JP2002068872A - 発酵乾燥機および発酵乾燥システム並びに発酵乾燥方法 - Google Patents

発酵乾燥機および発酵乾燥システム並びに発酵乾燥方法

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JP2002068872A
JP2002068872A JP2000222872A JP2000222872A JP2002068872A JP 2002068872 A JP2002068872 A JP 2002068872A JP 2000222872 A JP2000222872 A JP 2000222872A JP 2000222872 A JP2000222872 A JP 2000222872A JP 2002068872 A JP2002068872 A JP 2002068872A
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fermentation
sludge
blade
compost
outer blade
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JP2000222872A
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Toshihiko Abe
俊彦 安部
Takanori Nagai
貴徳 永井
Minoru Hayakawa
稔 早川
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
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    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置構成が簡単でかつ必要な動力も小さいた
め小規模のコンポスト化処理への適用が容易であり、転
動造粒現象の発生も抑制され、しかも被処理物の充填率
が変化しても安定して短時間で被処理物を完全混合する
ことが可能な発酵乾燥機を提供すること。 【解決手段】 汚泥を発酵乾燥させて堆肥を生成する発
酵乾燥機5は、本体容器51内部に、互いに逆向きの二
重螺旋状に配置されている外羽根53と内羽根54とが
取り付けられている回転軸52が貫通配置されており、
内羽根54の回転軸52の軸方向への投影面積が外羽根
53の投影面積の1.1〜1.3倍となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発酵乾燥機とこれ
を用いた発酵乾燥システムおよび発酵乾燥方法に関し、
特に汚泥の発酵乾燥を行う発酵乾燥機とこれを用いた発
酵乾燥システムおよび発酵乾燥方法に関する。
【0002】
【従来の技術】下水などを活性汚泥処理した際に発生す
る余剰汚泥(活性汚泥と凝集沈殿汚泥からなる)の処理
方法として、これらの汚泥を堆肥(コンポスト)化して
資源として再利用するコンポスト化処理が知られてい
る。
【0003】図10は、従来のコンポスト化処理システ
ムの概略構成図である。汚泥貯留槽1内の汚泥は一部が
汚泥乾燥機14に送られて乾燥された後、混合機15に
送られて乾燥を経ていない汚泥や返送コンポストと混合
することにより水分が約55%に調整される。この汚泥
は1次発酵装置5aで少なくとも65℃以上で少なくと
も2日間発酵処理され、約10日間で2次発酵装置5b
へと送られる。2次発酵装置5bで約2ヶ月間発酵処理
されたコンポストは造粒機16で成形された後に、袋詰
装置9で製品として小分けされ出荷される。
【0004】上述したように、従来のコンポスト化処理
システムは、混合機15、1次発酵装置5a、2次発酵
装置5b、造粒機16からなり、装置構成が大型で複雑
なものとなる。このため、大規模な処理システムには向
いているが、小規模下水処理場や農業集落排水処理施設
等の余剰活性汚泥のコンポスト化処理への適用には向い
ていないという問題があった。
【0005】一方、特開平8−73290号公報等にお
いては、内周面に螺旋状の送り羽根を備えた発酵タンク
そのものを回転させると共に、発酵タンク内に挿通され
た螺旋状の反転送り羽根を備えた回転軸を回転させるこ
とによって有機廃棄物を発酵タンク内に所望時間滞留さ
せて好気的発酵条件下で発酵乾燥させる発酵乾燥装置が
開示されている。
【0006】しかしながら、このようなドラム状の発酵
タンクそのものを回転させるタイプの発酵乾燥装置によ
り汚泥を処理すると、発酵タンクの回転によって数セン
チから数十センチの塊状汚泥が形成されるいわゆる転動
造粒現象が起こり、このような塊状汚泥においては発酵
が内部まで進まず、コンポストとして利用できないとい
う問題があった。また、このような転動造粒現象を防ぐ
ために一般的にもみがらや木材チップ等の副資材を大量
に導入する方法が採られていたが、この方法では汚泥の
容積が増して装置が大型化するという欠点があった。さ
