JP2002149681A - 不動産物件の検索サービス方法、検索サービスシステム、検索システム、検索依頼装置、検索仲介装置及び検索装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不動産物件の検索にかかる手間と時間を大幅
に削減する。 【解決手段】 希望物件の間取り図画像を含む検索依頼
データを送信する通信端末と、この通信端末で送信され
た検索依頼データを受信する入力端末６と、この入力端
末６で受信した検索依頼データに含まれる間取り図画像
を用いて、物件データベース３に蓄積された物件データ
を検索する物件検索サーバー９と、この物件検索サーバ
ー９による検索結果を検索依頼データの送信元に返信す
る出力端末７とを備える不動産物件の検索サービスシス
テム。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、不動産物件の検索
技術に係り、特に、間取り図を用いて不動産物件の検索
を行う技術に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、賃貸のアパートやマンション、
借家などの不動産物件の中から希望の物件を探す場合
は、次のような３つの手法が採られている。（１）不動
産仲介業者に直接又は電話などで希望物件の条件を伝え
て、条件に合う物件を紹介してもらう。（２）不動産仲
介業者のホームページに用意された物件検索ページで希
望物件の条件を入力して検索を行う。（３）不動産情報
誌を見て希望の物件を探す。こうした手法は、一戸建て
の家屋や個人所有のマンションを探す場合も同様に採用
されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いずれ
の手法を採用した場合でも、希望の条件（例えば、価
格、賃料、希望沿線、広さなど）を用いて物件の絞り込
みを行うことはできるものの、絞り込みを行った後は、
物件ごとに間取りをチェックして希望に合う物件を探し
出す必要がある。そのため、希望の物件を見つけ出すま
でに手間がかかり、特に、絞り込み後の物件数が多い場
合は非常に手間がかかる作業となっている。

【０００４】また、希望の物件が見つからない場合、或
いは希望の物件が見つかっても、その物件が既に他者と
の間で契約が成立していた場合は、しばらく期間をおい
て再び同じ作業を行い、これを希望の物件が見つかるま
で繰り返す必要がある。そのため、不動産物件の検索は
大変に手間と時間のかかる作業となっている。

【０００５】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、その目的とするところは、不動産物件の検
索にかかる手間と時間を大幅に削減することができる方
法、システム及び装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明に係る不動産物件
の検索サービス方法は、希望物件の間取り図画像を含む
検索依頼データを送る第１のステップと、この第１のス
テップで送られた検索依頼データに含まれる間取り図画
像を用いて、物件データ蓄積手段に蓄積された物件デー
タを検索する第２のステップと、この第２のステップで
検索した検索結果を検索依頼データの送り手に通知する
第３のステップとを含むものである。

【０００７】この不動産物件の検索サービス方法におい
ては、希望物件の間取り図画像を含む検索依頼データを
送ると、その検索依頼データに含まれる間取り図画像を
用いて、物件データ蓄積手段に蓄積された物件データの
検索が行われる。この検索により、希望物件の間取り図
画像に適合する物件データが物件データ蓄積手段に存在
した場合は、その物件に関する情報が検索結果として検
索依頼データの送り手に通知される。これにより、検索
依頼データの送り手となる検索者は、検索結果として通
知された物件情報を確認するだけで、希望の物件を見つ
け出すことが可能となる。

【０００８】本発明に係る不動産物件の検索サービスシ
ステムは、希望物件の間取り図画像を含む検索依頼デー
タを送信する送信手段と、この送信手段で送信された検
索依頼データを受信する受信手段と、この受信手段で受
信した検索依頼データに含まれる間取り図画像を用い
て、物件データ蓄積手段に蓄積された物件データを検索
する検索手段と、この検索手段による検索結果を検索依
頼データの送信元に返信する返信手段とを備えるもので
ある。

【０００９】この不動産物件の検索サービスシステムに
おいては、希望物件の間取り図画像を含む検索依頼デー
タを送信手段で送信すると、その検索依頼データが受信
手段によって受信される。そうすると、検索手段では、
受信手段で受信された検索依頼データに含まれる間取り
図画像を用いて、物件データ蓄積手段に蓄積された物件
データを検索し、その検索結果が返信手段によって検索
依頼データの送信元に返信される。これにより、検索者
は、自身の手元にある通信端末（パーソナルコンピュー
タ、ファクシミリ装置など）の通信機能を用いて検索依
頼データを送信し、その応答として返信された検索結果
の内容（物件情報）を確認することにより、希望の物件
を見つけ出すことが可能となる。

【００１０】本発明に係る不動産物件の検索システム
は、希望物件の間取り図画像を含む検索依頼データを受
信する受信手段と、この受信手段で受信した検索依頼デ
ータに含まれる間取り図画像を用いて、物件データ蓄積
手段に蓄積された物件データを検索する検索手段と、こ
の検索手段による検索結果を検索依頼データの送信元に
返信する返信手段とを備えるものである。

【００１１】この不動産物件の検索システムにおいて
は、希望物件の間取り図画像を含む検索依頼データを受
信手段で受信すると、検索手段では、受信手段で受信さ
れた検索依頼データに含まれる間取り図画像を用いて、
物件データ蓄積手段に蓄積された物件データを検索し、
その検索結果が返信手段によって検索依頼データの送信
元に返信される。これにより、検索者は、自身の手元に
ある通信端末（パーソナルコンピュータ、ファクシミリ
装置など）の通信機能を用いて検索依頼データを本検索
システムに送信し、その応答として返信された検索結果
の内容（物件情報）を確認することにより、希望の物件
を見つけ出すことが可能となる。

【００１２】本発明に係る不動産物件の検索依頼装置
は、希望物件の間取り図画像を含む検索依頼データを送
信する送信手段と、この送信手段による検索依頼データ
の送信に対する応答として返信された物件の検索結果を
受信する受信手段と、この受信手段で受信した検索結果
を可視情報として出力する出力手段とを備えるものであ
る。

