JP2002142445A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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JP2002142445A JP2000339041A JP2000339041A JP2002142445A JP 2002142445 A JP2002142445 A JP 2002142445A JP 2000339041 A JP2000339041 A JP 2000339041A JP 2000339041 A JP2000339041 A JP 2000339041A JP 2002142445 A JP2002142445 A JP 2002142445A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直流短絡時の電圧分担のバラつきを抑える。 【解決手段】 各スイッチング素子1a乃至1dのそれ
ぞれのセンス端子7a乃至7dからのセンス電流が、全
てのスイッチング素子について同じ値に設定された所定
値を超えないように、ゲート駆動回路3a乃至3dによ
り各スイッチング素子1a乃至1dの制御端子に与える
ゲート電圧を制御する。この構成により、各スイッチン
グ素子の静特性のバラつきによらずに各スイッチング素
子の短絡電流をほぼ一定の値に揃えるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の電力用のス
イッチング素子により電力変換を行う電力変換装置に関
し、特にスイッチング素子の保護回路の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高電圧・大電流のMOS(Metal
Oxcide Semiconductor)ゲート型の電力用スイッチング
素子が実用化されてきている。MOSゲート型のスイッ
チング素子は、従来より使われているGTO(ゲート・
ターンオフ)サイリスタ系のスイッチング素子に比べ
て、スイッチング速度が速く、安全動作領域が広く、制
御性が高く、ゲート駆動回路が小型化できるなどの多く
の利点がある。
【0003】直列送電などの応用分野においては、高電
圧の電力変換装置を実現する必要があるため、多数のス
イッチング素子を直列接続することが行われている。M
OSゲート型のスイッチング素子は、スイッチング速度
が速いので、直列に接続されたスイッチング素子間のス
イッチングタイミングのバラつきが少ないという利点が
ある。
【0004】図20は、直列接続された複数のスイッチ
ング素子により構成された従来の電力変換装置の主要部
を示す回路図である。同図においては、スイッチング素
子201a乃至201dが直列に接続される。スイッチ
ング素子201としてはIGBT(Insulated Gate Bip
olar Transistor)が用いられる。スイッチング素子2
01aのコレクタ・エミッタ端子間には並列接続された
スナバダイオード5aと抵抗6a、およびこれに接続さ
れたスナバコンデンサ4aが接続される。スイッチング
素子201aのゲート・エミッタ端子間にはゲート抵抗
202aとゲート駆動回路203aとが接続される。ス
イッチング素子201b乃至201dにも同様に、スナ
バダイオード5b乃至5d、抵抗6b乃至6d、スナバ
コンデンサ4b乃至4d、ゲート抵抗202b乃至20
2d、ゲート駆動回路203b乃至203dがそれぞれ
接続される。
【0005】スイッチング素子201aおよび201b
は、常に同時にスイッチングする一つのアームを構成す
る。また、スイッチング素子201cおよび201d
は、スイッチング素子201a,201bとは逆の位相
でスイッチングするアームを構成する。すなわち、スイ
ッチング素子201aおよび201bにオンゲート信号
が与えられるときには、スイッチング素子201cおよ
び201dにはオフゲート信号が与えられる。
【0006】このように、スイッチング素子201aお
よび201bには同時にスイッチングするようにゲート
信号が与えられる。ところが、実際には素子間のバラつ
きにより僅かにスイッチングにバラつきが発生する。特
にターンオフのタイミングのバラつきの影響は大きく、
先にターンオフしたスイッチング素子は、他のスイッチ
ング素子に比べて大きなオフ電圧を分担することにな
る。こうしたオフ電圧の分担のバラつきはスイッチング
素子の信頼性に関わるため、できるだけ小さくする必要
がある。
【0007】こうした問題に対応するのが、それぞれの
スイッチング素子201a乃至201dについて、スナ
バコンデンサ4a乃至4d、スナバダイオード5a乃至
5d、スナバ抵抗6a乃至6dによって構成されたスナ
バ回路である。
【0008】このスナバ回路の動作についてスイッチン
グ素子102aを例に説明する。スイッチング素子10
2aがターンオフした直後のコレクタ端子(正極端子)
からエミッタ端子(負極端子)に流れる主電流は、一旦
スナバ回路に転流し、スナバコンデンサ4aの容量と主
電流の値とで定まる傾き(dV/dt)に従い、スイッ
チング素子102aのコレクタ・エミッタ間の電圧が上
昇していく。スイッチング素子102aのターンオフタ
イミングのバラつきΔtとスイッチング素子102aの
電圧分担のバラつきΔVとの間には、ΔV=Δt×dV
/dtという関係があるから、スナバコンデンサ4aの
容量をある程度大きくして(dV/dt)を小さくすれ
ばΔVも問題がならない程度に小さくすることができ
る。
【0009】ところで、スイッチング素子102aの扱
える電流容量が不足する場合には、スイッチング素子1
02aを並列に接続して使用することが行われている。
図21は、並列接続されたスイッチング素子により構成
された従来の電力変換装置の主要部を示す回路図であ
る。同図においては、スイッチング素子201a,20
1bのそれぞれのコレクタ端子同士、エミッタ端子同士
が接続され、それぞれのゲート・エミッタ端子間にゲー
ト駆動回路203a,203bが接続される。スイッチ
ング素子201aおよび201bにより一つのアームが
構成され、ゲート駆動回路203a,203bに同一の
ゲート信号を与えることで2つのスイッチング素子20
1a,201bを同一のタイミングで動作させるように
なっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図20に示した直列接
続の構成では、いずれかのスイッチング素子が、オフし
ているべきときに誤ってターンオンしてしまう、いわゆ
る誤点弧などの要因により、直流電圧を短絡させてしま
った場合に問題が発生する。
【0011】すなわち、直流短絡した状態では、ターン
オンしたスイッチング素子だけで電力変換装置の直流電
圧を支えることになり、各スイッチング素子間で分担す
る電圧のバラつきが生じることとなる。直流短絡状態で
スイッチング素子が流すことのできる短絡電流は、スイ
ッチング素子の静特性によって決まるものであり、製造
バラつきが大きい。そして、流すことのできる短絡電流
が大きいスイッチング素子ほど小さな電圧を分担し、短
絡電流が小さいスイッチング素子ほど大きな電圧を分担
することとなる。
【0012】直流短絡状態でのスイッチング素子の電圧
分担のバラつきΔVは、スイッチング素子間のバラつき
をΔI、スナバコンデンサの容量をC、短絡時間をtと
すると、ΔV=ΔI×t/Cとなる。現在の素子製造技
術では、流すことのできる短絡電流の値はスイッチング
素子の定格電流の5倍から7倍程度と幅が広く、また短
絡電流のバラつきはほぼスイッチング素子の定格電流の
値に匹敵するほど大きなバラつきとなる。このため、直
流短絡状態での電圧分担のバラつきを実用上問題のない
レベルに抑えるためには、非常に大きなスナバコンデン
サを装備することが考えられる。しかしながら、スナバ
コンデンサを大きくすれば、スナバ抵抗で消費する損失
も大きくなり、電力変換装置全体としての効率の低下、
大型化、高コスト化といった問題を招くこととなる。
【0013】また、図21に示した並列接続の構成で
も、いずれかのスイッチング素子が、オフしているべき
ときに誤ってターンオン(誤点弧)して直流電圧を短絡
させてしまった場合に問題が発生する。
【0014】すなわち、並列に接続されたスイッチング
素子のいずれかがターンオンしても他のスイッチング素
子はオフした状態にあるため、スイッチング素子間で甚
だしい電流分担の不平衡が生じる。このため、たとえ短
時間で誤点弧が終わりスイッチング素子がオフ状態に復
帰しようとしたとしても、電流分担の不平衡のために通
常では発生しない大きな電圧サージが誤点弧したスイッ
チング素子や並列に接続された他のスイッチング素子に
印加され、スイッチング素子が破壊されてしまうおそれ
がある。
【0015】本発明は、上記に鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところは、直列接続の構成において
直流短絡時の電圧分担のばらつきを簡易な構成で低減し
得る電力変換装置を提供することにある。
【0016】本発明の別の目的は、並列接続の構成にお
いて直流短絡時の電流分担の不平衡に起因するサージ電
圧によるスイッチング素子の破壊を防止し得る電力変換
装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の本発明に係る電力変換装置は、制御
端子に与えられる信号によって正極端子から負極端子へ
流れる主電流が制御されるスイッチング素子を複数備え
た電力変換装置において、各スイッチング素子は主電流
の一部を分流して取り出すためのセンス端子を有し、こ
のセンス端子により分流されたセンス電流を各スイッチ
ング素子毎に検出するセンス電流検出手段と、このセン
ス電流が各スイッチング素子について同じ値に設定され
た所定値を超えないように各スイッチング素子の制御端
子に与える信号を制御することによりスイッチング素子
が短絡したときの短絡電流を制限する短絡電流制限手段
と、を有することを特徴とする。
【0018】本発明にあっては、複数のスイッチング素
子のセンス端子からのセンス電流が各スイッチング素子
で同じ値の所定値を超えないように各スイッチング素子
の制御端子に与える信号を制御するようにしたことで、
いずれかのスイッチング素子で直流短絡が発生しても各
スイッチング素子の短絡電流をほぼ一定の値に揃えるこ
とができ、直列接続での各スイッチング素子の電圧分担
のばらつきを簡易な構成で抑えることができる。
【0019】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
電力変換装置において、複数のスイッチング素子により
一つのアームが構成され、複数のアームにより電力変換
装置が構成されるものであって、前記センス電流の所定
値は、一つのアームを構成する各スイッチング素子で同
