JP2002153988A - 板材溶接時の冷却装置 - Google Patents

板材溶接時の冷却装置

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JP2002153988A
JP2002153988A JP2000354839A JP2000354839A JP2002153988A JP 2002153988 A JP2002153988 A JP 2002153988A JP 2000354839 A JP2000354839 A JP 2000354839A JP 2000354839 A JP2000354839 A JP 2000354839A JP 2002153988 A JP2002153988 A JP 2002153988A
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cooling
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cooling device
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JP2000354839A
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Yasuyuki Fujitani
泰之 藤谷
Risuke Nayama
理介 名山
Katsu Kodama
児玉  克
Hiromasa Kamei
博正 亀井
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 拘束板を用いることなく板材溶接時の部材変
形を防止できる板材溶接時の冷却装置を提供する。 【解決手段】 板材溶接時の冷却装置を、溶接される板
材の溶接線上に配置され、板材側は開口し、少なくとも
溶接方向の前端側と左右両側に連続した側面部を有し、
前端側の側面部は中央が後方に引き込んだ凹形部を形成
する冷却ボックス、冷却ボックスの前記側面部に沿って
前記板材に向けて取り付けられた仕切り材、凹形部の左
右前端側の側面部の内側に冷却水を給水する冷却水ノズ
ル、凹形部の後部側の側面部の内側に冷却水を給水する
冷却水ノズルを備え、板材の溶接時には凹形部内に溶接
トーチを位置させ、板材上を同溶接トーチと共に移動
し、板材に仕切り材を圧接するように溶接装置に取り付
けられてなるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板材の溶接時の冷
却装置に関し、特に薄板大型部材の片面1層溶接におい
て効果的に使用できる冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼板等板材を溶接する場合、板部材は溶
接熱により膨張したのち収縮し、変形を起こす。特に薄
板大型構造物を製造する際には、薄板大型部材の変形が
大きく構造上の問題を引き起こしやすい。
【0003】それに対して、従来溶接入熱を少なくする
ことや溶接部を冷却することが行われてきたが、溶接部
の冷却として、パイプの溶接においては溶接裏面に水を
かけて溶接部の変形や熱影響幅を少なくすることが行わ
れている。
【0004】しかし、溶接部裏面に冷却水をかけること
は板部材の溶接装置では困難な場合が多く、現状の技術
で板部材の溶接で変形を少なくするためには、拘束装置
で溶接する板材を拘束したり、溶接する板材に拘束板を
多数溶接等で取付け、溶接後に除去するという工法を採
用していた。この拘束板の取付け・取外しには多大な工
数を要している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の板
材溶接においては、拘束板を取り付け、また、取り外す
のには多大の工数を要し、工程上、コスト上の問題とな
っており、本発明は、拘束板を用いることなく板材溶接
時の部材変形を防止でき、拘束板の取付け・取外しの工
数の問題を解消することができる板材溶接時の冷却装置