【００１３】この不動産物件の検索依頼装置において
は、希望物件の間取り図画像を含む検索依頼データを送
信手段で送信し、その検索依頼データの送信に対する応
答として検索結果が返信されると、その検索結果を受信
手段で受信し、かつ受信した検索結果を出力手段が可視
情報として出力（印刷、表示）する。これにより、検索
依頼データの送信元となる検索者側では、検索結果の可
視情報を見て、希望の物件を見つけ出すことが可能とな
る。

【００１４】本発明に係る不動産物件の検索仲介装置
は、希望物件の間取り図画像を含む検索依頼データを受
信する受信手段と、この受信手段で受信した検索依頼デ
ータに含まれる間取り図画像を物件検索装置に転送する
転送手段と、この転送手段による間取り図画像の転送に
対する応答として物件検索装置から送信された検索結果
を検索依頼データの送信元に返信する返信手段とを備え
るものである。

【００１５】この不動産物件の検索仲介装置において
は、希望物件の間取り図画像を含む検索依頼データを受
信手段で受信すると、その受信した検索依頼データに含
まれる間取り図画像が転送手段によって物件検索装置に
転送される。また、転送手段による間取り図画像の転送
に対する応答として物件検索装置から送信された検索結
果は返信手段によって検索依頼データの送信元に返信さ
れる。これにより、検索依頼データの送信元となる検索
者側では、返信手段によって返信された検索結果の内容
を確認することにより、希望の物件を見つけ出すことが
可能となる。

【００１６】本発明に係る不動産物件の検索装置は、物
件データを蓄積する物件データ蓄積手段と、物件の間取
り図画像を用いて、物件データ蓄積手段に蓄積された物
件データを検索する検索手段とを備えるものである。

【００１７】この不動産物件の検索装置においては、物
件の間取り図画像を用いて、物件データ蓄積手段に蓄積
された物件データを検索手段で検索することにより、上
記間取り図画像に適合する物件を抽出することが可能と
なる。

【００１８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しつつ詳細に説明する。

【００１９】図１は本発明の第１実施形態に係る不動産
物件の検索サービスシステムの概念図である。図１にお
いて、パーソナルコンピュータ（以下、パソコン）１
は、本発明における不動産物件の検索依頼装置に相当す
るもので、インターネット２への接続のための通信制御
装置（モデム等）を内蔵している。このパソコン１は、
不動産物件の検索を依頼する検索者によって操作される
もので、モニター、キーボード、マウス、パソコン本体
といったハードウェアのほか、基本ソフト（ＯＳ）や各
種（ブラウザ、電子メールなど）のアプリケーション・
プログラムといったソフトウェアを実装している。

【００２０】不動産仲介業者は、インターネット上に公
開されたホームページを持ち、間取り図を作成するため
の間取り図エディタを具備する物件検索ページを備えて
いるものとする。また、不動産仲介業者は、本発明に係
る不動産物件の検索システム（詳細は後述）を備え、こ
の検索システムの一機能部として、検索者への斡旋対象
となる様々な物件データを蓄積した物件データベース３
を保有している。

【００２１】物件データベース３は、本発明における物
件データ蓄積手段に相当するもので、インターネット２
を経由して送信される検索依頼データを用いて不動産物
件の検索を行う際に用いられる。この物件データベース
３には、各々の物件に対応する物件データが蓄積されて
いる。物件データは、例えば、物件の識別情報（Ｉ
Ｄ）、所在地、間取り、面積、築年数、価格／賃料、間
取り図データといった属性のデータによって構成され
る。このうち、識別情報、所在地、間取り、面積、築年
数、価格／賃料のデータフォーマットは全てテキストで
ある。これに対して、間取り図データのフォーマット
は、物件の間取り図を表す画像データそのもの、或いは
当該画像データから抽出された特徴量である。これらの
データは、物件ごとに対応付けられて物件データベース
３に格納される。

【００２２】ここで、上記物件データの属性のうち、
「間取り図データ」は、そのデータ量が大きくなる場合
が多い。そのため、「間取り図データ」に関しては、こ
れを直接格納する代わりに、当該「間取り図データ」を
納めたデータファイルのファイル名を格納するようにし
てもよい。具体的には次のようなデータ構造を採用する
ことができる。（123456、“東京都千代田区大手町1-1-
1”、3LDK、200、5、\100,000、madori1234.dat）

【００２３】図２は不動産仲介業者が備える不動産物件
の検索システムの概略構成図である。図２において、通
信制御装置４は、例えばターミナルアダプタ、モデム、
メールサーバー等によって構成されるもので、専用回線
５を介してインターネット２に接続されている。この通
信制御装置４は、インターネット２を介してデータ通信
を行うためのもので、パソコン等からなる入力端末６と
出力端末７とに接続されている。また、入力端末６と出
力端末７は、不動産仲介業者内に構築されたＬＡＮ等の
ネットワーク８に接続されている。

【００２４】不動産仲介業者内のネットワーク８には、
上述した入力端末６と出力端末７の他にも、物件検索サ
ーバー９及び顧客情報サーバー１０が接続されている。
物件検索サーバー９は、物件データベース３を用いて物
件の検索や物件データの登録、更新、変更、管理等の処
理を行うものである。検索者情報サーバー１０は、検索
者情報データベース１１を用いて検索者情報の登録、更
新、変更、管理等の処理を行うものである。

【００２５】図３は本発明の第１実施形態に係る物件検
索のシーケンス図である。先ず、検索者は、自身の手元
にあるパソコン１を操作してインターネット２に接続す
るとともに、そのインターネット上に公開された不動産
仲介業者のホームページから物件検索ページにアクセス
し、そのページ内の所定の枠内に物件検索のためのデー
タ（検索依頼データ）を入力する。

