JP2002141162A - 温熱発生体及びその製造方法 - Google Patents

温熱発生体及びその製造方法

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JP2002141162A JP2000333588A JP2000333588A JP2002141162A JP 2002141162 A JP2002141162 A JP 2002141162A JP 2000333588 A JP2000333588 A JP 2000333588A JP 2000333588 A JP2000333588 A JP 2000333588A JP 2002141162 A JP2002141162 A JP 2002141162A
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史高 石森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表面を均等な温熱状態で速やかに発熱させるこ
とができる薄厚形態の温熱発生体を安定した状態で、迅
速かつ確実に得ることができる温熱発生体及びその製造
方法を提供することである。 【解決手段】オーステナイト系合金鋼からなる所定厚み
の帯状金属箔材の複数を並列的に配列し、この各帯状金
属箔材上を横断するように、接続用金属箔材の複数組を
一定間隔で並列的に配列し、絶縁樹脂フィルム材上から
前記した各帯状金属箔材と各接続用金属箔材との交叉部
をレーザー溶接法により接合して後に、前記各帯状金属
箔材上に切り抜き孔を設けると共に、前記各帯状金属箔
材間であって1つ置きの部位に前記接続用金属箔材上に
切り抜き孔を接続用金属箔材の設け、これを上下方向か
ら絶縁樹脂フィルム材で挟んだ状態で被覆し、さらに、
各接続用金属箔材の中央で切断することを特徴とする温
熱発生体の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅の床暖房、暖
房機器、屋上融雪装置、フロアーマットなどの用途に利
用できる温熱発熱体及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、床暖房用等の温熱発生体として
は、電気伝導性を有するカーボングラフトポリマーと樹
脂との混練材を平面状に成形し、その成形物の全面に絶
縁被覆層を設けたもの、金属箔表面をエッチングにより
パターン配線化し、さらに絶縁樹脂を被覆したもの、ま
た、平面基材の全面にコードヒータ、テープヒータ、又
はリボンヒータ等の温熱線材を配列固定したもの、など
が知られている。
【0003】しかし、上記した従来のカーボングラフト
ポリマーを電気導電材としたものでは、第一に、カーボ
ン粒子の粒径を均一化するのが難しく、樹脂と混練する
にあたって、カーボン粒子の分散や成形物の膜厚が一定
しないなど、不確定要素が多いため、品質管理が困難で
あるという欠点がある。第二に、カーボン自体の電気的
特性は、その電気伝導度が負の温度特性となっているの
で、加熱材料として用いたときの温度上昇と共に、低抵
抗化して過熱状態となり、温度暴走をきたすおそれがあ
り、その場合には、温度制御が困難となる欠点がある。
第三に、加熱使用の繰り返しにより、成形物表面のマト
リックスの樹脂部が劣化し、電気抵抗を支配する導電カ
ーボン粒子の接点が次第に不可逆的となって、徐々にヒ
ステリシスが大きくなる現象が生じることが確認されて
いる。このようにヒステリシスが大きくなると、適切な
温度制御が困難になるという欠点もある。
【0004】金属箔表面をエッチングによりパターン配
線化等した温熱加熱体では、ケミカルエッチングによる
場合、使用薬品に強酸が用いられることが多いために、
作業に危険を伴い、またその廃液処理に手間と高いコス
トが要る等の問題がある。また、物理的エッチングによ
る場合、エッチング工程をバッチ的に行う必要から、そ
の工程だけが別工程となるために、連続的な製造が困難
であるという欠点がある。
【0005】コードヒーター等を用いる温熱加熱体で
は、点又は線状の温熱源の配置となり、対流電熱を主体
とする伝熱構成となるため、その加熱面で温度分布のム
ラが生じて、加熱効率が悪くなるという欠点がある。
【0006】上記したような従来の温熱発熱体における
諸欠点のほかに、床暖房等の家庭用暖房システムとして
