JP2002143897A - 発酵乾燥機 - Google Patents

発酵乾燥機

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JP2002143897A
JP2002143897A JP2000343874A JP2000343874A JP2002143897A JP 2002143897 A JP2002143897 A JP 2002143897A JP 2000343874 A JP2000343874 A JP 2000343874A JP 2000343874 A JP2000343874 A JP 2000343874A JP 2002143897 A JP2002143897 A JP 2002143897A
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fermentation
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sludge
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compost
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Minoru Hayakawa
稔 早川
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二重スクリュー式ミキサーを用いた発酵乾燥
機において、確実に均一混合を実現できる発酵乾燥機を
提供するを提供する。 【解決手段】 内部に二重スクリュー式ミキサーを有す
る発酵乾燥機5は、回転軸52の軸方向の荷重偏差を検
出するロードセル16を有し、荷重偏差が検出された場
合には、制御装置13の制御によって本体容器51を回
転軸52ごと傾けるジャッキ18を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発酵乾燥機に関し、
特に汚泥の発酵乾燥を行う発酵乾燥機に関する。
【0002】
【従来の技術】下水などを活性汚泥処理した際に発生す
る余剰汚泥(活性汚泥と凝集沈殿汚泥からなる)の処理
方法として、これらの汚泥を堆肥(コンポスト)化して
資源として再利用するコンポスト化処理が知られてい
る。
【0003】コンポスト化処理では発酵を好適に行うた
めに水分、温度調整を行う必要がある。これらの調整を
精度良く行うため、コンポスト原料(汚泥に返送コンポ
ストを混ぜたもの)を攪拌混合する装置が用いられる。
この種の攪拌混合装置として特開平8−103643号公報に
開示されているようなミキサー装置がある。
【0004】このミキサー装置は、内部に相互に逆螺旋
状となっている二重スクリューを有しており、この二重
スクリューで内部に投入されたコンポスト原料を攪拌す
ることで、コンポスト原料の水分、温度等を均一に保つ
とともに、通気性を良くして良好な発酵を実現するもの
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た二重スクリュー式のミキサーは、本体容器を回転させ
るミキサーに比べて装置自体を小型化することができる
一方で、ミキサー内部で混合の不均一性が発生した場
合、不均一性を解消することが難しい。発酵中に混合が
不均一になると結果的に未発酵のまま排出される汚泥が
混入することになり、全体が堆肥として使用できなくな
ってしまい、製品の歩留まりが低下してしまう。
【0006】そこで、本発明は、二重スクリュー式ミキ
サーを用いた発酵乾燥機において、確実に均一混合を実
現できる発酵乾燥機を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る発酵乾燥機は、略円筒型の本体容器内
の円筒軸方向を回転軸とする相互に逆螺旋状の二重スク
リューを備え、この二重スクリューによって本体容器内
に投入した汚泥を攪拌し、発酵乾燥させて堆肥を生成す
る発酵乾燥機であって、この本体容器の円筒軸方向の荷
重偏差を検出する検出手段と、この本体容器の所定の位
置に接続され、本体容器を上下動させることで本体容器
の円筒軸を傾斜させる本体容器上下動手段と、検出手段
で検出された荷重偏差に基づいて本体容器上下動手段に
よる上下動を制御することで本体容器の傾斜を調整する
制御装置と、を備えていることを特徴とする。
【0008】本発明によれば、本体容器内でコンポスト
原料の混合が不均一になった場合には、本体容器の円筒
軸方向で荷重偏差が発生する。制御装置はこの荷重偏差
を検出手段により検出して本体容器上下動手段を制御し
て、本体容器内で原料が偏っている側を反対側より上げ
るように本体容器の傾斜を調整することで、原料の偏り
