装置では、解錠操作に基づく昇降作動杆
の解錠方向への変位に伴い、フック部材が受け具から解
離した以降の位置において、規制部材の自己傾動変化に
伴い係合部が規制部材の係合案内部の所定位置に係合し
た条件で昇降作動杆とともにフック部材を解錠保持位置
に拘束し、規制部材の反係合方向への変位により係合部
が係合案内部から解かれたことにより、昇降作動杆の付
勢自己復帰に伴い、フック部材を元の施錠保持状態に復
帰保持しうるように設定する一方、検出手段が昇降作動
杆またはフック部材の解錠方向への変化を検出したこと
に基づいて、報知手段を作動し得るように設定して構成
されている。
【0010】上記構成の施錠装置では、解錠操作が行わ
れると、前枠に固定された基枠体に対して昇降自在に支
持された昇降作動杆が、その解錠操作に基づいて基枠体
に対して昇降移動し、この昇降作動杆と繋がれて常には
外枠側の受け具と施錠係合状態に付勢保持されるフック
部材が、受け具との解離位置を越えて傾動され、フック
部材と受け具との係合が解除される。ここで、本発明に
係る施錠装置には、基枠体の所定部位または基枠体近傍
の所定部位に、傾動可能に支持されて常には昇降作動杆
に対する係合方向に付勢されるとともに、この係合方向
に対する所定位置に傾動が制止された規制部材が設けら
れ、昇降作動杆の所定部位には規制部材に設けられた係
合案内部に対して係脱可能に係合し得る係合部が備えら
れている。さらにこの施錠装置には昇降作動杆またはフ
ック部材の解錠方向への変位を検出して適宜報知手段に
対する信号を発生し得る検出手段が設けられている。
【0011】そして、解錠操作に基づく昇降作動杆の解
錠方向への変位に伴い、これと繋がれたフック部材が受
け具から解離した以降の位置(フック部材が受け具との
解離位置を越えて所定量以上傾動した位置)において、
規制部材の自己傾動変化により昇降作動杆の係合部が規
制部材の係合案内部の所定位置に係合して昇降作動杆の
施錠方向への変位を規制しフック部材を解錠保持位置に
拘束し、規制部材が反係合方向に変位されて昇降作動杆
の係合部が規制部材の係合案内部から解かれることによ
り、昇降作動杆の付勢自己復帰に伴ってフック部材が元
の施錠保持状態に復帰保持し得るように設定されてい
る。そして、検出手段が昇降作動杆またはフック部材の
解錠方向への変化を検出したことに基づいて、報知手段
を作動し得るように設定され構成されている。
【0012】すなわち、解錠操作に基づいてフック部材
が解錠保持位置を越えて傾動されると、規制部材を反係
合方向に変位させるまでその解錠保持状態が維持され、
解錠操作の力(例えば鍵の捻り力)を開放してもフック
部材はその解錠保持位置に拘束される。このため、前枠
組立体を開放する際に、一旦解錠保持位置まで解錠操作
を行った後は、管理者が鍵を捻り操作した状態のまま保
持する必要がなく、例えば打球発射装置の操作ハンドル
部や遊技玉を貯める下皿部など、引き出し操作や支持操
作が容易な場所を把持して横引きし前枠組立体を開放す
ることができる。
【0013】また、この施錠装置に設けられた検出手段
が、昇降作動杆またはフック部材の解錠方向への変化を
検出したことに基づいて、報知手段を作動し得るように
設定され構成されている。このため、これ等の部材の移
動状況すなわち、解錠操作状況や施錠装置の施錠・解錠
状態を検出することができる。そして、例えばランプや
ブザー等の報知手段を前枠前面に設けて施錠状態を遊技
施設の管理者に報知することや、同様の報知手段を遊技
施設の管理室等に設けて報知すること、あるいは管理用
コンピュータの表示装置に解錠操作状況をワーニング表
示して報知することなどが可能となる。
【0014】従って、前枠組立体を楽に開放し得るとと
もに、解錠操作状態を検出してその旨を報知し得るよう
にした遊技機における施錠装置を提供することができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施例を図
面参照して説明する。なお、本実施例では、遊技機とし
て遊技展開部材となる遊技盤を備えた一般的なパチンコ
機に施錠装置を実施した例を主に示す。
【0016】まず、パチンコ機PMの全体の基本的構成
を図1から図3を参照して説明すると、機枠又は機体と
して所定の外郭方形枠サイズに構成された固定保持枠用
の外枠10と、この外枠10の前側開口面域に合わせた
方形枠サイズに構成された開閉搭載枠用の前枠20と
が、従来と同様に互いの正面左側上下部に配設されたヒ
ンジ部(ヒンジ機構)1,2および正面右側内部に配設
された施錠装置50を利用して、着脱及び開閉が可能に
組み付けられて閉鎖保持される。
【0017】そしてこの前枠20に必要な構成部品とし
て、収容枠39、透明ガラス板31aを収容するガラス
収容枠31を有したガラス扉30、上下の球皿32,3
4、打球発射装置33および関連部材、球貯留・排出部
を有する裏機構盤35、各種の電気部品や制御・中継基
盤(ともに図示しない)等が、それぞれの設定基準位置
に装備される一方、所定のゲージ設定(入賞装置器具や
図柄表示装置、風車、ランプ具等の各種遊技部品と多数
本の遊技釘とを合わせた配置設定)に基づく遊技領域P
Aを構成した前記遊技盤が前記収容枠39に水平姿勢位
置の縦向きで着脱交換可能にセット保持されている。な
お、パチンコ機PMは、一般的に全体が所要の後傾角度
(例えば、1度位)で縦向きに保持され使用されてい
る。
【0018】このようなパチンコ機にあって、前記外枠
10は、木材や樹脂材等で成形加工された複数本の定形
尺の枠部材すなわち上下の枠板11,14及び左右の枠
板12,13を直角に枠組み連結すると共に、各隅角部
に補強金具を固定して構成されており、下枠板14で
は、底板17の上面前縁に沿って支持台板としての幕板
16が、左右の枠板12,13間に亘って連結されて頑
強な耐久強度を有する構造とされ、これに補強連杆15
が、必要の有無に応じて連結されたタイプがある。ちな
みに外枠10の前側開口面域は、前記上左右の枠板1
1,12,13の前面と下枠板14の幕板16上面とに
亘る方形面域をいう。
【0019】一方前記前枠20は、木材や樹脂材等で外
枠10の前側開口面域に合わせた若干小型枠に構成され
ており、前記収容枠39と別体組合せ、一体樹脂成形等
のタイプがある。そして前記上下のヒンジ部1,2は、
一般的な形態として外枠10と前枠20との所定位置に
固定されて互いに整合し得る補強兼用の支持金具1a,
1b,2a,2b同士の軸ピンと軸孔との嵌挿ヒンジ形
態とされている。これにより前枠20は、この機構1,
2を利用して片持ち支持形態で前方への引出開放と後方
への押し込み閉鎖ができるようになっており、また下の
ヒンジ部2の軸ピン・軸孔同士の連結支持位置を設定基
準高さに観て、前枠20の下端縁が、外枠10の幕板1
6上面に対して適宜平行間隔(図1に示す間隔t1およ
びt2が等しくなる設定)を置いた浮き上がり状態で整
合した水平姿勢・位置に保持されることが基本設定とさ
れる(図1参照)。
【0020】さて前述したようなパチンコ機PMに実施
される本実施例の施錠装置50は、前枠20の右側方所
定位置に取り付けられた主要機構部と外枠10の右側方
内側の所定位置に取り付けられた受け具とから構成さ
れ、パチンコ機の遊技提供状態にあっては、外枠10に
合わせて閉鎖されている前枠20及び必要構成部材(前
枠組立体)の閉鎖状態を保持し得る一方、外枠10に対
して前枠組立体を楽に開放(前方への横引き)し得るよ
