JP2002243560A - 温度検知部材取付構造及び定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

温度検知部材取付構造及び定着装置及び画像形成装置

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JP2002243560A
JP2002243560A JP2001040188A JP2001040188A JP2002243560A JP 2002243560 A JP2002243560 A JP 2002243560A JP 2001040188 A JP2001040188 A JP 2001040188A JP 2001040188 A JP2001040188 A JP 2001040188A JP 2002243560 A JP2002243560 A JP 2002243560A
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temperature
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detecting member
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JP2001040188A
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Masaaki Yoshikawa
政昭 吉川
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】構造を単純化されコストダウン及び省スペース
化できる温度検知部材取付構造及びこれを有する定着装
置及びこれらを有する画像形成装置の提供。 【解決手段】温度検知部材をねじ止めにより固定される
被固定部材51を有し、被固定部材51は、温度検知部
材を取り付けられる取付面52と、取付面52を支持す
る支持部53と、取付面52と支持部53との間に形成
された段差54とを有し、段差54は、取付面52に温
度検知部材をねじ止めするときに温度検知部材の回動を
禁止する温度検知部材取付構造50及びこれを備えた定
着装置及びこれらを備えた画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度検知部材の取
付構造及びこれを有する定着装置及びこれらを有する複
写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷
機等の画像形成装置は一般に、被定着画像としてのトナ
ー像を形成されたシート状媒体に、トナー像を定着する
ための定着装置を有している。シート状媒体には、一般
にコピー等に用いられる普通紙としての用紙と、OHP
シート、厚紙、封筒等の、用紙よりも熱容量が大きない
わゆる特殊シートとがある。
【0003】定着装置としては、内部に熱源を有し回転
駆動される加熱ローラと、この加熱ローラに圧接され加
熱ローラに従動回転する加圧ローラとを有し、両ローラ
によって形成されるニップ部に、両ローラの回転によっ
てシート状媒体を通過させ、加熱加圧してトナー像を定
着する熱ローラ対タイプの定着装置や、トナーを定着さ
れるシート状媒体を搬送するための無端の定着ベルト、
定着ベルトを巻き掛けられた加熱ローラ及び定着ロー
ラ、定着ベルトを介して定着ローラに対向して配置され
る加圧ローラ等を構成要素とするタイプのいわゆるベル
ト定着装置が知られている。
【0004】これらの定着装置において、温度制御を行
うための温度検知部材が用いられているが、温度検知部
材は、一般に、ねじ止めにより定着装置本体に固定され
ている。従来は、温度検知部材のねじ止め時に温度検知
部材の回転を防止すべく、温度検知部材側に突起または
孔を、定着装置側の取付面に孔または突起を設け、これ
ら突起と孔とを係合させた状態でねじ止めを行ってい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、かかる突起、
孔を形成することは、温度検知部材及び取付面の形状を
複雑にし、また省スペース化が困難となってコスト上昇
の原因となっており、問題であった。
【0006】本発明は、構造を単純化されコストダウン
及び省スペース化できる温度検知部材取付構造及び定着
装置及びこれらを有する画像形成装置を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、温度検知部材をねじ止めに
より固定される被固定部材を有する温度検知部材取付構
