JP2002155251A - ゴム系水性接着剤用助剤及びそれを用いてなるゴム系水性接着剤組成物 - Google Patents

ゴム系水性接着剤用助剤及びそれを用いてなるゴム系水性接着剤組成物

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JP2002155251A
JP2002155251A JP2001173848A JP2001173848A JP2002155251A JP 2002155251 A JP2002155251 A JP 2002155251A JP 2001173848 A JP2001173848 A JP 2001173848A JP 2001173848 A JP2001173848 A JP 2001173848A JP 2002155251 A JP2002155251 A JP 2002155251A
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rubber
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aqueous adhesive
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JP2001173848A
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Hisamasa Wakayama
久昌 若山
Tadashi Hayashi
正 林
Kenji Kuwata
賢治 桑田
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、従来のゴム系水性接着剤
の抱える問題を解決した、優れた接着性と常温剥離強度
とを有するゴム系水性接着剤組成物を提供することにあ
る。 【解決手段】一般式A−(CH2CH2−O)n−Bで表
されるポリエチレンオキサイド化合物からなるゴム系水
性接着剤用助剤を用い、ゴム系水性接着剤組成物を製造
し、用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム系水性接着剤
用助剤及びそれを用いてなる接着性能の向上されたゴム
系水性接着剤組成物に関する。更に詳しくは、乾燥後に
接着する際の接着性と貼り合わせ後の常温剥離強度に優
れた物性を付与するゴム系水性接着剤用助剤とそれを用
いてなるゴム系水性接着剤用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴム系溶剤型接着剤は、接着する被着体
の双方に接着剤を塗布し、接着剤の乾燥後に貼り合わせ
ることによって高い初期強度を発現する。従来のゴム系
水性接着剤は溶剤型と同様に優れた接着性能を期待され
たが、必ずしも充分な性能が得られなかった。
【0003】例えば、特開平9−31429号公報で
は、ポリクロロプレンラテックスに金属酸化物と粘着付
与剤としてフェノール樹脂、テルペン系樹脂等を配合す
る接着剤組成物が知られている。しかしながら、従来技
術では十分な接着性及び常温剥離強度を得ることは困難
であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来のゴム系水性接着剤組成物の抱える問題を、ゴム系
水性接着剤組成物に特定の助剤を配合することにより解
決し、優れた接着性と常温剥離強度を発現するゴム系水
性接着剤組成物を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、一般式A−(CH2
2−O)n−Bで表される特定のポリエチレンオキサイ
ド化合物からなるゴム系水性接着剤用助剤を用いること
により、従来の溶剤型接着剤に要求される接着性と常温
剥離強度とを発現できるゴム系水性接着剤組成物が得ら
れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は、一般式A−(CH2CH2
−O)n−Bで表されるポリエチレンオキサイド化合物
からなることを特徴とするゴム系水性接着剤用助剤(但
し、AはOH基、炭素数1〜18のアルコキシ基、フェ
ノキシ基、又は炭素数1〜18のアルキル基が置換した
アルキルフェノキシ基を示す。BはH基、炭素数1〜1
8のアルキル基、フェニル基、又は炭素数1〜18のア
ルキル基が置換したアルキルフェニル基を示す。nは2
0以上の整数である。)及びそれを用いてなるゴム系水