を提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1)本発明は、上記の
課題を解決するために成されたものであって、その第1
の手段として、溶接される板材の溶接線上に配置され、
同板材側は開口し、少なくとも溶接方向の前端側と左右
両側に連続した側面部を有し、同前端側の側面部は中央
が後方に引き込んだ凹形部を形成する冷却ボックス、同
冷却ボックスの前記側面部に沿って前記板材に向けて取
り付けられた仕切り材、前記凹形部の左右前端側の側面
部の内側に冷却水を給水する冷却水ノズル、同凹形部の
後部側の側面部の内側に冷却水を給水する冷却水ノズル
を備え、板材の溶接時には前記凹形部内に溶接トーチを
位置させ、同板材上を同溶接トーチと共に移動し、前記
板材に前記仕切り材を圧接するように溶接装置に取り付
けられてなることを特徴とする板材溶接時の冷却装置を
提供する。
【0007】上記の第1の手段によれば、溶接部に冷却
水を流入させることなく、溶接中に溶接トーチ近くに、
すなわち溶接アーク近くまで冷却水をかけることができ
る。
【0008】(2)第2の手段として、第1の手段の板
材溶接時の冷却装置において、前記冷却ボックスは溶接
線方向に転動するローラで前記板材に当接し、同板材に
前記仕切り材が押し付けられるように付勢されて取付け
られたものであることを特徴とする板材溶接時の冷却装
置を提供する。
【0009】第2の手段によれば、第1の手段の作用に
加え、冷却ボックスと板材との間隔を一定に保つことが
でき、したがって、仕切り材を一定の押し付け量で板材
に圧接できる。
【0010】(3)第3の手段として、第2の手段の板
材溶接時の冷却装置において、前記冷却ボックスの後方
に、冷却水拭取材を溶接進行方向に対して横方向に配向
して取り付けてなることを特徴とする板材溶接時の冷却
装置を提供する。
【0011】第3の手段によれば、第2の手段の作用に
加え、冷却水拭取材が冷却ボックス後方から流出する冷
却水が飛散し、あるいは一方に偏って流下することを防
止し、冷却水を拭き取ると同時に溶接後の板材に平均的
に塗布し直し蒸発させる。
【0012】(4)第4の手段として、第3の手段の板
材溶接時の冷却装置において、前記冷却水拭取材は前記
冷却ボックスの後部に取り付けられた冷却水拭取材取付
け具に引っ掛けて取り付けられてなることを特徴とする
板材溶接時の冷却装置を提供する。
【0013】第4の手段によれば、第3の手段の作用に
加え、冷却水拭取材が損耗した場合の交換や、拭き取り
の条件に合わせて交換することが容易である。
【0014】(5)また、第5の手段として、溶接され
る板材の溶接線上に配置され、溶接トーチの溶接方向の
側方と後方を囲むように後半周に形成され、溶接される
板材に対して溶接トーチと反対方向に冷却水を吹きつけ
る冷却水吹付けノズルを備え、板材の溶接時には同板材
に対し所定の高さで同板材上を同溶接トーチと共に移動
するように溶接装置に取り付けられてなることを特徴と
する板材溶接時の冷却装置を提供する。
【0015】第5の手段によれば、冷却水の流れは溶接
トーチから外周方向へ向かっており溶接部へは流入しな
いので、溶接中に溶接トーチ近くに、すなわち溶接アー
ク近くまで冷却水をかけることができる。
【0016】(6)第6の手段として、第5の手段の板
材溶接時の冷却装置において、前記冷却水吹付けノズル
の後方に冷却水拭取材を溶接進行方向に対して横方向に
配向して取り付けてなることを特徴とする板材溶接時の
冷却装置を提供する。
【0017】第6の手段によれば、第5の手段の作用に
加え、冷却水拭取材が冷却ボックス後方から流出する冷
却水が飛散し、あるいは一方に偏って流下することを防
止し、冷却水を拭き取ると同時に溶接後の板材に平均的
に塗布し直し蒸発させる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1から図5に基づき本発明の実
施の第1形態に係る板材溶接時の冷却装置を説明する。
図1は本実施の形態の冷却装置の取付け状態の説明図、
図2は図1のアームの立面断面図、図3は溶接時におけ
