JP2002142896A - 椅子における背凭れの傾動装置 - Google Patents

椅子における背凭れの傾動装置

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JP2002142896A JP2000338201A JP2000338201A JP2002142896A JP 2002142896 A JP2002142896 A JP 2002142896A JP 2000338201 A JP2000338201 A JP 2000338201A JP 2000338201 A JP2000338201 A JP 2000338201A JP 2002142896 A JP2002142896 A JP 2002142896A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 背杆の前端部を、支基に強固に支持させるこ
とができるとともに、左右の背杆をバランスよく付勢す
ることができるようにした椅子における背凭れの傾動装
置を提供する。 【解決手段】 箱状の支基4の両側壁4aに左右1対の
筒体14を設け、両筒体14内に軸受された左右1対の
筒軸16の外端部を、背凭れを支持する左右1対の背杆
6の前端部に固嵌し、支基4を貫通するようにして、両
筒軸16内に遊嵌した左右方向を向くトーションバー2
2の両端部を、両背杆6の前端部に相対回転不能として
取り付け、かつ左右の筒軸16の内端間において、トー
ションバー22の中間部に調整板25の基端部を固定
し、該調整板25の先端部と支基4との間に、調整板2
5の角度位置を調節する角度調節手段29を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、椅子における背凭
れの傾動装置、特に、背杆の支持構造と、背凭れを前方
へ付勢する付勢手段の付勢力の調節手段に関する。
【0002】
【従来の技術】背凭れを後傾できるようにした従来の椅
子は、背凭れを支持する左右1対の背杆の前下方への延
出部の前端部を、支基に左右方向を向く軸をもって枢着
し、かつ圧縮コイルばねまたはガススプリング等をもっ
て、背杆を、背凭れが起立位置に向かうように常時付勢
するようにしたものが一般的である。また、背杆の前端
部を枢支する軸を筒軸として、その中に背凭れを起立位
置に向けて付勢するトーションバーを設けたものもあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来の構
造においては、背杆の前端部に設けた左右方向を向く軸
孔を、支基の側面に突設した軸に外嵌していたので、背
杆の前端部に応力が集中し、特に背杆のねじれ等に対し
て弱く、そのため背杆の前端部を厚肉としたり、硬質の
金属材料等により形成しており、コスト高となってい
る。また、背杆の前端部と軸との間にがた等が生じやす
く、背凭れの傾動が不円滑となるおそれがある。
【0004】さらに、従来のトーションバーを用いたも
のでは、トーションバーの撓み量を確保するため、左右
の背杆の間隔とほぼ等しい長さの左右方向を向くトーシ
ョンバーの一端を支基側に固定し、他端を一方の背杆に
止着し、他方の背杆には、トーションバーの付勢力が直
接作用しない、いわゆる片ぎきの状態としていたので、
左右の背杆及び背凭れにねじれが生じやすく、そのた
め、背杆及び背凭れの剛性を高めなければならない等の
問題がある。
【0005】本発明は、従来の技術が有する上記のよう
な問題点に鑑み、背杆の前端部を、がたつき等が生じる
ことなく、安定して、円滑に回動しうるように支基に強
固に支持させることができるとともに、トーションバー
により左右の背杆をバランスよく付勢することができ、
しかも構造が簡単で安価に製造できるようにした椅子に
おける背凭れの傾動装置を提供することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課
題は次のようにして解決される。 (1) 脚柱上に支持された箱状の支基の両側壁に、左右
方向を向く左右1対の筒体を設け、両筒体内に軸受され
た左右1対の筒軸の外端部を、背凭れの下部より前方に
延出する左右1対の背杆の前端部に固嵌して、背凭れ及
び両背杆を、前記筒軸と一体となって、前記筒体の中心
軸線まわりに回動可能として枢支し、前記支基を貫通す