使用する場合には、その裏面材として断熱材や表面材以
外に、温熱発熱体が、遮音性等に悪影響を及ぼすことが
ある。
【0007】このような従来の温熱発生体の諸欠点に対
処するため、特開2000−182758号公報に開示
されているように、バネ鋼の金属箔を絶縁樹脂フィルム
で被覆した、広面積で長尺の温熱発生体の構成の温熱発
生体が、開発されるに至っている。この開示されている
温熱発生体の製造方法は、巻き出し装置からそれぞれ絶
縁樹脂フィルムとバネ鋼金属箔材とを別々に繰り出し
て、バネ鋼金属箔材を絶縁樹脂フィルム材で挟み込むよ
うに被覆する手段によるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した特開
2000−182758号公報には、一連の製造ライン
において、蛇行状の一電路を形成する製造方法は開示さ
れてはいない。また、開示された温熱発生体の構成で
は、バネ鋼金属箔材による電路が短い。このため、温熱
発生体としての電力調整を行なうには、バネ鋼金属箔材
の幅や厚みを小さくせざるを得ないが、その場合には、
バネ鋼金属箔材の機械的強度が弱くなってしまうから、
その開示する製造方法をそのままでは適用できない。
【0009】そこで、本発明は、表面を均等な温熱状態
で速やかに発熱させることができる薄厚形態の温熱発生
体を安定した状態で、迅速かつ確実に得ることができる
温熱発生体の製造方法を提供することを目的とした。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明の温熱発生体の製造方法は、オーステナイ
ト系合金鋼からなる厚み20〜150μmの帯状金属箔
材の複数を長手方向に沿って並列的に配列し、この配列
した各帯状金属箔材上を横断するように、この帯状金属
箔材と同質であって2〜4倍の厚みを有する接続用金属
箔材の複数を並列的に配列し、これらの帯状金属箔材及
び接続用金属箔材を上下方向から絶縁樹脂フィルム材で
挟んだ状態で被覆して被覆体とし、この被覆体に対し、
前記した帯状金属箔材と接続用金属箔材との交叉部を被
覆している絶縁樹脂フィルム材上からレーザー溶接法に
より接合することにより、前記各帯状金属箔材を蛇行状
に接続して一電路を形成することを特徴とする。
【0011】上記した本発明の温熱発生体の製造方法に
おいて、オーステナイト系合金鋼からなる厚み20〜1
50μmの帯状金属箔を発熱材として用いることによ
り、巻き出し機等から帯状金属箔材を並列的に配列し
て、連続的に繰り出すように配することが可能となる。
従って、これらの帯状金属箔材を蛇行状に接続すること
によって、前記した従来のエッチング法による温熱発生
体の構成と比較して、自由度が大きく、大きな発熱面積
の温熱発生体に容易に対応させることができ、発熱面全
体で均等な温度状態の温熱を発生させることが可能な温
熱発生体を得ることができる。
【0012】また、本発明の温熱発生体の製造方法で
は、中間工程で、帯状金属箔材及び接続用金属箔材を絶
縁樹脂フィルム材で被覆した被覆体を形成するので、帯
状金属箔材及び接続用金属箔材を固定した状態とするの
で、その後の送り出しと溶接等の工程を、連続して、し
かも容易かつ迅速に行なうことが可能となる。
【0013】帯状金属箔材を形成するオーステナイト系
合金については、特に限定するものではないが、例え
ば、表1のような組成のオートステナイト系合金である
ことが好ましい。
【0014】
【表1】
【0015】帯状金属箔材の厚さが、20μm未満であ
ると、ハンドリングに支障をきたして、量産に適した剛
性を確保できず、また、150μmを超えると、帯状金
属箔材の剛性が高くなるため、有効な遮音効果を確保で
きなくなる。従って、良好なハンドリングと、遮音作用
を安定的に発揮させるためには、帯状金属箔材の厚さの
好ましい範囲は、20〜100μmである。
【0016】また、帯状金属箔材と接続用金属箔材との
溶接工程をレーザー溶接法で行なうことにより、前記し
た被覆体に対して絶縁樹脂フィルム材の上から帯状金属
箔材と接続用金属箔材との溶接を実行することが可能と
なる。この場合、従来の製造工程における真空や特定ガ
ス等の特殊な溶接条件を必要としないから、その溶接工
程を容易かつ迅速に、しかも経済的に行なうことができ
る。また、その溶接部分では、被覆している絶縁樹脂フ
ィルム材により、溶接時の高温状態で空気中に晒される
ことが防止されるので、帯状金属箔材と接続用金属箔材
