JP2850539B2 - 高圧溶融金属供給装置 - Google Patents

高圧溶融金属供給装置

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JP2850539B2 JP2410878A JP41087890A JP2850539B2 JP 2850539 B2 JP2850539 B2 JP 2850539B2 JP 2410878 A JP2410878 A JP 2410878A JP 41087890 A JP41087890 A JP 41087890A JP 2850539 B2 JP2850539 B2 JP 2850539B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被めっき鋼板に高圧に
加圧された溶融金属を噴射することによってめっきを行
う溶融金属めっき装置に使用される高圧溶融金属供給装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、帯状の薄鋼板(以下、被めっき鋼
板と称する)に連続的に、例えば亜鉛めっきを施す方法
として、主として電気亜鉛めっき法か溶融亜鉛浸漬めっ
き法のいずれかが一般的に適用されている。
【0003】電気亜鉛めっき法は比較的に目付け量が少
ない(概略25g/m2以下) 場合に適しているが、目付け
量が多い場合には多くの電力量を要し、製造コストが著
しく高価になるという欠点があるのに対して、溶融亜鉛
浸漬めっき法は少ない目付け量の範囲においては限界が
あるというものの、比較的に目付け量が多い場合には安
価に製造できるという利点を有しているために、近年、
特にこの方法によって製造される亜鉛メッキ鋼板の需要
が著しく増加してきている。
【0004】この溶融亜鉛浸漬めっき法において、亜鉛
めっき鋼板は第2図に示すような基本的な設備によって
製造されている。
【0005】この設備は、矢印方向に移送される被めっ
き鋼板Sを一旦溶融亜鉛浴1に引き込んだ後に垂直に方
向転換させるための浴中ロール2、および被めっき鋼板
Sに付いて上がってきた余剰な分の溶融亜鉛を吹き落と
して(ワイピング)所要の目付け量に仕上げるためのワ
イピングノズル3等の主要部で構成されている。
【0006】このような設備がこれまでに広く用いられ
てきているが、これは実操業に於いて下に記すような数
多くの不都合な点を有している。 1.浴中ロール2が溶融亜鉛浴1の中に浸漬されている
ためにロール面の浸蝕、およびロール面への異物付着が
生じ、ロール2を頻繁に取り替えなければならない。 2.浴中ロール2を支持するための軸受が溶融亜鉛中に
配置されているために寿命が極めて短い。 3.多量の溶融亜鉛を保持しておく必要があり、これか
らの放冷などによる熱損失が多いばかりでなく、成分変
更時の応答性が極めて悪い。 4.毎分 150m程度以上の早い通板速度でワイピングを
すると溶融亜鉛の飛散が多く、操業不能に陥る恐れがあ
る。 5.25g/m2程度以下の薄目付けに限界がある。 6.被めっき鋼板Sの振動や形状不良によってワイピン
グ力が変動し不均一な目付けになり易い。 7.被めっき鋼板Sと浴中ロール2との接触条件を良く
するために、浴中ロール2の胴周部に溶融亜鉛の排出を
容易にするための溝(グルーブ)を施す必要が有るが、
しばしばこの溝が模様となってめっき面に転写されて品
質劣化を招くことがある。 8.ワイピングノズル3から噴射される気体によって大
きな騒音が生じて作業環境を害する。 9.溶融亜鉛の酸化損失が多量である。 10.溶融亜鉛浴1中に被めっき鋼板Sの鉄分が溶け出
し、これが固形の化合物(ドロス)となってめっき面に
付着して品質劣化を招くことがある。 11. 多量のワイピングガスを要し、これの加圧に要する
コストが高い。
【0007】このような多くの欠点を有する溶融亜鉛浸
漬めっき法に代わる溶融亜鉛めっき方法として、被めっ
き鋼板に対して溶融金属を塗り付けたり、振掛けたり、
さらには極低い圧力で吹き付けたりする方法が考案され
ている。
【0008】このような方法として、例えば特開昭63-2
74749 号、特開昭60−136664号、特開昭64-15351号、特
開平1−201456号、特開昭63-14848号、特開平2−1110
04号などがこれまでに提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】これらの方法の内、溶
融亜鉛を塗り付けてめっきを行う方法は、塗り付けるこ
