JP2002139941A - 定着装置及びこれを有する画像形成装置 - Google Patents

定着装置及びこれを有する画像形成装置

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JP2002139941A
JP2002139941A JP2000332811A JP2000332811A JP2002139941A JP 2002139941 A JP2002139941 A JP 2002139941A JP 2000332811 A JP2000332811 A JP 2000332811A JP 2000332811 A JP2000332811 A JP 2000332811A JP 2002139941 A JP2002139941 A JP 2002139941A
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roller
belt
fixing device
temperature
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JP2000332811A
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English (en)
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Genichi Yasui
元一 安井
Takuya Ejiri
拓也 江尻
Hideo Furukawa
英男 古川
Masanao Ebara
正尚 江原
Hiroshi Ogawa
博史 小川
Hiroshi Yoshinaga
洋 吉永
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】定着ローラの温度が低下することによる定着画
像のムラの発生を防止することができるベルト定着装置
及びこの定着装置を有する画像形成装置の提供。 【解決手段】トナー像を定着されるシート状媒体を搬送
するための無端の定着ベルト2と、定着ベルト2を巻き
掛けられた加熱ローラ3及び定着ローラ4と、定着ベル
ト2を介して定着ローラ4に対向して配置される加圧ロ
ーラ5とを具備し、定着ローラ4は、その表面をなす耐
熱性のゴム層10を有する定着装置1及びこの定着装置
1を備えた画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、定着装置、特にい
わゆるベルト定着装置であって複数の定着モードを備え
た定着装置及びこの定着装置を有する複写機、ファクシ
ミリ、プリンタ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷
機等の画像形成装置は一般に、被定着画像としてのトナ
ー像を形成されたシート状媒体に、トナー像を定着する
ための定着装置を有している。シート状媒体には、一般
にコピー等に用いられる普通紙としての用紙と、OHP
シート、厚紙、封筒等の、用紙よりも熱容量が大きない
わゆる特殊シートとがある。
【0003】定着装置としては、内部に熱源を有し回転
駆動される加熱ローラと、この加熱ローラに圧接され加
熱ローラに従動回転する加圧ローラとを有し、両ローラ
によって形成されるニップ部に、両ローラの回転によっ
てシート状媒体を通過させ、加熱加圧してトナー像を定
着する熱ローラ対タイプの定着装置や、トナーを定着さ
れるシート状媒体を搬送するための無端の定着ベルト、
定着ベルトを巻き掛けられた加熱ローラ及び定着ロー
ラ、定着ベルトを介して定着ローラに対向して配置され
る加圧ローラ等を構成要素とするタイプのいわゆるベル
ト定着装置が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ベルト定着装置におい
ては、通常、定着ベルトの熱容量が小さいため、定着時
において定着ベルトの温度低下が激しく、定着ベルトが
定着ローラの熱を奪うこととなる。定着画像の光沢度は
定着温度が所定温度以下になると低下が著しい。よっ
て、定着ベルトが定着ローラの熱を奪うことにより定着
ローラの温度が低下すると、定着温度が低下し、定着画
像の光沢度が低下することとなる。また定着温度の低下
が定着中に発生すると、定着画像に光沢ムラが生じる。
さらに、定着ベルト、定着ローラの温度低下が著しい場
合には、定着を繰り返すとこれらの表面温度がにムラが
生じ、定着画像の光沢ムラが著しくなる。
【0005】本発明は、定着ローラの温度が低下するこ
とによる定着画像のムラの発生を防止することができる
ベルト定着装置及びこの定着装置を有する画像形成装置
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、トナー像を定着されるシー
ト状媒体を搬送するための無端の定着ベルトと、上記定
着ベルトを巻き掛けられた加熱ローラ及び定着ローラ
と、上記定着ベルトを介して上記定着ローラに対向して
