JP2002154297A - シャープペンシル体を含むスライド式の複合筆記具 - Google Patents

シャープペンシル体を含むスライド式の複合筆記具

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Abstract

(57)【要約】 【課題】経時や環境による摺動溝の幅の変化に対して、
筆記体の筆記先端部の繰出作動時における摺動体の摺動
がスムーズな、摺動ケースを付設したシャープペンシル
体を含むスライド式の複合筆記具を提供する。 【解決手段】シャープペンシル体を含むスライド式の複
合筆記具において、摺動ケースに形成した凸部と、軸筒
後端に形成した凹部により付設するとともに、前記凸部
を、外部に開口した摺動溝の一部に開口を閉鎖するブリ
ッジ部に形成したことを特徴とするする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸筒内に、複数の
筆記体を配設してなるシャープペンシル体を含むスライ
ド式の複合筆記具に関する。
【0002】
【従来技術】従来から、スライド式の複合筆記具とし
て、図1、2に示すように、コイルスプリング9によ
り、軸筒後端方向に付勢した一方の摺動体4を軸筒先端
2a方向にスライドすることにより、摺動体4の後端部
に形成した係合突起4bを摺動ケース12に形成した止
め部12aに係止して、ボールペン体6の筆記先端部6
aを軸筒先端2a開口部から突出することができ、他方
のコイルスプリング10により軸筒後端方向に付勢した
他方の摺動体5の隆起部5aを軸筒先端2a方向に前進
せしめることで、止め部12aに係止していた係合突起
4bを他方の解除突起5cが解除し、さらに他方の摺動
体5を前進することにより他方の係合突起5bが止め部
12aに係止して突出状態を維持することのできる、筆
記先端部を選択して操り出し可能な繰り出し機構を有す
るともに、シャープペンシル体7の突出状した際は、コ
イルスプリング8により軸筒後端方向に付勢した樹脂製
の摺動ケース12を軸筒先端方向に押圧することによ
り、シャープペンシル体7の鉛芯繰出機構(図示せず)
を作動させ、鉛芯を繰出し可能なシャープペンシル体7
を含むスライド式の複合筆記具は知られている。
【0003】また、前述した従来のシャープペンシル体
を含むスライド式の複合筆記具において、クリップを摺
動可能に配設し、筆記体の後端部にクリップを連接し
て、クリップをスライドすることによりクリップと連接
した筆記体の筆記先端部を出没可能とした構造もよく知
られている。こうしたシャープペンシル体を含むスライ
ド式複合筆記具においては、軸筒後端部に摺動ケースの
付設方法は、摺動ケースに形成した凸部または凹部と、
軸筒後端部に形成した凹部または凸部を係合して付設し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、樹脂製の摺
動ケースは、経時や環境により形状が変化することがあ
り、前記摺動溝が狭まることがあった。摺動溝が狭くな
ると、繰出作動時の摺動体の摺動がスムーズでなくなっ
てしまう。特に複合筆記具にシャープペンシル体を含む
場合には、シャープペンシル体を後端方向に付勢するコ
イルスプリングは、鉛芯の折れ防止のため、ボールペン
体に比べスプリングの設定荷重を低く設定しているの
で、シャープペンシル体の軸筒後端方向への付勢力も小
さい。そのため、摺動溝が狭くなりコイルスプリングが
摺動溝に接触してしまうと、突出した状態から加除され
ても元の位置に戻り難いという問題があった。
【0005】本発明の目的は、経時や環境による摺動溝
の幅の変化に対して、筆記体の筆記先端部の繰出作動時
における摺動体の摺動がスムーズな、摺動ケースを付設
したシャープペンシル体を含むスライド式の複合筆記具
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、軸筒内にシャ
ープペンシル体を含む複数の筆記体を配設し、軸筒後端
部に、軸心方向に沿って延びる外部に開口した摺動溝を
径方向に区画してなる摺動ケースを、摺動ケースに形成