うに図っている。以下、施錠装置の具体的な実施例につ
いて各実施例毎に詳細に説明する。
【0021】まず、図4から図12に本発明の施錠装置
の第1実施例を示している。このうち、図4は図2中に
IV-IV矢視で示す前枠組立体が閉鎖保持された状態にお
ける施錠装置50の全体構成を示し、図5は図4中にV
矢視で示す施錠装置50の背面図を示している。
【0022】施錠装置50は、例えば薄板板金材料を打
ち抜き及びプレス成形して概略L字断面の所要形状に成
形されて、ネジ等の図示せぬ固定手段で前枠20の右側
部背面側に固定配設された基枠体51と、同様の成形加
工により成形されこの基枠体51に対して上下方向に昇
降移動自在に支持された第1昇降作動杆53、基枠体5
1の上下端部に形成された支持辺部51a,51aにお
いて傾動連結支点54,54で傾動自在に枢結されると
ともに、上記第1昇降作動杆53の上下端部と連接支点
56,56で連結された上下のフック部材55,55、
上下の支持辺部を結んで延びる基枠体51の立設面と第
1昇降作動杆53との間に摺動自在に挟持され案内ピン
52をもって上下方向に昇降移動自在に取り付けられた
第2昇降作動杆63、基枠体51の固定面側に固定配設
されて前枠前面に鍵穴が露出配設される錠62、錠の回
動軸に固定されて解錠操作時以外には中立角度位置で保
持される解錠盤61、第1昇降作動杆53を常時下方に
付勢するバネ57、第2昇降作動杆63を常時上方に付
勢するバネ64、所定位置において第1昇降作動杆53
の施錠方向への移動を規制する解錠保持機構70、第1
昇降作動杆53の変位状態を検出する解錠検出部80、
及び外枠10における右枠板13の内側面に固定配設さ
れて施錠時にフック部材55,55と係合して前枠全体
を閉鎖保持する受け具65,65などから構成されてい
る。
【0023】第1昇降作動杆53は、傾動連結支点5
4,54で基枠体51に枢結されたフック部材55,5
5と連接支点56,56で連結されてリンク機構を構成
し、基枠体51に対して僅かに前後方向に相対変位しつ
つ昇降移動可能に配設されるとともに、基枠体51に切
り起こし成形で形成された複数のガイド部51b,51
b…と基枠体の立設面との間で第1昇降作動杆の左右方
向(図4における紙面直交方向)への変位が規制され、
解錠操作時に第1昇降作動杆53に作用する圧縮応力に
より平板部が撓み変形(座屈変形)して逃げないように構
成されている。また、基枠体51の立設面における下端
部には、第1昇降作動杆53がバネ57の付勢力で所定
の施錠位置を越えて下方に移動しないように規制する下
端ストッパ部51cが形成されている。これにより、第
1昇降作動杆53は基枠体51に対して昇降移動自在で
あり常時施錠方向に付勢されつつ所定の施錠位置に保持
されて配設されている(施錠保持状態)。
【0024】また、上下のフック部材55,55は、上
記リンク機構の作用により第1昇降作動杆53と連動さ
れ、第1昇降作動杆53が昇降移動することによって傾
動連結支点54,54を回転中心として上下に傾動自在
である。ここで、上下のフック部材55,55は、上記
した第1昇降作動杆53の施錠保持状態において略水平
姿勢となり、外枠における右枠板13の内側面に固定配
設された受け具65,65と係合して前枠全体を閉鎖保
持する施錠係合状態となるように設定されている。
【0025】このため、上述した第1昇降作動杆53の
昇降機構及びリンク機構により、常には上下のフック部
材55,55がそれぞれ受け具65,65と係合して前
枠全体を閉鎖保持する施錠係合状態を維持するととも
に、第1昇降作動杆53を上動させることにより上下の
フック部材55,55を傾動連結支点54,54を回転
中心としてフック先端部を下方に傾動させ、受け具との
係合を解離させて前枠組立体を開放させることができる
ように構成されている。
【0026】第2昇降作動杆63は、ガラス扉30の施
錠状態を解錠作動させて、ガラス扉30を前方に開放さ
せるための作動杆である。第2昇降作動杆63は、基枠
体51の立設面と第1昇降作動杆53との間に摺動自在
に挟持されるとともに、第1昇降作動杆53に形成され
た案内長孔部53bと第2昇降作動杆に形成された案内
長孔部63bとを嵌通して基枠体51に固着されたリベ
ット状の案内ピン52により、基枠体51の立設面と第
1昇降作動杆53との間に昇降移動自在に保持されてい
る。第2昇降作動杆63には、遊技機内方に折り曲げら
れて基枠体51に形成された孔部(不図示)を通り、裏
機構盤35に向けて突出する操作辺部63aが形成され
ている。第2昇降作動杆63は基枠体51との間に掛け
渡されたバネ64によって常時上方に付勢されるととも
に、基枠体51に形成された前記孔部の端面とこの孔部
を通る操作辺部63aの上端部とが当接することにより
図示する施錠位置に係止保持されている。
【0027】前枠30には操作辺部63aの下方に位置
してガラス扉施錠杆66が配設されており、常には上方
に付勢されてガラス扉30を施錠状態で保持し、付勢力
に抗して下方に押圧移動されたときにガラス扉30を解
錠し、ガラス扉30の左側縁に配設されたヒンジ部を介
してガラス扉30前方に開かせる。このため第2昇降作
動杆63を付勢力に抗して下方に移動させ、ガラス扉施
錠杆66を下動させることによりガラス扉30を開放さ
せることができる。
【0028】錠62は一般に「ダブル錠」とも呼ばれて
いる形態の錠が使用されている。この錠はいわゆる解錠
操作型の錠であり、解錠操作が行われていない状態にお
いて錠の回動軸が中立角度位置に付勢保持されている。
錠62に適合する鍵が前枠前面に露出する錠62の鍵穴
に嵌挿されると、錠の回動軸が回動可能な状態に設定さ
れ、鍵を右回りまたは左回りの二方向に捻り操作するこ
とが可能になる。この回動軸の軸端に解錠盤61が固定
されている。
【0029】解錠盤61はカム盤とも称され、薄板板金
材料をプレス成形して図示するような二つの突出端部、
すなわち第1突出端部61aおよび第2突出端部61b
を有する所定のカム形状に形成されている。このうち第
1突出端部61aは前枠を解錠させる作動端としての機
能を有し、その先端上面が第1昇降作動杆53に形成さ
れた係合孔部53cと係合可能に設定されている。ま
た、第2突出端部61bはガラス扉31を解錠させる作
動端としての機能を有し、その先端下面が第1昇降作動
杆に形成された係合孔部53cを通して第2昇降作動杆
63に形成された係合孔部63cと係合可能に設定され
ている。
【0030】このため、例えば、前枠前面側から鍵によ
り右回りに解錠操作を行ったときには、解錠盤61が図
5における左回り(反時計回り)に回動され、第1突出
端部61aの先端上面が第1昇降作動杆53における係
合孔部53cの開口端面と係合して第1昇降作動杆53
を上昇方向に移動可能となる。従って、この係合位置か
らバネ57の付勢力に抗して第1昇降作動杆53を上動
させることにより、前記したリンク機構の作用で上下の
フック部材55,55を傾動させて受け具65,65と
の係合を解離させ、前枠組立体を開放させることができ
る。
【0031】一方、前枠前面側から鍵により左回りに解
錠操作を行ったときには、解錠盤61が図5における右
回り(時計回り)に回動され、第2突出端部61bの先
端下面が第2昇降作動杆63における係合孔部63cの
開口端面と係合して第2昇降作動杆63を下降方向に移
動可能となる。従って、この係合位置からバネ62の付
勢力に抗して第2昇降作動杆63を下動させることによ
