JP2002147641A - バルブ駆動装置 - Google Patents

バルブ駆動装置

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JP2002147641A
JP2002147641A JP2000342200A JP2000342200A JP2002147641A JP 2002147641 A JP2002147641 A JP 2002147641A JP 2000342200 A JP2000342200 A JP 2000342200A JP 2000342200 A JP2000342200 A JP 2000342200A JP 2002147641 A JP2002147641 A JP 2002147641A
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Toshihiro Yamaki
利宏 八巻
Yasuo Shimizu
康雄 清水
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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    • F02D41/20Output circuits, e.g. for controlling currents in command coils
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    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
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Abstract

(57)【要約】 【課題】内燃機関のバルブを電磁的に駆動する駆動装置
のスイッチング手段およびハーネス数を、簡単な構造を
維持したまま削減する。 【解決手段】第1および第2の電磁石への励磁電流の通
電および非通電を切り換えることにより、360度の位
相差を有する2つのバルブの開弁動作を実行するバルブ
駆動装置を提供する。第1および第2の電磁石は直列に
接続されており、第1の電磁石の一方の端子と接地端子
との間に設けられた第1のスイッチング手段と、第2の
電磁石の一方の端子と接地端子との間に設けられた第2
のスイッチング手段と、第1および第2の電磁石の接続
端子と電源との間に設けられた第3のスイッチング手段
とを備え、第1のバルブを開弁すべきとき、第1のスイ
ッチング手段および第3のスイッチング手段をオン状態
にして、励時電流を第1の電磁石に通電し、第2のバル
ブを開弁すべきとき、第2のスイッチング手段および第
3のスイッチング手段をオン状態にして、励時電流を第
2の電磁石に通電する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、バルブを電磁力
で駆動するバルブ駆動装置に関し、より具体的には、バ
ルブを駆動する電磁石への通電状態を制御する構成要素
数が削減されたバルブ駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に機械要素を駆動するアクチュエー
タにおいて、カム、ロッドなどの連結による機械的駆動
によって機械要素を駆動することの他に、電磁的に駆動
することが行われている。車両においてもエンジンのア
イドル制御弁、燃料噴射弁、EGR制御弁等の開閉制御
をはじめとしてさまざまな箇所で電磁アクチュエータが
使用されている。とりわけ、今後の可能性として、内燃
機関の吸排気バルブに電磁アクチュエータを適用するこ
とが望まれている。電磁アクチュエータによって吸排気
バルブを駆動すれば、機械的駆動に比べてバルブタイミ
ングを多様に制御することが可能になり、内燃機関の出
力特性および燃費の改善が可能となる。
【0003】電磁アクチュエータによる駆動は、電気信
号によって電磁石を励磁し、発生する電磁石の吸引力に
よって機械要素を駆動するものである。電磁アクチュエ
ータは、電気信号を制御することによって駆動のタイミ
ングおよび駆動力をきめ細かく制御することができるの
で、精密なタイミング制御および可変制御が望まれる分
野で多く利用されている。
【0004】一般に、電磁アクチュエータにおいてバル
ブを駆動するために励磁される電磁石は、一対の開弁側
電磁石および閉弁側電磁石から構成される。開弁側電磁
石に励磁電流を通電することによりバルブは下方向に駆
動されて開き、閉弁側電磁石に励磁電流を通電すること
によりバルブは上方向に駆動されて閉じる。したがっ
て、バルブごとに、開弁側電磁石用の駆動装置および閉
弁側電磁石用の駆動装置の2つの駆動装置が設けられて
いる。
【0005】図9の(a)および(b)に、一般的な、
開弁側電磁石用および閉弁側電磁石用の駆動装置をそれ
ぞれ示す。図9から明らかなように、この2つの駆動装
置の構成は互いに同じであるので、図9の(a)の開弁
側電磁石用の駆動装置についてのみ説明する。
【0006】図9の(a)に示される駆動装置80は、
電磁石81、電磁石81への通電タイミングを制御する
FET(電界効果型トランジスタ)82、電磁石81に
供給される励磁電流を制御するFET83、FET83
がオフ状態になった時に電磁石81に生じる逆起電力を
フライホイール電流として放電させるフライホイール用
ダイオード84、FET82および83が共にオフ状態
になった時に、電磁石81に蓄えられた磁気エネルギー
を回生する回生用ダイオード85を備える。端子86に
は、電源電圧が供給される。
【0007】通常、励磁電流は、定電流フィードバック
に基づく電流制御信号によって制御される。こうして、
FET83は電流制御信号によりオン/オフ駆動され、
所定の励磁電流が電磁石81に流れるようにする。な
お、FETの代わりに、他のスイッチング手段(たとえ
ば、バイポーラトランジスタ)も使用される。また、上
記電流制御信号の代わりに、パルス幅変調(PWM)さ
れた信号によって励磁電流を制御する場合もある。
【0008】図9の(a)の回路の動作を簡単に説明す
る。バルブの開弁動作を実行するとき、FET82をオ
ン状態にし、FET83をオン/オフ駆動する。こうし
