JP2002141065A - レドックス活性可逆電極およびそれを用いたリチウム二次電池 - Google Patents

レドックス活性可逆電極およびそれを用いたリチウム二次電池

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JP2002141065A JP2000335993A JP2000335993A JP2002141065A JP 2002141065 A JP2002141065 A JP 2002141065A JP 2000335993 A JP2000335993 A JP 2000335993A JP 2000335993 A JP2000335993 A JP 2000335993A JP 2002141065 A JP2002141065 A JP 2002141065A
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Noboru Koyama
昇 小山
Buhei Kaneko
武平 金子
Teruyuki Iihama
照幸 飯浜
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Nippon Soda Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、高いエネルギー密度を有し、室温で
速やかに酸化還元反応を起こして充放電を行うことが可
能であり、繰り返し充放電を行っても安定であるレドッ
クス活性可逆電極及びそれを用いたリチウム二次電池を
提供すること。 【解決手段】式(I) 【化1】 (式中、R1、R2はそれぞれ独立に、直鎖または分枝鎖
を有するC1〜C4のアルキレン基を表し、nは2〜6
のいずれかの整数を表し、mは、10〜10000のい
ずれかの整数を表す。)で表されるポリピロール誘導体
を正極の活物質としリチウム塩を含む電解質とを組み合
わせて二次電池を構築した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウム二次電池
に使用される活物質及びそれを用いたリチウム二次電池
に関する。
【0002】
【従来の技術】リチウム二次電池の正極材料として、実
用化されているものとしてコバルト酸リチウムや、実用
化一歩手前のマンガン酸リチウム等が知られている。し
かし、これらの材料が有する実用容量は、100〜15
0Ah/kg程度であり、負極材料である炭素材料等の
実用量(370〜800Ah/kg)に対して1/3以
下であるという問題があった。従って、これらの正極材
料を用いても大幅な容量の向上を期待できないため、高
性能な電池システムを構築するためには新たな正極材料
の開発が望まれている。
【0003】また、従来有機化合物を正極材料として用
いる試みがなされてきた。たとえば、π共役系導電性高
分子であるポリピロール、ポリアニリンを例示すること
ができる。これらは、高い電子導電性を示すとともに、
酸化還元が可能であることから電荷貯蔵能力を有してお
り、二次電池の電極として使用できることが期待されて
いる。しかも柔軟性、薄膜等への成形が容易な点、使用
後も焼却、化学処理により簡単に処理が可能であるため
環境への影響が少ない点、安価である点、また置換基の
導入等により分子レベルでの設計が可能である点等か
ら、レドックス活性電極への応用開発研究がなされ、リ
チウム二次電池の正極としてポリアニリン電極が実用化
されている。
【0004】しかし、ポリアニリンでは、単位体積あた
りのエネルギー密度が低く、陰イオンをドープ、脱ドー
プさせるために多量の電解液を必要とするため、反応系
全体として高いエネルギー密度が得られないという問題
があった。ポリピロールも正極活物質として注目された
が、その理論容量が90Ah/kg程度と低く、かつ多
量の電解液を必要とする問題があった。
【0005】また、一般に硫黄化合物は、レドックス活
性において高いエネルギー密度を有するため、優れたエ
ネルギー貯蔵能力を有することが知られている。例え
ば、Li 2Sは、2電子酸化が可能であり、硫黄は酸化数0価
と−2価の間を可逆的に電子のやり取りをすることがで
きる。この反応を二次電池における充放電に利用するこ
とができれば、その理論容量値が1675Ah/kgに
なるため高エネルギー密度の二次電池が可能となる。し
かし、硫黄は通常S原子1つの形で(S1)で存在することは
なく、何個かが結合したS2からS8のオリゴマーで存在す
ることから単位重量当たりの容量値が減少する。さらに
室温では電子移動反応が遅く、そのままでは正極材料と
して用いることはできなかった。
【0006】一方、チオール基も硫黄と同様電気化学的
特性、すなわちレドックス活性を示すことが知られてい
る。すなわち、硫黄原子上で1個の電子をやり取りする
ことができる。すなわち、電子を1つ受け取ることで、
チオール基として安定化し、電子を1つ放出すること
で、分子内または分子間でスルフィドを形成する反応を
繰り返し行うことができる。
【0007】例えば、2,5−ジメルカプト−1,3,
4−チアジアゾール(以下DMcTと略す)を正極材料と
して用いた場合、1分子あたり2個電荷を貯えることがで
きるので、理論量362Ah/kgの蓄積容量が期待で
きることになる。しかし、DMcT等を単量体とするジ
スルフィド化合物の酸化還元反応は室温では遅いため、
ナトリウム−硫黄電池の流れをくむ高温作動型二次電池
用正極材料としてのみ、使用されてきた(S.J.Visco,et.