【００２６】物件検索ページは、フォームを使ったＷｅ
ｂページとして作成される。フォームフィールドとして
は、検索者の氏名、住所、電話番号、ファクシミリ番
号、電子メールアドレスなどの検索者情報を入力する部
分に加えて、例えば図４に示すように、希望物件の条件
をテキストによって指定する条件入力部Ｅ１と、希望物
件の間取り図を画像によって指定する間取り図入力部Ｅ
２、さらにはデータの送信を指示する「送信」ボタンと
入力をやり直すための「キャンセル」ボタンを用意する
とよい。こうしたフォームは、ＨＴＭＬ(HyperText Mar
kup Language)の〈ＦＯＲＭ〉タグを用いて作成するこ
とができる。また、間取り図入力部Ｅ２は、間取り図エ
ディタをＪａｖａアプレットやＡｃｔｉｖｅＸコントロ
ーラとして実装することができる。これにより、Ｗｅｂ
ページとして作成された物件検索ページの中に直接間取
り図の画像を埋め込むことができる。

【００２７】これに対して検索者は、以下のような情報
入力を行う。即ち、条件入力部Ｅ１においては、希望す
る物件の価格、希望沿線、築年数、広さ（占有面積、床
面積等）などの条件を入力する。この条件入力部Ｅ１で
は、希望物件の条件を自由（任意）に入力できるように
してもよいし、予め用意された幾つかの選択肢の中から
希望の条件を選べるようにしてもよい。また、価格や広
さについては、範囲で指定できるようにしてもよい。さ
らに、検索者側で特に指定（希望）する必要の無い条件
（例えば、希望沿線など）については、空欄のままにし
ておいてもよい。また、希望物件の条件としては、上記
の項目以外にも、例えば、物件の所在地域、住宅設備の
環境、最寄りの駅やバス停までの所要時間、階数、駐車
場の有無など、種々の項目が考えられる。

【００２８】一方、間取り図入力部Ｅ２においては、間
取り図エディタを用いて希望物件の間取り図の画像を入
力する。間取り図エディタは、長方形や直線などの簡易
な図形描画機能を備える。そして検索者は、上述した間
取り図エディタの図形描画機能を用いて各部屋やドアの
位置などを指定した希望の間取り図を描く。検索者によ
って作成される間取り図は、必ずしも正確に描かれてい
る必要はなく、各部屋の配置関係や相対的な大小関係が
概ね分かる程度（概略的）に表現されていればよい。ま
た、間取り図の方角については、例えば、間取り図入力
部Ｅ２の上方を常に北向きとするなどの固定的な指定方
法を採用してもよいし、方角を示す記号（矢印など）を
描き込むなどの指定方法を採用してもよい。

【００２９】こうして希望物件の条件と間取り図を入力
したら、上記物件検索ページに設けられた「送信」ボタ
ンを押すことにより、物件の検索依頼を行う。これによ
り、検索者が希望する物件の条件及び間取り図画像を含
む検索依頼データがインターネット２を経由して不動産
仲介業者側に送信される。このとき送信される検索依頼
データには、前述した希望物件の条件及び間取り図画像
といった情報の他に、検索者の名前、住所、電話番号、
ファクシミリ番号、電子メールアドレスなどの検索者情
報（テキストデータ）が含まれる。この検索者情報は、
例えば、前述した物件検索ページ内に設けられた検索者
の氏名、住所等の入力欄に検索者が入力することで、検
索依頼データに含めて送信される。

【００３０】不動産仲介業者では、先に送信された検索
依頼データを、通信制御装置４を介して入力端末６が受
信し、これを受け付ける。次いで、入力端末６は、先に
受信した検索依頼データの中から希望物件の条件及び間
取り図画像の情報を取り出し、これをネットワーク８経
由で物件検索サーバー９に転送して検索実行を指示す
る。また、入力端末６は、先に受信した検索依頼データ
の中から検索者情報を取り出し、これをネットワーク８
経由で検索者情報サーバー１０に転送する。

【００３１】これにより、物件検索サーバー９では、先
に転送された希望物件の条件及び間取り図画像の情報を
用いて、物件データベース３に蓄積された物件データを
検索する。また、検索者情報サーバー１０では、先に転
送された検索者情報を、検索者情報データベース１１に
登録する。

【００３２】検索者情報データベース１１に登録された
検索者情報は、例えば、検索依頼に対する検索結果を検
索者側に返信するにあたって、宛先（電子メール、ファ
クシミリ番号等）を抽出するために用いられる。また、
こうして検索者情報を登録しておくことで、同じ検索者
から複数回にわたって検索依頼を受けた場合に、２回目
以降の検索依頼に対する返送処理の手間を軽減すること
ができる。さらに、検索者情報データベース１１に登録
（蓄積）された検索者情報を分析することで、有望な顧
客の割り出しに利用できるなど、非常に利用価値の高い
ものとなる。

【００３３】ちなみに、検索依頼データに含まれる各種
の情報（希望物件の条件及び間取り図画像、検索者情報
など）は、その対応関係が分かるように予め識別番号
（ＩＤ番号）等を割り当てておくことが望ましい。

【００３４】一方、物件検索サーバー９による検索処理
は、次のようにして行われる。先ず、検索依頼データに
含まれる希望物件の条件を検索キーとして、物件データ
ベース３に蓄積された物件データを検索することによ
り、先の条件入力部Ｅ１で入力された希望物件の条件に
対して適合度の高い物件を抽出する。希望物件の条件に
対する適合度の評価方法は、例えば、価格、希望沿線、
築年数、広さといった条件の全てを満足する物件の適合
度を最高値として評価し、以下、希望条件を満足しない
項目数が増えるにしたがって適合度を低くするような評
価方法を採用すればよい。さらに、価格や築年数などの
項目については、希望条件との差分値で重み付けして適
合度の評価に反映させてもよい。

