JP4608998B2 - パターン縫いミシン及びその布送り方法 - Google Patents

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Description

本発明は、パターン縫いミシン及びその布送り方法に関し、特に縫製途中で、糸切れ等の発生により縫製を中断した場合、縫針が布押えと干渉しないように、中断点から特定の縫製位置まで戻す戻し作業を迅速にできるようにしたものに関する。
従来、パターン縫いミシンにより、所定の縫製パターンデータを用いてパターン縫いを実行している縫製中に、糸切れが発生したときだけでなく、リセットスイッチを操作してパターン縫いを強制的に中断させて、縫製位置を縫製開始位置に戻したい場合がある。しかし、このような戻し作業を行う場合に、縫製が中断した中断点から、例えば縫製開始位置に縫針を一気に移動させると、加工布のパターン縫目線以外を押えている布押え部材と縫針とが干渉する可能性があり、干渉した場合には、縫針が折れ曲がったり、布押えに傷が付く等の問題が起こる。
そこで、縫針を中断点から縫製開始位置に戻す場合に、縫針と布押えとが干渉しないように戻す戻し制御技術が種々提案されている。例えば、特許文献1に記載の自動送りミシンは、ワークをワーク装着板にワーク固定部材を介して装着し、ワークを装着したワーク装着板をワーク支持台に嵌め込み、ワーク支持台を移動させながら刺繍処理を実行中に、糸切れが発生した緊急停止時には、ワーク固定部材を有するワーク装着板を取り外していない場合には、縫製したワークの移動経路を1針ずつ順々に逆行させながら原点位置へ移動させるようにしてある。
実開平6−81470号公報 (第10〜11頁、図1,図3)
前記特許文献1に記載の自動送りミシンにおいては、ワーク固定部材を有するワーク装着板を取り外していない場合には、縫製パターンデータを縫製時とは逆に読み出して、ワークを、縫目線を逆方向に辿るように逆行させながら原点位置へ移動させるので、縫針とワーク保持機構との干渉を確実に回避させることができる反面、ワーク支持台を、1針毎に順々に戻していくため、特に原点位置までの針数が多い場合には、原点復帰までの所要時間が長期化し、原点復帰後に次の縫製処理を開始する作業開始時期が遅くなり、生産効率が低下すること、等の問題がある。
請求項1に係るパターン縫いミシンは、加工布を保持する布保持体と布保持体上に加工布を押える押え部材とを介して加工布を水平面内で直交2方向へ独立に布送りする布送り機構と、縫製パターンデータに基づいて布送り機構を制御する布送り制御手段とを備えたパターン縫いミシンにおいて、縫製パターンデータにより縫製中に縫製中断したとき、中断点から特定の縫製位置まで縫目線に概ね沿うよう且つ縫目線よりも短い折れ線状の経路で縫針を戻す戻り経路の経路データを、中断点から特定の縫製位置までの戻り経路の各折れ点において、縫目線と戻り経路のなす角が所定角度以下となるように作成する経路データ作成手段を設け、布送り制御手段は、経路データ作成手段で作成された経路データに基づいて布送り機構を制御して縫針を特定の縫製位置まで戻すものである。
請求項2に係るパターン縫いミシンは、加工布を保持する布保持体と布保持体上に加工布を押える押え部材とを介して加工布を水平面内で直交2方向へ独立に布送りする布送り機構と、縫製パターンデータに基づいて布送り機構を制御する布送り制御手段とを備えたパターン縫いミシンにおいて、縫製パターンデータにより縫製中に縫製中断したとき、中断点から特定の縫製位置まで縫目線に概ね沿うよう且つ縫目線よりも短い折れ線状の経路で縫針を戻す戻り経路の経路データを、中断点から特定の縫製位置までの各針落ち点において、戻り経路までの距離が所定距離以下とするように作成する経路データ作成手段を設け、布送り制御手段は、経路データ作成手段で作成された経路データに基づいて布送り機構を制御して縫針を特定の縫製位置まで戻すものである。
請求項3に係るパターン縫いミシンは、請求項1又は2の発明において、前記特定の縫製位置は、縫製開始点又はミシン機械原点又は縫製終了点に設定されているものである。
