JP2002148548A - スキャナユニット及び画像形成装置 - Google Patents

スキャナユニット及び画像形成装置

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JP2002148548A
JP2002148548A JP2000345516A JP2000345516A JP2002148548A JP 2002148548 A JP2002148548 A JP 2002148548A JP 2000345516 A JP2000345516 A JP 2000345516A JP 2000345516 A JP2000345516 A JP 2000345516A JP 2002148548 A JP2002148548 A JP 2002148548A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピントの調整後は即座にレンズを固定するこ
とができ、かつ、一旦固定した後もレンズの位置を容易
に修正可能なスキャナユニット、及び画像形成装置の提
供。 【解決手段】 コリメートレンズ55を筐体51に固定
する際は、先ず、溝部51dによってコリメートレンズ
55を支持し、固定部材81の固定部82を台部51e
の上面に固定する(A,B)。すると、第1バネ部84
が、コリメートレンズ55の外周をそのコリメートレン
ズ55が光軸方向に移動可能な程度に押圧する。この状
態でピントを調整した後、固定部材81の固定部83も
台部51eの上面に固定する(C,D)。すると、第2
バネ部85の爪部87がコリメートレンズ55の外周に
食い込んで係合し(E)、コリメートレンズ55は筐体
51に強固に固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源が発生した光
を走査状に照射するスキャナユニット及びそのスキャナ
ユニットを使用した画像形成装置に関し、詳しくは、レ
ンズをスキャナユニットの筐体に固定する構成に特徴を
有するスキャナユニット及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、スキャナユニットの筐体内に
は、レーザ発光部等の光源が発生した光を所定の走査方
向に偏向させる偏向手段としてのポリゴンミラーを始
め、各種レンズ,ミラー,スリット板等の光学要素が配
置されている。これらの光学要素の内、一部のレンズ
は、上記筐体内に仮止めして、ピント調整を行った後に
移動不能に固定することが行われている。
【0003】例えば、円筒状のハウジングにレンズ本体
を収納したコリメートレンズを固定する場合は、先ず、
筐体側の支持部材上にコリメートレンズを載置し、板バ
ネ状の固定部材を上記ハウジングを挟んで筐体にビスで
固定する。この状態では、コリメートレンズは固定部材
によって適度な力で押圧されているので、光軸方向にの
み移動可能となる。このため、作業者は適宜移動させる
ことによってコリメートレンズのピントを調整すること
ができる。続いて、ピント調整の終了後、作業者は上記
固定部材とコリメートレンズのハウジングとを接着剤で
接着する。これによって、コリメートレンズはピント調
整後の位置に強固に固定される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、レンズのハ
ウジング等を接着剤で固定する場合、接着剤が固まるま
でにその後の組立工程等で振動が加わると、レンズの位
置がずれる可能性がある。このため、レンズの固定後、
接着剤が充分に固まるまで次の工程へ移行することがで
きなかった。また、接着剤が固まるまでにレンズの位置
がずれると、レンズは不適切な位置に強固に固定されて
しまい、後から修正するのが困難であった。そこで、本
発明は、ピントの調整後は即座にレンズを固定すること
ができ、かつ、一旦固定した後もレンズの位置を容易に
修正可能なスキャナユニット、及び画像形成装置を提供
することを目的としてなされた。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達するためになされた請求項1記載の発明は、光源が
発生した光を走査状に照射するスキャナユニットであっ
て、上記光を集光するレンズと、該レンズを光軸方向に
移動可能に上記スキャナユニットの筐体側から支持する
支持部材と、該支持部材と反対側から上記レンズを押圧
し、上記レンズの光軸方向と交差する方向への移動を阻
止するバネ部と、該バネ部による上記レンズの押圧時に