り、操作辺部63aでガラス扉施錠杆66を下動させ、
前枠に対してガラス扉30のみを開放させることができ
る。
【0032】さて、このように構成される施錠機構の上
方部には解錠保持機構70と解錠検出部80とが設けら
れている。図6には解錠保持機構70と解錠検出部80
の要部を分解した状態で要部分解斜視図として示し、図
7には施錠時における上記要部の右側面図を、図8及び
図9には上記要部の背面図及び解錠保持機構70の部分
を更に拡大して示す背面図を示しており、以下これ等の
各図を参照して解錠保持機構70から説明する。
【0033】解錠保持機構70は、規制部材71、規制
部材71を常時第1昇降作動杆53方向(前枠前方)に
付勢する捻りバネ72、外周面で捻りバネ72の内周を
支持するとともに規制部材71を基枠体51から一定間
隔をもって隔離配設させるスペーサ73、規制部材71
の軸孔とスペーサ73の軸孔を通して先端部が基枠体5
1に固着され、軸部で規制部材71を傾動自在に支持す
るとともにフランジ状に形成された頭部とスペーサ73
とで規制部材71を挟持して軸方向への移動を規制する
支点74、基枠体51の立設部に形成されて前記支点7
4を介して組み付けられる前記規制部材等を支持する支
持部51d、並びに基枠体立設部から規制部材方向に折
り曲げ成形されて突出し上記付勢された規制部材71の
傾動端部(制止部71b)を制止支持するストッパ部5
1e、及び第1昇降作動杆53から規制部材方向に折り
曲げ成形されて突出し規制部材71と係合可能な係合部
53dなどで構成され、図7ないし図9に示したように
組み付けられている。
【0034】規制部材71は、係合部53dと係脱可能
に係合し得る係合案内部71a、前記ストッパ部51e
と当接可能な位置に形成された制止部71b、捻りバネ
72の付勢力に抗して規制部材71を反係合方向(係合
部53dと反対方向)に傾動させるときに手動操作可能
な摘み部71cなどの各部が形成され、下端部が支点7
4に支持されて傾動レバー形態で基枠体51の支持部5
1dに配設されている。係合案内部71aには、該係合
案内部の下側端面を構成し係合部53dの上端部と係合
する斜面状の案内端面71adと、係合案内部71aの上
側端面を構成し係合部53dの下端面と係合する水平面
状の係止端面71auとが形成されている。
【0035】そして規制部材71は基枠体の支持部51
dにおいて支点74を介して傾動可能に支持されて、常
には捻りバネ72の付勢力により第1昇降作動杆の係合
部53dの方向に向けて付勢されるとともに、その制止
部71bが基枠体のストッパ部51eに当接して係合案
内部71aにおける案内端面71adと第1昇降杆53に
おける係合部53dの上端部とが当接直前となる所定位
置に制止保持される。
【0036】以下、上記のように構成される解錠保持機
構70の作用について、図10から図12の各図を加え
て参照しながら説明する。ここで、図10は解錠操作中
における解錠保持機構70の要部詳細図を、図11は解
錠保持機構70によって解錠保持されたときの解錠保持
機構70及びフック部55近傍の状態を、図12は解錠
保持を解除して前枠組立体を閉鎖するときのフック部近
傍の状態をそれぞれ右側面図として示している。
【0037】図10は、解錠操作が行われて第1昇降作
動杆53が上動されている過程における規制部材71の
変位状況を示したものである。解錠操作が行われて第1
昇降作動杆53が上動されると、この作動杆に形成され
た係合部53dがこれに伴って上動し、その上端部と規
制部材71の係合案内部における案内端面71adとが当
接する。案内端面71adは前述したように斜面状に形成
されており、係合部53dが上動するとこの案内端面7
1adの当接点には斜面と直交する方向に押圧力が作用す
る。このため、係合案内部71aが図10における右方
向に押圧され、規制部材71は支点74を回動中心とし
て傾動される。このようにして係合部53dは案内端面
と係合しながらこの斜面を滑るように押圧し規制部材7
1は第1昇降作動杆53の上動に伴って傾動される。
【0038】第1昇降作動杆53が上動されて案内端面
71adの先端角部を越えると、係合案内部71aの先端
部が係合部53dの面上に乗り上げ、捻りバネ72の付
勢力でこの面と当接しながら面上を滑るようにして移動
する。そして、第1昇降作動杆53が更に上動されて係
合部53dの下端角部が係合案内部71aの上端角部を
越えると、係合案内部71aと係合部53dとの係合が
解除され、規制部材71は捻りバネ72の付勢力によっ
て図における左方に傾動する(自己傾動変化)。左方へ
の傾動は規制部材における制止部71bが基枠体のスト
ッパ部51eと当接して制止され、係合案内部71aの
先端部が第1昇降杆の係合部53d下方に突出した状態
で制止保持される(図10→図11)。
【0039】このように第1昇降杆の係合部53dが規
制部材の係合案内部71aを越えて上動して規制部材7
1が制止保持されると、その後解錠操作の捻り力を開放
してバネ57の付勢力で第1昇降作動杆53が下降しよ
うとしても、係止部53dの下端面が規制部材71の係
止端面71auと当接して係止され、その係止位置以下に
第1昇降作動杆53が下降することが規制される。
【0040】第1昇降作動杆53の規制位置は、フック
部材55と受け具65との関係において、図11に示す
ように、第1昇降作動杆53の上動に伴って傾動される
フック部材55の上端部55aが受け具65の下端部6
5aとの解離位置P1を越えて下方に傾動され、さらに
所定のクリアランスhを保持する位置(「解錠保持位
置」という)P2となるように設定されている。
【0041】このため、解錠操作に基づいて第1昇降作
動杆53が上動され、フック部材55が受け具65との
解離位置P1を越えて解錠保持位置P2まで傾動される
と、規制部材71が傾動して係止端面71auと第1昇降
作動杆の係合部53dとが係合し、第1昇降作動杆53
と連接するフック部材55を解錠保持位置P2に拘束す
る。従って、管理者が鍵を捻り操作を維持したまま引き
出し操作する必要がなく、例えば打球発射装置33の操
作ハンドル部33aや下皿部34など、引き出し操作や
支持操作が容易な部位を把持して前枠組立体を楽に横引
きし開放することができる。これにより、解錠操作の煩
雑さや作業負担を軽減して前枠組立体を楽に開放し得る
施錠装置を提供することができる。
【0042】また、前枠組立体を開放して所望の作業を
行った後、閉鎖保持して遊技に供するときには、規制部
材71に設けられた摘み部71cを手動操作して図11
中に二点鎖線で示すように傾動させることにより、係止
端面71auと第1昇降作動杆の係合部53dとの係合を
開放することができる。このとき、第1昇降作動杆53
及びこれと連接するフック部材55は、第1昇降作動杆
53を下方に向けて付勢するバネ57の付勢力により、
元の施錠保持状態に復帰保持される。
【0043】この施錠保持状態において前枠組立体を閉
鎖させ施錠させるときのフック部材55の傾動状態を図
12(a)(b)(c)に時系列で示している。施錠保持状態で
前枠組立体を閉じて行くと(図12(a))、フック部材
55前縁に形成された斜面状の係合案内部55bと受け
具65の下端部65aとが当接し(図12(b))、更に
前枠前面側から押圧されると、フック部材55は受け具
65から抗力を受けて下方に押圧され、その結果、第1
昇降作動杆53に作用するバネ57の付勢力に抗して傾
動連接支点54を支点として傾動される。そして、係合