【００３５】続いて、前述のように抽出した各々の物件
の間取り図データと、検索者が作成した間取り図画像と
の類似度を測定する。この類似度の測定には、類似画像
検索技術を用いることができる。類似画像検索技術に関
しては、例えば文献（コンピュータ画像処理：応用実践
編［３］、田村秀行、総研出版、１９９２）において、
次のような手書きスケッチ（例示画）を対象とする柔ら
かなマッチング手法が記述されている。 （１）例示画ｑ、概略画索引ｐ_kを、それぞれ局所的な
ウィンドウに分割する（ｑのウィンドウ・サイズの方を
大きく設定する）。 （２）２つの対応するウィンドウｑ_m，ｐ_mについて、局
所相互関数（ビットマップ・パターンの一致度）を評価
する。 （３）例示画ｑ、概略画索引ｐ_kについて、局所的な相
互関数の和として大局的な相互関数Ｃ_kを求める。 （４）大きい相互関数Ｃ_kの画像から順に、例示画に対
する候補画像とする。

【００３６】このように画像を多数の小領域に分割し、
各領域において位置をずらしながら相関を求めることに
より、例えば前述の間取り図エディタを用いて作成され
る間取り図のように線分の位置が不正確な手書き画像に
対しても、被検索画像（物件データベース３に蓄積され
た間取り図データ）との照合によって両者の類似度を求
めることができる。

【００３７】こうした検索手法により、希望物件の条件
に対する適合度と希望物件の間取り図画像に対する類似
度を求めたら、これら２つの値を用いて検索者の希望物
件に対する総合的な適合度を算出する。この総合的な適
合度の算出手法には、様々な手法を用いることができ
る。例えば、希望物件の条件に対する適合度を“Ａ”、
希望物件の間取り図画像に対する類似度を“Ｂ”とし
て、総合的な適合度“Ｆ”を次の（１）式によって求め
る。 Ｆ＝ｋ・Ａ＋（１−ｋ）・Ｂ …（１）

【００３８】上記（１）式において、“ｋ”は媒介変数
であり、この値を大きくすると、希望物件の条件に対す
る適合度を重視した算出結果、小さくすると希望物件の
間取り図画像に対する類似度を重視した算出結果が得ら
れる。さらに、“ｋ”の値を検索者側で任意に変更可能
な変数とすることにより、希望物件の条件と間取り図画
像のどちらを重視して検索を行うかといった検索条件
を、検索者自身で設定（選択）できるようにすることも
可能である。

【００３９】続いて、物件検索サーバー９は、先の算出
結果に基づいて総合的な適合度の高い物件を抽出すると
ともに、こうして抽出した幾つかの適合物件を、適合度
の高い順に並べた物件情報リストを作成する。この物件
情報リストには、各々の適合物件ごとに、例えば、価
格、沿線、築年数、広さ、間取り図など、不動産物件の
契約を決める際の判断基準となる情報が付加される。次
いで、先に作成した物件情報リストを、物件の検索結果
としてネットワーク８経由で出力端末７に転送する。そ
うすると、出力端末７では、物件検索サーバー９から受
け取った物件情報リストを検索結果としてを送信する。
こうして送信された物件情報リストは、物件検索ページ
に検索結果として表示される。

【００４０】これにより、検索者側のパソコン１の画面
には、出力端末７から送信された検索結果が閲覧ソフト
（ブラウザ）によって表示される。このとき、パソコン
１の画面には、物件検索サーバー９によって抽出された
物件に関する情報（価格、沿線、築年数、広さなどの条
件と間取り図）が適合度の高い順にブラウザで表示され
るため、その表示内容を確認することにより、検索者は
希望の物件を容易に見つけ出すことができる。また、検
索者は、パソコン１の画面に表示（提示）された物件
を、希望物件との適合度が高い順でチェックすればよい
ため、希望物件の有無を効率良くチェックできる。ま
た、不動産仲介業者としても、検索者の希望に適合する
物件だけを効率良く提示できるとともに、不動産物件の
斡旋作業を自動化して常に最新の物件情報を提供できる
といったメリットがある。

【００４１】ちなみに、検索者への検索結果の返信につ
いては、例えば不動産仲介業者のホームページを保持す
るＷｅｂサーバー上に検索結果を表示するための結果表
示ページを用意しておき、検索者側のパソコン１には、
結果表示ページのアドレス（ＵＲＬ等）を電子メールで
通知するなどの方法を採用することも可能である。

【００４２】一方、物件検索サーバー９による検索処理
によって適合度の高い物件が抽出されたなかった場合、
或いは抽出された物件の中に検索者が希望する物件が存
在しなかった場合は、検索者からの要望に応じて希望物
件の条件や間取り図画像の登録を行うこともできる。こ
の登録処理は、例えば、以下のような手順によって行う
ことができる。

【００４３】先ず、前述の物件検索ページと同様の条件
入力部と間取り図入力部をもつ登録用ページにアクセス
して、上記同様に希望物件の条件及び間取り図の画像を
入力する。次いで、登録用ページ内の送信ボタンを押し
て登録の依頼を行う。これにより、検索者によって入力
された希望物件の条件と間取り図画像を含む登録依頼デ
ータが不動産仲介業者側に送信される。ちなみに、登録
のための希望物件の条件及び間取り図画像については、
検索者の入力の手間を省くために、先の物件検索ページ
上で入力されたデータをそのまま用いるようにしてもよ
いし、一部変更して用いるようにしてもよい。また、物
件検索サーバー９による検索処理によって適合度の高い
物件が抽出されたなかった場合には、検索結果の画面内
に、その旨のメッセージを表示し、かつ希望物件の条件
及び間取り図画像を登録するか否かの選択ボタンを表示
してもよい。

【００４４】一方、不動産仲介業者側では、検索者によ
って入力された希望物件の条件と間取り図画像を含む登
録依頼データを、通信制御装置４を介して入力端末６が
受信し、これを受け付ける。次いで、入力端末６は、先
に受信した登録依頼データをネットワーク８経由で物件
検索サーバー９に転送して、登録実行を指示する。これ
により、物件検索サーバー９では、受け取った登録依頼
データの登録処理を行う。登録依頼データの登録に係る
データの保持は、物件検索サーバー９で行われる。こう
して登録されたデータは、一定の期間にわたって保持さ
れる。