請求項4に係るパターン縫いミシンの布送り方法は、加工布を保持する布保持体と布保持体上に加工布を押える押え部材とを介して加工布を水平面内で直交2方向へ独立に布送りする布送り機構と、縫製パターンデータに基づいて布送り機構を制御する布送り制御手段とを備えたパターン縫いミシンの布送り方法において、縫製パターンデータにより縫製中に縫製中断したとき、中断点から特定の縫製位置まで縫目線に概ね沿うよう且つ縫目線よりも短い折れ線状の経路で縫針を戻す戻り経路の経路データを、中断点から特定の縫製位置までの戻り経路の各折れ点において、縫目線と戻り経路のなす角が所定角度以下となるように作成し、作成された経路データに基づいて布送り機構を制御して縫針を特定の縫製位置まで戻すものである。
請求項5に係るパターン縫いミシンの布送り方法は、加工布を保持する布保持体と布保持体上に加工布を押える押え部材とを介して加工布を水平面内で直交2方向へ独立に布送りする布送り機構と、縫製パターンデータに基づいて布送り機構を制御する布送り制御手段とを備えたパターン縫いミシンの布送り方法において、縫製パターンデータにより縫製中に縫製中断したとき、中断点から特定の縫製位置まで縫目線に概ね沿うよう且つ縫目線よりも短い折れ線状の経路で縫針を戻す戻り経路の経路データを、中断点から特定の縫製位置までの各針落ち点において、戻り経路までの距離が所定距離以下とするように作成し、作成された経路データに基づいて布送り機構を制御して縫針を特定の縫製位置まで戻すものである。
請求項1の発明によれば、布送り機構と布送り制御手段とを備えたパターン縫いミシンにおいて、縫製パターンデータにより縫製中に縫製中断したとき、中断点から特定の縫製位置まで縫目線に概ね沿うよう、しかも縫目線よりも短い折れ線状の経路で縫針を戻す戻り経路の経路データを作成する経路データ作成手段を設け、布送り制御手段は経路データに基づいて布送り機構を制御して縫針を特定の縫製位置まで戻すため、縫針の特定の縫製位置への移動復帰処理の迅速化を図ることができる。
更に、縫針の戻り経路は縫目線に概ね沿っているので、縫針と押え部材との干渉を確実に回避させつつ、縫目線よりも短い折れ線状の戻り経路により、最短距離による移動復帰を実現させることができる。
また、前記経路データ作成手段は、中断点から特定の縫製位置までの戻り経路の各折れ点において、縫目線と戻り経路のなす角が所定角度以下となるように戻り経路の経路データを作成するので、各折れ点における角度演算により経路データの演算処理を簡単に行え、しかもその所定角度として、押え部材に干渉させない角度を適宜設定する等、所定角度の設定如何により、縫針と押え部材との干渉を確実に回避させることができる。
請求項2の発明によれば、布送り機構と布送り制御手段とを備えたパターン縫いミシンにおいて、縫製パターンデータにより縫製中に縫製中断したとき、中断点から特定の縫製位置まで縫目線に概ね沿うよう、しかも縫目線よりも短い折れ線状の経路で縫針を戻す戻り経路の経路データを作成する経路データ作成手段を設け、布送り制御手段は経路データに基づいて布送り機構を制御して縫針を特定の縫製位置まで戻すため、縫針の特定の縫製位置への移動復帰処理の迅速化を図ることができる。
更に、縫針の戻り経路は縫目線に概ね沿っているので、縫針と押え部材との干渉を確実に回避させつつ、縫目線よりも短い折れ線状の戻り経路により、最短距離による移動復帰を実現させることができる。
前記経路データ作成手段は、中断点から特定の縫製位置までの各針落ち点において、戻り経路までの距離が所定距離以下とするように戻り経路の経路データを作成するので、各針落ち点における距離演算により経路データの演算処理を簡単に行え、しかもその所定距離として、押え部材に干渉させない距離を適宜設定する等、所定距離の設定如何により、縫針と押え部材との干渉を確実に回避させることができる
請求項3の発明によれば、前記特定の縫製位置は、縫製開始点又はミシン機械原点又は縫製終了点に設定されているので、縫針を縫製途中の中断点から縫製開始位置又はミシン機械原点又は縫製終了点への移動復帰処理の迅速化を図ることができる。その他請求項1又は2と同様の効果を奏する。
請求項4の発明によれば、加工布を保持する布保持体と布保持体上に加工布を押える押え部材とを介して加工布を水平面内で直交2方向へ独立に布送りする布送り機構と、縫製パターンデータに基づいて布送り機構を制御する布送り制御手段とを備えたパターン縫いミシンの布送り方法において、縫製パターンデータにより縫製中に縫製中断したとき、中断点から特定の縫製位置まで縫目線に概ね沿うよう且つ縫目線よりも短い折れ線状の経路で縫針を戻す戻り経路の経路データを、中断点から特定の縫製位置までの戻り経路の各折れ点において、縫目線と戻り経路のなす角が所定角度以下となるように作成し、作成された経路データに基づいて布送り機構を制御して縫針を特定の縫製位置まで戻すので、前記請求項1と同様の効果を得ることができる。