配置される加圧ローラとを具備した定着装置において、
上記定着ローラは、その表面をなす耐熱性のゴム層を有
することを特徴とする。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の定
着装置において、上記ゴム層は発泡体であることを特徴
とする。
【0008】請求項3記載の発明は、請求項2記載の定
着装置において、上記ゴム層の気泡の径は500μm以
下であることを特徴とする。
【0009】請求項4記載の発明は、請求項2または3
記載の定着装置において、上記ゴム層の表面近傍におけ
る気泡の径は300μm以下であることを特徴とする。
【0010】請求項5記載の発明は、請求項1ないし4
の何れか1つに記載の定着装置において、上記ゴム層の
表面硬度はアスカCで20HS以上であることを特徴と
する。
【0011】請求項6記載の発明は、請求項1ないし5
の何れか1つに記載の定着装置において、上記定着ロー
ラと上記加圧ローラとの圧接力は10kgf以上である
ことを特徴とする。
【0012】請求項7記載の発明は、請求項1ないし6
の何れか1つに記載の定着装置において、上記加熱ロー
ラ、上記加圧ローラのうち少なくとも上記加熱ローラの
内部に備えられたヒータと、上記定着ベルトの表面温度
を制御するための温度検知手段とを具備し、この温度検
知手段を用いて上記定着ベルトの表面温度を110℃以
上となるように制御することを特徴とする。
【0013】請求項8記載の発明は、請求項1ないし7
の何れか1つに記載の定着装置を有する画像形成装置に
ある。
【0014】
【実施例】図1に本発明を適用した定着装置及びこの定
着装置を有する画像形成装置の概略を示す。画像形成装
置は複写機、ファクシミリ、プリンタ等周知のものであ
り、本発明を適用した定着装置を用いることができるタ
イプの画像形成装置であればどのようなものでも良い。
本実施例の画像形成装置はカラー画像の形成が可能であ
る。
【0015】画像形成装置20は、原稿画像に応じて各
色ごとの画像を形成する作像装置21Y、21M、21
C、21BKと、作像装置21Y、21M、21C、2
1BKに対向して配置された転写装置22と、各作像装
置21Y、21M、21C、21BKと転写装置22と
が対向する転写領域に各種シート状媒体を供給するシー
ト状媒体供給手段としての給紙カセット23、24と、
給紙カセット23、24から搬送されてきたシート状媒
体を作像装置21Y、21M、21C、21BKによる
作像のタイミングにあわせて供給するレジストローラ3
0と、転写領域において転写後のシート状媒体の定着を
行う定着装置1とを有している。
【0016】画像形成装置20は、一般にコピー等に用
いられる普通紙(以下単に普通紙という)と、OHPシ
ートや、カード、ハガキといった90K紙、坪量約10
0g/m2相当以上の厚紙や、封筒等の、用紙よりも熱
容量が大きないわゆる特殊シート(以下単に特殊シート
という)との何れをもシート状媒体として用いることが
可能である。
【0017】各作像装置21C、21Y、21M、21
BKはそれぞれシアン、イエロー、マゼンタ、ブラック
の各色の現像を行うものであり、用いるトナーの色が異
なるが、その構成はほぼ同様であるから、作像装置21
Cの構成を各作像装置21C、21Y、21M、21B
Kの代表として説明する。作像装置21Cは、静電潜像
担持体としての感光体ドラム25C、感光体ドラム25
Cの回転方向Aにおいて順に配置されている図示しない
周知の帯電装置、現像装置、クリーニング装置等を有
し、帯電装置と現像装置との間で図示しない周知のポリ
ゴンミラーを備えた走査手段による露光光29Cを受け
る周知の構成である。静電潜像担持体はドラム状でな
く、ベルト状としても良い。但し、ブラックの作像装置
21BKにおける露光光29BKは2ビームとすること
ができ、作像装置21BKは他の各作像装置21Y、2
1M、21Cに比して速く作像を行うことが可能となっ
ている。
【0018】給紙カセット23にはA4サイズのシート
状媒体が、給紙カセット24にはA3サイズのシート状
媒体が、それぞれ図の左右方向が長手方向となるように
載置されている。転写装置22は、画像形成装置20が
図の左右方向において小型になるよう、斜め方向に配設
され、矢印Bで示すシート状媒体搬送方向が斜め方向と
なっている。これにより、画像形成装置20は、図の左
右方向における筐体26の幅が、A3サイズのシート状
媒体の長手方向の長さよりも僅かに長い大きさとなって
いる。すなわち、画像形成装置20は、内部にシート状
媒体を収容するために最低限必要な大きさとされること
で大幅に小型化されている。筐体26の上部は、定着装
置1を通過しトナー像が定着したシート状媒体を積載す
るための排紙トレイ27となっている。
【0019】図1において、符号41、42はそれぞれ
給紙カセット23、24からシート状媒体を送り出すピ
ックアップローラを、符号43はシート状媒体の送りを
受け継いで搬送する搬送ローラを、符号44は給紙カセ
