JP2002143586A - ミシンの制御装置及びミシンの制御方法 - Google Patents

ミシンの制御装置及びミシンの制御方法

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JP2002143586A
JP2002143586A JP2000342727A JP2000342727A JP2002143586A JP 2002143586 A JP2002143586 A JP 2002143586A JP 2000342727 A JP2000342727 A JP 2000342727A JP 2000342727 A JP2000342727 A JP 2000342727A JP 2002143586 A JP2002143586 A JP 2002143586A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被縫製物の送り量が針穴の半径よりも小さい
場合でも結節不良や糸抜けを防止することができるミシ
ンの制御装置を提供する。 【解決手段】 上下動する針4と、電気的な駆動手段3
2,34,36,38により布54,56を所定の方向
に送る布送り手段7とを備え、所定の縫製パターンに基
づいて、布送り手段により布を所定の方向に移動させ
て、針と共同して縫い目を形成するミシンの制御装置に
おいて、縫製パターンによって決定される針落ち位置5
8から次の針落ち位置62に布を送る際に、両針落ち位
置を結ぶ略延長方向に、両針落ち位置間の距離Pより所
定距離大きい移動量P1+αで布を送る第1の布送り制
御手段と、その後次の針落ち位置に針落ちがなされる前
に、延長方向とは逆方向に所定距離布を送る第2の布送
り制御手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はミシンの制御装置及
びミシンの制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ミシンによる縫製においては通常、図5
(A)に示すように、針板52の上に支持された被縫製
物54,56上の針落ち点70を上糸60を通した針4
が貫通した後、図示しない天秤により図5(B)に示す
ように上糸60を上方に引き上げ、更に図5(C)に示
すように次の針落ち点72が針4の垂直下方に位置する
ように図示しない布送り手段により被縫製物54,56
を所定の送り量Dで送っている。図示のように上糸60
と下糸61とが既に絡み合って結節している場合には、
天秤により上糸60を上方に引き上げる際に、結節点6
3が上方へ引き上げられる力に対抗するため、上糸60
の糸端が被縫製物54,56の上方へ抜けることはな
い。図6に示すように、天秤により上糸を引き上げるタ
イミングは針上死点を0度とした場合、天秤曲線が上昇
している範囲すなわちミシンの主軸が略300度〜60
度の範囲であり、被縫製物54,56の送りのタイミン
グは低速時は略75度〜90度の範囲である。
【0003】ところで、縫い始めの場合にも図6に示す
タイミングで布送りを行うと、結節不良や糸抜けが生じ
やすい。すなわち、図7(A)に示すように、被縫製物
54,56上の針落ち点58を針4が貫通した後、図示
しない天秤により上糸60を上方に引き上げる際に、上
方へ引き上げられる力に対向する力は上糸60と被縫製
物54,56との間の摩擦力のみであり、従って、特に
前回の縫製終了時の糸切断後の上糸60の残りが短い場
合には、縫い始めに上糸60の糸端が被縫製物54,5
6から上方へ抜けて結節不良が生じたり、図7(B)に
示すように上糸60が針の目穴Hから抜けてしまう糸抜
けが発生することがあった。
【0004】このような縫い始めに生じる結節不良や糸
抜けを防止するため、従来から、縫い始めの送りタイミ
ングを早くする方法が採用されている。すなわち、図8
(A)に示すように、被縫製物54,56上の針落ち点
58を針4が貫通した後天秤により上糸60を上方に引
き上げる前に、図8(B)に示すように次の針落ち点6
2が針4の垂直下方に位置するように図示しない布送り
手段により被縫製物54,56を送る。この場合、図9
に示すように、被縫製物54,56の送りのタイミング
は略255度〜270度の範囲である。このような送り
方式の場合、天秤により上糸60を上方に引き上げる際
には、針4からの上糸60は針落ち点58と針穴66と
により屈曲されている。このため上糸60は被縫製物5
4,56と針板52或いは針穴ガイド64の間に挟持さ
れている。従って、天秤による引き上げには、上糸60
と針板52或いは針穴ガイド64との間の摩擦力等が対
向するので、結節不良や糸抜けを防止することができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図10