るようにして、両筒軸内に遊嵌した左右方向を向くトー
ションバーの両端部を、両背杆の前端部に相対回転不能
として取り付け、かつ左右の筒軸の内端間において、ト
ーションバーの中間部に調整板の基端部を固定し、該調
整板の先端部と支基との間に、トーションバーの中心軸
線を中心とする調整板の角度位置を調節する角度調節手
段を設ける。
【0007】(2) 上記(1)項において、各筒軸に外嵌
した2個のブッシュを、筒体の両端部内面に回転自在に
嵌合することにより、各筒軸を筒体内に回転自在に設け
る。
【0008】(3) 上記(2)項において、筒軸の外形を
多角形とし、該筒軸を嵌合する背杆の前端部に形成した
嵌合孔、及びブッシュの嵌合孔を、筒軸の外形と補形を
なす多角形とする。
【0009】(4) 上記(1)〜(3)項のいずれかにおい
て、角度調節手段が、調整板の先端部に設けたねじ孔に
螺合し、先端が支基の上壁に当接するようにした調節ね
じを備える。
【0010】(5) 上記(1)〜(4)項のいずれかにおい
て、調整板の両側面に、トーションバーが遊通する挿通
孔を有するとともに、外側面に各筒軸の内端部が回転自
在に嵌合する凹所を有する合成樹脂製の1対の軸受を設
ける。
【0011】(6) 上記(5)項において、左右の軸受に
おける内側面に、調整板に設けた孔または切欠きを貫通
して、対向する軸受に穿設した係合孔に嵌合する突軸を
設け、両軸受を調整板に相対回転不能として係合させ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、添
付図面を参照して説明する。図1及び図2に示すよう
に、中心部から放射状に延出する支持脚(1)の先端部に
は、キャスタ(2)がそれぞれ設けられ、支持脚(1)の中
心部には、脚柱(3)が立設され、かつ脚柱(3)の上端に
は、支基(4)が固着されている。
【0013】支基(4)には、側面視L字状をなして後上
方に延出し、背凭れ(5)を支持する左右1対の背杆(6)
における前方を向く下部の前端部が、左右方向を向く軸
線まわりに回動可能として枢着され、背凭れ(5)及び背
杆(6)は、支基(4)内に設けられた後述するような弾性
リクライニング機構(7)と傾動範囲調節装置(8)とによ
り、傾動範囲調節装置(8)により定められた範囲内にお
いて、図1に示すような起立位置から後方へ傾動しうる
ようになっている。
【0014】支基(4)の上方には、座(9)が、座受体(1
0)を介して、背凭れ(5)及び背杆(6)の後傾に連動し
て、後下方へ移動するようにして支持されている。な
お、この座(9)の支持構造及びその背凭れとの連係機構
等は、本発明とは直接関係しないので、それらについて
の詳細な説明は省略する。
【0015】座受体(10)の両側部には、左右方向に延出
する支杆(11)を介して、肘掛け(12)が設けられている。
【0016】次に、図3以降を参照して、支基(4)内に
設けられた弾性リクライニング機構(7)及び傾動範囲調
節装置(8)の詳細について説明する。
【0017】支基(4)は、下面が開口する箱状をなし、
その後部が脚柱(3)の上端部に嵌着され、わずかに前上
向き傾斜するようにして脚柱(3)上に支持されている。
【0018】支基(4)の両側壁(4a)の前後部には、外側
方に向かってわずかに縮径するテーパ状をなす筒体(13)
(14)が一体的に形成されている。
【0019】後方の各筒体(14)と支基(4)の側壁(4a)と
を貫通する通孔(15)内には、六角筒状をなす左右1対の
筒軸(16)が、内外1対ずつのブッシュ(17)(18)をもっ
て、回転自在に支持されている。筒体(14)より外方に突
出する左右の筒軸(16)の外端部は、背杆(6)の前端に形
成された横向截頭円錐形状の受体(19)の内端面に形成さ
れた六角孔(20)に嵌合され、止めねじ(21)により止着さ
れている。
【0020】左右の筒軸(16)の内端同士は、互いに離間
している。左右の筒軸(16)内には、複数の板ばねを重ね
て束ねたものよりなる一連の細長いトーションバー(22)
が遊嵌されており、トーションバー(22)の両端は、背杆
(6)の受体(19)における六角孔(20)の奥端に形成された
方形孔(23)内に圧嵌され、必要に応じて止めねじ(図示
略)により締着されている。
【0021】左右の筒軸(16)の内端間の間隙には、基端