【００４５】その後、物件検索サーバー９は、所定のタ
イミングで、先に登録処理した登録依頼データに適合す
る物件が存在するか否かを検索処理する。この検索処理
は、物件データベース３内の物件データが登録、更新又
は変更される度に行ってもよいし、予め決められた周期
（例えば、時間、曜日等）ごとに行ってもよい。

【００４６】その後、物件検索サーバー９が登録依頼デ
ータに適合する物件を発見すると、その物件に関する情
報（価格、沿線、築年数、広さなどの条件と間取り図）
を検索結果として出力装置７に転送する。そうすると、
出力装置７では、物件検索サーバー９から受け取った物
件情報を、登録依頼データの送信元である検索者宛に送
付する。物件情報の送付には、電子メールやファクシミ
リなどを利用することができる。また、物件情報を送付
する際の宛先情報は、検索者情報データベース１１に登
録された検索者情報から取り出して活用することができ
る。

【００４７】これにより、検索者は、最初の検索依頼で
希望する物件が見つからなかった場合でも、希望物件の
条件と間取り図の画像を不動産仲介業者のシステムに登
録しておくことで、希望物件を見つける機会を繰り返し
得ることができる。また、不動産仲介業者では、物件の
成約状況や新たな物件の仲介依頼によって変化する物件
情報の中から、常に最新の情報を検索者に提供すること
ができる。

【００４８】なお、上記第１実施形態においては、物件
検索サーバー９による検索処理によって適合度の高い物
件が抽出されたなかった場合、或いは抽出された物件の
中に検索者が希望する物件が存在しなかった場合に、検
索者からの要望に応じて希望物件の条件や間取り図画像
の登録を行うとしたが、これ以外にも、検索者が最初に
検索依頼データを送信する段階で、登録の希望を併せて
行うようにしてもよい。この場合、検索者は、検索依頼
データを送った時点の検索結果だけでなく、その後、物
件データベース３の物件データの登録、更新、変更等に
よって得られた検索結果をも継続的に取得することが可
能となる。

【００４９】また、上記第１実施形態では、不動産仲介
業者の物件検索ページで間取り図作成に用いられるエデ
ィタが、長方形や直線などの簡易な図形描画機能を備え
るとしたが、間取り図作成用のエディタとしては描画オ
ブジェクト生成機能を備えるものとすることも可能であ
る。図５に間取り図入力部の具体的な表示例を示す。図
示した間取り図入力部においては、その上部に「編
集」、「リセット」のメニューがある。また、間取り図
入力部の左側には、描画オブジェクトを指定するための
選択ボタンがある。描画オブジェクトとしては、「和
室」、「洋室」、「キッチン」、…などが用意されてい
る。また、間取り図入力部では、図の上方を北向きとす
る方角の指定方法が採用されている。

【００５０】上記間取り図入力部において、例えば、和
室を描画する場合は、「和室」ボタンをマウスでクリッ
クした後、描画エリア内でマウスをドラッグする。これ
により、ドラッグの開始点と終了点を対角とする長方形
が描かれる。この長方形は、描画エリア内で和室を表す
ものとなる。同様に、他の部屋（洋室、キッチンなど）
や廊下などを描画エリアに描く。

【００５１】また、間取り図入力部においては、描画エ
リア内の間取り図の変更、修正等のために各種のメニュ
ーを用意して対応することができる。例えば、編集メニ
ューに消去、頂点編集などのサブメニューを用意する。
そして、特定の部屋、例えば和室を消去したい場合は、
図面上の和室オブジェクトをクリックして選択した後、
編集メニューのなかの「消去」を選択することで、描画
エリアから和室を消去することができる。また、それま
でに描いた間取り図の全てを消去した場合は、「リセッ
ト」メニューをクリックして選択することにより、描画
エリア内の全ての図形（オブジェクト）を消去すること
ができる。さらに、オブジェクトの大きさを変更した
り、長方形以外の形状にしたい場合などは、変更対象と
なるオブジェクトを選択した後に頂点編集メニューを選
択することにより、選択したオブジェクトの周りに変形
用のハンドルが現れ、このハンドルをマウスでドラッグ
することにより、オブジェクトの大きさや形状を任意に
変更することができる。なお、こうした描画オブジェク
ト生成機能を備えるエディタで作成される間取り図に関
しても、厳密に正確である必要はなく、各部屋の位置関
係や相対的な大小関係が概ね分かる程度に表現されてい
ればよい。

【００５２】このようにして間取り図入力部の描画エリ
アに描かれた間取り図は、単に図形を組み合わせた画像
データとしてではなく、描画オブジェクトの属性データ
（和室、洋室、キッチン等の種類、位置、大きさ、形状
など）として送信される。そして、物件検索サーバー９
による検索処理では、上記間取り図を構成するオブジェ
クトの属性に関して物件データベース３内の間取り図デ
ータと照合され、両者の類似度が測定される。

【００５３】このように描画オブジェクトを組み合わせ
た間取り図画像を採用することにより、例えば、和室の
東側に洋室があり、その南側にキッチンがあるといった
具合に、不動産物件の間取り図をより正確に把握するこ
とができる。そのため、間取り図画像を用いた物件検索
の精度を大幅に向上させることが可能となる。

【００５４】図６は本発明の第２実施形態に係る不動産
物件の検索サービスシステムの概念図である。なお、本
第２実施形態においては、上記第１実施形態と同様の部
分に同じ符号を付して説明することとする。

【００５５】図６において、検索者側のパソコン１に
は、スキャナー等からなる画像入力装置１２が接続され
ている。この画像入力装置１２は、用紙等のシート媒体
に描かれた画像情報を光学的に読み取り、これによって
得られた画像データをパソコン１に入力するものであ
る。パソコン１は、インターネット２を介して不動産仲
介業者側の検索システムと双方向に通信できる構成とな
っている。