じ値のものが用いられることを特徴とする。
【0020】請求項3記載の本発明は、請求項1又は2
記載の電力変換装置において、前記センス電流の所定値
を定めるセンス電流指令値を設定するセンス電流設定手
段を有することを特徴とする。
【0021】請求項4記載の本発明は、請求項1乃至3
のいずれかに記載の電力変換装置において、前記スイッ
チング素子の正極端子・負極端子間の電圧を各スイッチ
ング素子毎に検出する電圧検出手段を有することを特徴
とする。
【0022】請求項5記載の本発明は、請求項4記載の
電力変換装置において、前記センス電流設定手段は、前
記電圧検出手段により検出された電圧が所定値を超えた
ときの増加分に応じてセンス電流指令値を変更する変更
手段を有することを特徴とする。
【0023】請求項6記載の本発明は、請求項4又は5
に記載の電力変換装置において、前記電圧検出手段によ
り検出された電圧が所定値を超えないように各スイッチ
ング素子の制御端子に与える信号を制御する信号制御手
段を有することを特徴とする。
【0024】本発明にあっては、スイッチング素子の正
極端子・負極端子間の電圧が所定値を超えないように各
スイッチング素子の制御端子に与える信号を制御するよ
うにしたことで、従来の充放電型のスナバ回路をスイッ
チング素子毎に備える必要性がなくなるので、より簡易
な構成とすることができる。
【0025】請求項7記載の本発明は、請求項1乃至6
のいずれかに記載の電力変換装置において、前記信号制
御手段によりスイッチング素子の制御端子に与えられる
信号を定める信号指令値を設定する信号設定手段を有す
ることを特徴とする。
【0026】請求項8記載の本発明は、請求項7記載の
電力変換装置において、前記信号設定手段は、前記電圧
検出手段により検出された電圧が所定値を超えたときの
増加分に応じて信号指令値を変更する変更手段を有する
ことを特徴とする。
【0027】請求項9記載の本発明は、請求項6乃至8
のいずれかに記載の電力変換装置において、前記電圧検
出手段により検出された電圧に応じて前記短絡電流制限
手段による動作と前記信号制御手段による動作とを切り
替える切替手段を有することを特徴とする。
【0028】請求項10記載の本発明は、請求項6乃至
9のいずれかに記載の電力変換装置において、前記信号
制御手段は、短絡時だけではなく通常のスイッチング動
作時にも各スイッチング素子の制御端子に与える信号を
制御する制御手段を有することを特徴とする。
【0029】請求項11記載の本発明は、請求項1乃至
10のいずれかに記載の電力変換装置において、前記複
数のスイッチング素子は並列に接続されたものであっ
て、前記センス電流検出手段により検出された各スイッ
チング素子のセンス電流に基づいていずれかのスイッチ
ング素子が誤点弧したことが検知された場合に、他のス
イッチング素子を点弧させる点弧手段を有することを特
徴とする。
【0030】本発明にあっては、並列に接続された複数
のスイッチング素子のうち、いずれか1つに直流短絡が
発生した場合には、他のスイッチング素子を点弧(ター
ンオン)させるようにしたことで、並列接続構成での直
流短絡時における電流分担の不平衡が解消され、サージ
電圧によるスイッチング素子の破壊を防止することがで
きる。
【0031】請求項12記載の本発明は、請求項11記
載の電力変換装置において、前記短絡電流制限手段は、
前記点弧手段により他のスイッチング素子が点弧された
後、センス電流が所定値を超えないように各スイッチン
グ素子の制御端子に与える信号を制御することを特徴と
する。
【0032】請求項13記載の本発明は、正極端子から
負極端子へ流れる主電流の一部を分流して取り出すため
のセンス端子を備えたスイッチング素子を複数備えた電
力変換装置において、スイッチング素子毎にセンス端子
の電位と負極端子の電位とを等しくする電位制御手段を
有することを特徴とする。
【0033】本発明にあっては、スイッチング素子のセ
ンス端子の電位と負極端子の電位とが等しくなるように
したことで、センス端子および負極端子の電気的条件が
等しくなるようにしている。
【0034】請求項14記載の本発明は、請求項13記
載の電力変換装置において、前記電位制御手段は、スイ
ッチング素子のセンス端子にベース端子が接続されたト
ランジスタと、このトランジスタのエミッタ端子とスイ
ッチング素子の負極端子との間に接続され、トランジス
タのエミッタ端子の電位をスイッチング素子の負極端子
の電位に対してトランジスタのベース・エミッタ間の電
位差だけ引き下げた電位とする電位引下手段と、を有す
ることを特徴とする。
【0035】請求項15の本発明は、請求項14記載の
電力変換装置において、前記電位引下手段は、順方向に
バイアスされたダイオードにより構成されたものであっ
て、このダイオードのアノード端子がスイッチング素子
の負極端子に接続され、カソード端子がトランジスタの
エミッタ端子に接続されたことを特徴とする。
【0036】請求項16記載の本発明は、請求項14記
載の電力変換装置において、前記電位引下手段は、前記
トランジスタと同一種類のトランジスタにより構成され
たものであって、このトランジスタのベース端子がスイ
ッチング素子の負極端子に接続され、このトランジスタ
のエミッタ端子が前記トランジスタのエミッタ端子に接
続されたことを特徴とする。
【0037】請求項17記載の本発明は、請求項16記
載の電力変換装置において、前記トランジスタおよびこ
れと同一種類のトランジスタにより作動増幅器を構成し
たことを特徴とする。
【0038】請求項18記載の本発明は、請求項13記
載の電力変換装置において、前記電位制御手段は、スイ
ッチング素子のセンス端子にエミッタ端子が接続された
トランジスタと、このトランジスタのベース端子とスイ
ッチング素子の負極端子との間に接続され、トランジス
タのベース端子の電位をスイッチング素子の負極端子の
電位に対してトランジスタのエミッタ・ベース間の電位
差だけ引き下げた電位とする電位引下手段と、を有する
ことを特徴とする。
【0039】請求項19記載の本発明は、請求項18記
載の電力変換装置において、前記電位引下手段は、順方
向にバイアスされたダイオード又は前記トランジスタと
同一種類のトランジスタにより構成されたことを特徴と
する。
【0040】請求項20記載の本発明は、請求項13乃
至19のいずれかに記載の電力変換装置において、セン
ス端子により主電流から分流されたセンス電流を検出す
るセンス電流検出手段と、前記センス電流検出手段によ
り検出されたセンス電流が所定値を超えないようにスイ
ッチング素子の制御端子に与える信号を制御することに
よりスイッチング素子が短絡したときの短絡電流を制限
する短絡電流制限手段と、を有することを特徴とする。
【0041】請求項21記載の本発明は、請求項20記
載の電力変換装置において、前記短絡電流制限手段は、
センス電流を積分する積分手段を有し、この積分手段に
よる積分値が所定値を超えた場合に制限することを特徴
とする。
【0042】請求項22記載の本発明は、請求項20記
載の電力変換装置において、前記短絡電流制限手段は、
センス電流が所定値を超えたときに所定時間の計測を開
始する計測手段を有し、センス電流が所定値を超えた状
態でこの所定時間が経過したときに制限することを特徴
とする。
【0043】請求項23記載の本発明は、請求項20乃
至22のいずれかに記載の電力変換装置において、前記
センス電流検出手段により検出されたセンス電流が所定
値を超えた場合に、スイッチング素子の制御端子とこの
スイッチング素子を駆動する駆動回路との間に接続され
た抵抗をより値の大きな抵抗に切り替える抵抗切替手段
と、を有することを特徴とする。
【0044】請求項24記載の本発明は、請求項20乃
至22のいずれかに記載の電力変換装置において、スイ
ッチング素子の制御端子に並列接続された値の異なる複
数の抵抗と、この複数の抵抗にそれぞれ接続された駆動
回路と、前記センス電流検出手段により検出されたセン
ス電流が所定値を超えた場合に、より値の大きな抵抗に
接続された駆動回路を作動させる作動手段と、を有する
ことを特徴とする。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて説明する。
【0046】[第1の実施の形態]図1は、一実施の形
態における電力変換装置の主要部の構成を示す回路図で
ある。同図の電力変換装置は、図20に示したものに対
して、スイッチング素子210a乃至201dの代わり
に、センス端子7a乃至7dをそれぞれ備えたMOSゲ
ート型のスイッチング素子1a乃至1dが直列に接続さ
れるとともに、各センス端子7a乃至7dがそれぞれゲ
ート駆動回路3a乃至3dに接続されたた構成である。
なお、その他、図20と同一物には同一の符号を付すこ
ととし、ここでは説明を省略する。
【0047】スイッチング素子1a乃至1d、ゲート駆
動回路3a乃至3dはそれぞれ同様の構成であるので、
ここではスイッチング素子1a、ゲート駆動回路3aを
例に説明する。
【0048】スイッチング素子1aのセンス端子7a
は、スイッチング素子1aのコレクタ端子(正極端子)
からエミッタ端子(負極端子)へ流れる主電流の一部を
分流したセンス電流を取り出すためのものであり、ゲー
ト駆動回路3aは、このセンス電流が一定となるように
スイッチング素子1aのゲート端子に与えるゲート電圧
をフィードバック制御する機能を備えるものである。
【0049】図2は、ゲート駆動回路3aの構成を示す
回路図である。同図のゲート駆動回路3aは、ゲート電
源15a,16aが直列接続され、これに並列にゲート
信号発生回路14aが接続される。ゲート電源15aの
正極線にはNPN型のオンゲートトランジスタ12aの
コレクタ端子が接続され、ゲート電源15bの負極線に
はPNP型のオフゲートトランジスタ13aのコレクタ
端子が接続される。オンゲートトランジスタ12aのベ
ース端子とオフゲートトランジスタ13aのベース端子
とが接続され、その接続点はゲート信号発生回路14a
に接続される。ゲート電源15a,16aによってオン
ゲートトランジスタ12a、オフゲートトランジスタ1
3a、およびゲート信号発生回路14aに電力が供給さ
れる。
【0050】オンゲートトランジスタ12aのエミッタ
端子は、オンゲート抵抗10aを介してスイッチング素
子1aのゲート端子に接続される。オンゲート抵抗10
aとゲート端子とを接続する接続線には、オフゲートト
ランジスタ13aのエミッタ端子がオフゲート抵抗11
aを介して接続される。
【0051】また、この接続線には、ダイオード17a
のアノード端子が接続され、ダイオード17aのカソー
ド端子はNPN型のトランジスタ9aのコレクタ端子に
接続される。トランジスタ9aのベース端子はスイッチ
ング素子1aのセンス端子7aに接続される。トランジ
スタ9aのエミッタ端子はスイッチング素子1aのエミ