に示すように被縫製物54,56の縫い始めの送り量d
が針穴ガイド64あるいは針板52に設けられた針穴6
6の半径よりも小さいと、被縫製物54,56を送った
後、上糸60は、被縫製物54,56と針板52或いは
針穴ガイド64との間に挟持されないため、図7(B)
と同様に上糸60は被縫製物54,56から上方へ抜け
易く、また場合によっては針の目穴Hから抜けてしま
う。送り量dが針穴66の半径より大きくても、上糸6
0と針板52或いは針穴ガイド64との接触面積が小さ
ければ小さいほどその間の摩擦力が小さくなり、上糸6
0が抜け易い。
【0006】この結果、パターン入力時等には、縫い始
めの針落ち点位置間の距離に細心の注意を払う必要があ
った。また、針穴66が大きい程結節不良や糸抜けが生
じ易いため、針穴の径を大きくすることには問題があっ
た。
【0007】従って本発明の目的は、被縫製物の送り量
が小さい場合でも結節不良や糸抜けを防止することがで
きるミシンの制御装置及びミシンの制御方法を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、上下動する針と、電気的な駆動手
段により布を所定の方向に送る布送り手段とを備え、所
定の縫製パターンに基づいて、前記布送り手段により布
を所定の方向に移動させて、前記針と共同して縫い目を
形成するミシンの制御装置において、前記縫製パターン
によって決定される針落ち位置から次の針落ち位置に布
を送る際に、前記両針落ち位置を結ぶ略延長方向に、前
記両針落ち位置間の距離より所定距離大きい移動量で布
を送る第1の布送り制御手段と、その後前記次の針落ち
位置に針落ちがなされる前に、前記延長方向とは逆方向
に前記所定距離布を送る第2の布送り制御手段とを備え
ることを特徴とするミシンの制御装置が提供される。
【0009】このミシンの制御装置は、布送り制御を行
う針数を設定する設定手段を備え、縫い始めから前記針
数設定手段により設定された針数までの間、前記第1及
び第2の布送り制御手段による布送りを行うことができ
る。
【0010】また、少なくとも前記縫製パターンの第1
針落ちから第2針落ちの間に、前記第1及び第2の布送
り制御手段による布送りを行うことができる。
【0011】更に、前記第1の布送り制御手段による布
送りを、天秤が上昇する前に完了すると共に、前記第2
の布送り制御手段による布送りを、前記天秤が上死点に
到達した後に開始することができる。
【0012】前記縫製パターンにより決定される前記両
針落ち位置間の距離が、所定距離より小さい場合に、前
記第1及び第2の布送り制御手段による布送りを行うこ
とができる。
【0013】また、本発明によれば、上下動する針と、
電気的な駆動手段により布を所定の方向に送る布送り手
段とを備え、所定の縫製パターンに基づいて、前記布送
り手段により布を所定の方向に移動させて、前記針と共
同して縫い目を形成するミシンの制御方法において、前
記縫製パターンによって決定される針落ち位置から次の
針落ち位置に布を送る際に、前記両針落ち位置を結ぶ略
延長方向に、前記両針落ち位置間の距離より所定距離大
きい移動量で布を送り、その後前記次の針落ち位置に針
落ちがなされる前に、前記延長方向とは逆方向に前記所
定距離布を送るミシンの制御方法が提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。
【0015】図1に示すように、本実施の形態が適用さ
れるミシン2は上下動する針4と、布押え6を上下動可
能に支持する布送り手段7を備えている。制御装置8
は、ミシンを制御するためのプログラムや縫製パターン
等の縫製に必要なデータが記憶されるROM10、各種
計算及び処理を行うCPU12、入力部18から入力又
は設定されたデータ、プログラムに基づいてCPU12
によって計算されたデータ等が記憶されるRAM14を
備えている。CPU12には入出力インターフェース1
6を介して入力部18、表示部20、スタートスイッチ
22及び押えスイッチ24が接続されている。
【0016】制御装置8は機能的には第1の布送り制御
手段と第2の布送り制御手段を備えている。第1の布送
り制御手段は縫製パターンによって決定される針落ち位
置から次の針落ち位置に布を送る際に、両針落ち位置を
結ぶ略延長方向に、両針落ち位置間の距離より所定距離
大きい移動量で布を送る機能を有し、第2の布送り制御
手段は、第1の布送り制御手段により布送り制御をした
後次の針落ち位置に針落ちがなされる前に、延長方向と
は逆方向に所定距離布を送る機能を有する。
【0017】入力部18は、各種の縫製パターンを選択
するパターン選択キー18a、針数設定キー18b等か