【００５６】なお、不動産仲介業者側に構築される不動
産物件の検索システムに関しては、上記第１実施形態で
述べたシステム構成（図２）と同様であるため、説明を
省略する。ただし、上記第１実施形態においては、不動
産仲介業者のホームページ上に物件検索ページが用意さ
れているとしたが、本第２実施形態においては、不動産
仲介業者がホームページをもっている必要はない。

【００５７】図７は本発明の第２実施形態に係る物件検
索のシーケンス図である。先ず、検索者は、希望の間取
り図が描かれた用紙を用意するか、希望の間取り図を手
書きで用紙に描いた後、その用紙を画像入力装置１２に
セットして、所定の操作（例えば、パソコン１上での画
像取り込みソフトの立ち上げと読み取り開始の指示な
ど）を実行し、これによって用紙上に描かれた間取り図
の画像データをパソコン１に取り込む。

【００５８】次いで、先に取り込んだ画像データを電子
メールに添付するとともに、その電子メールを不動産仲
介業者のメールアドレスを指定して送信する。このとき
のメールアドレスは、予め不動産仲介業者側で物件検索
依頼の受付専用に登録・公開してあるメールアドレスと
するのが好ましい。これにより、間取り図の画像データ
を添付した電子メールが、検索依頼データとしてインタ
ーネット２経由で不動産仲介業者に送信される。このと
き送信される電子メールの本文には、検索者の情報（氏
名、住所、電話番号、ファクシミリ番号等）と検索者が
希望する物件の条件（価格、希望沿線、築年数、広さな
ど）を記述する。

【００５９】一方、不動産仲介業者側では、パソコン１
から送信された電子メールを、通信制御装置４を介して
入力端末６が受信し、これを受け付ける。次いで、入力
端末６は、先に受信した電子メールに添付された間取り
図の画像データとそのメール本文に記述された希望物件
の条件をネットワーク８経由で物件検索サーバー９に転
送し、検索実行を指示する。

【００６０】これにより、物件検索サーバー９は、先に
転送された希望物件の条件と間取り図の画像データを用
いて、物件データベース３に蓄積された物件データを検
索する。そして、上記希望物件の条件及び間取り図画像
に適合する物件を見つけると、その適合物件の情報リス
トを作成した後、これを検索結果として出力端末７に転
送する。そうすると、出力端末７では、物件検索サーバ
ー９から受け取った物件情報リストを、検索結果として
検索者（パソコン１）宛に電子メールで送信（返信）す
る。このときのメールアドレスは、間取り図の画像デー
タを添付して送信された電子メールの送信元アドレスと
する。

【００６１】こうして検索者側に電子メールで送信（返
信）された検索結果はパソコン１で受信されるととも
に、その受信した電子メールの内容（物件情報リスト）
がブラウザによってパソコン１の画面に表示される。こ
れにより、検索者は、パソコン１の画面に表示された内
容を確認することにより、希望の物件を容易に見つけ出
すことが可能となる。

【００６２】なお、図７のシーケンス図では示されてい
ないが、本第２実施形態においても、上記第１実施形態
と同様に検索者からの要望に応じて希望物件の条件と間
取り図画像の登録を行い、その登録内容に適合する物件
が見つかった時点で物件情報を検索者側に送付するよう
にしてもよい。

【００６３】また、検索者側で希望の間取り図を作成す
るにあたって、検索者が自身のパソコン１上に描画ツー
ルを持っている場合は、画像入力装置１２を所有してい
なくても、上記描画ツールを用いて間取り図を作成する
ことができる。さらに、間取り図の作成に際しては、例
えば、和室、洋室、キッチン、…などのオブジェクトの
種類と図形の色との間に予めルールを定めておき（和室
は赤色、洋室は青色など）、そのルールに従って間取り
図をカラーで作成することにより、前述のようにオブジ
ェクトの属性に関する類似度の測定によって物件検索の
精度を向上させることができる。

【００６４】また、前述の第１実施形態のように不動産
仲介業者がホームページを持っている場合は、そのホー
ムページ上に間取り図送信用のフォームを設けるととも
に、このフォーム内に画像データファイル名の指定欄を
設け、そこに間取り図の画像データを納めたファイル名
を指定することにより、検索者のパソコン１内にある間
取り図の画像データを不動産仲介業者側に送信すること
も可能である。

【００６５】さらに、上記第２実施形態においては、検
索者が不動産仲介業者に直接、物件の検索を依頼する形
態のサービスシステムを採用したが、これ以外にも、両
者の間に物件検索センターを設けて物件検索を行うサー
ビスシステムを採用することも可能である。物件検索セ
ンターは、検索者からの物件の検索依頼を受け付けて、
予め契約してある一つ或いは複数の不動産仲介業者に検
索依頼データを同時に送信し、その応答して不動産仲介
業者から送信された検索結果を検索者に返信する、仲介
的な役目を果たす。以下、本サービスシステムを実現す
る具体的な検索システムの構成につき、図面を用いて説
明する。

【００６６】図８は本発明の第３実施形態に係る不動産
物件の検索システムの概略構成図である。この検索シス
テムは、物件検索センターのシステム構成と不動産仲介
業者のシステム構成によって実現されるものである。な
お、検索者側には、上記第１，第２実施形態と同様に、
インターネットへの接続が可能なパソコンが設置されて
いるものとする。

【００６７】図８において、通信制御装置１３は、例え
ばターミナルアダプタ、モデム、メールサーバー等によ
って構成されるもので、専用回線１４を介してインター
ネット１５に接続されている。この通信制御装置１３
は、インターネット１５を介してデータ通信を行うため
のもので、パソコン等からなる入力端末１６と出力端末
１７とに接続されている。また、これら入力端末１６と
出力端末１７とは、共通の通信制御装置１８に接続され
ている。この通信制御装置１８は、入力端末１６と出力
端末１７を専用回線１９（又はインターネット等）に接
続し、データ通信を制御するものである。こうした物件
検索センター内のシステムにより、本発明に係る不動産
物件の検索仲介装置が構成されている。