ット23、24から搬送されてきたシート状媒体をレジ
ストローラ30に向けて搬送するローラ構造を、符号4
5は排紙トレイ27に向け符号46で示した開口から筐
体26外部へシート状媒体を排出する排出ローラを示し
ている。
【0020】図2に示すように、定着装置1は、トナー
を定着されるシート状媒体を搬送するための無端の定着
ベルト2と、定着ベルト2を巻き掛けられた加熱ローラ
3及び定着ローラ4と、定着ベルト2を介して定着ロー
ラ4に対向して配置された加圧ローラ5と、加熱ローラ
3、加圧ローラ5の内部に備えられたヒータ6、7と、
加熱ローラ3に対向し当接するよう配置され加熱ローラ
3の温度を検知する温度検知手段としてのサーミスタ8
と、定着ベルト2を介して定着ローラ4に対向して配置
されたクリーニングローラ31、離型剤供給手段として
の塗布ローラ32と、ケーシング33と、ケーシング3
3に固設された入口ガイド12、出口ガイド36、取っ
手37と、加熱ローラ3、定着ローラ4、定着ベルト2
を一体的に支持する支持体38と、ケーシング33に対
し支持体38、加圧ローラ5を支持する支持体39等を
有している。
【0021】定着ベルト2に適当な所定の張力を与える
ため、加熱ローラ3と定着ローラ4とは、バネなどの図
示しない弾性体により、互いに離間する向きに付勢され
ている。定着ローラ4は、芯金9と、この芯金9を被覆
し定着ローラの表面をなす耐熱性の弾性体層10とを有
し、芯金9が、その軸11により、図示しない駆動手段
により回転駆動されることで、定着ローラ4が回転駆動
され、加熱ローラ3の従動回転により定着ベルト2が駆
動される。
【0022】加圧ローラ5と定着ローラ4とは、支持体
38と支持体39とがバネなどの図示しない弾性体によ
り、互いに近接する向きに付勢されていることにより、
互いに圧接する向きに、10kgf以上の圧接力で付勢
される。加圧ローラ5は、定着ローラ4の軸心を頂点と
し定着ローラ4の軸心と加熱ローラ3の軸心、加熱ロー
ラ3の軸心と加圧ローラ5の軸心をそれぞれ結ぶ2本の
直線によって挟まれる角が鋭角をなすように定着ローラ
4に当接されており、これにより、シート状媒体にトナ
ーを定着する定着領域としての、加圧ローラ5が定着ロ
ーラ4に対向しない部位で定着ベルト2のみに当接する
第1の定着部15と、加圧ローラ5が定着ベルト2を介
して定着ローラに当接する第2の定着部16とが形成さ
れる。
【0023】ケーシング33は転写装置22に対向する
位置に設けられ転写装置22によって搬送されてくるシ
ート状媒体を受け入れるための開口34と、第1の定着
部15及び第2の定着部16を挟んで開口34の反対側
に設けられ定着済みのシート状媒体を排出する開口35
とを有している。入口ガイド12は、その基部が開口3
4の下方においてケーシング33の外面に固着され、先
端が開口34からケーシング33の内部に入り込み第1
の定着部15に向かって伸びている。
【0024】定着ベルト2は、ニッケル製の厚さ100
μmの基体上に200μmのシリコンゴム製の離型層が
形成されたものであり、熱容量が小さく、熱応答性を良
好にされている。定着ベルト2の長さは、同ベルト2が
円状をなすときに径が60mmとなる長さとされてい
る。基体はSUS製、ポリイミド製でもよく、可撓性を
考慮すると厚さは30〜150μm程度であればよい。
離型層は、シリコンゴムを用いる場合は厚さ50〜30
0程度が望ましく、フッ素樹脂系を用いる場合は厚さ1
0〜50μm程度が望ましい。また離型層はシリコンゴ
ムの上にフッ素樹脂系を重ねた構成でもよい。定着ベル
ト2は瞬時に加熱され、かつ、ホットオフセットを生じ
ない程度に、定着領域でベルト表面が自己冷却される特
性が望まれるが、他方では、定着領域において、トナー
を十分に溶かして定着させるのに必要な熱容量を有して
いなければならない。定着ベルト2の上記材質及びその
厚さはこの条件を満たすものである。自己冷却とは、定
着領域の、シート状媒体の未定着画像側に、加熱源がな
いことにより、定着工程においてベルトが冷える現象を
いう。
【0025】定着ベルト2は、加熱ローラ3と定着ロー
ラ4とが互いに離間する向きに付勢されていることによ
り、3kgf/片側の張力を与えられている。この張力
は、図示しない上記弾性体の付勢力を調整することによ
り設定でき、1kgf(9.8N)〜3kgf(29.
4N)の範囲で設定することが、良好な定着を行う上で
好ましい。
【0026】加熱ローラ3と加圧ローラ5とは、それぞ
れ薄肉円筒状の芯金からなり低熱容量化が図られてい
る。加熱ローラ3の芯金の径は20mm以上30mm以
下、かつ同芯金の肉厚は0.3mm以上2.0mm以下
であり、加圧ローラ5の芯金の径は30mm以上50m
m以下、かつ同芯金の肉厚は0.3mm以上1.5mm
以下である。これにより、加熱ローラ3の熱容量は26
cal/°C以下、加圧ローラ5の熱容量は36cal
/°C以下とされている。
【0027】本実施例において、加熱ローラ3の芯金
は、アルミニウム製であり、径を30mm、肉厚を0.