る図1の冷却装置の冷却ボックス部の平面断面図、図4
は図3中A−A矢視による溶接時における図1の冷却装
置の冷却ボックス部の立面断面図、図5は図1の冷却装
置の冷却ボックスを反転させた状態の斜視図である。
【0019】図1に示すように、本実施の形態の冷却装
置1は、図示しない溶接マニピュレータ等溶接装置の冷
却装置保持具2に、溶接トーチ3とは独立して支持され
ている。
【0020】溶接トーチ3は、溶接トーチ保持具4を介
して図示しない溶接マニピュレータ等溶接装置に支持さ
れており、溶接時には冷却装置1と一定の位置関係を保
持するように構成されている。
【0021】冷却装置1は、溶接を行う板材5a、5b
の突き合わされた溶接線6上に配置される冷却ボックス
7を備え、冷却ボックス7は、図2に示すようなスプリ
ング8aを内蔵したアーム8を介して溶接装置の冷却装
置保持具2に取り付けられるとともに、アーム8のスプ
リング8aによって板材5a、5bに押しつけられるよ
うに付勢され、一方、冷却ボックス7は溶接線方向に転
動するローラ9を備えて板材5a、5bに当接している
ので、溶接マニピュレータ等溶接装置の移動に伴って板
材5a、5bの面上を一定の間隔を保って移動できるよ
うになっている。
【0022】冷却ボックス7は板材5a、5b側の下面
が開口している伏せた箱状に形成されており、溶接方向
(図1中、白抜き矢印)における前端側と左右側に連続
した側面部7a、および後端側に連側面部7bを備え、
前端側(図1中左側)の側面部7aは中央が後方に引き
込んだ凹形部10を形成しており、溶接時には、溶接ト
ーチ3が凹形部10内に位置し、溶接トーチ3を冷却ボ
ックス1の凹形部10が囲むような配置となる。
【0023】冷却ボックス7には、溶接トーチ3の進行
方向左右側となる凹形部10の先端側の側面部7aの内
側に冷却水aを給水する冷却水管11aと、溶接トーチ
3の進行方向後方となる凹形部10後部の側面部7aの
内側に冷却水bを給水する冷却水管11bと、冷却ボッ
クス7自体を冷却するためのボックス冷却水cを給水す
る冷却ボックス冷却水管12が取り付けられ、冷却水管
11a、11bと冷却ボックス冷却水管12は図示しな
い冷却水供給装置に接続している。
【0024】図3、図4に示すように、冷却ボックス7
の先端側、凹形部10および左右側方の側面部7aに沿
って、冷却ボックス7内に給水された冷却水a、bが溶
接トーチ3側へ流出しないように、材質が金属、革、布
あるいは耐熱ゴムなどでブラシ状、たわし状、カーテン
状あるいは雑巾状に成形した仕切り材13が取付けられ
ており、仕切り材13はアーム8のスプリング8aによ
って一定の押し付け量で板材5a、5bに圧接されてい
る。
【0025】なお、冷却ボックス7後方の後部側面部7
bの仕切り材13bは、図4に示すように溶接後の溶接
ビード14をかわし、冷却ボックス7内の板材5a、5
b面上にある程度の冷却水膜を保持しつつ未蒸発の余剰
の冷却水が流出できる程度の間隙を残すようにしてもよ
く、仕切り材13bを設けずにおいてもよい。また、さ
らに構造上必要が無い場合は、後部側面部7bも設けず
においてもよい。
【0026】なお、冷却ボックス1は上部を閉じた形態
を図示しているが、冷却水の飛散が防止され、構造上必
要が無い場合、冷却ボックス1の上部は一部または全部
を開口部として構成してもよい。
【0027】溶接トーチ3の進行方向(図3中白抜き矢
印)において、冷却ボックス7の凹形部10先端部内、
側面部7aの内側には、冷却水管11aに接続する冷却
水ノズル15aが取り付けられ、また、凹形部10後部
内、側面部7aの内側には、冷却水管11bに接続する
冷却水ノズル15bが取り付けられている。
【0028】板材溶接時においては、冷却水ノズル15
aからの冷却水aは溶接トーチ3の両側、冷却水ノズル
15bからの冷却水bは溶接トーチ3の後方に給水さ
れ、溶接中の板材5a、5bを冷却して蒸発し、あるい
は冷却ボックス7の後方から流出する。
【0029】溶接トーチ3の両側に流す冷却水aの量
は、仕切り材13から外部へ漏出した冷却水が溶接熱に
よって、すぐに蒸発する程度が良い。
