JP2002156400A - 電子機器およびその製造方法 - Google Patents

電子機器およびその製造方法

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JP2002156400A
JP2002156400A JP2000354788A JP2000354788A JP2002156400A JP 2002156400 A JP2002156400 A JP 2002156400A JP 2000354788 A JP2000354788 A JP 2000354788A JP 2000354788 A JP2000354788 A JP 2000354788A JP 2002156400 A JP2002156400 A JP 2002156400A
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flip
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circuit
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Kazuo Kato
一雄 加藤
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Seiko Instruments Inc
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    • GPHYSICS
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    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
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    • G01R31/50Testing of electric apparatus, lines, cables or components for short-circuits, continuity, leakage current or incorrect line connections
    • G01R31/66Testing of connections, e.g. of plugs or non-disconnectable joints
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正確かつ容易に磁気センサーのフリップコイ
ルのボンディング接続の断線不良を判別すること。 【解決手段】 X軸センサー10の+FL端子10aと
接続する配線パターンPb2と、Y軸センサー20の+
FL端子20aと接続する配線パターンPb1とを回路
配線基板上に配置し、MOS型トランジスタの搭載後に
前記配線パターンPb1とPb2とをMOS型トランジ
スタ内部の配線によって接続し、X軸センサー10のフ
リップコイル11とY軸センサー20のフリップコイル
21とが並列接続するように回路配線基板へMOS型ト
ランジスタを搭載する構造とし、回路配線基板へのMO
S型トランジスタ(80,90)の搭載前にフリップコイ
ル11,12の抵抗値を各々測定し、ボンディング接続
の良、不良による、測定値の差が大きいことを利用する
ことによって、フリップコイルのボンディング接続の断
線不良を検査できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子機器および
その製造方法に関し、特に、磁気センサ内蔵チップなど
の回路素子を回路配線基板にボンディング接続した際
に、そのボンディング接続状態を検査するのに有用であ
る。
【0002】
【従来の技術】以下、電子機器として磁気センサ回路を
内蔵した電子コンパスの場合を説明する。また、スイッ
チング素子として、PchMOS型トランジスタとNc
hMOS型トランジスタを使用する場合を説明する。
【0003】図8は、従来の磁気センサ回路を形成する
回路配線基板の表面の配線パターンの模式図である。こ
の回路配線基板には、PchMOS型トランジスタ実装
部とNchMOS型トランジスタ実装部に、それぞれの
MOS型トランジスタのリ−ド端子を接続する配線パタ
ーンPa1,Pa2を形成してある。
【0004】前記配線パターンPa1は、それぞれのM
OS型トランジスタ内部でドレイン端子に並列接続する