て励磁電流は、FET83によって制御されつつ、電磁
石81を通ってFET82へと通電する。バルブの開弁
動作を停止するときは、FET82およびFET83を
共にオフ状態にする。電磁石81には磁気エネルギーが
蓄えられているので、これを回生用ダイオード85を介
して電源側に回生する。
【0009】このように、従来の駆動装置には、1つの
電磁石につき2つのスイッチング手段および2つのダイ
オードが設けられており、したがって1つのバルブにつ
き4個のスイッチング手段および4個のダイオードを必
要とする(図9の(a)および(b))。図9に示され
るダイオードの代わりにトランジスタのようなスイッチ
ング手段を使用することもできるが、その場合には1つ
のバルブにつき8個のスイッチング手段が必要となる。
また、図9に示される駆動装置では、ハーネス数は、1
つの電磁石につき2本必要なので1つのバルブにつき4
本必要となる。
【0010】特開平11−62528号公報には、上記
説明した駆動装置の他に、電磁石に励磁電流を通電させ
るための2つのトランジスタと、電磁石に残っている残
留磁気を消滅させるために電磁石に逆向きの電流を通電
させるための2つのトランジスタを備える駆動装置が記
載されている。また、特開平11−210916号公報
には、電磁石に順方向に励磁電流を通電する2つのスイ
ッチング素子と、電磁石に逆方向の励磁電流を通電する
2つのスイッチング素子を備え、指令電流と励磁電流の
偏差に応じて、順方向スイッチング素子または逆方向ス
イッチング素子のいずれかをオン状態にする駆動装置が
記載されている。これらの駆動装置のいずれも、1つの
バルブにつき8個のスイッチング手段を必要とする。
【0011】特開平11−166657号公報には、4
つの電磁石につき9個のFET(または、8個のFET
と1個のダイオード)を設け、それぞれのスイッチング
手段のオン/オフ状態を随時切り換えることにより、ス
イッチング手段の数を削減したバルブ駆動装置が記載さ
れている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このように、1つのバ
ルブにつき合計8個のスイッチング手段が設けられてい
ると、たとえば1気筒4バルブを備える4気筒を持つ内
燃機関の場合、バルブ駆動装置は合計16個になるの
で、必要なスイッチング手段の数は合計128個にな
る。さらに、必要なハーネス数は64本になる。結果と
して、駆動装置を構成する構成要素数が多くなり、コス
ト高を招くこととなる。
【0013】上記の特開平11−166657号公報に
示される駆動装置はスイッチング手段の数を削減する
が、電磁石に対する励磁、フライホイールおよび回生手
段を実現するために、これらのスイッチング手段のオン
/オフ状態を切り換える手段を新たに設ける必要があ
る。また、スイッチング手段の数を削減しても、FET
はダイオードに比べて比較的コストが高い。
【0014】したがって、駆動装置を構成する要素数を
最小限にしてコストを抑え、簡単な構造で組み立てるこ
とができるバルブ駆動装置が必要とされている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1のバルブ駆動装置は、第1の電磁石への励
磁電流の通電および非通電を切り換えることにより第1
のバルブの開弁動作を実行し、第2の電磁石への励磁電
流の通電および非通電を切り換えることにより第2のバ
ルブの開弁動作を実行するバルブ駆動装置であって、第
1および第2のバルブの開弁動作は360度の位相差を
有しており、前記第1および第2の電磁石は直列に接続
されており、前記第1の電磁石の一方の端子と接地端子
との間に設けられた第1のスイッチング手段と、前記第
2の電磁石の一方の端子と接地端子との間に設けられた
第2のスイッチング手段と、前記第1および第2の電磁
石の接続端子と電源との間に設けられた第3のスイッチ
ング手段とを備え、前記第1バルブを開弁すべきとき、
前記第1のスイッチング手段および第3のスイッチング
手段をオン状態にして、励時電流を前記第1の電磁石に
通電し、前記第2のバルブを開弁すべきとき、前記第2
のスイッチング手段および第3のスイッチング手段をオ
ン状態にして、励時電流を前記第2の電磁石に通電す
る、という構成をとる。
【0016】請求項1の発明によると、第3のスイッチ
ング手段を、第1および第2のバルブの開弁動作で共用
して使用するので、比較的簡単な回路構成を維持しつ
つ、スイッチング手段およびハーネス数を削減すること
ができる。
【0017】請求項2の発明は、請求項1の発明のバル
ブ駆動装置において、第1の電磁石の一方の端子と電源
との間に設けられた第1のダイオードと、第2の電磁石
の一方の端子と電源との間に設けられた第2のダイオー
ドと、前記第1および第2の電磁石の接続端子と接地端
子との間に設けられた第3のダイオードとを備え、第1
のスイッチング手段および第3のスイッチング手段をオ
フ状態にして前記第1のバルブの開弁動作を停止したと
き、前記第1の電磁石に誘起される電圧を前記第1およ
び第3のダイオードを介して放電し、第2のスイッチン
グ手段および第3のスイッチング手段をオフ状態にして
前記第2のバルブの開弁動作を停止したとき、前記第2
の電磁石に誘起される電圧を前記第2および第3のダイ
オードを介して放電する、という構成をとる。
【0018】請求項2の発明によると、第3のダイオー
ドを、第1および第2のバルブの開弁動作で共用して使
用するので、比較的簡単な回路構成を維持しつつ、ダイ
オード数を削減することができる。
【0019】請求項3の発明は、第1の電磁石への励磁
電流の通電および非通電を切り換えることにより第1の
バルブの開弁動作を実行し、第2の電磁石への励磁電流
の通電および非通電を切り換えることにより第2のバル
ブの開弁動作を実行するバルブ駆動装置であって、第1
および第2のバルブの開弁動作は360度の位相差を有
しており、前記第1および第2の電磁石は直列に接続さ
れており、前記第1の電磁石の一方の端子と電源との間
に設けられた第1のスイッチング手段と、前記第2の電
磁石の一方の端子と電源との間に設けられた第2のスイ
ッチング手段と、前記第1および第2の電磁石の接続端
子と接地端子との間に設けられた第3のスイッチング手