7mmとされている。材質は、比熱が小さく、熱伝導率
が大きいものが好ましく、他にも鉄、銅、ステンレス等
の金属を使用することができる。他にも、アルミニウム
製でローラ径が30mmのときは肉厚を0.6mm〜
1.4mmの範囲、鉄製でローラ径が20mmのときは
肉厚を0.7mm〜1.4mmの範囲、鉄製でローラ径
が30mmのときは肉厚を0.3mm〜0.9mmの範
囲で設定することができる。径が大きいほど肉厚を薄く
するのは、ローラの軸方向の曲がりを考慮したものであ
る。
【0028】これら肉厚の下限の値は、上述した定着ベ
ルト2の張力による加熱ローラ3の変形を考慮したとき
の許容値、上限の値は所望の立上り時間を得るための許
容値を示している。ローラ径を20mm以上とするのは
ベルトの張力を確保してローラの軸方向の曲がりが発生
しない範囲とするためである。またローラ径を20mm
〜30mmとするのは、シート状媒体搬送速度を200
mm/s以下とした場合に、連続通紙中も定着ベルト2
の温度が定着に必要な一定温度を保つための、26ca
l/°C程度の熱容量を得るためである。
【0029】このように加熱ローラ3を低熱容量とする
ことにより、定着ベルト2が回転してもその熱を奪うこ
とが少なく、定着に悪影響を与えることや立上り時間が
長引くことが防止されている。さらに連続定着等により
温度が低下してもその回復までの時間が短縮される。ヒ
ータ6は、加熱ローラ3及び加熱ローラ3を介して定着
ベルト2を加熱するものであり、ヒータ6の温度はサー
ミスタ8による検知信号として図示しない制御手段に入
力され、目標の定着温度と比較され、検知温度が定着温
度より低い場合にはヒータ6への通電が行われ、検知温
度が定着温度より高い場合にはヒータ6への通電が停止
される。このようにサーミスタ8の検知信号がフィード
バックされることで定着温度が制御され、定着ベルト2
の表面温度は110℃以上に保たれる。なおサーミスタ
8は、加熱ローラ3の回転による互いの摩耗を減じるよ
うに、加熱ローラ3の回転方向に対して鈍角をなすよう
に加熱ローラ3に当接している。
【0030】加熱ローラ3は外表面に硬質保護膜である
アルマイト層を有している。このアルマイト層は陽極電
界処理により形成されたものであり、ビッカース硬度H
V200以上とされている。アルマイト層を有していな
い場合、加熱ローラ3は定着ベルト2との摩擦により摩
耗を生じるが、アルマイト層を形成したことによりかか
る摩耗が防止されている。実験では6万枚の通紙を行っ
ても摩耗によりアルミ粉が発生しないことが確認され
た。また加熱ローラ3の内表面にアルマイト処理を行っ
て黒色のアルマイト層を形成することができ、これによ
り加熱ローラ3内面でのヒータ6による熱の反射を防止
し、加熱ローラ3の吸熱率を高めて熱効率を上昇すると
ともに、ヒータ6の過昇温による破損を防止することが
できる。加熱ローラ3の内側の黒色のアルマイト処理は
外表面と同時に行うことができる。
【0031】定着ローラ4の弾性体層10は、ゴム製の
ゴム層である。その材質は、具体的にはシリコーンスポ
ンジゴム製である。すなわち、発泡体であり、気泡の径
は500μmとされ、特に表面近傍すなわち定着ローラ
4周面近傍における径は300μm以下である。弾性体
層10が発泡体であることにより、定着時におけるその
温度低下は抑制される一方、発泡体であるが故に、定着
圧が得られず光沢がでない、表面が粗く光沢ムラがで
る、といった不具合が起こりうるが、発泡径を上述のよ
うにしたため、光沢不良、光沢ムラといった不具合は防
止されている。
【0032】本実施例における弾性体層10は、型内の
ゴム材に発泡剤を混入して発泡させることで成型される
ため、その表面にスキン層といわれる無発泡の1mm程
度の層が形成され、内部に行くにしたがって発泡度が大
きくなる構造となっている。発泡径が300μm以下と
されている表面近傍とは、弾性体層0の表面部のうち、
その粗密により光沢ムラに影響を与える部分をいう。な
お、弾性体層10の成型方法としては、上記スキン層を
生じない方法もあり、この方法によれば外径精度が向上
するとともにコストを低くすることができる。この場合
においても、発泡径が上記と同様にされたものを成型
し、定着装置1に適用することができる。
【0033】弾性体層10の表面硬度はアスカCで20
HS以上とされている。アスカC20HS以上において
は、弾性体層10がスキン層を有している場合のみなら
ず、有していない場合にも、弾性体層10が発泡体であ
ることによる表面粗さが画質に影響を与えず、光沢ムラ
を防止して良好な定着画像を得ることができるからであ
る。定着ローラ4は外径が30mmである。弾性体層1
0の材質は、熱伝導率が小さく断熱作用のある耐熱多孔
質の弾性体であるから、ベルトの熱を奪うことを低減
し、立上り後の温度落ち込みを小さくするとともに温度
回復のためのプレ回転時間を短縮している。また、弾性
体層10が比較的低硬度であるため、加圧ローラ5の圧
接力が小さくても十分なニップ幅を得ることができ、比
較的低温かつ低圧の条件下でも良好な定着性能を得るこ
とができる。
【0034】加圧ローラ5の芯金は、鉄製であり、径を
40mm、肉厚を1.0mmとされている。材質は、比
熱が小さく、熱伝導率が大きいものが好ましく、他にも
アルミニウム、銅、ステンレス等の金属を使用すること
ができる。他にも、鉄製でローラ径が30mmのときは
肉厚を0.4mm〜1.0mmの範囲、鉄製でローラ径
が50mmのときは肉厚を0.3mm〜0.8mmの範
囲、アルミニウム製でローラ径が30mmのときは肉厚
を1.3mm〜1.5mmの範囲、アルミニウム製でロ