とによって被めっき鋼板に擦り傷をつけてしまうという
欠点を有しており、また振掛けてめっきを行う方法は、
振掛けるだけでは均一な亜鉛が得られないために、振掛
けた後にさらにワイピングもしくは平滑化処理を行わな
ければならない欠点を有しており、いずれの方法も実用
化には問題が多い。
【0010】また、吹き付ける方法においても、特開平
1−201456号のように加圧された気体の噴射流の力を借
りて溶融金属を被めっき鋼板に加速噴射する方法は、気
体流そのものが溶融金属の被めっき面への到達を阻害し
て、無駄に飛散する溶融金属の量が多くなってしまうば
かりでなく、溶融金属と気体との比重差が大きいために
溶融金属の均一分散が困難で、均一な亜鉛皮膜を得る事
は極めて困難である欠点を有している。
【0011】さらに、気体流の力を借りずに溶融金属を
吹き付ける方法においても、特開昭63−274749号のよう
に被めっき鋼板の幅方向一杯に亘って細長く開口するス
リット状の噴射口から溶融金属を 0.4kg/cm2 程度の低
圧力で噴射する方法においては、開口部を確実に通過さ
せる溶融金属の最少量が開口部の加工精度上および吐出
流の宿流による不均一発生等の問題で比較的に多い値で
制限されてしまい、また、開口部の熱歪み発生のために
安定した均一な亜鉛皮膜を得る事は実際上不可能に近い
欠点を有している。
【0012】本発明は、以上のような各種溶融金属めっ
き方法および装置の欠点を解消すべく、被めっき鋼板
に、少なくとも50Kg/cm2 以上の高圧力に加圧された
溶融金属をフラットスプレーパターンのノズルから微細
粒子状に分散して噴射することによってめっきを施し、
これにより均一目付け量の高品質なめっき板を容易に得
ると共に、生産コストおよび維持コストの安価な溶融金
属めっき装置を、安定してかつ好適に作動させることを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の高圧溶融金属供給装置は、溶融金属を少なく
とも50Kg/cm2 以上の高圧力に加圧して供給するもの
として、内部が金属の溶融温度近辺の温度に加熱され、
かつ非酸化雰囲気の保たれたシールボックスおよび、加
圧された溶融金属をシールボックス内において被めっき
鋼板の表面に対して微粒子状に分散してフラットスプレ
ーパターン状に噴射する溶融金属噴射ノズルと組合さっ
て、被めっき鋼板に溶融状態の金属を噴射させてめっき
を施す溶融金属めっき装置を構成するものである。
【0014】そして、溶融金属を溜める容器と、この容
器の上部に開口し、かつ内周部に、少なくとも2段以上
に配列されたシールを供えた開口部とを有し、この開口
部から、溶融金属面とシール下端部との間隔寸法よりも
短い長さの棒状のめっき用金属材料を連続的に連ねて押
込むことによって高圧力を発生させると共に、この押込
まれた金属を容器内で溶融させることによって加圧され
た溶融金属を得る構成となっている。
【0015】棒状のめっき用金属材料を、両端面に互い
に嵌合する凸部および凹部をそれぞれ同軸上に設けた構
造とするのが、有効である。
【0016】
【作用】容器内に、この容器の上端開口部から、棒状の
めっき用金属材料を、シールした状態で連続的に連ねて
押込むので、密閉状態の容器内は、このめっき用金属材
料の押込みにより、押込められためっき用金属材料の体
積分だけ圧力が高められると共に、圧力の増大変化は、
めっき用金属材料の連続的な押込みに正確に対応するの
で、シールボックスへの溶融金属の供給量に対する、め
っき用金属材料の押込み供給量を適正に設定制御するこ
とにより、容器内の圧力、すなわち溶融金属噴射ノズル
からの溶融金属の噴射圧力を、所望値に正確に設定維持
することになり、これにより噴射ノズルに供給される溶
融金属を、50Kg/cm2 以上の高圧力に加圧した状態を
確実に保って、噴射流を均一かつ微細な粒子とし、均一
で美麗な目付けの高品質めっき面が得られる。
【0017】棒状のめっき用金属材料の両端に凹部と凸
部とを設けた場合には、直列に連続結合されためっき用
金属材料の相互位置関係が正確にかつ安定して規制され
た状態で、めっき用金属材料を連続して容器内に押込み
供給できるので、容器のシール状態が高い水準で維持さ
れると共に、めっき用金属材料の連続供給の安全性が高
められる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例を溶融亜鉛めっきを
例にして説明する。溶融金属を被めっき鋼板に噴射する