al.,Proc.Symp.of Rechargeable Lithium Batteries, 9
0-5, P220(1990))。
【0008】したがって、DMcTのような有機硫黄化
合物を正極活物質として用いるには、チオレート基とス
ルフィド結合との間の電子移動反応を、常温において高
速でスムーズに引き起こさなければならない。さらに、
有機硫黄化合物は絶縁体であるため電極材料として用い
るには、導電性物質と組み合わせることが必要である。
これらの問題は、小山らによりDMcTとポリアニリン
を混合して複合材料化することで解決された(米国特許
5,324,5995,特開平6−231752号公
報)。
【0009】例えば、小山ら(Nature, 373,598(1995))
は、ポリアニリンと2,5−ジメルカプト−1,3,4
−チアジアゾールからなる複合体をリチウム二次電池の
正極材料として用い、酸化還元反応がポリアニリンによ
り促進されて、0.2Cのレートで室温において800
Wh/kg以上のエネルギー密度が得られることを報告
している。この正極材料にポリピロール誘導体を加え、
1Cレベルの速いレートで充電することができるように
なることを報告している。また、この複合電極を銅集積
体と組み合わせることにより、炭素電極と組み合わせた
場合と比較して、より安定な放電電圧が得られ、例えば
1Cレート(1時間での充放電)の高速充電と放電が可能
となり、さらに繰り返し充放電における安定性が優れて
いることも報告している。これらの効果は、銅の一部が
溶け出して有機硫黄化合物と錯体を形成し、この錯体が
より速い電子移動反応を引き起こすものと推測してい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特性は2
00回以上の繰り返し充放電において維持されるもの
の、実用化の性能を得るためには、以下のいくつかの問
題点の解決が必要であった。(1)還元状態にあるDM
cTが電解層に徐々に溶解して減少するという問題があ
った。また、(2)0.3〜3Cレートの充放電特性に
おいて、充電容量に比して、初期段階での放電容量が小
さいという問題があった。また、(3)集電体として、
10〜30μmの厚さの銅薄板を用いた場合、長期間の
使用により銅と硫黄化合物との錯体層の形成が徐々に進
行し、集電体に穴ができるという問題があった。さら
に、(4)正極の充放電特性が複合材料の作製プロセス
に影響を受けやすいという問題があった。本発明は、高
いエネルギー密度を有し、室温で速やかに酸化還元反応
を起こして充放電を行うことが可能であり、繰り返し充
放電を行っても安定であるレドックス活性可逆電極及び
それを用いたリチウム二次電池を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本研究者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、上記の(1)について
は、有機硫黄化合物がリチウム二次電池に用いられる電
解液に不溶解性であること、すなわちレドックス活性硫
黄官能基が高分子鎖の一部と直接結合していることによ
り解決できることを見出し、(2)については、銅集電
体表面での錯体形成に充電電流の一部が使用されたた
め、初期放電容量が低下することがわかっているので、
硫黄含有官能基に対し反応不活性な集電体、すなわち黒
鉛などの炭素材料,金,白金,アルミニウム合金などの
金属薄板(この場合、硫黄化合物と金属との単分子層レ
ベルでの化学的相互作用は無視する)などを集電体に用
いても電子移動反応がスムーズに起こる活物質を新規合
成することにより解決できることを見出した。
【0012】さらに(3)については、上記(2)の解
決手段で発明された新規化合物を用い、集電体として反
応不活性な集電体すなわち、アルミニウム薄膜の表面に
ニッケル,白金,金,及び炭素薄層を形成した複合材
料、及びアルミニウム薄膜の表面に一部反応活性な銅及
び銀薄膜を形成した複合材料を用いることにより解決で
きることを見出し、(4)については、導電性ポリマー
の側鎖にチオールまたはスルフィド結合を導入すること
により上記課題を解決できることを見出した。以上の知
見を元に本発明を完成するに至った。
【0013】特に、チオール基含有導電性高分子とし
て、これまでポリアニリン誘導体(特許第258391
7号、S.Kunimura, N.Oyama,Macromolecules,21,894(19
88))やピロール誘導体(英国特許GB2288799
号)の電気化学的挙動が紹介されているが、電池用材料
としての特性は知られておらず、これらの材料さらには
新規誘導体の電極材料としての活物質の特性を詳しく検
討し、かつリチウム二次電池を試作して充放電特性を調
べることとした。
【0014】すなわち、本発明は (1)式(I)
【化4】 (式中、R1、R2はそれぞれ独立に、直鎖または分枝鎖
を有するC1〜C4のアルキレン基を表し、nは2〜6
のいずれかの整数を表し、mは、10〜10000のい
ずれかの整数を表す。)で表されるポリピロール誘導体
からなるレドックス活性可逆電極、(2)電極が、膜厚
1〜500μmの薄膜である請求項1に記載のレドック
ス活性可逆電極、(3)導電性高分子を正極活物質とす
る二次電池において、充放電過程において導電性高分子
繰り返し単位1ユニットに対して1.5以上の電子をや
り取りすることができる導電性高分子を用いたレドック
ス活性可逆電極、に関する。
【0015】さらに、(4)式(I)
【化5】 (式中、R1、R2、n、およびmは前記と同じ意味を表
す。)で表されるポリピロール誘導体からなる正極、お
よびリチウム塩を含む電解質を有するリチウム二次電
池、(5)正極が、膜厚が1〜500μmの薄膜である
(4)に記載のリチウム二次電池、(6)正極に式
(I)で表されるポリピロール誘導体以外の電子導電性
粉末を含有する(4)又は(5)に記載のリチウム二次
電池、(7)電子導電性粉末を2〜12重量%含有する
(6)に記載のリチウム二次電池、(8)電子導電性粉
末の粒径が10nm〜20μmである(6)または
(7)に記載のリチウム二次電池、(9)電子導電性粉
末が、アセチレンブラックおよびケッチェンブラックか
らなる群から選ばれる少なくとも1種以上である(6)
〜(8)のいずれかに記載のリチウム二次電池、(1
0)正極に、ポリ弗化ビニリデンおよびスチレン−ブタ
ジエンゴムからなる群から選ばれる少なくとも1種の重
合体を含有する(4)〜(6)のいずれかに記載のリチ
ウム二次電池、(11)重合体を2〜12重量%含有す
る(10)に記載のリチウム二次電池、(12)リチウ
ム塩が、CF3SO3Li、C49SO3Li、(CF3
22NLi、(CF3SO23CLi、LiBF4、L
iPF6、LiClO4、LiAsF6からなる群から選
ばれる少なくとも1種以上の塩である(4)〜(11)
