JP2002144272A - 物体の把持装置 - Google Patents

物体の把持装置

Info

Publication number
JP2002144272A
JP2002144272A JP2000340307A JP2000340307A JP2002144272A JP 2002144272 A JP2002144272 A JP 2002144272A JP 2000340307 A JP2000340307 A JP 2000340307A JP 2000340307 A JP2000340307 A JP 2000340307A JP 2002144272 A JP2002144272 A JP 2002144272A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piece
gripping
work
members
operating piece
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000340307A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3437955B2 (ja
Inventor
Yoshitaka Seta
良孝 瀬田
Hiroshi Sawada
弘 澤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Heavy Industries Ltd filed Critical Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority to JP2000340307A priority Critical patent/JP3437955B2/ja
Publication of JP2002144272A publication Critical patent/JP2002144272A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3437955B2 publication Critical patent/JP3437955B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manipulator (AREA)
  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワーク11を目標位置からずれないように載
置する。 【解決手段】 相互に近接離反変位可能な一対の把持部
材9の下端部に把持部材9の近接方向に突出した支持片
36を設け、上下に延びる作動片45をヒンジ39を介
して把持部材9に揺動可能に取付け、把持部材9と作動
片45との間にコイルばね65を介在させ、そのばね力
をワーク11の端部の下部を支持片36上で相対的に移
動可能な値以上に設定し、作動片45および把持部材9
に第1および第2ストッパ部材53,57をそれぞれ設
ける。一対の把持部材9を離反方向に移動してワーク1
1の把持を解除するとき、作動片45はコイルばね65
のばね力によって近接方向に角変位してワーク11を目
標受け位置70に保持する。これによって、ワーク11
は目標受け位置70に正確に載置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層された段ボー
ルシートなどのシート状物体を搬送するときに、物体を
把持するために好適に用いられる物体の把持装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から知られている積層された段ボー
ルシートなどのシート状物体(以後、ワークと略称す
る)を把持する装置は、相互に近接離反変位可能な一対
の把持部材を備える。ワークは、一対の把持部材間に把
持されて搬送される。この把持装置では、ワークは把持
部材とワークの端面との間の摩擦力によって保持される
ので、ワークの大きさが大きいときにはワークがたわん
でワークの端面と把持部材との接触面積が小さくなり、
摩擦力が低下してワークの落下が生じやすくなるという
問題がある。この問題を解決するために各把持部材の下
端部にワークの下部を受ける支持片を設けた把持装置が
提案されている。この把持装置では、把持状態における
ワークの落下は防止可能であるけれども、ワークの把持
を解除してワークを希望する位置に載置するときに次の
ような問題がある。
【0003】図9は、従来のワーク1の把持状態および
把持解除状態を示す図である。ワーク1の把持状態で
は、図9(1)に示すようにワーク1が把持部材2の下
端部に設けられる支持片3によって支持されるので、ワ
ーク1がたわんでもワーク1の落下を防止することがで