ことによって所要のめっきを得る場合に、最も重要視し
なければならないことは、溶融金属をいかに高圧力に加
圧して噴射するかということであり、その他、均一に噴
射するためのノズルの形式、およびノズルの耐久性、噴
射された溶融金属の無効分の回収方法等が考慮されなけ
ればならない。
【0019】第1図において、10は溶融亜鉛めっき装置
を示し、これはシールボックス11、溶融亜鉛噴射ノズル
12、高圧溶融亜鉛供給装置13等の主要部で構成されてい
る。
【0020】シールボックス11は、予め清浄化された被
めっき鋼板Sの表面がめっき処理中に酸化してしまうこ
とが無いようにするための目的を有しているが、それと
同じく重要なことは、予めめっきをするために最適な温
度に加熱された被めっき鋼板Sが放冷されてしまわない
ようにするため、および噴射された溶融金属が凝固して
しまわないようにするための目的を有している。
【0021】このシールボックス11の内部を非酸化雰囲
気に保つために、実施例においてはガス注入管11a から
窒素ガスN2を注入することによって、内部の圧力を大気
圧よりわずかに高めると共に、窒素を充満させている。
【0022】シールボックス11の内部を非酸化雰囲気に
保つことは、内部に窒素ガス以外の不活性ガスもしくは
還元性ガスを注入するか、または内部を真空状態にする
ことなどによっても達成できるが、窒素ガスを用いるの
が最も簡便な方法である。
【0023】シールボックス11の内部は、この中で噴射
された溶融亜鉛が被めっき鋼板Sに到達する前に冷却さ
れ凝固してしまうことを防ぐと共に、被めっき鋼板Sに
付着しなかった無効分が内壁面に凝固付着してしまわな
いように亜鉛の溶融温度近辺の温度になるように保た
れ、また、溶融亜鉛に対して濡れ性が悪く、かつ耐溶融
亜鉛性に優れたセラミックスが内張りされている。
【0024】ヒータ11b はシールボックス11の外壁面を
加熱することによって、これの内部を亜鉛の溶融温度近
辺の温度に保つためのものである。
【0025】このシールボックス11は、飛散した溶融亜
鉛がこの内面に付着したり堆積したりすることが無いよ
うに、また、なるべく水平な面を排した形状になるよう
に配慮されている。
【0026】シールボックス11の下面に設けられた排出
管11c は被めっき鋼板Sに直接噴射されなかった溶融亜
鉛、すなわち無効な分の溶融亜鉛を外部に速やかに排出
し回収するためのものであり、これの外周部はこの中で
亜鉛が凝固してしまわないように保温または加熱されて
いる。
【0027】溶融亜鉛噴射ノズル12は、いわゆるフラッ
トスプレーパターンのノズルであり、比較的に小さな細
長い噴射口を有しており、ここから溶融亜鉛を微細粒に
して広く直線状に均一密度になるように広げて噴射する
ものである。
【0028】この溶融亜鉛噴射ノズル12に供給される溶
融亜鉛は、噴射流を均一かつ微細粒にするために高圧に
加圧されていることが必要条件であり、このために溶融
亜鉛噴射ノズル12の噴射口部には耐溶融亜鉛性、耐摩耗
性に優れた材料であるセラミックが用いられている。
【0029】溶融亜鉛噴射ノズル12に供給される溶融亜
鉛の圧力は少なくとも50kg/cm2 以上の高い圧力を有し
ていることが必要であり、この圧力が低い場合には溶融
亜鉛の良好な微細粒とならず、そのために均一で美麗な
目付けのめっき面が得られない。溶融亜鉛噴射ノズル12
は噴射流が被めっき鋼板Sの進行方向に対して直角方向
に広がるような向きに配置されており、これは被めっき
鋼板Sの幅が広い場合には必要に応じて幅方向に複数個
並べて配置される。
【0030】また、厚い目付け量を必要とする場合、も
しくは、より均一な目付けを必要とする場合には、この
溶融亜鉛噴射ノズル12を被めっき鋼板Sの進行方向に複
数列並べて配置することによって可能となる。
【0031】高圧溶融亜鉛供給装置13は溶融亜鉛噴射ノ
ズル12に、高圧に加圧された溶融亜鉛を供給するための
ものであり、これは固体状の亜鉛材料を溶融すると共に
溶融された亜鉛に圧力を加える重要な役目を担ってい
る。
【0032】この高圧溶融亜鉛供給装置13は耐溶融亜鉛
性および耐圧力性に優れた強固な容器13a で作られてお
り、これの下方部外周には亜鉛を溶融するために十分な
容量のヒーター13b が配置されている。
【0033】この容器13a の上部には、直径寸法精度が
高く、かつ予め表面が清浄化された棒状の亜鉛材料M1
M2、M3等を押込み供給するための開口部13c が設けられ
ており、この開口部13c の内径周部には、ここを通過中