段とを備え、前記第1のバルブを開弁すべきとき、前記
第1のスイッチング手段および第3のスイッチング手段
をオン状態にして、励時電流を前記第1の電磁石に通電
し、前記第2のバルブを開弁すべきとき、前記第2のス
イッチング手段および第3のスイッチング手段をオン状
態にして、励時電流を前記第2の電磁石に通電する、と
いう構成をとる。
【0020】請求項3の発明によると、第3のスイッチ
ング手段を第1および第2のバルブの開弁動作で共用し
て使用するので、比較的簡単な回路構成を維持しつつ、
スイッチング手段およびハーネス数を削減することがで
きる。
【0021】請求項4の発明は、請求項3の発明のバル
ブ駆動装置において、第1の電磁石の一方の端子と接地
端子との間に設けられた第1のダイオードと、第2の電
磁石の一方の端子と接地端子との間に設けられた第2の
ダイオードと、前記第1および第2の電磁石の接続端子
と電源との間に設けられた第3のダイオードとを備え、
第1のスイッチング手段および第3のスイッチング手段
をオフ状態にして前記第1のバルブの開弁動作を停止し
たとき、前記第1の電磁石に誘起される電圧を前記第1
および第3のダイオードを介して放電し、第2のスイッ
チング手段および第3のスイッチング手段をオフ状態に
して前記第2のバルブの開弁動作を停止したとき、前記
第2の電磁石に誘起される電圧を前記第2および第3の
ダイオードを介して放電する、という構成をとる。
【0022】請求項4の発明によると、第3のダイオー
ドを、第1および第2のバルブの開弁動作で共用して使
用するので、比較的簡単な回路構成を維持しつつ、ダイ
オード数を削減することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】次に図面を参照してこの発明の実
施の形態を説明する。図1は、電磁アクチュエータ制御
装置の全体的な構成を示すブロック図である。制御装置
40は、マイクロコンピュータおよびこれに付随する回
路素子で構成される中央演算処理装置41(以下「CP
U」という)、実行するプログラムおよびデータを格納
するROM42(読み取り専用メモリ)、実行時の作業
領域を提供し演算結果などを記憶するRAM43(ラン
ダムアクセスメモリ)、および入出力インターフェース
44を備える。
【0024】入出力インターフェース44には、エンジ
ン回転数(Ne)、エンジン水温(Tw)、吸気温(T
a)、バッテリ電圧(VB)、イグニションスイッチ
(IGSW)等を表す各種センサ45からの信号が入力さ
れ、また、要求負荷検出手段46によって検出された所
望のトルクが入力される。要求負荷検出手段46は、た
とえばアクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセル
ペダルセンサにより実現することができる。これらの入
力に基づいて、制御装置40は、電力供給のタイミン
グ、供給する電流または電圧の大きさ、電流または電圧
を供給する時間などのパラメータを、予めROM42に
格納されている制御プログラムに従って決定し、電磁ア
クチュエータ100を適切に制御する制御信号を入出力
インターフェース44を介して電流制御回路37に出力
する。
【0025】電流制御回路37は、制御装置40からの
制御信号に基づいて電流制御信号を生成し、該電流制御
信号を駆動回路36に供給する。駆動回路36は、受け
取った電流制御信号に従って、定電圧源35から供給さ
れる電流を制御し、電磁アクチュエータ100に設けら
れた第1の電磁石11および第2の電磁石13に所定の
励磁電流が流れるようにする。
【0026】駆動回路36には電流検出器38が接続さ
れており、該電流検出器38は、第1および第2の電磁
石11および13に供給される電流の大きさを検出して
制御装置40にフィードバックする。制御装置40は、
該フィードバックされた信号に基づいて、電流制御信号
を変更するためのパラメータを電流制御回路37に供給
する。結果として、変更された電流制御信号が、電流制
御回路37によって駆動回路36に出力される。このよ
うに、内燃機関の燃費向上、エミッション低減および出
力特性向上のため、電流制御回路37は、最適化された
励磁電流を第1および第2の電磁石11および13に通
電させることができる。
【0027】図2は、図1の電磁アクチュエータ100
の概略の構造を示す断面図である。バルブ20は、内燃
機関の吸気ポートまたは排気ポート(以下、吸排気ポー
ト30という)に設けられ、該吸排気ポート30を開閉
する。バルブ20は、電磁アクチュエータ100によっ
て上方向に駆動されるとエンジンの吸排気ポート30に
設けられたバルブシート31に密着して停止し、吸排気
ポート30を閉じる。また、バルブ20は、電磁アクチ
ュエータ100によって下方向に駆動されるとバルブシ
ート31を離れ、バルブシート31から所定の距離離れ
た位置まで下降して吸排気ポート30を開く。
【0028】バルブ20には、その上方に向かってバル
ブシャフト21が連設されている。バルブシャフト21
は、バルブガイド23によって軸方向に運動可能に保持
されており、その上端に軟磁性材料で作られた円板上の
アーマチャー22が取り付けられている。アーマチャー
22は、第1のばね16および第2のばね17により上
下から付勢されている。
【0029】電磁アクチュエータ100の非磁性材料の
ハウジング18内には、アーマチャー22の上方に位置
する第1のソレノイド型の電磁石11、およびアーマチ
ャー22の下方に位置する第2のソレノイド型の電磁石
13が設けられている。第1の電磁石11は第1の磁気
ヨーク12で囲まれており、第2の電磁石13は第2の
磁気ヨーク14で囲まれている。第1のばね16および
第2のばね17は、第1の電磁石11または第2の電磁
石13のいずれにも励磁電流が通電されていない状態
で、アーマチャー22が第1の電磁石11と第2の電磁
石13の間の中間に位置するようなバランスで設けられ
ている。
【0030】駆動回路36(図1)によって第1の電磁
石11に励磁電流が通電すると、第1の磁気ヨーク12
およびアーマチャー22が磁化されて互いに吸引しあ
い、アーマチャー22が上方向に引きつけられる。その
結果、バルブシャフト21によりバルブ20が上方向に
駆動され、バルブシート31に密着して停止し、閉状態