のいずれかに記載のリチウム二次電池。(13)電解質
が固体である(4)〜(12)のいずれかに記載のリチ
ウム二次電池、(14)電解質がゲルである(4)〜
(13)のいずれかに記載のリチウム二次電池、(1
5)固体電解質に用いられる高分子が、式(II)
【化6】 (式中、R3、R4、R5はそれぞれ独立に、水素原子、
フッ素原子、クロル原子またはC1〜C4アルキル基を
表し、Xは、水素原子、ニトリル基、ヒドロキシカルボ
ニル基、C1〜C4アルコキシカルボニル基、またはト
リフルオロメチル基を表す。)で表される化合物および
エポキシ化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種
以上の単量体から製造される重合体である(4)〜(1
4)のいずれかに記載のリチウム二次電池、(16)電
解質溶媒が、C1〜C5アルキルカーボネート、C2〜
C5アルキレンカーボネート、C1〜C4アルキレング
リコールC1〜C4アルキルエーテル、ポリC1〜C4
アルキレングリコールC1〜C4アルキルエーテル、C
4〜C6ラクトン、及びC3〜C6鎖状または環状アミ
ド、C2〜C5ニトリルからなる群から選ばれる少なく
とも1種以上である(4)〜(15)のいずれかに記載
のリチウム二次電池、(17)リチウム塩を含む電解質
が、正極を構成する組成物として含められている(4)
〜(16)のいずれかに記載のリチウム二次電池、に関
する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は、レドックス活性可逆電
極において式(I)で表されるポリピロール誘導体を活
物質とすることを特徴とする。式(I)中、R1、R2
それぞれ独立に、直鎖または分枝鎖を有するC1〜C4
のアルキレン基を表し、具体的には、メチレン基、エチ
レン基、プロピレン基、ブチレン基、メチルメチレン
基、エチルメチレン基、1,1−ジメチルメチレン基、
n−プロピルメチレン基、イソプロピルメチレン基、1
−メチルエチレン基、2−メチルエチレン基、1,1−
ジメチルエチレン基、1,2−ジメチルエチレン基、1
−メチルプロピレン基、2−メチルプロピレン基、3−
メチルプロピレン基(但し、ピロール環に結合している
炭素を1とする。)等を例示することができる。nは2
〜6のいずれかの整数を表す。mは10〜10,000
のいずれかの整数を表す。
【0017】式(I)で表されるポリピロール誘導体
は、あらかじめアニオンあるいはカチオンがドーピング
している状態のものを用いることもでき、これらの状態
のポリピロールは、例えば電解重合法において、印加電
圧を調整することによって容易に得ることができる。式
(I)で表されるポリピロール誘導体は、式(III)
【0018】
【化7】
【0019】(式中、R1、R2、およびnは前記と同じ
意味を表す。)で表されるピロール誘導体を、電解重
合、または、酸化的縮合重合等行うことにより製造する
ことができるが、中でも電解重合法を好ましく例示する
ことができる。
【0020】電解重合に用いる溶媒としては、特に制限
されないが、具体的には、アセトニトリル、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキ
サイド、ホルムアミド、ジメトキシエタン、ニトロメタ
ン、プロピレンカーボネート等を例示することができ、
これらは単独で、また2種以上の混合溶媒として使用す
ることができる。
【0021】支持電解質としては、特に制限されない
が、具体的には、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金
属カチオンと、BF4 -、AsF4 -、PF6 -、ClO4 -
HSO 4 -等または、SO3 -基またはSO2 -基を有するポ
リマーのアニオンとの塩等を例示することができる。
【0022】また、好ましい負極として、具体的には、
チタン、ニッケル、白金、鉄等の金属電極、またはIT
Oガラス等を例示することができる。
【0023】重合は、例えば、0.5〜20mA/cm
2で行うことができ、さらに1〜5mA/cm2の電流密
度で行うので好ましい。生成したポリマーは、電極基体
材料と一体で用いるか、あるいは電極表面からはがし、
溶媒等で洗浄することで容易に得ることができる。
【0024】本発明において、式(I)で表されるポリ
ピロール誘導体中、nが3〜6の化合物は新規である。
式(I)(nが3〜6を表す。)の原料となる式(III)
で表されるピロール誘導体も新規化合物であり、例え
ば、下記に示す方法により製造することができる。
【0025】
【化8】
【0026】すなわち、式(IV)で表され化合物をアル
カリ金属硫化物および硫黄と反応させ、さらに保護基Z
を脱離させることで製造することができる。
【0027】式(IV)で表される化合物中、XおよびY
はそれぞれ独立にハロゲン原子を表し、具体的には、塩
素原子、臭素原子、ヨウ素原子を例示することがでる。
1およびR2は前記と同じ意味を表し、同様の具体例を
例示することができる。また、Zは、窒素原子の保護基
であり、具体的には、アルコキシカルボニル基、アリー
ルスルホニル基、アルキルオキシメチル基、トリアルキ
ルシリル基等を例示することができる。
【0028】化合物(IV)から化合物(V)を得る反応
に用いる溶媒としては、水、メタノール、エタノール、
プロパノール、エチレングリコール等のC1〜C6直鎖ま
たは分枝鎖を有するアルコール、テトラヒドロフラン、
ジエチルエーテル、ジオキサン、グライム、ジグライム
等の鎖状もしくは環状エーテル、ベンゼン、トルエン等
の芳香族炭化水素系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタ
ンなどの塩素系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキサイド等の非プロトン性極性溶媒等を具体的に
例示することができ、これらは2種類以上の混合溶媒及
び2層系溶媒で行うこともできる。
【0029】反応は−10℃から用いる溶媒の沸点で円
滑に進行する。 用いるアルカリ金属硫化物は、予め調
整された水和物、無水物いずれもしようすることがで
き、さらに、アルカリ金属アルコラートと硫化水素より
反応系中で生成させたものをそのまま使用することもで
きる。アルカリ金属硫化物と硫黄はあらかじめ上記溶媒
中で室温から用いる溶媒の沸点の温度範囲で1時間から
72時間攪拌混合してから式(IV)で表される化合物と
反応させるのが好ましい。アルカリ金属硫化物は、式
(IV)で表される化合物に対して1〜100倍モルの範
囲で使用することができ、さらに硫黄は、導入する硫黄
の数、即ち、nの値に応じてアルカリ金属硫化物に対し
て1〜100倍モルの範囲で使用することができる。
【0030】N保護基の脱保護は、塩酸、硫酸などの鉱