らに、このタイプの発酵乾燥装置においてはドラム状の
発酵タンクそのものを回転させるために比較的大きな動
力を要するという問題もあった。
【0007】また、特開平8−103643号公報にお
いては、回転軸の周囲に互いに旋回方向が逆転するよう
に多重に設けられたリング状螺旋翼を回転させることに
よって被処理物を効率的に混合できる攪拌用ミキサーが
開示されている。
【0008】しかしながら、特開平8−103643号
公報に記載のように単に互いに旋回方向が逆転するよう
に多重に設けられたリング状螺旋翼を備えた従来のミキ
サーにおいては、被処理物の充填率の変化によって攪拌
の効率が大きく変動するという問題があり、通常50%
前後の充填率で汚泥と乾燥堆肥とが混合されるものの対
象とする汚泥によって充填率が比較的変化する汚泥の発
酵乾燥処理には十分なものではなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、装
置構成が簡単でかつ必要な動力も小さいため小規模のコ
ンポスト化処理への適用が容易であり、転動造粒現象の
発生も抑制され、しかも被処理物の充填率が変化しても
安定して短時間で被処理物を完全混合することが可能な
発酵乾燥機、並びにその発酵乾燥機を利用した発酵乾燥
システム及び発酵乾燥方法を提供することを課題とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の発酵乾燥機は、汚泥を発酵乾燥させて堆肥
を生成するものであって、(1)下側の内壁は横転させた
仮想円筒の円筒面の下半分に対応し、上側の内壁はこの
仮想円筒の円筒面かその外側に位置し、材料投入口と製
品排出口とが設けられている本体容器と、(2)本体容器
内にこの仮想円筒の中心軸に沿って回転可能に配置され
ている回転軸と、(3)外周縁が本体容器の下側の内壁に
近接し、内周縁と回転軸との間に所定の隙間を有するよ
う回転軸を中心として螺旋状に回転軸に固定配置されて
いる外羽根と、(4)回転軸と外羽根の内周縁との間に回
転軸を中心として外羽根とは逆螺旋状に回転軸に固定配
置されている内羽根と、を備えており、(5)内羽根の回
転軸の軸方向への投影面積が外羽根の投影面積の1.1
〜1.3倍となっていることを特徴とする。
【0011】こうした構成の発酵乾燥機の本体容器内に
汚泥及び乾燥堆肥が存在する状態で回転軸を回転させる
と、内壁近くに存在する内容物(被処理物)は、この内
壁近くに配置されている外羽根によって回転軸に沿った
所定の方向(以下、第一の方向と呼ぶ。)に移動させら
れる。一方、回転軸近くに存在する内容物は、内羽根に
よって同じ回転軸に沿って第一の方向とは逆の方向へと
移動させられる。このように本発明の発酵乾燥機におい
ては本体容器内に配置された外羽根と内羽根とからなる
二重スクリューによって本体容器内の内容物は良好に攪
拌混合され、しかも内容物が攪拌される際に外羽根及び
内羽根によってせん断力が与えられるため転動造粒現象
の発生が抑制される。
【0012】また、本発明の発酵乾燥機においては外羽
根と内羽根が取り付けられた回転軸のみを回転させてい
るので、ドラム状の本体容器そのものを回転させる場合
と比較して回転に要する動力が少なくて済み、省エネル
ギー化が図れる。
【0013】さらに、本発明の発酵乾燥機においては、
内羽根の回転軸の軸方向への投影面積が外羽根の投影面
積の1.1〜1.3倍となっている。そのため、両者の
搬送速度の違いにより良好な攪拌が行え、外羽根と内壁
との間における搬送物の圧縮が防止されると共に、内容
物の充填率が変化しても安定して短時間で内容物が完全
混合される。すなわち、内羽根の投影面積が外羽根の投
影面積の1.1倍未満では充填率が低い場合(特に充填
率が40%以下の場合)に攪拌効率が低下して内容物が
完全混合されるまでに長時間を要するようになり、他
方、1.3倍を超えると充填率が高い場合(特に充填率
が60%以上の場合)に攪拌効率が低下して内容物が完
全混合されるまでに長時間を要するようになる。
【0014】なお、汚泥と乾燥堆肥とを混合する場合に
おける「完全混合」された状態とは、一般的に、本体容
器の汚泥が投入される側の端部における内容物の含水率
とその反対側の端部における内容物の含水率の比率が
0.95〜1.05の範囲内となった状態をいい、この
ような状態とした後に後述する発酵工程に移行しないと
発酵状態が不均一となる傾向にある。
【0015】また、本発明の発酵乾燥機においては、回
転軸に直交する面に対する外羽根の角度である外羽根リ
ード角が14〜22°となっていることが好ましい。外
羽根リード角が14°未満では攪拌効率が低下する傾向
にあり、他方、22°を超えるといわゆる圧密現象が発
生し易くなる傾向にあるため、外羽根リード角が14〜
22°となっていることによって十分な攪拌効率と圧密
現象の発生防止とがより確実に達成される傾向にある。
【0016】なお、「圧密」現象とは、内容物が羽根と
一体化して共廻りしてしまういわゆる「練り込み」状態
や、本体容器の端部の内壁等に内容物が押し付けられて