を是正し、混合を均一に維持する。その結果、発酵の不
均一を抑制することができる。
【0009】本体容器上下動手段は、電動又は油圧式の
ジャッキ装置であることが好ましい。本発明の発酵装置
は内部に二重スクリューを有しているため、わずかに回
転軸を傾斜させるだけで原料の偏りを是正することが可
能である。したがって、上下動手段には大がかりな装置
は必要なく、電動又は油圧式のジャッキ装置などの簡易
な構成の装置を適用することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の好適な実施の形態について詳細に説明する。説明の理
解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に
対しては可能な限り同一の参照番号を附し、重複する説
明は省略する。
【0011】図1は、本発明に係る発酵乾燥システムの
概略構成図である。このシステムは、本発明に係る発酵
乾燥機5を中心としたシステムである。発酵乾燥機5
は、ドラム状の本体容器51を有しており、この本体容
器51は、軸方向の2ヶ所に2個ずつ配置されたダンパ
ー14を介して台15上に配置されている。台15は同
じく軸方向の2ヶ所に2個ずつ配置されたロードセル1
6を介して台17上に配置され、その台17は、軸方向
の2ヶ所に2個ずつ配置されたジャッキ18により支持
されている。
【0012】本体容器51の中心には、後述する回転軸
52が貫通配置されており、その本体容器51外部に出
た一端には、この回転軸52を駆動するモータ6が取り
付けられている。
【0013】発酵乾燥機5の一端の上部に設けられた汚
泥投入口51aの上には、汚泥を脱水してシート状にし
て排出するベルトプレス等の脱水機4が配置されてい
る。この脱水機4の汚泥投入口には、汚泥凝集槽3が接
続されており、汚泥凝集槽3には、汚泥貯留槽1とポリ
硫酸鉄貯槽2が接続されている。
【0014】発酵乾燥機5の後述する空気ライン57に
は、ブロワ8と空気加熱器7を介した空気供給ラインL
1が接続されている。そして、発酵乾燥機5の空気排出
口51cに接続されている排気ラインL2上には、湿度
計11と流量計12とが配置され、排気ラインL2は排
気処理設備10へと導かれる。一方、発酵乾燥機5の製
品排出口51bから排出された堆肥は袋詰装置9へと導
かれる。
【0015】また、モータ6、脱水機4、空気加熱器
7、ブロワ8を制御する制御装置13には、湿度計11
と流量計12の出力が送られる。
【0016】ここで、発酵乾燥機5の内部構成を図2を
参照して説明する。発酵乾燥機5の本体容器51の内部
は円筒を横倒しにした形状であって、一方の端部の上側
に投入口51aが、他方の端部の下側に製品の排出口5
1bが設けられている。また、下側には、内部に空気を
導入する空気ライン57が設けられ、バルブ58へと接
続されている。一方、排出口51bの上には、空気の排
出口51cが設けられている。
【0017】この発酵乾燥機5の本体容器51の内部に
は、前述したように回転軸52が貫通配置されている。
そして、この回転軸52の周囲には、螺旋状の外羽根5
3が配置されており、外羽根53と回転軸52の間に
は、外羽根53と逆向きの螺旋状の内羽根54が配置さ
れている。ここで、良好な攪拌を行い、外羽根53、内
羽根54、回転軸52それぞれの隙間での搬送物のブリ
ッジを防止し、装置の組み立てを容易にするために、内
壁51iと外羽根53の外周縁との間隔は0〜30mm
が好ましく、内羽根54の内周縁と回転軸52との間
隔、外羽根53の内周縁と内羽根54の外周縁との間隔
は50mm以上とすることが好ましい。
【0018】また、内羽根54の軸方向の投影面積は、
外羽根53の軸方向の投影面積の1.1〜1.3倍とす
ることが好ましい。このように羽根53、54の投影面
積を異ならせると、両者の搬送量が異なってくるため、
搬送物が単純に循環するのではなく、循環時に良好な混
合が促進されることになり、外羽根と内壁との間におけ
る搬送物の圧縮が防止されるとともに、内容物の充填率
が変化しても安定して短時間で内容物が完全混合され
る。すなわち、内羽根の投影面積が外羽根の投影面積の
1.1倍未満では充填率が低い場合に、1.3倍を超え
ると充填率が高い場合にそれぞれ攪拌効果が低下して内
容物が完全混合されるまでに長時間を要するようになる
からである。
【0019】このとき、外羽根53と内羽根54の外径
比は1.4〜1.6に設定されていることが好ましい。
このように設定すると、運転の際にそれぞれの羽根の周
速を攪拌効率と圧密現象の発生防止とを確実に達成でき
る適切な値に設定することが容易だからである。
【0020】また、両方の羽根53、54のピッチ(羽
根に沿って回転軸の周りを1周した際に回転軸52の軸
方向へ進む距離)Lは同一に設定され、L/2毎に同じ