【0030】溶接トーチ3の後方から流す冷却水bの量
は、両側の冷却水aの量より多く流してよく、仕切り材
13から漏出し始めても、溶接装置とともに溶接トーチ
3と冷却ボックス7が前進するために溶接部へは冷却水
a、bは流入しない。
【0031】冷却ボックス7の凹形部10だけでなく、
後方を除く左右外方(溶接線6から離れた位置)の側面
部7aにも仕切り材13を設けているのは、溶接ビード
14の両側に一定範囲の冷却域Bを形成し、冷却水a、
bに効率よく溶接ビード14の周辺を冷却させるためで
ある。
【0032】仕切り材13は、図4に示すように、冷却
ボックス7の側面部7aの内側に、磨耗時等に交換でき
るように仕切り材取付金具16、ボルト17で取り付け
られるが、そのような機能を有すれば取付け構造は適宜
でよい。
【0033】図5は、冷却装置1の冷却ボックス7を反
転させた状態図であり、冷却水ノズル15a、15bお
よび仕切り材13の配置を示したものである。冷却水ノ
ズル15a、15bは、図示するようなスリットノズル
状のものが仕切り材13に沿って一様に冷却水を吹き付
けでき好ましいが、冷却水が自ら板材5a、5b表面に
広がるので十分な場合は単なる給水口であってもよく、
噴霧状で給水するスプレイノズルであってもよく、適宜
のものが選択される。
【0034】以上のような本実施の形態の板材溶接時の
冷却装置においては、板材5a、5bの突き合わされた
溶接線6の開先に対して溶接トーチ3で溶接を行う時、
冷却装置1の冷却ボックス7を溶接線上に配置し、冷却
ボックス7の凹形部10に囲まれた位置に溶接トーチ3
を配置し、溶接トーチ3と共に溶接線6に沿って移動さ
せる。
【0035】冷却ボックス7の凹形部10の先端内の冷
却水ノズル15aからは冷却水管11a経由供給された
冷却水aが冷却ボックス7内に給水され、溶接トーチ3
の両側方の板材5a、5bを冷却し、凹形部10の後方
内の冷却水ノズル15bからは冷却水管11b経由供給
された冷却水bが冷却ボックス7内に給水され、溶接ト
ーチ3の後方の溶接ビード14および板材5a、5bを
冷却し、冷却ボックス7で覆われた冷却域Bが溶接後す
ぐに冷却される。
【0036】冷却ボックス7はアーム8によって押し付
けられ、ローラ9によって溶接される板材5a、5bに
当接するので、板材5a、5bと一定の間隙を維持で
き、冷却ボックス7の側面部7aに沿って取り付けられ
た仕切り材13が板材5a、5bに一定の押し付け量で
圧接しその間隙を仕切るので、冷却ボックス7内に給水
された冷却水a、bは凹形部10に囲まれた溶接部に流
入することが阻まれ、またある程度漏出した冷却水a、
bは直ぐに溶接熱で蒸発するので、溶接に障害を与える
ことがない。また冷却ボックス7内の冷却域Bに冷却水
を適切に保持できるので冷却効果が向上する。
【0037】冷却ボックス7の左右外側方に仕切り材1
3から漏出した冷却水a、bも直ぐに蒸発し、また一部
未蒸発の冷却水a、bは冷却ボックス7の後方から流出
するが、溶接装置とともに溶接トーチ3、冷却ボックス
7も前方に進行するので後方から流出する冷却水は問題
とならない。
【0038】以上のように、本実施の形態によれば、溶
接中に溶接トーチ3近くに、すなわち溶接アーク近くま
で冷却水をかけることができ、溶接される板材5a、5
bの加熱領域と加熱温度を効果的に抑制できる。
【0039】例えば、板厚20mm程度以下の薄板材の
溶接で1層溶接で仕上がるものに対しては、その効果は
大きく、溶接中に溶接直後のビードと周辺に冷却水を流
すことで溶接変形はほとんど無視できるようになった。
【0040】したがって、本実施の形態の板材溶接時の
冷却装置を用いることで、従来要した溶接前後の変形防
止工数が大幅カットでき、工数低減、コスト低減が得ら
れる。その効果は薄板大型部材の溶接時に特に顕著であ
る。
【0041】図6、図7に基づき本発明の実施の第2形
態に係る板材溶接時の冷却装置を説明する。図6は本実
施の形態の冷却装置の取付け状態の一部を切り欠いた説
明図、図7は図6中C−C矢視による溶接時における図