移動しなくなってしまう状態となることをいい、このよ
うな圧密現象が発生してしまうと内容物の攪拌が著しく
阻害されることとなる。
【0017】また、本発明の発酵乾燥機は、回転軸から
外周側方向に放射状に延在して、内羽根及び/又は外羽
根を回転軸に固定している柱部材をさらに備えているこ
とが好ましい。このような柱部材を介して内羽根及び/
又は外羽根が回転軸に固定されることにより、内羽根や
外羽根の回転軸への取り付け部材部分への搬送物の付着
が効果的に防止される傾向にある。
【0018】さらに、本発明の発酵乾燥機は、外羽根の
外周縁近傍に固定されているスクレーパーをさらに備え
ていてもよい。このスクレーパーが下半分の内壁部分に
付着した搬送物を掻き取るので圧密現象の発生がより効
果的に防止される傾向にある。
【0019】また、本発明の発酵乾燥機においては、外
羽根とその外羽根の送り方向前面の容器本体内壁との間
に外羽根のピッチの1/4以上の空間、並びに内羽根と
その内羽根の送り方向前面の容器本体内壁との間に内羽
根のピッチの1/4以上の空間、を有していることが好
ましい。このようにすれば材料投入口側の端部における
圧密現象の発生がより効果的に防止される傾向にある。
【0020】本発明の発酵乾燥システムは、(1)上記本
発明の発酵乾燥機と、(2)発酵乾燥機の回転軸を回転さ
せる駆動装置と、(3)発酵乾燥機の本体容器内部を加熱
する加熱装置と、(4)汚泥を脱水してシート状の脱水ケ
ーキとして発酵乾燥機の材料投入口へと導く汚泥脱水機
と、を備えていることを特徴とする。
【0021】このような本発明の発酵乾燥システムによ
れば、前述の本発明の発酵乾燥機を用いて後述する本発
明の発酵乾燥方法をより確実に実行することが可能とな
り、しかも上記汚泥脱水機によって汚泥が脱水及び細分
化されて乾燥堆肥と混合されるので、転動造粒現象の発
生がより確実に抑制される。
【0022】本発明の発酵乾燥方法は、上記本発明の発
酵乾燥機を用いて汚泥を発酵乾燥させて堆肥を生成する
方法であって、(1)発酵乾燥機の本体容器内に汚泥を投
入し、回転軸を回転させて外羽根と内羽根によって、投
入された汚泥と本体容器内に残存する乾燥堆肥とを混合
して汚泥と乾燥堆肥との混合物を得る混合工程と、(2)
回転軸を間欠的に回転させることで混合物を間欠的に攪
拌しながら、本体容器内に空気を注入して好気状態を維
持しつつ汚泥を発酵乾燥させて堆肥を生成する発酵工程
と、(3)発酵後の堆肥の一部を発酵乾燥機の外部へ排出
する排出工程と、(4)発酵乾燥機の本体容器内に残存す
る堆肥を加熱して乾燥堆肥を得る乾燥工程と、を備えて
おり、(5)発酵乾燥機の回転軸を外羽根の周速が2.0
〜5.5m/minとなる速度で回転させることを特徴
とする。
【0023】上述の構成の発酵乾燥機の本体容器内に乾
燥堆肥が残存する状態で、さらに汚泥を投入して、互い
に交差する螺旋状に配置されている内羽根と外羽根とが
取り付けられている回転軸を回転させる。すると、残存
していた乾燥堆肥と追加された汚泥とが上述の本発明の
発酵乾燥機によって良好に攪拌混合される。
【0024】その後、好気性発酵菌により汚泥中の有機
物が分解され(発酵)、分解時に発生した熱により汚泥
中の水分が蒸発する。好気性状態を保つために汚泥中に
は空気が注入されるとともに、この回転軸を間欠的に回
転させることで内羽根と外羽根によって汚泥・乾燥堆肥
混合物の切り返しが行われる。
【0025】発酵完了後は生成された堆肥の一部を残し
て排出し、残存する堆肥は加熱してさらに水分を蒸発さ
せて乾燥させる。こうして乾燥された堆肥と新たな汚泥
を混合することで発酵に適した水分量に汚泥・乾燥堆肥
混合物の水分量を調整することが可能となる。
【0026】ここで、発酵乾燥機の回転軸の回転速度
は、外羽根の周速が2.0〜5.5m/minとなる速
度で回転される。外羽根の周速が2.0m/min未満
では攪拌効率が低下し、他方、5.5m/minを超え
るといわゆる圧密現象が発生し易くなるため、外羽根の
周速が2.0〜5.5m/minとなっていることによ
って十分な攪拌効率と圧密現象の発生防止とがより確実
に達成される。
【0027】さらに、本発明の発酵乾燥方法において
は、汚泥を脱水してシート状の脱水ケーキとして発酵乾
燥機の本体容器内に投入する脱水工程をさらに備えてい
ることが好ましい。このようにすると、汚泥が細分化さ
れて乾燥堆肥と混合されるので、転動造粒現象の発生が
より確実に抑制される傾向にある。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の好適な実施の形態について詳細に説明する。説明の理
解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に
対しては可能な限り同一の参照番号を附し、重複する説
明は省略する。
【0029】図1は、本発明の発酵乾燥システムの好適
な一実施形態の概略構成図である。このシステムは、本
発明の発酵乾燥機5を中心としたシステムであり、かか