になる。
【0031】第1の電磁石11への励磁電流の供給を停
止し、第2の電磁石13に励磁電流を通電すると、第2
の磁気ヨーク14およびアーマチャー22が磁化されて
アーマチャー22を下方向に吸引する力が働き、重力の
作用と相まってアーマチャー22が下方向に駆動され、
第2の磁気ヨーク14に接触した状態で停止する。その
結果、バルブシャフト21によりバルブ20が下方向に
駆動され、バルブ20は開状態になる。
【0032】図3は、4気筒エンジンにおける吸気バル
ブの開閉動作のタイミングを示す図である。4気筒16
バルブのエンジンでは、それぞれの気筒に2本の吸気バ
ルブおよび2本の排気バルブが設けられる。すなわち、
気筒1には吸排気バルブ1および2が設けられ、気筒2
には吸排気バルブ3および4が設けられ、気筒3には吸
排気バルブ5および6が設けられ、気筒4には吸排気バ
ルブ7および8が設けられる。図3は、これらの吸排気
バルブのうちの吸気バルブ1、5、7および3のみの開
閉動作のタイミングを示している。しかし、図3につい
ての以下の記述は、残りの吸気バルブ2、4、5および
8、および排気バルブにも同様にあてはまる。
【0033】4気筒エンジンにおいては、典型的には気
筒1、3、4、2の順番に噴射が実行される。したがっ
て、図3に示されるように、気筒1、3、4、2の順番
にそれぞれの気筒の吸気バルブが開弁する。具体的に
は、吸気バルブ1は、時間t0で開弁動作を開始し、時
間t1で完全に開弁する。その後、時間t2で閉弁動作
を開始し、時間t3で完全に閉弁する。したがって、吸
気バルブ1の開弁側電磁石は、時間t0から時間t2の
間通電される。吸気バルブ5は、時間t3で開弁動作を
開始し、時間t4で完全に開弁する。したがって、吸気
バルブ5の開弁側電磁石は、時間t3から通電が開始さ
れる。吸気バルブ7は、時間t5で開弁動作を開始す
る。したがって、吸気バルブ7の開弁側電磁石は、時間
t5から通電が開始される。吸気バルブ3は、時間t6
で開弁動作を開始する。したがって、吸気バルブ3の開
弁側電磁石は、時間t6から通電が開始される。
【0034】4サイクル・エンジンの場合、第1の気筒
の吸気バルブの開弁動作が始まってから、次に第1の気
筒の吸気バルブが開弁するまでの位相差は720度であ
る。したがって、吸気バルブ1および5の開弁動作の位
相差は180度であり、吸気バルブ1および7の開弁動
作の位相差は360度である。
【0035】ここで、吸気バルブ1および5の関係をみ
ると、吸気バルブ1の開弁側電磁石の通電が終了する時
間はt2であり、吸気バルブ5の開弁側電磁石の通電が
開始する時間はt3である。しかしながら、バルブ・タ
イミングを細かく制御しようとする場合、吸気バルブ1
の開弁側電磁石に保持電流(バルブを開状態に維持する
ための電流)を通電させつつ吸気バルブ5の開弁側電磁
石を通電し、吸気バルブ1の閉弁動作と同時に吸気バル
ブ5を開弁したい場合がある。このような場合、位相差
が180度だと、吸気バルブ1の開弁側電磁石への通電
と吸気バルブ5の開弁用電磁石への通電が同時に行われ
ることとなり、したがって吸気バルブ1の開弁側駆動回
路と吸気バルブ5の開弁側駆動回路とを共通化すること
はできない。
【0036】一方、吸気バルブ1および7の関係をみる
と、この2つの開弁動作は位相が360度ずれているの
で、たとえ吸気バルブ7の開弁側電磁石への通電を早め
た場合でも、吸気バルブ7の開弁側電磁石への通電が、
吸気バルブ1の開弁側電磁石への通電と重なることはな
い。したがって、吸気バルブ1の開弁側駆動回路と吸気
バルブ7の開弁側駆動回路を共通化することができる。
同様に、吸気バルブ5の開弁側駆動回路と吸気バルブ3
の開弁側駆動回路を共通化することができる。
【0037】図4は、8個の吸気バルブおよび8個の排
気バルブの計16個のバルブを搭載した4気筒エンジン
における、それぞれのバルブの開弁動作のタイミングを
示す図である。図4に示されるように、吸気バルブ2、
6、8および4は、図3に示される吸気バルブ1、5、
7および3と同様のタイミングで開弁する。また排気バ
ルブは、吸気バルブと同様に考えることができる。
【0038】前述したように、4気筒エンジンにおいて
は気筒1、3、4、2の順番に噴射が実行される。した
がって、図4に示されるように、気筒1、3、4、2の
順番にそれぞれの気筒の吸気バルブが開弁し、それぞれ
の気筒において噴射が行われた後、やはり気筒1、3、
4、2の順番にそれぞれの気筒の排気バルブが開弁す
る。
【0039】第1の気筒の吸気バルブが開弁してから、
次に第1の気筒の吸気バルブが開弁するまでの位相差は
720度である。したがって、第1の気筒の吸気バルブ
が開弁してから、第4の気筒の吸気バルブが開弁するま
での位相差は360度であり、第3の気筒の吸気バルブ
が開弁してから、第2の気筒の吸気バルブが開弁するま
での位相差も360度である。このような位相差が36
0度の組合せは、全部で8個ある。すなわち、 1) 吸気バルブ1と吸気バルブ7 2) 吸気バルブ2と吸気バルブ8 3) 吸気バルブ3と吸気バルブ5 4) 吸気バルブ4と吸気バルブ6 5) 排気バルブ1と排気バルブ7 6) 排気バルブ2と排気バルブ8 7) 排気バルブ3と排気バルブ5 8) 排気バルブ4と排気バルブ6 である。この8個の組合せのそれぞれについて、開弁側
駆動回路を共通化することができる。2つのバルブの開
弁側駆動回路を共通化することにより、スイッチング手
段、ダイオードおよびハーネス数が削減された駆動装置
を実現することができる。
【0040】図5は、この発明の一実施例に従う駆動装
置50を示す。駆動装置50は、上記1)の組合せにつ
いてのものであり、吸気バルブ1および7を開弁するよ
う動作する。しかし、上記2)〜8)についての駆動装
置も、図5に示されるものと同様の構成をとる。
【0041】駆動装置50は、第1および第2の電磁石
64および65、第1および第2のタイミング用FET
51Aおよび51B、電流制御用FET53、フライホ
イール用ダイオード55、第1および第2の回生用ダイ
オード57Aおよび57Bを備える。第1の電磁石64
は、吸気バルブ1の開弁側電磁石に対応し、第2の電磁
石65は、吸気バルブ7の開弁側電磁石に対応する。駆
動装置50の第1および第2の電磁石を除く構成部分
