JP2002154086A - ロボットの制御方法および制御装置 - Google Patents
ロボットの制御方法および制御装置Info
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Abstract
ロボットのアームなどの運動部分を初期位置に安全に自
動復帰できるか否かを判断してロボットを動作させるこ
とができるロボットの制御方法および制御装置を提供す
る。 【解決手段】 ロボット1のアーム5などの運動部分を
待機点に復帰させる際に、各教示点のうち隣接する2つ
の点に基づいて生成される運動可能領域内にハンド6が
あるか否かを判定し、前記領域内に前記ハンド6が存在
すればロボット1に復帰動作をさせるものである。
Description
法および制御装置に関する。さらに詳しくは、例えばロ
ボットが非常停止された場合にロボットのアームなどの
運動部分を自動的に待機点(初期位置)に復帰させるこ
とができるロボットの制御方法および制御装置に関す
る。
の運動部分の過走または誤動作による危険を防止するた
めに、ロボットのアームなどの運動部分が予め設定され
た運動可能領域から逸脱することを防止する安全機構を
設けることが行われている(例えば特開昭60−104
695号公報参照)。このような安全機構としては、例
えば前記領域の境界でアームを電気的にインターロック
させる機構、運動部分が前記領域を出たときにモータな
ど駆動アクチュエータの動力供給を遮断してロボットを
停止させる機構、または危険領域内でコントローラの電
源を遮断してロボットシステムを停止させる機構などが
ある。このような安全機構によりロボットが非常停止さ
れた場合には、ステップバック機能により1つ前に教示
した点に運動部分を戻して、再度ティーチングをやりな
おすのが一般的である。
っても、運動部分がティーチングされた動作経路内にあ
る場合には、運動部分が障害物と干渉するなどの危険性
が少ないため、運動部分を自動的に待機点(初期位置)
まで移動させる自動復帰処理が行われる場合がある。こ
のような処理として、例えば図4に示すように、各教示
点K1〜K9の周囲にそれぞれ長方形形状の領域R1〜
R9を設定し、運動部分がこれらの領域内に存在するか
否かを判定することによって、運動部分を待機点まで自
動復帰させ得るか否かを判断するようにしたものがあ
る。
教示点は座標を示す数値として入力するものとされてい
るところから、その数値が示す座標が実際にどの位置に
あるかを知ることが困難であるという問題がある。
ボット(スカラロボット)の各作業対象(以下、ステー
ジという)T1〜T3に対応する領域R1、R4、R9
を通常の動作領域として設定する場合にも、設定された
領域R1、R4、R9が実際にステージT1〜T3と対
応しているかどうかを確認することは容易ではない。
一平面内(X−Y平面内)にて動作できるようにされ、
また垂直方向(Z軸方向)も例えばボールねじとサーボ
モータとを組み合わせてなる昇降機構にて昇降できるよ
うにされているロボットをいう。これに対して、垂直多
関節型ロボットとは、3次元空間内を任意の経路にて動
作できるように構成されているロボットをいう。
1〜K9を含む長方形として設定されるが、この長方形
の各辺はロボットが動作基準とする直交座標系、つまり
ロボット座標系の各軸と平行に設定するようにされてい
る。ところが、このロボット座標系はロボットが設置さ
れるシステムの座標系とは必ずしも一致しないため、例
えばステージT1〜T3に対応させて設定した領域R
1、R4、R9が実際のステージT1〜T3と一致しな
かったり、領域と領域との間に隙間が生じたりするとい
う問題がある。
トのハンドなどの運動部分が運動すべき動作領域を過不
足なく含んだ形で領域を設定することが困難であり、し
たがって、例えば非常停止などの例外処理が行われた場
合に、ロボットのハンドなどの運動部分を安全に初期位
置に自動復帰させる得るか否かを適切に判断することが
困難であるという問題がある。
技術の課題に鑑みなされたものであって、非常停止など
の例外処理が行われた場合に、ロボットのアームなどの
運動部分を初期位置に安全に自動復帰できるか否かを判
断してロボットを動作させることができるロボットの制
御方法および制御装置を提供することを目的としてい
る。
方法は、ロボットのアームなどの運動部分を待機点に復
帰させるロボットの制御方法であって、各教示点のうち
隣接する2つの点に基づいて生成される運動可能領域内
にハンドがあるか否かを判定し、前記領域内に前記ハン
ドが存在すればロボットに復帰動作をさせることを特徴
とする。
ボットのアームなどの運動部分を待機点に復帰させるロ
ボットの制御装置であって、前記制御装置が、各教示点
のうち隣接する2つの点に基づいて運動可能領域を生成
する運動可能領域生成手段を備え、前記運動可能領域内
にハンドが存在するか否か判定し、前記領域内に前記ハ
ンドが存在すればロボットに復帰動作をさせることを特
徴とする。
例えば各教示点のうち隣接する2つを極とする楕円また
は楕円体とされる。また、ロボットは、例えば水平多関
節型ロボット、すなわちスカラーロボットとされる。
停止などの例外処理が行われた場合にも、各教示点に基
づいてロボットのハンドなどの運動部分がロボットが作