6の冷却装置の冷却ボックス部の一部を断面とした立面
図である。
【0042】本実施の形態の板材溶接時の冷却装置は、
上記の実施の第1形態の板材溶接時の冷却装置に、冷却
水拭取材を取付けたものであって、それ以外は実施の第
1形態のものと同様である。
【0043】したがって、本実施の形態の説明におい
て、前記の実施の第1形態の図1から図5に示したもの
と同じ部分は図6、図7でも同じ符号を付して示しある
いは図示を省略し、説明を省略し、異なる点を主に以下
説明する。
【0044】本実施の形態においては、冷却装置1’の
冷却ボックス7’の後方に、後方から流出した冷却水
a、bを拭き取る冷却水拭取材20を溶接進行方向(す
なわち、溶接線6)に対して、横方向に配向して取り付
けている。
【0045】冷却水拭取材20は、冷却ボックス7’の
後方から流出した冷却水a、bを拭き取るもので、前述
の仕切り部材13と同様に、材質が金属、革、布あるい
は耐熱ゴムなどでブラシ状、たわし状、カーテン状ある
いは雑巾状に成形しており、横方向に幅広で且つ溶接方
向に長さを持たせてある。
【0046】また、冷却水拭取材20は、冷却ボックス
7’の後部に取り付けられた冷却水拭取材取付け具21
に引っ掛ける構造としており、損耗した場合の交換や、
拭き取りの条件に合わせて交換することが容易となって
いる。
【0047】本実施の形態においては、冷却ボックス
7’の凹形部10後部の仕切り材13’も、溶接トーチ
3直後のため損耗が早いことを考慮し、その部分だけ別
個に構成し仕切り材取付け具22に引っ掛ける構造とし
ており、交換が容易となっている。
【0048】上記仕切り材13’においても、溶接中は
溶接装置とともに溶接トーチ3、冷却ボックス7’が共
に進行するので冷却水a、bが溶接部に流入する問題は
なく構成できるが、仕切り材13’を実施の第1形態と
同じ仕切り材13として構成してもよい。
【0049】本実施の形態の板材溶接時の冷却装置によ
れば、冷却水拭取材20が冷却ボックス7’後方から流
出する冷却水a、bが飛散し、あるいは一方に偏って流
下することを防止し、冷却水a、bを拭き取ると同時に
溶接後の板材5a、6bに平均的に塗布し直し蒸発させ
るので、溶接部の冷却がより効果的になる。
【0050】図8から図10に基づき本発明の実施の第
3形態に係る板材溶接時の冷却装置を説明する。図8は
本実施の形態の冷却装置の取付け状態の説明図、図9は
図8中C−C矢視による溶接時における図8の冷却装置
の立面断面図、図10は図9のものの変形例である。
【0051】本実施の形態の板材溶接時の冷却装置10
0は、上記の実施の第1形態の板材溶接時の冷却装置1
の冷却ボックス7に代えて、冷却水吹付けノズル30を
備えたもので、それ以外は実施の第1形態のものと同様
である。
【0052】したがって、本実施の形態の説明におい
て、前記の実施の第1形態の図1から図5に示したもの
と同じ部分は図8から図10でも同じ符号を付して示
し、あるいは図示を省略し、説明を省略し、異なる点を
主に以下説明する。
【0053】本実施の形態の冷却装置100は、実施の
第1形態の冷却ボックス7に代えて、溶接トーチ3の側
方と後方を囲むように後半周に冷却水吹付けノズル30
を設けたものであり、冷却水吹付けノズル30は前述の
冷却ボックス7と同様に図示しない溶接マニピュレータ
等溶接装置に取り付けられている。
【0054】なお、冷却水吹付けノズル30は冷却水
a’を吹きつけるという作用から厳密なクリアランスを
必須とするものではないから、冷却水吹付けノズル30
の取付けと高さ制御は、前述の冷却ボックス7と同様に
スプリング8a付きのアーム8とローラ9により溶接さ
れる板材5a、5bに一定間隙で押し付けられる構造で
あってもよいが、ローラを備えず取り付けられた溶接マ
ニピュレータ等溶接装置側の高さ制御によってもよい。
【0055】また、溶接トーチ3は、図示しない溶接マ
ニピュレータ等溶接装置に支持されている。
【0056】冷却装置100の冷却水吹付けノズル30
は、溶接トーチ3と独立して支持されてもよいし、ある
いは溶接トーチ3と共に支持されてもよい。またさら