酸類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、硫化ナトリ
ウム、ナトリウムジスルフィドなどのアルカリ類を用い
た加水分解、及び金属アルコラート類を用いた加アルコ
ール分解、水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素
ナトリウムなどを用いた還元反応などの一般的に知られ
た脱保護反応で行うことができる。また、N保護された
化合物(V)を一旦単離することなく、続けて脱保護反
応を行うことにより式(III)で表される化合物を得る
こともできる。
【0031】式(I)で表されるポリピロール化合物を
活物質に用いた正極層は、電池全体を小型化、薄膜化す
るために、膜厚が1〜500μm、好ましくは10〜2
00μm、より好ましくは30〜100μmの厚さの薄
膜が好ましい。
【0032】式(I)で表されるポリピロール化合物を
活物質とする正極層を集電体状に担持して正極として、
支持電解質にリチウムイオン等の金属イオンの共存下に
電解還元を行った場合、ジスルフィド結合が開裂し、硫
黄−金属結合が形成され、これを再び電解酸化するとも
との硫黄−硫黄結合に戻るため、可逆的なレドックス活
性を有することになる。従って、リチウム二次電池の電
極として好適に使用することができる。
【0033】また、上記正極をリチウム二次電池用の正
極として用いた場合において、上記電極は、コバルト酸
リチウム、マンガン酸リチウム、ポリアニリン、ジスル
フィド結合を有しないポリピロール等の従来の活物質か
らなる電極に比較して、充放電過程で導電性高分子繰り
返し単位1ユニットに対して従来にない多くの電子をや
り取りすることが可能となり、その値は1.5以上、好
ましくは2.0以上となる。
【0034】また、本発明のリチウム二次電池は、式
(I)で表されるポリピロール化合物を活物質とする正
極層を有する正極と、リチウム塩を含む電解質からなる
ことを特徴とする。
【0035】一般に、ポリマーリチウム二次電池は、活
物質、必要に応じて可塑剤及び非水電解液を保持する機
能を有するポリマーを含む非水電解液未含浸の正極層が
集電体に担持された構造の正極素材と、活物質、必要に
応じて可塑剤および非水電解液を保持する機能を有する
ポリマーを含む非水電解液未含浸の負極層が集電体に担
持された構造の負極素材との間に、非水電解液を保持す
る機能を有するポリマーおよびリチウム塩を含む電解質
層素材又はリチウム塩をポリマーに溶解させた完全固体
系である高分子固体電解質層素材を配置し、例えば水分
に対してバリア機能を有するフィルム材料からなる外装
材で密封することにより得ることができる。このポリマ
ーリチウム二次電池は、非水電解液がポリマーに保持さ
れていることからまた高分子固体電解質を用いることか
ら、実質的にもれやすい液体成分を含まず、かつ正負極
及び電解質層が一体化されているため、外装材にフィル
ム材料のような簡易なものを用いることができる。この
ため、前記二次電池は、薄形、軽量で、かつ安全性に優
れる。
【0036】本発明における正極素材は、例えば、活物
質である式(I)で表されるポリピロール、必要に応じ
て非水電解液を保持する機能を有するポリマーを有機溶
媒の存在下で混練することによりペーストを調製し、前
記ペーストを集電体に塗布することにより作製される
か、あるいは前記ペーストを成膜して非水電解液未含浸
の正極層を形成し、前記正極層を集電体に加熱融着する
ことにより、または活物質、ポリマー、必要に応じて可
塑剤等を含有する溶液を用いて集電体上にキャスティン
グすることにより、作製される。
【0037】前記ポリマーは、非水電解液を保持する機
能の他に結着機能を有していることが望ましい。かかる
ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンオキサイド誘
導体、ポリプロピレンオキサイド誘導体、ポリテトラフ
ルオロプロピレン、ビニリデンフロライド(VdF)と
ヘキサフルオロプロピレン(HFP)との共重合体、ポ
リビニリデンフロライド(PVdF)、弗化ビニリデン
−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン
の三元重合体、カルボキシ変性ポリアクリル酸エステ
ル、カルボキシ変性ポリメタクリル酸エステル、カルボ
キシ変性−スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−
プロピレン−エチリデンノルボーネン三元共重合体、ス
チレンブタジエンゴム(SBR)等を用いることがで
き、これらは、1種単独で、または2種以上を混合して
用いることができる。中でも、VdF重合体、VdF―
HFP共重合体、SBRが好ましい。
【0038】前記ポリマーの配合量は、2〜12重量%
の範囲にすることが好ましい。配合量を2重量%未満に
すると、正極のリチウムイオン伝導度が低下する恐れが
ある。一方、配合量が12重量%を超えると、ペースト
の粘度上昇が生じる恐れがあり、また、正極の活物質含
有量が不足して正極容量が低下する恐れがある。
【0039】また、ポリマーに成膜性を付与するため、
可塑剤を添加することもできる。可塑剤としては、例え
ば、ジブチルフタレート(DBP)やジオクチルフタレ
ート(DOP)のようなフタル酸系、トリクレジルホス
フェート(TCP)やトリオクチルホスフェート(TO
P)のような燐酸系等を挙げることができ、これらは1
種単独で、または2種以上を混合して使用することがで
きる。これらのの可塑剤は成膜後ポリマーを溶媒で洗
浄、含浸等することにより除去されることから、特に、
溶媒抽出で除去されやすく、かつ発電要素への非水電解
液の含浸が容易であるフタル酸系が好ましい。
【0040】また、電極の導電性を向上させるため電子
導電性粉末を添加することもできる。このような電子導
電性粉末としては、例えば、人造黒鉛、カーボンブラッ
ク(例えば、アセチレンブラック、ファーネスブラッ
ク、ケッチェンブラックなど)、ニッケル粉末等を挙げ
ることができ、これらは1種単独で、または2種以上を
混合して用いることができる。中でも、アセチレンブラ
ック、ケッチェンブラックが好ましい。
【0041】前記電子導電性粉末の配合量は、2〜12
重量%範囲にすることが好ましい。配合量を2重量%未
満にすると、電子伝導度が低下するおそれがあり、12
重量%以上では正極の活物質含有量が不足して正極容量
が低下する恐れがある。
【0042】また、前記電子導電性粉末の粒径は、10
nm〜20μmの範囲が好ましい。10nm以下では、
電子伝導度が低下し、20μm以上では成膜の強度が低
下する。
【0043】前記有機溶媒としては、前記ポリマーの溶
解度が高いものが好ましい。具体的には、アセトン、メ
チルエチルケトンなどのケトン類、N−メチルピロリド
ンなどのアミド類等を挙げることができる。特に、沸点