業継続可能な領域内に存在するか否かを的確に判断し
て、ロボットのアームなどの運動部分を待機点に復帰さ
せることができる。
発明を実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる
実施形態のみに限定されるものではない。
方法が適用されるロボットを含むシステムを図1に示
し、このシステムAは、例えば液晶ディスプレイ用のガ
ラスなどのワークWを熱処理する焼成システムとされて
おり、ロボット1と、ワークWを焼成するクリーンオー
ブン2と、クリーンオーブン2により焼成されるワーク
Wをロボット1により取扱い可能な位置まで搬入するロ
ーダコンベア3と、クリーンオーブン2により焼成され
たワークWを搬出するアンローダコンベア4とから構成
されている。また、このロボット1は旋回台(明瞭には
図示されていない)に載置されていて旋回中心Oを中心
として旋回可能とされている。
ラロボット)とされており、例えば5自由度を有するア
ーム5を備えるとともに、このアーム5の先端にワーク
Wを把持するための、例えば吸着パッドを有するハンド
6を備えてなるものとされる。そして、ロボット1が旋
回中心Oを中心として旋回可能とされていることと相俟
って、ハンド6をワークWの方に向けることができる。
例えば、ローダコンベア3からワークWを受け取る際に
は、ハンド6はローダコンベア3に向けられ、クリーン
オーブン2にワークWを搬入および搬出する際には、ハ
ンド6はクリーンオーブン2に向けられ、アンローダコ
ンベア4にワークWを受け渡す際には、ハンド6はアン
ローダコンベア4に向けられる。
トローラ10には、後述する手順にしたがってロボット
1のアーム5が通常動作すべき動作領域を生成する、動
作領域生成手段11が備えられている。
を枚葉式にて連続的に行えるように、縦送り方式の多段
搬送機構を備えた構成とされている。なお、クリーンオ
ーブン2自体は、公知構造のものと同様とされているの
で、その構成の詳細な説明は省略する。
を含むシステムAにおいて、ロボット1が非常停止され
たり、ロボット1にシステム的な不具合が発生して停止
するなどの例外処理が発生した場合に、ロボット1のア
ーム5を待機点(初期位置)に戻すために実行される待
機点自動復帰処理について説明する。なお、この処理
は、ロボット1を再起動する際のメインプログラム始動
時に、ハンド6がクリーンオーブン2内部にあるなど直
接待機点へ移動できない場合にもハンド6を障害物に接
触させることなく待機点まで自動的に戻すために実行さ
れる。
この待機点自動復帰処理では、先ずハンド6が現在どの
領域にあるかを判定する領域判定処理S1が行われ、こ
の判定結果により、ハンド6が存在する領域に応じてハ
ンド6を移動させる方向を決定し、ハンド6を待機点ま
で移動させる自動復帰処理S2が行われる。
処理の一例について説明する。
ハンド6の現在位置に関するデータがロボットコントロ
ーラ10のメモリ(図示省略)から呼び出される。
の第1の領域C内であるか否かが判定される。ここで、
第1の領域Cは例えば待機点Bを中心とする半径150
mmの円とされる。これにより、ハンド6を教示点であ
る待機点Bに収束動作させる第1の領域Cが設定され
る。
内にある場合はロボット座標系による関節補間法にした
がってハンド6は待機点Bまで移動される。
内にない場合は、クリーンオーブン2内部からクリーン
オーブン2の前方までハンド6を移動させる際のハンド
引き抜き点D近傍の第2の領域E内か、ハンド引き抜き
点Dおよび待機点Bを参照して設定される第3の領域F
内にあるか否かが判定される。ここで、第2の領域Eは
例えばハンド引き抜き点Dを中心とする半径150mm
の円とされる。また、第3の領域Fは例えば長軸からの
距離が150mmであり、ハンド引き抜き点Dおよび待
機点Bを焦点とする楕円とされる。これにより、ハンド
6を教示点Dに収束動作させる第2の領域E、およびハ
ンド6を第1の領域Cの方向に待避動作させる第3の領
域Fが設定される。
または第3の領域F内にある場合はロボット座標系によ
る直線補間法にしたがってハンド6は待機点Bの方向に
移動され、これにより第1の領域Cまで到達すると、前
記(3)におけると同様の方法で待機点Bまで移動され
る。
よび第3の領域C、E、Fにない場合は、さらにハンド
6の現在位置がクリーンオーブン2内部で前記多段搬送
機構との間でワークWの受渡しを行う際のワーク引渡し
受取り位置G近傍の第4の領域Hか、ワーク引渡し受取
り位置Gおよびハンド引き抜き点Dを参照して設定され
る第5の領域I内にあるか否かが判定される。ここで、
第4の領域Hは、例えばワーク引渡し受取り位置Gを中
心とする半径150mmの円とされる。また、第5の領
域Iは、例えば長軸からの距離が150mmであり、ハ
ンド引き抜き点Dおよびワーク引渡し受取り位置Gを焦
点とする楕円とされる。これにより、ハンド6を教示点
Gに収束動作させる第4の領域H、およびハンド6を第
2の領域Eの方向に待避動作させる第5の領域Iが設定
される。
または第5の領域I内にある場合は、ロボット座標系に
よる直線補間法にしたがってハンド6はハンド引き抜き
点Dの方向に移動され、これにより第2の領域Eまで到
達すると前記(5)におけると同様の方法で待機点Bま