ッタ端子に接続されるとともに、ゲート電源15a,1
6aの接続点に接続される。またトランジスタ9aのベ
ース・エミッタ端子間にはセンス抵抗8aが接続され
る。
【0052】通常の動作時には、ゲート信号発生回路1
4aからの信号に基づいてオンゲートトランジスタ12
aとオフゲートトランジスタ13aとが交互に導通す
る。オンゲートトランジスタ12aによるオンゲート電
圧はオンゲート抵抗10aを経由してスイッチング素子
1aのゲート端子に供給される。また、オフゲートトラ
ンジスタ13aによるオフゲート電圧はオフゲート抵抗
11aを経由してスイッチング素子1aのゲート端子に
供給される。このオンゲート電圧はゲート電源15aに
より定められ、オフゲート電圧はゲート電源16aによ
り定められる。
【0053】ここで、直流短絡が発生してスイッチング
素子1aの主電流が急増すると、センス端子7aから流
れ出すセンス電流も急増し、センス抵抗8aの両端の電
圧が上昇してトランジスタ9aが導通する。これによ
り、トランジスタ9aのコレクタ電流がスイッチング素
子1aの制御端子に供給されるゲート電圧を引き下げる
方向へダイオード17aに流れ、その結果スイッチング
素子1aの主電流が減少してセンス抵抗8aによって定
まる一定の値に制限される。
【0054】このように、ダイオード17a、トランジ
スタ9a、センス抵抗8a等により短絡電流制限回路が
構成され、これらの回路定数については、他のゲート駆
動回路3b乃至3dにおいても同じ値のものを用いるよ
うにする。
【0055】したがって、本実施の形態によれば、各ス
イッチング素子のセンス端子からのセンス電流が、全て
のスイッチング素子について同じ値に設定された所定値
を超えないように各スイッチング素子の制御端子に与え
るゲート電圧を制御するようにしたことで、スイッチン
グ素子の静特性のバラつきによらずに各スイッチング素
子の短絡電流をほぼ一定の値に揃えることができ、もっ
て直列接続の構成における直流短絡時の電圧分担のばら
つきを抑えることができる。
【0056】[第2の実施の形態]第1の実施の形態に
おいては、各ゲート駆動回路に設けた短絡電流制限回路
の回路定数を揃えることで、各スイッチング素子の短絡
電流の値を揃えることとした。しかしながら、実際には
回路定数のわずかなバラつきによって各スイッチング素
子に短絡電流のバラつきが生じることが考えられる。第
2の実施の形態では、この点に対応した電力変換装置に
ついて説明する。
【0057】図3は、本実施の形態における電力変換装
置の主要部の構成を示す回路図である。同図の電力変換
装置は、図1に対して、上側アームを構成するスイッチ
ング素子1a,1bのゲート駆動回路43a,43bに
センス電流設定部18aを接続し、下側アームを構成す
るスイッチング素子1c,1dのゲート駆動回路43
c,43dにセンス電流設定部18bを接続した構成で
ある。なお、その他、図1と同一物には同一の符号を付
すこととし、ここではその説明を省略する。
【0058】ゲート駆動回路43a乃至43dは同一構
成であるので、ゲート駆動回路43aを例にその機能に
ついて説明する。図4は、ゲート駆動回路43aの構成
を示す回路図である。同図のゲート駆動回路43aは、
図2に対して、トランジスタ9aのエミッタ端子が、そ
の接続先としてダイオード17aの代わりに、トランジ
スタ9aと同一種類のトランジスタ19aのエミッタ端
子に接続される。この接続点は抵抗40aを介してスイ
ッチング素子1aのエミッタ端子に接続される。トラン
ジスタ19aのコレクタ端子はゲート電源15aの正極
線に接続されて電力供給を受け、トランジスタ19aの
ベース端子にはセンス電流設定部18aが接続される。
なお、その他、図2と同一物には同一の符号を付すこと
とし、ここでは説明を省略する。
【0059】センス電流設定部18aからはセンス電流
指令値が出力され、トランジスタ19aのベース端子に
与えられる。このような構成において、トランジスタ9
aが導通してスイッチング素子1aのゲート電圧を制御
し始めるのは、トランジスタ9aのベース電位がトラン
ジスタ19aのベース電位、すなわちセンス電流指令値
を上回ったときである。
【0060】一方、トランジスタ9aのベース電位は、
センス電流とセンス抵抗8aとの積で定まるものであ
る。よって、直流短絡が生じた場合、トランジスタ9a
のベース電位がセンス電流指令値を超えたところで、セ
ンス電流に基づく制御がかかり始め、トランジスタ9a
のベース電位がセンス電流指令値を超えないようにセン
ス電流がフィードバック制御され、これによりスイッチ
ング素子1aの主電流が制御される。すなわち、短絡電
流の値は、センス電流指令値によって設定される。
【0061】したがって、本実施の形態によれば、同じ
アームを構成する複数のスイッチング素子のゲート駆動
回路に同一のセンス電流指令値を与え、スイッチング素
子のセンス電流およびセンス抵抗により定まる電位がこ
のセンス電流指令値を超えないようにスイッチング素子
の主電流を制御するようにしたことで、短絡電流制限回
路の回路定数のわずかなバラつきによって生じる各スイ
ッチング素子の短絡電流のバラつきを抑制することがで
き、ひいては直流短絡時の電圧分担のバラつきを小さく
することができる。
【0062】[第3の実施の形態]第2の実施の形態で
は、同じアームを構成する各スイッチング素子のゲート
駆動回路に同一のセンス電流指令値を与えることとし
た。しかしながら、各スイッチング素子は異なる主回路
電位にあるため、各スイッチング素子毎にコレクタ・エ
ミッタ端子間電圧(以下、「電圧Vce」という)が若
干異なっている。このため、センス電流指令値のような
信号の伝送は、例えば光信号で行うこと等により電気的
に絶縁しなければならず、装置の構成が複雑になり好ま
しくない。第3の実施の形態では、この点に対応した電
力変換装置について説明する。
【0063】図5は、本実施の形態における電力変換装
置の主要部の構成を示す回路図である。同図の電力変換
装置は、図1に対して、各スイッチング素子1a乃至1
dのコレクタ端子がそれぞれのゲート駆動回路53a乃
至53dに接続された構成であり、ゲート駆動回路53
a乃至53dにおいて各スイッチング素子1a乃至1d
の電圧Vceをモニターできるようにしている。なお、
その他、図1と同一物には同一の符号を付すこととし、
ここではその説明を省略する。
【0064】ゲート駆動回路53a乃至53dは同一の
構成であるので、ゲート駆動回路53aを例にその機能
について説明する。図6は、ゲート駆動回路53aの構
成を示す回路図である。同図のゲート駆動回路53a
は、図4に対して、トランジスタ19aのベース端子
が、その接続先としてセンス電流設定部18aの代わり
に、抵抗21aおよびこの抵抗21aにカソード端子が
接続されたツェナーダイオード22aを介してスイッチ
ング素子1aのコレクタ端子に接続される。
【0065】ゲート電源15aには、抵抗41aおよび
この抵抗41aにカソード端子が接続されたツェナーダ
イオード23aが並列に接続される。この抵抗41aお
よびツェナーダイオード23aの接続点と、ツェナーダ
イオード22aのアノード端子およびトランジスタ19
aのベース端子の接続点との間に抵抗20aが接続され
る。なお、オンゲートトランジスタ12a、オンゲート
抵抗10a、オフゲートトランジスタ13a、オフゲー
ト抵抗11aについては図面を簡易にするため省略して
ある。その他、図4と同一物には同一の符号を付すこと
とし、ここでは説明を省略する。
【0066】これらセンス抵抗4a、トランジスタ9
a,19a、ダイオード17a、ツェナーダイオード2
3a等によりセンス電流指令値を設定して短絡電流を制
限する短絡電流制限回路が構成され、ツェナーダイオー
ド22a、抵抗21aによりスイッチング素子1aの電
圧Vceを検出する検出回路が構成され、ツェナーダイ
オード22a,23a、抵抗20a,21aによりスイ
ッチング素子1aの電圧Vceが所定値を超えたときの
増加分に応じてセンス電流指令値を変更する変更回路が
構成される。これらの回路定数については、他のゲート
駆動回路53b乃至53dにおいても同じ値のものを用
いるようにする。
【0067】抵抗21aおよびツェナーダイオード22
aは、スイッチング素子1aの電圧Vceの過度な上昇
を抑えるためにも使用される。すなわち、スイッチング
素子1aの電圧Vceがツェナーダイオード22aによ
り定まる一定の電圧値よりも低い値であれば、短絡電流
を定めるセンス電流指令値はツェナーダイオード23a
でのみ決まる。
【0068】ここで、スイッチング素子1aで流すこと
のできる短絡電流の値が直列に接続された他のスイッチ
ング素子1b乃至1dのものよりも低い場合には、直流
短絡状態になると、スイッチング素子1aの電圧Vce
は他のスイッチング素子のものよりも上昇し、やがてツ
ェナーダイオード22aが導通する。ツェナーダイオー
ド22aが導通するとその等価抵抗はきわめて小さくな
るので、この状態ではトランジスタ19aのベース電
位、すなわちセンス電流指令値は、スイッチング素子1
aの電圧Vceとツェナーダイオード23aの電圧を抵
抗20aと抵抗21aとによって分圧した値となる。
【0069】よって、スイッチング素子1aの電圧Vc
eがツェナーダイオード22aの電圧よりも上昇しよう
とするとセンス電流指令値が上昇し、これによってスイ
ッチング素子1aに流れる短絡電流が増大し、その分だ
けスイッチング素子1aの電圧Vceが減少することと
なる。これにより、スイッチング素子1aの電圧Vce
はツェナーダイオード22aにより定まる所定値を超え
ないように制御される。
【0070】したがって、本実施の形態によれば、スイ
ッチング素子の電圧Vceが所定値を超えたときの増加
分に応じてセンス電流指令値を変更することにより、こ
の電圧Vceが各スイッチング素子について同じに設定
された所定値を超えないようにしたことで、各スイッチ
ング素子の短絡電流にバラつきがあった場合でも、電圧
Vceをほぼ一定の値に揃えることができる。
【0071】[第4の実施の形態]第3の実施の形態に
おいては、スイッチング素子の電圧Vceに応じてセン
ス電流指令値を変更させ、間接的にスイッチング素子へ
のゲート電圧を制御することとしたが、もっと直接的に
このゲート電圧を制御することも考えられる。本実施の
形態においては、この点に対応した電力変換装置につい
て説明する。
【0072】本実施の形態における電力変換装置の基本
的な構成は図5に示したものと同様であり、そのゲート
駆動回路53a乃至53dとは内部構成が異なるゲート
駆動回路63a乃至63dを用いた構成である。
【0073】ゲート駆動回路63a乃至63dは同一構
成であるので、ゲート駆動回路63aを例にその機能に
ついて説明する。図7は、本実施の形態におけるゲート
駆動回路63aの構成を示す回路図である。同図のゲー
ト駆動回路63aは、図6に対して、トランジスタ9a