との溶接部が、空気により酸化されることが少なく、そ
の酸化が原因する脆性化等の劣化をきたすことがほとん
どない。従って、長期間に耐え得る温熱発生体を得るこ
とができる。
【0017】レーザー溶接法におけるレーザービームの
好ましい強度は、接続用金属箔材の厚さに応じて2.7
〜5.3Jである。即ち、帯状金属箔材に対して接続用
金属箔材の厚みが2倍の場合は、2.7J、3倍の場合
は、3.0J、PETフィルム出絶縁被覆した場合、2
倍の厚みで、4.5〜5.3Jのレーザービーム強度で
あることが好ましい。
【0018】これは、接続用金属箔材の厚み比に応じ
て、帯状金属箔材と接続用金属箔材との間の溶接強度が
異なると共に、レーザービーム強度が過大であると、溶
接部に溶接時の熱により開孔が生じてしまうからであ
る。このような開孔の存在は、帯状金属箔材と接続用金
属箔材との接続部の電気抵抗値を増加させ、その電路に
温度ムラが生じる原因となるのである。
【0019】レーザー溶接法による溶接は、その溶接部
の直径が、0.16〜1.95mmの範囲となるように
行なうことが好ましい。帯状金属箔の幅が1〜20mm
の場合、この溶接面の直径が0.16〜1.95mmの
範囲であると、この溶接による接続部が、十分に接合さ
れると共に、帯状金属箔材及び接続用金属箔材と同等の
電路となり、通電時にその接続部に過熱等の障害をきた
すことがない。
【0020】本発明の温熱発生体の第二の製造方法は、
オーステナイト系合金鋼からなる厚み20〜150μm
の帯状金属箔材の複数を長手方向に沿って並列的に配列
し、この配列した各帯状金属箔材上を横断するように、
この帯状金属箔材と同質であって2〜4倍の厚みを有す
る接続用金属箔材の2条を1組として、その複数組を一
定間隔で並列的に配列し、これらを上下方向から絶縁樹
脂フィルム材で挟んだ状態で被覆して長尺状の被覆体と
し、被覆体に対し、絶縁樹脂フィルム材上から前記した
各帯状金属箔材と各接続用金属箔材との交叉部をレーザ
ー溶接法により接合して後に、各組の接続用金属箔材間
の中央線に沿う向きに位置する前記各帯状金属箔材上に
切り抜き孔を設けると共に、前記各帯状金属箔材間であ
って1つ置きの部位に位置する前記接続用金属箔材上に
切り抜き孔を接続用金属箔材の長手方向に沿って設けて
加工体となし、この加工体を上下方向から絶縁樹脂フィ
ルム材で挟んだ状態で被覆し、さらに、各接続用金属箔
材の中央で切断して、前記各帯状金属箔材を蛇行状に接
続して一連の電路を形成する温熱発生体を順に得ること
を特徴とする。
【0021】このような切り抜き工程を含む製造方法に
よれば、温熱発生体の表面全体の均等位置に一連で蛇行
状の電路を、機械的な工程により連続的に、容易にかつ
迅速に形成することができる。
【0022】また、上記した本発明の温熱発生体の製造
方法を効果的に実施するために、前記した長尺状の帯状
金属箔材、上部及び下部の絶縁樹脂フィルム材を個別の
巻出し機からそれぞれ繰り出して、それらの繰り出し端
を一体的に巻取り機により巻き取るようにした工程によ
ることができる。
【0023】
【実施例】本発明に係る温熱発生体の製造方法の実施例
を図に基づいて説明する。図1には、温熱発生体の製造
に使用する製造装置1を示した。この製造装置1は、加
熱ローラ2、3と、加熱ローラ2、3の前方位置に配さ
れた巻出し機4、下部の巻出し機8及び上部の巻出し機
11と、接続用金属箔材15を繰り出す繰出し機14
と、加熱ローラ2、3の後方位置に配された巻取り機1
8とからなる。
【0024】巻出し機4からは長尺状の帯状金属箔材5
の20条が、それぞれ9mm間隔の並列状態で繰り出さ
れる。また、巻出し機8からは長尺状の下部の絶縁樹脂
フィルム材9、及び巻出し機11からは長尺状の上部の
絶縁樹脂フィルム材12がそれぞれ繰り出される。繰り
出されてきた各帯状金属箔材5は誘導ローラ6、7によ
り、また、絶縁樹脂フィルム材9、12は誘導ローラ1
0、13によりそれぞれ誘導されて、加熱ローラ2、3
の間に張装状態で集束するように配されている。
【0025】この製造装置1では、まず、巻き出し機8
から繰り出されてきた下部用の絶縁樹脂フィルム材9の
上に、巻き出し機4から各帯状金属箔材5が順次繰り出
されて並列的に配列される(図2参照。)。次いで、図
3に示すように、タイミングを合わせて、配列された帯
条金属箔材5の上に横断するように、2条一組の接続用
金属箔材15が16mmの間隔で配列される。さらに、