2本の端子を接続させるとともに、X軸センサー10,
20のそれぞれの+FL端子に接続するパターンであ
る。前記配線パターンPa2は、それぞれのMOS型ト
ランジスタ内部でドレイン端子に並列接続する2本の端
子を接続させるとともに、X軸センサー10,20のそ
れぞれの−FL端子に接続するパターンである。
【0005】つまり、前記配線パターンPa1は、それ
ぞれのMOS型トランジスタ内部に形成したドレイン端
子に、X軸センサー10の+FL端子と、Y軸センサー
20の+FL端子とを接続する配線パターンである。ま
た、前記配線パターンPa2は、それぞれのMOS型ト
ランジスタ内部に形成したドレイン端子に、X軸センサ
ー10の−FL端子と、Y軸センサー20の−FL端子
とを接続する配線パターンである。これにより、X軸セ
ンサー10の(+FL)−(−FL)端子間と、Y軸セ
ンサー20の(+FL)−(−FL)端子間が並列接続
される。
【0006】図9に、図8の詳細な回路と、フリップコ
イル抵抗を測定する回路の構成を示す。前記X軸センサ
ー10および前記Y軸センサー20は、磁気センサーで
あり、それぞれがフリップコイル(FL)11、FL2
1と、磁気抵抗素子をホィーストンブリッジとして接続
された抵抗12,13,14,15、抵抗22,23,24,
25とを備えている。また、前記抵抗14,15の間
は、アース端子16に接続している。前記抵抗24,2
5の間は、アース端子26に接続している。
【0007】また、前記抵抗13,15の間から取り出
したCHxHと、前記抵抗12,14の間から取り出し
たCHxLとからX軸方向の磁界を検出した電圧を出力
させ、後段のA/D変換器30でディジタル値に変換さ
せる。一方、前記抵抗23,25の間から取り出したC
HyHと、前記抵抗22,24の間から取り出したCH
yLとからY軸方向の磁界を検出した電圧を出力させ、
後段のA/D変換器30でディジタル値に変換させる。
【0008】また、A/D変換器30は、X軸センサー
10と、Y軸センサー20とを動作させるスイッチング
素子としてのNchMOS型トランジスタ31,32
と、このNchMOS型トランジスタ31,32に接続
する定電流電源33と、この定電流電源33の他端側に
接続するアース端子34とを備えている。前記NchM
OS型トランジスタ31,32は、前記抵抗12,13の
間、前記抵抗22,23の間にそれぞれ接続している。
【0009】さらに、回路配線基板には、NchMOS
型トランジスタ実装パターン(以下「実装パターン」と
いう。)41,42,…,48、PchMOS型トランジ
スタ実装パターン(以下「実装パターン」という。)5
1,52,…,58が、形成されている。特に、実装パタ
ーン47,48,53,54は、互いが接続し合い、X軸
センサー10及びY軸センサー20の+FL端子側に接
続されている。つまり、図8で説明した配線パターンP
a1である。また、実装パターン45,46,51,52
は、互いが実装し合い、X軸センサー10及びY軸セン
サー20の−FL端子側に接続されている。つまり、図
8で説明した配線パターンPa2である。これにより、
フリップコイル11とフリップコイル12が並列接続さ
れる。
【0010】なお、前記実装パターン41,43は、ア
ース端子49に接続している。また、前記実装パターン
42には、信号N2が加えられ、前記実装パターン44
には、信号N1が加えられる。また、前記実装パターン
55,57は、アース端子70に接続したコンデンサ7
1と、抵抗72を接続した直流電源73とに並列接続し
ている。また、前記直流電源73は、アース端子74に
接続している。
【0011】また、実装パターン56には信号P2が加
えられ、実装パターン58には信号P1が加えられる。
前記信号P1,P2は、後述するPchMOS型トラン
ジスタ80内部のトランジスタをそれぞれ駆動する。ま
た、同様に、前記信号N1,N2は、後述するNchM
OS型トランジスタ90内部のトランジスタをそれぞれ
駆動する。
【0012】また、フリップコイル11,12の抵抗値
を測定する場合、フリップコイル11,12の抵抗値が
数Ωと小さいため、治具のコネクトピンの接触抵抗6
0,62と、治具のコネクトピンと測定器との間の配線
抵抗61,63が無視できない。これを考慮すると、接
触抵抗60と配線抵抗61と、接触抵抗62と配線抵抗
63と、定電流電源64とが直列に接続され、電圧計6
5を定電流電源64と並列に接続し、実装パターン4
6,54に接触抵抗60,62がそれぞれ接続され、フ
リップコイル11,20の抵抗値を電圧計65の計測に