ら構成されている。針数設定キー18bは選択された縫
製パターンの縫い始めから開始される第1及び第2の布
送り制御手段による布送りを行うべき針数を設定するた
めのキーである。
【0018】表示部20は、選択されているパターン番
号や設定された針数を表示するためのものである。ミシ
ン2の主軸は主軸モータ26により回転可能とされ、モ
ータドライバ28及び入出力インターフェース16を介
してCPU12に接続されている。主軸モータ26の回
転軸はCPU12に接続された角度検出器30によりそ
の回転角を検出されている。
【0019】布送り手段7はX送りモータ32及びY送
りモータ34によりXY方向に移動可能とされている
が、これら送りモータ32,34はそれぞれモータドラ
イバ36,38及び入出力インターフェース16を介し
てCPU12に接続されている。
【0020】図示しない糸切り機構は糸切りシリンダ4
0により、布押え6は押え用エアシリンダ42により、
図示しないワイパーはワイパー用エアシリンダ44によ
り、それぞれ駆動されるが、これらの各シリンダ40,
42,44はそれぞれシリンダ駆動電磁弁46,48,
50及び入出力インターフェース16を介してCPU1
2へ接続されている。
【0021】次に図2及び図3に基づいて本実施の形態
の制御方法を説明する。なお、図2中のP1,P2はピ
ッチ(各針落ち位置間の距離)であり、予め入力部18
のパターン選択キー18aによって選択されたパターン
データ中の各針落ち点の座標によって算出されるピッチ
データにより決定される送り量である。(A)は第1針
目に、針板52の上に支持された被縫製物54,56上
の第1針落ち点58を上糸60を通した針4が貫通した
状態を示す。そして図示しない天秤により上糸60が引
き上げられる前に第1の布送り制御手段による制御が行
われる。すなわち、(B)に示すように両針落ち点5
8,62を結ぶ略延長方向に所定のピッチデータ(P
1)より所定距離大きい移動量(P1+α)で被縫製物
54,56を送るように布送り手段7を制御する。この
結果、布押え6によって下方へ押圧されている被縫製物
54,56と針板52或いは針穴ガイド64との間に上
糸60が挟持され、従ってこの直後、天秤により上糸6
0が引き上げられる際に結節不良や糸抜けを防止するこ
とができる。なお、前記所定距離αは結節不良や糸抜け
を防止する目的の観点から決定されるが、入力部18に
設定キーを設け、この設定キーによってオペレータが設
定可能とすることができ、或いはROM10或いはRA
M14内に予め格納しておいてもよい。
【0022】次の第2針落ち点62に針落ちがなされる
前に第2の布送り制御手段による制御が行われる。すな
わち、(C)に示すようにこの延長方向とは逆方向にα
の送りを布送り手段7に与える。この結果、針落ち点5
8,62の間の距離はピッチP1となる。そして第2針
落ち点62において被縫製物54,56に針4が貫通
し、針数設定キー18bによって設定されている針数が
2以上の場合には引き続き第1の布送り制御手段による
制御が行われ、(D)に示すように、両針落点62,6
8を結ぶ略延長方向に、P2より所定距離大きい移動量
(P2+α)で被縫製物54,56を送るように、布送
り手段7を制御する。
【0023】図3は、図2の(A),(B),(C),
(D)の各状態における送りのタイミングを示してお
り、図2の(A),(B),(C),(D)は、それぞ
れ図3のA,b’,c’,d’の各タイミングにおける
状態を示している。図2(B)の第1の布送り制御手段
による制御はBで示されるように天秤が上昇する前の3
00度になる迄に終了し、図2(C)の第2の布送り制
御手段による制御はCで示されるように天秤が上死点に
達した後の60度以降に開始される。例として、縫い始
めの送りピッチデータが1.5mm、送り区間を15度
(回転数400s.p.mの場合)とし、第1の布送り
制御手段における移動量αを3mmとすると、第1の布
送り制御の送り量P+α(4.5mm)の送り区間は4
5度となる。従って、第1の布送り制御手段による制御
の実行タイミングは255度〜300度となる。また、
第2の布送り制御手段によるの送り量は3mm、送り区
間は30度となる。従って、第2の布送り制御手段によ
る制御の実行タイミングは60度〜90度となる。
【0024】次に図4に基づいて制御装置8によって実
行される本実施の形態の動作フローを説明する。図中の
S1,S2,・・・は処理順(ステップ)の番号を示
す。この動作フローは図1のスタートスイッチ22が押
されて、最初の針落ち(第1針落ち)がなされた後、す
なわち図3のAの後に開始される。先ずS1において制
御装置8のCPU12内のレジスタ或いはRAM14内
の記憶領域に、第1及び第2の布送り制御手段による送