ーラ径が50mmのときは肉厚を0.6mm〜1.2m
mの範囲で設定することができる。径が大きいほど肉厚
を薄くするのは、ローラの軸方向の曲がりを考慮したも
のである。
【0035】これら肉厚の下限の値は、定着圧の下限値
に相当する0.6kg/cm2の面圧による加圧ローラ
5の変形を考慮したときの許容値、上限の値は所望の立
上り時間を得るための許容値を示している。ローラ径を
30mm以上とするのは定着圧を確保してローラの軸方
向の曲がりが発生しない範囲とするためである。またロ
ーラ径を30mm〜50mmとするのは、シート状媒体
搬送速度を200mm/s以下とした場合に、連続通紙
中も定着ベルト2の温度が定着に必要な一定温度を保つ
ための、36cal/°C程度の熱容量を得るためであ
る。
【0036】このように加圧ローラ5を低熱容量とする
ことにより、定着ベルト2が回転してもその熱を奪うこ
とが少なく、特に本実施例においては加圧ローラ5はヒ
ータ7を有するので定着ベルト2の温度を低下させて定
着に悪影響を与えることや立上り時間が長引くことが防
止されている。さらに連続定着等により温度が低下して
もその回復までの時間が短縮される。ヒータ7は、加圧
ローラ5の温度を上げ、立ち上げ時間を短縮するととも
に、定着の際にはシート状媒体の背面からも熱を供給し
てより安定した定着性能を得るものである。また、加圧
ローラ5は芯金上に10μm〜300μmの離型層を形
成することができる。ヒータ7は、加圧ローラ5を加熱
するものであり、ヒータ7の温度はサーミスタ18によ
る検知信号として図示しない制御手段に入力され、ヒー
タ6と同様にして通電が制御され、定着温度が制御され
る。なおサーミスタ18は、加圧ローラ5の回転による
互いの摩耗を減じるように、加圧ローラ5の回転方向に
対して鈍角をなすように加熱ローラ3に当接している。
【0037】このように加熱ローラ3、加圧ローラ5を
薄肉として低熱容量化できるのは、定着装置1が定着ベ
ルト2を用いるいわゆるベルト定着装置だからである。
すなわち、定着は、定着部15、16という、距離的に
比較的長い部位によって行われるため、定着圧を減じる
ことができ、加圧ローラ5の強度を下げることができ、
また加熱ローラ3は加圧ローラを圧接されないため、薄
肉化できる。定着を距離的に比較的長い部位によって行
うことは、比較的低温での定着を可能とし、これは立上
り時間を短縮することにも寄与している。また、定着ベ
ルト2を用いると、ヒータにより加熱された定着ベルト
2が搬送される過程で定着に適当な温度に冷却され、オ
フセットを防止できるという利点もある。ヒータ6、7
の出力は電源スイッチ投入時の突入電流、ヒータのオ
ン、オフ時の蛍光灯のちらつき現象を考慮して700W
以下とされている。
【0038】クリーニングローラ31と塗布ローラ32
とは互いに隣り合う位置に配設されており、クリーニン
グローラ31は塗布ローラ32に対し、定着ベルト2の
移動方向における上流側に位置している。クリーニング
ローラ31、塗布ローラ32はともに常に定着ベルト2
に当接している。クリーニングローラ31は径を20m
mとされ、図示しない駆動手段により定着ベルト2との
対向部において定着ベルト2の移動方向と反対側に移動
するように駆動されている。これにより、シート状媒体
から定着ベルト2に転移したトナーを掻き取るようにな
っている。定着ベルト2からクリーニングローラ31に
掻き取られたトナーは図示しないクリーニング手段によ
りクリーニングローラ31からぬぐい取られ、クリーニ
ングローラ31は常に良好なクリーニングを行うことが
できるようにされている。塗布ローラ32は定着ベルト
2にシリコンオイルを主成分とする離型剤を塗布するも
のであり、径を16mmとされ、定着ベルト2に従動回
転するようになっている。塗布ローラ32には図示しな
い離型剤供給部材とブレードとが当接しており、離型剤
共有手段によって塗布ローラ32に供給された離型剤の
層厚がブレードにより均一になされる。これにより、定
着ベルト2には常に適量の離型剤が塗布されるようにな
っている。
【0039】定着装置1は、画像形成装置20本体にお
いてシート状媒体上に形成されるトナー像を形成するト
ナーの種類、同トナー像の解像度と、トナー像が形成さ
れるシート状媒体の種類とに応じて定められる、複数の
定着モードを有している。本実施例において、トナーの
種類とは、画像形成装置20本体において用いられるト
ナーの種類が、作像装置21BKにおいて用いられるブ
ラックすなわち黒色のトナーであるか、各作像装置21
C、21Y、21M、21BKにおいて用いられるシア
ン、イエロー、マゼンタ、ブラックの色のトナーである
かの、何れかであるかを意味する。すなわち、トナー像
を形成するトナーの種類とは、トナー像が黒色の像、フ
ルカラーの像の、何れであるかを意味する。また、トナ
ー像の解像度は、600dpi、1200dpiの何れ
かであり、シート状媒体の種類は、上述した普通紙、特
殊シートの何れかである。定着装置1はこれらの条件の
組合せにより、複数、具体的には8つの定着モードを有
しているものである。
【0040】各定着モードに応じて、定着を行うための
設定温度、すなわち上述の制御手段における目標の定着
温度及び搬送速度すなわち定着ベルト2によるシート状
媒体の搬送速度言い換えると定着ベルト2の移動速度が
定められている。定着温度は、160℃、150℃、1
30℃の何れかであり、搬送速度は、185mm/s、
125mm/s、62.5mm/sの何れかである。搬
送速度は、定着ローラ4の回転速度を調節することによ
り可変とされている。