性接着剤組成物に関するものである。
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。
【0008】本発明における一般式A−(CH2CH2
O)n−Bで表されるポリエチレンオキサイド化合物か
らなるゴム系水性接着剤用助剤(但し、AはOH基、炭
素数1〜18のアルコキシ基、フェノキシ基、又は炭素
数1〜18のアルキル基が置換したアルキルフェノキシ
基を示す。BはH基、炭素数1〜18のアルキル基、フ
ェニル基、又は炭素数1〜18のアルキル基が置換した
アルキルフェニル基を示す。nは20以上の整数であ
る。)であるポリエチレンオキサイド化合物は、ポリエ
チレングリコール化合物とも表現され、ゴム系水性接着
剤用助剤として優れた接着性能を付与するものである。
【0009】ここで、Aは、OH基、炭素数1〜18の
アルコキシ基、フェノキシ基、又は炭素数1〜18のア
ルキル基が置換したアルキルフェノキシ基を示し、例え
ば、OH−、R1−O−、Ph−O−、R2−Ph−O
−で表すことができる。Bは、H基、炭素数1〜18の
アルキル基、フェニル基、又は炭素数1〜18のアルキ
ル基が置換したアルキルフェニル基を示し、例えば、H
−、R1−、Ph−、R2−Ph−で表すことができ
る。尚、R1,R2は炭素数1〜18のアルキル基を、
Phはフェニル基を示す。R2の置換位置及び置換基数
は特に限定するものではない。
【0010】上記一般式で表わされるポリエチレンオキ
サイド化合物は、具体的には、例えば、ポリエチレンオ
キサイド、ポリエチレングリコール、アルキルフェノー
ルエチレンオキサイド付加物、高級アルコールエチレン
オキサイド付加物等が挙げられ、好ましくは、AがOH
基、BがH基であるポリエチレングリコールあるいはポ
リエチレンオキサイドである。この一般式でnは、エチ
レンオキサイド単位の重合度を示し、nは20以上であ
り、好ましくは200〜10,000である。このポリ
エチレンオキサイド類の重量平均分子量は10,000
以上が好ましく、10,000〜500,000がより
好ましい。
【0011】本発明では、一般式A−(CH2CH2
O)n−Bで表されるゴム系水性接着剤用助剤(但し、
AはOH基、炭素数1〜18のアルコキシ基或いはフェ
ノキシ基、又は炭素数1〜18のアルキル基が置換した
アルキルフェノキシ基を示す。BはH基、炭素数1〜1
8のアルキル基、フェニル基、又は炭素数1〜18のア
ルキル基が置換したアルキルフェニル基を示す。nは2
0以上の整数である。)を、ゴム系水性接着剤組成物に
配合すれば優れた接着性と常温剥離強度が得られるもの
であり、その配合は特に限定するものではないが、好ま
しくは、ゴム系素材(乾燥重量)100重量部に対し、
0.5〜10.0重量部配合することによって、従来の
溶剤型接着剤に要求される接着性と常温剥離強度を十分
に発現できるゴム系水性接着剤組成物が得られる。ここ
で言う乾燥重量とは、ISO−124(2001年版)
又はJIS K 6387−2(2001年版)に従っ
た方法、すなわち大気圧下、105℃±5℃で2時間乾
燥で求められる全固形分量のことである。
【0012】本発明におけるゴム系素材としては、天然
ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ポリブタジエ
ンゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエ
ン共重合ゴム、ブチルゴム、ポリクロロプレン、及びポ
リウレタンゴムからなる群より選ばれる少なくとも一種
が挙げられる。
【0013】本発明におけるゴム系素材として、ポリク
ロロプレンを例に取り以下に詳細に説明する。
【0014】本発明におけるポリクロロプレンは、クロ
ロプレン単量体の重合体、クロロプレン単量体とカルボ
キシル基含有不飽和ビニル単量体の共重合体、又はクロ
ロプレン単量体とカルボキシル基含有不飽和ビニル単量
体と共重合可能な単量体との共重合体である。本発明に
おけるカルボキシル基含有不飽和ビニル単量体として
は、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレ
イン酸、クロトン酸等の不飽和脂肪酸が挙げられるが、
クロロプレン単量体90〜99.9重量部に対し、カル
ボキシル基含有不飽和ビニル単量体0.1〜10重量部
の範囲で併用され、単量体総量で100重量部が好まし
く用いられる。カルボキシル基含有ビニル単量体を0.