のコレクタ端子が、その接続先としてダイオード17a
の代わりに抵抗20aに接続され、この抵抗20aの他
端子はゲート電源15aの正極線に接続される。スイッ
チング素子1aのコレクタ端子に直列接続されたツェナ
ーダイオード22aおよび抵抗21aは、その接続先と
してトランジスタ19aのベース端子に代えて、トラン
ジスタ9aのコレクタ端子および新たに設けられたPN
P型のトランジスタ24aのベース端子に接続される。
【0074】このトランジスタ24aのコレクタ端子は
ゲート電源15aの負極線に接続される。トランジスタ
24aのエミッタ端子にはダイオード42aのカソード
端子が接続され、ダイオード42aのアノード端子はゲ
ート信号発生回路14aとスイッチング素子1aのゲー
ト端子とを接続する接続線に接続される。なお、その
他、図6と同一物には同一の符号を付すこととし、ここ
では説明を省略する。
【0075】これらツェナーダイオード22a、抵抗2
1a、ダイオード42a、トランジスタ24a等により
所定値を超えないようにスイッチング素子1aの電圧V
ceを直接的に制御する電圧(信号)制御回路が構成さ
れ、トランジスタ9a等により電圧指令値を設定する電
圧設定回路が構成され、ツェナーダイオード22a、抵
抗21a、トランジスタ9a、抵抗20a等により電圧
指令値を変更する変更回路が構成される。これらの回路
定数については、他のゲート駆動回路63b乃至63d
においても同じ値のものを用いるようにする。
【0076】トランジスタ24aは、前段のトランジス
タ9aによって決まるゲート電圧指令値を電流増幅して
スイッチング素子1aのゲート端子に伝えるものであ
り、その電圧増幅度は1であるので、スイッチング素子
1aのゲート電位は、ほぼトランジスタ9aのコレクタ
電位によって決まる。すなわち、トランジスタ9aのコ
レクタ電位が上昇するとスイッチング素子1aのゲート
電位も上昇し、その主電流がより多く流れることとな
る。
【0077】通常時においては、このトランジスタ9a
のコレクタ電位は、抵抗20aの値とトランジスタ9a
のコレクタ電流の値とによって決まる。すなわち、セン
ス電流がセンス抵抗8aで定める所定値よりも大きくな
り、トランジスタ9aが導通を始めると、センス電流の
増加に伴ってこのコレクタ電流も増加するので、結局は
トランジスタ9aのコレクタ電位の変化はセンス電流の
変化によってのみ決定される。
【0078】ここで、スイッチング素子1aの電圧Vc
eがツェナーダイオード22aにより定まる電圧値を超
えると、ツェナーダイオード22aが導通を始め、その
等価抵抗は極めて小さくなる。この状態においては、ト
ランジスタ9aのコレクタ電位、すなわちゲート電圧指
令値は、スイッチング素子1aのコレクタ端子からツェ
ナーダイオード22aおよび抵抗21aを介して流れて
くる電流からトランジスタ9aのコレクタ電流を差し引
いた値により定まるので増加することとなる。
【0079】よって、スイッチング素子1aの電圧Vc
eがツェナーダイオード22aにより定まる電圧値より
も上昇しようとするとゲート電圧指令値が上昇し、これ
によってスイッチング素子1aに流れる主電流が増大
し、その分だけスイッチング素子1aの電圧Vceが減
少することとなる。
【0080】したがって、本実施の形態によれば、スイ
ッチング素子の電圧Vceをツェナーダイオード22a
によって検出し、電圧Vceが所定値を超えた場合に
は、トランジスタ24aのコレクタ電位をその分だけ上
昇させ、このコレクタ電位をトランジスタ24aおよび
ダイオード42aを介してスイッチング素子のゲート電
位に伝えるようにしたことで、これに応じてスイッチン
グ素子に流れる主電流が増大してスイッチング素子の電
圧Vceを減少させることができ、電圧Vceをほぼ一
定に制御することができる。
【0081】また、各ゲート駆動回路において電圧制御
回路の回路定数を揃えるようにしたことで、各スイッチ
ング素子の電圧Vceをほぼ一定の値に揃えることがで
きる。
【0082】[第5の実施の形態]第4の実施の形態に
おいては、センス電流指令値を変更することによりスイ
ッチング素子のゲート電圧を調整して短絡電流を制限す
る短絡電流制限回路と、スイッチング素子の電圧Vce
に応じてスイッチング素子のゲート電圧を直接的に制御
する電圧制御回路とが同時に動作するよになっている。
これに対して、スイッチング素子の短絡時の電圧・電流
に応じて2つの制限回路を切り替えることが考えられ
る。本実施の形態においては、この点に対応した電力変
換装置について説明する。
【0083】本実施の形態における電力変換装置の基本
的な構成は図5に示したものと同様であり、そのゲート
駆動回路53a乃至53dとは内部構成が異なるゲート
駆動回路73a乃至73dを用いた構成である。
【0084】ゲート駆動回路73a乃至73dは同一構
成であるので、ゲート駆動回路73aを例にその機能に
ついて説明する。図8は、ゲート駆動回路73aの構成
を示す回路図である。同図のゲート駆動回路73aは、
図7に対して、スイッチング素子1aのコレクタ端子に
直列接続されたツェナーダイオード22aおよび抵抗2
1aが、その接続先としてトランジスタ9aのコレクタ
端子に代えて、新たに設けられたNPN型のトランジス
タ26aのベース端子に接続される。この接続点には抵
抗25aが接続され、抵抗25aの他端子はゲート電源
15aの負極線に接続される。トランジスタ26aのエ
ミッタ端子には抵抗45aが接続され、抵抗45aの他
端子はゲート電源15aの負極線に接続される。また、
トランジスタ26aのエミッタ端子にはダイオード27
aのアノード端子が接続され、トランジスタ9aのコレ
クタ端子にはダイオード28aのアノード端子が接続さ
れる。それぞれのダイオード27a,28aのカソード
端子が接続され、その接続点はトランジスタ24aのベ
ース端子に接続される。また、その接続点には抵抗44
aが接続され、抵抗44aの他端子はゲート電源15a
の負極線に接続される。なお、その他、図7と同一物に
は同一の符号を付すこととし、ここでは説明を省略す
る。
【0085】これらトランジスタ26aや並列接続され
たダイオード27a,28a等により短絡電流制限回路
と電圧制御回路とを切り替える切替回路が構成される。
この回路定数については他のゲート駆動回路73b乃至
73dにおいても同じ値のものを用いるようにする。
【0086】スイッチング素子1aのゲート電位は、ト
ランジスタ24aのベース電位によって制御される。こ
のトランジスタ24aのベース端子には、スイッチング
素子1aの電圧Vce検出用のダイオード27aと、セ
ンス電流検出用のダイオード28aとが並列に接続され
ており、どちらか電位の高い方のダイオードのみが導通
することとなる。
【0087】スイッチング素子1aの電圧Vceがツェ
ナーダイオード22aで定まる値よりも低い場合には、
トランジスタ26aのエミッタ電位はトランジスタ9a
のコレクタ電位に比較して小さいので、ダイオード28
aのみが導通し、トランジスタ24aのベース電位はセ
ンス電流のみによって決定される。
【0088】一方、スイッチング素子1aの電圧Vce
がツェナーダイオード22aで定まる値よりも高くなっ
た場合には、ツェナーダイオード22aが導通し、やが
てトランジスタ26aのエミッタ電位がトランジスタ9
aのコレクタ電位を上回るようになる。このとき、ダイ
オード27aが導通し、ダイオード28aが非導通とな
り、トランジスタ24aのベース電位はスイッチング素
子1aの電圧Vceのみによって決定される。
【0089】したがって、本実施の形態によれば、スイ
ッチング素子のゲート電位を制御するトランジスタ24
aのベース電位を定める際に、スイッチング素子の電圧
Vceが通常である場合には、ダイオード28aが導通
してセンス電流により定まり、スイッチング素子の電圧
Vceが所定値を超えた場合には、ダイオード27aが
導通して電圧Vceにより定まるようにしたことで、ス
イッチング素子の電圧・電流の状態に応じて短絡電流制
限回路と電圧制御回路と切り替えてスイッチング素子の
ゲート電圧を決定することができる。
【0090】[第6の実施の形態]第1乃至第5の実施
の形態においては、各スイッチング素子について従来の
充放電型のスナバ回路を用いることを前提としていた
が、第3乃至5の実施の形態に示したように、いずれか
のスイッチング素子の分担電圧が上昇しすぎたときには
ゲート駆動回路に設けた電圧制御回路によってこの分担
電圧のバラつきを抑えることが可能になった場合には、
ことさら各スイッチング素子に充放電型のスナバ回路を
備える必要性はなく取り外した構成とすることができ
る。
【0091】しかしながら、各スイッチング素子の電圧
分担のバラつきは直流短絡時のみでなく通常のターンオ
フスイッチングの過渡期にも発生する。通常のターンオ
フスイッチングでは、直流短絡時に比べて過渡時間がき
わめて短いために、直流短絡時ほど深刻な電圧分担のア
ンバランスは発生しないものの、電圧分担のアンバラン
スはより小さいことが望ましいことに変わりはない。そ
こで、本実施の形態にでは、充放電型のスナバ回路を取
り外したとしても、各スイッチング素子の電圧分担のア
ンバランスをさらに抑えることのできる電力変換装置に
ついて説明する。
【0092】本実施の形態における電力変換装置の基本
的な構成は図5のようにスイッチング素子1a乃至1d
が直列接続され、各スイッチング素子毎にゲート駆動回
路83a乃至83dが設けられた構成である。ゲート駆
動回路83a乃至83dは同一構成であるので、ゲート
駆動回路83aを例にその機能について説明する。
【0093】図9は、本実施の形態におけるゲート駆動
回路83aの構成を示す回路図である。同図のゲート駆
動回路83aは、図8に対して、新たに設けたダイオー
ド29aのアノード端子がトランジスタ26aのエミッ
タ端子とダイオード28aのアノード端子とを接続する
接続線に接続され、ダイオード29aのカソード端子が
スイッチング素子1aのゲート端子とゲート信号発生回
路14aとを接続する接続線に接続された構成である。
なお、その他、図8と同一物には同一の符号を付すこと
とし、ここではその説明を省略する。
【0094】このダイオード29aにより通常のスイッ
チング動作時における電圧制御回路が構成され、その回
路定数については他のゲート駆動回路83b乃至83d
においても同じ値のものを用いるようにする。
【0095】ダイオード29aは、通常のターンオフス
イッチング時において、その過渡期にスイッチング素子
1aの電圧Vceが上昇してトランジスタ26aのエミ
ッタ電位が上昇したときに導通して電圧Vceを減少さ
せるためのものである。すなわち、ダイオード29aが
導通することによって、ターンオフによりスイッチング
素子1aのゲート閾値電圧の程度まで下がったゲート電
位が引き上がり、スイッチング素子1aに主電流がより