りを行う針数としてカウントされる針数の初期値として
N=1が設定され、格納される。次いでS2においてN
が設定針数以下であることが判断されるとS3へ進み、
第1の布送り制御手段による制御が行われる。すなわ
ち、モータドライバ36,38、送りモータ32,34
を介して布送り手段7により被縫製物へ第1針落ちから
第2針落ちまでのピッチデータP1+αの送りを与え
る。なお、この後、前述のように天秤により上糸引き上
げが行われる。そしてその後、S4で第2の布送り制御
手段による制御が行われ、布送り手段7により被縫製物
へ−αの送りを与えた後、針が下降することにより所定
の縫いが形成され、続いてS5でN=N+1の演算が行
われた後、S2へ戻る。
【0025】S2においてNが針数設定キー18bによ
って設定されている設定針数を越えている場合にはS6
に進んで、ピッチデータ分の送りを布送り手段7により
被縫製物へ与えた後、針が下降することにより所定の縫
いが形成され、S7で縫製が終了したか否かが判断さ
れ、終了していない場合にはS6へ戻り、終了した場合
には、S8で糸切りシリンダ駆動電磁弁46を励磁して
糸切りシリンダ40を作動することにより糸切りを行
い、次いでS9でワイパーシリンダ駆動電磁弁50を励
磁してシリンダ42を作動することによりワイパーを作
動し、次いでS10では押えシリンダ駆動電磁弁48を
励磁して押えシリンダ42を作動することにより布押え
6を上昇させる。
【0026】なお、以上の動作フローでは、ピッチデー
タの大きさにかかわりなく第1及び第2の布送り制御に
よる制御を行っているが、ピッチデータが所定量以下の
場合にのみ上記制御を行うようにすることができる。こ
の場合、ピッチデータの所定量は入力部18に設定キー
を設け、この設定キーによってオペレータが設定可能と
することができ、或いはROM10或いはRAM14内
に予め格納しておいてもよい。
【0027】また、以上の動作フローでは、針数設定キ
ー18bを設けて結節不良や糸抜けを確実に防止するた
めに必要な針数だけ第1及び第2の布送り制御手段によ
る布送りを行うようにしているが、針数設定キーを設け
ずとも縫製パターンの縫い始めの第1針落ちから第2針
落ちまで、あるいは所定の針数だけ、常に第1及び第2
の布送り制御手段による布送りを行うようにしても良
い。
【0028】さらに、第1及び第2の布送り制御手段に
よる布送りの実施の有無を選択する選択手段を設け、そ
の選択結果によって実施、不実施を決定しても良い。
【0029】
【発明の効果】本発明の制御装置によれば、縫製パター
ンによって決定される針落ち位置から次の針落ち位置に
布を送る際に、両針落ち位置を結ぶ略延長方向に、両針
落ち位置間の距離より所定距離大きい移動量で布を送る
第1の布送り制御手段と、その後次の針落ち位置に針落
ちがなされる前に、延長方向とは逆方向に所定距離布を
送る第2の布送り制御手段とを備えたので、縫い始めの
ピッチが小さい場合であっても、布と針板との間で上糸
をクランプすることができるので、結節不良や糸抜けを
防止することができる。また、従来は針板あるいは針穴
ガイドに設けられた針穴の半径が大きい程結節不良や糸
抜けが生じ易いため、針穴の径を大きくすることには問
題があったが、本発明によれば穴径の小さな針穴を用い
ることができる。また、パターン入力時等に、縫い始め
の針落ち点位置に結節不良や糸抜けの観点からの注意を
払う必要がない。
【0030】針数設定手段を備え、縫製パターンの第1
針目から針数設定手段により設定された針数までの間、
第1及び第2の布送り制御手段による布送りを行うこと
とすれば、様々な縫製条件に対応して上記制御を行う針
数を変化させることにより、結節不良や糸抜けを効果的
しかも確実に防止することができる。
【0031】少なくとも縫製パターンの第1針落ちから
第2針落ちの間に、第1及び第2の布送り制御手段によ
る布送りを行うようにすれば、効率的に結節不良や糸抜
けを防止することができる。
【0032】第1の布送り制御手段による布送りを、天
秤が上昇する前に完了すると共に、第2の布送り制御手
段による布送りを、天秤が上死点に到達した後に開始す
ることにより、天秤により上糸が引き上げられる時に該
上糸を針板と布との間に確実にクランプすることが可能
となる。
【0033】縫製パターンにより決定される両針落ち位
置間の距離が、所定距離より小さい場合に、第1及び第
2の布送り制御手段による布送りを行うことができる。
両針落ち位置間の距離が大きい場合には結節不良や糸抜
けは生じにくいので、このような場合には通常の布送り
を行うことによって縫製作業を効率良く行うことができ
る。
【0034】本発明の制御方法によれば、縫製パターン
によって決定される針落ち位置から次の針落ち位置に布
を送る際に、両針落ち位置を結ぶ略延長方向に、両針落