請求項5の発明によれば、加工布を保持する布保持体と布保持体上に加工布を押える押え部材とを介して加工布を水平面内で直交2方向へ独立に布送りする布送り機構と、縫製パターンデータに基づいて布送り機構を制御する布送り制御手段とを備えたパターン縫いミシンの布送り方法において、縫製パターンデータにより縫製中に縫製中断したとき、中断点から特定の縫製位置まで縫目線に概ね沿うよう且つ縫目線よりも短い折れ線状の経路で縫針を戻す戻り経路の経路データを、中断点から特定の縫製位置までの各針落ち点において、戻り経路までの距離が所定距離以下とするように作成し、作成された経路データに基づいて布送り機構を制御して縫針を特定の縫製位置まで戻すので、前記請求項2と同様の効果を得ることができる。その他請求項4と同様の効果を奏する。
本実施形態におけるパターン縫いミシン及びその布送り方法は、縫製途中で縫製処理を中断させて、縫針を中断点から縫製開始位置まで戻す場合に、縫製処理により縫製された1針毎のパターン縫目線に概ね沿うように、しかもそのパターン縫目線よりも短い折れ線状の戻り経路で縫針を戻す戻り経路の経路データを作成するようにしてある。
先ず、パターン縫いミシン1(図3参照)に設けられ、加工布を保持しながら水平面内で直交する2方向へ独立に布送りする布送り機構2について説明する。
図1、図2に示すように、加工布7を支持する水平状の布保持体3の上面の左側に、1対のヒンジ機構4を介して押え部材5の左端部が上下揺動可能に枢着されている。布保持体3の上面の右側に1対のフック装置6が取付けられている。パターン縫いミシン1により加工布7にパターン縫いを行う場合には、図2に示すように、押え部材5をヒンジ機構4を介して上側に揺動させてから布保持体3の上面の所定位置に縫製に供する加工布7を載置する。
次に、押え部材5を下側に降ろし、更に、1対のフック装置6の係合リング6aを押え部材5に固着した係合金具8に引っ掛けることで、加工布7を布保持体3で下側から支持しながら押え部材5で上側から押えるようになっている。押え部材5には、図1に示すように、縫製開始点H1(これが特定の縫製位置に相当する)から縫製終了点Hnに至る蛇行状のパターン縫目線SLに沿うように、所定幅を有する蛇行状の切欠き5aが形成されている。但し、布保持体3にも押え部材5の切欠き5aと同様に、蛇行状の切欠き(図示略)が形成されている。
布保持体3は、X方向駆動機構(図示略)を介してX送りモータ17(図3参照)でX方向(左右方向)へ駆動されるとともに、Y方向駆動機構(図示略)を介してY送りモータ18(図3参照)でY方向(前後方向)へ駆動される。それ故、布保持体3が縫製パターンデータに基づいてX方向とY方向に夫々独立に移動駆動されることにより、パターン縫いミシン1によりパターン縫いが実行される。
ところで、パターン縫いミシン1の針棒の下端部に取付けられた縫針9は、縫い動作に調時して上下動可能であるが、その最上位置に上昇した場合でも、図2に示すように、先端部は押え部材5の上面よりも低い位置であるため、パターン縫い実行時には、縫針9は蛇行状の切欠き5aから外側に移動できない状態である。即ち、縫針9を蛇行状の切欠き5aを超えて外側に無理に移動させる場合には、縫針9と押え部材5とが干渉する。
次に、パターン縫いミシン1の制御系について説明する。図3に示すように、マイクロコンピュータからなるコントロールユニット10(制御装置)には、パターン縫いの開始及び停止を指令する起動停止スイッチ(SSスイッチ)14と、リセットスイッチ(RSTスイッチ)15と、ミシンモータ16のための駆動回路19と、X送りモータ17のための駆動回路20と、Y送りモータ18のための駆動回路21とが夫々電気的に接続されている。
コントロールユニット10には、CPU11とROM12及びRAM13等が設けられている。ROM12には、ミシンモータ16の駆動用制御プログラム、縫製パターンデータに基づいて布送り機構2のX送りモータ17とY送りモータ18を夫々独立に制御する布送り制御プログラムに加えて、本願特有の後述する経路データ作成制御の制御プログラム等が予め格納されている。ROM12のパターンデータメモリ12aには、複数種類のパターン縫いの為の複数の縫製パターンデータがパターン番号毎に記憶されている。