多く流れるようになって電圧Vceを減少させる。
【0096】このダイオード29aの動作によって、ス
イッチング素子1aのゲート電位が引き上げられてター
ンオフし始めたスイッチング素子1aのターンオフ動作
を遅らせ、これによってスイッチング素子1aの分担電
圧を引き下げる。
【0097】したがって、本実施の形態によれば、ダイ
オード29aによりスイッチング素子の電圧Vceが所
定値を超えた場合には、その増加分だけスイッチング素
子のゲート電位を増加させて電圧Vceが一定になるよ
うにしたことで、通常のターンオフのように過渡期が短
くても各スイッチング素子の電圧分担のアンバランスを
抑えることができる。
【0098】[第7の実施の形態]第1乃至第6の実施
の形態においては、複数個のスイッチング素子を直列接
続したときの各スイッチング素子間の電圧分担のバラつ
きを防止することとした。これに対し、本実施の形態で
は、複数のスイッチング素子を並列接続したときの各ス
イッチング素子間の電流不平衡を防止する電力変換装置
について説明する。
【0099】図10は、本実施の形態における電力変換
装置の主要部の構成を示す回路図である。同図の電力変
換装置は、図21に対して、スイッチング素子201
a,201bの代わりにセンス端子を備えたスイッチン
グ素子1a,1bが並列に接続される。このスイッチン
グ素子1a,1bにはそのセンス端子7a,7bからの
センス電流に基づいてゲート電位を制御するゲート駆動
回路93a,93bがそれぞれ接続される。スイッチン
グ素子1a,1bのエミッタ端子、センス端子はそれぞ
れゲート駆動回路93a,93bに接続され、各スイッ
チング素子のコレクタ端子はゲート抵抗2a,2bを介
してそれぞれゲート駆動回路93a,93bに接続され
る。このゲート駆動回路93a,93bは、強制短絡信
号発生回路32およびゲート光信号発生回路34と光信
号の送受信が可能に構成される。また、スイッチング素
子1aおよび1bにより一つのアームが構成される。
【0100】ゲート駆動回路93a,93bは、スイッ
チング素子1a,1bのセンス端子7a,7bからのセ
ンス電流を用いて直流短絡事故が発生したことを検知す
ると、このセンス電流が所定値を超えないようにそれぞ
れスイッチング素子1a,1bのゲート電位をフィード
バック制御するとともに、直流短絡を検出した旨を通知
するための短絡検出光信号を強制短絡信号発生回路32
へ送信する。
【0101】強制短絡信号発生回路32では、同一のア
ームを構成するスイッチング素子1a,1bのそれぞれ
のゲート駆動回路93a,93bから送信されてきた短
絡検出光信号の論理和を取り、いずれか一方のスイッチ
ング素子について直流短絡が発生した場合に強制短絡信
号を生成し、これをゲート光信号発生回路34へ送出す
る。
【0102】ゲート光信号発生回路34では、この強制
短絡信号に基づいてゲート光信号を生成し、このゲート
光信号をゲート駆動回路93a,93bの双方に送信す
る。
【0103】ゲート駆動回路93a,93bでは、ゲー
ト光信号を受信した場合には、それぞれに接続されたス
イッチング素子1a,1bをターンオン(点弧)させ
る。この構成により、いずれかのスイッチング素子につ
いて直流短絡が検知された場合には、他のスイッチング
素子についても点弧されるので、各スイッチング素子で
の電流分担の不平衡が解消され、大きなサージ電圧の発
生が回避される。
【0104】また、このゲート駆動回路93a,93b
は同一の構成であり、各内部の短絡電流制限回路ではセ
ンス電流の所定値が同じ値になるように設定されるの
で、スイッチング素子が点弧された後、各スイッチング
素子のセンス電流は同じ値となるように制御される。
【0105】したがって、本実施の形態によれば、並列
に接続された複数のスイッチング素子のうち、いずれか
1つに直流短絡が発生した場合には、他のスイッチング
素子も短絡させるようにしたことで、並列接続構成での
直流短絡時における電流分担の不平衡が解消され、サー
ジ電圧によるスイッチング素子の破壊を防止することが
できる。
【0106】また、本実施の形態によれば、各スイッチ
ング素子についてセンス電流の所定値として同じ値が用
いられるようにしたことで、各スイッチング素子の電流
分担の不平衡に起因するスイッチング素子の破壊を防止
することができる。
【0107】[第8の実施の形態]上記各実施の形態に
おいては、センス端子を備えたスイッチング素子を用い
ることとしたが、このセンス端子の実態は、スイッチン
グ素子に内蔵されている多くのIGBT素子の一部のエ
ミッタ端子を別に取り出したものである。このセンス端
子から流れるセンス電流が主電流に対して比例した値と
なるようにするためには、センス端子とエミッタ端子と
の電気的条件がなるべく等しくなるようにする必要があ
る。
【0108】ところが、前述したようにセンス端子をト
ランジスタのベース端子に接続した場合には、このトラ
ンジスタのベース・エミッタ端子間電圧の分(約0.6
V)だけ、センス端子の電位がエミッタ端子の電位より
も高くなってしまう。このため、センス電流が流れにく
くなる。特に、通常のスイッチング時にはセンス電流は
流れにくく、直流短絡が発生して初めて急激にセンス電
流が流れ出すようになってしまう。
【0109】本実施の形態では、このような点に鑑み、
センス端子の電位とエミッタ端子の電位との差を低減す
る電力変換装置について説明する。本電力変換装置は、
直列接続あるいは並列接続された複数のスイッチング素
子を備えるものであるが、ここではその全体図面を省略
し、複数のスイッチング素子のうちの1つであるスイッ
チング素子101とその周辺回路について説明する。
【0110】図11は、本実施の形態におけるスイッチ
ング素子101およびその周辺回路の構成を示す回路図
である。スイッチング素子101のゲート端子はゲート
抵抗106を介してゲート駆動回路107に接続され、
スイッチング素子101のエミッタ端子103はゲート
駆動回路107に接続され、スイッチング素子101の
センス端子102はNPN型のトランジスタ105のベ
ース端子およびセンス抵抗104に接続される。
【0111】このトランジスタ105のコレクタ端子は
ダイオード115のカソード端子に接続され、ダイオー
ド115のアノード端子はスイッチング素子101のゲ
ート端子に接続される。センス抵抗104の他端子はバ
イアス電源109の負極線に接続され、バイアス電源1
09の正極線はゲート駆動回路とスイッチング素子10
1のエミッタ端子103とを接続する接続線に接続され
る。
【0112】また、この接続線にはダイオード108の
アノード端子が接続され、ダイオード108のカソード
端子はトランジスタ105のエミッタ端子に接続され
る。このトランジスタ105のエミッタ端子とバイアス
電源109の負極線との間にはバイアス抵抗110およ
びバイパスコンデンサ111が並列に接続される。
【0113】ゲート駆動回路107は、スイッチング素
子101のオン・オフ動作をゲート抵抗106を介して
制御する。
【0114】スイッチング素子101のコレクタ端子か
らエミッタ端子103へ流れる主電流の一部はセンス端
子102からセンス電流として取り出される。そして、
トランジスタ105、ダイオード115、センス抵抗1
04、ゲート抵抗106等によりこのセンス電流が所定
値を超えないようにスイッチング素子が短絡したときの
短絡電流を制限する短絡電流制限回路が構成される。
【0115】ダイオード108にはバイアス抵抗110
により定まる一定の電流が流れるので、このバイアス抵
抗110の定数を調整することによりダイオード108
のアノード・カソード間の電圧を0.7V程度とし、ト
ランジスタ105のベース・エミッタ間の電圧とほぼ等
しくなるようにする。
【0116】このような構成により、ダイオード108
は、トランジスタ105のエミッタ端子の電位が、スイ
ッチング素子101のエミッタ端子103の電位からト
ランジスタ105のベース・エミッタ間の電位差だけ引
き下げた電位となるように作用する。
【0117】したがって、本実施の形態によれば、トラ
ンジスタ105のエミッタ端子の電位とダイオード10
8のカソード端子の電位とは等しく、トランジスタ10
5のベース・エミッタ間電圧とダイオード108のアノ
ード・カソード間電圧が等しいことから、トランジスタ
105のベース電位すなわちセンス端子102の電位
を、ダイオード108のアノード端子の電位すなわちエ
ミッタ端子103の電位と等しくすることができる。
【0118】[第9の実施の形態]第8の実施の形態に
おいては、トランジスタ105のベースエミッタ間電圧
をダイオード108のアノード・カソード間電圧で補償
するようにした。本実施の形態では、この補償の精度を
より高めた電力変換装置について説明する。
【0119】本電力変換装置は、直列接続あるいは並列
接続された複数のスイッチング素子を備えるものである
が、ここではその全体図面を省略し、複数のスイッチン
グ素子のうちの1つであるスイッチング素子101とそ
の周辺回路について説明する。
【0120】図12は、本実施の形態におけるスイッチ
ング素子101およびその周辺回路の構成を示す回路図
である。同図においては、図11に対して、ダイオード
108の代わりにトランジスタ115と同一種類のトラ
ンジスタ112を用いている。このトランジスタ112
のコレクタ端子とベース端子とは、ゲート駆動回路10
7とスイッチング素子101のエミッタ端子103との
接続線に接続され、トランジスタ112のエミッタ端子
はトランジスタ105のエミッタ端子に接続される。な
お、その他、図11と同一物については同一の符号を付
すこととし、ここでは説明を省略する。
【0121】トランジスタ105とトランジスタ112
とは、同一種類であるのでそのベース・エミッタ間電圧
は等しい。このような構成により、トランジスタ112
は、スイッチング素子101のエミッタ端子103の電
位からトランジスタ105のベース・エミッタ間の電位
差だけ引き下げた電位がトランジスタ112のエミッタ
端子の電位、すなわちトランジスタ105のエミッタ端
子の電位となるように作用する。
【0122】したがって、本実施の形態によれば、トラ
ンジスタ105と同一種類のトランジスタ112を用い
るようにしたことで、スイッチング素子101のセンス
端子102の電位とエミッタ端子103の電位とを等し
くする精度を向上させることができる。
【0123】なお、トランジスタ105とトランジスタ
112との間に温度差があると、ベース・エミッタ間電
圧に温度依存性があるためにセンス端子102の電位が
変動してしまうので、さらに精度を上げるためにはトラ
ンジスタ105とトランジスタ112とを近接して取り
付ける等により温度差の影響を受けにくくすることが望
ましい。
【0124】[第10の実施の形態]本実施の形態で
は、図12に示した周辺回路をわずかに変更することに