に、冷却水吹付けノズル30は相当小型化できるので、
溶接トーチ3に取付け、溶接トーチ3を介して溶接マニ
ピュレータ等溶接装置に支持されたものであってもよ
い。
【0057】いずれにしても、板材溶接時には冷却装置
100の冷却水吹付けノズル30は、溶接トーチ3と一
定の位置関係を有するように構成されている。
【0058】冷却水吹付けノズル30は、溶接される板
材5a、5bに対して、所定の高さにおいて、溶接トー
チ3と反対方向に冷却水a’を吹き付けるノズルを構成
しており、冷却水吹付けノズル30の開孔の構造は、一
体の、あるいは幾つかに分割されたスリットノズルでよ
く、またあるいは通常の孔状のノズルを並べ集積したも
のであってもよい。
【0059】以上のような本実施の形態の板材溶接時の
冷却装置においては、冷却水吹付けノズル30は図示し
ない給水管を経由して図示しない冷却水供給装置から冷
却水a’を供給され、図8、図9に示したように、溶接
トーチ3の周囲の後半周部で冷却水a’を溶接トーチ3
の外周方向に向けて板材5a、5bに吹き付ける。冷却
水a’の流れは溶接トーチ3から外周方向へ向かってお
り溶接部へは流入しないしたがって、本実施の形態の板
材溶接時の冷却装置によれば、実施の第1形態における
ような仕切り材13を用いずとも、溶接中に溶接トーチ
3近くに、すなわち溶接アーク近くまで冷却水をかける
ことができ、溶接される板材5a、5bの加熱領域と加
熱温度を効果的に抑制でき、従来要した溶接前後の変形
防止工数が大幅カットでき、工数低減、コスト低減が得
られる。その効果は薄板大型部材の溶接時に特に顕著で
ある。
【0060】図10に示す冷却装置100’は、本実施
の形態の変形例である。図10に示すように本変形例
は、第8図に示した冷却水吹き付けノズル30の後方
に、溶接進行方向に対して横方向に配向して冷却水拭取
材31を取り付けたものである。
【0061】冷却水拭取材31は、前述の実施の第2形
態の冷却水拭取材20と同様に、材質が金属、革、布あ
るいは耐熱ゴムなどでブラシ状、たわし状、カーテン状
あるいは雑巾状に成形しており、横方向に幅広で且つ溶
接方向に長さを持たせてある。
【0062】本変形例の冷却装置100’によれば、溶
接トーチ3の後半周に配置した冷却水吹き付けノズル3
0についての作用効果は同じであるが、さらに流出した
冷却水a’が冷却水拭取材31で一旦拭き取られるの
で、冷却水a’が飛散し、あるいは一方に偏って流下す
ることが防止され、冷却水a’を拭き取ると同時に溶接
後の板材5a、5bに平均的に塗布し直し蒸発させるの
で、溶接部の冷却がより効果的になる。
【0063】以上本発明の実施の形態を説明したが、上
記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲
内でその具体的構造に種々の変更を加えてもよいことは
言うまでもない。
【0064】
【発明の効果】(1)請求項1の発明によれば、板材溶
接時の冷却装置を、溶接される板材の溶接線上に配置さ
れ、同板材側は開口し、少なくとも溶接方向の前端側と
左右両側に連続した側面部を有し、同前端側の側面部は
中央が後方に引き込んだ凹形部を形成する冷却ボック
ス、同冷却ボックスの前記側面部に沿って前記板材に向
けて取り付けられた仕切り材、前記凹形部の左右前端側
の側面部の内側に冷却水を給水する冷却水ノズル、同凹
形部の後部側の側面部の内側に冷却水を給水する冷却水
ノズルを備え、板材の溶接時には前記凹形部内に溶接ト
ーチを位置させ、同板材上を同溶接トーチと共に移動
し、前記板材に前記仕切り材を圧接するように溶接装置
に取り付けられてなるように構成したので、溶接部に冷
却水を流入させることなく、溶接中に溶接トーチ近く
に、すなわち溶接アーク近くまで冷却水をかけることが
でき、溶接される板材の加熱領域と加熱温度を効果的に
抑制でき、溶接変形は著しく低減し、従来要した溶接前
後の変形防止工数が大幅カットでき、工数低減、コスト
低減が得られる。その効果は薄板大型部材の溶接時に特
に顕著である。
【0065】(2)請求項2の発明によれば、請求項1
