JP2002143706A - 遊星ボールミル - Google Patents
遊星ボールミルInfo
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Abstract
同一、逆方向と選択し得るようにして高速回転などの種
々の粉砕条件に対応し得るようにする。 【解決手段】 粉砕容器14を回転テーブル13で支持
して剛性を高め、その粉砕容器14に、太陽歯車33a
と大歯車26aを選択的に噛み合うようにする。太陽歯
車33aは回転軸12を貫通した軸31に着脱自在に固
定し、大歯車26aはミルフレーム11に着脱自在に固
定する。両歯車26a、33aには遊星歯車36aが噛
み合う。大歯車26aを外して、テーブル13を回転さ
せれば、粉砕容器14は公転し、その公転による歯車3
6aと33aの噛合によって、その公転と同一方向に自
転する。太陽歯車33aを外して大歯車26aと遊星歯
車36aが噛み合えば、テーブル13の回転による公転
により、粉砕容器14はその公転と逆方向に自転する。
Description
体が投入された粉砕容器に、自転と公転作用を与えて、
被砕物を微粉砕する遊星ボールミルに関するものであ
る。
転運動により、被砕物が、粉砕媒体(ボール)から、衝
撃、圧縮、剪断、摩砕などの粉砕作用を受けて微粉に粉
砕されるものである。この遊星ボールミルの粉砕能力は
他の粉砕機より大きく、メカニカルアロイイングによる
粉体の合金化、アモルファス化等、メカノケミカル効果
による粉体の加工処理も同時に行うことができる。
特開平5−146698号公報記載のものを挙げること
ができる。このものは、図9に示すように、ミルフレー
ム1に支持された回転軸2に剛体のテーブル3を固定
し、このテーブル3にその同心円上の粉砕容器4を自転
自在に支持するとともに、各粉砕容器4の遊星歯車5に
フレーム1に固定の太陽歯車6を外接で噛み合わせた構
成である。なお、粉砕容器4は、ミルケーシング4a
と、そのミルケーシング4a内に着脱自在に装入された
ミルポット4bよりなる。
転軸2を回すと、テーブル3の回転により粉砕容器4が
公転するとともに、その公転による遊星歯車5の太陽歯
車6への外接転動により粉砕容器4が自転し、この公転
と自転により、被砕物aが相互及び粉砕媒体bによって
粉砕作用を受ける。
2−32021号公報記載のものを挙げることができ
る。このものは、図10に示すように、ミルフレーム1
に回転軸2を設けるとともにその回転軸2の周りに粉砕
容器4を設け、その粉砕容器4の遊星歯車5を回転軸2
の駆動歯車3aに外接で噛み合わすとともにミルフレー
ム1に固定の大歯車6aに内接で噛み合わせた構成であ
る。なお、粉砕容器4には回転子(回転皿)8が設けら
れ、この回転子8の歯車8aが回転軸2の歯車8bに噛
み合って、回転軸2により回転子8が自転するようにな
っている。
軸2を回すと、駆動歯車3aにより粉砕容器4が自転す
るとともに、その自転による遊星歯車5の大歯車6aへ
の外接により公転する。この自転と公転により被砕物a
が相互及び粉砕媒体bによって粉砕作用を受ける。
は、その粉砕力は、粉砕容器4の自転・公転の回転数の
増加に伴って大きくなり、その粉砕に要する時間は回転
速度(自転又は公転)の3乗に比例して短縮されると言
われている。
ルで、被砕物aが粉砕媒体bから受ける粉砕作用には、
上述のように、衝撃、圧縮、剪断、摩砕等の作用があ
り、運転条件により、衝撃作用を強く受けたり、圧縮作
用を強く受けたりする。このため、被砕物aに適した粉
砕作用を与えるために、粉砕条件、すなわち、回転速
度、回転速度の比(公転速度と自転速度の比)、自公転
方向(同方向回転と逆方向回転)、粉砕媒体の大きさと
比重、粉砕容器4への充填量などを適宜に変更できるこ
とが、優れた遊星ボールミルの条件となる。
んど全ての粉砕条件に対応できるが、自公転方向は同方
向回転だけであり、逆方向に回転させることができな
い。
星歯車5と太陽歯車6とを噛み合わせずにチェーンによ
り巻き回せば、自公転方向が逆方向になる。しかし、チ
ェーンで高速回転を行うには、その張力調整を厳密に行
う必要がある。その調整方法として、チェーンの長さを
変更する方法と、遊星歯車5と太陽歯車6の距離を変更
する方法が考えられるが、チェーンの長さを微妙に変更
することができないから、遊星歯車5と太陽歯車6との
距離を変更することになる。
(ミルフレーム1)の中心に設けているので、必然的
に、各遊星歯車5の位置を変更することになる。しかも
遊星歯車5(粉砕容器4)は、同一円上に複数設けられ
ており、チェーンの張力調整により、各粉砕容器4の位
置が同一円上からずれることがある。ずれれば、粉砕容
器4のダイナミックバランスが崩れ、粉砕容器4を高速
回転できなくなる。
を用いておらず、しかも自公転方向が逆である。しか
し、自公転する粉砕容器4の支持はリング状の軸受9だ