位置で重なり合うように配置されている。もちろん、両
者のピッチを異ならせてもよいが、ピッチを同一に設定
すると、羽根53、54を回転軸52に固定する固定部
材の配置設定が容易になり、製作が容易になる利点があ
る。このピッチLは、外羽根53の外径Dの0.4〜
0.6倍に設定されていることが好ましい。そして、回
転軸52に対する羽根の角度であるリード角θ(羽根が
回転軸に対して直交する場合に0となる)は外羽根53
の場合で25°以下に設定されていることが好ましく、
14°〜22°となっていることがより好ましい。外羽
根のリード角が14°未満の場合は攪拌効果が低下する
傾向にあり、他方、22°を超えるといわゆる圧密現象
が発生しやすくなる傾向にあるため、外羽根リード角を
14°〜22°以下とすることによって充分な攪拌効率
と圧密現象の発生防止とを両立させることが可能とな
る。
【0021】また、内羽根54のリード角は18°〜2
8°となっていることが好ましく、外羽根53と内羽根
54のリード角の比率(=(外羽根リード角)/(内羽
根リード角))は0.7〜0.8とすることがより好ま
しい。このように設定することによって充分な攪拌効率
と圧密現象の発生防止とを両立させることが可能とな
る。
【0022】各羽根53、54のそれぞれの軸方向長さ
は3.5Lであるが、外羽根53を内羽根54より投入
口51a方向へL/4ずらされて配置されている。した
がって、排出口51b側では、内羽根54が外羽根53
よりL/4はみ出して配置されている。それによって、
汚泥投入口側の端部における圧密現象の発生をより効果
的に防止できる。
【0023】外羽根53と内羽根54とは、回転軸52
から一定間隔で放射状に突き出している柱部材56a〜
cにより固定されている。そして、外羽根53は投入口
51a側の面が柱部材56aあるいは56cへと固定さ
れており、反対側の面は突起物のない露出面とされてい
る。図3は、柱部材56aと外羽根53との関係を示す
断面図であり、図の左側が投入口51a側に該当する。
図に示されるように柱部材56aには、外羽根53を収
容する収容部αが設けられており、外羽根53の露出面
に近接する部分には斜めに切り込まれた切り欠き部βが
設けられている。内羽根54では逆に排出口51b側の
面が同様に柱部材56bあるいは56cに固定され、反
対側の面が突起物のない露出面とされている。外羽根5
3、内羽根54とも柱部材56a〜56cによる固定面
とは反対側の面は研磨面あるいはテフロン(登録商標)
等でコーティングされた平滑面とされている。もちろ
ん、固定面側についても平滑面としても構わない。
【0024】外羽根53の外周近傍には、スクレーパー
55a〜55cが配置されている(図2には全てのスク
レーパーを図示してはいない)。両端のスクレーパー5
5a、55cは、柱部材56aまたは外羽根53に取り
付けられており、内壁51iに接触あるいは近接するよ
うに配置されている。中間に存在するスクレーパー55
bは、図4に示されるように、取り付け部材55dを介
して柱部材56aに取り付けられているもので、弾力性
を有しているゴム等の膜が好適である。このスクレーパ
ー55bの長さlsは隣接するスクレーパー55bまで
の軸方向の距離より長いことが好ましく、スクレーパー
55bを外羽根53に90°間隔で取り付ける場合は、
lsはL/4より僅かに長く設定されていることが好ま
しい。
【0025】また、図5に示されるように、回転軸52
や柱部材56a、bを中空にして柱部材56a、bの外
部に取り付けた各種のセンサ(図示せず)と制御装置1
3とを接続する信号ライン59の経路としてもよい。こ
うしたセンサとしては温度計や湿度計が好適である。
【0026】続いて、この発酵乾燥システムの動作、す
なわち、本発明に係る発酵乾燥方法について説明する。
【0027】汚泥貯留槽1には、例えば、農業集落排水
や産業排水、小規模下水処理等の余剰活性汚泥が貯留さ
れている。これとポリ硫酸鉄貯槽2内のポリ硫酸鉄溶液
を汚泥凝集槽に導いて混合し、汚泥を凝集沈殿させる。
凝集沈殿後の汚泥を脱水機4に導いて含水率80%程度
まで脱水して厚さ1〜3mm程度の薄いシート状に加工
して排出する。
【0028】脱水機4の出口を発酵乾燥機5の汚泥投入
口の直上1〜2mの位置に配置することで、排出された
汚泥は細分化されて、そのまま発酵乾燥機5の本体容器
51内へと落下して投入される。発酵乾燥機5内には含
水率25〜35%に調整されたコンポストが発酵乾燥機
5内の容積の30〜40%充填されており、投入された
汚泥はこのコンポストと混合される。
【0029】このときに、発酵乾燥機5の回転軸52
は、モータ6を駆動することで回転させられている。こ
れにより、外羽根53と内羽根54も同時に回転軸52
を中心に回転している。その回転速度は、外羽根53の