パターンデータメモリ12aには、例えば、図1に示す蛇行状のパターン縫目線SLでパターン縫いするための縫製パターンデータとして、図4に示すように、パターン縫目線SLの1針目の針落ち点H1から最終のn針目の針落ち点Hnの各々について、相対座標値(1つ前の針落ち点からのX方向とY方向の増加分)が設定されている。
RAM13には、CPU11で演算処理した演算結果を収容する各種メモリ、ポインタ、カウンタ等が必要に応じて設けられている。RAM13の経路データメモリ13aには、後述する経路データ作成制御により作成された戻り経路RLの為の経路データが記憶される。
次に、コントロールユニット10で実行される経路データ作成制御のルーチンについて、布送り方法を含めて、図5に示すフローチャートに基づいて説明する。但し、図中の符号Si(i=11、12、13・・・)は各ステップである。経路データ作成制御は、縫製途中で糸切れが発生した場合、或いは何らかの理由により縫製を中断させた場合に、中断点から縫製開始位置までパターン縫目線SLに沿うように縫針9を戻したいために、リセットスイッチ15が操作されると、この制御が開始される。
この制御の説明に際して、図6に示すように、パターン縫いが開始されてから21針目の針落ち点H21で縫製が中断され、縫製ポインタHPは、中断点である21針目の針落ち点H21を指示(図4参照)しているものとする。この制御が開始されると、先ず、縫製ポインタ値HPで指示する針落ち点が基準針落ち点Pとしてセットされ(S11)、その基準針落ち点Pが戻り経路点として設定され、経路データメモリ13aに記憶される(S12)。
次に、変数Aに初期値「1」がセットされる(S13)。次に、基準針落ち点PよりもA針数だけ戻った針落ち点が先頭針落ち点(1針目の縫製開始点)でない場合には(S14:No)、基準針落ち点Pから針落ち点(P−A)を通る基準縫目線が演算される(S15)。この場合、各針落ち点は相対座標値で記憶されているため、基準縫目線は三角関数により容易に演算することができる。
次に、変数Aが1つインクリメントされる(S16)。次に、基準針落ち点PよりもA針数だけ戻った針落ち点が先頭針落ち点でない場合には(S17:No)、基準針落ち点Pから針落ち点(P−A)を通る戻り経路線が演算される(S18)。次に、S15で求められた基準縫目線と、S18で求められた戻り経路線との角度差δθが演算される(S19)。次に、その角度差δθが所定角度Cよりも小さい場合には(S20:No)、S16以降が繰り返して実行される。
一方、角度差δθが所定角度C以上の場合には(S20:Yes )、基準針落ち点Pとして針落ち点(P−A+1)が設定され(S21)、S12以降が繰り返して実行される。ところで、針落ち点(P−A)が先頭針落ち点の場合には(S14:Yes 、S17:Yes )、その針落ち点(P−A)が戻り経路点に設定されて経路データメモリ13aに追加して記憶(図8参照)され(S22)、この制御を終了する。
ここで、布送り制御プログラム、経路データ作成制御プログラムやコントロールユニット10等で布送り制御手段が構成され、また経路データ作成制御プログラムやコントロールユニット10等で経路データ作成手段が構成されている。
次に、経路データ作成制御及び布送り制御による作用及び効果について説明する。
図7に示すように、パターン縫い実行途中の21針目の針落ち点H21で縫製が中断された場合、縫製ポインタHPで指示する21針目針落ち点H21が基準針落ち点Pとして設定され、パターン縫目線SLのうちの、基準針落ち点P〔H21 〕から1針前の針落ち点(P−1)〔H20 〕を通る基準縫目線SL0が演算されるとともに、基準針落ち点P〔H21 〕から2針前の針落ち点(P−2)〔H19 〕を通る戻り経路線L1が演算される。
次に、これら基準縫目線SL0と戻り経路線L1とのなす角、つまり角度差δθ1が所定角度C(例えば、約20°)よりも小さい場合には、基準縫目線SL0と、その基準針落ち点P〔H21 〕から3針前の針落ち点(P−3)〔H18 〕を通る戻り経路線L2との角度差δθ2が所定角度C以上か否かが判定される。