案内面55bが受け具下端部65aと滑るように係合し
ながら傾動され、係合案内面55bの上端部55aが受
け具との係合を外れる位置、すなわち解離位置P1を越
えると、受け具65から受ける抗力が開放され第1昇降
作動杆53に作用するバネ57の付勢力によって施錠保
持状態に復帰保持される(図12(c))。
【0044】ここで、前述した解錠保持位置P2との関
係については、図11に示したように解錠保持位置P2
はフック部材の上端部55aが解離位置P1を越えてさ
らに所定のクリアランスhだけ傾動された角度位置に設
定されているため、上記のようにフック部材55が解離
位置P1まで強制的に傾動された角度位置では、第1昇
降作動杆53及びフック部材55は未だ解錠保持されな
い。従って、上記したようにフック部材55が自己復帰
し施錠保持状態が維持される。これにより、施錠時に鍵
を用いて解錠状態を維持して閉鎖操作する必要がなく、
簡便な操作で前枠組立体を閉鎖することができる。
【0045】次に、解錠検出部80について更に図13
を加えて説明する。解錠検出部80は既に図4から図1
1の各図に示したように、例えばリミットスイッチ81
と第1昇降作動杆53に形成したスイッチ操作部53e
とから構成し、このリミットスイッチ81が昇降作動杆
53(スイッチ操作部53e)の解錠方向への変化を検
出したことに基づいて、図13に示すように遊技機の制
御基板85を介して前枠前面側に設けられたランプ91
や、遊技施設の管理室等に設けられたランプ91やスピ
ーカ92、管理用コンピュータのCRT画面等の報知手
段90を作動し得るように構成されている。
【0046】第1昇降作動杆53には前枠後方に突出す
る凸形のスイッチ操作部53eが形成されるとともに、
リミットスイッチ81はこのスイッチ操作部と対峙する
ように前枠20にネジ等の固定手段で取り付けられてい
る。その相対位置関係は、図7に示すように、施錠保持
状態においてスイッチ接点がノーマル状態(例えばノー
マル・クローズ型(B接型)のスイッチにおいてクローズ
状態)であり、第1昇降作動杆53が所定量以上解錠方
向に変位したときに操作状態(同、オープン状態)にな
るように設定されている。
【0047】そこで、例えば、スイッチ接点がノーマル
状態から操作状態に変化するターニングポイントを前述
した解離位置P1近傍に設定し、この解離位置P1を越え
てフック部材が解錠側に傾動されているときに前枠前面
側に設けられたランプ91を点灯させるように構成にす
ることができる。このような構成によれば、解錠保持機
構70によって第1昇降作動杆53の自己復帰作動が規
制され、フック部材55が解錠保持位置に保持されてい
るときにランプ91が点灯された報知状態となるため、
規制部材の規制解除操作を忘れて前枠を閉鎖させたよう
な場合であっても、その状態が前枠前面側から確認可能
である。これにより、上記のような解錠保持機構70を
有する施錠装置において施錠装置の施錠・解錠状態が如
何にあるかを前枠前面側から確認でき、施錠忘れを未然
に防止することができる。
【0048】また、例えば、スイッチ接点のターニング
ポイントを、第1昇降作動杆53が施錠保持状態の位置
からわずかに上動した位置に設定し、所定時間内にこの
スイッチ接点が所定回数以上の頻度で開閉されたときに
制御基板85が異常と判断し、遊技機の外部出力端子基
板を介して遊技施設の管理室等に設けられたランプ91
やスピーカ92等を作動させ、あるいは管理用コンピュ
ータのCRT画面上に当該遊技機に異常がある旨のワー
ニング表示を行うように構成することもできる。
【0049】施錠装置の錠62に合致した適正な鍵を用
いずに解錠させようとする不正解錠操作では、特殊な工
具等を用いて錠62を無理に解錠させバネ57の付勢力
に抗して第1昇降作動杆53を上動させようとすること
から、第1昇降作動杆53が一度に解錠位置まで上動す
ることは稀であり、一般に、不規則な上下動を繰り返し
ながら上動される。従って、上記のような設定構成によ
れば、不正な解錠操作を検知することができるととも
に、このような解錠操作に基づく不正行為を未然に防止
することができる施錠装置を提供することができる。
【0050】なお、上記のような不正解錠操作の防止を
目的とする解錠検出部80にあっては、解錠保持機構7
0は必ずしも併設する必要はなく、解錠保持機構70の
ない施錠装置においても同様に構成し、同様の効果を得
ることができる。
【0051】次に、解錠保持機構及び解錠検出部の他の
好ましい実施例を、第2実施例として図14に示す。図
14は図10と同様に上記機構部等の要部詳細図(側面
図)であり、施錠装置の主要部はこれまでに説明したと
同様に構成されている。以下第1実施例と同一の構成要
素については同一番号を付して重複説明を省略し、異な
る構成要素についてその構成と作用を説明する。
【0052】まず、本実施例における解錠保持機構17
0は、前述した解錠保持機構70と同様に第1昇降作動
杆53が解錠操作に基づいて上動され、フック部材55
が解錠保持位置P2まで傾動されたときに、第1昇降作
動杆53の施錠方向への自己復帰作動を規制して解錠保
持状態を維持する解錠保持機構である。
【0053】解錠保持機構170は、規制部材171、
該規制部材171を基枠体51から一定間隔をもって隔
離配設させるスペーサ73、先端部が規制部材171の
軸孔とスペーサ73の軸孔を通して基枠体51に固着さ
れ、規制部材171を所定位置に傾動自在に支持する支
点74、基枠体51の立設部に形成されて前記支点74
を介して規制部材を支持する支持部51d、規制部材1
71の先端部と基枠体との間に張り渡されて規制部材1
71を第1昇降作動杆方向に付勢する引っ張りバネ17
2、基枠体51の立設部から規制部材方向に折り曲げ成
形されて突出し上記付勢された規制部材の制止部171
cを制止支持するストッパ部51e、及び第1昇降作動
杆53から規制部材方向に突出して固着配設され規制部
材171と係合可能なピン状の係合部153dなどで構
成されている。
【0054】規制部材171には、係合部153dと係
脱可能に係合し得る係合案内部171a、前記ストッパ
部51eと当接可能な位置に形成された制止部171
b、引っ張りバネ172の掛止端であるとともに、規制
部材の係合を解除するときに手動操作可能な摘み部17
5が形成され、下端部が支持部51に支点74で傾動可
能に支持されている。係合案内部171aには当該係合
案内部の下端面を構成する斜面状の案内端面171ad
と、係合案内部の係合案内部の上端面を構成する水平面
状の係止端面171auとが形成されている。
【0055】規制部材171は基枠体の支持部51dに
おいて支点74を介して傾動可能に支持されて、常には
引っ張りバネ172の付勢力により第1昇降作動杆の係
合部153dの方向に向けて付勢されるとともに、その
制止部171bが基枠体のストッパ部51eに当接して
係合案内部171aにおける案内端面171adと第1昇
降杆53における係合部153dとが当接直前となる所
定位置に制止保持される。
【0056】このように構成される解錠保持機構170
において、解錠操作が行われて第1昇降作動杆53が上
動されると、図10及び図11を参照して前述したと同
様にして、第1昇降作動杆に固着されたピン状の係合部
153dがこれに伴って上動し、規制部材の案内端面1
71adを押圧する。規制部材171はこの係合部153
dに押圧されて、案内端面171adがピン上を滑るよう