や乾燥温度の点からアセトン、N−メチルピロリドンが
好ましい。
【0044】前記ペーストを集電体の両面に塗布し、乾
燥させ、加熱ローラプレスなどで加熱加圧を施すことに
より前記正極素材を得ることができる。また、調製され
たペーストを成膜用シートに塗布し、乾燥させることに
より非水電解液未含浸の正極層を得た後、この正極層を
集電体に加熱融着させることにより前記正極素材を作製
することもできる。また、ペースト成分を溶解した溶液
を用いて集電体上にキャスティングすることでも作成す
ることができる。
【0045】前記集電体は、より多くの活物質を担持す
るため、また強固に担持させるため多孔質のもの、また
微細孔を有するものを用いるのが好ましい。材質として
は、カーボン板、導電性ゴム、あるいは金属板、あるい
は箔などであり、電解液に腐食されないものを適宜選ぶ
ことができる。具体的には、アルミニウムまたはアルミ
ニウム合金、ニッケルまたはニッケル合金からなるメッ
シュ、エキスパンドメタル、パンチドメタル等を用いる
ことができる。前記多孔質集電体は、正極層との密着性
を向上させるため、予めアンカー処理が施されているも
のも使用することができる。集電体の厚さは特に制限さ
れず、集電体として使用可能な厚さであればよく、通常
5〜100μm、好ましくは10〜50μmである。
【0046】電解質層素材は、リチウム塩を含む非水電
解液を保持する機能を有するポリマー又はリチウム塩を
溶解させたポリマーからなり、必要に応じて補強材及び
可塑剤を含ませることができる。
【0047】前記ポリマーは、非水電解液を保持する機
能の他に結着機能を有していることが望ましい。かかる
ポリマーとしては、式(II)で表される化合物およびエ
ポキシ化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種以
上の単量体から製造される重合体が好ましく、これらは
1種単独で、または2種以上を混合して用いることがで
きる。
【0048】式(II)で表される化合物中、R3、R4
5はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、クロル
原子またはC1〜C4アルキル基を表し、Xは、水素原
子、ニトリル基、ヒドロキシカルボニル基、C1〜C4
アルコキシカルボニル基、またはトリフルオロメチル基
を表す。C1〜C4アルキル基の具体的な例としては、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等を例
示することができる。C1〜C4のアルコキシカルボニ
ル基の具体的な例として、メトキシカルボニル基、エト
キシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソ
プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、
s−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基
等を例示することができる。
【0049】式(II)で表される化合物として、エチレ
ン、プロピレン、弗化ビニリデン、テトラフルオロエチ
レン、トリフルオロクロルエチレン、ヘキサフルオロプ
ロピレン、アクリル酸、アクリロニトリル、アクリル酸
メチル、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等
を例示することができる。
【0050】これらの単量体を用いた重合体として、ポ
リ弗化ビニリデン、ポリアクリロニトリルおよびその架
橋縮合物、弗化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン
共重合体、ポリプロピレンオキサイド、アクリル酸エス
テル三元共重合体等を例示することができる。
【0051】また、必要に応じて可塑剤を添加すること
ができ、可塑剤として具体的には正極素材で例示したも
のと同様なものを例示することができる。さらに補強材
としては、例えば、シリカ、アルミナ等の粉末を用いる
ことができる。かかる粉末は繊維形状のものを包含する
ことができる。
【0052】電解質塩としては、CF3SO3Li、C4
9SO3Li、(CF3SO22NLi、(CF3
23CLi、LiBF4、LiPF6、LiClO4
LiAsF 6からなる群から選ばれる少なくとも1種以上
の塩を用いるのが好ましいが、これらの塩以外にも、L
iCF3CO3、LiSbF6、LiB10Cl10,LiA
lCl4、LiCl、LiBr、LiI、低級脂肪酸リ
チウム、クロロボランリチウム、四フェニルホウ酸リチ
ウム等を例示することができる。
【0053】電解質塩と上記ポリマーの混合比は、ポリ
マーに対して0.1〜50重量%が好ましく、1〜30
重量が特に好ましい。電解質塩が50重量%以上の比率
で存在すると、イオン移動度が大きく阻害され、逆に
0.1重量%以下の比率では、イオンの絶対量が不足と
なってイオン伝導度が低くなる。
【0054】電解質は、上記リチウム塩を溶解した上記
重合体の固体として用いることもできるが、電解液を含
浸させたゲルとして用いることもできる。ゲルは、上記
重合体を薄膜に成膜した後、リチウム塩を溶解した電解
液に含浸させる方法、上記単量体、リチウム塩、電解液
を調整し単量体を重合させてゲルを得る方法等、いずれ
の方法でも調整することができる。
【0055】電解液として用いる溶媒としては、例え
ば、C1〜C5アルキルカーボネート、C2〜C5アル
キレンカーボネート、C1〜C4アルキレングリコール
C1〜C4アルキルエーテル、ポリC1〜C4アルキレ
ングリコールC1〜C4アルキルエーテル、C4〜C6
ラクトン、及びC3〜C6鎖状または環状アミド、C2
〜C5ニトリルからなる群から選ばれる少なくとも1種
または2種以上の混合溶媒を好ましく例示することがで
きる。
【0056】具体的には、プロピレンカーボネート、エ
チレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチル
カーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカ
ーボネート、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシ
エタン、グライム、ジグライム、ホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリ
ル、プロピオニトリル等を例示することができ、これ以
外にも、例えば、ビニレンカーボネート、2−メチルテ
トラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジメチルスル
ホキシド、1,3−ジオキソラン、ニトロメタン、ギ酸
メチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、リン酸トリ
エステル、ジエチルエーテル、トリメトキシメタン、
1,3−プロパンサルトン、スルホラン、3−メチル−
2−オキサゾリジン等を例示することができる。
【0057】負極素材は、活物質、非水電解液を保持す
る機能を有するポリマーを含む非水電解液未含浸の負極
層が平坦な集電体、あるいは多孔質集電体に担持された
構造を有する。活物質としては、リチウムイオンを吸蔵
・放出する炭素質材料を挙げることができる。かかる炭
素質材料としては、例えば、有機高分子化合物(例え
ば、フェノール樹脂、ポリアクリロニトリル、セルロー
ス等)を焼成することにより得られるもの、コークス
や、メソフェーズピッチを焼成することにより得られる
もの、人造グラファイト、天然グラファイト、無定形炭
素、繊維状炭素、粉末状炭素、石油ピッチ系炭素、石炭
コークス系炭素等に代表される炭素質材料を挙げること
ができ、これらは1種単独でまたは2種以上を混合して
用いることができる。中でも、アルゴンガスや窒素ガス
のような不活性ガス雰囲気において、500℃〜300
0℃の温度で、常圧または減圧下にて前記メソフェーズ
ピッチを焼成して得られる炭素質材料を用いるのが好ま
しい。
【0058】また、これらの炭素質材料は、直径あるい
は繊維系が0.01〜10μm、繊維長が数μm〜数m
mまでの粒子あるいは繊維が好ましい。
【0059】ポリマーは、非水電解液を保持する機能の
他に結着機能を有していることが望ましい。かかるポリ
マーとして具体的には、ポリ弗化ビニリデン、カルボキ
シ変性ポリアクリル酸エステル、カルボキシ変性ポリメ
タクリル酸エステル、カルボキシ変性アクリル酸エステ
ル−スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピ
レン−エチリデンノルボーネン三元共重合体、弗化ビニ
リデン−テトラフルオロエチレンの二元共重合体、カル
ボキシメチルセルロース等を例示することができ、これ
らは1種単独で、または2種以上混合して使用すること
ができる。
【0060】成膜性を向上させるために、必要に応じて
可塑剤を添加することができ、具体的には前述した正極
素材で例示したものと同様なものを用いることができ
る。
【0061】集電体には、導電率およびイオン化傾向の
観点より、純銅系材料、例えばタフピッチ銅等を用いて
得られる銅箔(厚さ数μm〜数十μm程度)が一般的に
持ちられる。また、正極と同様、平坦なもの、多孔質の
ものまた微細孔を有するものも好ましく、具体的には、
銅または銅合金からなるメッシュ、エキスパンドメタ
ル、パンチドメタル等を例示することができる。
【0062】また、正極素材または負極素材を形成する
組成物として電解質との界面抵抗を少なくするために、
リチウム塩を含む電解質組成物が、両極素材の一部の組
成を構成することが好ましい。その比率は、特に制限さ
れないが、2〜12重量%の範囲が好ましい。2重量%
未満では、界面抵抗を少なくする効果がなく、12重量
%以上では、活物質の量が減り容量が減る。
【0063】以上述べた電池要素を有する本発明のリチ
ウム二次電池の用途は、特に制限されないが、例えば、
ノートパソコン、ぺん入力パソコン、ポケットパソコ
ン、ノート型ワープロ、ポケットワープロ、電子ブック
プレーヤ、携帯電話、コードレスフォン機、ページャ、
ハンディターミナル、携帯コピー、電子手帳、電卓、液
晶テレビ、電気シェーバー、電動工具、電子翻訳機、自
動車電話、トランシーバ、音声入力器、メモリーカー
ド、バックアップ電源、テープレコーダ、ラジオ、ヘッ
ドホンステレオ、携帯プリンタ、ハンディクリーナ、ポ
ータブルCD、ビデオムービ、ナビゲーションシステム
等の機器用の電源や、冷蔵庫、エアコン、テレビ、ステ
レオ、温水器、オーブン電子レンジ、食器洗い器、洗濯
機、乾燥器、ゲーム機器、照明機器、玩具、ロードコン
ディショナ、医療機器、自動車、電気自動車、ゴルフカ
ート、電動カート、電力貯蔵システム等の電源として使
用できる。また、民生用の他、軍需用、宇宙用としても
用いることができる。
【0064】以下に実施例を挙げて本発明を説明する
が、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。
【0065】
【実施例】測定には、ポテンショスタット(北斗電工社
製 HABF1510m)、x−yレコーダー(GRA
PHTEC社製 WX1200)を使用した。また、作
用極にはグラッシーカーボン電極(BAS社製)、参照
極には銀線(ニラコ社製)、対極には白金線(ニラコ社
製)を用いて試験セルを作製した(図1)。また、実施
例に供試された化合物の一覧を第1表に示す。
【0066】
【表1】
【0067】実施例1 第1表のMPY−3で表される有機硫黄化合物を用いて
サイクリックボルタンメトリー(CV)を行った。電解
液には、溶媒としてプロピレンカーボネート(PC)、
電解質塩として過塩素酸リチウムを用いて、0.1 Mの
過塩素酸リチウムを含有するPC溶液を調整した。この
電解液中に10mMとなるようにMPY−3を溶解さ
せ、+0.2V〜+1.4V(対銀線)までの範囲を1
0mV/Sの掃引速度で電位掃引を繰り返し、電極表面
上に電解重合膜(これをMPY−3被覆電極と呼ぶ)を
作製した。図2に、MPY−3を含有しない電解液中に
おける、MPY−3被覆電極のCV挙動を示す。この結
果から、上述した方法で電解重合した膜は、酸化還元電
位の高い、優れた電気化学的活性を持つことがわかっ
た。
【0068】実施例2 第1表のMPY−7で表される有機硫黄化合物を用いて
サイクリックボルタンメトリー(CV)を行った。電解
液には、溶媒としてPC、電解質塩として過塩素酸リチ
ウムを用いて、0.1M の過塩素酸リチウムを含有す
るPC溶液を調整した。この電解液中に5mMとなるよ
うにMPY−7を溶解させ、+0.2V〜+1.4V
(対銀線)までの範囲を10mV/Sの掃引速度で電位
掃引を繰り返し、電極表面上に電解重合膜(これをMP
Y−7被覆電極と呼ぶ)を作製した。図4に、MPY−
7を含有しない電解液中における、MPY−7被覆電極
のCV挙動を示す。この結果から、上述した方法で電解
重合した膜は、酸化還元電位の高い、優れた電気化学的
活性を持つことがわかった。
【0069】比較例1〜2 第1表に略記号で示した化合物、MPY−1およびMP
Y−3Hについて、実施例1と同様にこれらの化合物を
20mMの濃度になるよう0.1Mの過塩素酸リチウム
塩を含むPC溶液に溶かし、サイクリックボルタンメト
リーによりその電気化学反応の特性を調べた。第2表に
MPY−3、MPY−7のと特性と共にその特性をまと
めて示す。
【0070】
【表2】
【0071】電解重合法によって作製した薄膜の電気化
学的レドックス応答は、比較例1〜2に用いた化合物で
は、実施例1および2に用いたMPY−3およびMPY−7を出