【0041】作像装置21BKにおける2ビームによる
露光すなわち書き込みは、搬送速度が185mm/sで
あるモードで行う。かかる高速の搬送は2ビームによる
書き込みを行うことで達成できるものである。また18
5mm/sという搬送速度は、作像装置21BKに備え
られたポリゴンミラーの最高回転数により定まる限界の
速度である。2ビームによる書き込みを行う作像装置は
高価となるため、最も使用頻度の高い黒色の作像装置2
1BKのみが2ビームによる書き込みを行うことができ
るようになっている。
【0042】フルカラーのトナー像を形成する場合に
は、作像装置BKにおいても他の作像装置21C、21
Y、21Mと同様に1ビームの書き込みを行うため、6
00dpiのトナー像を形成する場合においては、搬送
速度は定着モード1の185mm/sより低い125m
m/sとされており、1200dpiのトナー像を形成
する場合においては、搬送速度はその半分の62.5m
m/sとされている。定着温度は、各搬送速度において
ホットオフセットを生じない範囲で最も高い温度となる
ように設定されているものである。このことは、フルカ
ラー画像を形成する場合においては画像の光沢度が高い
ことが望ましく、光沢度を高めるには多くの熱量を与え
ることが効果的であることにも適っている。なお、特殊
シートは普通紙よりも熱容量が大きいことから、搬送速
度を遅くしたり定着温度を高くしたりすることで供給す
る熱量を大きくしている。また、特殊シートが厚紙であ
る場合には特に、搬送速度は常に62.5mm/sとさ
れるようになっている。
【0043】トナー像を形成するトナーの種類に関する
各定着モードの切り換えは、本実施例においては、形成
すべきトナー像の原稿情報に応じて制御手段が自動的に
切り換えるようになっているが、画像形成装置20の本
体側に設けられている図示しない操作パネル上で、操作
者が、黒色の画像を形成するかフルカラーの画像を形成
するかの何れかを、キーの押下により選択することによ
り行うようにしても良い。トナー像の解像度に関する各
定着モードの切り換えは、トナーの種類に関する切り換
えと同様に、形成すべきトナー像の原稿情報に応じて制
御手段が自動的に切り換えるようにしてもよいし、操作
者が600dpiの画像を形成するか1200dpiの
画像を形成するかの何れかを、キーの押下により選択す
ることにより行うようにしても良い。
【0044】シート状媒体の種類に関する各定着モード
の切り換えは、本実施例においては、シート状媒体が定
着装置1に到達するまでの間に周知の手段によってその
シート状媒体が普通紙であるか、特殊シートであるかを
自動的に判断して行うようになっているが、その他に
も、特定の給紙トレイを使用するときに特殊シートと判
断するようにしてもよいし、画像形成装置20の本体側
に設けられている図示しない操作パネル上で、操作者
が、所望のモードをキーの押下により選択することによ
り行うこともできるし、操作者が同様の操作でどの給紙
カセットを使用するかを指定することによりその給紙カ
セットに収容されているシート状媒体が普通紙であるか
特殊シートであるかが図示しない制御手段が自動的に判
断しそれに応じてモードが切り換えられるようにするこ
ともできる。
【0045】定着モードが切り換えられた場合におい
て、切り換え後の定着温度(T2)が切り換え前の定着
温度(T1)より高い場合には、ヒータ6への通電を行
い、サーミスタ8がT2を検知してから定着ベルト2の
駆動を開始してプレ回転を行い、サーミスタ8が再度T
2を検知した後に、定着ベルト2によるシート状媒体の
搬送を開始可能とするようになっている。このプレ回転
を行うことにより、定着ベルト2の全体を効率よく昇温
できる。また、定着モードが切り換えられた場合におい
て、切り換え後の定着温度(T2)が切り換え前の定着
温度(T1)より低い場合には、ヒータ6への通電を停
止し、定着ベルト2の駆動を開始してプレ回転を行い、
サーミスタ8が再度T2を検知した後に、定着ベルト2
によるシート状媒体の搬送を開始可能とするようになっ
ている。このプレ回転を行うことにより、定着ベルト2
の放熱を促進して、定着ベルト2の温度を効率よく低下
させることができる。プレ回転時における定着ベルト2
の移動速度は、125mm/sとされ、定着時における
それと共通化されている。
【0046】ここで、ある定着モードから他の定着モー
ドへの切り換え時に要するプレ回転の時間は、T1とT2
との関係から略一定であることが分かっている。そこ
で、プレ回転を、切り換え前後の定着モードに応じて定
められた、すなわちT1とT2との関係から定められた時
間だけ行い、この時間を経過した後に、定着ベルト2に
よるシート状媒体の搬送を開始可能とするようすること
ができる。なお、定着温度150℃と定着温度160℃
との間で切り換えを行う場合には、これら温度差が比較
的小さいことから、プレ回転は行わない。また放熱はヒ
ータ6による昇温に比して効率が低く、T1>T2である
ときよりもT1<T2であるときの方がプレ回転時間は短
くてすむ。
【0047】定着温度を3つの温度の何れかで制御する
こと、搬送速度を3つの速度の何れかで制御すること、
プレ回転時間を4つの時間の何れかで制御することは、
制御を簡易化するためであり、各定着モードに応じてそ
れぞれ異なる定着温度、搬送速度、プレ回転時間によっ
て制御を行うようにしても良い。また定着モードは、ト
ナーの種類、トナー像の解像度、シート状媒体の種類の
全てに応じて定める必要はなく、これらパラメータの内
の一部の組合せにより定めるようにしても良く、定着を