上記レンズの外周に係合して上記レンズの光軸方向への
移動を阻止する爪部と、を有する固定部材と、を備えた
ことを特徴としている。
【0006】このように構成された本発明では、支持部
材はレンズを光軸方向に移動可能にスキャナユニットの
筐体側から支持しており、この支持部材に支持された状
態でレンズはピント調整される。また、固定部材のバネ
部は支持部材と反対側からレンズを押圧し、そのレンズ
の光軸方向と交差する方向への移動を阻止する。更に、
そのバネ部による上記レンズの押圧時には、固定部材の
爪部がレンズの外周に係合してそのレンズの光軸方向へ
の移動を阻止する。
【0007】このため、本発明では、固定部材によって
レンズを押圧することにより、ピント調整後のレンズは
スキャナユニットの筐体に固定される。また、この固定
部材によるレンズの固定は、爪部がレンズの外周に係合
することによってなされるので、その固定は即座に完了
し、固定部材を筐体から取り外して上記係合を解除すれ
ば、一旦固定した後もレンズの位置を容易に修正するこ
とができる。
【0008】従って、本発明のスキャナユニットでは、
レンズを固定した後に即座に次の製造工程へ移行するこ
とができ、また、一旦固定した後もレンズの位置を容易
に修正することができる。このため、本発明を適用すれ
ば、スキャナユニットの製造工程を簡略化してスキャナ
ユニット自体の製造コストも低減することができる。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の構
成に加え、上記レンズが、円筒状のハウジングにレンズ
本体を収納したものであって、上記爪部が上記ハウジン
グに係合することを特徴としている。本発明では、レン
ズが円筒状のハウジングにレンズ本体を収納したもので
あって、爪部がそのハウジングに係合するので、レンズ
を光軸方向に大幅に移動させても爪部とハウジングとを
良好に係合させることができる。また、爪部はレンズ本
体に直接係合するのではなくハウジングに係合するの
で、レンズ本体を傷つけることなく爪部を大きく(例え
ば食い込む程度に)係合させることもできる。従って、
本発明では、請求項1記載の発明の効果に加えて、レン
ズのピントを大幅に調整できると共に、レンズ本体を傷
つけることなくそのレンズを一層強固に固定することが
できるといった効果が生じる。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の構成に加え、上記固定部材は、その両端を上記筐
体に固定され、上記バネ部には、上記爪部を備えず、上
記固定部材の一端が上記筐体に固定されたときに、上記
レンズが上記光軸方向に移動可能な程度に上記レンズの
外周を押圧する第1バネ部と、上記爪部を備え、上記固
定部材の一端が上記筐体に固定されたときは上記レンズ
の外周に接触せず、両端が上記筐体に固定されたときに
上記爪部を上記レンズの外周に係合させる第2バネ部
と、を備えたことを特徴としている。
【0011】本発明の固定部材は、その両端を筐体に固
定されるもので、次のように動作する第1バネ部と第2
バネ部とを備えている。固定部材の一端が筐体に固定さ
れたときには、爪部を備えない第1バネ部が、レンズの
外周をそのレンズが光軸方向に移動可能な程度に押圧す
る。このとき、爪部を備えた第2バネ部は、レンズの外
周に接触しない。このため、レンズの外周は第1バネ部
のみによって適度な力で押圧されているので、レンズは
光軸方向にのみ移動可能となり、そのピント調整が容易
にできる。
【0012】続いて、固定部材の両端が筐体に固定され
ると、第2バネ部は爪部をレンズの外周に係合させる。
このため、ピント調整後のレンズは強固に固定される。
また、このとき、レンズは第1バネ部によって押圧され
ているので、固定部材のもう一端を筐体に固定する際に
レンズの位置がずれることもない。
【0013】このように、本発明では、固定部材の一端
のみを筐体に固定するか両端を固定するかによって、レ
ンズを軽く押圧してピント調整を容易にしたりレンズを
強固に固定したり選択的に切り換えることができる。従
って、本発明では、請求項1または2記載の発明の効果
に加えて、レンズの固定作業を一層容易にしてスキャナ
ユニットの製造コストを一層良好に低減できるといった
効果が生じる。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項3記載の構
成に加え、上記固定部材が上記筐体に固定されていない
ときには、上記第1バネ部と上記第2バネ部とが上記押