【００６８】これに対して、不動産仲介業者Ａには、物
件データベース２０Ａ、物件検索サーバー２１Ａ及び通
信制御装置２２Ａが設置されている。通信制御装置２２
Ａは、物件検索センターとの間に構築された専用回線１
９に接続され、この専用回線１９を経由したデータ通信
を制御するものである。物件データベース２０Ａは、不
動産仲介業者が斡旋の対象としている様々な物件のデー
タを蓄積するものである。物件検索サーバー２１Ａは、
物件データベース２０Ａを用いて物件の検索や物件デー
タの登録、更新、変更、管理等の処理を行うものであ
る。この物件検索サーバー２１Ａは、通信制御装置２２
Ａを介して専用回線１９に接続され、この専用回線１９
を介して物件検索センターの入力端末１６及び出力端末
１７とデータ通信を行う構成となっている。また、同様
に、他の不動産仲介業者Ｂにも、物件データベース２０
Ｂ、物件検索サーバー２１Ｂ及び通信制御装置２２Ｂが
設置されている。

【００６９】かかる不動産物件の検索システムにおい
て、検索者のパソコンから希望物件の条件及び間取り図
の画像データを添付した電子メール（検索依頼データ）
が、物件検索センター側に送信されると、その電子メー
ルを通信制御装置１３を介して入力端末１６が受信し、
これを受け付ける。次いで、入力端末１６は、先に受信
した電子メールの中から、検索者の情報と一緒に希望物
件の条件と間取り図の画像データを取り出し、必要に応
じて識別番号の付与を行った後、希望物件の条件と間取
り図の画像データだけを専用回線１９経由で各不動産仲
介業者Ａ，Ｂに送信（同報発信）する。

【００７０】これにより、不動産仲介業者Ａでは、物件
検索センターから専用回線１９経由で送られてきた希望
物件の条件と間取り図の画像データを、通信制御装置２
２Ａを介して物件検索サーバー２１Ａで受信する。次い
で、物件検索サーバー２１Ａは、先に受信した希望物件
の条件と間取り図の画像データを用いて、物件データベ
ース２０Ａに蓄積された物件データを検索することによ
り、希望物件の条件及び間取り図画像に適合する物件を
抽出する。さらに、抽出した適合物件の情報リストを作
成し、これを検索結果として物件検索センターの出力端
末１７に返信する。このときのデータ通信も専用回線１
９を経由して行われる。

【００７１】一方、不動産仲介業者Ｂにおいても、物件
検索センターから専用回線１９経由で送られてきた希望
物件の条件と間取り図の画像データを物件検索サーバー
２１Ｂで受信した後、上記同様に物件データベース２０
Ｂを用いた物件検索を行う。そして、希望物件に適合す
る物件が抽出された場合は、その適合物件の情報リスト
を物件検索センターの出力端末１７に検索結果として返
信する。なお、不動産仲介業者Ａ又はＢにおいて、希望
物件に適合する物件がデータベース内に存在しなかった
場合は、その旨を検索結果として物件検索センターに返
信する。

【００７２】こうして各不動産仲介業者Ａ，Ｂからの検
索結果が物件検索センターに寄せられると、それらの検
索結果を出力端末１７が取りまとめ、これを最終的な検
索結果として検索者側のパソコンに電子メールで送信す
る。これにより、検索者側のパソコンでは、物件検索セ
ンターから返信された電子メールを受信し、そのメール
内容をパソコンの画面に表示することにより、検索結果
を確認することができる。そして、検索者は、パソコン
の画面に表示されたメール内容（検索結果）から、希望
の物件を見つけ出すことが可能となる。

【００７３】また、物件検索センターから複数の不動産
仲介業者に希望物件の条件と間取り図の画像データを送
って物件検索を行うため、一回の検索依頼で検索される
不動産物件の検索範囲が格段に広くなる。その結果、検
索者が希望する物件と適合度の高い物件をより多く抽出
して検索者に通知することができる。

【００７４】なお、上記第３実施形態においては、検索
者からの物件検索依頼の受け付けと検索者への検索結果
の返信を物件検索センターで行い、実際の物件検索は各
不動産仲介業者Ａ，Ｂで行うとしたが、これ以外にも、
物件検索サーバーや物件データベースを含めた物件検索
システムの全要素を物件検索センターに設置し、この物
件検索センターが各不動産仲介業者Ａ，Ｂ，…から物件
データベースの構築／管理の委託を受けて、物件検索に
係る全ての処理を一括（代行）して行うサービスシステ
ムを採用することも可能である。

【００７５】また、上記第１〜第３実施形態において
は、物件検索を依頼する依頼者と物件検索を実行する不
動産仲介業者又は物件検索センターとの間の情報交換
に、電子メール、ホームページ上の検索フォームを利用
するとしたが、これ以外にも、郵送による情報交換の仕
方が考えられる。また、それらの組み合わせ、例えば、
物件検索に係る検索依頼データの送信はファクシミリで
行い、検索結果の返信は電子メールで行うといったよう
な組み合わせも考えられる。データ通信にファクシミリ
を利用する場合は、検索者側にファクシミリ装置又はフ
ァクシミリ通信機能を持つパソコン等の通信端末が設置
される。

【００７６】ここで、郵送を利用して検索者が物件検索
を依頼した場合は、これを受け取った不動産仲介業者
（又は物件検索センター）で、スキャナー等の画像入力
装置に郵送書類（希望の間取り図を描いた用紙）をセッ
トし、入力端末に画像データを取り込むことになる。ま
た、郵送を利用して検索者に検索結果を通知する場合
は、不動産仲介業者（又は物件検索センター）に設置さ
れた出力端末がプリンタ等を用いて検索結果を用紙に印
字（プリントアウト）し、その用紙を封筒に入れて検索
者宛に送ることになる。