は、図1の駆動回路36に対応する。
【0042】第1のタイミング用FET51Aは、Nチ
ャネルFETによって実現されるスイッチング手段であ
り、ソース端子は接地端子62に接続され、ドレイン端
子は第1の電磁石64に接続され、ゲート端子は電流制
御回路37に接続される。第2のタイミング用FET5
1Bは、ドレイン端子が第2の電磁石65に接続される
ことをのぞき、第1のタイミング用FET51Aと同じ
構成を有する。ここでは、第1および第2のタイミング
用FET51Aおよび51BにNチャネルFETを用い
るが、代わりにPチャネルFETを用いてもよい。
【0043】電流制御用FET53は、PチャネルFE
Tによって実現されるスイッチング手段であり、ドレイ
ン端子は第1および第2の電磁石64および65の両方
に接続され、ソース端子は電源端子61に接続され、ゲ
ート端子は電流制御回路37(図1)に接続される。電
源端子61は、図1の定電圧源6に接続される。ここで
は、電流制御用FET53にPチャネルFETを用いる
が、代わりにNチャネルFETを用いてもよい。
【0044】第1および第2のタイミング用FETおよ
び電流制御用FETを、代わりにパワートランジスタま
たはIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)
など任意のスイッチング素子によって実現することがで
きる。
【0045】フライホイール用ダイオード55は、アノ
ード端子が接地端子62に接続され、カソード端子が第
1および第2の電磁石64および65の両方に接続され
る。第1の回生用ダイオード57Aは、アノード端子が
第1の電磁石64のFET51A側の端子に接続され、
カソード端子が電源端子61に接続される。第2の回生
用ダイオード57Bは、アノード端子が第2の電磁石6
5のFET51B側の端子に接続されることをのぞき、
第1の回生用ダイオード57Aと同じ構成を有する。
【0046】駆動装置50は、吸気バルブ1および7の
開弁動作において、電流制御用FET53およびフライ
ホイール用ダイオード55を共用して使用する。以下
に、吸気バルブ1および7の開弁動作における駆動装置
50の動作を説明する。
【0047】図6は、駆動装置50のFET51A、5
1Bおよび53のオン/オフ動作のタイミングを示す図
である。図6の(a)は、時間t1〜t3にわたって吸
気バルブ1の開弁動作が実行される場合を示し、図6の
(b)は、時間t4〜t6にわたって吸気バルブ7の開
弁動作が実行される場合を示す。
【0048】最初に、吸気バルブ1の開弁動作について
説明する。制御装置40(図1)は、吸気バルブ1の開
弁動作に必要な制御信号を電流制御回路37(図1)に
出力し、電流制御回路37は、それに応答して、所定の
励磁電流を流すための電流制御信号を生成する。
【0049】図6の(a)の時間t1において、タイミ
ング用FET51Aが制御装置40からの制御信号に応
答してオン状態になると同時に、電流制御用FET53
も電流制御回路37から供給される電流制御信号に応答
してオン状態になる。吸気バルブ1の開弁動作の間、F
ET51Aはオン状態に維持され、FET53は電流制
御信号に従ってオン/オフ駆動される。第2のタイミン
グ用FET51Bはオフ状態のままである。
【0050】時間t1〜t2のように、FET51Aお
よびFET53が共にオン状態にあるとき、励磁電流
は、破線71(図5)に示されるように、第1の電磁石
64を通ってFET51Aおよび接地端子62へと流れ
る。こうして第1の電磁石64は励磁され、前述したよ
うに吸気バルブ1の開弁動作が実行される。
【0051】時間t2に示されるように、FET51A
がオン状態のままでFET53がオン状態からオフ状態
になると、第1の電磁石64に逆起電力が誘起され、第
1の電磁石64の負極側(FET51A側)に高電圧が
生じる。このとき、電磁石64は、電圧が供給されてい
た時と同じ向きに電流を流し続けようとする。
【0052】一方、FET53がオフ状態になったの
で、第1の電磁石64の負極側から、FET51Aおよ
びフライホイール用ダイオード55を通り、第1の電磁
石64の正極側(FET53側)に至る閉回路が形成さ
れる。したがって、上記電磁石64の負極側の高電圧
は、破線72に示されるように、この閉回路を流れるフ
ライホイール電流として放電される。
【0053】このように、フライホイール用ダイオード
55は、電流制御回路37から供給される電流制御信号
の周波数に適合することができる高速なスイッチングを
実現するダイオードであるのが望ましい。
【0054】次に、図6の(a)の時間t3において、
吸気バルブ1の開弁動作を停止する。第1のタイミング
用FET51Aが、制御装置40からの制御信号に応答
してオフ状態になると同時に、電流制御用FET53も
電流制御信号の供給が停止されるのでオフ状態になる。
前述したのと同様に、第1の電磁石64には逆起電力が
誘起されて負極側に高電圧を生じ、電磁石64は、電圧
が供給されていたときと同じ方向に引き続き電流を流そ
うとする。FET51Aおよび53はオフ状態にあるの
で、破線73に示すように、フライホイール用ダイオー
ド55、第1の電磁石64および第1の回生用ダイオー
ド57Aを通る電流経路が形成される。したがって、上
記負極側に生じた高電圧は、回生用ダイオード57Aお
よび電源端子61を通って電源側へと放電される。この
ように、第1の電磁石64に蓄えられた磁気エネルギー
は電源側に回生される。
【0055】次に、吸気バルブ7の開弁動作について説
明する。吸気バルブ7の開弁動作は、基本的に吸気バル
ブ1の開弁動作と同じであるので簡単に説明するにとど
める。制御装置40は、吸気バルブ7の開弁動作を実行
するのに必要な制御信号を電流制御回路37に出力し、
電流制御回路37は、それに応答して電流制御信号を生
成する。
【0056】図6の(b)の時間t4において、タイミ
ング用FET51Bが制御信号に応答してオン状態にな
ると同時に、電流制御用FET53も電流制御信号に応
答してオン状態になる。吸気バルブ7の開弁動作の間、
FET51Bはオン状態に維持され、FET53はオン
/オフ駆動される。第1のタイミング用FET51Aは
オフ状態のままである。
【0057】FET51BおよびFET53が共にオン