1〜10重量部用いることで金属酸化物との架橋による
良好な高温接着力とラテックスの安定性が得られる。本
発明におけるクロロプレン単量体と共重合可能な単量体
としては、特に限定されないが、例えば2,3−ジクロ
ロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジ
エン、ブタジエン、エチレン、アクリロニトリル、アク
リル酸のエステル化合物、メタクリル酸のエステル化合
物からなる群より選ばれる少なくとも一種が挙げられ。
通常クロロプレンの共重合には、該単量体を20重量部
以下が適宜用いられる。本発明のポリクロロプレンを得
るための重合法としては、特に制限するものではなく、
クロロプレン単量体単独あるいは共重合可能な単量体と
をラジカル乳化重合すればよい。乳化重合は、公知の方
法に従って水、単量体、乳化・分散剤、重合開始剤、連
鎖移動剤等を乳化し、所定温度にて重合を行えばよい。
各添加物は一括添加、逐次添加又は分割添加してもよ
い。
【0015】重合に使用する乳化・分散剤としては、カ
ルボン酸型,スルフォン酸型,硫酸エステル型等のアニ
オン型乳化・分散剤、ノニオン型乳化・分散剤、保護コ
ロイド性を有する水溶性高分子が用いられる。カルボン
酸型のアニオン型乳化・分散剤の例としては、(不均
化)ロジン酸のアルカリ金属塩、高級脂肪酸のアルカリ
金属塩及びそのアミン塩、脂肪酸アミドを有するカルボ
ン酸のアルカリ金属塩及びそのアミン塩等が挙げられ
る。スルフォン酸型のアニオン型乳化・分散剤の例とし
ては、炭素数が8〜20個のアルキルスルフォン酸のア
ルカリ金属塩及びそのアミン塩、アルキルアリール硫酸
のアルキル金属塩及びそのアミン塩、アルキルジフェニ
ルエーテルジスルフォン酸のアルカリ金属塩及びそのア
ミン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルフォ
ン酸のアルカリ金属塩及びそのアミン塩、ナフタリンス
ルフォン酸ナトリウムとホルムアルデヒドとの縮合物、
ポリオキシエチレンノニルアルキルエーテルスルフォン
酸のアルカリ金属塩及びそのアミン塩等が挙げられる。
ノニオン型乳化・分散剤の例としては、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェノール、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レンアシルエステル等が挙げられる。保護コロイド性を
有する水溶性高分子の例としては、ポリビニルアルコー
ル、セルロース誘導体、ポリアクリルアミド、ポリメタ
クリルアミド等が挙げられる。硫酸エステル型のアニオ
ン型乳化・分散剤の例としては、アルキルアリール硫酸
のアルキル金属塩及びそのアミン塩、炭素数8〜20の
高級アルコールの硫酸エステルアルカリ金属塩及びその
アミン塩等が挙げられる。これらの乳化・分散剤の使用
方法は、特に制限する物ではなく単独系、併用系及び多
元系でもよい。その添加量は、通常の用いる乳化・分散
剤の量0.1〜20重量部で十分である。重合時の乳化
の状態、安定性から0.5〜10重量部が好ましく、接
着剤作製時の配合安定性、耐水性からさらに好ましくは
3〜6重量部である。
【0016】また、乳化・分散剤を添加する時期として
は、重合仕込み時一括添加、重合中に添加する方法及び
重合終了時に添加する方法がある。特に限定はないがク
ロロプレン単量体とカルボキシル基含有不飽和ビニル単
量体との共重合の場合には、アルキルジフェニルエーテ
ルジスルフォン酸のアルカリ金属塩及びトリエタノール
アミン塩、ドデシルベンゼンスルフォン酸のアルカリ金
属塩及びトリエタノールアミン塩、ラウリル硫酸のアル
カリ金属塩及びトリエタノールアミン塩、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテルスルフォン酸のアルカリ金属
塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルスル
フォン酸のアルカリ金属塩等が好ましい。このうち、重
合時の安定性が良好であるため、アルキルジフェニルエ
ーテルジスルフォン酸ナトリウムを0.5〜10重量部
用いることが好ましく、重合時の乳化の状態及び安定性
が良好となる。さらに好ましくは3〜6重量部用いるこ
とで接着剤作製時の配合安定性及び耐水性も良好とな
る。
【0017】重合開始剤としては、公知のフリーラジカ
ル生成物質、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニ
ウム等の過硫酸化物、過酸化水素、t−ブチルヒドロパ
ーオキサイド等の無機又は有機過酸化物を用いることが
できる。また、これらは単独又は還元性物質、例えば、
ハイドロサルファイト、チオ硫酸塩、チオ亜硫酸塩、有
機アミン、アスコルビン酸等との併用レドックス系で用
いてもよい。
【0018】重合可能な温度としては、0〜80℃の範
囲で行うことができ、好ましくは10〜50℃の範囲で
ある。重合終了時期は、特に限定するものではないが、
単量体の転化率が60〜100%まで重合を行うことが
好ましく、95〜100%まで重合を行うことが更に好
ましい。
【0019】連鎖移動剤としては、アルキルメルカプタ
ン、ハロゲン化炭化水素、アルキルキサントゲンジスル
フィド及びイオウ等の分子量調節剤があげられ、このう
ち、臭気及び作業性の面からn−ドデシルメルカプタン
が好ましく、その使用量は0.1〜0.3重量部が好ま
しく、0.3〜1重量部がさらに好ましい。
【0020】重合停止剤としては、通常用いられる停止
剤、例えばフェノチアジン、2,6−t−ブチル−4−
メチルフェノール、ヒドロキシルアミン等が使用でき
る。添加は所定転化率に到達した時点で添加すればよ
い。重合転化率は95〜100%が好ましく、残存単量
体が存在する場合には単量体除去を実施すればよい。
【0021】本発明のゴム系水性接着剤用助剤を配合し
たゴム系水性接着剤組成物の構成は、既に記載した通
り、乾燥重量でゴム系素材100重量部に対し、ゴム系
水性接着剤用助剤0.5〜10.0重量部を配合してな
るゴム系水性接着剤組成物である。本発明のゴム系水性
接着剤用助剤を添加する段階は、特に限定するものでは
ないが、乳化重合時でもゴム系水性接着剤組成物を製造
する配合時でも良い。
【0022】この構成により、従来のゴム系水性接着剤
では得られなかった、高い接着性と常温剥離強度を有す
るものである。
【0023】本発明におけるゴム系水性接着剤組成物に
は、さらに粘着付与剤を配合し用いることができる。本
発明における粘着付与剤としては、特に限定するもので
はなく、フェノール系樹脂、テルペン系樹脂、ロジン誘
導体樹脂、石油系炭化水素樹脂等であり、例えば、水添
ロジン、水添ロジンのペンタエリスリトールエステル、
重合ロジン、ロジンを主成分とするロジン変性樹脂、ア
ルキルフェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、テ
ルペン変性フェノール樹脂、天然テルペン樹脂等が使用
される。これらの粘着付与剤は、ゴム系素材(乾燥重
量)100重量部に対し、好ましくは10〜60重量
部、さらに好ましくは20〜40重量部を用いる。この
範囲内においては、粘着性が充分確保でき、接着性能を
一段と向上できる。添加方法としては、有機溶剤に予め
溶解して添加してもよいが、好ましくは乳化分散したエ
マルジョンの形態で添加する。
【0024】本発明におけるゴム系水性接着剤組成物に
は、さらに金属酸化物、金属水酸化物を添加することが
できる。金属酸化物とは、第II族〜第III族の金属
陽イオンの酸化物であり、酸化マグネシウム、酸化カル
シウム、酸化亜鉛等が挙げられる。金属水酸化物とは、
第II族〜第III族の金属陽イオンの水酸化物であ
り、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化亜
鉛等が挙げられる。これらの金属酸化物、金属水酸化物
は、例えばゴム系素材としてポリクロロプレンを用いた
場合、クロロプレンゴム重合体100重量部に対し0.
1〜5重量部を用いる。この範囲内においては、粘着性
が充分確保でき、接着性能を一段と向上できる。特にカ
ルボキシル基含有不飽和ビニル単量体との共重合体の場
合には、イオン架橋により更に接着性能を向上すること
ができる。添加方法としては、乳化分散したエマルジョ
ンの形態で添加する方法が好ましい。また、更に増粘
剤、酸化防止剤、安定剤、無機充填剤等を添加すること
ができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、これらの実施例のみに限定されるものではな
い。なお、実施例において得られたゴム系水性接着剤組
成物の接着後30分後と7日後の常温剥離強度は、以下
の方法で測定及び評価した。 <常温剥離強度>9号綿帆布(150mm×120m
m)のそれぞれの片面にゴム系水性接着剤組成物を刷毛
にて約350g/m2(wet)塗布後、80℃×5分
間加熱乾燥あるいは室温×30分乾燥を行い、ハンドロ