発物質とした場合と比べ、著しく小さかった。
【0072】実施例3(MPY−3重合膜の分光特性) in−situ紫外・可視(UV/Vis)吸収分光法
による測定には、Multispec−150(島津社
製)を使用した。またラマン分光法による測定にはsp
ectraMax(ISA社製)とAr−Heレーザー
を使用した。赤外(IR)分光法の測定には、Bio−
Rad社製の分光器を用いた。UV/Vis分光測定で
は、実施例1と同様の電解重合法によりMPY−3の重
合膜をITO電極(透明な導電性ガラス電極基体)に形
成させ、それぞれ、アセトン、飽和水酸化カリウム/メ
タノール溶液および二次蒸留水で洗浄し、かつ乾燥させ
たものを作用電極とした。0.1MのLiClOを含
むプロピレンカーボネート電解液を含むガラスセル中で
測定を行った。ポリピロール膜と同様、還元状態では短
波長側の吸収、酸化状態では長波長側の吸収の増加が観
察された。導電性高分子に特徴的な吸収パターンが観察
された。ラマン分光測定には、上記と同様の手法により
作製した作用電極を用い、バイアル中で測定を行った。
電極電位を+1.1V(対銀線の電位)に印加した時、
MPY−3の薄膜は、530cm−1付近にS−Sの結
合に特有な吸収を示し、またC−Sに特有な吸収を示し
た(図3(a))。しかしながら、電極電位を+0.1
7Vに印加した時、S−Sの結合に特有な吸収は消失
し、C−Sに特有な吸収のみを示した(図3(b))。
またIR分光測定法では、上記と同様にして作製したM
PY−3の重合膜を電極基体より削り取り、固体粉末と
してKBrと混合し測定サンプルとした。モノマーで観
察されるピークと比較し構造推定に使用した。それぞれ
の分光法の結果から、MPY−3を酸化還元させること
で高分子鎖の状態が変化することや、分子内または分子
間でジスルフィド結合が結合・開裂することが解析でき
た。また、赤外分光法の結果から酸化重合による高分子
鎖中にも、分子間のジスルフィド結合と考えられる吸収
が得られた。図5にMPY−3重合膜の酸化還元状態に
おける模式図を示す。
【0073】実施例4 (MPY−7重合膜の分光特性) MPY−7については、実施例3と同様の方法により電解重
合膜を生成した。この電解重合膜のUV/Vis、ラマ
ン、およびIR分光測定を行った結果、導電性高分子に
特有な吸収スペクトル、またラマン分光法では、重合膜
の酸化では、S−S結合に特有な吸収が観察された。
【0074】実施例5 (水晶振動子電極測定法による
分子ユニット当たりの移動電子数評価) 0.1Mの過塩素酸リチウムを含むPC溶液で重合した
MPY−3の重合膜を水晶振動子測定法(EQCM)に
より測定し、電解重合膜の挙動を調べた。電解重合膜
は、モノマーの非存在下で徐々に定常状態になり、最終
的に1サイクルの間で60Hz程度の周波数変化を示す
ことが分かった。質量変化及び電気量をプロットした結
果より、モノマーユニットあたりの電子数(n)=2.
1±0.1となった。つまり、電解重合されたポリ(M
PY−3)重合膜は、酸化還元により2.1±0.1電
子を伴うことが分かった。MPY−7についても同様に
重合、測定を行った結果、n=2.1±0.1の値が得
られた。
【0075】実施例6 厚さ30μのMPY−3の電解重合膜を実施例1と同様
の手法によりニッケル薄板上に作製し、この薄膜を正極
として、金属リチウム負極とポリマーゲル電解質[アク
リロニトリル−メチルアクリレート共重合体、エチレン
カーボネートとプロピレンカーボネート溶媒(1:1、
重量比)に1.0MのLiPF6支持塩を含む・厚さ5
00μm]と組み合わせて試験セルを組み立てた(図
6)。20℃で試験セルの繰り返し充放電を1.25C
(1C:電極活物質の全てを1時間で充電あるいは放電
する充放電速度)で10回行い、図7の曲線で示すよう
な充放電特性曲線を得た。正極の放電容量280Ah/
kg、平均放電電圧3.3V、正極のエネルギー密度9
20Wh/kgの値が得られた。1時間以内で高速充放
電が可能になり、さらに繰り返し充放電もできることが
わかった。
【0076】参考例1(1−t−ブトキシカルボニル−
3,4−ジ(クロロメチル)−ピロールの製造) ジクロロトリフェニルホスホラン5.19g(15.6
mmol)をTHF20mlにさせ、これに氷水冷却
下、1−t−ブトキシカルボニル−3,4−ジ(ヒドロ
キシメチル)−ピロール1.61g(7.1mmol)
のTHF溶液をゆっくり滴下する。室温で2時間攪拌し
た後、溶媒のTHFを減圧留去し、そこへ水と酢酸エチ
ルを加えて分液し、酢酸エチル層を無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し減圧濃縮した。カラムクロマトグラフィーで
精製の後、1−t−ブトキシカルボニル−3,4−ジ
(クロロメチル)−ピロールを1.53g(収率83
%、n D 22.1=1.5144)を得た。
【0077】参考例2 (5,7−ジハイドロ−1H−
トリチエピノ[5,6−c]ピロールの製造) 7−t−ブトキシカルボニル−5,7−ジハイドロ−1
H−トリチエピノ[5,6−c]ピロール 0.2g
(0.7mmol)を1N−塩酸5mlに懸濁させ、9
0℃で3.5時間攪拌した。冷却後、飽和重曹水を加え
て中和し酢酸エチルを加えて抽出した。酢酸エチル溶液
を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮し、カラムクロ
マトグラフィーで精製を行い、5,7−ジハイドロ−1
H−トリチエピノ[5,6−c]ピロール0.01g
(8%、mp154〜157℃(Dec))を得た。
【0078】参考例3(7−t−ブトキシカルボニル−
5,7−ジハイドロ−1H−トリチエピノ[5,6−
c]ピロールの製造) 硫化ナトリウム9水和物1.2g(5mmol)にエタ
ノール5mlと硫黄粉末0.24g(7.5mmol)
を加え7時間加熱還流を行った。冷却後、この溶液に1
−t−ブトキシカルボニル−3,4−ジ(クロロメチ
ル)−ピロール1g(3.8mmol)のTHF溶液を
氷水冷却下ゆっくり加え、室温で12時間、加熱還流下
3時間反応を行った。冷却して水と酢酸エチルを加えて
分液し、酢酸エチル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製し
て、7−t−ブトキシカルボニル−5,7−ジハイドロ
−1H−トリチエピノ[5,6−c]ピロールを0.5
2g(収率47%、mp136−138℃)を得た。
【0079】参考例4(5,7−ジハイドロ−1H−ト
リチエピノ[5,6−c]ピロールの製造) 硫化ナトリウム9水和物1.18g(4.9mmol)
に水2mlと硫黄粉末0.14g(4.4mmol)を
加え、70℃以上で4時間攪拌した。冷却後、これに1
−t−ブトキシカルボニル−3,4−ジ(クロロメチ
ル)−ピロール0.5g(1.9mmol)のエタノー