周速度が2.0〜5.5m/分となるように設定すると
好適である。外羽根53の周速度が2.0m/分未満で
は攪拌効率が低下する傾向にあり、他方、5.5m/分
を超えるといわゆる圧密現象が生じやすくなる傾向にあ
るため、周速度を上記の範囲に設定することで、充分な
攪拌効率と圧密現象の発生防止とを確実に達成すること
が可能となる。このとき、内羽根54の周速度は1.4
〜4.0m/分となるように設定されていることが好ま
しい。
【0030】このような発酵乾燥機5においては、具体
的には、回転軸52を図2に示されるX方向に回転させ
ることにより、外周側に位置する汚泥・コンポストは外
羽根53によって矢印A方向へ移動させられる。一方、
内側に位置する汚泥・コンポストは内羽根54によって
矢印A方向とは逆向きの矢印B方向へと移動させられ
る。これにより、汚泥・コンポストが良好に混合され
る。
【0031】なお、この攪拌混合中に混合の不均一が発
生すると、本体容器51内における軸方向の汚泥の分布
が不均一になる。この結果、ロードセル16に付加され
る荷重もこれに応じて不均一なものとなる。本発明にお
いては、制御装置13はこの荷重の不均一を検出する
と、荷重が大きい側、すなわち、水分量の多い汚泥等が
偏在している側のジャッキ18を操作して本体容器51
の水分量の多い汚泥等が偏在している側を持ち上げて本
体容器51の回転軸を傾ける操作を行う。このときのジ
ャッキ18の操作量は5〜10cm程度で良い。回転軸
がわずかに傾くことで、低い側への水分の移動が行われ
るとともに、外羽根53、内羽根54による攪拌も促進
される効果が得られる。
【0032】荷重の不均一が所定以下となったら、上げ
ていたジャッキ18を元に戻すことで回転軸を傾けるこ
とによる混合不均一や圧密現象が発生するのを防止す
る。
【0033】このようにして、混合後の水分量が45%
程度となるまで汚泥を追加投入し、汚泥とコンポストを
本体容器51内で数十サイクル循環させることにより、
良好に混合しおえたら、発酵工程に入る。この水分量
は、汚泥、コンポストの含水率を推定して汚泥の投入量
と残存するコンポストの量から算定する。
【0034】汚泥・コンポストを従来見られたようなド
ラム状容器内でドラム状容器を回転させることにより混
合させると、ドラムの回転によって数センチから数十セ
ンチの塊状汚泥が形成されるいわゆる転動造粒現象が起
こる。従来、このような転動造粒現象を防ぐためにはも
みがらや木材チップ等の副資材を大量に導入する方法が
採られていたが、この方法では汚泥の容積が増して、装
置が大型化するという欠点があった。さらにこのような
塊状汚泥においては発酵が内部まで進まず、コンポスト
として利用できない。
【0035】本実施形態においては、容器内に配置した
外羽根53と内羽根54とからなる二重スクリューによ
って混合を行う。ここで、外羽根53と内羽根54の搬
送面(露出面)を平滑面としているので、この搬送面に
搬送物である汚泥等が付着することがなく、付着による
転動造粒の発生を抑制できる。さらに、本体容器51の
内壁51i等に付着した搬送物もスクレーパー55a〜
55cにより掻き取られて中央部分の搬送物と混合され
るので、転動造粒現象を効果的に抑制して良好な攪拌混
合を行うことが可能である。また、ピッチL、リード角
θを小さく設定することで、搬送物の軸方向への急速な
移動を抑制することで、圧密の発生を抑制している。特
に、混合時の含水率を45%以下に維持することで、転
動造粒現象を効果的に抑制して造粒率を許容値以下に維
持している。
【0036】本実施形態では、乾燥コンポストに汚泥を
混合することで造粒率の許容限度を超えないような含水
率を維持することができる。また、乾燥コンポストは副
資材に比べて容積が小さく、装置が大型化することがな
い。さらに、本体容器51全体を回転させる場合と比較
して、二重スクリューを有する回転軸52のみを回転さ
せれば良いので、必要な動力が小さくて済み、モータ6
も小型の装置が適用できる。また、ジャッキ18の操作
量は少なくて済むので、小型の油圧あるいは電動ジャッ
キを利用することができ、設備の大型化を招くことがな
い。
【0037】発酵工程では、好気性発酵菌により汚泥中
の有機物が分解され、発生した熱によって汚泥・コンポ
ストから水分が蒸発する。好気性を維持するためにブロ
ワ8により空気ライン57を介して発酵乾燥機5内に空
気が吹き込まれる。また、3時間から5時間に一回、約
10分かけて回転軸52を1回転させることにより汚泥
・コンポストの切り返しを行う。こうして発酵によって
汚泥がコンポスト化される。
【0038】さらに、混合不均一が発生した場合には、
発酵前の攪拌混合時と同様にジャッキ18を操作して本
体容器51の傾きを調整して攪拌混合を行うことで混合
不均一を解消するので、良好な混合を確保して、発酵の