ーラーを用いて圧締を行った。恒温室において23℃×
7日間養生して試験片を作成した。試験片を23℃、引
張り速度100mm/minの条件で、テンシロン型引
張り試験機を用いて180゜剥離強度(単位:N/25
mm)を測定した。
【0026】実施例1 ゴム系水性接着剤組成物は、表1に示したように、市販
ポリクロロプレンゴムラテックス スカイプレンGFL
−280(東ソー株式会社製)と市販テルペンフェノー
ル樹脂エマルジョン スーパーエステル E−100
(荒川化学株式会社製)からなるゴム系水性接着剤組成
物に重量平均分子量300,000のポリエチレンオキ
サイドPEO−2(住友精化株式会社製)を配合して作
成した。作成したゴム系水性接着剤組成物の室温×30
分乾燥による貼り合わせを行い、常温接着強度を測定
し、その結果を表1に示した。なお、GFL−280
は、クロロプレン単量体とメタクリル酸との共重合体
で、乳化・分散剤としてアルキルジフェニルエーテルジ
スルフォン酸ナトリウムを使用したポリクロロプレンラ
テックスである。
【0027】
【表1】
【0028】実施例2 表1に示したように、実施例1の配合に酸化亜鉛エマル
ジョンAZ−SW(大崎工業株式会社製)を加えた以外
は、実施例1と同様に行い、常温接着強度を測定し、そ
の結果を表1に示した。
【0029】実施例3 表1に示したように、テルペン樹脂エマルジョンの配合
量を70重量部にした以外は実施例2と同様に行い、常
温接着強度を測定し、その結果を表1に示した。
【0030】実施例4 表1に示したように、テルペン樹脂エマルジョンの配合
量を120重量部にした以外は実施例2と同様に行い、
常温接着強度を測定し、その結果を表1に示した。
【0031】実施例5 表1に示したように、テルペン樹脂エマルジョンを市販
ロジンエステル樹脂エマルジョンE−720(荒川化学
株式会社製)にした以外は実施例2と同様に行い、常温
接着強度を測定し、その結果を表1に示した。
【0032】実施例6 表1に示したように、テルペンフェノール樹脂エマルジ
ョンを石油系炭化水素樹脂エマルジョン00−0017
(荒川化学株式会社製)にした以外は実施例2と同様に
行い、常温接着強度を測定し、その結果を表1に示し
た。
【0033】比較例1 表1に示したように、実施例1の配合からPEO−2を
除いた以外は実施例1と同様に行い、常温接着強度を測
定し、その結果を表1に示した。
【0034】比較例2 表1に示したように、実施例2の配合からPEO−2を
除いた以外は実施例1と同様に行い、常温接着強度を測
定し、その結果を表1に示した。
【0035】比較例3 表1に示したように、実施例3の配合からPEO−2を
除いた以外は実施例1と同様に行い、常温接着強度を測
定し、その結果を表1に示した。
【0036】比較例4 表1に示したように、実施例4の配合からPEO−2を
除いた以外は実施例1と同様に行い、常温接着強度を測
定し、その結果を表1に示した。
【0037】比較例5 表1に示したように、実施例5の配合からPEO−2を
除いた以外は実施例1と同様に行い、常温接着強度を測
定し、その結果を表1に示した。
【0038】比較例6 表1に示したように、実施例6の配合からPEO−2を
除いた以外は実施例1と同様に行い、常温接着強度を測
定し、その結果を表1に示した。この表1に示したよう
にポリエチレンオキサイド化合物を配合する本発明のゴ
ム系水性接着剤組成物は、配合しないゴム系水性接着剤
組成物に比べ優れた接着性と常温剥離強度を有してい
た。
【0039】実施例7 表2に示したように、テルペンフェノール樹脂エマルジ
ョンを除いた以外は実施例1と同様に行い、常温接着強
度を測定し、その結果を表2に示した。
【0040】
【表2】
【0041】実施例8 表2に示したように、PEO−2の配合量を2.0重量
部にした以外は実施例7と同様に行い、常温剥離強度を
測定し、その結果を表2に示した。
【0042】実施例9 表2に示したように、PEO−2の配合量を3.0重量
部にした以外は実施例7と同様に行い、常温接着強度を
測定し、その結果を表2に示した。
【0043】実施例10 表2に示したように、PEO−2の配合量を10.0重
量部にした以外は実施例7と同様に行い、常温接着強度
を測定し、その結果を表2に示した。
【0044】比較例7 表2に示したように、PEO−2を除いた以外は実施例
7に従った配合で、実施例1と同様に行い、常温接着強
度を測定し、その結果を表2に示した。この表2に示し
たようにポリエチレンオキサイド化合物の配合量は0.