行うための設定温度、シート状媒体の搬送速度について
も、これら何れか一方のみを制御するようにしても良
い。
【0048】本実施例は以上の構成により、画像形成装
置20の電源が投入されると、サーミスタ8の温度検知
に基づきヒータ6への通電及びプレ回転を行うことで、
良好な定着を行うことができる状態となって立上りが完
了し、画像形成及び定着が可能な状態となる。定着モー
ドの切り換えが行われた場合には、ヒータ6への通電の
切り換え、所定のプレ回転を行い、立上りが完了し、画
像形成及び定着が可能な状態となる。操作者が画像形成
を開始する周知の操作を行うと、感光体25Yの方向A
への回転にともない、感光体ドラム25Yは帯電装置よ
り帯電され、露光光29Yにより原稿画像に応じた静電
潜像が形成され、この静電潜像が現像装置により現像さ
れる。
【0049】給紙カセット23または24からピックア
ップローラ41または42により送り出されたシート状
媒体は搬送ローラ43によりさらに搬送されローラ構造
44を経てレジストローラ30に至り、レジストローラ
30により画像形成のタイミングをとって転写装置22
へ向けて送られる。感光体25Y上に形成されたトナー
像が転写装置22上を矢印B方向に搬送されるシート状
媒体上に転写され、転写後に感光体25Y上に残留して
いるトナーがクリーニング装置によって掻き取られて感
光体25Yがクリーニングされ、次の帯電に供される。
【0050】イエローのトナーが転写されたシート状媒
体は、転写装置22により矢印B方向に搬送されつつ、
作像装置21Yにおける上述の作像工程と同様の作像工
程を行う作像装置21M、21C、21BKにより順次
それぞれマゼンタ、シアン、ブラックのトナーを適宜転
写され、画像形成に必要なすべてのトナーを転写された
後、転写装置22からガイド入口12に受け渡され、入
口ガイド12によって定着領域に案内される。
【0051】このシート状媒体は定着モードによって移
動速度を制御された定着ベルト2の移動により搬送さ
れ、第1の定着部15及び第1の定着部15に連続する
第2の定着部16において、その定着モードによって制
御された温度下で、トナーを加熱加圧して溶融定着され
る。具体的には、シート状媒体が第1の定着部15を通
過する際、定着ベルト2から熱を与えられたトナーが徐
々に溶融し、シート状媒体の表面に仮定着され、第2の
定着部16においては、定着ローラ3と加圧ローラ5と
の圧接力によってトナーがシート状媒体上に完全に定着
される。弾性体層10の材質、発泡度、硬度等が上述の
ようになされているので、一枚の定着のみならず、連続
定着が行われる場合であっても、ヒータ7による加熱
で、ホットオフセットが生じない程度に熱が供給され良
好な定着が行われるとともに、定着を中断して再加熱を
行う必要が生じることはない。定着の際の設定温度及び
シート状媒体の搬送速度が各モードに対応して制御され
ているため良好な定着が行われ、定着後のシート状媒体
は搬送ローラ43、排出ローラ45を経て開口46から
画像形成装置20外に排出され、排紙トレイ27上に積
載される。
【0052】熱ローラ対タイプの定着装置ではローラ対
により形成されるニップ幅に限界があり、ニップ幅が小
さいため、定着を行うのに適した温度を有する領域すな
わち定着領域の幅が狭く定着に充分な熱量を与えようと
すると定着温度を高温にする必要があり、この場合には
普通紙または特殊シート及びトナーに急激に熱を与える
こととなり、ホットオフセットが生じてしまうという不
具合が一般に生じるが、本実施例のベルト定着装置によ
れば定着領域の長さが十分に長いので、良好な定着が行
われる。ベルト定着装置によれば、特にOHPシートの
定着を行う場合、上述のようなホットオフセット等の定
着品質の低下を招かない範囲で充分に大きな定着熱量の
供給が可能であるから、OHPシート表面が平滑となっ
て乱反射が抑制されて光沢度すなわちHEIZ度が向上
する。またトナー内部においても透過光の吸収、散乱が
抑制されるので良好な画像形成を行うことができる。
【0053】以上本発明を適用した定着装置及びこの定
着装置を備えた画像形成装置について説明したが、ヒー
タは加熱ローラ、加圧ローラのうち加熱ローラのみに備
えられていてもよい。サーミスタは、加熱ローラに当接
する位置に限らず、定着ベルトの駆動方向において、定
着ベルトを介して加熱ローラに対向する位置からシート
状媒体にトナーを定着する定着領域に至る前の位置まで
の何れかの位置に配置することもできる。定着ベルトの
肉厚、材質、加熱ローラ、加圧ローラの径、肉厚、材質
等は適宜組み合わせが可能である。加熱ローラ、加圧ロ
ーラが低熱容量であって、定着を良好に行うことができ
るのであれば、定着部を、定着ローラと加圧ローラとが
定着ベルトを介して圧接された部分のみとする構成とす
ることもできる。本実施例の画像形成装置はカラー画像
の形成が可能であるあって単色の画像形成を行うことも
できるが、単色の画像のみを形成するものであっても良
い。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、トナー像を定着される
シート状媒体を搬送するための無端の定着ベルトと、上
記定着ベルトを巻き掛けられた加熱ローラ及び定着ロー
ラと、上記定着ベルトを介して上記定着ローラに対向し
て配置される加圧ローラとを具備した定着装置におい
て、上記定着ローラは、その表面をなす耐熱性のゴム層
を有するので、定着時における定着ローラの温度が低下
することによる定着画像の光沢ムラの発生を防止し、良
好な画像形成に寄与する定着装置を提供することができ
る。
【0055】ゴム層が発泡体であれば、断熱性が高く熱