に記載の板材溶接時の冷却装置において、前記冷却ボッ
クスは溶接線方向に転動するローラで前記板材に当接
し、同板材に前記仕切り材が押し付けられるように付勢
されて取付けられたものであるように構成したので、請
求項1の発明の効果に加え、冷却ボックスと板材との間
隔を一定に保つことができ、したがって、仕切り材を一
定の押し付け量で板材に圧接できるので、溶接部への冷
却水の流入の防止と、冷却効果が向上する。
【0066】(3)請求項3の発明によれば、請求項2
に記載の板材溶接時の冷却装置において、前記冷却ボッ
クスの後方に、冷却水拭取材を溶接進行方向に対して横
方向に配向して取り付けてなるように構成したので、請
求項2の発明の効果に加え、冷却水拭取材が冷却ボック
ス後方から流出する冷却水が飛散し、あるいは一方に偏
って流下することを防止し、冷却水を拭き取ると同時に
溶接後の板材に平均的に塗布し直し蒸発させるので、溶
接部の冷却がより効果的になる。
【0067】(4)請求項4の発明によれば、請求項3
に記載の板材溶接時の冷却装置において、前記冷却水拭
取材は前記冷却ボックスの後部に取り付けられた冷却水
拭取材取付け具に引っ掛けて取り付けられてなるように
構成したので、請求項3の発明の効果に加え、冷却水拭
取材が損耗した場合の交換や、拭き取りの条件に合わせ
て交換することが容易である。
【0068】(5)請求項5の発明によれば、板材溶接
時の冷却装置を、溶接される板材の溶接線上に配置さ
れ、溶接トーチの溶接方向の側方と後方を囲むように後
半周に形成され、溶接される板材に対して溶接トーチと
反対方向に冷却水を吹きつける冷却水吹付けノズルを備
え、板材の溶接時には同板材に対し所定の高さで同板材
上を同溶接トーチと共に移動するように溶接装置に取り
付けられてなるように構成したので、冷却水の流れは溶
接トーチから外周方向へ向かっており溶接部へは流入し
ないので、溶接中に溶接トーチ近くに、すなわち溶接ア
ーク近くまで冷却水をかけることができ、溶接される板
材の加熱領域と加熱温度を効果的に抑制でき、従来要し
た溶接前後の変形防止工数が大幅カットでき、工数低
減、コスト低減が得られる。その効果は薄板大型部材の
溶接時に特に顕著である。
【0069】(6)請求項6の発明によれば、請求項5
に記載の板材溶接時の冷却装置において、前記冷却水吹
付けノズルの後方に冷却水拭取材を溶接進行方向に対し
て横方向に配向して取り付けてなるように構成したの
で、請求項5の発明の効果に加え、冷却水拭取材が冷却
ボックス後方から流出する冷却水が飛散し、あるいは一
方に偏って流下することを防止し、冷却水を拭き取ると
同時に溶接後の板材に平均的に塗布し直し蒸発させるの
で、溶接部の冷却がより効果的になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係る板材溶接時の冷
却装置冷却装置の取付け状態の説明図である。
【図2】図1のアームの立面断面図である。
【図3】溶接時における図1の冷却装置の冷却ボックス
部の平面断面図である。
【図4】図3中A−A矢視による溶接時における図1の
冷却装置の冷却ボックス部の立面断面図である。
【図5】図1の冷却装置の冷却ボックスを反転させた状
態の斜視図である。
【図6】本発明の実施の第2形態に係る板材溶接時の冷
却装置の取付け状態の一部を切り欠いた説明図である。
【図7】図6中C−C矢視による溶接時における図6の
冷却装置の冷却ボックス部の一部を断面とした立面図で
ある。
【図8】本発明の実施の第3形態に係る板材溶接時の冷
却装置の取付け状態の説明図である。
【図9】図8中D−D矢視による溶接時における図8の
冷却装置の立面断面図である。
【図10】図9の板材溶接時の冷却装置の変形例であ
る。
【符号の説明】
1、1’ 冷却装置 2 冷却装置保持具 3 溶接トーチ 4 溶接トーチ保持具 5a、5b 板材 6 溶接線 7、7’ 冷却ボックス 7a 側面部 7b 後部側面部 8 アーム 8a スプリング 9 ローラ 10 凹形部 11a、11b 冷却水管 12 冷却ボックス冷却水管 13、13b、13’仕切り材 14 溶接ビード 15a、15b 冷却水ノズル 20 冷却水拭取材 21 冷却水拭取材取付け具 22 仕切り材取付け具 30 冷却水吹付けノズル 31 冷却水拭取材 100、100’ 冷却装置