けで行っており、この様な構造では粉砕容器4を高速で
回転させることができない。さらに、粉砕容器4の公転
は駆動歯車3aと遊星歯車5の噛合並びに遊星歯車5と
大歯車6aの噛合と、2回の噛合により行っており、歯
車の伝達効率が悪い。このため、騒音が発生し、また大
能力のモータ(駆動機)が必要となる。
容器4を高速で回転でき、その自転と公転が逆方向の遊
星ボールミルを提供することを課題とする。さらには、
自転と公転の方向を同方向と逆方向に切り換えられる遊
星ボールミルとすることも課題とする。
るために、この発明は、上述の粉砕容器を回転テーブル
で支持する構成を採用するとともに、粉砕容器が内接す
る外固定環を設けて粉砕容器を内接で自転するようにし
たのである。
の支持を強固とし得るため(剛性が高まるため)、上述
のように粉砕条件の変更に対応し易く、また、内接とす
れば、公転と自転は逆方向となる。さらに、内接構造
は、外固定環が各粉砕容器の外側全周にあって、それら
を包むように配置されるため、粉砕容器に加わる遠心力
を全周で均一に支えて円滑な公転及び自転を確保する。
明は、粉砕容器をテーブルで支持するとともに、粉砕容
器の自転を内接と外接に選択的にし得るようにしたので
ある。内接であれば、公転と自転が逆方向になり、外接
であれば、同方向となる。
実施形態としては、ミルフレームに回転テーブルを設
け、この回転テーブルにその回転軸心と同心円上の粉砕
容器を自転自在に支持し、前記ミルフレームに前記回転
テーブルの回転軸心と同心で前記粉砕容器が内接する外
固定環を設け、前記回転テーブルを回すことにより、前
記粉砕容器を公転させるとともに、その公転による前記
外固定環への内接により粉砕容器を自転するようにした
構成を採用し得る。
造としては、上記ミルフレームに駆動機により回転され
る回転軸を設けて、この回転軸に上記回転テーブルをそ
の中心でもって固定した構成などを採用し得る。
態としては、上記の各実施形態において、上記ミルフレ
ームに上記粉砕容器に外接する内固定環を設けて、上記
公転による前記内固定環への外接により粉砕容器を自転
するようにし、かつ、前記外固定環及び内固定環を着脱
可能として、その一方を選択的に取付けるようにした構
成を採用し得る。
み合い転動、摩擦車の摩擦転動などを採用し得る。
10は遊星ボールミルで、ミルフレーム11内に回転軸
12と、その回転軸心と同心円上に配置される複数の粉
砕容器14と、回転軸12に固定され、粉砕容器14を
回動自在に軸支する回転テーブル13を備えている。粉
砕容器14の数は任意であり、テーブル周囲同一円上等
間隔に配置する。
けられた軸受22により回転自在に軸支され、この支持
筒21はフレーム11に固定されている。また、回転軸
12の下端には、プーリ25が設けられており、図示省
略した駆動装置とVベルトやタイミングベルト23によ
り接続されている。
15を保護する外筒16と蓋17よりなり、外筒16に
は上下2箇所に軸受18が外嵌されている。また、回転
テーブル13は、上部テーブルと下部テーブルより成
り、各テーブル13には、粉砕容器14を装入するため
の貫通孔19が形成され、その貫通孔19に軸受18を
介して粉砕容器14が支持される。
大固定環(外固定環)26が固定され、この大固定環2
6の内側は、ゴム製のタイヤ27となっており、このタ
イヤ27に粉砕容器14の外筒16の外面が内接して摩
擦転動する。
の作用を説明する。粉砕容器14の内筒15内に粉砕媒
体(ボール)bと被砕物aを充填し、蓋17を閉じて密
閉する。そして、図示省略した駆動装置により、回転軸
12を、例えば、図2矢印のごとく時計方向に回転させ
ると、回転軸12に固定されているテーブル13も時計
方向に回転し、テーブル13の上の粉砕容器14も時計
方向に公転する。
大固定環26のタイヤ27と当接し、各外筒16には軸
受18が外嵌されて回動自在となっているから、粉砕容
器14は、その公転に伴って自転する。その自転は、内
接により、粉砕容器14は、図2矢印のように反時計方
向に自転する。すなわち、自転と公転は逆方向に行われ
る。
に示すように、粉砕容器14の外面に小固定環36を設
け、この小固定環36にタイヤ27を設けて、大固定環
26に内接するようにし得る。また、同図(b)、
(d)に示すように大小固定環26、36を大歯車26
a、遊星歯車36aとした噛み合い構造ともし得る。さ
らに、粉砕容器14の回転テーブル13への支持は、同
図(c)のように、下側を皿受け状としたり、同図
(d)のように、上下のテーブル13を一体形とし得
る。
この実施例は、上記実施例において、回転軸12を中空
軸とし、その中にミルフレーム11に固定の軸31を軸
受32を介して貫通し、その固定軸31に太陽歯車33
aを着脱可能に固定し、粉砕容器14及びミルフレーム
11にはその太陽歯車33aに噛み合う遊星歯車36a