不均一を防止することが可能である。
【0039】65℃以上の発酵温度を2日以上維持し、
(工程全体としては4〜5日間に相当する)含水率が3
0〜40%に達したら生成されたコンポストのうち所定
量を発酵乾燥機5の排出口51bから排出して袋詰装置
9に導き、通気性のある製品袋に小分けして詰められ
る。含水率は排気ライン上に設置された湿度計11と流
量計12の検出結果を基にして制御装置13がまず、蒸
発水分量を算出し、この蒸発水分量を基にして発酵乾燥
機5内の汚泥・コンポストの含水率を推定する。なお、
農業集落排水等の場合は、余剰汚泥のみでは充分な発酵
温度を維持することが難しいので、油かすや米ぬか、乾
燥鶏糞などの添加剤を加えることが好ましい。
【0040】袋詰めされたコンポストは1〜2ヶ月間2
次発酵させられた後、製品として利用される。一方、本
体容器51内にはコンポストが残存している。このコン
ポストは次に発酵を行う汚泥の水分調整に用いるために
乾燥される。具体的には、ブロワ8から供給する空気を
空気加熱器7で加熱して本体容器51内に送り込むこと
で、加熱によりコンポストの水分を蒸発させて含水率を
25〜35%に調整する。この水分調整も上述したよう
に排気ライン上に設置された湿度計11と流量計12の
検出結果を基に制御装置13が蒸発水分量を算出するこ
とで調整が行われる。
【0041】ここでは、流量計12により排気流量を直
接測定する例を説明したが、ブロワ8の供給量から排気
流量を推定することも可能である。
【0042】本発明では、従来の混合機、発酵装置、造
粒機を分離した発酵乾燥システムと比較して、混合から
発酵、造粒までを発酵乾燥機5のみで行うことができ、
小型化が可能となる。また、工程の大部分を占める発酵
工程、乾燥工程が自動化されているため、省力化も可能
であり、特に、小規模の処理施設に適している。
【0043】また、本体容器51は内部が必ずしも円筒
形である必要はなく、下側の内壁の横断面が半円弧形状
であれば良く、上側は外羽根53の外径に対して余裕を
有していてもよい。例えば、図6に断面を示すように、
下側の内壁51lは半円弧状であって、上側の内壁51
u部分は直胴形式であってもよい。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、二
重スクリューを用いて攪拌混合を行う発酵乾燥機におい
て、乾燥機内の汚泥等の荷重偏差を検出し、これに基づ
いてジャッキ等の本体容器上下動手段によって発酵乾燥
機を傾けることで汚泥等の混合不均一が発生した場合に
これを効果的に解消して良好な攪拌混合を行うことが可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る発酵乾燥システムの実施形態を示
すブロック図である。
【図2】本発明に係る発酵乾燥機の内部構造を説明する
図である。
【図3】図2の発酵乾燥機の外羽根と柱部材との関係を
示す図である。
【図4】図2の発酵乾燥機のスクレーパーの構造を示す
図である。
【図5】図2の発酵乾燥機のセンサの取り付けを示す図
である。
【図6】本発明に係る発酵乾燥機の別の形態の容器断面
を示す図である。
【符号の説明】
1…汚泥貯留槽、2…ポリ硫酸鉄貯槽、3…汚泥凝集
槽、4…脱水機、5…発酵乾燥機、6…モータ、7…空
気加熱器、8…ブロワ、9…袋詰装置、10…排気処理
設備、11…湿度計、12…流量計、13…制御装置、
16…ロードセル、18…ジャッキ、51…本体容器、
52…回転軸、53…外羽根、54…内羽根、55…ス
クレーパー、56…柱部材。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略円筒型の本体容器内の円筒軸方向を回
    転軸とする相互に逆螺旋状の二重スクリューを備え、前
    記二重スクリューによって本体容器内に投入した汚泥を
    攪拌し、発酵乾燥させて堆肥を生成する発酵乾燥機であ
    って、 前記本体容器の円筒軸方向の荷重偏差を検出する検出手
    段と、 前記本体容器の所定の位置に接続され、前記本体容器を
    上下動させることで前記本体容器の円筒軸を傾斜させる
    本体容器上下動手段と、 前記検出手段で検出された荷重偏差に基づいて前記本体
    容器上下動手段による上下動を制御することで前記本体
    容器の傾斜を調整する制御装置と、 を備えている発酵乾燥機。
  2. 【請求項2】 前記本体容器上下動手段は、電動又は油
    圧式のジャッキ装置である請求項1記載の発酵乾燥機。
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Cited By (5)

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