る発酵乾燥機5の好適な一実施形態を図2に示す。すな
わち、発酵乾燥機5は、ドラム状の本体容器51を有し
ており、その中心軸がほぼ水平に配置されている。本体
容器51の中心には、後述する回転軸52が貫通配置さ
れており、その本体容器51の外部に出た一端には、こ
の回転軸52を駆動するモータ6が取り付けられてい
る。
【0030】発酵乾燥機5の一端の上部に設けられた汚
泥投入口(材料投入口)51aの上には、汚泥を脱水し
てシート状の脱水ケーキにして排出する汚泥脱水機4が
配置されている。この汚泥脱水機4の汚泥投入口には、
汚泥凝集槽3が接続されており、汚泥凝集槽3には、汚
泥貯留槽1とポリ硫酸鉄貯槽2が接続されている。
【0031】発酵乾燥機5の後述する空気ライン57に
は、空気供給ラインL1を介してブロワ8と空気加熱器7
が接続されている。そして、発酵乾燥機5の空気排出口
51cに接続されている排気ラインL2上には、湿度計1
1と流量計12とが配置され、排気ラインL2は排気処理
設備10へと導かれる。一方、発酵乾燥機5の製品排出
口51bから排出された堆肥は袋詰装置9へと導かれ
る。
【0032】また、モータ6、汚泥脱水機4、空気加熱
器7、ブロワ8を制御する制御装置13には、湿度計1
1と流量計12の出力が送られる。
【0033】ここで、発酵乾燥機5の内部構成を図2を
参照して説明する。発酵乾燥機5の本体容器51の内部
は円筒を横倒しにした形状であって、一方の端部の上側
に投入口51aが、他方の端部の下側に製品の排出口5
1bが設けられている。また、下側には、内部に空気を
導入する空気ライン57が設けられ、バルブ58へと接
続されている。一方、排出口51bの上には、空気の排
出口51cが設けられている。
【0034】この発酵乾燥機5の本体容器51の内部に
は、前述したように回転軸52が貫通配置されている。
そして、この回転軸52の周囲には、螺旋状の外羽根5
3が配置されており、外羽根53と回転軸52の間に
は、外羽根53と逆向きの螺旋状の内羽根54が配置さ
れている。ここで、良好な攪拌を行い、外羽根53、内
羽根54、回転軸52それぞれの隙間での搬送物のブリ
ッジを防止し、かつ装置の組み立てを容易にするため
に、内壁51iと外羽根53の外周縁との間隔は0〜3
0mmが好ましく、内羽根54の内周縁と回転軸52と
の間隔、外羽根53の内周縁と内羽根54の外周縁との
間隔は50mm以上とすることが好ましい。
【0035】また、内羽根54の回転軸方向の投影面積
は、外羽根53の回転軸方向の投影面積の1.1〜1.
3倍とすることが必要である。このように羽根53、5
4の投影面積を所定の比率で異ならせると、両者の搬送
量が異なってくるため、搬送物が単純に循環するのでは
なく循環時に良好な混合が促進されることになり、外羽
根と内壁との間における搬送物の圧縮が防止されると共
に、内容物の充填率が変化しても安定して短時間で内容
物が完全混合される。すなわち、内羽根の投影面積が外
羽根の投影面積の1.1倍未満では充填率が低い場合
(特に充填率が40%以下の場合)に攪拌効率が低下し
て内容物が完全混合されるまでに長時間を要するように
なり、他方、1.3倍を超えると充填率が高い場合(特
に充填率が60%以上の場合)に攪拌効率が低下して内
容物が完全混合されるまでに長時間を要するようにな
る。
【0036】また、両方の羽根53、54のピッチ(羽
根に沿って回転軸の周りを1周した際に回転軸52の軸
方向へ進む距離)Lは同一に設定され、L/2毎に同じ
位置で重なり合うように配置されている。もちろん、両
者のピッチを異ならせてもよいが、ピッチを同一に設定
すると、羽根53、54を回転軸52に固定する固定部
材の配置設定が容易になり、製作が容易になる利点があ
る。このピッチLは、外羽根53の外径Dの0.4〜
0.6倍に設定されていることが好ましい。そして、回
転軸52に直交する面に対する羽根の角度であるリード
角θ(羽根が回転軸に対して直交する場合に0となる)
は、外羽根53の場合で25度以下に設定されているこ
とが好ましく、14〜22°となっていることがより好
ましい。外羽根リード角が14°未満では攪拌効率が低
下する傾向にあり、他方、22°を超えるといわゆる圧
密現象が発生し易くなる傾向にあるため、外羽根リード
角が14〜22°となっていることによって十分な攪拌
効率と圧密現象の発生防止とがより確実に達成される傾
向にある。
【0037】また、内羽根54のリード角は18〜28
°となっていることが好ましく、(外羽根リード角/内
羽根リード角)の比率が0.7〜0.8であることがよ
り好ましい。このようにすることによって十分な攪拌効
率と圧密現象の発生防止とがより確実に達成される傾向
にある。
【0038】図2に示す各羽根53、54のそれぞれの
軸方向長さは3.5Lであるが、外羽根53を内羽根5
4より汚泥投入口51a方向へL/4ずらされて配置さ
れている。したがって、製品排出口51b側では、内羽
根54が外羽根53よりL/4はみ出して配置されてい