これらの帯状金属箔材5及び接続用金属箔材15を覆う
ように、巻き出し機11から繰り出されてきた上部の絶
縁樹脂フィルム材12が重ね合わされる。その後、これ
らは加熱ローラ2、3の間を通過する時に、絶縁樹脂フ
ィルム材9と絶縁樹脂フィルム材12との間が溶着され
た被覆体17として形成され、巻取り機18で順次巻き
取られる。
【0026】次いで、所定の巻出し機から被覆体17を
繰り出して、図4に示すレーザー溶接機19内に送り込
まれる。レーザー溶接機19は、溶接ロボット20、パ
ルス発生機21及び加圧機22とからなる。溶接ロボッ
ト20では、パルス発生機21のパルス信号にタイミン
グを合わせて、レーザービームが照射されてその溶接機
能が発揮される。従って、この溶接ロボット20の溶接
機能により、被覆体17における帯状金属箔材5と接続
用金属箔材15との交叉部24が溶接され、溶接加工体
17aとなる。溶接加工体17aには、図5に示す溶接
部25は、溶接ロボット20からのレーザービームが絶
縁樹脂フィルム材12を介して交叉部24に照射されて
生じたものである。この溶接加工体17aの溶接部25
は、さらに加圧機22によって、その溶接状態が整形さ
れる。
【0027】この実施例での各使用材料の仕様について
は、次の表2に示した。なお、接続用金属箔材5につい
ては、厚みが100μm、150μm又は200μmの
いずれかのものを選択して使用した。
【0028】
【表2】
【0029】レーザー溶接機19による溶接部25の溶
接状態等について、接続用金属箔材15の厚みに応じ
て、レーザービームの強度を変えて溶接を行い、それそ
れの場合の溶接部におけるの溶接状態の良否、及び開孔
発生の有無を確認して、その結果を表3に示した。
【0030】
【表3】
【0031】表3において、溶接状態の良否は、溶接部
25における溶接状態が良好な数と、溶接した溶接部2
5の数の比で示した。また、開孔の有無は、接続用金属
箔材15における溶接面に開孔の発生しているか否かを
視覚で確認した。開孔の発生が無の場合は、溶接部25
で電路の電気抵抗値が均一となり、良好な溶接状態とな
り、有の場合は、溶接部25で電路の電気抵抗値が不均
一となり、不良な溶接状態となる。
【0032】表3に示した結果から、PETフィルム被
覆を施した接続用金属箔材15の厚みが100μmであ
る場合において、レーザービーム強度が4.4〜5.3
Jであるときに、溶接部25で良好な溶接状態が得られ
ることが分かる。また、溶接部25の直径は0.88m
mであった。また、この例の場合、溶接部25の部分の
色が絶縁樹脂フィルム12の炭化により黒変していた
が、帯状金属箔材5及び接続用金属箔材15には酸化等
の障害の発生は認められなかった。
【0033】上例の場合、帯状金属箔材5の断面積は、
0.25mm2 (=5mm×0.05mm)であるの
で、溶接部25の直径が0.56mmであれば、電路と
して帯状金属箔材5及び接続用金属箔材15と同等であ
る。また、上例では、溶接部25の直径が0.88mm
で0.56mmを超えるから、溶接部25に電力が集中
して過熱等の障害が生じることはない。
【0034】次いで、溶接加工体17aを、さらに、図
6に示す打ち抜き機23内に送り込んで、所定の部位に
打ち抜き孔26及び27を形成した。この打ち抜き孔2
6、27のパターンは、図5に示すように、一組の接続
用金属箔材15の間の中央線pに沿う向きに位置する各
帯状金属箔材5上に打ち抜き孔26を設けると共に、各
帯状金属箔材5間であって1つ置きの部位に位置する接
続用金属箔材15上に打ち抜き孔27を接続用金属箔材
15の長手方向に沿って設けて,加工体17bとした。
この加工体17bにおいて、各打ち抜き孔26は、各帯
状金属箔材5を切断するものであり、各打ち抜き孔27
は、各接続用金属箔材15を接続分の長さで切断するも
のである。
【0035】次いで、加工体17bに対しては、前記し
た溶接及び打ち抜きによって生じた帯状金属箔材5及び
接続溶金属箔材15の露出部分を被覆するため、前記し
た製造装置1による場合と同様の工程で、さらに、絶縁
樹脂フィルム材12a(厚み300mm、幅300m
m)を上下から挟んだ状態で積み重ねて、これらを加熱
ローラにより溶着した。次いで、図7に示すように、加
工体17bの中央線p上で切断し、温熱発生体30を得
た。この温熱発生体30は、各接続用金属箔材15の組