5重量部〜10.0重量部で良好な接着力を有すること
がわかる。
【0045】実施例11 表3に示したように、PEO−2の配合量を2.0重量
部にした以外は実施例2と同様に行い、常温接着強度を
測定し、その結果を表3に示した。
【0046】
【表3】
【0047】実施例12 表3に示したように、PEO−2の配合量を6.0重量
部にした以外は実施例2と同様に行い、常温接着強度を
測定し、その結果を表3に示した。
【0048】実施例13 表3に示したように、PEO−2の配合量を10.0重
量部にした以外は実施例2と同様に行い、常温接着強度
を測定し、その結果を表3に示した。この表3に示した
ようにポリエチレンオキサイド化合物の配合量は0.5
重量部〜10.0重量部で良好な接着力を有することが
わかる。
【0049】実施例14 表4に示したように、PEO−2を重量平均分子量1,
000のポリエチレングリコール PEG−1000
(ライオン株式会社製)にした以外は、実施例2に従っ
た配合でゴム系水性接着剤組成物を作成した。作成した
ゴム系水性接着剤組成物を80℃×5分乾燥による貼り
合わせを行い、常温接着強度を測定し、その結果を表4
に示した。
【0050】
【表4】
【0051】実施例15 表4に示したように、PEO−2を重量平均分子量6,
000のポリエチレングリコール PEG−6000
(ライオン株式会社製)にした以外は、実施例2に従っ
た配合でゴム系水性接着剤組成物を作成した。作成した
ゴム系水性接着剤組成物を80℃×5分乾燥による貼り
合わせを行い、常温接着強度を測定し、その結果を表4
に示した。
【0052】実施例16 表4に示したように、PEO−2を重量平均分子量10
0,000のPEO−1(住友精化株式会社製)にした
以外は、実施例2に従った配合でゴム系水性接着剤組成
物を作成した。作成したゴム系水性接着剤組成物を80
℃×5分乾燥による貼り合わせを行い、常温接着強度を
測定し、その結果を表4に示した。
【0053】実施例17 表4に示したように、実施例2の配合で作成したゴム系
水性接着剤組成物を80℃×5分乾燥による貼り合わせ
を行い、常温接着強度を測定し、その結果を表4に示し
た。
【0054】比較例8 表4に示したように、比較例2の配合で作成したゴム系
水性接着剤組成物を80℃×5分乾燥による貼り合わせ
を行い、常温接着強度を測定し、その結果を表4に示し
た。この表4に示したように80℃×5分のごとき乾燥
及び接着層形成に有利な乾燥条件で貼り合わせを行った
場合、重量平均分子量に関わらずポリエチレンオキサイ
ド化合物あるいはポリエチレングリコール化合物を配合
することによって良好な接着物性が得られる。
【0055】実施例18 表5に示したように、PEO−2を重量平均分子量10
0,000のPEO−1(住友精化株式会社製)にした
以外は、実施例2に従った配合でゴム系水性接着剤組成
物を作成した。作成したゴム系水性接着剤組成物を室温
×30分乾燥による貼り合わせを行い、常温接着強度を
測定し、その結果を表5に示した。
【0056】表5に実施例18、実施例2、比較例2の
配合組成と得られた常温剥離強度を示した。この表5に
示したように室温×30分の乾燥条件で貼り合わせを行
った場合、重量平均分子量10,000以上のポリエチ
レンオキサイド化合物を配合することによって良好な接
着物性が得られる。
【0057】実施例19 表5に示したように、PEO−2を重量平均分子量1,
000のPEG−1000(ライオン株式会社製)にし
た以外は、実施例2に従った配合でゴム系水性接着剤組
成物を作成した。作成したゴム系水性接着剤組成物を室
温×30分乾燥による貼り合わせを行い、常温接着強度
を測定し、その結果を表5に示した。
【0058】実施例20 表5に示したように、PEO−2を重量平均分子量6,
000のPEG−6000(ライオン株式会社製)にし
た以外は、実施例2に従った配合でゴム系水性接着剤組
成物を作成した。作成したゴム系水性接着剤組成物を室
温×30分乾燥による貼り合わせを行い、常温接着強度
を測定し、その結果を表5に示した。
【0059】
【表5】
【0060】
【発明の効果】本発明のゴム系水性接着剤用助剤を配合
したゴム系水性接着剤組成物の構成は上記の通りであ
り、その効果は、従来のゴム系水性接着剤では得られな
かった、高い接着性と常温剥離強度とを有するものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 171/02 C09J 171/02 Fターム(参考) 4J005 AA04 4J011 KA02 KA04 KA16 4J040 BA141 CA011 CA051 CA071 CA081 CA101 CA151 DB051 DF081 EE022 EF001 GA07 HA126 JA03 KA26 KA38 LA01 LA06 QA01 4J100 AA02Q AL03Q AM02Q AS02Q AS06Q AS07P BB01 JA03