に逃げて支点74を回動中心として傾動され、規制部材
171は第1昇降作動杆53の上動に伴って傾動され
る。そして、係合部153dが係合案内部171aの上
端角部を越えると、係合案内部171aと係合部153
dとの係合が解除され、規制部材171は引っ張りバネ
172の付勢力によって制止部171bがストッパ部5
1eと当接して制止される角度位置まで傾動復帰され、
当該位置で制止保持される。
【0057】このため、規制部材171が傾動復帰して
制止保持された後には、第1昇降作動杆53がバネ57
の付勢力で下降しようとしても、係止部153dが規制
部材171の係止端面171auと当接して係止され(図
14に二点鎖線で示す)、その係止位置以下に第1昇降
作動杆53が下降することが規制される。この規制位置
におけるフック部材55と受け具65との関係は、既に
図11を用いて説明したものと同様であり、フック部材
55の上端部55aが受け具65の下端部65aとの間
に所定のクリアランスhを保持する解錠保持位置P2
なるように設定されている。
【0058】従って、管理者が鍵を捻り操作を維持した
まま引き出し操作する必要がなく、例えば打球発射装置
の操作ハンドル部33aや下皿部34など、引き出し操
作や支持操作が容易な部位を把持して前枠組立体を楽に
横引きし開放することができる。これにより、解錠操作
の煩雑さや作業負担を軽減して前枠組立体を楽に開放し
得る施錠装置を提供することができる。また、本実施例
によれば昇降動する係合部としてピン状の係合部153
dを用いているため、規制部材171との摩擦係数が小
さく、傾動作動(規制作動)、解除作動とも滑らかな作動
を保証することができ、摩耗を低減して長期信頼性の高
い解錠保持機構を有した施錠装置を提供できる。
【0059】また、前枠組立体を開放して所望の作業を
行った後に閉鎖保持して遊技に供するときには、規制部
材171に設けられた摘み部175を手動操作して規制
部材を傾動させることにより、係止端面171auと第1
昇降作動杆の係合部153dとの係合を開放することが
できる。本実施例では摘み部175を規制部材の傾動端
部に設けているため、モーメントアームが長くなり軽い
開放力で係合を開放することができる。
【0060】係合が開放されると、第1昇降作動杆53
及びこれと連接するフック部材55は、第1昇降作動杆
53を下方に向けて付勢するバネ57の付勢力により、
元の施錠保持状態に復帰保持される。なお、施錠保持状
態において前枠組立体を閉鎖させ施錠させるときのフッ
ク部材55の傾動状態は図12(a)(b)(c)に時系列で示
したものと同様である。従って、前枠閉鎖時に鍵を用い
て解錠状態を維持したまま閉鎖操作する必要がなく、簡
便な操作で前枠組立体を閉鎖することができる。
【0061】また、本実施例における解錠検出部180
は、前示した解錠検出部80と同様の構成において、第
1昇降作動杆53に形成するスイッチ操作部として円筒
状のコロ182を用い、このコロをピン183で回動自
在に軸支して第1昇降作動杆53に取り付けている。リ
ミットスイッチ181とコロ182との相対位置関係は
前述した解錠検出部80と同様の位置関係に配設されて
おり、リミットスイッチ181の検出信号は、図13に
示すように遊技機の制御基板85を介して前枠前面側に
設けられたランプ91や、遊技施設の管理室等に設けら
れたランプ91やスピーカ92、管理用コンピュータの
CRT画面等の報知手段90を作動し得るように構成さ
れている。
【0062】このため、解錠操作に基づいて第1昇降作
動杆53が上動し、所定量以上解錠方向に変位したとき
にその解錠操作を検知することができる。従って、例え
ば上記のような解錠保持機構170を有する施錠装置に
おいて、フック部材55が受け具65との解離位置P1
を越えて解錠方向にあるときに前枠に設けたランプ91
を点灯作動等させることにより、施錠装置の施錠・解錠
状態が如何にあるかを前枠前面側から確認でき、施錠忘
れを未然に防止することができる。
【0063】また、施錠装置の錠62に合致した適正な
鍵を用いずに解錠させようとする不正解錠操作では、特
殊な工具等を用いて錠62を無理に解錠させバネ57の
付勢力に抗して第1昇降作動杆53を上動させようとす
ることから、第1昇降作動杆53が一度に解錠位置まで
上動することは稀であり、一般に、不規則な上下動を繰
り返しながら上動される。
【0064】従って、例えば所定時間内にこのスイッチ
接点が所定回数以上の頻度で開閉されたときに制御基板
85が異常と判断し、遊技機の外部出力端子基板を介し
て遊技施設の管理室等に設けられたランプ91やスピー
カ92等を作動させ、あるいは管理用コンピュータのC
RT画面上に当該遊技機に異常がある旨のワーニング表
示を行う構成とすることにより、不正な解錠操作を検知
してこのような解錠操作に基づく不正行為を未然に防止
することができる。またこれ等の本構成によれば、スイ
ッチ操作部とリミットスイッチの作動杆との摩擦摺動に
よる摩耗を低減し、長期信頼性が高い解錠検出部を有し
た施錠装置を提供することができる。
【0065】次に、図15には本発明に係る解錠保持機
構の第3実施例を示している。この解錠保持機構270
は、以上に説明した二つの解錠保持機構70,170と
略同一の機構構成において、規制部材の先端部にその形
態的特徴を有するものである。すなわち、この解錠保持
機構270の規制部材271は、例えば第1実施例と同
様に捻りバネ72を用いて基枠体の支持部51dに傾動
自在に取り付けられており、その係合案内部271aに
は斜面状の案内端面271adと水平面状の係止端面27
1auとが形成されている。第1昇降作動杆(不図示)に
は、案内端面271adと係合して規制部材を傾動させ、
また係止端面271auに係止されるピン状の係合部25
3dが固着されている(図14参照)。
【0066】ここで、規制部材271には、規制部材の
傾動軌跡に応じた円弧状の案内長孔271dが形成され
ており、その円弧の位置及び長さは係合案内部271a
の所定傾動角度範囲に基づいて形成されている。規制部
材271は捻りバネ72やスペーサ73を介して支点7
4で基枠体の支持部51dに係止されるとともに、案内
長孔271dを通して基枠体に固着される案内ピン27
6でその傾動範囲が規制支持されている。このため、規
制部材271は支点74を傾動中心に傾動自在であると
ともに、案内長孔271dの左右端部位置において案内
ピン276と当接して傾動範囲が規制される。
【0067】すなわち、本実施例ではこの案内ピン27
6と案内長孔271dとが捻りバネ72の付勢力に抗し
て規制部材271の傾動を規制制止するストッパ(51
e)の機能を果たすとともに、係合案内部271aと係
合部253dとの係合を開放する際の反係合方向への傾
動をも規制する機能を有している。このため、例えば解
錠保持状態の規制を解除するために手動操作で規制部材
271を反係合方向に傾動操作するときに、過度の引っ
張り力で捻りバネ72や引っ張りバネ172等の付勢手
段を破損させてしまう等の心配がない。
【0068】また本構成によれば、規制部材271の先
端部が案内長孔271dにおいて案内ピン276により
軸直角方向に緩く支持されるとともに、案内ピン276
の頭部で軸方向にも支持されるため、例えば解錠保持状
態でフック部材55に無理な外力が作用し、規制部材2
71が強く下方に押圧されるような状態が発生しても規
制部材271が座屈変形したり支点74が破損したりす
ることがない。従って、簡便な構成で規制部材の両方向
への傾動規制を行うとともに、耐破損性・耐久性を高め
た解錠保持機構を有した施錠装置を提供することができ
る。
【0069】また、本実施例の規制部材271において
は、係合案内部271aの上端角部に円弧状の面取りを
施して逃がし案内部271arを形成している。係止端面
271auに係止された係合部253dの係合を開放して
解錠保持状態を解除するためには、規制部材271を支
点74を傾動中心として傾動させる必要があるが、この
とき係合案内部271aの上端角部は僅かに上昇するよ
うな円弧状の軌跡を描く。すなわち、このように傾動さ
せるためには係止端面271auと253dとの摩擦抵抗
力のみならず、第1昇降作動杆53に下向きに作用する
バネ57の付勢力に抗して第1昇降作動杆53を上動さ
せる力が必要になる。
【0070】上記のように係合案内部271aの上端角
部に円弧状の逃がし案内部271arを形成した規制部材
271では、その先端部が描く傾動軌跡の半径を小さく
することができ、これにより係合を開放するために第1
昇降作動杆53を上動させる移動量を低減させることが
できる。また、逃がし案内部をこのように円弧状に形成
することにより係合部253dを滑らかに案内すること
ができる。従って、解錠保持状態を解除する際の操作力
を低減して軽い操作力で滑らかに解錠状態を解除できる
解錠保持機構を提供することができる。なお、以上説明
した各解錠保持機構の各部形態はそれぞれ適宜組み合わ
せて適用可能であることはいうまでもない。
【0071】次に、解錠検出部の他の好ましい実施例に
ついて図16を参照して説明する。図16(a)(b)は、解
錠検出部の第3実施例及び第4実施例を示しており、こ
のうち図16(a)に示す第3実施例にかかる解錠検出部
380は、第1昇降作動杆53に略矩形状の突出部とし
て形成した被検出部353eと、投光部と受光部とがこ
の被検出部353eを跨ぐようにして基枠体51もしく
は前枠20に取り付けられたフォトインタラプタ381
とから構成されている。
【0072】フォトインタラプタ381と被検出部35
3eとの相対位置関係(すなわちフォトインタラプタ3
81の透光状態から遮光状態へのターニングポイント)
は、前述した解錠検出部80におけるリミットスイッチ
81とスイッチ操作部53eとの相対位置関係と同様の
位置関係に配設されており、フォトインタラプタ381
からの検出信号は、図13に示したように遊技機の制御
基板85を介して前枠前面側に設けられたランプ91
や、遊技施設の管理室等に設けられたランプ91やスピ
ーカ92、管理用コンピュータのCRT画面等の報知手
段90を作動し得るように構成されている。
【0073】このため、解錠操作に基づいて第1昇降作
動杆53が上動し、所定量以上解錠方向に変位したとき
にその解錠操作を検知することができる。従って、例え
ば前述した解錠保持機構(70,170,270等)を
有する施錠装置において、フック部材55が受け具65
との解離位置P1を越えて解錠方向にあるときに前枠に
設けたランプ91を点灯作動等させることにより、施錠
装置の施錠・解錠状態が如何にあるかを前枠前面側から
確認でき、施錠忘れを未然に防止することができる。
【0074】また、施錠装置の錠62に合致した適正な
鍵を用いずに解錠させようとする不正解錠操作では、特
殊な工具等を用いて錠62を無理に解錠させバネ57の
付勢力に抗して第1昇降作動杆53を上動させようとす
ることから、第1昇降作動杆53が一度に解錠位置まで
上動することは稀であり、一般に、不規則な上下動を繰
り返しながら上動される。
【0075】従って、例えば所定時間内にフォトインタ
ラプタ381の投光部と受光部間が所定回数以上の頻度
で遮断されたときに制御基板85が異常と判断し、遊技
機の外部出力端子基板を介して遊技施設の管理室等に設
けられたランプ91やスピーカ92等を作動させ、ある
いは管理用コンピュータのCRT画面上に当該遊技機に
異常がある旨のワーニング表示を行う構成とすることに
より、不正な解錠操作を検知してこのような解錠操作に
基づく不正行為を未然に防止することができる。またこ
れ等の構成によれば、フォトインタラプタ381が第1
昇降作動杆の解錠方向の移動を非接触で検出することが
できるため、長期信頼性が高い解錠検出部を有した施錠
装置を提供することができる。
【0076】図16(b)に示す第4実施例の解錠検出部
480は、上記第3実施例の解錠検出部380と略同様
の構成において、第1昇降作動杆53に形成する被検出
部453eに光を透過するスリット状の透光部453et
を形成し、制御基板85がフォトインタラプタ481
(不図示)からの検出信号に基づいて異常判断するよう
に構成したものである。図16(b)には被検出部453
eに二カ所の透光部453etを形成した例を示してお
り、施錠保持状態においては図16(a)に示したと同様
の配設位置関係(透光状態)にある。
【0077】解錠操作に基づいて第1昇降作動杆53が
上動されると、この透光部を有する被検出部がフォトイ
ンタラプタの投光部と受光部との間を移動し、このとき
に被検出部453eに設けた透光部453etの配置形態
(被検出部の構成形態)に応じた検出信号が出力され
る。すなわち、フォトインタラプタ481からの検出信
号は、図中にからの番号を付して示す各領域に対し
て、初期の透光状態から→遮光→透光→遮光→
透光→遮光へと変化し、本実施例では最終的にの
透光状態まで変化して解錠保持されるように設定してい
る。
【0078】このため、正常な解錠操作に基づいて検出
される信号パターンは、その解錠操作の速さ(鍵を捻り
操作する回転速度)によって異なるものの、図17(a)
(b)に示すように所定時間内に被検出部453eの構成
形態に対応した信号パターンが検出される。一方、例え
ば不正な解錠操作が行われたときには、例えば図17
(e)に示すように、一般に、不規則に遮光、透光が繰り
返される信号パターンが検出される。また、スリット部
やセンサ部等に不正を行ったときには、例えば図17
(c)や(d)に示すように、遮光状態が維持されたままにな
ったり遮光→透光が一度のみであったりするような被検
出部453eの構成形態と一致しない信号パターンが検
出される。
【0079】従って、制御基板85に予め正常な解錠操
作時の信号パターンを記憶させておき、制御基板85が
正常な信号パターンと随時フォトインタラプタ481か
ら入力される検出信号とを比較して、異なるパターンの
信号が検出されたときに異常があると判断すること、あ
るいは制御基板85に予め所定の異常判断基準を記憶さ
せておきその基準を越えたときに異常があると判断する
こと、などにより不正な解錠操作を検知することができ
る。なお、具体的な異常判断基準は種々の基準が考案さ
れるが、その一例を示せば、例えば図示した実施例にお
いて、最初の遮光状態検出から所定時間to内に3つ以
上の遮光状態が検出された場合や、一定時間以上遮光状
態が継続して検出された場合、あるいは最初の遮光状態
検出から所定時間内to内に3つの遮光状態と2つの透
光状態をへて透光状態が検出されない場合、等が例示さ
れる。
【0080】そして上記のようにして異常と判断された
時に、制御基板85が遊技機の外部出力端子基板を介し
て遊技施設の管理室等に設けられたランプ91やスピー
カ92等を作動させ、あるいは管理用コンピュータのC
RT画面上に当該遊技機に異常がある旨のワーニング表
示を行う構成とすることにより、不正な解錠操作に基づ
く不正行為を未然に防止することができる。またこれ等
の構成によれば、フォトインタラプタ381が第1昇降
作動杆の解錠方向の移動を非接触で検出することができ
るため、機械的な電気接点を有するスイッチよりもチャ
タリングが少なくなり、より正確な不正検出が可能にな
るとともに、長期信頼性が高い解錠検出部を有した施錠
装置を提供することができる。
【0081】なお、第3及び第4実施例において解錠検
出部380,480を不正操作防止装置として設定し使
用する場合には、解錠保持機構は必ずしも併設する必要
はない。一方、第4実施例において解錠保持機構と併設
する場合には、解錠保持を解除して前枠組立体を閉鎖さ
せるときに、フック部材の傾動作用により第1昇降作動
杆が強制的に昇降作動され(図12参照)、これに伴っ
てフォトインタラプタ481からこの昇降作動に基づい
た遮光−透光信号が制御基板に入力される。
【0082】そこで、例えば解錠保持機構の近傍にリセ
ットボタンを設けてその信号を制御基板85に入力さ
せ、あるいは後述するように規制部材の傾動を検出する
検出手段を設けてその検出信号を制御基板85に入力さ
せ、解錠保持状態を解除する際にこのリセットボタンを
押圧させ、あるいは規制解除検出手段から規制部材の傾
動(係合解除)を検出したときに、一定時間だけ異常判
断を行わないように構成することにより、簡便な構成で
上記強制的な第1昇降作動杆の昇降作動に伴う誤検出を
防止することができる。
【0083】あるいは、例えば解錠保持状態を解除した
ときにフォトインタラプタで検出される信号パターン、
及び前枠組立体を閉鎖するときにフォトインタラプタで
検出される信号パターンを制御基板85に設定記憶させ
ておき、上述した不正解錠操作防止の異常判断と同様の
異常判断手法を用いて判断する構成とすることにより、
第1昇降作動杆の強制的な昇降作動に伴う誤検出を防止
することができるとともに、前枠が閉鎖されて施錠状態
にあるか否かを確実に検出してその状態を報知可能な施
錠装置を提供することができる。
【0084】なお、上記第3及び第4実施例では検出手
段としてフォトインタラプタを用いて第1昇降作動杆の
昇降作動を検出する例を開示したが、検出手段はフォト
インタラプタのような透光−遮光状態を検出する手段に
限定されるものではなく、例えば、被検出部からの光の
反射状態の有無を検出するものであっても良く、更に近
接スイッチやリードスイッチのように磁気的に検出する
ものであっても良い。また、第4実施例における被検出
部453の構成形態、例えば透光部の配設数を増減させ
たり、施錠保持状態で遮光状態となるように相対位置関
係を設定すること、施錠保持状態と解錠保持状態とで透
光と遮光とを反対となるように設定すること、また異常
と判断する判断基準などについては適宜変更可能であ
る。
【0085】次に、解錠検出部のさらに他の好ましい実
施例について図18を参照して説明する。図示する解錠
検出部580は、解錠検出部の第5実施例を示してお
り、第1実施例に開示した解錠保持機構70において、
規制部材71の傾動位置状態をリミットスイッチ581
で検出し、その検出信号を図13に示す制御基板85に
入力して構成している。本実施例においてリミットスイ
ッチ581の接点が切り替わるターニングポイント、例
えば、スイッチ接点がオープン状態からクローズ状態に
変化する変化点は、第1昇降作動杆53の係合部53d
が規制部材71の案内端面71auと係合して上動し規制
部材71を傾動させるときの最大傾倒角よりも僅かに小
さい傾倒角度位置に設定されている。
【0086】このような構成の解錠検出部580では、
解錠操作に基づいて第1昇降作動杆53が上動し、第1
昇降作動杆53の係合部53dが規制部材71の案内端
面71auと係合して規制部材71を傾動させる過程(最
大傾倒角直前)において最大傾倒角直前でその接点がオ
ープン状態からクローズ状態に切り替わり、規制部材に
おける係合案内部71aの先端部が係合部53dに乗り
上げてこの表面を当接しながら滑っている間クローズ状
態が維持され、第1昇降作動杆53のさらなる上昇によ
り係合部53dと係合案内部との係合が解除されて規制
部材71が捻りバネ72の付勢力で自己傾動復帰したと
き、すなわち解錠保持状態の傾動角度位置になったとき
に接点がクローズ状態からオープン状態切り替わって、
オープン状態が保持される。すなわち、施錠保持状態か
ら解錠保持状態への変化に伴ってリミットスイッチ58
1の接点が一度オープン状態になる。
【0087】また、解錠保持状態での所定作業が終了
し、規制部材71による第1昇降作動杆53の規制を解
除するときには、摘み部71cを反係合方向に引いて規
制部材71を傾動させ、係止端面71auと係合部53d
との係合を開放させる。係止端面71auと係合部53d
との係合を開放させるためには上記最大傾倒角まで規制
部材71を傾動させる必要があり、このときに再びスイ
ッチ接点がクローズ状態からオープン状態になる。すな
わち、解錠保持状態を解除する際にリミットスイッチ5
81の接点が一度オープン状態になる。
【0088】制御基板85はリミットスイッチから入力
される検出信号を監視し、スイッチ接点がオープン状態
になった回数を加算カウントする。例えば始業点検後に
前枠組立体が閉鎖されている状態でのカウント値を初期
値として記憶させ、当該カウント値が奇数の場合には解
錠状態、複数の場合には施錠状態であると判断する。そ
して、例えば解錠状態であると判断されるときに、前枠
に設けたランプ91を点灯作動等させることにより、施
錠装置の施錠・解錠状態が如何にあるかを前枠前面側か
ら確認でき、施錠忘れや規制部材の復帰忘れなどを防止
することができる。
【0089】あるいは、制御基板85が解錠状態の検出
時間が予め設定された所定時間を超えて検出されたとき
に異常と判断し、遊技機の外部出力端子基板を介して遊
技施設の管理室等に設けられたランプ91やスピーカ9
2等を作動させ、あるいは管理用コンピュータのCRT
画面上に当該遊技機が解錠状態のままである旨のワーニ
ング表示を行う構成とすることにより、施錠忘れや不正
解錠された状態のまま遊技に供されることを防止し、公
正な遊技に供することができる。
【0090】なお、上記第5実施例では検出手段として
リミットスイッチ581を用い、このスイッチで規制部
材71の傾動位置を検出する例を開示したが、検出手段
は規制部材の傾動状態を検出可能なものであれば良く、
例えば、規制部材における制止部71bの変位をフォト
インタラプタ等の光学的検出段や近接スイッチのような
磁気的検出手段で検出するものであってもよい。また、
例えば規制部材71に傾動軸を一体的に設けて基枠体に
おいてこの傾動軸を回転自在に支持し、この傾動軸の回
転角度を検出するものであっても良い。
【0091】なお、以上説明した解錠検出部の各実施例
では、施錠装置50の解錠・施錠状態を検知する手段と
して、解錠操作に伴って昇降作動しフック部材を傾動さ
せる第1昇降作動杆53の昇降状態を検出して検知する
例と、解錠操作に基づいて傾動され第1昇降作動杆及び
フック部材を解錠保持位置に係止保持する規制部材の傾
動位置を検出して検知する例とを開示したが、検出部位
はこれに限ることなく、例えばフック部材55の傾動位
置を検出するものであっても良い。また、各実施例に開
示した解錠検出部は、各実施例に開示したようにそれぞ
れ単独で用いるのみならず、複合的に用いて施錠装置を
構成しても良い。さらにこれ等の解錠検出部を第2昇降