部に形成した角孔(24)にトーションバー(22)の中央部が
嵌挿された前方を向く調整板(25)が配設されている。
【0022】前方を向く調整板(25)の先端には、ほぼ上
下方向を向くねじ孔(26)が形成された筒部(27)が固着さ
れている。
【0023】このねじ孔(26)に、下端に回転ハンドル(2
8)を有する調整ねじ(29)を螺合し、ねじ孔(26)から上方
に突出した上端を、支基(4)の上壁(4b)の下面に当接し
て、上壁(4b)から調整板(25)の先端までの距離を調節す
ることにより、背凭れ(5)が起立位置に位置していると
きのトーションバー(22)の初期ねじり量を調節し、もっ
て背凭れ(5)の起立位置への復帰用の付勢力を調節しう
るようにしている。
【0024】ねじ孔(26)及び調整ねじ(29)等により、ト
ーションバー(22)の中心軸線を中心とする調整板(25)の
角度位置を調節する角度調節手段が形成されている。
【0025】また、この角度調節手段とトーションバー
(22)、筒軸(16)、筒体(14)等により、弾性リクライニン
グ機構(7)が形成されている。
【0026】調整板(25)における角孔(24)を中心とする
点対称の位置には、丸孔(30)とU字状の切欠き(31)とが
設けられている。
【0027】調整板(25)の基部の両側には、中央にトー
ションバー(22)が遊通する挿通孔(32)を有するととも
に、外側面に、筒軸(16)の内端部が回転自在に嵌合する
円形の凹所(33)が形成された合成樹脂製の1対の軸受(3
4)が、その各内側面に突設したボス(35)を、調整板(25)
の丸孔(30)と切欠き(31)とに嵌合し、かつ対向する軸受
(34)の内側面に突設した突軸(36)を、ボス(35)の中央に
穿設した係合孔(37)に嵌合することにより、調整板(25)
に対して相対回転不能として設けられている。
【0028】左右の筒軸(16)における軸受(34)の凹所(3
3)に嵌合した内端部の外側には、前方を向く左右1対の
アーム(38)の基端部(後端部)に設けた六角孔(39)が嵌合
されている。両アーム(38)の先端部(前端部)には、左右
方向を向く軸(40)が、両側方に突出するようにして貫設
されている。
【0029】図3〜図9に示すように、支基(4)内にお
ける両アーム(38)の右側方には、背凭れ(5)の最大後傾
角度調節手段(41)の主要部品である第1の規制部材(42)
が、同じく左側方には、背凭れ(5)の起立位置(初期位
置)の角度調節手段(43)の主要部品である第2の規制部
材(44)が、支基(4)の上壁(4b)と、その下面より垂下す
る前後1対ずつのボス(45)の下端にねじ止めされた底板
(46)とにより上下から挟まれ、かつ各規制部材(42)(44)
の上端に形成した前後方向を向く溝(47)を支基(4)の上
壁(4b)の下面に形成された前後方向を向く案内突条(48)
に摺動自在に係合するようにして配設されている。
【0030】第1の規制部材(42)の内側面には、前方へ
移動させられることにより、軸(40)の右端部の上下方向
の回動軌跡内への突出量が漸増して、軸(40)及びアーム
(38)の上方への回動範囲を小とするようにした概ね楔形
の当接部(49)が形成されている。
【0031】この例では、前上向き傾斜する当接部(49)
の下面を、階段状とし、かつ各段における軸(40)の受け
面(50)を、軸(40)の外径に近い円弧状としてある。
【0032】第1の規制部材(42)の上部には、外側面か
ら溝(47)に連通する肉抜き孔(51)を穿設することによ
り、その上部に弾性撓曲片(52)が形成され、その中央上
面に形成した半球状の突起(53)を、支基(4)の上壁(4b)
の一側部下面に、各受け面(50)のピッチと同ピッチとし
て設けた複数の凹部(54)に選択的に係合させることによ
り、各受け面(50)が軸(40)と整合する位置で安定して弾
圧保持されるようにしてある。
【0033】第1の規制部材(42)の外側面における前上
角隅部には方形の段部(55)が形成されており、その奥端
部には、左右方向を向く係合孔(56)が穿設されている。
この係合孔(56)には、後述する第1の操作レバー(60)に
連係するための前後方向を向くロッド(57)の後端の内向
き折曲部(57a)が嵌合されている。
【0034】支基(4)の前部における左方の筒体(13)内