よって差動増幅器を構成するようにした電力変換装置に
ついて説明する。
【0125】本電力変換装置は、直列接続あるいは並列
接続された複数のスイッチング素子を備えるものである
が、ここではその全体図面を省略し、複数のスイッチン
グ素子のうちの1つであるスイッチング素子101とそ
の周辺回路について説明する。
【0126】図13は、本実施の形態におけるスイッチ
ング素子101およびその周辺回路の構成を示す回路図
である。同図においては、図12に対して、トランジス
タ112のコレクタ端子が、コレクタ抵抗113を介し
てゲート電源9の正極線に接続されるとともにゲート駆
動回路107に接続され、そのコレクタ電位をモニタ可
能になっている。なお、その他、図12と同一物につい
ては同一の符号を付すこととし、ここでは説明を省略す
る。
【0127】このような構成により、センス電流が増大
してトランジスタ105のコレクタ電流が増加すると、
逆にトランジスタ112のコレクタ電流は減少するので
トランジスタ112のコレクタ電位は増加する。すなわ
ち、トランジスタ112のコレクタ端子の電位は、セン
ス電流の増加に伴って増加する。
【0128】したがって、本実施の形態によれば、トラ
ンジスタ105とトランジスタ112とで差動増幅器を
構成するようにしたことで、トランジスタ112のコレ
クタ電位をセンス電流の値のモニタ出力として使用する
ことができる。
【0129】[第11の実施の形態]第8乃至第10の
実施の形態においては、スイッチング素子のセンス端子
102をトランジスタ105のベース端子に接続した構
成について説明したが、トランジスタのエミッタ端子に
接続することも考えられる。そこで、本実施の形態で
は、この点に対応した電力変換装置について説明する。
【0130】本電力変換装置は、直列接続あるいは並列
接続された複数のスイッチング素子を備えるものである
が、ここではその全体図面を省略し、複数のスイッチン
グ素子のうちの1つであるスイッチング素子101とそ
の周辺回路について説明する。
【0131】図14は、本実施の形態におけるスイッチ
ング素子101およびその周辺回路の構成を示す回路図
である。同図においては、図12に対して、トランジス
タ105,112の代わりに同一種類のPNP型のトラ
ンジスタ130,131を用いている。トランジスタ1
31はベース接地で用いられ、そのエミッタ端子はスイ
ッチング素子101のセンス端子102に接続され、そ
のコレクタ端子はセンス抵抗104に接続される。一
方、トランジスタ131のエミッタ端子はスイッチング
素子101のエミッタ端子103とゲート駆動回路10
7とを接続する接続線に接続され、そのコレクタ端子は
バイアス抵抗110に接続される。これらのトランジス
タ130,131のそれぞれベース端子は接続され、バ
イアス抵抗110に接続される。
【0132】また、ダイオード115のカソード端子
は、新たに設けられたNPN型のトランジスタ114の
コレクタ端子に接続される。このトランジスタ114の
ベース端子は、トランジスタ130のコレクタ端子とセ
ンス抵抗104とを接続する接続線に接続され、トラン
ジスタ114のエミッタ端子は、ゲート電源109の負
極線に接続される。
【0133】これらトランジスタ130、トランジスタ
114、ダイオード115、センス抵抗104、ゲート
抵抗106等により短絡電流制限回路が構成される。な
お、その他、図12と同一物については同一の符号を付
すこととし、ここでは説明を省略する。
【0134】トランジスタ130およびトランジスタ1
31は、同一種類であるのでそのエミッタ・ベース間電
圧は等しい。このような構成により、トランジスタ13
1は、スイッチング素子101のエミッタ端子103の
電位からトランジスタ130のエミッタ・ベース間の電
位差だけ引き下げた電位がトランジスタ130のエミッ
タ端子の電位となるように作用する。
【0135】したがって、本実施の形態によれば、トラ
ンジスタ130のエミッタ端子の電位とトランジスタ1
31のエミッタ端子の電位とは等しく、トランジスタ1
30のエミッタ・ベース間電圧とトランジスタ131の
エミッタ・ベース間電圧が等しいことから、トランジス
タ130のエミッタ電位すなわちスイッチング素子10
1のセンス端子102の電位を、トランジスタ131の
エミッタ電位すなわちスイッチング素子101のエミッ
タ端子103の電位と等しくすることができる。
【0136】また、本実施の形態によれば、トランジス
タ130のコレクタ電流はそのエミッタ電流すなわちス
イッチング素子101のセンス電流とほぼ同一であり、
このコレクタ電流によって、スイッチング素子101の
ゲート・エミッタ間電圧を調整するトランジスタ114
が動作することとなる。
【0137】この構成により、スイッチング素子101
のセンス電流はトランジスタ130というある種のバッ
ファを経由してから処理されるようになるので、フィー
ドバック制御などに起因する震動等の現象を抑制でき、
より安定した動作を実現することができる。
【0138】なお、本実施の形態においては、PNP型
のトランジスタ130のベースバイアス電圧を設定する
ために同一種類のトランジスタ130を用いることとし
たが、これに限られるものではない。例えば、第8の実
施の形態に示したようにダイオードの順方向電圧を用い
るようにしてもよい。
【0139】[第12の実施の形態]第8乃至第11の
実施の形態においては、スイッチング素子101のゲー
ト・エミッタ間電圧をゲート抵抗106を介して制御す
ることとしていた。しかしながら、このゲート抵抗10
6は、第8乃至第10の実施の形態においてはトランジ
スタ105、第11の実施の形態においてはトランジス
タ114のコレクタ抵抗に相当するものである。トラン
ジスタの電圧増幅度はコレクタ抵抗の値に比例すること
から、ゲート抵抗106の値によってトランジスタ10
5あるいはトランジスタ114の電圧増幅度が大幅に変
わることになる。
【0140】一方、ゲート抵抗106は、スイッチング
素子の電磁ノイズの調整などのためにしばしば現場で変
更されるものであり、これによってトランジスタ105
あるいはトランジスタ114の電圧増幅度が影響を受け
てしまうのは望ましくない。そこで、本実施の形態で
は、この点に対応した電力変換装置について説明する。
【0141】本電力変換装置は、直列接続あるいは並列
接続された複数のスイッチング素子を備えるものである
が、ここではその全体図面を省略し、複数のスイッチン
グ素子のうちの1つであるスイッチング素子101とそ
の周辺回路について説明する。
【0142】図15は、本実施の形態におけるスイッチ
ング素子101およびその周辺回路の構成を示す回路図
である。同図においては、図14に対して、新たなPN
P型トランジスタ118を設けている。このトランジス
タ118は、そのエミッタ端子がダイオード115のカ
ソード端子に接続され、そのベース端子はトランジスタ
114のコレクタ端子に接続され、そのコレクタ端子は
ゲート電源109の負極線に接続される。
【0143】また、トランジスタ114は、そのエミッ
タ端子がエミッタ抵抗117を介してゲート電源109
の負極線に接続され、そのコレクタ端子はコレクタ抵抗
116を介してゲート電源109の正極線に接続され
る。
【0144】これらのトランジスタ114,118、ダ
イオード115、エミッタ抵抗117、コレクタ抵抗1
16、ゲート抵抗106、センス抵抗104等により短
絡電流制限回路が構成される。なお、その他、図14と
同一物には同一の符号を付すこととし、ここでは説明を
省略する。
【0145】このような構成により、トランジスタ11
8はエミッタフォロワで使用され、その電圧増幅度は1
となる。スイッチング素子101のゲート・エミッタ電
圧はこのトランジスタ118により制御される。
【0146】また、短絡電流制限回路の増幅度は、もっ
ぱらトランジスタ114のコレクタ抵抗116とエミッ
タ抵抗117との比率によって決定されるので、スイッ
チング素子101の静特性に合せてこの2つの抵抗を調
整するようにする。
【0147】したがって、本実施の形態によれば、スイ
ッチング素子101のゲート・エミッタ間電圧を制御す
るトランジスタ118をエミッタフォロワで使用するよ
うにしたことで、その電圧増幅度は1であるので、ゲー
ト抵抗106が変更されても電圧増幅度に影響を与えな
いようにすることができる。
【0148】また、本実施の形態によれば、コレクタ抵
抗116およびエミッタ抵抗117を調整することで、
短絡電流制限回路はゲート抵抗106の値に関らず、常
に最適な動作を維持することができる。
【0149】[第13の実施の形態]第8乃至第12の
実施の形態においては、短絡電流制限回路の制限電流値
はセンス抵抗104によって定まる一定値となってい
た。一方、スイッチング素子101がターンオンする際
には、対になるスイッチング素子の逆導通ダイオードの
逆回復電流が流れるために、ターンオンの過渡期に短い
パルス幅で大きな電流が流れてしまうことがしばしば起
こる。この場合には、短絡電流制限回路が追従してしま
う。しかしながら、こうした過渡的なラッシュカレント
はそれ自体問題となるものではないので、この過渡的な
ラッシュカレントに対しては短絡電流制限回路が動作し
ないようにすることが望ましい。そこで、本実施の形態
では、この点に対応した電力変換装置について説明す
る。
【0150】本電力変換装置は、直列接続あるいは並列
接続された複数のスイッチング素子を備えるものである
が、ここではその全体図面を省略し、複数のスイッチン
グ素子のうちの1つであるスイッチング素子101とそ
の周辺回路について説明する。
【0151】図16は、本実施の形態におけるスイッチ
ング素子101およびその周辺回路の構成を示す回路図
である。同図においては、図15に対して、センス抵抗
104に並列にコンデンサ119が接続される。なお、
その他、図15と同一物には同一の符号を付すことと
し、ここではその説明を省略する。
【0152】このような構成により、短絡電流制限回路
は、センス電流とセンス抵抗104との積がコンデンサ
119の容量によって定まる値を超えなければ動作しな
いので、短いパルス幅のセンス電流に対しては動作しな
いようになる。近似的には、直流短絡の発生等によりセ
ンス電流を時間積分した値が所定値を超えたときにはじ
めて短絡電流制限回路の動作が始まり、短絡時間が長く
なるにつれて短絡電流の制限値はコンデンサ119の値
とは無関係にセンス抵抗104により定まる一定値に収
束する。
【0153】したがって、本実施の形態によれば、コン
デンサ119をセンス抵抗104に並列接続したこと
で、ターンオン過渡期などの短いパルス幅のサージ電流
に対しては短絡電流制限回路を追従させないことができ
る。
【0154】[第14の実施の形態]第13の実施の形
態においては、コンデンサ119をセンス抵抗104に