きる。これに対して、一対の把持部材2を離反方向に移
動してワーク1の把持を解除するときには、ワーク1と
支持片3との間に発生する摩擦力が一方と他方とで異な
るので、図9(2)に示すようにワーク1が一方の支持
片3から他方の支持片3よりも早く外れて傾いた状態で
落下し、ワーク1の載置位置が仮想線で示す希望する位
置からずれるという問題がある。このようなワーク1の
載置位置のずれを防止するためにいくつかの先行技術が
提案されている。
【0004】実用新案登録第2585230号公報に
は、一対の挟持板の対向内面に上下方向に長く延びる複
数の帯状の弾性体と、複数のすべり止め板とを挟持板の
幅方向に設け、弾性体の上部を挟持板に固定し、弾性板
を下部に向けて内方向に傾斜させ、すべり止め板の下部
に荷物の下面に対して係合可能な突出部を設け、突出部
の突出量を弾性板の下部内面の突出量よりも小さくした
クランプ装置が開示されている。
【0005】この先行技術では、一対の挟持板を相対的
に離反する方向に移動させると、弾性板が内方へ移動し
て荷物の外周に接触するので、荷物を弾性板の内面に沿
ってすべり落下させることができる。したがって、荷物
を希望する位置に載置することが可能である。
【0006】この先行技術には、弾性板が片持ち状態で
挟持板に固定されているので、荷物の挟持/解除動作の
繰返しに伴って弾性板の基端部に繰返し曲げ応力が発生
し、疲労破壊が発生しやすくなるという問題がある。ま
た弾性板の下部内面の突出量がすべり止め板の突出部の
突出量よりも大きく設定されているので、荷物の挟持を
解除するためには、挟持板の離反方向の移動量を大きく
する必要があり、クランプ装置が大形化するという問題
がある。
【0007】特許第2806470号公報には、一対の
挟持板と、挟持板の下端部に設けられ、被搬送物の下面
を受ける受け片とを含み、さらに前記実用新案登録第2
585230号公報の弾性板に代わって案内板と弾性チ
ューブとを設けたクランプ装置が開示されている。弾性
チューブは、挟持板と案内板との間に設けられ、圧力流
体の供給によって膨張して挟持板と案内板とを相対的に
離反する方向に移動させる。この先行技術では、被搬送
物の積み重ねに際しては、弾性チューブを膨張させて案
内板と被搬送物とを当接させ、挟持板を外方向に移動さ
せて受け片を被搬送物から離反させる。これによって、
被搬送物は一対の案内板の内面で案内されながら落下す
るので、傾きを生じることなく希望する位置に積み重ね
られる。
【0008】この先行技術には、圧力流体の供給が一方
と他方とで不均一になれば、被搬送物の積み重ね位置が
希望する位置からずれるという問題がある。また圧力流
体を使用しているので、複雑な配管系統を設ける必要が
あり、設備費が高くなるという問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、簡単
な構成で確実に物体を搬送中落下しないように把持する
ことが可能であり、かつ物体の載置位置が希望する位置
からずれないように物体の把持を解除することが可能な
物体の把持装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、横方向に相互
に近接離反変位可能に設けられ、物体の端部を把持する
一対の把持部材と、把持部材を相互の近接離反方向に駆
動する駆動手段と、各把持部材の下端部に設けられ、相
互の近接方向に突出し、物体の前記端部の下部を受ける
支持片と、各把持部材毎に設けられ、上下に延び、上端
部が把持部材の移動方向に垂直な方向に延びる軸線まわ
りに角変位し、下端部が把持部材の物体に臨む把持面と
支持片の遊端部付近との間で揺動可能に把持部材に支持
される作動片と、把持部材と作動片との間に設けられ、
一対の把持部材が相互の離反方向に移動するとき、作動
片の下部に把持部材の近接方向のばね力を、その大きさ
が物体の前記端部の下部を支持片上で相対的に移動可能
な値以上になるように付与するばね部材と、作動片の下
部が支持片の遊端部付近の位置から把持部材の相互の近
接方向にさらに角変位することを制限するストッパ手段
とを含むことを特徴とする物体の把持装置である。
【0011】本発明に従えば、駆動手段を駆動して一対
の把持部材を相互に近接する方向に移動させると、物体
の端面と作動片とが接触し、さらに作動片がばね部材の
ばね力に打ち勝って支持片の遊端部から把持面に向かっ
て角変位する。これによって、物体の端面は把持面に当
接して把持され、物体の端面の下部は支持片によって支
持される。したがって、簡単な構成で確実に物体を落下
しないように搬送することができる。また、駆動手段を
駆動して一対の把持部材を相互に離反する方向に移動さ
せると、ばね部材のばね力の大きさが物体の端部の下部
を支持片上で相対的に移動させる値以上に設定されてい
るので、作動片は物体を支持片とともに離反方向に移動