【００７７】このように検索者からの物件検索依頼は、
郵送、ファクシミリ、電子メールなどの様々な形態で送
られてくることが予想される。したがって、不動産物件
の検索依頼を受け付ける不動産仲介業者や物件検索セン
ターでは、検索依頼の対象となる間取り図の画像データ
を得るためのフロントエンドとして、ファックスモデ
ム、スキャナー、専用回線やインターネットへの接続の
ための通信制御装置など、様々なものを用意する必要が
ある。また、検索結果を郵送で検索者に通知する場合
は、印刷用のプリンタ等を用意する必要がある。

【００７８】例えば、先の第１実施形態における不動産
仲介業者内の物件検索システムとしては、図９に示すよ
うに、通信制御装置４、入力端末６、出力端末７、物件
検索サーバー９、物件データベース３、検索者情報サー
バー１０、検索者情報データベース１１に加えて、郵送
による物件の検索依頼に対応するためのスキャナー２
３、ファクシミリによる物件の検索依頼と検索結果の通
知に対応するためのファックスモデム２４、郵送による
検索結果の通知に対応するためのプリンタ２５が必要に
なる。

【００７９】また、上記第３実施形態における物件検索
センター内のシステム構成としても、図１０に示すよう
に、通信制御装置１３、入力端末１６、出力端末１７、
通信制御装置１８に加えて、郵送による物件の検索依頼
に対応するためのスキャナー２６、ファクシミリによる
物件の検索依頼と検索結果の通知に対応するためのファ
ックスモデム２７、郵送による検索結果の通知に対応す
るためのプリンタ２８が必要になる。

【００８０】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、不
動産物件を探す場合に、希望物件の間取り図画像を用い
て物件の検索を行うことにより、検索者の希望に、より
適合した物件情報を抽出して提示できる。そのため、物
件検索にかかる検索者の手間と時間を大幅に削減するこ
とが可能となる。また、検索者は、物件検索による検索
結果を確認することで、希望の物件を容易に見つけ出す
ことが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の第１実施形態に係る不動産物件の検
索サービスシステムの概念図である。

【図２】 本発明の第１実施形態に係る不動産物件の検
索システムの概略構成図である。

【図３】 本発明の第１実施形態に係る物件検索のシー
ケンス図である。

【図４】 物件検索ページの表示例を示す図である。

【図５】 間取り図入力部の表示例を示す図である。

【図６】 本発明の第２実施形態に係る不動産物件の検
索サービスシステムの概念図である。

【図７】 本発明の第２実施形態に係る物件検索のシー
ケンス図である。

【図８】 本発明の第３実施形態に係る不動産物件の検
索システムの概略構成図である。

【図９】 本発明の第１実施形態の応用例を説明する図
である。

【図１０】 本発明の第３実施形態の応用例を説明する
図である。

【符号の説明】

１…パソコン、３，２０Ａ，２０Ｂ…物件データベー
ス、４，１３，１８，２２Ａ，２２Ｂ…通信制御装置、
６，１６…入力端末、７，１７…出力端末、９，２１
Ａ，２１Ｂ…物件検索サーバー、１２…画像入力装置、
２３，２６…スキャナー、２４，２７…ファックスモデ
ム、２５，２８…プリンタ

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 希望物件の間取り図画像を含む検索依頼
   データを送る第１のステップと、 前記第１のステップで送られた検索依頼データに含まれ
   る間取り図画像を用いて、物件データ蓄積手段に蓄積さ
   れた物件データを検索する第２のステップと、 前記第２のステップで検索した検索結果を前記検索依頼
   データの送り手に通知する第３のステップと を含むことを特徴とする不動産物件の検索サービス方
   法。
2. 【請求項２】 希望物件の間取り図画像を含む検索依頼
   データを送信する送信手段と、 前記送信手段で送信された検索依頼データを受信する受
   信手段と、 前記受信手段で受信した検索依頼データに含まれる間取
   り図画像を用いて、物件データ蓄積手段に蓄積された物
   件データを検索する検索手段と、 前記検索手段による検索結果を前記検索依頼データの送
   信元に返信する返信手段とを備えることを特徴とする不
   動産物件の検索サービスシステム。
3. 【請求項３】 希望物件の間取り図画像を含む検索依頼
   データを受信する受信手段と、 前記受信手段で受信した検索依頼データに含まれる間取
   り図画像を用いて、物件データ蓄積手段に蓄積された物
   件データを検索する検索手段と、 前記検索手段による検索結果を前記検索依頼データの送
   信元に返信する返信手段とを備えることを特徴とする不
   動産物件の検索システム。
4. 【請求項４】 希望物件の間取り図画像を含む検索依頼
   データを送信する送信手段と、 前記送信手段による前記検索依頼データの送信に対する
   応答として返信された物件の検索結果を受信する受信手
   段と、 前記受信手段で受信した検索結果を可視情報として出力
   する出力手段とを備えることを特徴とする不動産物件の
   検索依頼装置。
5. 【請求項５】 希望物件の間取り図画像を含む検索依頼
   データを受信する受信手段と、 前記受信手段で受信した検索依頼データに含まれる間取
   り図画像を物件検索装置に転送する転送手段と、 前記転送手段による間取り図画像の転送に対する応答と
   して前記物件検索装置から送信された検索結果を前記検
   索依頼データの送信元に返信する返信手段とを備えるこ
   とを特徴とする不動産物件の検索仲介装置。
6. 【請求項６】 物件データを蓄積する物件データ蓄積手
   段と、 物件の間取り図画像を用いて、前記物件データ蓄積手段
   に蓄積された物件データを検索する検索手段とを備える
   ことを特徴とする不動産物件の検索装置。