には、左右方向を向く筒軸(58)が回転自在に枢支され、
また筒軸(58)内には、同方向を向く芯軸(59)が相対回転
可能として挿通している。
【0035】筒軸(58)及び筒体(13)より外側方に突出し
た芯軸(59)の左端部には、第1及び第2の操作レバー(6
0)(61)における互いに外径を同一とした筒部(60a)(61a)
が、筒部(60a)を外側として互いに接するようにして嵌
合され、かつその外側の筒部(60a)が止めねじ(62)をも
って芯軸(59)に止着されている。
【0036】第1の操作レバー(60)においては、筒部(6
0a)の外周から前方に向かって操作片(60b)が延出し、か
つ操作片(60b)の右端部は、第2の操作レバー(61)の筒
部(61a)の方向に筒部(61a)の長さと同一長さだけ延出し
ている。
【0037】第2の操作レバー(61)においては、筒部(6
1a)の外周から後方に向かって操作片(61b)が延出し、か
つ操作片(61b)の左端部は、第1の操作レバー(60)の筒
部(60a)の方向に筒部(60a)の長さと同一長さだけ延出し
ている。
【0038】筒軸(58)の右端を出た芯軸(59)は、支基
(4)の右方の側壁(4a)近くまで延出し、その延出した右
端部には、後上方を向く作動アーム(63)の基端部に穿設
された軸孔(63a)が嵌合され、かつ止めねじ(64)をもっ
て止着されている。
【0039】芯軸(59)は、作動アーム(63)の左側面が、
支基(4)の上壁(4b)の下面より垂下する二股片(65)の右
側面に当接することにより、左方への移動が阻止され、
筒体(13)から抜け止めされている。
【0040】作動アーム(63)の先端に穿設された左右方
向を向く係合孔(63b)には、上述のロッド(57)の前端の
内向き折曲部(57b)が嵌合されている。
【0041】かくして、第1の操作レバー(60)を下向き
回動させることにより、それと芯軸(59)と作動アーム(6
3)とが図6における反時計方向に回動させられ、このと
きの作動アーム(63)の回動により、ロッド(57)が前方に
引かれて、第1の規制部材(42)が、突起(53)が各凹部(5
4)に1個ずつ係合することによって、歩進的に前進させ
られ、背凭れ(5)の最大後傾角度を漸次小さい角度に制
限することができる。
【0042】逆に、第1の操作レバー(60)を上向き回動
させることにより、上述と逆の作動で、第1の規制部材
(42)は後方へ歩進的に移動させられ、背凭れ(5)の最大
後傾角度を漸次大とすることができる。
【0043】第1の規制部材(42)、ロッド(57)、作動ア
ーム(63)、芯軸(59)、第1の操作レバー(60)等により、
背凭れ(5)の最大後傾角度調節手段(41)が形成されてい
る。
【0044】第2の規制部材(44)の内側面には、後方へ
移動させられることにより、軸(40)の左端部の上下方向
の回動軌跡内への突出量が漸増して、軸(40)及びアーム
(38)の下方への回動範囲を小とするようにした概ね楔形
の当接部(66)が形成されている。
【0045】この例では、後下向き傾斜する当接部(66)
の上面を、階段状とし、各段における軸(40)の受け面(6
7)を、軸(40)の外径に近い円弧状としてある。
【0046】第2の規制部材(44)の外側面(左側面)の後
上部と前下部とには、前後方向を向く横孔(68)が穿設さ
れた大径の突軸(69)と小径の突軸(70)とがそれぞれ突設
されている。
【0047】小径の突軸(70)には、後端が左方の底板(4
6)の後端外側部に外向き突設された突起(71)に係止され
た引張りコイルばね(72)の前端が係止されている。
【0048】大径の突軸(69)の横孔(68)には、上記引張
りコイルばね(72)より付勢力の強い、すなわちばね定数
の大きい前後方向を向く引張りコイルばね(73)の後端に
形成されたL字状の係止部(73a)が挿通され、かつ係止
されている。
【0049】引張りコイルばね(73)の前端は、後述する
ようにして、第2の操作レバー(61)に連係されている。
【0050】第2の操作レバー(61)の筒部(61a)の右端
に形成された小径筒部(61c)内には、筒軸(58)の左端部
に形成された非円形の嵌合部(58a)が嵌合され、第2の
操作レバー(61)は、筒軸(58)と回り止めされて連結され
ている。
【0051】筒軸(58)の右端部には、平歯車(74)が一体