させようとする摩擦力に打ち勝って把持面から支持片の
遊端部に向かって角変位することができる。
【0012】これによって、物体は一対の把持部材にそ
れぞれ設けられている支持片上から同時に離脱するの
で、物体に傾きを生じさせることなく落下させることが
できる。したがって、簡単な構成で確実に物体の載置位
置が希望する位置からずれないように物体の把持を解除
することができる。また、ストッパ手段によって作動片
の下部が支持片の遊端部付近の位置から把持部材の相互
の近接方向にさらに変位することが制限されるので、物
体を把持するとき把持部材の離反方向における移動距離
を短くすることが可能となる。したがって、装置を小形
化することができる。
【0013】また本発明は、各把持部材には、作動片の
前記揺動軸線に沿って間隔をあけて複数の収納孔が形成
されており、作動片の上部は収納孔内に存在し、作動片
の下部は収納孔内に出入り可能であり、ストッパ手段
は、作動片の物体に臨む面とは反対側の面に設けられ、
物体から遠ざかる方向に突出する第1ストッパ部材と、
把持部材に固定され、第1ストッパ部材に当接して作動
片の下部の前記近接方向における変位量を制限する第2
ストッパ部材とを含むことを特徴とする各把持部材に
は、作動片の前記揺動軸線に沿って間隔をあけて複数の
収納孔が形成されており、作動片の上部は収納孔内に存
在し、作動片の下部は収納孔内に出入り可能であり、ス
トッパ手段は、作動片の物体に臨む面とは反対側の面に
設けられ、物体から遠ざかる方向に突出する第1ストッ
パ部材と、把持部材に固定され、第1ストッパ部材に当
接して作動片の下部の前記近接方向における変位量を制
限する第2ストッパ部材とを含むことを特徴とする。
【0014】本発明に従えば、作動片の上部は収納孔内
に存在し、作動片の下部は収納孔内に出入り可能である
ので、物体の端面と把持部材の把持面との接触界面が平
坦化され、把持力を高めることができる。また支持片の
基端部から遊端部までの全域で物体の下部を支持するこ
とが可能となるので、物体の支持力を増大することがで
きる。また作動片に設けられている第1ストッパ部材
と、把持部材に固定される第2ストッパ部材とが作動片
の物体に臨む面とは反対側で当接するので、簡単な構成
で確実に作動片の下部の近接方向における変位量を制限
することができる。
【0015】また本発明は、把持部材には、前記揺動軸
線に一致する軸線を有するヒンジピンを備えるヒンジが
設けられ、作動片の上端部はヒンジに固定されることを
特徴とする。
【0016】本発明に従えば、把持部材にはヒンジピン
を備えるヒンジが設けられ、作動片の上端部はヒンジに
固定されるので、作動片をヒンジピンまわりに円滑に揺
動させることができる。これによって、作動片には基端
部に曲げ応力が発生しないので、破損が防止され、耐用
寿命を延長することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の一形態であ
る把持装置5の構成を簡略化して示す正面図であり、図
2は図1の平面図であり、図3は図1の側面図であり、
図4は図2の切断面線IV−IVから見た断面図であ
る。把持装置5は装置本体6と、一対の把持部材9とを
備える。装置本体6は、横方向に細長く延びる一対の第
1および第2横枠7a,7bと、横方向と垂直な方向に
延び、第1および第2横枠7a,7bを連結する第1〜
第3連結部材8a,8b,8cとを含む。第1および第
2横枠7a,7bは相互に平行に対向して配置され、第
1〜第3連結部材8a,8b,8cは第1および第2横
枠7a,7bの一端部、中央部、他端部にそれぞれ設け
られる。装置本体6は、接続部材10を介してロボット
のアーム先端部等に連結され、移動あるいは旋回され
る。一対の把持部材9は、横方向に相互に近接離反変位
可能に設けられ、段ボールの束などのシート状物体11
(以後、ワークと呼ぶ)の端部を把持する。以後、説明
の便宜上、把持装置5のワーク11を臨む面を内面と呼
び、その反対側の面を外面と呼ぶ。
【0018】装置本体6の第1連結部材8aには、把持
部材9を相互の近接離反方向に駆動する駆動手段13が
設けられる。駆動手段13は、モータ14を備え、モー
タ14は第1連結部材8aの上部に設けられる。モータ
14のモータ軸15は上下に延びる軸線を有し、モータ
軸15には、第1平歯車16が装着される。第1連結部
材8aの下部には、第1ブラケット21が固定されてお
り、第1ブラケット21には一対の軸受19が装着され
ている。一対の軸受19は、上下に延びる軸線を有する
第1回転軸18を回転自在に支持する。第1平歯車16
は、第1平歯車16よりも直径の大きい第2平歯車17
に噛み合っており、第2平歯車17は、第1回転軸18
の上端部に装着される。第1回転軸18の下端部には、