ることになる。それによって汚泥投入口側の端部におけ
る圧密現象の発生がより効果的に防止される傾向にあ
る。
【0039】また、外羽根53と内羽根54とは、回転
軸52から一定間隔で放射状に突き出している柱部材5
6a〜cにより固定されている。そして、外羽根53は
汚泥投入口51a側の面が柱部材56aあるいは56c
へと固定されており、反対側の面は突起物のない露出面
とされている。図3は、柱部材56aと外羽根53との
関係を示す断面図であり、図の左側が汚泥投入口51a
側に該当する。図に示されるように柱部材56aには、
外羽根53を収容する収容部αが設けられており、外羽
根53の露出面に近接する部分には斜めに切り込まれた
切り欠き部βが設けられている。内羽根54では逆に製
品排出口51b側の面が同様に柱部材56bあるいは5
6cに固定され、反対側の面が突起物のない露出面とさ
れている。外羽根53、内羽根54とも柱部材56a〜
56cによる固定面とは反対側の面は研磨面あるいはテ
フロン(登録商標)等でコーティングされた平滑面とさ
れていることが好ましい。もちろん、固定面側について
も平滑面としても構わない。
【0040】さらに、図2に示す発酵乾燥機5において
は、外羽根53の外周近傍にはスクレーパー55a〜5
5cが配置されている(但し、図2には全てのスクレー
パーを図示してはいない)。両端のスクレーパー55
a、55cは、柱部材56aまたは外羽根53に取り付
けられており、内壁51iに接触あるいは近接するよう
に配置されている。中間に存在するスクレーパー55b
は、図4に示されるように、取り付け部材55dを介し
て柱部材56aに取り付けられているもので、弾力性を
有しているゴム等の膜が好適である。このスクレーパー
55bの長さlsは隣接するスクレーパー55bまでの
軸方向の距離より長いことが好ましく、スクレーパー5
5bを外羽根53に90°間隔で取り付ける場合はL/
4より僅かに長く設定されることが好ましい。
【0041】また、図5に示されるように、回転軸52
や柱部材56a、b、cを中空にして柱部材56a、
b、cの外部に取り付けた各種のセンサ(図示せず)と
制御装置13とを接続する信号ライン59の経路として
もよい。こうしたセンサとしては温度計や湿度計が好適
である。
【0042】続いて、この発酵乾燥システムの動作、す
なわち、本発明の発酵乾燥方法の好適な一実施形態につ
いて説明する。
【0043】汚泥貯留槽1には、例えば、農業集落排水
や産業排水、小規模下水処理等の余剰活性汚泥が貯留さ
れている。これとポリ硫酸鉄貯槽2内のポリ硫酸鉄溶液
を汚泥凝集槽3に導いて混合し、汚泥を凝集沈殿させ
る。凝集沈殿後の汚泥を汚泥脱水機4に導いて含水率8
0〜85%程度まで脱水して厚さ1〜3mm程度の薄い
シート状の脱水ケーキに加工して排出する。
【0044】汚泥脱水機4の出口を発酵乾燥機5の汚泥
投入口51aの直上1〜2mの位置に配置することで、
排出された汚泥は細分化されて、そのまま発酵乾燥機5
の本体容器51内へと落下して投入される。発酵乾燥機
5内には含水率25〜35%程度に調整されたコンポス
ト(堆肥)が発酵乾燥機5内の容積の30〜40%充填
されており、投入された汚泥はこの乾燥コンポストと混
合される。
【0045】このときに、発酵乾燥機5の回転軸52
は、モータ6を駆動することで回転させられている。こ
れにより、外羽根53と内羽根54が同時に回転軸52
を中心に回転している。その回転速度は、外羽根53の
周速が2.0〜5.5m/minとなるように設定する
と好適である。外羽根の周速が2.0m/min未満で
は攪拌効率が低下する傾向にあり、他方、5.5m/m
inを超えるといわゆる圧密現象が発生し易くなる傾向
にあるため、外羽根の周速が2.0〜5.5m/min
となっていることによって十分な攪拌効率と圧密現象の
発生防止とがより確実に達成される傾向にある。
【0046】また、内羽根54の周速が1.4〜4.0
m/minとなるように設定することが好ましく、(外
羽根の周速/内羽根の周速)の比率が1.4〜1.6で
あることがより好ましい。このようにすることによって
十分な攪拌効率と圧密現象の発生防止とがより確実に達
成される傾向にある。
【0047】このような発酵乾燥機5においては、具体
的には、回転軸52を図2に示されるX方向に回転させ
ることにより、外周側に位置する汚泥・コンポストは外
羽根53によって矢印A方向へ移動させられる。一方、
内側に位置する汚泥・コンポストは内羽根54によって
矢印A方向とは逆向きの矢印B方向へと移動させられ
る。これにより、汚泥・コンポストが良好に混合され
る。そして、混合後の水分量(汚泥・コンポスト混合物
の平均の含水率)が40〜45%程度となるまで汚泥を
追加投入し、汚泥とコンポストを本体容器51内で数十
サイクル循環させることにより完全混合状態となるまで
混合しおえたら、発酵工程に入る。この水分量は、汚
泥、コンポストの含水率を推定して汚泥の投入量と残存
するコンポストの量から算定する。