圧方向に所定の角度を有していることを特徴としてい
る。本発明では、固定部材が筐体に固定されていないと
きには、第1バネ部と第2バネ部とが上記押圧方向に所
定の角度を有しているので、その固定部材を筐体に固定
する際に、先ず第1バネ部でレンズを押圧して次に第2
バネ部でレンズを押圧するといった上記動作が一層円滑
に実現できる。従って、本発明では、請求項3記載の発
明の効果を一層円滑に生じさせ、レンズの固定作業を一
層容易にしてスキャナユニットの製造コストを一層良好
に低減できるといった効果が生じる。
【0015】請求項5記載の発明は、請求項3または4
記載の構成に加え、上記爪部は、少なくとも2つ設けら
れ、上記光軸方向において、上記第1バネ部は2つの爪
部の間に配置されていることを特徴としている。本発明
では、第1バネ部が2つの爪部の間に配設されているの
で、前述のように第1バネ部で押圧された状態のレンズ
に更に爪部を係合させていく際、第1バネ部による押圧
部の両側から爪部による押圧力が作用する。このため、
上記押圧部の片側のみから爪部による押圧力が作用する
場合に比べて、レンズが光軸方向にずれるのを良好に防
止することができる。従って、本発明では、請求項3ま
たは4記載の発明の効果に加えて、レンズの固定作業を
一層容易にしてスキャナユニットの製造コストを一層低
減することができるといった効果が生じる。
【0016】請求項6記載の発明は、請求項1〜5のい
ずれかに記載の構成に加え、上記爪部が、上記バネ部と
上記レンズの外周との接線に対して対称に設けられたこ
とを特徴としている。本発明では、バネ部とレンズの外
周との接線に対して爪部が対称に設けられているので、
爪部をレンズの外周に係合させたときにそのレンズが上
記接線に対する直角方向にずれるのを良好に防止するこ
とができる。従って、本発明では、請求項1〜5のいず
れかに記載の発明の効果に加えて、レンズの固定作業を
一層容易にしてスキャナユニットの製造コストを一層低
減することができるといった効果が生じる。
【0017】請求項7記載の発明は、請求項1〜6のい
ずれかに記載の構成に加え、上記爪部が、上記レンズの
光軸に対して対称に設けられたことを特徴としている。
本発明では、爪部がレンズの光軸に対して対称に設けら
れているので、爪部をレンズの外周に係合させたときに
そのレンズが光軸に対する直角方向にずれるのを良好に
防止することができる。従って、本発明では、請求項1
〜6のいずれかに記載の発明の効果に加えて、レンズの
固定作業を一層容易にしてスキャナユニットの製造コス
トを一層低減することができるといった効果が生じる。
【0018】請求項8記載の発明は、請求項1〜7のい
ずれかに記載の構成に加え、上記爪部が、上記バネ部の
上記光軸方向両端から、互いに近接する方向に傾斜して
突出したことを特徴としている。本発明では、爪部がバ
ネ部の光軸方向両端から互いに近接する方向に傾斜して
突出しているので、爪部をレンズの外周に係合させたと
きに爪部からレンズに加わる押圧力は、上記光軸方向両
端から互いに近接する方向に作用する。このため、上記
押圧力が一方のみから作用する場合に比べてレンズが光
軸方向にずれるのを良好に防止することができる。ま
た、爪部が傾斜しているのでレンズの外周に上記押圧力
を良好に加えることができ、更に、互いに隔離する方向
に傾斜している場合に比べてレンズの固定に要するスペ
ースを節約することができる。従って、本発明では、請
求項1〜7のいずれかに記載の発明の効果に加えて、レ
ンズの固定作業を一層容易にしてスキャナユニットの製
造コストを一層低減すると共に、レンズを一層強固に固
定し、更にその固定に要するスペースも節約することが
できるといった効果が生じる。
【0019】請求項9記載の発明は、請求項1〜8のい
ずれかに記載の構成に加え、上記固定部材がステンレス
鋼によって構成されたことを特徴としている。本発明で
は、固定部材が永久変形の少ないステンレス鋼によって
構成されているので、レンズを一層強固に固定すること
ができ、また、一旦固定した後、固定を解除してレンズ
の位置を修正して、固定し直した場合にも同様の強度で
レンズを固定することができる。従って、本発明では、
請求項1〜8のいずれかに記載の発明の効果に加えて、
レンズを一層強固に固定することができ、その強固さは
固定後にレンズの位置を修正した場合にも変わらないと
いった効果が生じる。
【0020】請求項10記載の画像形成装置は、請求項
1〜9のいずれかに記載のスキャナユニットと、該スキ
ャナユニットから照射された光により露光される感光体