で移動される。
第3、第4および第5の領域C、E、F、H、Iにない
場合は、さらにハンド6の現在位置が待機点Bを含むロ
ボット近傍の第6の領域J内にあるか否かが判定され
る。ここで、第6の領域Jは、例えばロボット1を中心
とする待機点Bを含むドーナッツ状の領域として設定さ
れる。このドーナッツ状の領域部分は、例えば幅200
mmの円形とされる。これにより、ハンド6がロボット
の旋回可能領域内にあるか否かを判断するための第6の
領域Jが設定される。
内にある場合はロボット座標系による関節補間法にした
がってハンド6は待機点Bまで移動される。
りハンド6が待機点に復帰した場合には、ハンド6の待
機点への自動復帰が可能か否かを示す待機点復帰不可フ
ラグをオフにする一方、ハンド6の現在位置が第1、第
2、第3、第4、5および第6の領域C、E、F、H、
I、Jにない場合や、ロボット1の姿勢や周辺機器との
干渉状態が判断できないなどハンド6の現在位置のみに
より自動復帰させることが可能か否かを判断できない場
合は、待機点復帰不可フラグはオンとされる。
れた場合は、ハンド6の待機点への自動復帰は実行され
ず、人的操作により再度ティーチングが実行されるなど
の処置が行われる。
法によれば、動作経路を指定する各教示点のうち隣接す
る2つの教示点を焦点とする楕円からなる領域(動作可
能領域)が生成され、この領域内にロボット1のハンド
6があるか否かによって、ハンド6を待機点(初期位
置)に自動復帰させることが可能であるか否かが判定さ
れるので、ロボット1の通常の動作領域を過不足なく含
んだ形でハンド6を初期位置に自動復帰させるべき領域
を指定することができる。このため、ロボット1が非常
停止されたり、ロボット1にシステム的な不具合が発生
して停止するなどの例外処理が発生した場合にも、ハン
ド6を障害物に干渉させることなく待機点まで安全に自
動復帰させることが可能か否かを的確に判断することが
できる。
てきたが、本発明かかる実施形態のみに限定されるもの
ではなく、種々改変が可能である。例えば、本実施形態
ではロボットは水平多関節型ロボット(スカラーロボッ
ト)とされているが、垂直多関節型ロボットとされても
よい。ただし、この場合は判定領域は前記楕円に代えて
楕円体とされる。これは、水平多関節型ロボットではア
ームなどの動作を2次元平面内で考えるため平面図形と
しての楕円を動作可能領域として設定するが、楕円体を
動作可能領域として設定することによって、3次元空間
内における動作についても適用可能となるからである。
ロボットを動作させる動作経路を指定する各教示点のう
ち隣接する2つを参照して、ロボットのアームなどの運
動部分が通常の動作経路内にあるか否かを判定すること
によって、メインプログラム起動時にロボットの運動部
分を安全に初期位置に自動復帰可能であるか否かを適切
に判断することができるという優れた効果を奏する。こ
れによって、非常停止などの例外処理が行われた場合に
もロボットの運動部分を安全に初期位置に自動復帰可能
であるか否かを適切に判断することができる。
して運動部分を復帰させることにより安全に復帰させる
ことができるという優れた効果を奏する。
が適用される焼成システム示す概略図である。
の手順を示す流れ図である。
図である。
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 ロボットのアームなどの運動部分を待機
点に復帰させるロボットの制御方法であって、 各教示点のうち隣接する2つの点に基づいて生成される
運動可能領域内にハンドがあるか否かを判定し、前記領
域内に前記ハンドが存在すればロボットに復帰動作をさ
せることを特徴とするロボットの制御方法。 - 【請求項2】 前記運動可能領域が、各教示点のうち隣
接する2つを極とする楕円または楕円体であることを特
徴とする請求項1記載のロボットの制御方法。 - 【請求項3】 前記ロボットが水平多関節型ロボットで
あることを特徴とする請求項1記載のロボットの制御方
法。 - 【請求項4】 ロボットのアームなどの運動部分を待機
点に復帰させるロボットの制御装置であって、 前記制御装置が、各教示点のうち隣接する2つの点に基
づいて運動可能領域を生成する運動可能領域形成手段を
備え、前記運動可能領域内にハンドが存在するか否か判
定し、前記領域内に前記ハンドが存在すればロボットに
復帰動作をさせることを特徴とするロボットの制御装
置。 - 【請求項5】 前記運動可能領域が各教示点のうち隣接
する2つを極とする楕円または楕円体であることを特徴
とする請求項4記載のロボットの制御装置。 - 【請求項6】 前記ロボットが水平多関節型ロボットで
あることを特徴とする請求項4記載のロボットの制御装
置。
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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2000
- 2000-11-17 JP JP2000351525A patent/JP2002154086A/ja active Pending
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