並列接続することとしたが、本実施の形態では、別の構
成によりターンオン過渡期などの短いパルス幅のサージ
電流に対して短絡電流制限回路を追従させないようにし
た電力変換装置について説明する。
【0155】本電力変換装置は、直列接続あるいは並列
接続された複数のスイッチング素子を備えるものである
が、ここではその全体図面を省略し、複数のスイッチン
グ素子のうちの1つであるスイッチング素子101とそ
の周辺回路について説明する。
【0156】図17は、本実施の形態におけるスイッチ
ング素子101およびその周辺回路の構成を示す回路図
である。同図においては、図16に対して、コンデンサ
119の代わりに遅延回路120がセンス抵抗104に
並列に接続され、この遅延回路120からの駆動電圧に
よって動作するFET121のドレイン端子がトランジ
スタ114のエミッタ抵抗117に接続され、FET1
21のソース端子がゲート電源109の負極線に接続さ
れる。なお、その他、図16と同一物には同一の符号を
付すこととし、ここでは説明を省略する。
【0157】センス電流がセンス抵抗104により定ま
る値を超えたところで、遅延回路120はカウント動作
を開始する。そして、センス電流が所定値を超えた状態
で一定時間経過したところで、遅延回路120はFET
121を駆動する。FET121が駆動することによっ
てはじめてトランジスタ114が動作可能となり、これ
により短絡電流制限回路が動作を開始する。
【0158】したがって、本実施の形態によれば、セン
ス電流が所定値を超えた状態で一定時間が経過したとこ
ろで短絡電流制限回路を動作させるようにしたことで、
第13の実施の形態と同様の効果を奏することができ
る。
【0159】[第15の実施の形態]第8乃至第14の
実施の形態においては、いずれもセンス抵抗104の値
を変更することにより短絡電流の制限値を自由に設定可
能である。しかし、短絡電流の制限値は、スイッチング
素子101の最大遮断電流の値より低いものでなければ
ならず、さもなくば短絡電流を遮断する際にスイッチン
グ素子101を破壊してしまうおそれがある。
【0160】一方、IGBTを用いたスイッチング素子
101では、その最大遮断電流はゲート抵抗106の値
に依存し、このゲート抵抗の値を大きくすることによっ
て最大遮断電流を大きくすることができる。通常の動作
時においては最大遮断電流を大きくする必要はないが、
短絡などの事故が発生した場合には最大遮断電流を大き
くできればスイッチング素子101の安全性は多いに増
す。本実施の形態では、こうしたスイッチング素子10
1の特性を応用した電力変換装置について説明する。
【0161】本電力変換装置は、直列接続あるいは並列
接続された複数のスイッチング素子を備えるものである
が、ここではその全体図面を省略し、複数のスイッチン
グ素子のうちの1つであるスイッチング素子101とそ
の周辺回路について説明する。
【0162】図18は、本実施の形態におけるスイッチ
ング素子101およびその周辺回路の構成を示す回路図
である。同図においては、図15に対して、新たにゲー
ト抵抗切替回路122が設られる。このゲート抵抗切替
回路122は、スイッチング素子101のゲート端子と
ゲート駆動回路107との間に接続され、さらにセンス
抵抗104とトランジスタ114のベース端子とを接続
する接続線に接続される。ゲート抵抗切替装置122
は、ゲート抵抗106の他、値の異なるゲート抵抗を内
蔵し、これらのゲート抵抗の切り替えが可能な構成とな
っている。なお、その他、図15と同一物には同一の符
号を付すこととし、ここでは説明を省略する。
【0163】ゲート抵抗切替回路122は、センス抵抗
104の両端電圧をモニターすることによりセンス電流
を検出し、短絡電流制限回路の動作を検知する。そして
短絡電流制限回路の動作/非動作に基づいてスイッチン
グ素子101のゲート抵抗を切り替える。すなわち、セ
ンス電流が通常の値であって短絡電流制限回路が非動作
である場合には通常時用のゲート抵抗を用いることと
し、センス電流が所定値よりも大きく短絡電流制限回路
が動作した場合には、通常用のゲート抵抗をより値の大
きいゲート抵抗に切り替えるようにする。
【0164】したがって、本実施の形態によれば、セン
ス電流が所定値よりも大きく短絡電流制限回路の動作が
検知された場合には、通常用のゲート抵抗をより値の大
きいゲート抵抗に切り替えるようにしたことで、スイッ
チング素子101の最大遮断電流が大きくなり、より大
きな短絡電流を安全に遮断することができる。
【0165】[第16の実施の形態]第15の実施の形
態においては、ゲート抵抗切替回路122によりゲート
抵抗を切り替えることとしたが、本実施の形態では、別
の構成によりゲート抵抗を切り替えるようにした電力変
換装置について説明する。
【0166】本電力変換装置は、直列接続あるいは並列
接続された複数のスイッチング素子を備えるものである
が、ここではその全体図面を省略し、複数のスイッチン
グ素子のうちの1つであるスイッチング素子101とそ
の周辺回路について説明する。
【0167】図19は、本実施の形態におけるスイッチ
ング素子101およびその周辺回路の構成を示す回路図
である。同図においては、図18に対して、ゲート駆動
回路107の代わりにオンゲート駆動回路123、オフ
ゲート駆動回路124,125が並列に接続され、オン
ゲート駆動回路123はオンゲート抵抗126を介し
て、オフゲート駆動回路124はオフゲート抵抗127
を介して,オフゲート駆動回路125はオフゲート抵抗
128を介してそれぞれスイッチング素子101のゲー
ト端子に接続される。また、オフゲート駆動回路12
4,125は、それぞれセンス抵抗104とトランジス
タ114のベース端子とを接続する接続線に接続され
る。なお、その他、図18と同一物には同一の符号を付
すこととし、ここでは説明を省略する。
【0168】オフゲート駆動回路124,125は、セ
ンス抵抗104の両端電圧をモニターすることによりセ
ンス電流を検出し、短絡電流制限回路の動作/非動作に
基づいていずれか一方のオフゲート駆動回路のみが動作
するように構成される。むろん、短絡電流制限回路が動
作しているときに動作するゲート駆動回路に接続された
オフゲート抵抗の値をより大きく設定しておく。
【0169】このような構成により、センス抵抗104
の両端電圧があるレベルを超えるまでは一方のオフゲー
ト駆動回路が動作してこれに接続されたオフゲート抵抗
が用いられ、あるレベルを超えてからはもう一方のオフ
ゲート駆動回路が動作してこれに接続されたより値の大
きなオフゲート抵抗が用いられるようになる。
【0170】したがって、本実施の形態によれば、2つ
のオフゲート駆動回路124,125を並列に接続し、
短絡事故等の発生時には、より値の大きいゲート抵抗に
接続された方のオフゲート駆動回路を動作させるように
したことで、通常のスイッチング動作時よりも大きな遮
断耐量をスイッチング素子101に与えることができ、
より大きな短絡電流を安全に遮断することができる。
【0171】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電力
変換装置によれば、複数のスイッチング素子のセンス端
子からのセンス電流が各スイッチング素子で同じ値の所
定値を超えないように各スイッチング素子の制御端子に
与える信号を制御するようにしたことで、いずれかのス
イッチング素子で直流短絡が発生しても各スイッチング
素子の短絡電流をほぼ一定の値に揃えることができ、直
列接続での各スイッチング素子の電圧分担のばらつきを
簡易な構成で抑えることができる。
【0172】本発明に係る電力変換装置によれば、並列
に接続された複数のスイッチング素子のうち、いずれか
1つに直流短絡が発生した場合には、他のスイッチング
素子を点弧させるようにしたことで、並列接続構成での
直流短絡時における電流分担の不平衡が解消され、サー
ジ電圧によるスイッチング素子の破壊を防止することが
できる。
【0173】本発明に係る電力変換装置によれば、スイ
ッチング素子のセンス端子の電位と負極端子の電位とが
等しくなるようにしたことで、センス端子および負極端
子の電気的条件を等しくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における電力変換装置の主要
部の構成を示す回路図である。
【図2】第1の実施の形態におけるゲート駆動回路の構
成を示す回路図である。
【図3】第2の実施の形態における電力変換装置の主要
部の構成を示す回路図である。
【図4】第2の実施の形態におけるゲート駆動回路の構
成を示す回路図である。
【図5】第3の実施の形態における電力変換装置の主要
部の構成を示す回路図である。
【図6】第3の実施の形態におけるゲート駆動回路の構
成を示す回路図である。
【図7】第4の実施の形態におけるゲート駆動回路の構
成を示す回路図である。
【図8】第5の実施の形態におけるゲート駆動回路の構
成を示す回路図である。
【図9】第6の実施の形態におけるゲート駆動回路の構
成を示す回路図である。
【図10】第7の実施の形態における電力変換装置の主
要部の構成を示す回路図である。
【図11】第8の実施の形態におけるスイッチング素子
およびその周辺回路の構成を示す回路図である。
【図12】第9の実施の形態におけるスイッチング素子
およびその周辺回路の構成を示す回路図である。
【図13】第10の実施の形態におけるスイッチング素
子およびその周辺回路の構成を示す回路図である。
【図14】第11の実施の形態におけるスイッチング素
子およびその周辺回路の構成を示す回路図である。
【図15】第12の実施の形態におけるスイッチング素
子およびその周辺回路の構成を示す回路図である。
【図16】第13の実施の形態におけるスイッチング素
子およびその周辺回路の構成を示す回路図である。
【図17】第14の実施の形態におけるスイッチング素
子およびその周辺回路の構成を示す回路図である。
【図18】第15の実施の形態におけるスイッチング素
子およびその周辺回路の構成を示す回路図である。
【図19】第16の実施の形態におけるスイッチング素
子およびその周辺回路の構成を示す回路図である。
【図20】 従来の直列接続されたスイッチング素子に
より構成された電力変換装置の主要部を示す回路図であ
る。
【図21】 従来の並列接続されたスイッチング素子に
より構成された電力変換装置の主要部を示す回路図であ
る。