と、該露光された感光体に現像材を付着させる現像手段
と、該現像手段によって感光体に付着された現像材を記
録媒体に転写して画像を形成する転写手段と、を備えた
ことを特徴としている。
【0021】本発明の画像形成装置では、スキャナユニ
ットから照射された光によって感光体が露光されると、
その露光された感光体に現像手段が現像材を付着させ、
その現像材を転写手段が記録媒体に転写する。このた
め、スキャナユニットから照射された光に応じた画像を
記録媒体に形成することができる。また、上記スキャナ
ユニットは請求項1〜9のいずれかに記載のスキャナユ
ニットであるので、製造時にはレンズを固定した後に即
座に次の製造工程へ移行することができ、また、一旦固
定した後もレンズの位置を容易に修正することができ
る。従って、本発明では、スキャナユニットの製造コス
トを低減することができ、延いては、画像形成装置自体
の製造コストも低減することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
と共に説明する。図1は、本発明が適用された画像形成
装置としてのレーザプリンタの、本体ユニット1の構成
を表す縦断面図である。なお、本実施の形態のレーザプ
リンタは、図示した本体ユニット1の下方に、給紙トレ
ー3と同様に構成された給紙トレーを備える図示しない
トレーユニットを積層可能に構成されている。
【0023】図1に示すように、本体ユニット1の下方
に着脱自在に挿入される給紙トレー3の内部には、図示
しないバネにより上方に付勢された支持板5が設けら
れ、その支持板5の更に上方には、支持板5の上に積層
状に保持された記録紙(記録媒体に相当:図示省略)を
一枚ずつ分離して画像形成部7方向へ供給する給紙ロー
ラ9が配設されている。また、給紙ローラ9から画像形
成部7へ到る記録紙の搬送経路には、記録紙を搬送する
2対の搬送ローラ11,13と、適宜停止することによ
って記録紙の先端を係止し、その記録紙の斜行を補正す
るレジストローラ15とが順次配設されている。更に、
レジストローラ15へは、手差しトレー17上に保持さ
れた記録紙を給紙ローラ19によって搬送することもで
きる。
【0024】画像形成部7は、プロセスカートリッジ2
1内に設けられた感光体としての感光体ドラム23と、
その感光体ドラム23に対向配置された転写手段として
の転写ローラ25とを備えており、この感光体ドラム2
3及び転写ローラ25の間を通過して後述のようにトナ
ーによる画像が形成された記録紙は、搬送ベルト27を
介して、定着部31へ供給される。この定着部31で
は、記録紙に形成されたトナー画像が加熱ローラ33と
押圧ローラ35とに挟まれて熱定着され、画像が定着さ
れた記録紙は3対の排紙ローラ37で搬送され、本体ユ
ニット1の上面に設けた排紙トレー39に排出される。
また、排紙トレー39とプロセスカートリッジ21との
間には、感光体ドラム23をレーザ光Lによって露光す
るスキャナユニット41が配設されている。
【0025】次に、図2は、プロセスカートリッジ21
の内部構造を表す縦断面図である。図2に示すように、
このプロセスカートリッジ21は、表面に感光層を有す
る感光体ドラム23を回転可能に備え、更に、その感光
体ドラム23の表面を一様に帯電させる帯電ローラ43
を備えている。帯電ローラ43によって帯電された感光
体ドラム23の表面には、スキャナユニット41から露
光開口部21aを介して入射するレーザ光L(図1参
照)によって静電潜像が形成され、続いて、現像手段と
しての現像ローラ45が感光体ドラム23の表面へ現像
材としてのトナーを供給することにより、上記静電潜像
が現像される。このようにして感光体ドラム23に付着
したトナーが、前述の転写ローラ25との間を通過する
記録紙に転写されることにより、その記録紙に画像が形
成されるのである。
【0026】なお、帯電ローラ43及び現像ローラ45
は、感光体ドラム23に従動回転する。また、プロセス
カートリッジ21には、この他、トナー容器21bに収
容されたトナーを撹拌しながら現像ローラ45に向けて
送り出すトナー送り部材47や、現像ローラ45の表面
に付着したトナーを摩擦帯電させる現像ブレード49
等、周知の各種構成が設けられている。
【0027】続いて、スキャナユニット41の構成につ
いて説明する。図3はスキャナユニット41の構成を表
す平面図であり、図4はその縦断面図である。図3,図
4に示すように、スキャナユニット41は、略平板状の
底板51aの周囲に側壁51bを立設してなる上向き開