判定の結果、角度差δθ2が所定角度Cよりも小さい場合には、順次、基準針落ち点Pと更に1つ前の針落ち点(P−4)〔H17 〕とを通る戻り経路線L3との角度差δθ3が所定角度Cと比較され、所定角度Cよりも小さい場合には、順次、基準針落ち点Pと更に1つ前の針落ち点(P−5)〔H16 〕とを通る戻り経路線L4との角度差δθ4が所定角度Cと比較され、定角度C以上の場合には、針落ち点〔H17 〕が戻り経路点として設定される。
戻り経路点H17が設定された場合には、戻り経路点に設定された針落ち点H17が次の基準針落ち点Pに設定される。このようにして、検索対象の針落ち点を順次1つずつ戻りながら、基準縫目線SL0と戻り経路線L1,L2,L3・・・との角度差δθについて所定角度Cと比較することで、図6に示す21針分の針落ち点H1〜H21のうち、図8に示すように、21針目と、17針目と、13針目と、11針目と、5針目と、1針目の6つの針落ち点だけが間引き状態で経路データメモリ13aに記憶される。
それ故、布送り機構2がコントロールユニット10で制御されると、図9に示すように、縫針9は、中断点の針落ち点H21から、経路データメモリ13aに記憶された4つの針落ち点17針目→13針目→11針目→5針目を順々に経て、最終的に1針目の縫製開始位置H1に達する戻り経路RLに基づいて、フィードデータにより布送りするのと同様に高速で戻される。
しかも、経路データメモリ13aに記憶された6つの経路点は、折れ線状の経路であり、1針毎のパターン縫目線SLよりも短い戻り経路RLで、縫針9を縫製開始位置H1まで戻すので、縫針9の縫製開始位置H1への移動復帰処理の迅速化を図ることができる。更に、縫針9の戻り経路RLはパターン縫目線SLに概ね沿っているので、縫針9と押え部材5との干渉を確実に回避させつつ、最短距離による移動復帰を実現させることができる。
また、経路データ作成制御により、中断点H21から縫製開始位置H1までの戻り経路RLの各折れ点(21針目、17針目、13針目、11針目、5針目、1針目)において、パターン縫目線SLと戻り経路RLのなす角δθが所定角度C以下となるように戻り経路RLの経路データを作成するので、各折れ点における角度演算により経路データの演算処理を簡単に行え、しかもその所定角度Cとして、押え部材5に干渉させない角度を適宜設定する等、所定角度Cの設定如何により、縫針9と押え部材5との干渉を確実に回避させることができる。
次に、前記実施の形態の変更形態について説明する。
1〕経路データ作成制御を部分的に変更し、中断した針落ち点H21から縫製開始位置までの各針落ち点H20〜H1において、戻り経路までの距離が所定距離以下とするように、戻り経路RLの経路データを作成するようにしてもよい。
例えば、図10に示すように、基準針落ち点H21よりも1つ前の針落ち点H20に着目し、その針落ち点H20から、基準針落ち点H21から針落ち点H19を通る戻り経路線L1までの離隔距離、基準針落ち点H21から針落ち点H18を通る戻り経路線L2までの離隔距離、同様にして戻り経路線L3までの離隔距離、・・・を順々に求め、これらの離隔距離のうち、例えば、戻り経路線L3までの離隔距離が所定値(5mm)以下の最大距離とする針落ち点H17を戻り経路点に設定するようにしてもよい。
この場合には、戻り経路線L1,L2,・・までの離隔距離演算により、経路データの演算処理を簡単に行え、しかもその所定距離として、押え部材5に干渉しない離隔距離を適宜設定する等、所定距離の設定如何により、縫針9と押え部材5との干渉を確実に回避させることができる。
2〕縫製パターンデータを分析し、パターン縫目線SLのほぼ直線状部分については、複数針毎(例えば、10針毎)の針落ち点を戻り経路点として設定するとともに、パターン縫目線SLの曲線状部分については、3点乃至5点の針落ち点から曲率半径を求め、その曲率半径が所定の曲率半径よりも小さくなる針落ち点を戻り経路として設定するようにしてもよい。
3〕縫製中断した中断点から、特定の縫製位置として、縫製終了点、或いはミシン機械原点等の所望の特定の針落ち位置へ縫針9を移動させるようにしてもよい。
4〕本発明は以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記実施例に種々の変更を付加して実施することができ、本発明はそれらの変更形態をも包含するものである。