が奪われにくいので、定着時における定着ローラの温度
が低下することによる定着画像のムラの発生を高度に防
止し、より良好な画像形成に寄与する定着装置を提供す
ることができる。
【0056】ゴム層の気泡の径が500μm以下であれ
ば、ゴム層のつぶれによって定着ローラと加圧ローラと
の適正な定着圧力が得られないという不具合を防止で
き、定着画像の光沢を確保できる定着装置を提供するこ
とができる。
【0057】ゴム層の表面近傍における気泡の径が30
0μm以下であれば、表面が粗く定着圧にムラができる
という不具合を防止でき、定着画像の光沢ムラを防止で
きる定着装置を提供することができる。
【0058】ゴム層の表面硬度がアスカCで20HS以
上であれば、定着ローラと加圧ローラとの適正な定着圧
力が得られ、定着を良好に行うことができる定着装置を
提供することができる。
【0059】定着ローラと加圧ローラとの圧接力が10
kgf以上であれば、定着ローラと加圧ローラとの定着
圧力が適正であり定着を良好に行うことができる定着装
置を提供することができる。
【0060】加熱ローラ、加圧ローラのうち少なくとも
加熱ローラの内部に備えられたヒータと、定着ベルトの
表面温度を制御するための温度検知手段とを具備し、こ
の温度検知手段を用いて定着ベルトの表面温度を110
℃以上となるように制御すれば、定着画像に光沢を出す
のに十分な温度を確保し良好な定着を行うことができる
定着装置を提供することができる。
【0061】本発明は、かかる定着装置を有する画像形
成装置にあるので、高画質の画像形成を行うことができ
る、ユーザーの信頼性の高い画像形成装置を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した定着装置及びこの定着装置を
備えた画像形成装置の概略を示す側面図である。
【図2】図1に示した定着装置の側断面図である。
【符号の説明】
1 定着装置 2 定着ベルト 3 加熱ローラ 4 定着ローラ 5 加圧ローラ 6 加熱ローラに備えられたヒータ 7 加圧ローラに備えられたヒータ 8 加熱ローラに対向して配設された温度検知手段 10 ゴム層 20 画像形成装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古川 英男 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 江原 正尚 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 小川 博史 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 吉永 洋 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H033 AA02 BA11 BA12 BA30 BB04 BB14 BB34 CA07 CA30 CA39 3K058 AA22 AA41 AA54 AA64 AA65 AA73 BA18 CA12 CA23 CA46 CA61 CB02 CE02 CE12 CE17 DA02 DA25 DA26 GA06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トナー像を定着されるシート状媒体を搬送
    するための無端の定着ベルトと、上記定着ベルトを巻き
    掛けられた加熱ローラ及び定着ローラと、上記定着ベル
    トを介して上記定着ローラに対向して配置される加圧ロ
    ーラとを具備した定着装置において、 上記定着ローラは、その表面をなす耐熱性のゴム層を有
    することを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の定着装置において、上記ゴ
    ム層は発泡体であることを特徴とする定着装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の定着装置において、上記ゴ
    ム層の気泡の径は500μm以下であることを特徴とす
    る定着装置。
  4. 【請求項4】請求項2または3記載の定着装置におい
    て、上記ゴム層の表面近傍における気泡の径は300μ
    m以下であることを特徴とする定着装置。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4の何れか1つに記載の定
    着装置において、上記ゴム層の表面硬度はアスカCで2
    0HS以上であることを特徴とする定着装置。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5の何れか1つに記載の定
    着装置において、上記定着ローラと上記加圧ローラとの
    圧接力は10kgf以上であることを特徴とする定着装
    置。
  7. 【請求項7】請求項1ないし6の何れか1つに記載の定
    着装置において、上記加熱ローラ、上記加圧ローラのう
    ち少なくとも上記加熱ローラの内部に備えられたヒータ
    と、上記定着ベルトの表面温度を制御するための温度検
    知手段とを具備し、この温度検知手段を用いて上記定着
    ベルトの表面温度を110℃以上となるように制御する
    ことを特徴とする定着装置。
  8. 【請求項8】請求項1ないし7の何れか1つに記載の定
    着装置を有する画像形成装置。
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