第1プーリ20が装着される。
【0019】装置本体6の他端部の第3連結部材8cに
は、第2ブラケット22が固定されており、第2ブラケ
ット22には一対の軸受24が装着されている。一対の
軸受24は、上下に延びる軸線を有する第2回転軸23
を回転自在に支持する。第2回転軸23の下端部には、
第2プーリ25が装着される。第1プーリ20と第2プ
ーリ25との間には、無端状のベルト26が掛渡され
る。モータ軸15、第1および回転軸18,23の軸線
は、同一鉛直平面内に存在し、その平面内において相互
に平行である。
【0020】一対の把持部材9は、ワーク11を臨む対
向内面に相互に平行で、かつほぼ鉛直に延びる平坦な把
持面を有する。各把持部材9の上部には、第1および第
2連結アーム27,28の先端部がそれぞれ固定され
る。第1および第2連結アーム27,28は、横方向に
細長く延びるアームであり、横方向に垂直な方向に間隔
をあけて相互に平行に配置される。一方(図1および図
2の右側)の把持部材9に連結される第1連結アーム2
7は、第1横枠7aの外側面に沿って延び、第2連結ア
ーム28は第2横枠7bの内側面に沿って延びる。これ
に対して、他方(図1および図2の左側)の把持部材9
に連結される第1連結アーム27は第2横枠7bの外側
面に沿って延び、第2連結アーム28は第1横枠7aの
内側面に沿って延びる。
【0021】第1および第2横枠7a,7bの外側面お
よび内側面には、横方向に延びる案内レール31がそれ
ぞれ敷設される。各案内レール31は、同一水平面内に
存在し、その面内で相互に平行に配置される。案内レー
ル31の軸直角断面形状は、略T字状である。第1およ
び第2連結アーム27,28の基端部には、中間片32
を介して摺動片33が固定されている。摺動片33に
は、横方向に延びる嵌合溝が形成されており、嵌合溝の
軸直角断面形状は略T字状である。案内レール31と嵌
合溝とは、横方向に摺動自在に嵌合される。これによっ
て、摺動片33の横方向以外の方向における変位が阻止
された状態で、摺動片33と案内レール31とが連結さ
れる。
【0022】一方および他方の把持部材9に連結される
第2連結アーム28の基端部は、連結片34を介してベ
ルト26と連結される。さらに正確には、第1横枠7a
の内側面に沿って延びる第2連結アーム28の基端部
は、連結片34を介してベルト26の第1横枠7aを臨
む面と連結され、第2横枠7bの内側面に沿って延びる
第2連結アーム28の基端部は、連結片34を介してベ
ルト26の第2横枠7bを臨む面と連結される。これに
よって、モータ14を回転駆動し、第1および第2平歯
車16,17によって回転速度を減速し、第1プーリ2
0を回転してベルト26を図2の矢符35に示す方向に
移動すると、ベルト26の移動につれて一方および他方
の把持部材9は相互に近接する方向に移動し、モータ1
4を逆方向に回転駆動してベルト26を矢符35と逆方
向に移動すると、一方および他方の把持部材9は相互に
離反する方向に移動する。
【0023】図5は、図1の切断面線V−Vから見た断
面図である。図5には、把持部材9の対向する把持面の
構成が示されている。把持部材9の下端部には、支持片
36が設けられる。支持片36は、把持部材9の対向す
る把持面から内方に、すなわち把持部材9の相互の近接
方向(以後、近接方向と呼ぶ)に突出し、図1に示すよ
うにワーク11の端部の下部を支持する。把持部材9に
は、近接離反方向に垂直な方向に間隔をあけて複数(本
実施の形態では2)の収納孔37が形成され、把持部材
9の各収納孔37の上部周縁部にはヒンジ39が取付け
られる。ヒンジ39は、上ヒンジ片40と、下ヒンジ片
41と、ヒンジピン43とを含む。上ヒンジ片40は、
各収納孔37の上部周縁部に着脱自在に固定され、下ヒ
ンジ片41はヒンジピン43を介して上ヒンジ片40に
角変位自在に連結される。ヒンジピン43は、把持部材
9の近接離反方向に垂直な方向に延びる軸線(以後、揺
動軸線44と呼ぶ)を有する。下ヒンジ片41には、作
動片45が取付けられる。
【0024】作動片45は、上下に延びる部材であり、
ヒンジ39を介して把持部材9に揺動軸線44まわりに
揺動可能に支持される。作動片45は、後述のように把
持部材9の把持面と支持片36の遊端部付近との間で揺
動する。収納孔37の両側には、上下に延びるすべり止
め部材46が接合される。前記収納孔37、ヒンジ3
9、作動片45およびすべり止め部材46は、揺動軸線
44に垂直な仮想平面47に関して対称に配置される。
【0025】図6は、図5の切断面線VI−VIから見
た断面図である。作動片45は、矩形平板状の作動板4
9と、作動板49の両側部に連なり作動板49の外面か
ら外方に向かってほぼ垂直に延びる一対の側板50とを
含み、ヒンジ39を介して把持部材9に角変位自在に支
持される。側板50の上下方向の長さは、収納孔37の