状態にあるとき、破線75に示されるように、励磁電流
は、第2の電磁石65を通ってFET51Bおよび接地
端子62へと流れる。こうして第2の電磁石65は励磁
され、吸気バルブ7の開弁動作が実行される。
【0058】図6の(b)の時間t5に示されるよう
に、FET51Bがオン状態のままでFET53がオン
状態からオフ状態になると、第2の電磁石65に逆起電
力が誘起され、電磁石65の負極側(タイミング用FE
T51B側)に高電圧が生じる。一方、電磁石65の負
極側から、タイミング用FET51Bおよびフライホイ
ール用ダイオード55を通り、第2の電磁石65の正極
側(FET53側)に至る閉回路が形成される。したが
って、上記高電圧は、破線76に示されるようにこの閉
回路を流れるフライホイール電流として放電される。
【0059】次に、図6の(b)の時間t6において吸
気バルブ7の開弁動作を停止する。タイミング用FET
51Bが制御信号に応答してオフ状態になると同時に、
電流制御用FET53も電流制御信号の供給が停止され
るのでオフ状態になる。前述したように、第2の電磁石
65には逆起電力が誘起されて負極側に高電圧を生じ
る。一方、破線77に示すように、フライホイール用ダ
イオード55、第2の電磁石65および第2の回生用ダ
イオード57Bを通る電流経路が形成される。したがっ
て、上記高電圧は、回生用ダイオード57Bを通って電
源側へと回生される。
【0060】このように、2つの吸気バルブの開弁動作
において、電流制御用FET53およびフライホイール
用ダイオード55を共用して使用することにより、駆動
回路を構成する要素数を削減することができる。1気筒
4バルブで4気筒を持つ内燃機関の場合、従来の電磁バ
ルブ駆動装置(図9)では64個のスイッチング手段お
よび64個のダイオードが必要だった。この発明による
バルブ駆動装置では、2つのバルブの開弁動作につき、
スイッチング手段およびダイオードがそれぞれ3個にな
るので、すべてのバルブの開弁動作のために必要なスイ
ッチング手段およびダイオードはそれぞれ24個ずつで
ある。閉弁用駆動回路として図9の(b)に示されるも
のを使用するとすれば、全体として必要なスイッチング
手段およびダイオード数はそれぞれ56個に削減され
る。すなわち、スイッチング手段およびダイオードの数
がそれぞれ12.5%削減される。フライホイール用ダ
イオードだけを考えると、従来の32個から24個に削
減され、これは25%の削減に相当する。また、ハーネ
ス数は、従来の駆動装置(図9)では64本必要だった
のに対し、この発明による駆動装置では56本に削減さ
れ、これは12.5%の削減に相当する。
【0061】このように、この発明によるバルブ駆動装
置によると、スイッチング手段、ダイオードおよびハー
ネス数の大幅な削減を図ることができる。また、従来の
駆動装置の構成を利用しており、複雑なスイッチング切
り換え手段を新たに設ける必要がないので、この発明に
よるバルブ駆動装置は、組み立てるのに比較的容易であ
る。
【0062】さらに、この発明によるバルブ駆動装置に
よると、異なるバルブの開弁側駆動回路を共有化し、閉
弁側駆動回路はそれぞれのバルブに独立に設けられてい
るので、同じバルブの開弁側電磁石および閉弁側電磁石
を同時に通電することができる。したがって、たとえば
閉弁側電磁石を通電してバルブを閉状態にしながら、開
弁側電磁石への通電を開始することができ、バルブの開
弁を駆動する信号と実際のバルブの開弁動作との時間差
をなくすことができる。
【0063】図7は、この発明に従う駆動装置の他の実
施例を示す。駆動装置60は、タイミング用FET51
および回生用ダイオード57を共用して使用する点で、
駆動装置50と異なる。
【0064】駆動装置60は、第1および第2の電磁石
64および65、タイミング用FET51、第1および
第2の電流制御用FET53Aおよび53B、第1およ
び第2のフライホイール用ダイオード55Aおよび55
B、回生用ダイオード57を備える。第1の電磁石64
は、吸気バルブ1の開弁側電磁石に対応し、第2の電磁
石65は、吸気バルブ7の開弁側電磁石に対応する。駆
動装置60の第1および第2の電磁石を除く構成部分
は、図1の駆動回路36に対応する。
【0065】タイミング用FET51は、NチャネルF
ETによって実現されるスイッチング手段であり、ソー
ス端子は接地端子62に接続され、ドレイン端子は第1
および第2の電磁石64および65の両方に接続され、
ゲート端子は電流制御回路37(図1)に接続される。
ここでは、タイミング用FET51にNチャネルFET
を用いるが、代わりにPチャネルFETを用いてもよ
い。
【0066】第1の電流制御用FET53Aは、Pチャ
ネルFETによって実現されるスイッチング手段であ
り、ドレイン端子は第1の電磁石64に接続され、ソー
ス端子は電源端子61に接続され、ゲート端子は電流制
御回路37に接続される。電源端子61は、図1の定電
圧源35に接続される。第2の電流制御用FET53B
は、ドレイン端子が第2の電磁石65に接続されること
を除き、第1の電流制御用FET53Aと同じ構成を有
する。ここでは、第1および第2の電流制御用FET5
3Aおよび53BにPチャネルFETを用いるが、代わ
りにNチャネルFETを用いてもよい。
【0067】第1のフライホイール用ダイオード55A
は、アノード端子が接地端子62に接続され、カソード
端子が第1の電磁石64に接続される。第2のフライホ
イール用ダイオード55Bは、カソード端子が第2の電
磁石65に接続されることを除き、第1のフライホイー
ル用ダイオード55Aと同じ構成を有する。回生用ダイ
オード57は、アノード端子が第1および第2の電磁石
64および65のそれぞれのFET51側の端子に接続
され、カソード端子は電源端子61に接続される。
【0068】図8は、図7に示される駆動装置60のF
ET51、53Aおよび53Bのオン/オフ動作のタイ
ミングを示す図である。図8の(a)は、時間t1〜t
3にわたって吸気バルブ1の開弁動作が実行される場合
を示し、図8の(b)は、時間t4〜t6にわたって吸
気バルブ7の開弁動作が実行される場合を示す。
【0069】吸気バルブ1の開弁動作について説明す
る。制御装置40(図1)は、吸気バルブ1の開弁動作