放型の筐体51を備えており、底板51aの表面には、
側壁51bに固定されたレーザ発光部53が発生したレ
ーザ光Lの光路を構成する光学要素として、コリメート
レンズ55,偏向手段としてのポリゴンミラー57,f
θレンズ59,及び折り返しミラー61が固定されてい
る。
【0028】この構成によって、レーザ発光部53が発
生したレーザ光Lをポリゴンミラー57によって所定の
走査方向に偏向させ、折り返しミラー61で折り返すこ
とによって、筐体51の底面に形成した出射口部51c
(図4参照)から放出することができる。なお、出射口
部51cには、図4に示すように、折り返しミラー61
で反射されたレーザ光Lが通過するシリンドリカルレン
ズ63と、出射口部51cを下方から覆うカバーガラス
65とが設けられている。
【0029】また、折り返しミラー61の隣接位置に
は、図3に示すように第1BDミラー67が設けられ、
上記偏向されたレーザ光Lの感光体ドラム23へ向かう
光路から外れた位置に設けられた第2BDミラー69と
の共働によって、上記走査の原点に対応する方向のレー
ザ光LaをBDセンサ71に向けて反射している。更
に、BDセンサ71の手前には、スリット板73及びB
Dレンズ75が配設されている。このBDセンサ71,
スリット板73,及びBDレンズ75も、上記偏向され
たレーザ光Lの感光体ドラム23へ向かう光路から外れ
た位置に設けられている。この構成により、BDセンサ
71がレーザ光Laを検出したタイミングに応じてレー
ザ発光部53のON/OFFタイミングを設定すること
によって、レーザ光Lの照射方向を正確に規定すること
ができる。
【0030】ここで、スキャナユニット41では、次の
ような固定部材81を用いてコリメートレンズ55を筐
体51に固定している。図5(A),(B),(C),
及び(D)は、固定部材81の構成を表す平面図,正面
図,下面図,及び側面図である。なお、この固定部材8
1は、ステンレス鋼の1枚の板材からプレス成形によっ
て製造されている。
【0031】図5(A)に示すように、固定部材81
は、ネジ穴82a,83aが形成された固定部82,8
3を両端に備え、その固定部82,83の間には次のよ
うな第1バネ部84及び第2バネ部85が形成されてい
る。第1バネ部84は、平面視では固定部82から固定
部83向かって矩形に突出しており、図5(B)に示す
ように、その突出方向は固定部82の平面に対して下方
に傾斜している。第2バネ部85は、第1バネ部84の
両側で固定部82と固定部83とを連結している。ま
た、第2バネ部85及び固定部83は、固定部82の平
面よりも僅かに上方に傾斜した平面上に連続して配設さ
れている。第1バネ部84と第2バネ部85とのなす角
は約20°である。
【0032】ここで、後述のように、固定部82は固定
部83に先立って筐体51に固定されるため、その固定
を容易にするため、ネジ穴82aは丸穴、ネジ穴83a
は小判穴とされている。更に、各第2バネ部85の外側
端縁の略中央には、図5(C),(D)に示すように、
互いに近接する方向に約45°の仰角で傾斜して突出し
た幅2mmの矩形の爪部87が、それぞれ形成されてい
る。
【0033】次に、この固定部材81を用いたコリメー
トレンズ55の固定方法について、図6の説明図を用い
て工程順に説明する。なお、図6(B),(D)に示す
ように、筐体51におけるコリメートレンズ55の配設
位置には、コリメートレンズ55を光軸方向に移動可能
に筐体51側から支持する支持部材としてのY字状の溝
部51dが形成され、更に、その溝部51dの両側に
は、固定部材81を固定するための台部51eが形成さ
れている。また、台部51eの高さは、溝部51dに支
持されたコリメートレンズ55の高さよりも若干高く設
定されている。
【0034】図6(A)の平面図及び図6(B)の正面
図に示すように、コリメートレンズ55を筐体51に固
定する際は、先ず、溝部51dによってコリメートレン
ズ55を支持し、固定部材81の固定部82をビス91
によって台部51eの上面に固定する。すると、第1バ
ネ部84が、コリメートレンズ55の外周をそのコリメ
ートレンズ55が光軸方向に移動可能な程度に溝部51
dに押圧する。このとき、爪部87を備えた第2バネ部
85は、コリメートレンズ55の外周に接触しない。こ
のため、コリメートレンズ55の外周は第1バネ部84
のみによって適度な力で押圧されるので、コリメートレ
ンズ55は光軸方向にのみ移動可能となり、そのピント
調整が容易にできる。