基づいて求め、ボンディング接続状態の検査を行う。
【0013】図10に、図9に示した回路構成図にMO
S型トランジスタを搭載した場合を示す。図に示すよう
に、PchMOS型トランジスタ80はパッケージがS
SOTで、実装パターン51〜58にリード端子を半田
接続して、回路配線基板上に搭載される。また、Nch
MOS型トランジスタ90は、実装パターン41〜48
にリード端子を半田接続して、回路配線基板上に搭載さ
れる。
【0014】なお、PchMOS型トランジスタ80の
リード端子81,82は、スイッチング素子80aのド
レイン端子に並列に接続している。PchMOS型トラ
ンジスタ80の端子83,84は、スイッチング素子8
0bのドレイン端子に並列に接続している。また、Nc
hMOS型トランジスタ90の端子91,92は、スイ
ッチング素子90aのドレイン端子に並列に接続してい
る。NchMOS型トランジスタ90の端子93,94
は、スイッチング素子90bのドレイン端子に並列に接
続している。
【0015】上述した構成の磁気センサ回路の動作を説
明する。図11は、磁気センサ回路の動作説明図であ
る。(a)はタイミングチャート、(b)はV−Bグラ
フである。まず、図示しない制御部が、信号P1をL、
信号N2をHにして、フリップコイル11,12を動作
させ、フリップ磁界を発生させる。次に、図示しない制
御部は、MOS型トランジスタ31をゲート信号R1に
よって導通させて、X軸センサー10に磁界(地磁気)
を検知させ、CHxH−CHxLから電圧Vxsを出力
させる。また、MOS型トランジスタ32をゲート信号
R2によって導通させて、Y軸センサー20に磁界(地
磁気)を検知させ、CHyH−CHyLから電圧Vys
として出力させる。
【0016】次に、図示しない制御部が、信号P2を
L、信号N1をHにして、フリップコイル11,12を
動作させ、前回のフリップ磁界の向きと反対のフリップ
磁界を発生させる。そして、図示しない制御部は、MO
S型トランジスタ31をゲート信号R1によって導通さ
せて、X軸センサー10に磁界(地磁気)を検知させ、
CHxH−CHxLから電圧Vxrを出力させる。ま
た、MOS型トランジスタ32をゲート信号R2によっ
て導通させて、Y軸センサー20に磁界(地磁気)を検
知させ、CHyH−CHyLから電圧Vyrとして出力
させる。
【0017】一方、上述のように出力されたVs(Vx
s,Vys)とVr(Vxr,Vyr)は、(b)に示
すように、フリップコイル11,12のフリップ磁界に
よって磁気抵抗素子が所定の方向あるいはその逆方向に
磁化されることにより、磁界(地磁気)B[uT]に対
して傾きの正負の異なる直線Vs,Vrが描かれること
になる。そして、Vs−Vrを磁界の検出電圧とし、零
磁界のVs−Vrをオフセット電圧Vofstとして表
される。なお、この算出は、図示しない制御部が行う。
また、上述した1軸に対しての磁界の変化を検出するX
軸センサー10,Y軸センサー20のような磁気センサ
は、PCT/EP94/01789(US−55215
01,特表平8−503778)に開示されている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上述の磁気センサ回路
では、1軸に対する磁界を検出する磁気センサであるた
め、2軸によって方位を検出するような電子コンパスに
使用する場合には、方位のそれぞれに対応するだけの磁
気センサの数が必要である。また、フリップコイル付磁
気センサーはフリップコイルのフリップの磁界の向きを
揃えて2軸を同期させて電圧を出力させる必要がある。
このため、上述のように、フリップコイルを駆動回路側
に並列接続させて、両方のフリップコイルを同時に駆動
させる必要がある。
【0019】しかしながら、上記従来の場合は、配線パ
ターン同士を並列接続させて、フリップコイル同士を並
列接続するようにしていたため、磁気センサ内蔵チップ
を回路配線基板に搭載してボンディング接続した後に、
そのボンディング接続状態を検出しようとしても、判断
ができなくなることがあった。
【0020】たとえば、上述した回路配線基板上にボン
ディング接続された磁気センサーのフリップコイルのボ
ンディング接続の良否判断は、通常、並列接続されたフ
リップコイルの抵抗値を測定して行われる。2つのフリ
ップコイルに対してボンディングが正確に接続されて断
線が無い場合の抵抗値は数Ωである。また、ボンディン
グが両方とも断線して不良の場合の抵抗値は数MΩであ
る。したがって、この場合は、両者のオーダーが相違す