上下方向長さよりも短く設定され、作動板49の下端部
は側板50および収納孔37の下端部よりも下方に突出
し、支持片36の上面直上まで延びる。作動板49の下
部外面には、鈎状の第1ストッパ部材53が設けられ
る。第1ストッパ部材53は、作動板49の外面から外
方に突出して延びる第1立上り片54と、第1立上り片
54に連なり、作動板49の外面に平行に下方に向かっ
て延びる第1接触片55とを含む。把持部材9の収納孔
37の下部外面には、固定板56が設けられる。
【0026】固定板56は、揺動軸線44方向に延びる
矩形板状部材であり、収納孔37に掛渡されて固定され
る。固定板56の上部内面には、第2ストッパ部材57
が設けられる。第2ストッパ部材57は、収納孔37内
に設けられる鈎状部材であり、固定板56の内面から内
方に突出して延びる第2立上り片58と、第2立上り片
58に連なり、固定板56の内面に平行に上方に向かっ
て延びる第2接触片59とを含む。第2接触片59は、
第1接触片55よりも内方側に設けられ、第1接触片5
5の内面と第2接触片59の外面とは、作動片45が揺
動軸線44まわりに矢符52の方向に角変位するとき当
接する。この当接位置、すなわち第1および第2接触片
55,59の各突出高さによって定まる位置は、作動片
45の下部が支持片36の遊端部付近、正確には支持片
36の遊端部よりわずかに内方側まで角変位したとき、
角変位が停止するように設定される。第1ストッパ部材
53と第2ストッパ部材57とはストッパ手段を構成す
る。
【0027】作動板49の第1ストッパ部材53よりも
下方の外面には、外方に突出した第1ばね保持片63が
設けられ、固定板56の第2ストッパ部材57よりも下
方の内面には、内方に突出した第2ばね保持片64が第
1ばね保持片63と対向して設けられる。第1および第
2ばね保持片63,64の間には、ばね部材であるコイ
ルばね65が装着される。コイルばね65は、一対の把
持部材9が相互の離反方向(以後、離反方向と呼ぶ)に
移動するとき圧縮され、作動片45の下部に近接方向の
ばね力を付与する。このばね力の大きさは、ワーク11
の端部の下部を支持片36上で接触面の摩擦力に抗して
移動させることが可能な値以上に選ばれる。一方および
他方の把持部材9には、一対の作動片45がそれぞれ設
けられており、一対の作動片45には、1つのコイルば
ね65がそれぞれ設けられている。この合計4つのコイ
ルばね65のばね力はすべて同一である。また前記モー
タ14の駆動力はワーク11を把持するとき、作動片4
5がワーク11の端部に当接した状態でコイルばね65
のばね力に抗して作動片45を収納孔37内に収納でき
るように設定される。
【0028】図7は、ワーク11の把持状態を示す図で
ある。ワーク11の把持動作は次のようにして行われ
る。
【0029】(1)モータ14を回転駆動してベルト2
6を矢符35の方向に移動し、一対の把持部材9を相互
に近接させて把持部材間の間隔を調整する。把持部材間
の間隔は、支持片36の遊端部の対向間隔がワーク11
の近接方向長さよりもわずかに長くなるように調整され
る。
【0030】(2)把持部材間の間隔調整後、ロボット
等の搬送手段を操作して把持装置5をワーク取出し位置
に移動し、図7(1)に示すように一対の把持部材9を
取出し台67上に載置されているワーク11の両側に配
置する。この際、支持片36の上面がワーク11の端面
の下面直下に位置するように支持片36の上下方向位置
が調整される。
【0031】(3)把持部材9の位置調整後、モータ1
4の回転駆動によって把持部材9をさらに相互に近接す
る方向に移動させて、図7(2)に示すようにワーク1
1を両側から把持する。これによって、作動片45はヒ
ンジピン43の揺動軸線44まわりに外方側にコイルば
ね65のばね力に打ち勝って角変位し、作動片45の作
動板49の下端部と把持部材9の収納孔37の下部周縁
部とが当接する位置で、角変位を停止する。したがっ
て、把持部材9の収納孔37の下部周縁部はもう一つの
ストッパ部材を構成する。この状態では、作動片45は
収納孔37内に収納されており、第1ストッパ部材53
と第2ストッパ部材57とは離反している。またコイル
ばね65は圧縮された状態にある。
【0032】このように、ワーク11の把持状態では、
作動片45は収納孔37内に収納されるので、把持部材
9のワーク11を臨む面は平坦な把持面を形成する。し
たがって、ワーク11と把持面との接触面積が増大し、
把持力を大きくすることができる。また作動片45の作
動板49が支持片36の基端部まで角変位可能であるの
で、支持片36の近接離反方向全長にわたってワーク1
1の端部の下面を支持することが可能となり、ワーク1
1の支持力を大きくすることができる。これによって、
ワーク11を落下させることなく目標位置に搬送するこ