に対する加工によって順次得られる。
【0036】得られた温熱発生体30は、図8に示すよ
うに、帯状金属箔材5aと、この帯状金属箔材5aを上
下方向から挟んだ状態で絶縁樹脂フィルム材31及び3
2により被覆されてなる。絶縁樹脂フィルム材31は、
絶縁樹脂フィルム12、12aの積層材であり、絶縁樹
脂フィルム材32は、絶縁樹脂フィルム材9、12aの
積層材である。
【0037】この得られた温熱発生体30には、図8に
示す電源部材33によって電力が供給される。電源部材
33は、図9に示すように、2本の帯状の電源線34と
1本の帯状のアース線35とが、絶縁樹脂フィルム材3
6により上下方向から挟んだ状態で被覆された構成を有
している。なお、37は雌型コネクタ、38は雄型コネ
クタであり、電源線34及びアース線35の両端末に設
けられている。
【0038】帯状金属箔材5aは、複数の帯状金属箔材
材5a間を接続用金属箔材15aで接続することにより
一電路をなす蛇行状に形成され、温熱発生体30の全表
面に渡って均一に分散された状態で配設されている。
【0039】帯状金属箔材5aと接続用金属箔材15a
によって蛇行状に接続された電路は、その一端が一方の
電源線34に接続され、他端が他方の電源線34に接続
されている。帯状金属箔材5aの他の部分は、絶縁樹脂
フィルム材31及び32によって絶縁状態となってい
る。このような構成から、温熱発生体30では、電源線
34からの電力供給により帯状金属箔材5aが発熱し、
その表面全体を均等な温熱状態とする。
【0040】
【発明の効果】上述したように本発明は構成されるから
次のような効果が発揮される。まず、本発明の温熱発生
体の製造方法によれば、帯状金属箔材と接続用金属箔と
を絶縁樹脂フィルムにより被覆して固定し、これを巻出
し機等により繰り出しできる状態とし、その交叉部をレ
ーザー溶接法により接続するようにしたので、これらを
機械的操作により容易にかつ迅速に、しかも安定した状
態で温熱発生体を製造することができる。しかも、この
温熱発生体は、住宅の床暖房用等として使用するのに適
した、帯状金属箔及び絶縁樹脂フィルムを使用して全体
として薄厚な形態のものとして得られる。
【0041】また、帯状金属箔材と接続用金属箔との溶
接に際し、レーザービーム強度及び溶接部における直径
を一定の範囲に調整することにより、その溶接部の溶接
状態を温熱発生体の表面を熱効率よく均等に発熱させる
ことができる温熱発生体を得ることができる。
【0042】このように、本発明の製造方法により得ら
れる温熱発生体は、表面全体が高い熱効率で均等な温熱
状態で得られるから、家庭用等の床暖房システム等とし
て有効かつ経済的に利用できると共に、オーステナイト
系合金を素材とする帯状金属箔材の小さい剛性により、
特に、遮音性に富む構成を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の温熱発生体の製造方法を実施するため
の製造装置の概略図である。
【図2】本発明の温熱発生体の製造方法の製造工程おけ
る、下部の絶縁樹脂フィルム上への帯状金属箔材の配列
状態を説明する部分平面図である。
【図3】本発明の温熱発生体の製造方法の製造工程おけ
る被覆体の構成を説明する破断部分平面図である。
【図4】本発明の温熱発生体の製造方法の実施に使用す
るレーザー溶接装置の概略図である。
【図5】本発明の温熱発生体の製造方法の製造工程にお
ける溶接加工体の構成を説明する部分平面図である。
【図6】本発明の温熱発生体の製造方法の実施に使用す
る打ち抜き装置の概略図である。
【図7】本発明の温熱発生体の製造方法の製造工程にお
ける加工体に対する切断状態を説明する部分平面図であ
る。
【図8】本発明の温熱発生体の製造方法により製造され
た温熱発生体の斜視図である。
【図9】本発明の温熱発生体の製造方法により製造され
た温熱発生体の中間部を省略したA−A縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 温熱発生体の製造装置 2、3 加熱ローラ 4 巻出し機 5、5a 帯状金属箔材 8 巻出し機 9 絶縁樹脂フィルム材 11 巻出し機 12 絶縁樹脂フィルム材 12a 絶縁樹脂フィルム材 14 繰り出し機 15、15a 接続用金属箔材 17 被覆体 17a 溶接加工体 17b 加工体 18 巻取り機 19 レーザー溶接機 20 溶接ロボット 21 パルス発生機 22 加圧機 23 打ち抜き機 24 交叉部 25 溶接部 26、27 打ち抜き孔 30 温熱発生体 31、32 絶縁樹脂フィルム 33 電源部