の亜鉛M2との間の気密を保つためにシール13d が設けら
れている。
【0034】このシール13d は少なくとも2段以上に配
置されていることが必要条件であり、ここを亜鉛材料
M1、M2、M3等の継ぎ目が通過していく際にも常にこれら
のいずれかがシール効果を発揮して、この部分での気密
保持が破られないように配慮されている。
【0035】開口部13c は下方部からの熱影響を受けな
いようにヒータ13b から十分に離れた上方に設けられる
と同時に、これの外周部は冷却水Wが貫流する放熱器13
e で強制的に冷却され、温度が上昇しないようにされて
いる。
【0036】この容器13a 内部の溶融亜鉛Zの上面とシ
ール13d の下端との間は、溶融亜鉛に対して不活性なガ
スが満たされていることによってその空間が保たれてお
り、このために必要なガスGはガス供給管13fから供給
されている。
【0037】このガスGは溶融亜鉛を溶融亜鉛噴射ノズ
ル12から噴射するために必要な圧力に相当する圧力に保
持されており、亜鉛材料M2、M3等が適正な速度で連続的
に押込まれている時は、このガスGには供給もしくは排
出されるような流れが生じないが、亜鉛材料M2、M3等の
押込みが止まった時もしくは押し込み速度が遅くなった
時には容器13a 内の圧力の低下を防ぐために、このガス
Gは供給される方向に流れる。
【0038】しかし、このガスGは実質上シール13d 部
からの漏洩分以外に損失することはないから、これの加
圧にはほとんど動力を必要とせず、したがってアキュム
レータもしくはボンベ等 (図示省略) から供給すること
も可能である。
【0039】この容器13a には内部の溶融亜鉛Zの量を
検知するための検量測定プローブ13g が装入されてお
り、これによる測定結果を基に亜鉛材料M1、M2、M3等の
押込み速度を制御している。
【0040】更に、容器13a にはこの内部の溶融亜鉛Z
の温度を検知するための検温プローブ13h が装入されて
おり、これによる測定結果を基にヒータ13b の加熱能力
を調整して溶融亜鉛Zの温度が一定になるように制御し
ている。
【0041】容器13a に押し込まれる亜鉛材料M1、M2
M3等のそれぞれの長さは、溶融亜鉛Zの上面とシール13
d の下端部との間の間隔寸法よりも短い寸法となってお
り、したがってシール13d を通過し終わった亜鉛M1は、
これに作用する容器13a 内の圧力の影響が消滅してしま
い、これの下端が溶融亜鉛Zの上面に着く前に必ずシー
ル13d 部を通過中の亜鉛M2から離れて溶融亜鉛Zの中に
落下する。
【0042】したがって、亜鉛材料を介して溶融亜鉛Z
の熱がシール13d に伝わって、これを焼損させてしまう
ようなことは完全に防がれている。
【0043】また、シール13d 部への熱影響を更に積極
的に少なくするためには溶融亜鉛Zの上方に満たされて
いるガスを循環させて、これを冷却することも効果的で
ある。
【0044】容器13a の下面には内部の溶融亜鉛が凝固
しないように保温もしくは加熱された、溶融亜鉛噴射ノ
ズル12につながるパイプ13i が設けられており、これを
通して容器13a 内の加圧された溶融亜鉛Zは溶融亜鉛噴
射ノズル12に圧送される。
【0045】容器13a 内に押し込まれる亜鉛材料M1
M2、M3等は、互いに軸芯がずれることによってシール
13d 部を通過するときに問題が生じないように、例えば
その一端面に凸部14a を、他端面に凹部 14b をそれぞ
れ同軸上に設け、それぞれの端部が互いに嵌まり合っ
て、一直線上に並ぶようにされている。
【0046】次にこのような溶融亜鉛めっき装置10によ
る亜鉛めっきの具体例を示すと、高圧溶融亜鉛供給装置
13に押し込まれる棒状の亜鉛材料M1、M2、M3等の直径を
100mmとし、これを押込むための力を40トンとした場合
に、溶融亜鉛Zに加わる圧力は約 500kg/cm2 となり、
噴射パターン約50mm×1000mm、吐出量毎分 3.6kgの仕様
の溶融亜鉛噴射ノズル12から、 500mmはなれた位置を毎
分 180mの速度で走行する幅1mの被めっき鋼板Sの表
面に噴射した場合に、溶融亜鉛は極めて良好な微粒子と
なって被めっき鋼板Sの面に噴射され、この面には目付
け量20g/m2のめっきが施される結果を得た。
【0047】この場合、目付け量の変更は溶融亜鉛噴射
ノズル12の噴射口の大きさを変えたり、または被めっき
鋼板Sの移送速度を変えたりすることによってもできる
が、亜鉛Mの押込み力を変えること、すなわち溶融亜鉛