とができる。また、作動片45が把持部材9の収納孔3
7内に出入り可能であるので、把持部材9および作動片
45の構成をコンパクトにまとめることが可能となり、
装置の小形化および省スペースを図ることができる。
【0033】図8は、ワーク11の把持解除状態を示す
図である。ワーク11の把持解除動作は次のようにして
行われる。
【0034】(a)ロボット等の搬送手段を操作して把
持装置5を移動し、図8(1)に示すようにワーク11
を受け台68上の目標受け位置70に位置決めする。
【0035】(b)位置決め後、モータ14を回転駆動
してベルト26を矢符35とは反対の方向に移動し、一
対の把持部材9を相互に離反させる。一対の把持部材9
が相互に離反すると、作動片45は把持部材9の離反方
向への移動量に応じて揺動軸線44まわりに近接方向に
コイルばね65のばね力によって角変位する。前述のよ
うに、コイルばね65のばね力はワーク11の端部の下
部を支持片36上で接触面の摩擦力に抗して相対的に移
動させることが可能な値以上に設定されているので、作
動片45はワーク11を支持片36とともに離反方向に
移動させようとする摩擦力に打ち勝って近接方向に角変
位することができる。したがって、作動片45をワーク
11の端面に当接した状態で、換言すればワーク11を
目標受け位置70に停止させた状態で、把持部材9およ
び支持片36を離反方向に移動させることができる。こ
のような作動片45の角変位動作は、一方および他方の
把持部材9において同期して行われる。
【0036】(c)把持部材9の離反方向への移動によ
って、支持片36の遊端部の対向間隔が図8(2)に示
すようにワーク11の離反方向長さよりも長くなると、
ワーク11は一方および他方の把持部材9から同時に脱
落し、下方の受け台68上に落下して載置される。この
状態では、第1および第2ストッパ部材53,57が当
接し、作動片45の下部が支持片36の遊端部付近の位
置から近接方向にさらに変位することを防止する。
【0037】このように、ワーク11の把持を解除する
とき、支持片36の遊端部よりも内方側における作動片
45の角変位が阻止されるので、作動片45の下部の対
向間隔が支持片36の遊端部の対向間隔よりも短くなる
ことが防止される。したがって、次にワーク11を把持
するとき、一対の把持部材9の離反方向における移動距
離を短くすることが可能となり、装置を小形化すること
ができる。ワーク11は、一方および他方の把持部材9
から同期して同時に脱落するので、ワーク11の傾斜状
態での落下が防止される。したがって、ワーク11を目
標の受け位置70に正確に載置することが可能となる。
【0038】以上述べたように、本実施の形態では作動
片45はヒンジ39によって把持部材9に揺動可能に設
けられているけれども、この構成に限定されるものでは
なく、他の構成であってもよい。また前記把持部材、作
動片およびストッパ手段の構成は他の構成であってもよ
い。
【0039】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の本発明によ
れば、駆動手段を駆動して一対の把持部材を相互に近接
する方向に移動させると、物体の端面と作動片とが接触
し、さらに作動片がばね部材のばね力に打ち勝って支持
片の遊端部から把持面に向かって角変位する。これによ
って、物体の端面は把持面に当接して把持され、物体の
端面の下部は支持片によって支持される。したがって、
簡単な構成で確実に物体を落下しないように搬送するこ
とができる。また、駆動手段を駆動して一対の把持部材
を相互に離反する方向に移動させると、ばね部材のばね
力の大きさが物体の端部の下部を支持片上で相対的に移
動させる値以上に設定されているので、作動片は物体を
支持片とともに離反方向に移動させようとする摩擦力に
打ち勝って把持面から支持片の遊端部に向かって角変位
することができる。これによって、物体は一対の把持部
材にそれぞれ設けられている支持片上から同時に離脱す
るので、物体に傾きを生じさせることなく落下させるこ
とができる。したがって、簡単な構成で確実に物体の載
置位置が希望する位置からずれないように物体の把持を
解除することができる。
【0040】また請求項2記載の本発明によれば、作動
片の揺動軸線は収納孔内に存在し、作動片の下部は収納
孔内に出入り可能であるので、物体の端面と把持部材の
把持面との接触界面が平坦化され、把持力を高めること
ができる。また支持片の基端部から遊端部までの全域で
物体の下部を支持することが可能となるので、物体の支
持力を増大することができる。また作動片に設けられて
いる第1ストッパ部材と、把持部材に固定される第2ス
トッパ部材とが作動片の物体に臨む面とは反対側で当接
するので、簡単な構成で確実に作動片の下部の近接方向