フロントページの続き (72)発明者 西 哲也 奈良市南京終町4丁目201−1−516 (72)発明者 勝田 直樹 奈良市佐紀町21−4 レジデンス西大寺 305号 (72)発明者 石森 史高 大和郡山市稗田町476 県住13−103 (72)発明者 浅井 泰博 神奈川県横浜市緑区いぶき野1−8 長津 田パークハイツ308 Fターム(参考) 3K034 AA02 AA22 AA32 BC02 BC25 BC27 BC29 CA02 CA17 CA25 CA32 HA02 HA04 HA10 JA01 3K092 PP05 PP20 QA05 QB02 QB31 QB45 QB49 QB73 QC02 QC20 QC25 QC42 QC51 RF02 RF14 RF26 TT28 VV19 VV22 VV31 VV40 3L072 AA01 AB03 AC02 AD02 AD13 AD14 AD17 AE03 AF07 AG02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オーステナイト系合金鋼からなる厚み20
    〜150μmの帯状金属箔材の複数を長手方向に沿って
    並列的に配列し、この配列した各帯状金属箔材上を横断
    するように、この帯状金属箔材と同質であって2〜4倍
    の厚みを有する接続用金属箔材の複数を並列的に配列
    し、これらの帯状金属箔材及び接続用金属箔材を上下方
    向から絶縁樹脂フィルム材で挟んだ状態で被覆して被覆
    体とし、この被覆体に対し、前記した帯状金属箔材と接
    続用金属箔材との交叉部を被覆している絶縁樹脂フィル
    ム材上からレーザー溶接法により接合することにより、
    前記各帯状金属箔材を蛇行状に接続して一電路を形成す
    ることを特徴とする温熱発生体の製造方法。
  2. 【請求項2】オーステナイト系合金鋼からなる厚み20
    〜150μmの帯状金属箔材の複数を長手方向に沿って
    並列的に配列し、この配列した各帯状金属箔材上を横断
    するように、この帯状金属箔材と同質であって2〜4倍
    の厚みを有する接続用金属箔材の2条を1組として、そ
    の複数組を一定間隔で並列的に配列し、これらを上下方
    向から絶縁樹脂フィルム材で挟んだ状態で被覆して長尺
    状の被覆体とし、被覆体に対し、絶縁樹脂フィルム材上
    から前記した各帯状金属箔材と各接続用金属箔材との交
    叉部をレーザー溶接法により接合して後に、各組の接続
    用金属箔材間の中央線に沿う向きに位置する前記各帯状
    金属箔材上に切り抜き孔を設けると共に、前記各帯状金
    属箔材間であって1つ置きの部位に位置する前記接続用
    金属箔材上に切り抜き孔を接続用金属箔材の長手方向に
    沿って設けて加工体となし、この加工体を上下方向から
    絶縁樹脂フィルム材で挟んだ状態で被覆し、さらに、各
    接続用金属箔材の中央で切断して、前記各帯状金属箔材
    を蛇行状に接続して一連の電路を形成する温熱発生体を
    順に得ることを特徴とする温熱発生体の製造方法。
  3. 【請求項3】レーザー溶接法におけるレーザービームの
    強度が、接続用金属箔材の厚さに応じて2.0〜6.0
    Jである請求項1又は2に記載された温熱発生体の製造
    方法。
  4. 【請求項4】レーザー溶接法による溶接面の直径が、
    0.16〜1.95mmの範囲となるように溶接する請
    求項1、2又は3に記載された温熱発生体の製造方法。
  5. 【請求項5】長尺状の帯状金属箔材、上部及び下部の絶
    縁樹脂フィルム材を個別の巻出し機からそれぞれ繰り出
    して、それらの繰り出し端を一体的に巻取り機により巻
    き取るようにした請求項1、2、3、又は4に記載され
    た温熱発生体の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜5の製造方法により得られる、
    溶接部の金属箔が化学的に変質化しない温熱の発生体で
    あることを特徴とする温熱発生体。
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