るため、不良の発見を容易に行うことが可能である。
【0021】しかしながら、2つのフリップコイルのボ
ンディングのうちで一方が断線している場合には、良品
の場合の抵抗値との差が1Ω程度であるため、測定誤差
などを考慮すると、両者を区別するのが困難であり、不
良の発見を容易に行うことができない問題点がある。特
に、量産用の検査器によって数Ωといった測定精度を得
るためには、治具と測定器との間の配線抵抗を考慮し
て、判定値に対して微妙な調整を行わなければならない
ため、検査時間等の効率向上の障壁となる問題点があっ
た。
【0022】そこで、この発明は、上記に鑑みてなされ
たものであって、量産用の検査器のように低い測定精度
であっても、正確かつ容易にボンディング接続不良を判
別することが可能な電子機器およびその製造方法を提供
することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、この発明の電子機器は、第一の端子と第二の端子
を有する第一のフリップコイルを備える第一の磁気セン
サーと、第三の端子と第四の端子を有する第二のフリッ
プコイルを備える第二の磁気センサーと、前記第一のセ
ンサーと前記第二のセンサーを駆動する駆動回路と、を
有し、前記第一の端子と前記第三の端子は回路配線基板
上で接続し、前記第二の端子と前記第四の端子は前記駆
動回路を前記回路配線基板に実装することによって接続
したことを構成上の特徴とする。
【0024】なお、この発明の電子機器は、上記構成に
おいて、さらに、複数の出力端子が内部で接続されてい
る複数のスイッチング素子を有し、第一のスイッチング
素子の第一の出力端子と第三のスイッチング素子の第一
の出力端子を接続し、前記第一のスイッチング素子の第
二の出力端子と前記第三のスイッチング素子の第二の出
力端子を接続し、第二のスイッチング素子の第一及び第
二の出力端子と第四のスイッチング素子の第一及び第二
の出力端子とを接続し,前記第一のスイッチング素子の
前記第一の出力端子が前記第二のフリップコイルの前記
第四の端子と接続し、前記第一のスイッチング素子の前
記第二の出力端子が前記第一のフリップコイルの前記第
二の端子と接続し、前記第二のスイッチング素子前記の
第一及び前記第二の出力端子が前記第一のフリップコイ
ルの前記第一の端子及び前記第二のフリップコイルの前
記第三の端子と接続してもよい。
【0025】また、この発明の電子機器は、上記構成に
おいて、さらに、複数のスイッチング素子を有し、第一
のスイッチング素子の出力端子と第三のスイッチング素
子の出力端子と前記第二のフリップコイルの前記第四の
端子と前記第一のフリップコイルの前記第二の端子とを
接続し、第二のスイッチング素子の出力端子と第四のス
イッチング素子の出力端子と前記第一のフリップコイル
の前記第一の端子と前記第二のフリップコイルの前記第
三の端子とを接続してもよい。
【0026】また、この発明の電子機器の製造方法は、
第一の端子と第二の端子を有する第一のフリップコイル
を備える第一の磁気センサーを回路配線基板に実装する
工程と、第三の端子と第四の端子を有する第二のフリッ
プコイルを備える第二の磁気センサーを前記第一の端子
と前記第三の端子が接続するように前記回路配線基板に
実装する工程と、前記第一の端子と前記第二の端子の間
の第一の抵抗値を測定する工程と、前記第一の端子と前
記第三の端子の間の第二の抵抗値を測定する工程と、前
記第一の抵抗値と前記第二の抵抗値の少なくとも一つが
所定の抵抗値を越える場合は断線不良と判断する工程
と、を有する。
【0027】これによって、たとえば、1軸方向の磁界
(地磁気)を感知する少なくとも2つの磁気センサと,
前記磁気センサ毎に変動するパルス磁界を発生するフリ
ップコイルとを内部に備える少なくとも1つの磁気セン
サ内蔵チップを、前記回路配線基板の配線パターンにボ
ンディング接続して搭載し、前記フリップコイルに対し
て出力する正負の異なる電圧を発生させる1対のMOS
型トランジスタを備える駆動回路を少なくとも2つの前
記フリップコイルに並列接続する磁気センサ回路であっ
て、前記フリップコイルの端子を前記配線パターンに接
続する前記磁気センサ内蔵チップのボンディング接続状
態を検査する際に、MOS型トランジスタの内部で並列
接続する端子と磁気センサ内蔵チップ毎の端子とを直列
接続させる配線パターンを形成した回路配線基板に対し
て、MOS型トランジスタを搭載する前に、磁気センサ
内蔵チップを搭載して前記配線パターンに前記端子をボ
ンディング接続した後に、前記配線パターンに検査装置