に必要な制御信号を電流制御回路37(図1)に出力
し、電流制御回路37は、それに応答して電流制御信号
を生成する。
【0070】図8の(a)の時間t1において、タイミ
ング用FET51が、制御装置40からの制御信号に応
答してオン状態になると同時に、電流制御用FET53
Aも電流制御回路37から供給される電流制御信号に応
答してオン状態になる。吸気バルブ1の開弁動作の間、
FET51はオン状態に維持され、FET53Aはオン
/オフ駆動される。第2の電流制御用FET53Bはオ
フ状態のままである。
【0071】図8の(a)の時間t1〜t2のように、
FET51およびFET53Aが共にオン状態にあると
き、励磁電流は、破線81に示されるように、第1の電
磁石64を通ってFET51および接地端子62へと流
れる。こうして第1の電磁石64は励磁され、吸気バル
ブ1の開弁動作が実行される。
【0072】図8の(a)の時間t2に示されるよう
に、FET51がオン状態のままでFET53Aがオン
状態からオフ状態になると、第1の電磁石64に逆起電
力が誘起され、電磁石64の負極側(FET51側)に
高電圧が生じる。このとき、電磁石64は、電圧が供給
されていた時と同じ方向に電流を流し続けようとする。
【0073】一方、FET53Aがオフ状態にあるの
で、電磁石64の負極側から、タイミング用FET51
および第1のフライホイール用ダイオード55Aを通
り、電磁石64の正極側(FET53A側)に至る閉回
路が形成される。したがって、電磁石64の負極側の高
電圧は、破線82に示されるように、この閉回路を流れ
るフライホイール電流として放電される。
【0074】次に、図8の(a)の時間t3において、
吸気バルブ1の開弁動作を停止する。FET51が制御
装置40からの制御信号に応答してオフ状態になると同
時に、電流制御用FET53Aも電流制御信号の供給が
停止されるのでオフ状態になる。前述したように、電磁
石64に逆起電力が誘起されて負極側に高電圧を生じ、
電磁石64は、電圧が供給されていたときと同じ方向に
引き続き電流を流そうとする。FET51および53A
が共にオフ状態にあるので、破線83に示すように、フ
ライホイール用ダイオード55A、第1の電磁石64お
よび回生用ダイオード57を通る電流経路が形成され
る。したがって、上記高電圧は、回生用ダイオード57
を通って電源端子61へと放電される。こうして第1の
電磁石64に蓄えられた磁気エネルギーは電源側へ回生
される。
【0075】吸気バルブ7の開弁動作について説明す
る。吸気バルブ7の開弁動作は、基本的に吸気バルブ1
の開弁動作と同じである。制御装置40は、吸気バルブ
7の開弁動作に必要な制御信号を電流制御回路37に出
力し、電流制御回路37は、それに応答して電流制御信
号を生成する。
【0076】図8の(b)の時間t4において、タイミ
ング用FET51が制御信号に応答してオン状態になる
と同時に、電流制御用FET53Bも電流制御信号に応
答してオン状態になる。吸気バルブ7の開弁動作の間、
FET51はオン状態に維持され、FET53Bはオン
/オフ駆動される。第1の電流制御用FET53Aはオ
フ状態のままである。
【0077】FET51およびFET53Bが共にオン
状態にあるとき、励磁電流は、破線85に示されるよう
に第2の電磁石65を通ってFET51および接地端子
62へと通電する。こうして第2の電磁石65は励磁さ
れ、吸気バルブ7の開弁動作が実行される。
【0078】図8の(b)の時間t5に示されるよう
に、タイミング用FET51がオン状態のままでFET
53Bがオン状態からオフ状態になると、第2の電磁石
65に逆起電力が誘起され、電磁石65の負極側(FE
T51側)に高電圧が生じる。一方、第2の電磁石65
の負極側から、タイミング用FET51およびフライホ
イール用ダイオード55Bを通り、電磁石65の正極側
(FET53B側)に至る閉回路が形成される。したが
って、上記高電圧は、破線86に示されるようにこの閉
回路を流れるフライホイール電流として放電される。
【0079】次に、図8の(b)の時間t6において、
吸気バルブ7の開弁動作を停止する。タイミング用FE
T51が制御信号に応答してオフ状態になると同時に、
電流制御用FET53Bも電流制御信号の供給が停止さ
れるのでオフ状態になる。前述したように、第2の電磁
石65には逆起電力が誘起されて負極側に高電圧が生
じ、電磁石65は、この高電圧を放電しようとする。一
方、破線87に示すように、フライホイール用ダイオー
ド55B、第2の電磁石65および回生用ダイオード5
7を通る電流経路が形成される。したがって、上記高電
圧は、回生用ダイオード57を通って電源側へと回生さ
れる。
【0080】このように、吸気バルブ1および7の開弁
動作において、タイミング用FET51および回生用ダ
イオード57を共用して使用することにより、駆動装置
60は、図5に示される駆動装置50の場合と同じ数だ
け、スイッチング手段、ダイオードおよびハーネス数を
削減することができる。上記の駆動装置50ではフライ
ホイール用ダイオードが25%削減されたが、この駆動
装置60では回生用ダイオードが25%削減される。ま
た、駆動回路50の場合と同様に従来の駆動装置の構成
を利用しているので、駆動装置60も組み立てるのが比
較的容易である。
【0081】
【発明の効果】請求項1の発明によると、請求項1の発
明によると、第3のスイッチング手段を2つのバルブの
開弁動作で共用して使用するので、比較的簡単な回路構
成を維持しつつ、スイッチング手段およびハーネス数を
削減することができる。
【0082】請求項2の発明によると、第3のダイオー
ドを、2つのバルブの開弁動作で共用して使用するの
で、比較的簡単な回路構成を維持しつつ、ダイオード数
を削減することができる。
【0083】請求項3の発明によると、第3のスイッチ
ング手段を2つのバルブの開弁動作で共用して使用する
ので、比較的簡単な回路構成を維持しつつ、スイッチン
グ手段およびハーネス数を削減することができる。
【0084】請求項4の発明によると、第3のダイオー
ドを、2つのバルブの開弁動作で共用して使用するの
で、比較的簡単な回路構成を維持しつつ、ダイオード数
を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例における電磁アクチュエー