【0048】その際、発酵乾燥機の本体容器内における
汚泥・コンポスト混合物の充填率が40〜60%となる
ように本体容器内に汚泥を投入して運転することが好ま
しい。そして、汚泥と乾燥堆肥との混合工程後の混合物
の含水率を45%以下とすることが好ましい。このよう
な条件で運転すると、十分な攪拌効率と圧密現象の発生
防止とがより確実に達成されると共に、転動造粒のない
良好な攪拌混合を行うことができ、良好な堆肥生成が行
える傾向にある。
【0049】なお、汚泥・コンポストを従来見られたよ
うなドラム状容器内でドラム状容器を回転させることに
より混合させると、ドラムの回転によって数センチから
数十センチの塊状汚泥が形成されるいわゆる転動造粒現
象が起こる。従来、このような転動造粒現象を防ぐため
にはもみがらや木材チップ等の副資材を大量に導入する
方法が採られていたが、この方法では汚泥の容積が増し
て、装置が大型化するという欠点があった。さらにこの
ような塊状汚泥においては発酵が内部まで進まず、コン
ポストとして利用できない。
【0050】本実施形態においては、容器内に配置した
外羽根53と内羽根54とからなる二重スクリューによ
って上述の通り効率良く混合が行われる。また、ここで
は外羽根53と内羽根54の搬送面(露出面)を平滑面
としているので、この搬送面に搬送物である汚泥等が付
着することがなく、付着による転動造粒の発生がより確
実に抑制される。さらに、本体容器51の内壁51i等
に付着した搬送物もスクレーパー55a〜55cにより
掻き取られて中央部分の搬送物と混合されるので、転動
造粒現象がより効果的に抑制されて良好な攪拌混合を行
うことが可能である。また、ピッチL、リード角θを小
さく設定することで、搬送物の軸方向への急速な移動が
抑制され、圧密の発生が抑制される傾向にある。さら
に、混合時の含水率を45%以下に維持することで、転
動造粒現象をより効果的に抑制して造粒率を許容値以下
に維持している。
【0051】本実施形態では、乾燥コンポストに汚泥を
混合することで造粒率の許容限度を超えないような含水
率を維持することができる。また、乾燥コンポストは副
資材に比べて容積が小さく、装置が大型化することがな
い。さらに、本体容器51全体を回転させる場合と比較
して、二重スクリューを有する回転軸52のみを回転さ
せれば良いので、必要な動力が小さくて済み、モータ6
も小型の装置が適用できる。
【0052】次いで、発酵工程では、好気性発酵菌によ
り汚泥中の有機物が分解され、発生した熱によって汚泥
・コンポスト混合物から水分が蒸発する。好気性を維持
するためにブロワ8により空気ライン57を介して発酵
乾燥機5の本体容器51内に空気が吹き込まれる。ま
た、通常3時間から5時間に一回、約10分かけて回転
軸52を1回転させることにより汚泥・コンポスト混合
物の切り返しを行う。こうして発酵によって汚泥がコン
ポスト化される。
【0053】そして、65℃以上の発酵温度を2日以上
維持し(工程全体としては4〜5日間に相当する)、含
水率が30〜40%程度に達したら生成されたコンポス
トのうち所定量を発酵乾燥機5の製品排出口51bから
排出して袋詰装置9に導き、通気性のある製品袋に小分
けして詰められる。含水率は排気ラインL2上に設置され
た湿度計11と流量計12の検出結果を基にして制御装
置13が先ず蒸発水分量を算出し、この蒸発水分量を基
にして発酵乾燥機5の本体容器51内の汚泥・コンポス
ト混合物の含水率を推定する。なお、農業集落排水等の
場合は、余剰汚泥のみでは充分な発酵温度を維持するこ
とが難しいので、油かすや米ぬか、乾燥鶏糞などの添加
剤を加えることが好ましい。
【0054】袋詰めされたコンポストは1〜2ヶ月間2
次発酵させられた後、製品として利用される。一方、本
体容器51内にはコンポストが残存している。このコン
ポストは次に発酵を行う汚泥の水分調整に用いるために
さらに乾燥される。具体的には、ブロワ8から供給する
空気を空気加熱器7で加熱して本体容器51内に送り込
むことで、加熱によりコンポストの水分を蒸発させて含
水率を25〜35%程度に調整する。この水分調整も上
述したように排気ラインL2上に設置された湿度計11と
流量計12の検出結果を基に制御装置13が蒸発水分量
を算出することで調整が行われる。
【0055】このような本発明の発酵乾燥システムにお
いては、図10に示される従来の発酵乾燥システムと比
較して、混合機15から造粒機16までを発酵乾燥機5
のみで兼ねることができ、小型化が可能となる。また、
工程の大部分を占める発酵工程、乾燥工程が自動化され
ているため、省力化も可能であり、特に、小規模の処理
施設に適している。
【0056】なお、ここでは流量計12により排気流量
を直接測定する例を説明したが、ブロワ8の供給量から
排気流量を推定することも可能である。
【0057】また、本体容器51は内部が必ずしも円筒
形である必要はなく、下側の内壁の横断面が半円弧形状
であれば良く、上側は外羽根53の外径に対して余裕を
有していてもよい。例えば、図6に断面を示すように、