【0035】コリメートレンズ55をチャック93でつ
かんでピント調整した後、そのコリメートレンズ55を
チャック93でつかんだまま、図6(C)の平面図及び
図6(D)の正面図に示すように、固定部材81の固定
部83もビス91によって台部51eの上面に固定す
る。すると、図6(E)の側面図に矢印Aで示すよう
に、第2バネ部85の爪部87がコリメートレンズ55
の外周に食い込んで係合し、コリメートレンズ55の光
軸方向への移動を阻止する。これによって、コリメート
レンズ55は筐体51に強固に固定される。また、この
とき、コリメートレンズ55は第1バネ部84によって
押圧されているので、固定部83を台部51eに固定す
る際にコリメートレンズ55の位置がずれることもな
い。
【0036】このため、スキャナユニット41では、コ
リメートレンズ55のピント調整及びピント調整後の固
定を容易に実行でき、その固定も即座に完了するのです
ぐ次の製造工程へ移行することができる。また、上記固
定はコリメートレンズ55と爪部87との係合によって
なされるので、コリメートレンズ55を一旦固定した後
も、ビス91を外せば位置を容易に修正することができ
る。このため、工程の簡略化によってスキャナユニット
41の製造コストを低減することができ、延いては、レ
ーザプリンタ自体の製造コストも低減することができ
る。
【0037】しかも、コリメートレンズ55は円筒状の
ハウジングにレンズ本体を内蔵しているので、コリメー
トレンズ55を光軸方向に大幅に移動させても良好に爪
部87を係合させることができ、爪部87を食い込ませ
てもレンズ本体を傷つけることがない。従って、本実施
の形態では、コリメートレンズ55のピントを大幅に調
整できると共にコリメートレンズ55を一層強固に固定
することができる。
【0038】また、爪部87は第1バネ部84の光軸方
向両側から、互いに近接する方向に傾斜して突出してい
る。このため、コリメートレンズ55に爪部87を係合
させたときに、コリメートレンズ55が光軸方向にずれ
るのを良好に防止することができる。しかも、図6
(D)に示すように、爪部87は、第1バネ部84とコ
リメートレンズ55の外周との接線、及び、上記光軸の
ほぼ真上から係合する。このため、コリメートレンズ5
5に爪部87を係合させたときに、コリメートレンズ5
5が図6(D)の左右方向にずれるのも良好に防止する
ことができる。このため、本実施の形態では、コリメー
トレンズ55の固定作業を一層容易にしてスキャナユニ
ット41の製造コストを一層低減することができる。
【0039】更に、爪部87は前述のように互いに近接
する方向に傾斜しているので、互いに隔離する方向に傾
斜している場合に比べてコリメートレンズ55の固定に
要するスペースも節約することができる。また、固定部
材81は永久変形の少ないステンレス鋼によって構成さ
れているので、コリメートレンズ55を一層強固に固定
することができ、その強固さは固定後に固定を解除して
コリメートレンズ55の位置を修正し、再度固定した場
合にも変わらない。
【0040】なお、本発明は上記実施の形態に何等限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で
種々の形態で実施することができる。例えば、爪部87
は第2バネ部85の各端縁に複数設けてもよい。但し、
この場合も、第1バネ部84とコリメートレンズ55の
外周との接線、及び、コリメートレンズ55の光軸に対
して対称に、爪部87を設けるのが望ましい。また、固
定部材の一端を固定したときは爪部がコリメートレンズ
55にピント調整可能な程度に軽く係合し、両端を固定
するとコリメートレンズ55のハウジングに爪部が食い
込んで強固に固定するような構成も採用することができ
る。この場合、固定部材に第1バネ部と第2バネ部とを
分けて設ける必要もない。更に、コリメートレンズ55
以外のレンズを同様の固定部材によって固定してもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用されたレーザプリンタの構成を
表す縦断面図である。
【図2】 そのプリンタのプロセスカートリッジの構成
を表す縦断面図である。
【図3】 上記プリンタのスキャナユニットの構成を表
す平面図である。
【図4】 そのスキャナユニットの構成を表す縦断面図
である。
【図5】 そのスキャナユニットにおけるコリメートレ
ンズの固定部材の構成を表す平面図,正面図,下面図,
及び側面図である。
【図6】 その固定部材によるコリメートレンズ固定方