した凸部と、軸筒後端部に形成した凹部を係合して付設
し、各筆記体の後部に連接した摺動体を、該摺動体に形
成した隆起部を各摺動溝より外方に突出させて、摺動溝
に摺動自在に収納してなり、前記摺動体を軸筒先端方向
にスライドすることにより、摺動体の後端部に形成した
係合突起を摺動ケースに形成した止め部に係止して筆記
体の突出状態を維持するとともに、シャープペンシル体
が突出した際は、摺動ケースを軸筒先端方向に押圧する
ことにより、シャープペンシル体の鉛芯繰出機構を作動
させて、鉛芯を繰出し可能としたシャープペンシル体を
含むスライド式の複合筆記具において、前記凸部を、外
部に開口した摺動溝の一部に開口を閉鎖するブリッジ部
をに形成したことを特徴とする。
【0007】また、前記凸部が、シャープペンシル体を
収納した外部に開口した摺動溝の一部に形成したことを
特徴とする。
【0008】また、前記ブリッジ部を形成する摺動溝に
摺動自在に配設する摺動体が、クリップ部材であること
を特徴とする。
【0009】本発明における鉛芯繰出機構とは、シャー
プペンシルにおいて一般的に知られているチャック等の
機構のことである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。尚、図面中同じ部材、同じ部品に
ついては同じ番号を付してある。図1から図6に示す、
シャープペンシル体を含む複合筆記具1は、前軸2と後
軸3を螺合させ、さらに後軸3の後端に付設した摺動ケ
ース12に、径方向で区画した外部に開口した摺動溝1
3を形成し、各摺動溝13に、第1のコイルスプリング
10をバネ受け11に当接させ、インキ色の異なるボー
ルペン体6を3本及びシャープペンシル体7を後方に付
勢させ摺動可能に配設し、各筆記体の後端に取り付けら
れている摺動体4,5の隆起部4a,5aを摺動溝13
より突出した状態で収納し、摺動体の一方の隆起部4a
を軸筒先端2a方向に前進せしめることで、摺動体4の
後端部の係合突起4bが軸筒内に形成した止め部12a
に係止して、ボールペン体6のチップ先端部6aを軸筒
先端2a開口部から選択して突出することができ、他方
の隆起部5a(クリップ部材)を軸筒先端2a方向に前
進せしめることで、一方の止め部12aに係止していた
係合突起4bを他方の解除突起5cが解除し、さらにク
リップ部材5aを前進することにより他方の係合突起5
bが被止め部12aに係止して、シャープペンシル体の
筆記先端部7aの突出状態を維持することができ、シャ
ープペンシル体の筆記先端部7aを突出した状態で、摺
動ケース12を軸筒先端2a方向に押圧することによ
り、シャープペンシル体の鉛芯繰出装置(図示せず)が
作動させて鉛芯を繰出すことができる、一般的に知られ
ているシャープペンシル体を含むスライド式の複合筆記
具1である。
【0011】前記した複合筆記具1は、摺動体5を連接
したシャープペンシル体7を、摺動ケース12に形成し
た摺動溝13に収納し、次にコイルスプリング10をシ
ャープペンシル体7に嵌挿させ、コイルスプリング受部
材11を摺動ケースに装着することによりシャープペン
シル体を軸筒後端方向に付勢させて収納する。ボールペ
ン体6についても同様にコイルスプリング8により後端
方向に付勢して摺動ケース12に収納する。また後軸3
に、後軸3に形成した段部3aにより軸筒先端方向への
移動を防止したコイルスプリング8を配設する。その
後、前記シャープペンシル体7、コイルスプリング1
0、コイル受部材11を配設した摺動ケース12の摺動
溝13の開口を閉鎖するブリッジ部14に形成した凸部
15を、後軸3の係合孔16(凹部)に嵌合させ付設
し、さらに摺動ケース12を付設した後軸3に前軸2を
螺合して作製する。
【0012】摺動溝に形成するブリッジ部14は、各摺
動溝に各々形成することが好ましいが、前述したよう
に、シャープペンシル体7を軸筒後端方向に付勢するコ
イルスプリング10の設定荷重はボールペン体6のコイ
ルスプリング9に比べ低い設定なので、少なくともシャ
ープペンシル体7の摺動溝13に形成することが好まし
い。このブリッジ部を形成することにより、経時や環境
による摺動溝の幅の変化が生じないのでスムーズな繰出