下側の内壁51lは半円弧状であって、上側の内壁51
u部分は直胴形式であってもよい。
【0058】
【実施例】実施例1〜3及び比較例1〜2 内羽根及び外羽根の投影面積を以下の通りとし、以下の
発酵乾燥機を用いて以下の試験条件の下で内容物が完全
混合されるまでの攪拌時間を求めた。得られた結果を図
7に示す。
【0059】 (発酵乾燥機) 本体容器:内径400mm、長さ1000mm 回転軸:外径60.5mm 外羽根外径:380mm 外羽根リード角:16° 羽根ピッチ:216mm(内・外羽根同一)。 (試験条件)混合後の平均含水率:40%{含水率31%の
乾燥堆肥(初期充填物)に含水率82%の脱水汚泥(脱水
ケーキ)を混合後の平均含水率が40%となるように投入
した} 脱水汚泥の投入所用時間:30分 外羽根周速:2.4m/min(投入開始から一定) 内容物の充填率:40%、50%、60%それぞれにつ
いて試験を行なった。
【0060】図7に示した結果から明らかなように、内
羽根の投影面積が外羽根の投影面積の1.1〜1.3倍
の範囲内にある場合に、40〜60%のいずれの充填率
であっても汚泥の投入開始から70分以内(投入終了か
ら40分以内)に内容物の完全混合が達成された。
【0061】実施例4〜8 外羽根リード角及び羽根ピッチ(内・外羽根同一)を以
下の通りとし、内容物の充填率を50%とした以外は実
施例1と同様にして内容物が完全混合されるまでの攪拌
時間を求めた。得られた結果を図8に示す。
【0062】
【0063】図8に示した結果から明らかなように、外
羽根リード角が14°以上である場合に、汚泥の投入開
始から70分以内(投入終了から40分以内)に内容物
の完全混合が達成された。
【0064】また、圧密現象の発生についても観察した
ところ、外羽根リード角が22°以下の場合は汚泥の投
入開始から240分以内に圧密現象は発生しなかったの
に対して、外羽根リード角が24°の場合は70分程度
で圧密現象の発生が観察された。
【0065】実施例9〜13 外羽根周速を以下の通りとし、内容物の充填率を50%
とした以外は実施例1と同様にして内容物が完全混合さ
れるまでの攪拌時間を求めた。得られた結果を図9に示
す。
【0066】
【0067】図9に示した結果から明らかなように、外
羽根周速が2.0m/min以上である場合に、汚泥の
投入開始から70分以内(投入終了から40分以内)に
内容物の完全混合が達成された。
【0068】また、圧密現象の発生についても観察した
ところ、外羽根周速が5.0m/min以下の場合は汚
泥の投入開始から240分以内に圧密現象は発生しなか
ったのに対して、外羽根周速が6.0m/minの場合
は70分程度で圧密現象の発生が観察された。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、汚
泥と乾燥コンポストを発酵乾燥機の内部で混合して、そ
のまま発酵・乾燥を行うことができるので、処理設備の
小型化が可能となる。また、本発明によれば、互いに逆
向きの二重螺旋状に配置されている外羽根と内羽根を有
する二重スクリューの回転軸を回転させて攪拌混合する
ことで転動造粒現象の発生を抑制しつつ良好な攪拌混合
を行うことが可能となり、省力化も図れる。さらに、本
発明によれば、外羽根と内羽根との投影面積の比率が所
定の範囲内にあるため、被処理物の充填率が変化しても
安定して短時間で被処理物を完全混合することが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る発酵乾燥システムの好適な一実施
形態を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る発酵乾燥機の好適な一実施形態の
内部構造を説明する図である。
【図3】図2の発酵乾燥機の外羽根と柱部材との関係を
示す図である。
【図4】図2の発酵乾燥機のスクレーパーの構造を示す
図である。
【図5】図2の発酵乾燥機のセンサの取り付けを示す図
である。
【図6】本発明に係る発酵乾燥機の別の形態の本体容器
断面を示す図である。
【図7】投影面積比と完全混合されるまでの攪拌時間と
の関係を示すグラフである。
【図8】外羽根リード角と完全混合されるまでの攪拌時
間との関係を示すグラフである。
【図9】外羽根周速と完全混合されるまでの攪拌時間と
の関係を示すグラフである。
【図10】従来の発酵乾燥システムのブロック図であ
る。
【符号の説明】
1…汚泥貯留槽、2…ポリ硫酸鉄貯槽、3…汚泥凝集
槽、4…汚泥脱水機、5…発酵乾燥機、6…モータ、7
…空気加熱器、8…ブロワ、9…袋詰装置、10…排気
処理設備、11…湿度計、12…流量計、13…制御装
置、51…本体容器、52…回転軸、53…外羽根、5