フロントページの続き (72)発明者 児玉 克 長崎市深堀町五丁目717番1号 三菱重工 業株式会社長崎研究所内 (72)発明者 亀井 博正 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目8番19号 高菱エンジニアリング株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接される板材の溶接線上に配置され、
    同板材側は開口し、少なくとも溶接方向の前端側と左右
    両側に連続した側面部を有し、同前端側の側面部は中央
    が後方に引き込んだ凹形部を形成する冷却ボックス、同
    冷却ボックスの前記側面部に沿って前記板材に向けて取
    り付けられた仕切り材、前記凹形部の左右前端側の側面
    部の内側に冷却水を給水する冷却水ノズル、同凹形部の
    後部側の側面部の内側に冷却水を給水する冷却水ノズル
    を備え、板材の溶接時には前記凹形部内に溶接トーチを
    位置させ、同板材上を同溶接トーチと共に移動し、前記
    板材に前記仕切り材を圧接するように溶接装置に取り付
    けられてなることを特徴とする板材溶接時の冷却装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の板材溶接時の冷却装置
    において、前記冷却ボックスは溶接線方向に転動するロ
    ーラで前記板材に当接し、同板材に前記仕切り材が押し
    付けられるように付勢されて取付けられたものであるこ
    とを特徴とする板材溶接時の冷却装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の板材溶接時の冷却装置
    において、前記冷却ボックスの後方に、冷却水拭取材を
    溶接進行方向に対して横方向に配向して取り付けてなる
    ことを特徴とする板材溶接時の冷却装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の板材溶接時の冷却装置
    において、前記冷却水拭取材は前記冷却ボックスの後部
    に取り付けられた冷却水拭取材取付け具に引っ掛けて取
    り付けられてなることを特徴とする板材溶接時の冷却装
    置。
  5. 【請求項5】 溶接される板材の溶接線上に配置され、
    溶接トーチの溶接方向の側方と後方を囲むように後半周
    に形成され、溶接される板材に対して溶接トーチと反対
    方向に冷却水を吹きつける冷却水吹付けノズルを備え、
    板材の溶接時には同板材に対し所定の高さで同板材上を
    同溶接トーチと共に移動するように溶接装置に取り付け
    られてなることを特徴とする板材溶接時の冷却装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の板材溶接時の冷却装置
    において、前記冷却水吹付けノズルの後方に冷却水拭取
    材を溶接進行方向に対して横方向に配向して取り付けて
    なることを特徴とする板材溶接時の冷却装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007080372A1 (en) * 2006-01-11 2007-07-19 Bae Systems Plc Improvements relating to coolant delivery
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KR20180067329A (ko) * 2016-12-12 2018-06-20 주식회사 포스코 용접지그장치 및 용접방법

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