法を表す説明図である。
【符号の説明】
1…本体ユニット 3…給紙トレー 7…画像
形成部 9,19…給紙ローラ 21…プロセスカートリッジ
23…感光体ドラム 25…転写ローラ 31…定着部
39…排紙トレー 41…スキャナユニット 45…現像ローラ
51…筐体 51a…底板 51c…出射口部
51d…溝部 51e…台部 53…レーザ発光部
55…コリメートレンズ 57…ポリゴンミラー 59…fθレンズ
61…折り返しミラー 63…シリンドリカルレンズ 65…カバーガラス
67…第1BDミラー 69…第2BDミラー 71…BDセンサ
73…スリット板 75…BDレンズ 81…固定部材
82,83…固定部 84…第1バネ部 85…第2バネ部
87…爪部 91…ビス 93…チャック
L,La…レーザ光

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源が発生した光を走査状に照射するス
    キャナユニットであって、 上記光を集光するレンズと、 該レンズを光軸方向に移動可能に上記スキャナユニット
    の筐体側から支持する支持部材と、 該支持部材と反対側から上記レンズを押圧し、上記レン
    ズの光軸方向と交差する方向への移動を阻止するバネ部
    と、該バネ部による上記レンズの押圧時に上記レンズの
    外周に係合して上記レンズの光軸方向への移動を阻止す
    る爪部と、を有する固定部材と、 を備えたことを特徴とするスキャナユニット。
  2. 【請求項2】 上記レンズが、円筒状のハウジングにレ
    ンズ本体を収納したものであって、上記爪部が上記ハウ
    ジングに係合することを特徴とする請求項1記載のスキ
    ャナユニット。
  3. 【請求項3】 上記固定部材は、その両端を上記筐体に
    固定され、 上記バネ部には、 上記爪部を備えず、上記固定部材の一端が上記筐体に固
    定されたときに、上記レンズが上記光軸方向に移動可能
    な程度に上記レンズの外周を押圧する第1バネ部と、 上記爪部を備え、上記固定部材の一端が上記筐体に固定
    されたときは上記レンズの外周に接触せず、両端が上記
    筐体に固定されたときに上記爪部を上記レンズの外周に
    係合させる第2バネ部と、 を備えたことを特徴とする請求項1または2記載のスキ
    ャナユニット。
  4. 【請求項4】 上記固定部材が上記筐体に固定されてい
    ないときには、上記第1バネ部と上記第2バネ部とが上
    記押圧方向に所定の角度を有していることを特徴とする
    請求項3記載のスキャナユニット。
  5. 【請求項5】 上記爪部は、少なくとも2つ設けられ、
    上記光軸方向において、上記第1バネ部は2つの爪部の
    間に配置されていることを特徴とする請求項3または4
    記載のスキャナユニット。
  6. 【請求項6】 上記爪部が、上記バネ部と上記レンズの
    外周との接線に対して対称に設けられたことを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれかに記載のスキャナユニット。
  7. 【請求項7】 上記爪部が、上記レンズの光軸に対して
    対称に設けられたことを特徴とする請求項1〜6のいず
    れかに記載のスキャナユニット。
  8. 【請求項8】 上記爪部が、上記バネ部の上記光軸方向
    両端から、互いに近接する方向に傾斜して突出したこと
    を特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のスキャナ
    ユニット。
  9. 【請求項9】 上記固定部材がステンレス鋼によって構
    成されたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記
    載のスキャナユニット。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載のスキ
    ャナユニットと、 該スキャナユニットから照射された光により露光される
    感光体と、 該露光された感光体に現像材を付着させる現像手段と、 該現像手段によって感光体に付着された現像材を記録媒
    体に転写して画像を形成する転写手段と、 を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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