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式A−(CH2CH2−O)n−Bで表
    されるポリエチレンオキサイド化合物からなることを特
    徴とするゴム系水性接着剤用助剤。(但し、AはOH
    基、炭素数1〜18のアルコキシ基、フェノキシ基、又
    は炭素数1〜18のアルキル基が置換したアルキルフェ
    ノキシ基を示す。BはH基、炭素数1〜18のアルキル
    基、フェニル基、又は炭素数1〜18のアルキル基が置
    換したアルキルフェニル基を示す。nは20以上の整数
    である。)
  2. 【請求項2】ポリエチレンオキサイド化合物の重量平均
    分子量が、10,000以上であることを特徴とする請
    求項1に記載のゴム系水性接着剤用助剤。
  3. 【請求項3】乾燥重量でゴム系素材100重量部に対
    し、請求項1に記載のゴム系水性接着剤用助剤0.5〜
    10.0重量部を配合してなることを特徴とするゴム系
    水性接着剤組成物。
  4. 【請求項4】乾燥重量でゴム系素材100重量部に対
    し、請求項1に記載のゴム系水性接着剤用助剤0.5〜
    10.0重量部、粘着付与剤10〜60重量部を配合し
    てなることを特徴とする請求項3に記載のゴム系水性接
    着剤組成物。
  5. 【請求項5】ゴム系素材が、天然ゴム、スチレン−ブタ
    ジエン共重合ゴム、ポリブタジエンゴム、イソプレンゴ
    ム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、ブチル
    ゴム、ポリクロロプレン、及びポリウレタンゴムからな
    る群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とす
    る請求項3又は請求項4に記載のゴム系水性接着剤組成
    物。
  6. 【請求項6】ポリクロロプレンが、クロロプレン単量体
    の重合体、クロロプレン単量体とカルボキシル基含有不
    飽和ビニル単量体の共重合体、又はクロロプレン単量体
    とカルボキシル基含有不飽和ビニル単量体と共重合可能
    な単量体との共重合体であることを特徴とする請求項5
    に記載のゴム系水性接着剤組成物。
  7. 【請求項7】ポリクロロプレンが、乳化重合で得られる
    ポリクロロプレンであることを特徴とする請求項6に記
    載のゴム系水性接着剤組成物。
  8. 【請求項8】乳化重合に使用する乳化・分散剤が、ロジ
    ン酸塩、スルフォン酸型乳化・分散剤又はポリビニルア
    ルコールであることを特徴とする請求項7に記載のゴム
    水性接着剤組成物。
  9. 【請求項9】スルフォン酸型乳化・分散剤が、アルキル
    ジフェニルエーテルジスルフォン酸ナトリウムであるこ
    とを特徴とする請求項8に記載のゴム水性接着剤組成
    物。
  10. 【請求項10】ゴム系素材がスルフォン酸型乳化・分散
    剤であるアルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸ナ
    トリウムを使用した乳化重合で得られるポリクロロプレ
    ンであって、そのポリクロロプレンが、クロロプレン単
    量体の重合体、クロロプレン単量体とカルボキシル基含
    有不飽和ビニル単量体の共重合体、又はクロロプレン単
    量体とカルボキシル基含有不飽和ビニル単量体と共重合
    可能な単量体の共重合体であることを特徴とする請求項
    3又は請求項4に記載のゴム系水性接着剤組成物。
  11. 【請求項11】共重合可能な単量体が、2,3−ジクロ
    ロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジ
    エン、ブタジエン、エチレン、アクリロニトリル、アク
    リル酸のエステル化合物、及びメタクリル酸のエステル
    化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種であるこ
    とを特徴とする請求項10に記載のゴム系水性接着剤組
    成物。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003313525A (ja) * 2002-02-25 2003-11-06 Nitto Denko Corp 水分散型粘着剤組成物及び粘着製品
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JP2016160295A (ja) * 2015-02-27 2016-09-05 東ソー株式会社 クロロプレンラテックス及びその製造法ならびにその用途

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