本発明の実施例に係る布送り機構の平面図である。 図1のB−B線縦断正面図である。 パターン縫いミシンの制御系のブロック図である。 縫製パターンデータのデータ構造を説明する図表である。 経路データ作成制御のフローチャートである。 縫製パターンデータの針落ち点を説明する説明図である。 戻り経路を順次求める説明図である。 経路データメモリに記憶された経路データを説明する図表である。 戻り経路を含めた押え部材の平面図である。 変更形態に係る図7相当図である。
1 パターン縫いミシン
2 布送り機構
3 布保持体
5 押え部材
9 縫針
10 コントロールユニット
12 ROM
13 RAM
13a 経路データメモリ

Claims (5)

  1. 加工布を保持する布保持体と布保持体上に加工布を押える押え部材とを介して加工布を水平面内で直交2方向へ独立に布送りする布送り機構と、縫製パターンデータに基づいて布送り機構を制御する布送り制御手段とを備えたパターン縫いミシンにおいて、
    縫製パターンデータにより縫製中に縫製中断したとき、中断点から特定の縫製位置まで縫目線に概ね沿うよう且つ縫目線よりも短い折れ線状の経路で縫針を戻す戻り経路の経路データを、前記中断点から特定の縫製位置までの前記戻り経路の各折れ点において、前記縫目線と前記戻り経路のなす角が所定角度以下となるように作成する経路データ作成手段を設け、
    前記布送り制御手段は、前記経路データ作成手段で作成された経路データに基づいて前記布送り機構を制御して前記縫針を特定の縫製位置まで戻すことを特徴とするパターン縫いミシン。
  2. 加工布を保持する布保持体と布保持体上に加工布を押える押え部材とを介して加工布を水平面内で直交2方向へ独立に布送りする布送り機構と、縫製パターンデータに基づいて布送り機構を制御する布送り制御手段とを備えたパターン縫いミシンにおいて、
    縫製パターンデータにより縫製中に縫製中断したとき、中断点から特定の縫製位置まで縫目線に概ね沿うよう且つ縫目線よりも短い折れ線状の経路で縫針を戻す戻り経路の経路データを、前記中断点から特定の縫製位置までの各針落ち点において、前記戻り経路までの距離が所定距離以下とするように作成する経路データ作成手段を設け、
    前記布送り制御手段は、前記経路データ作成手段で作成された経路データに基づいて前記布送り機構を制御して前記縫針を特定の縫製位置まで戻すことを特徴とするパターン縫いミシン。
  3. 前記特定の縫製位置は、縫製開始点又はミシン機械原点又は縫製終了点に設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のパターン縫いミシン。
  4. 加工布を保持する布保持体と布保持体上に加工布を押える押え部材とを介して加工布を水平面内で直交2方向へ独立に布送りする布送り機構と、縫製パターンデータに基づいて布送り機構を制御する布送り制御手段とを備えたパターン縫いミシンの布送り方法において、
    縫製パターンデータにより縫製中に縫製中断したとき、中断点から特定の縫製位置まで縫目線に概ね沿うよう且つ縫目線よりも短い折れ線状の経路で縫針を戻す戻り経路の経路データを、前記中断点から特定の縫製位置までの前記戻り経路の各折れ点において、前記縫目線と前記戻り経路のなす角が所定角度以下となるように作成し、
    前記作成された経路データに基づいて前記布送り機構を制御して前記縫針を特定の縫製位置まで戻す、
    ことを特徴とするパターン縫いミシンの布送り方法。
  5. 加工布を保持する布保持体と布保持体上に加工布を押える押え部材とを介して加工布を水平面内で直交2方向へ独立に布送りする布送り機構と、縫製パターンデータに基づいて布送り機構を制御する布送り制御手段とを備えたパターン縫いミシンの布送り方法において、
    縫製パターンデータにより縫製中に縫製中断したとき、中断点から特定の縫製位置まで縫目線に概ね沿うよう且つ縫目線よりも短い折れ線状の経路で縫針を戻す戻り経路の経路データを、前記中断点から特定の縫製位置までの各針落ち点において、前記戻り経路までの距離が所定距離以下とするように作成し、
    前記作成された経路データに基づいて前記布送り機構を制御して前記縫針を特定の縫製位置まで戻す、
    ことを特徴とするパターン縫いミシンの布送り方法。
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