における変位量を制限することができる。
【0041】また請求項3記載の本発明によれば、把持
部材にはヒンジピンを備えるヒンジが設けられ、作動片
の上端部はヒンジに固定されるので、作動片をヒンジピ
ンまわりに揺動させることができる。これによって、作
動片には基端部に曲げ応力が発生しないので、破損が防
止され、耐用寿命を延長することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である把持装置5の構成
を簡略化して示す正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1の側面図である。
【図4】図2の切断面線IV−IVから見た断面図であ
る。
【図5】図1の切断面線V−Vから見た断面図である。
【図6】図5の切断面線VI−VIから見た断面図であ
る。
【図7】ワーク11の把持状態を示す図である。
【図8】ワーク11の把持解除状態を示す図である。
【図9】従来のワーク1の把持状態および把持解除状態
を示す図である。
【符号の説明】
1,11 ワーク 2,9 把持部材 3,36 支持片 5 把持装置 14 モータ 26 ベルト 27 第1連結アーム 28 第2連結アーム 37 収納孔 39 ヒンジ 43 ヒンジピン 45 作動片 53 第1ストッパ部材 56 固定板 57 第2ストッパ部材 65 コイルばね 67 取出し台 68 受け台
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C007 DS01 ES03 ET08 EU11 GU01 HS27 3F061 AA01 BA03 BB08 BC15 BD04 DC01 3F343 FA06 GA01 GB02 GC05 GD04 JC14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 横方向に相互に近接離反変位可能に設け
    られ、物体の端部を把持する一対の把持部材と、 把持部材を相互の近接離反方向に駆動する駆動手段と、 各把持部材の下端部に設けられ、相互の近接方向に突出
    し、物体の前記端部の下部を受ける支持片と、 各把持部材毎に設けられ、上下に延び、上端部が把持部
    材の移動方向に垂直な方向に延びる軸線まわりに角変位
    し、下端部が把持部材の物体に臨む把持面と支持片の遊
    端部付近との間で揺動可能に把持部材に支持される作動
    片と、 把持部材と作動片との間に設けられ、一対の把持部材が
    相互の離反方向に移動するとき、作動片の下部に把持部
    材の近接方向のばね力を、その大きさが物体の前記端部
    の下部を支持片上で相対的に移動可能な値以上になるよ
    うに付与するばね部材と、 作動片の下部が支持片の遊端部付近の位置から把持部材
    の相互の近接方向にさらに角変位することを制限するス
    トッパ手段とを含むことを特徴とする物体の把持装置。
  2. 【請求項2】 各把持部材には、作動片の前記揺動軸線
    に沿って間隔をあけて複数の収納孔が形成されており、
    作動片の上部は収納孔内に存在し、作動片の下部は収納
    孔内に出入り可能であり、 ストッパ手段は、 作動片の物体に臨む面とは反対側の面に設けられ、物体
    から遠ざかる方向に突出する第1ストッパ部材と、 把持部材に固定され、第1ストッパ部材に当接して作動
    片の下部の前記近接方向における変位量を制限する第2
    ストッパ部材とを含むことを特徴とする請求項1記載の
    物体の把持装置。
  3. 【請求項3】 把持部材には、前記揺動軸線に一致する
    軸線を有するヒンジピンを備えるヒンジが設けられ、作
    動片の上端部はヒンジに固定されることを特徴とする請
    求項1または2記載の物体の把持装置。
JP2000340307A 2000-11-08 2000-11-08 物体の把持装置 Expired - Fee Related JP3437955B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000340307A JP3437955B2 (ja) 2000-11-08 2000-11-08 物体の把持装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000340307A JP3437955B2 (ja) 2000-11-08 2000-11-08 物体の把持装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002144272A true JP2002144272A (ja) 2002-05-21
JP3437955B2 JP3437955B2 (ja) 2003-08-18