タおよびその制御装置の全体を示すブロック図。
【図2】この発明の一実施例における電磁アクチュエー
タの概略的な断面図を示す図。
【図3】4気筒エンジンの場合の吸気バルブの開弁動作
のタイミングを示す図。
【図4】4気筒16バルブエンジンの場合のそれぞれの
吸排気バルブの開弁動作のタイミングを示す図。
【図5】この発明の一実施例におけるバルブ駆動装置を
示す図。
【図6】この発明の一実施例におけるバルブ駆動装置の
スイッチング手段の動作タイミングを示す図。
【図7】この発明の他の一実施例におけるバルブ駆動装
置を示す図。
【図8】この発明の他の一実施例におけるバルブ駆動装
置のスイッチング手段の動作タイミングを示す図。
【図9】従来のバルブ駆動装置の構成を示す図。
【符号の説明】
40 制御装置 35 定電圧
源 37 電流制御回路 36 駆動回
路 11 第1の電磁石 13 第2の
電磁石 20 バルブ 51、53 スイ
ッチング手段 55、57 ダイオード 64、65 開弁
側電磁石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G018 AB09 AB16 BA38 CA12 DA45 EA02 EA11 EA16 EA17 EA19 EA22 EA33 FA01 FA06 FA07 FA14 GA14 GA17 GA18 3G092 AA11 DA01 DA02 DA07 DF05 DG09 DG10 EA11 EA21 EA28 EC01 FA49 FA50 GA08 HA04Z HA06Z HA13X HC08Z HE01Z HE06X HE08Z HF02Z 3H106 DA07 DA25 DB02 DB12 DB26 FA02 FA08 KK17 5E048 AB01 CB07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の電磁石への励磁電流の通電および非
    通電を切り換えることにより第1のバルブの開弁動作を
    実行し、第2の電磁石への励磁電流の通電および非通電
    を切り換えることにより第2のバルブの開弁動作を実行
    するバルブ駆動装置であって、前記第1および第2のバ
    ルブの開弁動作は360度の位相差を有しており、前記
    第1および第2の電磁石は直列に接続されており、 前記第1の電磁石の一方の端子と接地端子との間に設け
    られた第1のスイッチング手段と、 前記第2の電磁石の一方の端子と接地端子との間に設け
    られた第2のスイッチング手段と、 前記第1および第2の電磁石の接続端子と電源との間に
    設けられた第3のスイッチング手段とを備え、 前記第1バルブを開弁すべきとき、前記第1のスイッチ
    ング手段および第3のスイッチング手段をオン状態にし
    て、励時電流を前記第1の電磁石に通電し、 前記第2のバルブを開弁すべきとき、前記第2のスイッ
    チング手段および第3のスイッチング手段をオン状態に
    して、励時電流を前記第2の電磁石に通電するよう構成
    したバルブ駆動装置。
  2. 【請求項2】前記第1の電磁石の一方の端子と電源との
    間に設けられた第1のダイオードと、 前記第2の電磁石の一方の端子と電源との間に設けられ
    た第2のダイオードと、 前記第1および第2の電磁石の接続端子と接地端子との
    間に設けられた第3のダイオードとを備え、 前記第1のスイッチング手段および第3のスイッチング
    手段をオフ状態にして前記第1のバルブの開弁動作を停
    止したとき、前記第1の電磁石に誘起される電圧を前記
    第1および第3のダイオードを介して放電し、 前記第2のスイッチング手段および第3のスイッチング
    手段をオフ状態にして前記第2のバルブの開弁動作を停
    止したとき、前記第2の電磁石に誘起される電圧を前記
    第2および第3のダイオードを介して放電するよう構成
    した請求項1に記載のバルブ駆動装置。
  3. 【請求項3】第1の電磁石への励磁電流の通電および非
    通電を切り換えることにより第1のバルブの開弁動作を
    実行し、第2の電磁石への励磁電流の通電および非通電
    を切り換えることにより第2のバルブの開弁動作を実行
    するバルブ駆動装置であって、前記第1および第2のバ
    ルブの開弁動作は360度の位相差を有しており、前記
    第1および第2の電磁石は直列に接続されており、 前記第1の電磁石の一方の端子と電源との間に設けられ
    た第1のスイッチング手段と、 前記第2の電磁石の一方の端子と電源との間に設けられ
    た第2のスイッチング手段と、 前記第1および第2の電磁石の接続端子と接地端子との
    間に設けられた第3のスイッチング手段とを備え、 前記第1のバルブを開弁すべきとき、前記第1のスイッ
    チング手段および第3のスイッチング手段をオン状態に
    して、励時電流を前記第1の電磁石に通電し、 前記第2のバルブを開弁すべきとき、前記第2のスイッ
    チング手段および第3のスイッチング手段をオン状態に
    して、励時電流を前記第2の電磁石に通電するよう構成
    したバルブ駆動装置。
  4. 【請求項4】前記第1の電磁石の一方の端子と接地端子
    との間に設けられた第1のダイオードと、 前記第2の電磁石の一方の端子と接地端子との間に設け
    られた第2のダイオードと、 前記第1および第2の電磁石の接続端子と電源との間に
    設けられた第3のダイオードとを備え、 前記第1のスイッチング手段および第3のスイッチング
    手段をオフ状態にして前記第1のバルブの開弁動作を停
    止したとき、前記第1の電磁石に誘起される電圧を前記
    第1および第3のダイオードを介して放電し、 前記第2のスイッチング手段および第3のスイッチング
    手段をオフ状態にして前記第2のバルブの開弁動作を停
    止したとき、前記第2の電磁石に誘起される電圧を前記
    第2および第3のダイオードを介して放電するよう構成
    した請求項3に記載のバルブ駆動装置。
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