ち位置間の距離より所定距離大きい移動量で布をり、そ
の後次の針落ち位置に針落ちがなされる前に、延長方向
とは逆方向に所定距離布を送るので、縫い始めのピッチ
が小さい場合であっても、布と針板との間で上糸をクラ
ンプすることができるので、結節不良や糸抜けを防止す
ることができる。また、従来は針板あるいは針穴ガイド
に設けられた針穴の半径が大きい程結節不良や糸抜けが
生じ易いため、針穴の径を大きくすることには問題があ
ったが、本発明によれば穴径の小さな針穴を用いること
ができる。また、パターン入力時等に、縫い始めの針落
ち点位置に結節不良や糸抜けの観点からの注意を払う必
要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるミシンの制御装置の実施の形態
の制御ブロック図である。
【図2】 本実施の形態の制御方法を説明するための図
である。
【図3】 図2の送りのタイミングを説明するための図
である。
【図4】 本実施の形態の制御装置によって実行される
動作フローを示すチャートである。
【図5】 従来例のミシンの送り方式を説明するための
図である。
【図6】 図5の送りのタイミングを説明するための図
である。
【図7】 図5の送り方式による不具合を説明するため
の図である。
【図8】 従来例のミシンの縫い始めの送り方式を説明
するための図である。
【図9】 図8の送りのタイミングを説明するための図
である。
【図10】 図8の送り方式による不具合を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
P1,P2 ピッチ(針落ち位置間の距離) P1+α、P2+α 所定距離大きい移動量 2 ミシン 4 針 7 布送り手段 8 制御装置 18a パターン選択キー 18b 針数設定キー 32,34 布送り用送りモータ 54,56 被縫製物 58,62,68 針落ち点

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下動する針と、 電気的な駆動手段により布を所定の方向に送る布送り手
    段とを備え、 所定の縫製パターンに基づいて、前記布送り手段により
    布を所定の方向に移動させて、前記針と共同して縫い目
    を形成するミシンの制御装置において、 前記縫製パターンによって決定される針落ち位置から次
    の針落ち位置に布を送る際に、前記両針落ち位置を結ぶ
    略延長方向に、前記両針落ち位置間の距離より所定距離
    大きい移動量で布を送る第1の布送り制御手段と、 その後前記次の針落ち位置に針落ちがなされる前に、前
    記延長方向とは逆方向に前記所定距離布を送る第2の布
    送り制御手段とを備えることを特徴とするミシンの制御
    装置。
  2. 【請求項2】布送り制御を行う針数を設定する針数設定
    手段を備え、 縫い始めから前記針数設定手段により設定された針数ま
    での間、前記第1及び第2の布送り制御手段による布送
    りを行うことを特徴とする請求項1記載のミシンの制御
    装置。
  3. 【請求項3】少なくとも前記縫製パターンの第1針落ち
    から第2針落ちの間に、前記第1及び第2の布送り制御
    手段による布送りを行うことを特徴とする請求項1〜2
    記載のミシンの制御装置。
  4. 【請求項4】前記第1の布送り制御手段による布送り
    を、天秤が上昇する前に完了すると共に、前記第2の布
    送り制御手段による布送りを、前記天秤が上死点に到達
    した後に開始することを特徴とする請求項1〜3記載の
    ミシンの制御装置。
  5. 【請求項5】前記縫製パターンにより決定される前記両
    針落ち位置間の距離が、所定距離より小さい場合に、前
    記第1及び第2の布送り制御手段による布送りを行うこ
    とを特徴とする請求項1〜4記載のミシンの制御装置。
  6. 【請求項6】上下動する針と、 電気的な駆動手段により布を所定の方向に送る布送り手
    段とを備え、 所定の縫製パターンに基づいて、前記布送り手段により
    布を所定の方向に移動させて、前記針と共同して縫い目
    を形成するミシンの制御方法において、 前記縫製パターンによって決定される針落ち位置から次
    の針落ち位置に布を送る際に、前記両針落ち位置を結ぶ
    略延長方向に、前記両針落ち位置間の距離より所定距離
    大きい移動量で布を送り、その後前記次の針落ち位置に
    針落ちがなされる前に、前記延長方向とは逆方向に前記
    所定距離布を送るミシンの制御方法。
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