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d スイッチング素子 2a,2b ゲート抵抗 3a,3b,3c,3d ゲート駆動回路 4a,4b,4c,4d スナバコンデンサ 5a,5b,5c,5d スナバダイオード 6a,6b,6c,6d スナバ抵抗 7a,7b,7c,7d センス端子 8a センス抵抗 9a トランジスタ 10a オンゲート抵抗 11a オフゲート抵抗 12a オンゲートトランジスタ 13a オフゲートトランジスタ 14a ゲート信号発生回路 15a ゲート電源 16a ゲート電源 17a ダイオード 18a,18b センス電流設定部 19a トランジスタ 20a 抵抗 21a 抵抗 22a ツェナーダイオード 23a ツェナーダイオード 24a トランジスタ 25a 抵抗 26a トランジスタ 27a ダイオード 28a ダイオード 29a ダイオード 30a,30b ゲート光信号 31a,31b 短絡検出光信号 32 強制短絡信号発生回路 34 ゲート光信号発生回路 40a 抵抗 41a 抵抗 42a ダイオード 44a 抵抗 45a 抵抗 43a,43b,43c,43d ゲート駆動回路 53a,53b,53c,53d ゲート駆動回路 63a,73a,83a ゲート駆動回路 93a,93b ゲート駆動回路 101 スイッチング素子 102 センス端子 103 エミッタ端子 104 センス抵抗 105 トランジスタ 106 ゲート抵抗 107 ゲート駆動回路 108 ダイオード 109 バイアス電源 110 バイアス抵抗 111 バイパスコンデンサ 112 トランジスタ 113 コレクタ抵抗 114 トランジスタ 115 ダイオード 116 コレクタ抵抗 117 エミッタ抵抗 118 トランジスタ 119 コンデンサ 120 遅延回路 121 FET 122 ゲート抵抗切替回路 123 オンゲート駆動回路 124 オフゲート駆動回路 125 オフゲート駆動回路 126 オンゲート抵抗 127 オフゲート抵抗 128 オフゲート抵抗 130 トランジスタ 131 トランジスタ 201a,201b,201c,201d スイッチン
グ素子 202a,202b,202c,202d ゲート抵抗 203a,203b,203c,203d ゲート駆動
回路

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御端子に与えられる信号によって正極
    端子から負極端子へ流れる主電流が制御されるスイッチ
    ング素子を複数備えた電力変換装置において、 各スイッチング素子は主電流の一部を分流して取り出す
    ためのセンス端子を有し、 このセンス端子により分流されたセンス電流を各スイッ
    チング素子毎に検出するセンス電流検出手段と、 このセンス電流が各スイッチング素子について同じ値に
    設定された所定値を超えないように各スイッチング素子
    の制御端子に与える信号を制御することによりスイッチ
    ング素子が短絡したときの短絡電流を制限する短絡電流
    制限手段と、 を有することを特徴とする電力変換装置。
  2. 【請求項2】 複数のスイッチング素子により一つのア
    ームが構成され、複数のアームにより電力変換装置が構
    成されるものであって、 前記センス電流の所定値は、一つのアームを構成する各
    スイッチング素子で同じ値のものが用いられることを特
    徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  3. 【請求項3】 前記センス電流の所定値を定めるセンス
    電流指令値を設定するセンス電流設定手段を有すること
    を特徴とする請求項1又は2記載の電力変換装置。
  4. 【請求項4】 前記スイッチング素子の正極端子・負極
    端子間の電圧を各スイッチング素子毎に検出する電圧検
    出手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れかに記載の電力変換装置。
  5. 【請求項5】 前記センス電流設定手段は、前記電圧検
    出手段により検出された電圧が所定値を超えたときの増
    加分に応じてセンス電流指令値を変更する変更手段を有
    することを特徴とする請求項4記載の電力変換装置。
  6. 【請求項6】 前記電圧検出手段により検出された電圧
    が所定値を超えないように各スイッチング素子の制御端
    子に与える信号を制御する信号制御手段を有することを
    特徴とする請求項4又は5に記載の電力変換装置。
  7. 【請求項7】 前記信号制御手段によりスイッチング素
    子の制御端子に与えられる信号を定める信号指令値を設
    定する信号設定手段を有することを特徴とする請求項1
    乃至6のいずれかに記載の電力変換装置。
  8. 【請求項8】 前記信号設定手段は、前記電圧検出手段
    により検出された電圧が所定値を超えたときの増加分に
    応じて信号指令値を変更する変更手段を有することを特
    徴とする請求項7記載の電力変換装置。
  9. 【請求項9】 前記電圧検出手段により検出された電圧
    に応じて前記短絡電流制限手段による動作と前記信号制
    御手段による動作とを切り替える切替手段を有すること
    を特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の電力変
    換装置。
  10. 【請求項10】 前記信号制御手段は、短絡時だけでは
    なく通常のスイッチング動作時にも各スイッチング素子
    の制御端子に与える信号を制御する制御手段を有するこ
    とを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の電力
    変換装置。
  11. 【請求項11】 前記複数のスイッチング素子は並列に
    接続されたものであって、 前記センス電流検出手段により検出された各スイッチン
    グ素子のセンス電流に基づいていずれかのスイッチング
    素子が誤点弧したことが検知された場合に、他のスイッ
    チング素子を点弧させる点弧手段を有することを特徴と
    する請求項1乃至10のいずれかに記載の電力変換装
    置。
  12. 【請求項12】 前記短絡電流制限手段は、前記点弧手
    段により他のスイッチング素子が点弧された後、センス
    電流が所定値を超えないように各スイッチング素子の制
    御端子に与える信号を制御することを特徴とする請求項
    11記載の電力変換装置。
  13. 【請求項13】 正極端子から負極端子へ流れる主電流
    の一部を分流して取り出すためのセンス端子を備えたス
    イッチング素子を複数備えた電力変換装置において、 スイッチング素子毎にセンス端子の電位と負極端子の電
    位とを等しくする電位制御手段を有することを特徴とす
    る電力変換装置。
  14. 【請求項14】 前記電位制御手段は、スイッチング素
    子のセンス端子にベース端子が接続されたトランジスタ
    と、 このトランジスタのエミッタ端子とスイッチング素子の
    負極端子との間に接続され、トランジスタのエミッタ端
    子の電位をスイッチング素子の負極端子の電位に対して
    トランジスタのベース・エミッタ間の電位差だけ引き下
    げた電位とする電位引下手段と、 を有することを特徴とする請求項13記載の電力変換装
    置。
  15. 【請求項15】 前記電位引下手段は、順方向にバイア
    スされたダイオードにより構成されたものであって、こ
    のダイオードのアノード端子がスイッチング素子の負極
    端子に接続され、カソード端子がトランジスタのエミッ
    タ端子に接続されたことを特徴とする請求項14記載の
    電力変換装置。
  16. 【請求項16】 前記電位引下手段は、前記トランジス
    タと同一種類のトランジスタにより構成されたものであ
    って、このトランジスタのベース端子がスイッチング素
    子の負極端子に接続され、このトランジスタのエミッタ
    端子が前記トランジスタのエミッタ端子に接続されたこ
    とを特徴とする請求項14記載の電力変換装置。
  17. 【請求項17】 前記トランジスタおよびこれと同一種
    類のトランジスタにより作動増幅器を構成したことを特
    徴とする請求項16記載の電力変換装置。
  18. 【請求項18】 前記電位制御手段は、スイッチング素
    子のセンス端子にエミッタ端子が接続されたトランジス
    タと、 このトランジスタのベース端子とスイッチング素子の負
    極端子との間に接続され、トランジスタのベース端子の
    電位をスイッチング素子の負極端子の電位に対してトラ
    ンジスタのエミッタ・ベース間の電位差だけ引き下げた
    電位とする電位引下手段と、 を有することを特徴とする請求項13記載の電力変換装
    置。
  19. 【請求項19】 前記電位引下手段は、順方向にバイア
    スされたダイオード又は前記トランジスタと同一種類の
    トランジスタにより構成されたことを特徴とする請求項
    18記載の電力変換装置。
  20. 【請求項20】 センス端子により主電流から分流され
    たセンス電流を検出するセンス電流検出手段と、 前記センス電流検出手段により検出されたセンス電流が
    所定値を超えないようにスイッチング素子の制御端子に
    与える信号を制御することによりスイッチング素子が短
    絡したときの短絡電流を制限する短絡電流制限手段と、 を有することを特徴とする請求項13乃至19のいずれ
    かに記載の電力変換装置。
  21. 【請求項21】 前記短絡電流制限手段は、センス電流
    を積分する積分手段を有し、 この積分手段による積分値が所定値を超えた場合に制限
    することを特徴とする請求項20記載の電力変換装置。
  22. 【請求項22】 前記短絡電流制限手段は、センス電流
    が所定値を超えたときに所定時間の計測を開始する計測
    手段を有し、 センス電流が所定値を超えた状態でこの所定時間が経過
    したときに制限することを特徴とする請求項20記載の
    電力変換装置。
  23. 【請求項23】 前記センス電流検出手段により検出さ
    れたセンス電流が所定値を超えた場合に、スイッチング
    素子の制御端子とこのスイッチング素子を駆動する駆動
    回路との間に接続された抵抗をより値の大きな抵抗に切
    り替える抵抗切替手段を有することを特徴とする請求項
    20乃至22のいずれかに記載の電力変換装置。
  24. 【請求項24】 スイッチング素子の制御端子に並列接
    続された値の異なる複数の抵抗と、 この複数の抵抗にそれぞれ接続された駆動回路と、 前記センス電流検出手段により検出されたセンス電流が
    所定値を超えた場合に、より値の大きな抵抗に接続され
    た駆動回路を作動させる作動手段と、 を有することを特徴とする請求項20乃至22のいずれ
    かに記載の電力変換装置。
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