的に形成されており、この平歯車(74)には、直上におけ
る支基(4)の上壁(4b)の下面に設けた半円筒形の軸受凹
部(75)(図8参照)に回動自在に嵌合された軸(76)と一体
のセクタギヤ(77)が噛合している。
【0052】軸(76)及びセクタギヤ(77)の右側面には、
側面視ほぼ半円弧状をなす作動アーム(78)の上端部が一
体として固着されるか、または一体成形されている。
【0053】作動アーム(78)の中位部には、弾性舌片(7
9)が一体的に形成されており、作動アーム(78)が図7に
示すように、軸(76)を中心として、最も時計方向に回動
したとき、作動アーム(78)の上部と弾性舌片(79)とによ
り、筒軸(58)の右端を出た直後の芯軸(59)の部分を弾圧
把持し、作動アーム(78)がその位置から妄りに反時計方
向に回動しないようにしている。
【0054】作動アーム(78)の下端部に右向き突設され
たピン(80)には、上述の引張りコイルばね(73)の前端部
が止着されている。
【0055】かくして、第2の操作レバー(61)が後上方
を向いているときは、図7に示すように、作動アーム(7
8)は芯軸(59)を弾圧把持した状態に保持され、第2の規
制部材(44)は前限に位置している。
【0056】この状態では、軸(40)及びアーム(38)は、
第2の規制部材(44)の当接部(66)に妨げられることな
く、軸(40)が底板(46)の上面に当接するまで最大に前下
方に回動することができ、このとき、背凭れ(5)は、例
えばほぼ垂直を向くようにしておく。
【0057】この状態から、第2の操作レバー(61)を後
下方に回動し、例えば中間のほぼ水平の状態で停止させ
ると、第2の操作レバー(61)と筒軸(58)とその平歯車(7
4)とが、図7において時計方向へ回動し、それに伴っ
て、作動アーム(78)はセクタギヤ(77)とともに、軸(76)
を中心として反時計方向へ回動させられ、そのときのピ
ン(80)の回動により、引張りコイルばね(73)は、弛む方
向へ押動させられる。
【0058】このとき、背凭れ(5)がほぼ垂直の起立位
置に位置し、軸(40)が図7に示す位置にあると、その前
端に当接部(66)の後端面が当接して、第2の規制部材(4
4)は、後方への移動が阻止され、図7に示す位置のまま
保持される。
【0059】その後、背凭れ(5)が着座者によって後傾
させられ、アーム(38)及び軸(40)が上向き回動させられ
ると、そのときになって初めて、第2の規制部材(44)
は、強弱2個の引張りコイルばね(72)(73)の付勢力が釣
り合う位置まで後方に移動させられる。
【0060】その後、背凭れ(5)を起こしたときは、軸
(40)は後方へ移動した第2の規制部材(44)の当接部(66)
における例えば中段の受け面(67)に当接し、それ以上下
降できなくなる。したがって、それ以後は、背凭れ(5)
の起立位置(復帰位置)は、上述の垂直状態より若干後傾
した位置となる。
【0061】第2の操作レバー(61)を後下方まで最大に
回動させたときは、上述と同様の作用により、第2の規
制部材(44)は、軸(40)及びアーム(38)が上向き回動する
のを待って、図9に示すような後限まで移動し、このと
き、背凭れ(5)はかなり後傾した位置までしか復帰でき
なくなる。
【0062】第2の操作レバー(61)を後下方を向く位置
から所望の位置まで上向き回動させると、上述と逆の作
動で、作動アーム(78)が軸(76)を中心として図9におけ
る時計方向に回動させられ、ピン(80)により引張りコイ
ルばね(73)の前端を前方へ引張る。
【0063】しかし、このとき、軸(40)がいずれかの受
け面(67)に当接し、第2の規制部材(44)が下方へ押しつ
けられていると、第2の規制部材(44)は即座には動か
ず、背凭れ(5)が着座者により後傾させられるのを待っ
て、前方移動し、背凭れ(5)の起立位置を所望の角度と
することができる。
【0064】第2の操作レバー(61)を、後上方を向く上
限まで回動させると、作動アーム(78)は図7に示すよう
に、弾性舌片(79)により芯軸(59)を弾圧把持する位置ま
で復帰し、その後第2の規制部材(44)は、背凭れ(5)が
一旦後傾させられるのを待って、その後に前限まで戻
り、それ以後は背凭れ(5)の起立位置はほぼ垂直を向く
こととなる。