の検査用端子を接触させて電気的に接続して2つの前記
フリップコイルの抵抗値を各々独立に計測し、磁気セン
サ内蔵チップの接続状態を抵抗値により検査することが
できるようになる。なお、検査は、電流値、電圧値、抵
抗値またはそれらの少なくとも2つの組み合わせ行えば
よい。
【0028】このため、この発明によれば、回路配線基
板にMOS型トランジスタを搭載する前に、X軸センサ
ーやY軸センサーの磁気センサ(フリップコイル)など
の回路素子をボンディング接続した場合に、ボンディン
グ接続が正確に行われているときには、フリップコイル
などの回路素子が配線パターンに対して直列に接続した
状態のため、フリップコイルなどの回路素子の抵抗値の
和として表される。また、一方のフリップコイルなどの
回路素子が断線しているときには、ボンディングが正確
に行われた場合の抵抗値と大きく異なる。特に、磁気セ
ンサ内蔵チップのボンディング接続が断線している場合
には、未接続時の抵抗値が現れる。このため、予め未接
続時の抵抗値を認識しておくことによって、その未接続
時の値と比較して断線を判定することが可能となる。
【0029】したがって、この発明によれば、量産用の
検査装置のように低い測定精度であっても、比較し易い
測定値によって判断することが可能になるため、正確か
つ容易に磁気センサ回路などの回路素子のボンディング
接続不良を判別することが可能になる。なお、前記MO
S型トランジスタ搭載前の抵抗値などの測定値は、設計
上想定される値を比較判定値として使用することにし
て、検査時には、搭載前の抵抗値等の測定値を製品毎に
計測するようにしてもよい。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、この発明につき図面を参照
しつつ、従来の場合と同様に電子機器として電子コンパ
スに使用する場合を例として詳細に説明する。なお、こ
の実施の形態によりこの発明が限定されるものではな
い。
【0031】(実施の形態1)図1は、この発明の実施
の形態1の磁気センサ回路をボンディング実装し、MO
S型トランジスタを搭載する回路配線基板の表面の配線
パターンの模式図である。図2は、図1の回路配線基板
にMOS型トランジスタを搭載した場合の模式図であ
る。なお、従来と同一部品には、同一符号を付して表
す。この回路配線基板には、PchMOS型トランジス
タ実装部とNchMOS型トランジスタ実装部に、それ
ぞれのMOS型トランジスタの端子を接続する配線パタ
ーンPb1,Pb2,Pb3を形成してある。
【0032】前記配線パターンPb1は、それぞれのM
OS型トランジスタ内部でドレイン端子に並列接続する
1本の端子を接続させるとともに、Y軸センサー20の
+FL端子に接続するパターンである。前記配線パター
ンPb2は、それぞれのMOS型トランジスタ内部でド
レイン端子に並列接続するもう1本の端子とを接続させ
るとともに、X軸センサー10の+FL端子に接続する
パターンである。前記配線パターンPb3は、それぞれ
のMOS型トランジスタ内部でドレイン端子に並列に接
続する2本の端子を接続させるとともに、X軸センサー
10,20のそれぞれの−FL端子10b,20bに接
続するパターンである。
【0033】図2は、図1に示した回路配線基板にMO
S型トランジスタを搭載した場合の模式図である。前記
配線パターンPb1は、PchMOS型トランジスタ8
0の端子81と、NchMOS型トランジスタ90の端
子91と、Y軸センサー20の+FL端子20aとを接
続する。また、前記配線パターンPb2は、PchMO
S型トランジスタ80の端子82と、NchMOS型ト
ランジスタ90の端子92と、X軸センサー10の+F
L端子10aとを接続する。
【0034】PchMOS型トランジスタ80の端子8
1と端子82とは内部で並列に接続されているため、回
路配線基板にPchMOS型トランジスタ80を搭載す
ることで初めてPchMOS型トランジスタ80の内部
で配線パターンPb1,Pb2とが並列に接続されるこ
とになる。また、同様に、NchMOS型トランジスタ
90の端子91と端子92とは内部で並列に接続されて
いるため、NchMOS型トランジスタ90の内部で配
線パターンPb1,Pb2とが並列に接続されることに
なる。したがって、X軸センサー10の+FL端子10
aと、Y軸センサー20の+FL端子20aとが、Pc
hMOS型トランジスタ80の内部およびNchMOS
型トランジスタ90の内部で配線パターンPb1,Pb
2を介して並列に接続されることになる。
【0035】また、前記配線パターンPb3は、Pch
MOS型トランジスタ80の端子83,84と、Nch
MOS型トランジスタ90の端子93,94と、X軸セ
ンサー10の−FL端子10bと、Y軸センサー20の
−FL端子20bとを並列に接続する配線パターンであ
る。
【0036】また、PchMOS型トランジスタ80の
端子81,82は、スイッチング素子80aのドレイン
端子に並列に接続している。PchMOS型トランジス
タ80の端子83,84は、スイッチング素子80bの
ドレイン端子に並列に接続している。また、NchMO
S型トランジスタ90の端子91,92は、スイッチン
グ素子90aのドレイン端子に並列に接続している。N
chMOS型トランジスタ90の端子93,94は、ス
イッチング素子90bのドレイン端子に並列に接続して
いる。
【0037】図3に、図1の詳細な回路構成を示す。図
4に、図2の詳細な回路構成を示す。なお、上述した従
来の場合と同一の構成には、同一符号を付してあり、こ
こで相違するのは、回路配線基板上に形成された次の実
装パターンの接続状態である。つまり、実装パターン4
8,54は、互いが接続し合い、X軸センサー10の+
端子10aに接続している。つまり、図1,2で説明し
た配線パターンPb1で接続される。また、実装パター
ン47,53は、互いが接続し合い、Y軸センサー20
の+端子20aに接続している。つまり、図1,2で説
明した配線パターンPb2で接続される。実装パターン
45,46,51,52は、互いが接続し合い、X軸セン
サー10及びY軸センサー20の−FL端子10b,2
0b側に接続されている。つまり、図1,2で説明した
配線パターンPb3で接続される。
【0038】なお、前記実装パターン41,43や前記
実装パターン42や前記実装パターン44や前記実装パ
ターン55,57や前記直流電源73のそれぞれの接続
先は、従来と同様である。また、従来と同様に、Pch
MOS型トランジスタ80やNchMOS型トランジス
タ90は、対応する実装パターン上にリード端子を半田
接続して、回路配線基板上に搭載される。また、Pch
MOS型トランジスタ80やNchMOS型トランジス
タ90は、回路配線基板上に搭載された後は、従来と同
様に動作する。
【0039】次に、上述した構造の製造手順を説明す
る。図5は、製造方法を説明する工程図である。まず、
第一の磁気センサー実装工程(S1)では、X軸センサ
ー10を回路配線基板上に搭載し、接着剤などによって
固定する。また、端子10aと端子10b等の端子を配
線パターンPb1,Pb2等にボンディング接続する。
第二の磁気センサー実装工程(S2)では、Y軸センサ
ー20を回路配線基板上に搭載し、接着剤などによって
固定する。また、端子20aと端子20b等の端子を配
線パターンPb2,Pb3等にボンディング接続する。
これによって、端子10bと前記端子20aとが配線パ
ターンPb2を介して電気的に接続する。
【0040】次に、測定工程(S3)では、コンタクト
ピンをPb1,Pb2,Pb3に当て、前記端子10a
と前記端子10bとの間の第一の抵抗値と、前記端子1
0bと前記端子20aの間の第二の抵抗値を測定する。
そして、接続不良判断工程(S4)では、前記第一の抵
抗値と前記第二の抵抗値の少なくとも一つが所定の抵抗
値を越える場合は断線不良と判断する。なお、上記S3
と上記S4は、作業員が手作業によって行っても、ま
た、図示しない制御部が、図示しない測定機を制御する
ことによって、各抵抗値を測定するとともに、断線不良
を判断するようにしてもよい。最後に、MOS型トラン
ジスタ実装工程(S5)では、X軸センサー10とY軸
センサー20とが断線不良なく正常にボンディング接続
されている場合には、PchMOS型トランジスタ80
とNchMOS型トランジスタ90とを回路配線板上の
各実装部に実装させる。
【0041】次に、上述した構造を有する回路配線基板
に磁気センサー10,20を実装してボンディング接続
した際の、ボンディング接続の断線不良を検査する方法
を説明する。検査装置は、磁気センサー10,20をボ
ンディング接続した回路配線基板にコンタクトピンを当
て、端子46,54を介してフリップコイル11の抵抗
値を測定し、端子46,53を介してフリップコイル2
1の抵抗値を測定計測する。
【0042】ボンディング接続が正常な場合、この測定
値は、コンタクトピンの接触抵抗やコンタクトピンと測
定器との間の配線抵抗等が誤差を含んだ値であるが、数
10〜数100Ωの値を示す。一方、ボンディング接続
が断線不良の場合は、数100kΩ〜数MΩもしくは検
査装置の測定可能範囲を超えるオーバーレンジを示す。
このようなボンディング接続の良、不良による、測定値
の差が大きいことを利用して検査を行う。検査装置は、
前記測定値が、所定の値(例えば断線に相当する100
kΩ〜1MΩや、フリップ抵抗値の規格値範囲外の1k
Ω〜100kΩ)を超える場合は断線と判断する。
【0043】したがって、この実施の形態1によれば、
量産用の検査器のように低い測定精度であっても、正確
かつ容易にフリップコイルのボンディング接続の断線不
良を判別することが可能になる。
【0044】(実施の形態2)図6は、この発明の実施
の形態2の磁気センサ回路をボンディング実装し、MO
S型トランジスタを搭載する回路配線基板の表面の配線
パターンの模式図である。図7は、図6の回路配線基板
にMOS型トランジスタを搭載した場合の模式図であ
る。なお、従来と同一部品には、同一符号を付して表
す。この回路配線基板には、PchMOS型トランジス
タ実装部とNchMOS型トランジスタ実装部に、それ
ぞれのMOS型トランジスタの端子を接続する配線パタ
ーンPc1,Pc2,Pc3を形成してある。
【0045】前記配線パターンPc1は、PchMOS
型トランジスタ100の端子101と、NchMOS型
トランジスタ110の端子111を接続させるととも
に、Y軸センサー20の+FL端子20aに接続するパ
ターンである。前記配線パターンPc2は、PchMO
S型トランジスタ100の端子101と、NchMOS
型トランジスタ110の端子111を接続させるととも
に、X軸センサー10の+FL端子10aに接続するパ
ターンである。なお、図6に示すように、前記配線パタ
ーンPc1と前記配線パターンPc2とは、MOS型ト
ランジスタ搭載部分間では、中央付近で離れ、その搭載
部分に向かって窄まった形状にしてある。
【0046】前記配線パターンPc3は、PchMOS
型トランジスタ100の端子102と、NchMOS型
トランジスタ110の端子112とを接続させるととも
に、X軸センサー10,20のそれぞれの−FL端子1
0b,20bに接続するパターンである。
【0047】つまり、前記配線パターンPc1は、Pc
hMOS型トランジスタ100の端子101と、Nch
MOS型トランジスタ110の端子111と、Y軸セン
サー20の+FL端子20aとを接続する。また、前記
配線パターンPc2は、PchMOS型トランジスタ1
00の端子101と、NchMOS型トランジスタ11
0の端子111と、X軸センサー10の+FL端子10
aとを接続する。これによって、PchMOS型トラン
ジスタ100の端子101及びNchMOS型トランジ
スタ110の端子111上で配線パターンPc1,Pc
2とが、並列に接続されることになる。
【0048】また、PchMOS型トランジスタ100
の端子101は、スイッチング素子100aのドレイン
端子に接続している。PchMOS型トランジスタ10
0の端子102は、スイッチング素子100bのドレイ
ン端子に接続している。また、NchMOS型トランジ
スタ110の端子111は、スイッチング素子110a
のドレイン端子に接続している。NchMOS型トラン
ジスタ110の端子112は、スイッチング素子110
bのドレイン端子に接続している。
【0049】なお、上述した構造を有する回路配線基板
に磁気センサー10,20を実装してボンディング接続
した際の、ボンディング接続の断線不良を検査する方法
は、回路配線基板上の配線パターンPc1,Pc2,P
c3にコンタクトピンを当て、上記実施の形態1と同様
に行うことが可能である。つまり、ボンディング接続が
正常な場合、この測定値は、コンタクトピンの接続抵抗
やコンタクトピンと測定器との間の配線抵抗等の誤差を
含んだ値であるが、数10〜数100Ωの値を示す。一
方、ボンディング接続が断線不良の場合は、数100k
Ω〜数MΩもしくは検査装置の測定可能範囲を超えるオ
ーバーレンジを示す。このようなボンディング接続の
良、不良による、測定値の差が大きいことを利用して検
査を行う。
【0050】したがって、この実施の形態2によれば、
量産用の検査器のように低い測定精度であっても、正確
かつ容易にフリップコイルのボンディング接続の断線不
良を判別することが可能になる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、量産用の検査器のように低い測定精度であっても、
正確かつ容易にフリップコイルのボンディング接続の断
線不良を判別することができる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1の磁気センサ回路をボ
ンディング実装し、MOS型トランジスタを搭載する回
路配線基板の表面の配線パターンの模式図である。
【図2】図1の回路配線基板にMOS型トランジスタを
搭載した場合の模式図である。
【図3】図1の詳細な回路構成図である。
【図4】図2の詳細な回路構成図である。
【図5】製造方法を説明する工程図である。
【図6】この発明の実施の形態2の磁気センサ回路をボ
ンディング実装し、MOS型トランジスタを搭載する回
路配線基板の表面の配線パターンの模式図である。
【図7】図6の回路配線基板にMOS型トランジスタを
搭載した場合の模式図である。
【図8】従来の磁気センサ回路を形成したMOS型トラ
ンジスタを搭載する回路配線基板の表面の配線パターン
の模式図である。
【図9】図8の詳細な回路、フリップコイル抵抗を測定
する回路の構成を示す図である。
【図10】図9に示した回路構成図にMOS型トランジ
スタを搭載した場合を示す図である。
【図11】磁気センサ回路の動作説明図である。
【符号の説明】
Pb1〜Pb3 配線パターン Pc1〜Pc3 配線パターン 10 X軸センサー 20 Y軸センサー 41〜48 実装パターン 51〜58 実装パターン 80 PchMOS型トランジスタ 81〜84 端子 90 NchMOS型トランジスタ 91〜94 端子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の端子と第二の端子を有する第一の
    フリップコイルを備える第一の磁気センサーと、 第三の端子と第四の端子を有する第二のフリップコイル
    を備える第二の磁気センサーと、 前記第一のセンサーと前記第二のセンサーを駆動する駆
    動回路と、を有し、 前記第一の端子と前記第三の端子は回路配線基板上で接
    続し、 前記第二の端子と前記第四の端子は前記駆動回路を前記
    回路配線基板に実装することによって接続したことを特
    徴とする電子機器。
  2. 【請求項2】 複数の出力端子が内部で接続されている
    複数のスイッチング素子を有し、 第一のスイッチング素子の第一の出力端子と第三のスイ
    ッチング素子の第一の出力端子を接続し、 前記第一のスイッチング素子の第二の出力端子と前記第
    三のスイッチング素子の第二の出力端子を接続し、 第二のスイッチング素子の第一及び第二の出力端子と第
    四のスイッチング素子の第一及び第二の出力端子とを接
    続し, 前記第一のスイッチング素子の前記第一の出力端子が前
    記第二のフリップコイルの前記第四の端子と接続し、 前記第一のスイッチング素子の前記第二の出力端子が前
    記第一のフリップコイルの前記第二の端子と接続し、 前記第二のスイッチング素子前記の第一及び前記第二の
    出力端子が前記第一のフリップコイルの前記第一の端子
    及び前記第二のフリップコイルの前記第三の端子と接続
    することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 【請求項3】 複数のスイッチング素子を有し、 第一のスイッチング素子の出力端子と第三のスイッチン
    グ素子の出力端子と前記第二のフリップコイルの前記第
    四の端子と前記第一のフリップコイルの前記第二の端子
    とを接続し、 第二のスイッチング素子の出力端子と第四のスイッチン
    グ素子の出力端子と前記第一のフリップコイルの前記第
    一の端子と前記第二のフリップコイルの前記第三の端子
    とを接続することを特徴とする請求項1に記載の電子機
    器。
  4. 【請求項4】 第一の端子と第二の端子を有する第一の
    フリップコイルを備える第一の磁気センサーを回路配線
    基板に実装する工程と、 第三の端子と第四の端子を有する第二のフリップコイル
    を備える第二の磁気センサーを前記第一の端子と前記第
    三の端子が接続するように前記回路配線基板に実装する
    工程と、 前記第一の端子と前記第二の端子の間の第一の抵抗値を
    測定する工程と、 前記第一の端子と前記第三の端子の間の第二の抵抗値を
    測定する工程と、 前記第一の抵抗値と前記第二の抵抗値の少なくとも一つ
    が所定の抵抗値を越える場合は断線不良と判断する工程
    と、 を有する製造方法。
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