Zの圧力を変えることによってもある程度は可能であっ
た。
【0048】また言及するまでもなく、この溶融亜鉛め
っき装置10を用いて、被めっき鋼板Sの両面の目付け量
に差異をつける場合には両面に噴射される溶融亜鉛の量
を違えることによって簡単にできるし、また片面側の噴
射を止めれば片面めっきも容易に行える。
【0049】高圧溶融亜鉛供給装置13に連続的に棒状の
亜鉛材料を押し込むために、図示することを省略する
が、プッシャーおよびマニュピレータ等を組みあわせ従
来技術によって簡単に自動化できる。
【0050】以上に述べたような本発明による溶融亜鉛
めっき装置を用いて亜鉛めっきを施した結果、毎分40〜
200mの広範囲な速度で15〜 200g/m2の範囲の目付け
量を容易に得ることができたばかりでなく、従来見られ
たようなめっき仕上り面へのドロス付着やグルーブ模様
転写が皆無となり、さらに、設備面での維持管理の手間
が激減し、品質、生産能力、コスト、メンテナンス面に
おいて多大なメリットを得ることができた。
【0051】なお、前記実施例においては亜鉛めっきに
ついて説明しているが、本発明を例えば錫、アルミニュ
ウム等の他の金属めっきに用いても同様なメリットが得
られることは言及するまでもない。
【0052】また、このような溶融金属めっき装置を被
めっき鋼板Sの進行方向に複数台並べて配置して、それ
ぞれから同種の溶融金属を噴射することによって、より
厚い目付け量にすることができるばかりでなく、それぞ
れから異種の溶融金属を噴射することによって、多層め
っきを施すこともできる。
【0053】この場合に同一のシールボックス内におい
て、異なったノズル列から、それぞれ異なった金属を噴
射しても、同じように多層めっき鋼板が得られるのは勿
論のことである。
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明においては、噴射ノ
ズルに対する溶融金属の50Kg/cm2以上の高圧力に加
圧した状態での供給を、確実にかつ安定して達成でき、
これにより噴射流の均一かつ微細な粒子化を確実に得る
ことができ、そのため均一で美麗な目付けの高品質のめ
っき面が容易に得られることになる。また、溶融金属に
対する加圧圧力設定が簡単にかつ正確に達成できるの
で、差厚めっき、片面めっき、多層めっき等への応用を
簡単にかつ精度良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の一実施例を示す断面図である。
【図2】従来例として浸漬めっき法を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
10 溶融亜鉛めっき装置 11 シールボックス 12 溶融金属噴射ノズル 13 高圧溶融亜鉛供給装置 13a 容器 13c 開口部 13d シール 14a 凸部 14b 凹部 S 被めっき鋼板 Z 溶融亜鉛 M1、M2、M3 めっき用亜鉛材料

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部が金属の溶融温度近辺の温度に加熱
    され、かつ非酸化雰囲気に保たれたシールボックスと、
    溶融金属を少なくとも50Kg/cm2 以上の高圧力に加圧
    するための高圧溶融金属供給装置と、加圧された溶融金
    属を前記シールボックス内において被めっき鋼板の表面
    に対して微粒子状に分散してフラットスプレーパターン
    状に噴射するための溶融金属噴射ノズルとを備え、被め
    っき鋼板に溶融状態の金属を噴射させてめっきを施す溶
    融金属めっき装置の前記高圧溶融金属供給装置であっ
    て、溶融金属を溜める容器と、該容器の上部に開口し、
    かつ内周部に少なくとも2段以上に配列されたシールを
    供えた開口部とを有し、該開口部から、溶融金属面とシ
    ール下端部との間隔寸法よりも短い長さの棒状のめっき
    用金属材料を連続的に連ねて押込むことによって高圧力
    を発生させると共に、該押込まれた金属を前記容器内で
    溶融させることによって加圧された溶融金属を得ること
    を特徴とする高圧溶融金属供給装置。
  2. 【請求項2】 棒状のめっき用金属材料を、両端面に互
    いに嵌合する凸部および凹部をそれぞれ同軸上に設けて
    構成した請求項1記載の高圧溶融金属供給装置。
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