造において、上記被固定部材は、温度検知部材を取り付
けられる取付面と、この取付面を支持する支持部と、上
記取付面と上記支持部との間に形成された段差とを有
し、この段差は、上記取付面に温度検知部材をねじ止め
するときに温度検知部材の回動を禁止することを特徴と
する。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の温
度検知部材取付構造において、上記段差を上記取付面の
両側に設け、これら段差間の間隔を温度検知部材の幅よ
りも大きくし、上記取付面に温度検知部材をねじ止めす
るときに温度検知部材の回動を禁止することを特徴とす
る。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の温度検知部材取付構造において、上記被固定部材
は、板状の部材であって、曲げ加工により上記段差を形
成されたものであることを特徴とする。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項1または2
記載の温度検知部材取付構造において、上記被固定部材
は、板状の部材であって、絞り加工により上記段差を形
成されたものであることを特徴とする。
【0011】請求項5記載の発明は、請求項1または2
記載の温度検知部材取付構造において、上記被固定部材
は、樹脂製の部材であって、成形時に肉厚を部分的に変
えることで上記段差を形成されたものであることを特徴
とする。
【0012】請求項6記載の発明は、請求項1ないし5
の何れか1つに記載の温度検知部材取付構造と、この温
度検知部材取付構造に固定された温度検知部材と、この
温度検知部材により温度を検知される被温度検知部材と
を有する定着装置にある。
【0013】請求項7記載の発明は、請求項1ないし5
の何れか1つに記載の温度検知部材取付構造または請求
項6記載の定着装置を有する画像形成装置にある。
【0014】
【実施例】図1に本発明を適用した温度検知部材取付構
造を有する定着装置及びこの定着装置を有する画像形成
装置の概略を示す。画像形成装置は複写機、ファクシミ
リ、プリンタ等周知のものであり、本発明を適用した定
着装置を用いることができるタイプの画像形成装置であ
ればどのようなものでも良い。本実施例の画像形成装置
はカラー画像の形成が可能である。
【0015】画像形成装置20は、原稿画像に応じて各
色ごとの画像を形成する作像装置21Y、21M、21
C、21BKと、作像装置21Y、21M、21C、2
1BKに対向して配置された転写装置22と、各作像装
置21Y、21M、21C、21BKと転写装置22と
が対向する転写領域に各種シート状媒体を供給するシー
ト状媒体供給手段としての給紙カセット23、24と、
給紙カセット23、24から搬送されてきたシート状媒
体を作像装置21Y、21M、21C、21BKによる
作像のタイミングにあわせて供給するレジストローラ3
0と、転写領域において転写後のシート状媒体の定着を
行う定着装置1とを有している。
【0016】画像形成装置20は、一般にコピー等に用
いられる普通紙(以下単に普通紙という)と、OHPシ
ートや、カード、ハガキといった90K紙、坪量約10
0g/m相当以上の厚紙や、封筒等の、用紙よりも熱
容量が大きないわゆる特殊シート(以下単に特殊シート
という)との何れをもシート状媒体として用いることが
可能である。
【0017】各作像装置21Y、21M、21C、21
BKはそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック
の各色の現像を行うものであり、用いるトナーの色が異
なるが、その構成はほぼ同様であるから、作像装置21
Yの構成を各作像装置21Y、21M、21C、21B
Kの代表として説明する。作像装置21Yは、静電潜像
担持体としての感光体ドラム25Y、感光体ドラム25
Yの回転方向Aにおいて順に配置されている図示しない
周知の帯電装置、現像装置、クリーニング装置等を有
し、帯電装置と現像装置との間で図示しない周知のポリ
ゴンミラーを備えた走査手段による露光光29Yを受け
る周知の構成である。静電潜像担持体はドラム状でな
く、ベルト状としても良い。但し、ブラックの作像装置
21BKにおける露光光29BKは2ビームとすること
ができ、作像装置21BKは他の各作像装置21Y、2
1M、21Cに比して速く作像を行うことが可能となっ
ている。
【0018】給紙カセット23にはA4サイズの用紙
が、給紙カセット24にはA3サイズの用紙が、それぞ
れ図の左右方向が長手方向となるように載置されてい
る。転写装置22は、画像形成装置20が図の左右方向