【0065】このように、背凭れ(5)が若干後傾するの
を待って、第2の規制部材(44)が2個の引張りコイルば
ね(72)(73)の付勢力が釣り合う位置に移動するようにし
たので、第2の規制部材(44)の各受け面(67)が摩耗した
り破損したりするのを防止できる。
【0066】また、平歯車(74)とセクタギヤ(77)とを用
いたことにより、それらの歯数比を適宜選択することに
より、第2の操作レバー(61)の回動ストロークと作動ア
ーム(78)の必要とする回動量とを調和させることができ
る。
【0067】第2の規制部材(44)、引張りコイルばね(7
2)(73)、作動アーム(78)、セクタギヤ(77)、平歯車(74)
を備える筒軸(58)、第2の操作レバー(61)等により、起
立位置の角度調節手段(43)が形成され、これと上述の最
大後傾角度調節手段(41)とにより、背凭れ(5)の傾動範
囲調節手段(8)が形成されている。
【0068】この最大後傾角度調節手段(41)と起立位置
の角度調節手段(43)とにより、軸(40)の移動範囲を上下
から規制することにより、背凭れ(5)を、所望の後傾角
度で完全に拘束することができる。
【0069】支基(4)の右前部の筒体(13)内には、操作
レバー(81)の軸(82)が枢支され、この軸(82)は、座(9)
の高さ調節手段に連係されているが、これらの構成は本
発明には直接関係しないので、詳細な説明は省略する。
【0070】なお、図10に示すように、筒軸(58)の内
端面の一部に突設したピン(83)を、作動アーム(78)の軸
(76)の直下に設けた上下方向を向く長孔(84)に係合し、
筒軸(58)の回動に伴って、ピン(83)と長孔(84)とを介し
て、作動アーム(78)を軸(76)を中心として回動させるよ
うにし、もって、上述の平歯車(74)とセクタギヤ(77)と
を省略することもできる。
【0071】
【発明の効果】本発明によると、次のような効果を奏す
ることができる。請求項1記載の発明によると、左右の
背杆が、支基の両側壁に設けた筒体内に回転自在に枢支
された筒軸と固着されて一体となって回転するので、背
杆が支基に強固にかつ安定して支持され、背杆及び背凭
れが、がたつき等が生じることなく、円滑に回動するこ
とができる。また、トーションバーにより、左右の背杆
をバランスよく付勢することができるとともに、簡単な
構造でその付勢力を調節することができる。
【0072】請求項2記載の発明によると、各筒軸の支
持が安定し、背杆が筒軸とともに円滑に回動することが
できる。
【0073】請求項3記載の発明によると、筒軸を背杆
の嵌合孔に嵌合するだけで、それらが互いに回り止めさ
れ、特別な回り止め手段を設ける必要がない。したがっ
て、構造を簡素化することができる。
【0074】請求項4記載の発明によると、トーション
バーによる背凭れの付勢力の調節手段の構造を簡素化す
ることができる。
【0075】請求項5記載の発明によると、筒軸の内端
部と調整板とトーションバーの中央部との相互の位置関
係が安定するとともに、それらの相対移動(回動)が円滑
となる。
【0076】請求項6記載の発明によると、左右の軸受
を調整板に簡単に組み付けることができるとともに、組
み付け後には、両軸受が調整板に対して位置ずれするの
を確実に阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を備える椅子の側面図であ
る。
【図2】同じく、分解斜視図である。
【図3】同じく、支基の内部構造を示す分解斜視図であ
る。
【図4】図1のIV−IV線に沿う拡大横断平面図である。
【図5】図4のV−V線に沿う縦断側面図である。
【図6】図4のVI−VI線に沿う縦断側面図である。
【図7】図4のVII−VII線に沿う縦断側面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿う拡大縦断正面図であ
る。
【図9】別の作動状態を示す図7と同様の縦断側面図で
ある。
【図10】筒軸と作動アームとの連係手段の変形例を示
す要部の拡大縦断側面図である。
【符号の説明】