及びその歯車36aに噛み合う大歯車26aを着脱自在
に固定したものである。大歯車26a、太陽歯車33a
の取付けは、嵌め合い、ねじ止めなどの種々の構成を採
用する。
に、大歯車26aを外して、太陽歯車33aを取り付け
た場合は、粉砕容器14は、自転と公転が同方向にな
り、図5に示すように太陽歯車33aを外して大歯車2
6aを取り付けた場合は逆方向になる。この様に、太陽
歯車33aと大歯車26aを取り換えるだけで、粉砕容
器14の自公転方向を変えることができ、被砕物aに適
した自公転方向を選ぶことができる。
転が同一方向又は逆方向における自転・公転比が、同一
方向:1.36(黒丸)と1.92(黒三角)、逆方
向:−1.36(白丸)と−1.90(白三角)の場合
の公転回転数と衝撃エネルギーの関係図を図8に示す。
このとき、運転条件の遠心場は150Gであり、自転回
転数=公転回転数×(1+R)、R=(大歯車26a、
太陽歯車33aの歯数)/(遊星歯車36aの歯数)と
なる(Rは同方向「正の数」、逆方向「負の数」)。
環)33aのフレーム11への固定手段としては、図6
(a)に示すように、支持筒21に太陽歯車33aを着
脱可能に固定し、その太陽歯車33aに噛み合う遊星歯
車36aを粉砕容器14の下部に固定したり、同図
(b)に示すように、フレーム11上部にアーム11a
を設け、そのアーム11aに太陽歯車33aを着脱可能
に固定した構成などを採用し得る。同図(a)の実施例
では、二点鎖線で示すように、大歯車26a’をフレー
ム11下部に着脱可能に設けることもできる。さらに、
同図(c)に示すように、支持筒21に内固定環となる
タイヤ27を設け、このタイヤ27を粉砕容器14下部
の円柱状摩擦体27aに圧接する構成ともし得る。
示す実施例においては、請求の範囲でいう外固定環を大
歯車26a、26a’で、内固定環を太陽歯車33aで
構成し、その歯車26a、26a’、33aにより、遊
星歯車36aを介して粉砕容器14を自転するようにし
たが、それらの歯車26a、26a’、33a、36a
に代えて、図1の大固定環26のような摩擦環を採用す
ることができ、また、「噛み合い」と「摩擦」を併用す
ることもできる。このとき、例えば、粉砕容器14に図
3(b)に記載の小固定環36を設けてもよいが、各固
定環26(26a、26a’、33a)の径を調節して
粉砕容器14の外筒16に直接に当接するようにし得
る。また、図3(c)、(d)の態様を適宜に採用し得
る。
7(a)に示すように、下面と側面をローラ41で支持
したものなども採用でき、そのとき、及び同図(b)に
示すように、テーブル13の側面と駆動歯車42との噛
み合い、又は駆動車との摩擦などで回転力を与えるよう
にもし得る。また、その噛み合い、摩擦に代えてベルト
などともし得る。さらに、この発明は、回転テーブル1
3が水平状態のものに限らず上下方向(回転軸12が横
方向)の構成のものも採用し得る。
し、かつ内接により自転させるようにしたので、ミル全
体の剛性が高まり、各種の粉砕条件への対応が容易とな
る。また、内外接を切換え得るようにすることにより、
その対応もより向上する。
衝撃エネルギーの関係図
概略平面図
同概略平面図
Claims (3)
- 【請求項1】 ミルフレーム11に回転テーブル13を
設け、この回転テーブル13にその回転軸心と同心円上
の粉砕容器14を自転自在に支持し、前記ミルフレーム
11に前記回転テーブル13の回転軸心と同心で前記粉
砕容器14が内接する外固定環26、26aを設け、前
記回転テーブル13を回すことにより、前記粉砕容器1
4を公転させるとともに、その公転による前記外固定環
26、26aへの内接により粉砕容器14を自転するよ
うにしたことを特徴とする遊星ボールミル。 - 【請求項2】 上記ミルフレーム11に駆動機により回
転される回転軸12を設けて、この回転軸12に上記回
転テーブル13をその中心でもって固定したことを特徴
とする請求項1に記載の遊星ボールミル。 - 【請求項3】 上記ミルフレーム11に上記粉砕容器1
4に外接する内固定環33aを設けて、上記公転による
前記内固定環33aへの外接により粉砕容器14を自転
するようにし、かつ、前記外固定環26、26a及び内
固定環33aを着脱可能として、その一方を選択的に取
付けるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の遊
星ボールミル。
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- 2000-11-13 JP JP2000345108A patent/JP3683173B2/ja not_active Expired - Fee Related
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