において小型になるよう、斜め方向に配設され、矢印B
で示す用紙搬送方向が斜め方向となっている。これによ
り、画像形成装置20は、図の左右方向における筐体2
6の幅が、A3サイズの用紙の長手方向の長さよりも僅
かに長い大きさとなっている。すなわち、画像形成装置
20は、内部に用紙を収容するために最低限必要な大き
さとされることで大幅に小型化されている。筐体26の
上部は、定着装置1を通過しトナー像が定着した用紙を
積載するための排紙トレイ27となっている。
【0019】図2に示すように、定着装置1は、トナー
を定着されるシート状媒体を搬送するための無端の定着
ベルト2と、定着ベルト2を巻き掛けられた加熱ローラ
3及び定着ローラ4と、定着ベルト2を介して定着ロー
ラ4に対向して配置された加圧ローラ5と、加熱ローラ
3、加圧ローラ5の内部に備えられたヒータ6、7と、
加圧ローラ5に対向し当接するよう配置され加圧ローラ
5の温度を検知する温度検知手段である温度検知部材と
してのサーミスタ8と、定着ベルト2を介して定着ロー
ラ4に対向して配置されたクリーニングローラ31、離
型剤供給手段としての塗布ローラ32と、ケーシング3
3と、ケーシング33に固設された入口ガイド12、出
口ガイド36、取っ手37と、加熱ローラ3、定着ロー
ラ4、定着ベルト2を一体的に支持する支持体38と、
ケーシング33に対し支持体38、加圧ローラ5を支持
する支持体39等を有している。
【0020】定着ベルト2に適当な所定の張力を与える
ため、加熱ローラ3と定着ローラ4とは、バネなどの図
示しない弾性体により、互いに離間する向きに付勢され
ている。定着ローラ4は、芯金9と、この芯金9を被覆
し定着ローラの表面をなす耐熱性の弾性体層10とを有
し、芯金9が、その軸11により、図示しない駆動手段
により回転駆動されることで、定着ローラ4が回転駆動
され、加熱ローラ3の従動回転により定着ベルト2が駆
動される。
【0021】加圧ローラ5と定着ローラ4とは、支持体
38と支持体39とがバネなどの図示しない弾性体によ
り、互いに近接する向きに付勢されていることにより、
互いに圧接する向きに、10kgf以上の圧接力で付勢
される。加圧ローラ5は、定着ローラ4の軸心を頂点と
し定着ローラ4の軸心と加熱ローラ3の軸心、加熱ロー
ラ3の軸心と加圧ローラ5の軸心をそれぞれ結ぶ2本の
直線によって挟まれる角が鋭角をなすように定着ローラ
4に当接されており、これにより、シート状媒体にトナ
ーを定着する定着領域としての、加圧ローラ5が定着ロ
ーラ4に対向しない部位で定着ベルト2のみに当接する
第1の定着部15と、加圧ローラ5が定着ベルト2を介
して定着ローラに当接する第2の定着部16とが形成さ
れる。
【0022】ケーシング33は転写装置22に対向する
位置に設けられ転写装置22によって搬送されてくるシ
ート状媒体を受け入れるための開口34と、第1の定着
部15及び第2の定着部16を挟んで開口34の反対側
に設けられ定着済みのシート状媒体を排出する開口35
とを有している。入口ガイド12は、その基部が開口3
4の下方においてケーシング33の外面に固着され、先
端が開口34からケーシング33の内部に入り込み第1
の定着部15に向かって伸びている。
【0023】定着ベルト2は、ニッケル製の厚さ100
μmの基体上に200μmのシリコンゴム製の離型層が
形成されたものであり、熱容量が小さく、熱応答性を良
好にされている。定着ベルト2の長さは、同ベルト2が
円状をなすときに径が60mmとなる長さとされてい
る。基体はSUS製、ポリイミド製でもよく、可撓性を
考慮すると厚さは30〜150μm程度であればよい。
離型層は、シリコンゴムを用いる場合は厚さ50〜30
0程度が望ましく、フッ素樹脂系を用いる場合は厚さ1
0〜50μm程度が望ましい。また離型層はシリコンゴ
ムの上にフッ素樹脂系を重ねた構成でもよい。定着ベル
ト2は瞬時に加熱され、かつ、ホットオフセットを生じ
ない程度に、定着領域でベルト表面が自己冷却される特
性が望まれるが、他方では、定着領域において、トナー
を十分に溶かして定着させるのに必要な熱容量を有して
いなければならない。定着ベルト2の上記材質及びその
厚さはこの条件を満たすものである。自己冷却とは、定
着領域の、シート状媒体の未定着画像側に、加熱源がな
いことにより、定着工程においてベルトが冷える現象を
いう。
【0024】定着ベルト2は、加熱ローラ3と定着ロー
ラ4とが互いに離間する向きに付勢されていることによ
り、3kgf/片側の張力を与えられている。この張力
は、図示しない上記弾性体の付勢力を調整することによ
り設定でき、1kgf(9.8N)〜3kgf(29.