(1)支持脚 (2)キャスタ (3)脚柱 (4)支基 (4a)側壁 (4b)上壁 (5)背凭れ (6)背杆 (7)弾性リクライニング機構 (8)傾動範囲調節装置 (9)座 (10)座受体 (11)支杆 (12)肘掛け (13)(14)筒体 (15)通孔 (16)筒軸 (17)(18)ブッシュ (19)受体 (20)六角孔 (21)止めねじ (22)トーションバー (23)方形孔 (24)角孔 (25)調整板 (26)ねじ孔 (27)筒部 (28)回転ハンドル (29)調整ねじ(角度調節手段) (30)丸孔 (31)切欠き (32)挿通孔 (33)凹所 (34)軸受 (35)ボス (36)突軸 (37)係合孔 (38)アーム (39)六角孔 (40)軸 (41)最大後傾角度調節手段 (42)第1の規制部材 (43)起立位置の角度調節手段 (44)第2の規制部材 (45)ボス (46)底板 (47)溝 (48)案内突条 (49)当接部 (50)受け面 (51)肉抜き孔 (52)弾性撓曲片 (53)突起 (54)凹部(55)段部 (56)係合孔 (57)ロッド (57a)(57b)内向き折曲部 (58)筒軸 (58a)嵌合部 (59)芯軸 (60)第1の操作レバー (61)第2の操作レバー (60a)(61a)筒部 (60b)(61b)操作片 (61c)小径筒部 (62)止めねじ (63)作動アーム (63a)軸孔 (63b)係合孔 (64)止めねじ (65)二股片 (66)当接部 (67)受け面 (68)横孔 (69)突軸 (70)突軸 (71)突起 (72)(73)引張りコイルばね (73a)係止部 (74)平歯車 (75)軸受凹部 (76)軸(77)セクタギヤ (78)作動アーム (79)弾性舌片 (80)ピン (81)操作レバー (82)軸 (83)ピン (84)長孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脚柱上に支持された箱状の支基の両側壁
    に、左右方向を向く左右1対の筒体を設け、両筒体内に
    軸受された左右1対の筒軸の外端部を、背凭れの下部よ
    り前方に延出する左右1対の背杆の前端部に固嵌して、
    背凭れ及び両背杆を、前記筒軸と一体となって、前記筒
    体の中心軸線まわりに回動可能として枢支し、前記支基
    を貫通するようにして、両筒軸内に遊嵌した左右方向を
    向くトーションバーの両端部を、両背杆の前端部に相対
    回転不能として取り付け、かつ左右の筒軸の内端間にお
    いて、トーションバーの中間部に調整板の基端部を固定
    し、該調整板の先端部と支基との間に、トーションバー
    の中心軸線を中心とする調整板の角度位置を調節する角
    度調節手段を設けたことを特徴とする椅子における背凭
    れの傾動装置。
  2. 【請求項2】 各筒軸に外嵌した2個のブッシュを、筒
    体の両端部内面に回転自在に嵌合することにより、各筒
    軸を筒体内に回転自在に設けた請求項1記載の椅子にお
    ける背凭れの傾動装置。
  3. 【請求項3】 筒軸の外形を多角形とし、該筒軸を嵌合
    する背杆の前端部に形成した嵌合孔、及びブッシュの嵌
    合孔を、筒軸の外形と補形をなす多角形とした請求項2
    記載の椅子における背凭れの傾動装置。
  4. 【請求項4】 角度調節手段が、調整板の先端部に設け
    たねじ孔に螺合し、先端が支基の上壁に当接するように
    した調節ねじを備えている請求項1〜3のいずれかに記
    載の椅子における背凭れの傾動装置。
  5. 【請求項5】 調整板の両側面に、トーションバーが遊
    通する挿通孔を有するとともに、外側面に各筒軸の内端
    部が回転自在に嵌合する凹所を有する合成樹脂製の1対
    の軸受を設けた請求項1〜4のいずれかに記載の椅子に
    おける背凭れの傾動装置。
  6. 【請求項6】 左右の軸受における内側面に、調整板に
    設けた孔または切欠きを貫通して、対向する軸受に穿設
    した係合孔に嵌合する突軸を設け、両軸受を調整板に相
    対回転不能として係合させた請求項5記載の椅子におけ
    る背凭れの傾動装置。
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JP2002010852A (ja) * 2000-06-06 2002-01-15 Pro Cord Srl 同時に揺動するシートと背もたれとを備えた椅子

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