ル溶液を室温下でゆっくり添加し、室温で3日間反応さ
せた。減圧濃縮し、水と酢酸エチルを加えて分液し、酢
酸エチル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮
し、カラムクロマトグラフィーで精製して、5,7−ジ
ハイドロ−1H−トリチエピノ[5,6−c]ピロール
を0.12g(収率33%、mp154〜157℃(d
ec))を得た。
【0080】
【発明の効果】以上述べたように、本発明における分子
内にジスルフィド結合を有するポリピロール誘導体を用
いることにより、高いエネルギー密度を有し、室温で速
やかに酸化還元反応を行うことが可能となり、繰り返し
充放電を行えることから、従来にない高性能のポリマー
二次電池への応用が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、サイクリックボルタンメトリー測定用
のセルの構成を表した図である。
【図2】実施例1におけるサイクリックボルタンメトリ
ー測定図である。
【図3】図3(a)は、ポリ(MPY−3)重合膜の酸
化状態におけるラマンスペクトル図を表す。図3(b)
は、ポリ(MPY−3)還元状態におけるラマンスペク
トル図を表す。
【図4】実施例2におけるサイクリックボルタンメトリ
ー測定図である。
【図5】ポリ(MPY−3)重合膜の酸化還元状態を模
式的に表した図である。
【図6】実施例6で用いられた充放電特性測定セルの該
略図である。
【図7】実施例6における充放電特性図である。
【符号の説明】 1.測定装置 2.リチウム金属負極 3.ポリマー電解質 4.正極活性物質 5.ニッケル集電体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯浜 照幸 東京都千代田区大手町2丁目2番1号 日 本曹達株式会社内 Fターム(参考) 5H029 AJ03 AJ05 AK16 AL06 AL07 AL08 AL19 AM00 AM02 AM03 AM04 AM05 AM07 AM16 DJ08 EJ04 EJ12 EJ14 HJ01 HJ02 HJ04 HJ05 5H050 AA07 AA08 BA17 CA20 DA10 DA11 DA13 DA18 EA10 EA24 EA28 HA01 HA02 HA04 HA05

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) 【化1】 (式中、R1、R2はそれぞれ独立に、直鎖または分枝鎖
    を有するC1〜C4のアルキレン基を表し、nは2〜6
    のいずれかの整数を表し、mは、10〜10000のい
    ずれかの整数を表す。)で表されるポリピロール誘導体
    からなるレドックス活性可逆電極。
  2. 【請求項2】電極が、膜厚1〜500μmの薄膜である
    請求項1に記載のレドックス活性可逆電極。
  3. 【請求項3】導電性高分子を正極活物質とする二次電池
    において、充放電過程において導電性高分子の繰り返し
    単位1ユニットに対して1.5以上の電子をやり取りす
    ることができる導電性高分子を用いたレドックス活性可
    逆電極。
  4. 【請求項4】式(I) 【化2】 (式中、R1、R2、n、およびmは前記と同じ意味を表
    す。)で表されるポリピロール誘導体からなる正極、お
    よびリチウム塩を含む電解質を有するリチウム二次電
    池。
  5. 【請求項5】正極が、膜厚が1〜500μmの薄膜であ
    る請求項4に記載のリチウム二次電池。
  6. 【請求項6】正極に式(I)で表されるポリピロール誘
    導体以外の電子導電性粉末を含有する請求項4又は5に
    記載のリチウム二次電池。
  7. 【請求項7】電子導電性粉末を2〜12重量%含有する
    請求項6に記載のリチウム二次電池。
  8. 【請求項8】電子導電性粉末の粒径が10nm〜20μ
    mである請求項6または7に記載のリチウム二次電池。
  9. 【請求項9】電子導電性粉末が、アセチレンブラックお
    よびケッチェンブラックからなる群から選ばれる少なく
    とも1種以上である請求項6〜8のいずれかに記載のリ
    チウム二次電池。
  10. 【請求項10】正極に、ポリ弗化ビニリデンおよびスチ
    レン−ブタジエンゴムからなる群から選ばれる少なくと
    も1種の重合体を含有する請求項4〜6のいずれかに記
    載のリチウム二次電池。
  11. 【請求項11】重合体を2〜12重量%含有する請求項
    10に記載のリチウム二次電池。
  12. 【請求項12】リチウム塩が、CF3SO3Li、C49
    SO3Li、(CF3SO 22NLi、(CF3SO23
    CLi、LiBF4、LiPF6、LiClO4、LiA
    sF6からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の塩で
    ある請求項4〜11のいずれかに記載のリチウム二次電
    池。
  13. 【請求項13】電解質が固体である請求項4〜12のい
    ずれかに記載のリチウム二次電池。
  14. 【請求項14】電解質がゲルである請求項4〜13のい
    ずれかに記載のリチウム二次電池。
  15. 【請求項15】固体電解質に用いられる高分子が、式
    (II) 【化3】 (式中、R3、R4、R5はそれぞれ独立に、水素原子、
    フッ素原子、クロル原子またはC1〜C4アルキル基を
    表し、Xは、水素原子、ニトリル基、ヒドロキシカルボ
    ニル基、C1〜C4アルコキシカルボニル基、またはト
    リフルオロメチル基を表す。)で表される化合物および
    エポキシ化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種
    以上の単量体から製造される重合体である請求項4〜1
    4のいずれかに記載のリチウム二次電池。
  16. 【請求項16】電解質溶媒が、C1〜C5アルキルカー
    ボネート、C2〜C5アルキレンカーボネート、C1〜
    C4アルキレングリコールC1〜C4アルキルエーテ
    ル、ポリC1〜C4アルキレングリコールC1〜C4ア
    ルキルエーテル、C4〜C6ラクトン、及びC3〜C6
    鎖状または環状アミド、C2〜C5ニトリルからなる群
    から選ばれる少なくとも1種以上である請求項4〜15
    のいずれかに記載のリチウム二次電池。
  17. 【請求項17】リチウム塩を含む電解質が、正極を構成
    する組成物として含められている請求項4〜16のいず
    れかに記載のリチウム二次電池。
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