4…内羽根、55…スクレーパー、56…柱部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早川 稔 東京都品川区北品川五丁目9番11号 住友 重機械工業株式会社内 Fターム(参考) 3L113 AA09 AB03 AC01 AC25 AC45 AC46 AC52 AC58 AC68 AC86 BA37 CA02 CA04 CA09 CA11 CB01 DA02 DA10 DA14 4D059 AA05 BA03 BA44 BA46 BA48 BD01 BJ02 BJ03 CA08 CC01 DB33 DB40 4H061 AA02 AA03 CC47 CC51 EE66 FF06 GG14 GG16 GG19 GG41 GG49 GG68 GG70 LL25 LL30

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚泥を発酵乾燥させて堆肥を生成する発
    酵乾燥機であって、 下側の内壁は横転させた仮想円筒の円筒面の下半分に対
    応し、上側の内壁はこの仮想円筒の円筒面かその外側に
    位置し、材料投入口と製品排出口とが設けられている本
    体容器と、 前記本体容器内に前記仮想円筒の中心軸に沿って回転可
    能に配置されている回転軸と、 外周縁が前記本体容器の下側の内壁に近接し、内周縁と
    前記回転軸との間に所定の隙間を有するよう前記回転軸
    を中心として螺旋状に該回転軸に固定配置されている外
    羽根と、 前記回転軸と前記外羽根の内周縁との間に前記回転軸を
    中心として前記外羽根とは逆螺旋状に該回転軸に固定配
    置されている内羽根と、 を備えており、前記内羽根の前記回転軸の軸方向への投
    影面積が前記外羽根の投影面積の1.1〜1.3倍とな
    っていることを特徴とする発酵乾燥機。
  2. 【請求項2】 前記回転軸に直交する面に対する前記外
    羽根の角度である外羽根リード角が14〜22°となっ
    ていることを特徴とする請求項1記載の発酵乾燥機。
  3. 【請求項3】 前記回転軸から放射状に延在して、前記
    内羽根と前記外羽根の一方または両方を該回転軸に固定
    している複数の柱部材をさらに備えていることを特徴と
    する請求項1または2に記載の発酵乾燥機。
  4. 【請求項4】 前記外羽根と該外羽根の送り方向前面の
    容器本体内壁との間に該外羽根のピッチの1/4以上の
    空間、並びに前記内羽根と該内羽根の送り方向前面の容
    器本体内壁との間に該内羽根のピッチの1/4以上の空
    間、を有していることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載の発酵乾燥機。
  5. 【請求項5】 前記外羽根の外周縁近傍に固定されてい
    るスクレーパーをさらに備えていることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれかに記載の発酵乾燥機。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の発酵乾
    燥機と、 前記発酵乾燥機の回転軸を回転させる駆動装置と、 前記発酵乾燥機の前記本体容器内部を加熱する加熱装置
    と、 前記汚泥を脱水してシート状の脱水ケーキとして前記材
    料投入口へと導く汚泥脱水機と、 を備えていることを特徴とする発酵乾燥システム。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載の発酵乾
    燥機により、汚泥を発酵乾燥させて堆肥を生成する発酵
    乾燥方法であって、 前記発酵乾燥機の本体容器内に汚泥を投入し、前記回転
    軸を回転させて前記外羽根と前記内羽根によって、投入
    された汚泥と該本体容器内に残存する乾燥堆肥とを混合
    して汚泥と乾燥堆肥との混合物を得る混合工程と、 前記回転軸を間欠的に回転させることで前記混合物を間
    欠的に攪拌しながら、前記本体容器内に空気を注入して
    好気状態を維持しつつ汚泥を発酵乾燥させて堆肥を生成
    する発酵工程と、 発酵後の前記堆肥の一部を前記発酵乾燥機の外部へ排出
    する排出工程と、 前記発酵乾燥機の本体容器内に残存する堆肥を加熱して
    乾燥堆肥を得る乾燥工程と、 を備えており、前記発酵乾燥機の回転軸を前記外羽根の
    周速が2.0〜5.5m/minとなる速度で回転させ
    ることを特徴とする発酵乾燥方法。
  8. 【請求項8】 前記混合工程において得られる前記汚泥
    と乾燥堆肥との混合物の含水率が45%以下となるよう
    にすることを特徴とする請求項7に記載の発酵乾燥方
    法。
  9. 【請求項9】 前記汚泥を脱水してシート状の脱水ケー
    キとして前記発酵乾燥機の本体容器内に投入する脱水工
    程をさらに備えていることを特徴とする請求項7又は8
    に記載の発酵乾燥方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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