し作動が可能である。
【0013】また、ブリッジ部15を形成する摺動溝1
3に配設する摺動体5に、クリップ部材5aを連接する
ことにより、前記摺動溝13に形成するブリッジ部14
及び凸部15は、外部から視認し難いので外観上の見栄
えを悪くすることがない。
【0014】また、本発明のシャープペンシル体を含む
スライド式の複合筆記具は、前述したシャープペンシル
体を1本とボールペン体を3本の複合筆記具に限定され
るものではなく、少なくともシャープペンシル体を1本
含む複数の筆記体を適宜選択することができる。また、
ボールペン体6と摺動体4およびシャープペンシル体7
と摺動体5との連結方法は、摺動体の前方に形成した連
接部(図示せず)をボールペン体6またはシャープペン
シル体7の後端開口部(図示せず)に圧入装着した構造
等、従来から知られている筆記体に摺動体を連接する方
法を適宜選択すればよい。
【0015】
【発明の効果】以上の通り、本発明によるシャープペン
シル体を含む複合筆記具は、経時や環境による摺動溝の
幅の変化に対して、筆記体の筆記先端部の繰出作動時に
おける摺動体の摺動がスムーズな、摺動ケースを付設し
たシャープペンシル体を含むスライド式の複合筆記具を
提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例における複合筆記具を示
す縦断面図である。
【図2】図1におけるシャープペンシル体を突出した状
態を示す縦断面図である。
【図3】図1におけるコイルスプリングの配設状態を示
す要部拡大断面図である。
【図4】摺動ケースを示す図である。
【図5】図4における断面図である。
【図6】図1における一部省略したA−A要部拡大断面
図である。
【符号の説明】
1 複合筆記具 2 軸筒 2a 軸筒先端 3 後軸 4,5 摺動体 6 ボールペン体 7 シャープペンシル体 8 コイルスプリング 9,10 コイルスプリング 12 摺動ケース 13 摺動溝 14 ブリッジ部 15 凸部 16 凹部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸筒内にシャープペンシル体を含む複数の
    筆記体を配設し、軸筒後端部に、軸心方向に沿って延び
    る外部に開口した摺動溝を径方向に区画してなる摺動ケ
    ースを、摺動ケースに形成した凸部と、軸筒後端部に形
    成した凹部を係合して付設し、各筆記体の後部に連接し
    た摺動体を、該摺動体に形成した隆起部を各摺動溝より
    外方に突出させて、摺動溝に摺動自在に収納してなり、
    前記摺動体を軸筒先端方向にスライドすることにより、
    摺動体の後端部に形成した係合突起を摺動ケースに形成
    した止め部に係止して筆記体の突出状態を維持するとと
    もに、シャープペンシル体が突出した際は、摺動ケース
    を軸筒先端方向に押圧することにより、シャープペンシ
    ル体の鉛芯繰出機構を作動させて、鉛芯を繰出し可能と
    したシャープペンシル体を含むスライド式の複合筆記具
    において、前記凸部を、外部に開口した摺動溝の一部に
    開口を閉鎖するブリッジ部に形成したことを特徴とする
    シャープペンシル体を含むスライド式の複合筆記具。
  2. 【請求項2】前記凸部が、シャープペンシル体を収納し
    た外部に開口した摺動溝の一部に形成したことを特徴と
    する請求項1に記載のシャープペンシル体を含むスライ
    ド式の複合筆記具。
  3. 【請求項3】前記ブリッジ部を形成する摺動溝に摺動自
    在に配設する摺動体が、クリップ部材であることを特徴
    とする請求項1ないし2に記載のシャープペンシル体を
    含むスライド式の複合筆記具。
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CN100427326C (zh) * 2005-09-26 2008-10-22 贝发集团股份有限公司 一种笔杆
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