4N)の範囲で設定することが、良好な定着を行う上で
好ましい。
【0025】加熱ローラ3と加圧ローラ5とは、それぞ
れ薄肉円筒状の芯金からなり低熱容量化が図られてい
る。加熱ローラ3の芯金の径は20mm以上30mm以
下、かつ同芯金の肉厚は0.3mm以上2.0mm以下
であり、加圧ローラ5の芯金の径は30mm以上50m
m以下、かつ同芯金の肉厚は0.3mm以上1.5mm
以下である。これにより、加熱ローラ3の熱容量は26
cal/°C以下、加圧ローラ5の熱容量は36cal
/°C以下とされている。
【0026】本実施例において、加熱ローラ3の芯金
は、アルミニウム製であり、径を30mm、肉厚を0.
7mmとされている。材質は、比熱が小さく、熱伝導率
が大きいものが好ましく、他にも鉄、銅、ステンレス等
の金属を使用することができる。他にも、アルミニウム
製でローラ径が30mmのときは肉厚を0.6mm〜
1.4mmの範囲、鉄製でローラ径が20mmのときは
肉厚を0.7mm〜1.4mmの範囲、鉄製でローラ径
が30mmのときは肉厚を0.3mm〜0.9mmの範
囲で設定することができる。径が大きいほど肉厚を薄く
するのは、ローラの軸方向の曲がりを考慮したものであ
る。
【0027】これら肉厚の下限の値は、上述した定着ベ
ルト2の張力による加熱ローラ3の変形を考慮したとき
の許容値、上限の値は所望の立上り時間を得るための許
容値を示している。ローラ径を20mm以上とするのは
ベルトの張力を確保してローラの軸方向の曲がりが発生
しない範囲とするためである。またローラ径を20mm
〜30mmとするのは、シート状媒体搬送速度を200
mm/s以下とした場合に、連続通紙中も定着ベルト2
の温度が定着に必要な一定温度を保つための、26ca
l/°C程度の熱容量を得るためである。このように加
熱ローラ3を低熱容量とすることにより、定着ベルト2
が回転してもその熱を奪うことが少なく、定着に悪影響
を与えることや立上り時間が長引くことが防止されてい
る。さらに連続定着等により温度が低下してもその回復
までの時間が短縮される。
【0028】加熱ローラ3は外表面に硬質保護膜である
アルマイト層を有している。このアルマイト層は陽極電
界処理により形成されたものであり、ビッカース硬度H
V200以上とされている。アルマイト層を有していな
い場合、加熱ローラ3は定着ベルト2との摩擦により摩
耗を生じるが、アルマイト層を形成したことによりかか
る摩耗が防止されている。実験では6万枚の通紙を行っ
ても摩耗によりアルミ粉が発生しないことが確認され
た。また加熱ローラ3の内表面にアルマイト処理を行っ
て黒色のアルマイト層を形成することができ、これによ
り加熱ローラ3内面でのヒータ6による熱の反射を防止
し、加熱ローラ3の吸熱率を高めて熱効率を上昇すると
ともに、ヒータ6の過昇温による破損を防止することが
できる。加熱ローラ3の内側の黒色のアルマイト処理は
外表面と同時に行うことができる。
【0029】定着ローラ4の弾性体層10は、ゴム製の
ゴム層である。その材質は、具体的にはシリコーンスポ
ンジゴム製である。すなわち、発泡体である。気泡の径
は500μmとされ、特に表面近傍すなわち定着ローラ
4周面近傍における径は300μm以下である。弾性体
層10の表面硬度はアスカCで20HSとされている。
定着ローラ4は外径が30mmである。弾性体層10の
材質は、熱伝導率が小さく断熱作用のある耐熱多孔質の