Family

ID=18815247

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000340307A Expired - Fee Related JP3437955B2 (ja) 2000-11-08 2000-11-08 物体の把持装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3437955B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200009430A (ko) * 2018-07-19 2020-01-30 송병준 박스 이동용 자동홀딩장치

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200009430A (ko) * 2018-07-19 2020-01-30 송병준 박스 이동용 자동홀딩장치
KR102083578B1 (ko) * 2018-07-19 2020-03-02 송병준 박스 이동용 자동홀딩장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP3437955B2 (ja) 2003-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3443398B2 (ja) 反転積み重ね装置
US10427893B2 (en) Handling device and bending installation and method for bending a part to be bent
JPH0228404B2 (ja)
FI3639988T3 (fi) Tarttumistyökalu ja mainittua työkalua hyödyntävä parannettu lajittelujärjestelmä
US4451196A (en) Transfer apparatus
JP2002144272A (ja) 物体の把持装置
CN210255013U (zh) 一种磁碟架的弹片装配机
CN109128784B (zh) 机器人腕部与小臂中减速机的安装装置及安装方法
JP4554354B2 (ja) 折畳式コンテナの組み立て方法および組み立て装置
JP3385187B2 (ja) 物品の積付け装置
CN113086640B (zh) 一种吸持装置和薄壁零部件的矫正方法
JP2002346967A (ja) シリンダブロック保持装置
JP2793121B2 (ja) 折畳みケースの開口装置
CN112551104B (zh) 翻转定位机构的使用方法
CN110900584A (zh) 食品抓手机构
JP2905341B2 (ja) ワーク移載装置
JP2002326180A (ja) チャック方法およびチャック装置
JPH0739450Y2 (ja) プレスブレーキのワーク置台
CN115910593A (zh) 铁芯夹顶模组及铁芯绕线设备
JP2001269814A (ja) バンドソー型切断装置
KR20220053817A (ko) 마스크포장장치와, 마스크 이어링 및 포장시스템
JP2022041009A (ja) 移送装置
JPS6131836Y2 (ja)
JPH0444483Y2 (ja)
JP2013180866A (ja) クランプアタッチメント

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3437955

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080606

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090606

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100606

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120606

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120606

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130606

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130606

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees