JP2002158932A - 固体撮像装置及び固体撮像素子の駆動方法 - Google Patents
固体撮像装置及び固体撮像素子の駆動方法Info
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Abstract
遅延を抑制することにより、高速駆動や転送効率の向上
を図ることが可能な固体撮像装置及び固体撮像素子の駆
動方法を提供する。 【解決手段】 光電変換を行う複数のセンサ部13と、
このセンサ部13で光電変換された信号電荷を読み出す
読み出しゲート部14と、読み出された信号電荷を転送
する転送レジスタ15,16とを有する固体撮像素子1
1に対して、転送レジスタ16の同一の転送クロックH
φ1,Hφ2に対して入力端子19が複数19A及び1
9C,19B及び19D設けられ、かつ各入力端子19
A,19B,19C,19Dに独立して駆動手段20
(20A,20B,20C,20D)が接続されて転送
レジスタ16の駆動がなされる固体撮像装置10を構成
する。また、上記固体撮像素子11の各入力端子19
A,19B,19C,19Dに独立して駆動手段20
(20A,20B,20C,20D)を接続して駆動を
行う。
Description
撮像素子等の光電変換した信号電荷を転送する電荷転送
部として転送レジスタを有する固体撮像素子及びその駆
動手段を有して成る固体撮像装置及びこの固体撮像素子
の駆動方法に係わる。
及しつつある。特に最近、高解像度化のため、より画素
数の多い撮像素子が用いられるようになっている。ま
た、特性を重視する観点から、セルサイズ及び光学系を
大型化した撮像素子も用いられるようになっている。例
えば1000万画素等の多画素の撮像素子や35mm以
上の大画面のCCD固体撮像素子が用いられるようにな
っている。
素数が増加した場合、駆動周波数を高速にしなければ、
フレームレートは低下してしまうこととなる。CCD固
体撮像素子のフレームレートの低下は、デジタルスチル
カメラの撮影間隔(記録時間)の低下や連写枚数の減少
につながるため好ましくない。
の一つとして、CCD固体撮像素子の特に水平転送レジ
スタを高速で駆動する必要がある。
を有する従来の固体撮像装置の一例の概略構成図を図6
Aに示す。この固体撮像装置50においては、マトリク
ス状に配列され光電変換を行う複数のセンサ部53と、
センサ部53で光電変換された信号電荷を読み出す読み
出しゲート部54と、各センサ部53列毎に配された垂
直転送レジスタ55とを有してCCD固体撮像素子51
の撮像領域52が構成されている。垂直転送レジスタ5
5の端部に接続して撮像領域52の図中下部に水平転送
レジスタ56が設けられている。水平転送レジスタ56
の後段には、電荷−電圧変換部57が接続されている。
クロックHφ1及びHφ2が印加されて2相駆動を行う
ように構成されている。これら水平転送クロックHφ1
及びHφ2は、CCD固体撮像素子51の外部から、C
CD固体撮像素子51に設けられたボンディングパッド
(入力端子)59を通じて入力され、配線58(58
A,58B)を通じて水平転送レジスタ56の図示しな
い転送電極に印加される。ボンディングパッド(入力端
子)59は、水平転送レジスタ56の図中右端側に対し
て1相当たり1カ所ずつ合計2カ所(59A,59B)
設けられている。
端子)59には、それぞれ水平ドライバ60(60A,
60B)を通じてタイミング発生回路61から水平転送
クロックHφ1及びHφ2が入力される。水平ドライバ
60及びタイミング発生回路61が固体撮像装置50の
駆動部を構成する。
図示しないボンディングパッド(入力端子)を通じて垂
直転送レジスタ55の各転送電極(図示せず)には4つ
の垂直転送クロックVφ1,Vφ2,Vφ3,Vφ4が
入力される。これにより、垂直転送レジスタ55におい
て4相駆動による垂直転送がなされる。
価回路は図6Bのようになる。図6B中、黒丸の部分
は、ぞれぞれ第1相の水平転送クロックHφ1が印加さ
れる第1相の転送電極及び配線58Aと、第2相の水平
転送クロックHφ2が印加される第2相の転送電極及び
配線58Bに相当する。CφH1及びCφH2は、各相の水
平転送クロックが印加される転送電極及び配線58Aま
たは58Bと、基板側の接地電位との間の容量を示す。
CφHHは、第1相の転送クロックHφ1と第2相の転送
クロックHφ2との容量である。この容量CφHHは、異
相の転送電極間の容量や転送電極とその上を通る異相の
配線58との間の容量等を合成した容量である。RφH
は、各相の水平転送クロックHφ1及びHφ2が印加さ
れる配線58(58A,58B)における直列抵抗を示
している。
Bにそれぞれかかる負荷容量Ca,Cbについて Ca+Cb=CφH1+CφH2+CφHH (1) が成り立つ。
のCCD固体撮像素子の場合、水平転送レジスタの転送
段数が多くなるため、負荷容量も増大する。また、セル
サイズ及び光学系を大型化したCCD固体撮像素子で
は、水平転送レジスタの面積が大きくなるため、この点
も負荷容量及び配線抵抗を増大させることとなる。この
ように負荷容量や配線抵抗が増加すると、水平転送レジ
スタに印加される水平転送クロックに伝搬遅延が生じる
ため、水平転送レジスタの入力端子から遠い位置では、
水平転送クロックの波形が鈍ってしまい、水平転送効率
が劣化してしまうという問題がある。
て、CCD固体撮像素子51が多画素化や大型化して水
平転送レジスタ56の負荷容量Cや配線58の配線抵抗
RφHが増加すると、入力端子59から水平転送レジス
タ56の端までの距離が長くなるため、配線58の入力
端子59から遠い位置では、伝搬遅延により水平転送ク
ロックHφ1,Hφ2の波形が鈍ってしまう。これによ
り、水平転送効率が劣化してしまう。
図7Aに示すように、水平転送レジスタ56の配線58
に接続されているボンディングパッド(入力端子)59
を、水平転送レジスタ56の両側の2カ所に設ける方法
も実施されている。図7Aに示すように、ボンディング
パッド(入力端子)59が、水平転送レジスタ56の図
中右端側に対して1相当たり1カ所ずつ合計2カ所に、
また図中左端側に対しても1相当たり1カ所ずつ合計2
カ所に、総計4カ所(59A,59B,59C,59
D)設けられている。
れるボンディングパッド59A及び59Cには、第1の
水平ドライバ60Aが接続されている。第2相の水平転
送クロックHφ2が入力されるボンディングパッド59
B及び59Dには、第2の水平ドライバ60Bが接続さ
れている。
は水平転送レジスタ56の中央部となり、図6Aに示し
た固体撮像装置50の構成と比較して、最も遠い位置ま
での距離が短くなるため、伝搬遅延は低減される。
送レジスタ56の等価回路を図7Bに示す。水平転送レ
ジスタ56用の配線58A及び58Bが2つに枝分かれ
しており、枝分かれした両端は、それぞれ図7Aの左端
の入力端子59A,59Bと図7Aの右端の入力端子5
9C,59Dとに接続される。尚、図7Bの配線58A
及び58Bの直列抵抗RφHA,RφHBと、図6Bの配線
58A及び58Bの直列抵抗RφH とは、 RφHA+RφHB=RφH (2) の関係にある。
0の構成では、同一の水平転送クロックHφ1或いはH
φ2に対して、水平ドライバ60A或いは60Bが共通
に接続されている。即ち第1相の配線58Aに対して第
1相の水平転送クロックHφ1を供給する水平ドライバ
は第1の水平ドライバ60Aのみであり、第2相の配線
58Bに対して第2相の水平転送クロックHφ2を供給
する水平ドライバは第2の水平ドライバ60Bのみとな
っている。
1チャンネル当たりの負荷容量Ca,Cbは図6の場合
と変わらず、(1)式の関係にある。
負荷容量が図6の場合と変わらないため、上述のように
水平転送レジスタ56用の入力端子59を水平転送レジ
スタ56の両端に設けただけでは、多画素化や大型化に
よって水平転送レジスタ56の負荷容量や配線抵抗が大
きくなった固体撮像装置に対して伝搬遅延を抑制するこ
とが難しくなる。そして、伝搬遅延により、水平転送レ
ジスタ56の中央部の波形が鈍ってしまい、水平転送効
率が劣化してしまう。
いては、多画素化や大型化に伴う転送レジスタの伝搬遅
延を抑制することにより、高速駆動や転送効率の向上を
図ることが可能な固体撮像装置及び固体撮像素子の駆動
方法を提供するものである。
は、光電変換を行う複数のセンサ部と、センサ部で光電
変換された信号電荷を読み出す読み出しゲート部と、読
み出された信号電荷を転送する転送レジスタとを有し、
転送レジスタの同一の転送クロックに対して入力端子が
複数設けられ、かつ各入力端子に独立して駆動手段が接
続されて転送レジスタの駆動がなされるものである。
ば、転送レジスタの同一の転送クロックに対して入力端
子が複数設けられたことにより、入力端子が各転送クロ
ックに対して1つ設けられた場合と比較して、入力端子
から最も遠い位置までの配線の距離が低減される。さら
に、各入力端子に独立して駆動手段が接続されて転送レ
ジスタの駆動がなされることにより、駆動手段が入力端
子と同じく転送レジスタの同一の転送クロックに対して
複数設けられるため、1つの駆動手段当たりの負荷容量
を低減することができる。
配置され、光電変換を行う複数のセンサ部と、センサ部
で光電変換された信号電荷を読み出す読み出しゲート部
と、読み出された信号電荷を転送する垂直転送レジスタ
と、垂直転送レジスタから転送された信号電荷を水平転
送する水平転送レジスタとを有し、水平転送レジスタの
同一の水平転送クロックに対して入力端子が複数設けら
れ、かつ各入力端子に独立して駆動手段が接続されて水
平転送レジスタの駆動がなされるものである。
ジスタの同一の水平転送クロックに対して入力端子が複
数設けられたことにより、入力端子が各水平転送クロッ
クに対して1つ設けられた場合と比較して、入力端子か
ら最も遠い位置までの配線の距離が低減される。さら
に、各入力端子に独立して駆動手段が接続されて転送レ
ジスタの駆動がなされることにより、駆動手段が入力端
子と同じく水平転送レジスタの同一の水平転送クロック
に対して複数設けられるため、1つの駆動手段当たりの
負荷容量を低減することができる。
変換を行う複数のセンサ部と、このセンサ部で光電変換
された信号電荷を読み出す読み出しゲート部と、読み出
された信号電荷を転送する転送レジスタとを有する固体
撮像素子を駆動する際に、転送レジスタの同一の転送ク
ロックに対して複数の入力端子を接続すると共に、各入
力端子に独立して駆動手段を接続して駆動を行うもので
ある。
の同一の転送クロックに対して複数の入力端子を接続す
ることにより、入力端子を各転送クロックに対して1つ
ずつ接続した場合と比較して、入力端子から最も遠い位
置までの配線の距離が低減される。さらに、各入力端子
に独立して駆動手段を接続して駆動を行うことにより、
駆動手段も入力端子と同じく転送レジスタの同一の転送
クロックに対して複数接続するため、1つの駆動手段当
たりの負荷容量を低減することができる。
リクス状に配置され光電変換を行う複数のセンサ部と、
このセンサ部で光電変換された信号電荷を読み出す読み
出しゲート部と、読み出された信号電荷を転送する垂直
転送レジスタと、垂直転送レジスタから転送された信号
電荷を水平転送する水平転送レジスタとを有する固体撮
像素子を駆動する際に、水平転送レジスタの同一の水平
転送クロックに対して複数の入力端子を接続すると共
に、各入力端子に独立して駆動手段を接続して駆動を行
うものである。
スタの同一の水平転送クロックに対して複数の入力端子
を接続することにより、入力端子を各水平転送クロック
に対して1つずつ接続した場合と比較して、入力端子か
ら最も遠い位置までの配線の距離が低減される。さら
に、各入力端子に独立して駆動手段を接続して駆動を行
うことにより、駆動手段も入力端子と同じく水平転送レ
ジスタの同一の水平転送クロックに対して複数接続する
ため、1つの駆動手段当たりの負荷容量を低減すること
ができる。
センサ部と、センサ部で光電変換された信号電荷を読み
出す読み出しゲート部と、読み出された信号電荷を転送
する転送レジスタとを有し、転送レジスタの同一の転送
クロックに対して入力端子が複数設けられ、かつ各入力
端子に独立して駆動手段が接続されて転送レジスタの駆
動がなされる固体撮像装置である。
て、同一の転送クロックを入力する配線が、転送レジス
タの転送段の途中で複数に分割された構成とする。
て、入力端子が転送レジスタの両端部に設けられた構成
とする。
て、入力端子が転送レジスタの途中に複数設けられた構
成とする。
変換を行う複数のセンサ部と、センサ部で光電変換され
た信号電荷を読み出す読み出しゲート部と、読み出され
た信号電荷を転送する垂直転送レジスタと、垂直転送レ
ジスタから転送された信号電荷を水平転送する水平転送
レジスタとを有し、水平転送レジスタの同一の水平転送
クロックに対して入力端子が複数設けられ、かつ各入力
端子に独立して駆動手段が接続されて水平転送レジスタ
の駆動がなされる固体撮像装置である。
て、同一の水平転送クロックを入力する配線が、水平転
送レジスタの転送段の途中で複数に分割された構成とす
る。
て、入力端子が水平転送レジスタの両端部に設けられた
構成とする。
て、入力端子が水平転送レジスタの途中に複数設けられ
た構成とする。
と、センサ部で光電変換された信号電荷を読み出す読み
出しゲート部と、読み出された信号電荷を転送する転送
レジスタとを有する固体撮像素子を駆動する方法であっ
て、転送レジスタの同一の転送クロックに対して複数の
入力端子を接続すると共に、各入力端子に独立して駆動
手段を接続して駆動を行う固体撮像素子の駆動方法であ
る。
換を行う複数のセンサ部と、センサ部で光電変換された
信号電荷を読み出す読み出しゲート部と、読み出された
信号電荷を転送する垂直転送レジスタと、垂直転送レジ
スタから転送された信号電荷を水平転送する水平転送レ
ジスタとを有する固体撮像素子を駆動する方法であっ
て、水平転送レジスタの同一の水平転送クロックに対し
て複数の入力端子を接続すると共に、各入力端子に独立
して駆動手段を接続して駆動を行う固体撮像素子の駆動
方法である。
撮像装置の概略構成図を示す。この固体撮像装置10で
は、マトリクス状に配列され光電変換を行う複数のセン
サ部13と、センサ部13で光電変換された信号電荷を
読み出す読み出しゲート部14と、各センサ部13列毎
に配された垂直転送レジスタ15とを有してCCD固体
撮像素子11の撮像領域12が構成されている。垂直転
送レジスタ15の端部に接続して撮像領域12の図中下
部に水平転送レジスタ16が設けられている。水平転送
レジスタ16の後段には、電荷−電圧変換部17が接続
されている。
クロックVφ1,Vφ2,Vφ3,Vφ4が印加されて
4相駆動を行うように構成されている。水平転送レジス
タ16は、2つの水平転送クロックHφ1及びHφ2が
印加されて2相駆動を行うように構成されている。
像装置70と同様に、水平転送レジスタ16の第1相の
転送クロックHφ1及び第2相の転送クロックHφ2の
それぞれに対応して、ボンディングパッド(入力端子)
19を水平転送レジスタ16の左右端の合計2カ所ずつ
(19A,19C及び19B,19D)設けている。こ
のボンディングパッド(入力端子)19を通じて、外部
から水平転送クロックHφ1及びHφ2が入力され、配
線18(18A,18B)を通じて水平転送レジスタ1
6の図示しない転送電極に印加される。
ィングパッド(入力端子)19A,19B,19C,1
9Dのそれぞれに対して、駆動手段として水平ドライバ
20(20A,20B,20C,20D)を独立して接
続する構成とする。
子)19A,19B,19C,19Dには、それぞれ接
続された水平ドライバ20(20A,20B,20C,
20D)を通じて、タイミング発生回路21から水平転
送クロックHφ1或いはHφ2が入力される。水平ドラ
イバ20及びタイミング発生回路21が、固体撮像装置
10の駆動部を構成する。
ミング発生回路21からの第1相の水平転送クロックH
φ1が転送クロックHφ1Aに変換され、水平ドライバ
20Bによりタイミング発生回路21からの第2相の水
平転送クロックHφ2が転送クロックHφ2Aに変換さ
れ、水平ドライバ20Cによりタイミング発生回路21
からの第1相の水平転送クロックHφ1が転送クロック
Hφ1Bに変換され、水平ドライバ20Dによりタイミ
ング発生回路21からの第2相の水平転送クロックHφ
2が転送クロックHφ2Bに変換される。
タ16に第1相の水平転送クロックHφ1及び第2相の
水平転送クロックHφ2をそれぞれ入力する配線18
を、いずれも水平転送レジスタ16の転送段の中央部で
2分割する構成とする。即ち水平転送レジスタ16の右
半分では第1相の配線18Aと第2相の配線18Bが各
相の転送電極(図示せず)に接続され、水平転送レジス
タ16の左半分では第1相の配線18Cと第2相の配線
18Dが各相の転送電極(図示せず)に接続される。
第1相の配線18Aにはボンディングパッド19Aを通
じて転送クロックHφ1Aが供給され、水平転送レジス
タ16の右半分の第2相の配線18Bにはボンディング
パッド19Bを通じて転送クロックHφ2Aが供給さ
れ、水平転送レジスタ16の左半分の第1相の配線18
Cにはボンディングパッド19Cを通じて転送クロック
Hφ1Bが供給され、水平転送レジスタ16の左半分の
第2相の配線18Dにはボンディングパッド19Dを通
じて転送クロックHφ2Bが供給される。
ないボンディングパッド(入力端子)を通じて垂直転送
レジスタ15の各転送電極(図示せず)に4つの垂直転
送クロックVφ1,Vφ2,Vφ3,Vφ4が入力され
る。
6の等価回路は図2のようになる。図2中、黒丸の部分
は、ぞれぞれ第1相の水平転送クロックHφ1が印加さ
れる第1相の転送電極及び配線18Aと、第2相の水平
転送クロックHφ2が印加される第2相の転送電極及び
配線18Bに相当する。CφH1A 及びCφH2A は、水平
転送レジスタ16の右半分の各相の水平転送クロックが
印加される転送電極及び配線18Aまたは18Bと、基
板側の接地電位との間の容量を示す。CφH1B 及びCφ
H2B は、水平転送レジスタ16の左半分の各相の水平転
送クロックが印加される転送電極及び配線18Cまたは
18Dと、基板側の接地電位との間の容量を示す。Cφ
HAHAは、水平転送レジスタ16の右半分における第1相
の転送クロックHφ1と第2相の転送クロックHφ2と
の容量である。CφHBHBは、水平転送レジスタ16の左
半分における第1相の転送クロックHφ1と第2相の転
送クロックHφ2との容量である。これらの容量Cφ
HAHA及びCφHBHBは、異相の転送電極間の容量や転送電
極とその上を通る異相の配線18との間の容量等を合成
した容量である。RφHA及びRφHBは、各相の水平転送
クロックHφ1及びHφ2が印加される配線18A,1
8B及び18C,18Dにおける直列抵抗を示してい
る。
B,20C,20Dにそれぞれかかる負荷容量C1,C
2,C3,C4について C1+C2=CφH1A +CφH2A +CφHAHA C3+C4=CφH1B +CφH2B +CφHBHB (3) が成り立つ。また、図6の構成と比較すると、 CφH1A +CφH1B =CφH1 CφH2A +CφH2B =CφH2 CφHAHA+CφHBHB=CφHH (4) が成り立つ。従って、(1)、(3)、(4)より、 C1+C2+C3+C4=Ca+Cb (5) となり、同じ容量が4つに分割される。
線18が2分割されているため、左右に分割された水平
転送レジスタ16の面積や転送段数は半分になる。この
とき、第1相の転送クロックHφ1と第2相の転送クロ
ックHφ2との容量CφHAHA,CφHBHBは、水平転送レ
ジスタ16が2分割されて水平転送レジスタ16の転送
段数が従来の半分になっていることから、それぞれ図6
B及び図7BのCφHHの1/2となる。また、水平転送
レジスタ16の各相の水平転送クロックが印加される転
送電極及び配線18と、基板側の接地電位との間の容量
CφH1A ,CφH1B ,CφH2A,CφH2B は、対応する
水平転送レジスタ16の面積が従来の半分になっている
ので、それぞれ図6B及び図7BのCφH1,CφH2の1
/2となる。これにより、C1+C2=C3+C4=
(Ca+Cb)/2となり、各水平ドライバ20A〜2
0Dの負荷容量C1〜C4は、従来の水平ドライバの負
荷容量Ca,Cbの1/2に低減される。
当たりの負荷容量が半減されるため、水平転送レジスタ
16に印加される水平転送クロックHφ1,Hφ2に生
ずる伝搬遅延が低減され、水平転送レジスタ16の入力
端子19から遠い位置(中央部)でも波形が鈍ることが
なくなる。即ち所要の波形の水平転送クロックHφ1,
Hφ2が印加され、水平転送効率の劣化を防止すること
が可能となる。
ジスタ16の同一相の水平転送クロックHφ1,Hφ2
に対して、それぞれ入力端子19を水平転送レジスタ1
6の左右端に合計2つ(19A及び19C,19B及び
19D)設けたことにより、水平転送レジスタの一端側
に入力端子が設けられた従来の構成と比較して、入力端
子19から最も遠い位置までの距離が半分に低減され、
配線18の伝搬距離による伝搬遅延が抑制される。
子19A,19B,19C,19Dに独立して水平ドラ
イバ20(20A,20B,20C,20D)を接続し
たことにより、水平ドライバ20も、水平転送レジスタ
16の同一相の転送クロックHφ1,Hφ2に対して合
計2つ設けられる。これにより、水平転送レジスタの同
一相の転送クロックHφ1,Hφ2に対して1つずつ水
平ドライバが設けられた従来の構成と比較して、水平ド
ライバ20の1チャンネル当たりの負荷容量も低減する
ことができる。
低減されるため、負荷容量に起因する伝搬遅延も低減さ
れ、伝搬遅延による水平転送効率の劣化を防止すること
ができる。従って、固体撮像装置10の水平転送レジス
タ16の高速駆動及び転送効率の向上を実現することが
でき、固体撮像素子11を多画素化または大型化しても
高速駆動して効率良く転送を行うことが可能になる。
固体撮像装置の概略構成図を図3Aに示す。図3Aに示
すように、本実施の形態の固体撮像装置31は、先の実
施の形態の固体撮像装置10と同様に、水平転送レジス
タ16の同一転送クロックHφ1,Hφ2のそれぞれに
対して、入力端子19が2カ所ずつ(19A及び19
C,19B及び19D)設けられていると共に、各入力
端子19A,19B,19C,19Dにそれぞれ独立し
て水平ドライバ20A,20B,20C,20Dを接続
している。
では、水平転送レジスタ16の同一相の転送クロックを
入力する配線18を分割しない点で、先の実施の形態の
固体撮像装置10とは異なっている。
水平転送レジスタ16の等価回路を図3Bに示す。図3
Bに示すように、等価回路的には図7Bに示した従来例
と大きな差が無くなるが、この場合は各入力端子19
(19A,19B,19C,19D)に接続される水平
ドライバ20(20A,20B,20C,20D)が独
立していることにより、水平ドライバ20のチャンネル
数は4つに増加する。従って、水平ドライバ20の1チ
ャンネル当たりの負荷容量は、水平ドライバ20の負荷
容量(C1〜C4)が半減された先の実施の形態の固体
撮像装置31とほぼ等価となる。そのため、水平転送レ
ジスタ16に印加される水平転送クロックHφ1,Hφ
2に生ずる伝搬遅延が低減され、入力端子19から遠い
位置でも波形が鈍ることが無くなり、水平転送効率の劣
化を防止することが可能となる。
クロックHφ1,Hφ2を入力する配線を分割していな
いため、左右の水平ドライバ20の特性の差が生じた場
合や左右からの配線抵抗RφHAとRφHBに違いが生じた
場合でも、ほぼ中央部で打ち消すように作用するため、
中央部における波形の違いがなくなる利点を有してい
る。これにより、左右の特性の差や配線抵抗の違いによ
り水平転送レジスタ16中の転送に悪影響を与えること
も防止することが可能となる。
の配線のレイアウトによっては、同一相の水平転送クロ
ックHφ1,Hφ2に対して設けられる入力端子19を
水平転送レジスタ16の左右の端ではなく、中央部付近
に配置するようにしてもよい。また、端や中央部以外の
他の箇所に設ける構成としてもよい。
る。本実施の形態は、水平転送レジスタ16の同一相の
水平転送クロックHφ1,Hφ2に対して入力端子19
を水平転送レジスタ16の中央部付近に2つずつ設けた
構成である。
体撮像装置の概略構成図を図4Aに示す。この固体撮像
装置32は、水平転送レジスタ16の同一相の水平転送
クロックHφ1,Hφ2に対して、入力端子19が水平
転送レジスタ16の中央部付近に2つずつ(19A及び
19C,19B及び19D)設けられて構成されてい
る。そして、各入力端子19A,19B,19C,19
Dに独立して水平ドライバ20(20A,20B,20
C,20D)が接続されている。
力端子19が水平転送レジスタ16の左右端に合計2つ
ずつ設けられた先の実施の形態の固体撮像装置31と同
様に、配線18の入力端子19から最も遠い位置までの
距離を低減して配線抵抗による伝搬遅延を低減すると共
に、水平ドライバ20の1チャンネル当たりの負荷容量
を半分に低減することができる。
の形態の固体撮像装置31と同様であるため、重複説明
を省略する。
送レジスタ16の等価回路図を図4Bに示す。図4Bに
示すように、等価回路図は先の実施の形態の固体撮像装
置31の等価回路図(図3B)と同様である。
マトリクス状に配置された、いわゆるエリアセンサを構
成する固体撮像素子の水平転送レジスタ16に本発明を
適用したが、本発明はその他の構成の電荷転送部にも適
用することが可能である。例えばエリアセンサの垂直転
送レジスタ15にも適用することが可能である。また、
例えばいわゆるラインセンサ、即ち一列または複数列に
配置されたセンサ部の列に平行して転送レジスタが設け
られた固体撮像素子の転送レジスタにも適用することが
可能である。
図3Aに示した固体撮像装置31の構成において、さら
に垂直転送レジスタ15にも本発明を適用した場合の固
体撮像装置の構成を図5に示す。図5に示すように、こ
の固体撮像装置33では、CCD固体撮像素子11の右
側と左側からそれぞれ垂直転送レジスタ15の垂直転送
クロックVφ1,Vφ2,Vφ3,Vφ4が供給されて
いる。また、これらの垂直転送クロックVφ1,Vφ
2,Vφ3,Vφ4は、独立して左右に4つずつ配置さ
れた垂直ドライバ22を通じてタイミング発生回路21
からCCD固体撮像素子11の各入力端子(図示せず)
に供給される。その他の構成は図3Aの固体撮像装置3
1と同様である。
15の各相の転送電極に、それぞれ左右から垂直転送ク
ロックVφ1,Vφ2,Vφ3,Vφ4が供給されるた
め、入力端子から最も遠い位置が中央部となり、図3A
の場合と比較して伝搬距離が約半分と短くなる。さら
に、垂直転送クロックVφ1,Vφ2,Vφ3,Vφ4
は、各入力端子に独立して左右に設けられた垂直ドライ
バ22を通じて供給されるため、各垂直ドライバ22の
1つ当たりの負荷容量が1/2に低減される。これによ
り、垂直転送レジスタ15においても伝搬遅延が低減さ
れるので、さらに駆動の高速化や固体撮像素子11の大
型化を図ることができる。
バ20や垂直ドライバ22をタイミング発生回路21と
は別に設けた構成であったが、例えば水平ドライバや垂
直ドライバをタイミング発生回路の半導体チップに内蔵
する構成としてもよい。
送レジスタ15,16の転送クロックに対する入力端子
19を2カ所ずつとしているが、これを3カ所以上の複
数として、それぞれの入力端子19に独立してドライバ
(駆動手段)を接続する構成としてもよい。例えば図3
Aの構成と図4Aの構成とを組み合わせて、水平転送レ
ジスタ16に対して左右端及び中央部に合計3カ所ない
し4カ所入力端子19を設けて、各入力端子19に独立
して水平ドライバ20を接続するように構成してもよ
い。
体撮像素子を有する固体撮像装置に本発明を適用して説
明したが、センサ部で光電変換された電荷を転送レジス
タで転送する構成であれば、その他の構成の固体撮像素
子を有する固体撮像装置にも本発明を適用することがで
きる。
または一列に配置されたセンサ部を複数の領域に分割し
て、分割出力(多チャンネル出力)で信号を取り出すこ
とにより、駆動周波数を下げる構成の固体撮像装置が考
えられる。この場合には、分割された各領域のセンサ部
に対してそれぞれ転送レジスタが設けられ、従来の転送
レジスタを分割した構成になる。このような構成とした
固体撮像装置についても、本発明を適用することができ
る。即ち分割された各転送レジスタに対して、転送レジ
スタの同一の転送クロックに対して入力端子を複数設
け、かつ各入力端子に独立してドライバ(駆動手段)を
接続すればよい。尚、分割された各転送レジスタに共通
の配線により転送クロックを供給するようにした場合に
は、同一の転送クロックの配線に対して入力端子を複数
(例えば転送レジスタ数と同じ数)設け、かつ各入力端
子に独立してドライバ(駆動手段)を接続すればよい。
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他
様々な構成が取り得る。
同一転送クロックに対して入力端子を複数設けて、かつ
各入力端子に独立して駆動手段を接続することにより、
各駆動手段当たりの負荷容量が低減される。これによ
り、負荷容量に起因する伝搬遅延が低減され、伝搬遅延
による転送クロックの波形の劣化を防止して水平転送効
率の劣化を防止することができる。
いても、転送レジスタの高速駆動及び転送効率の向上を
実現することが可能となる。
成図である。
概略構成図である。 B 図3Aの水平転送レジスタの等価回路図である。
装置の概略構成図である。 B 図4Aの水平転送レジスタの等価回路図である。
構成図である。
る。 B 図7Aの水平転送レジスタの等価回路図である。
固体撮像素子、12 撮像領域、13 センサ部、14
読み出しゲート部、15 垂直転送レジスタ、16
水平転送レジスタ、17 電荷−電圧変換部、18,1
8A,18B,18C,18D 配線、19,19A,
19B,19C,19D ボンディングパッド(入力端
子)、20,20A,20B,20C,20D 水平ド
ライバ、21 タイミング発生回路、22 垂直ドライ
バ、Hφ1,Hφ2 水平転送クロック
Claims (10)
- 【請求項1】 光電変換を行う複数のセンサ部と、 上記センサ部で光電変換された信号電荷を読み出す読み
出しゲート部と、 読み出された信号電荷を転送する転送レジスタとを有
し、 上記転送レジスタの同一の転送クロックに対して入力端
子が複数設けられ、 かつ各上記入力端子に独立して駆動手段が接続されて上
記転送レジスタの駆動がなされることを特徴とする固体
撮像装置。 - 【請求項2】 同一の上記転送クロックを入力する配線
が、上記転送レジスタの転送段の途中で複数に分割され
たことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。 - 【請求項3】 上記入力端子が上記転送レジスタの両端
部に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の固体
撮像装置。 - 【請求項4】 上記入力端子が上記転送レジスタの途中
に複数設けられたことを特徴とする請求項1に記載の固
体撮像装置。 - 【請求項5】 マトリクス状に配置され、光電変換を行
う複数のセンサ部と、 上記センサ部で光電変換された信号電荷を読み出す読み
出しゲート部と、 読み出された信号電荷を転送する垂直転送レジスタと、 上記垂直転送レジスタから転送された上記信号電荷を水
平転送する水平転送レジスタとを有し、 上記水平転送レジスタの同一の水平転送クロックに対し
て入力端子が複数設けられ、 かつ各上記入力端子に独立して駆動手段が接続されて上
記水平転送レジスタの駆動がなされることを特徴とする
固体撮像装置。 - 【請求項6】 同一の上記水平転送クロックを入力する
配線が、上記水平転送レジスタの転送段の途中で複数に
分割されたことを特徴とする請求項5に記載の固体撮像
装置。 - 【請求項7】 上記入力端子が上記水平転送レジスタの
両端部に設けられたことを特徴とする請求項5に記載の
固体撮像装置。 - 【請求項8】 上記入力端子が上記水平転送レジスタの
途中に複数設けられたことを特徴とする請求項5に記載
の固体撮像装置。 - 【請求項9】 光電変換を行う複数のセンサ部と、該セ
ンサ部で光電変換された信号電荷を読み出す読み出しゲ
ート部と、読み出された信号電荷を転送する転送レジス
タとを有する固体撮像素子を駆動する方法であって、 上記転送レジスタの同一の転送クロックに対して複数の
入力端子を接続すると共に、各入力端子に独立して駆動
手段を接続して駆動を行うことを特徴とする固体撮像素
子の駆動方法。 - 【請求項10】 マトリクス状に配置され光電変換を行
う複数のセンサ部と、該センサ部で光電変換された信号
電荷を読み出す読み出しゲート部と、読み出された信号
電荷を転送する垂直転送レジスタと、該垂直転送レジス
タから転送された信号電荷を水平転送する水平転送レジ
スタとを有する固体撮像素子を駆動する方法であって、 上記水平転送レジスタの同一の水平転送クロックに対し
て複数の入力端子を接続すると共に、各入力端子に独立
して駆動手段を接続して駆動を行うことを特徴とする固
体撮像素子の駆動方法。
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---|---|---|---|
JP2000349799A JP2002158932A (ja) | 2000-11-16 | 2000-11-16 | 固体撮像装置及び固体撮像素子の駆動方法 |
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JP2009216127A Division JP2009296658A (ja) | 2009-09-17 | 2009-09-17 | 固体撮像装置及び固体撮像素子の駆動方法 |
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JP2000349799A Pending JP2002158932A (ja) | 2000-11-16 | 2000-11-16 | 固体撮像装置及び固体撮像素子の駆動方法 |
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- 2000-11-16 JP JP2000349799A patent/JP2002158932A/ja active Pending
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