作動杆に対しても同様に構成することにより同様の効果
を得ることができる。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の遊技機の
施錠装置は、前枠に固定された基枠体に対して昇降自在
に支持されて常には施錠方向に付勢保持された昇降作動
杆と、基枠体に傾動連結支点を持つとともに昇降作動杆
に繋がれて常には外枠に配設された受け具と施錠係合状
態に保持され、この受け具との解離位置を基準にして係
脱可能なフック部材と、基枠体の所定部位または近傍所
定部位に傾動可能に支持されて常には昇降作動杆に対す
る係合方向に付勢保持された規制部材と、昇降作動杆ま
たはフック部材の解錠方向への変位を検出して適宜報知
手段に対する信号を発生し得る検出手段とを備え、昇降
作動杆の所定部位には規制部材に設けられた係合案内部
に対して係脱可能な係合部が形成されている。そして、
解錠操作に基づく昇降作動杆の解錠方向への変位に伴っ
てフック部材が受け具から解離した以降の位置におい
て、規制部材が傾動して昇降作動杆の係合部が規制部材
の係合案内部の所定位置に係合し、昇降作動杆とともに
フック部材を解錠保持位置に拘束拘束し、規制部材の反
係合方向への変位により係合部が係合案内部から解かれ
たことにより、昇降作動杆の付勢自己復帰に伴い、フッ
ク部材を元の施錠保持状態に復帰保持しうるように設定
する一方、検出手段が昇降作動杆またはフック部材の解
錠方向への変化を検出したことに基づいて、報知手段を
作動し得るように設定して施錠装置が構成されている。
【0093】すなわち、解錠操作に基づいてフック部材
が解錠保持位置を越えて傾動されると、規制部材を反係
合方向に変位させるまでその解錠保持状態が維持され、
解錠操作の力を開放してもフック部材はその解錠保持位
置に拘束される。このため、前枠組立体を開放する際
に、一旦解錠保持位置まで解錠操作を行った後は、鍵を
捻り操作した状態のまま保持する必要がなく、例えば打
球発射装置の操作ハンドル部や下皿部など、引き出し操
作や支持操作が容易な場所を把持して横引きし前枠組立
体を開放することができる。従って、解錠操作の煩雑さ
や作業負担を軽減して前枠組立体を楽に開放し得るよう
にした遊技機の施錠装置を提供することができる。
【0094】また、この施錠装置に設けられた検出手段
が、昇降作動杆またはフック部材の解錠方向への変化を
検出したことに基づいて、報知手段を作動し得るように
設定され構成されているため、解錠操作状況や施錠装置
の施錠・解錠状態を検出して前枠前面や管理室等に設け
たランプ等の報知手段を作動させて了知せしめることが
可能になる。従って、前枠組立体を楽に開放し得るとと
もに、解錠操作状態を検出してその旨を報知し得るよう
にした遊技機における施錠装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る施錠装置を備える遊技機の一実施
例として示すパチンコ機の正面図である。
【図2】上記パチンコ機の背面図である。
【図3】上記パチンコ機の斜視図である。
【図4】本発明の第1実施例に係る施錠装置の全体構成
を示す側面図である。
【図5】本発明の第1実施例に係る施錠装置の全体構成
を示す背面図である。
【図6】本発明の第1実施例に係る施錠装置の要部を分
解して示す斜視図である。
【図7】本発明の第1実施例に係る施錠装置の施錠状態
を示す側面図である。
【図8】本発明の第1実施例に係る施錠装置を示す背面
図である。
【図9】本発明の第1実施例に係る施錠装置の要部を示
す背面図である。
【図10】本発明の第1実施例に係る施錠装置の解錠操
作時における各要部の作用を示す要部詳細側面図であ
る。
【図11】本発明の第1実施例に係る施錠装置の解錠保
持状態における各要部の位置状態を示す要部詳細側面図
である。
【図12】本発明の第1実施例に係る施錠装置の閉鎖施
錠時における動作状態を示す説明図である。
【図13】本発明の第1実施例に係る施錠装置の報知手
段の構成例を示すブロック図である。
【図14】本発明の第2実施例に係る施錠装置の要部を
示す側面図である。
【図15】本発明の施錠装置に用いる解錠保持機構の第
3実施例に係る要部を拡大して示す側面図である。
【図16】本発明の施錠装置の解錠検出部の第3実施例
及び第4実施例を示す側面図であり、このうち図(a)は
第3実施例、図(b)は第4実施例の各構成を示す。
【図17】上記第4実施例に係る施錠装置による検出信
号例を示す説明図である。
【図18】本発明の第5実施例に係る施錠装置の要部を
示す側面図である。
【符号の説明】
PM パチンコ機(遊技機) P1 解離位置 P2 解錠保持位置(フック部材が受け具から解離した
以降の位置) 1 ヒンジ部 10 外枠 20 前枠 50 施錠装置 51 基枠体 53 第1昇降作動杆(昇降作動杆) 53d,153d,253d 係合部 54 傾動連結支点 55 フック部材 65 受け具 71,171,271 規制部材 71a,171a,271a 係合案内部 81,181,581 リミットスイッチ(検出手段) 381 フォトインタラプタ(検出手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定保持用の外枠と、必要な遊技構成部
    材を装備した開閉搭載用の前枠とが、互いの一側縁に配
    設されたヒンジ部を介して開閉可能に連結支持されると
    ともに、互いの他側縁に配設された解錠操作形態の施錠
    装置を介して閉鎖保持されるようにした遊技機におい
    て、 前記施錠装置では、 前記前枠の前記他側縁に固定された基枠体に対して昇降
    自在に支持されて常には施錠方向に付勢保持された昇降
    作動杆と、 前記基枠体に傾動連結支点を持ち前記昇降作動杆に繋が
    れて常には施錠係合状態に保持され前記外枠の前記他側
    縁に配設された受け具に対して解離位置を基準にして係
    脱可能なフック部材と、 前記基枠体の所定部位または近傍所定部位に傾動可能に
    支持されて常には前記昇降作動杆に対する係合方向に付
    勢されるとともに前記係合方向に対する所定位置に制止
    された規制部材と、 前記昇降作動杆の所定部位に設けられて前記規制部材に
    設けられた係合案内部に対して係脱可能に係合しうる係
    合部と、 前記昇降作動杆または前記フック部材の解錠方向への変
    位を検出して適宜報知手段に対する信号を発生し得る検
    出手段とを備え、 解錠操作に基づく前記昇降作動杆の解錠方向への変位に
    伴い、前記フック部材が前記受け具から解離した以降の
    位置において、前記規制部材の自己傾動変化に伴い前記
    係合部が前記規制部材の係合案内部の所定位置に係合し
    た条件で前記昇降作動杆とともに前記フック部材を解錠
    保持位置に拘束し、前記規制部材の反係合方向への変位
    により前記係合部が前記係合案内部から解かれたことに
    より、前記昇降作動杆の付勢自己復帰に伴い、前記フッ
    ク部材を元の施錠保持状態に復帰保持しうるように設定
    する一方、前記検出手段が、前記昇降作動杆または前記
    フック部材の解錠方向への変化を検出したことに基づい
    て、前記報知手段を作動し得るように設定したことを特
    徴とする遊技機における施錠装置。
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