弾性体であるから、ベルトの熱を奪うことを低減し、立
上り後の温度落ち込みを小さくするとともに温度回復の
ためのプレ回転時間を短縮している。また、弾性体層1
0が比較的低硬度であるため、加圧ローラ5の圧接力が
小さくても十分なニップ幅を得ることができ、比較的低
温かつ低圧の条件下でも良好な定着性能を得ることがで
きる。
【0030】加圧ローラ5の芯金は、鉄製であり、径を
40mm、肉厚を1.0mmとされている。材質は、比
熱が小さく、熱伝導率が大きいものが好ましく、他にも
アルミニウム、銅、ステンレス等の金属を使用すること
ができる。他にも、鉄製でローラ径が30mmのときは
肉厚を0.4mm〜1.0mmの範囲、鉄製でローラ径
が50mmのときは肉厚を0.3mm〜0.8mmの範
囲、アルミニウム製でローラ径が30mmのときは肉厚
を1.3mm〜1.5mmの範囲、アルミニウム製でロ
ーラ径が50mmのときは肉厚を0.6mm〜1.2m
mの範囲で設定することができる。径が大きいほど肉厚
を薄くするのは、ローラの軸方向の曲がりを考慮したも
のである。
【0031】これら肉厚の下限の値は、定着圧の下限値
に相当する0.6kg/cmの面圧による加圧ローラ
5の変形を考慮したときの許容値、上限の値は所望の立
上り時間を得るための許容値を示している。ローラ径を
30mm以上とするのは定着圧を確保してローラの軸方
向の曲がりが発生しない範囲とするためである。またロ
ーラ径を30mm〜50mmとするのは、シート状媒体
搬送速度を200mm/s以下とした場合に、連続通紙
中も定着ベルト2の温度が定着に必要な一定温度を保つ
ための、36cal/°C程度の熱容量を得るためであ
る。
【0032】このように加圧ローラ5を低熱容量とする
ことにより、定着ベルト2が回転してもその熱を奪うこ
とが少なく、特に本実施例においては加圧ローラ5はヒ
ータ7を有するので定着ベルト2の温度を低下させて定
着に悪影響を与えることや立上り時間が長引くことが防
止されている。さらに連続定着等により温度が低下して
もその回復までの時間が短縮される。ヒータ7は、加圧
ローラ5の温度を上げ、立ち上げ時間を短縮するととも
に、定着の際にはシート状媒体の背面からも熱を供給し
てより安定した定着性能を得るものである。また、加圧
ローラ5は芯金上に10μm〜300μmの離型層を形
成することができる。
【0033】このように加熱ローラ3、加圧ローラ5を
薄肉として低熱容量化できるのは、定着装置1が定着ベ
ルト2を用いるいわゆるベルト定着装置だからである。
すなわち、定着は、定着部15、16という、距離的に
比較的長い部位によって行われるため、定着圧を減じる
ことができ、加圧ローラ5の強度を下げることができ、
また加熱ローラ3は加圧ローラを圧接されないため、薄
肉化できる。定着を距離的に比較的長い部位によって行
うことは、比較的低温での定着を可能とし、これは立上
り時間を短縮することにも寄与している。また、定着ベ
ルト2を用いると、ヒータにより加熱された定着ベルト
2が搬送される過程で定着に適当な温度に冷却され、オ
フセットを防止できるという利点もある。ヒータ6、7
の出力は電源スイッチ投入時の突入電流、ヒータのオ
ン、オフ時の蛍光灯のちらつき現象を考慮して700W
以下とされている。
【0034】ヒータ6、7は通電により発熱し、それぞ
れ加熱ローラ3、加圧ローラ5を加熱するものである。
ヒータ6は加熱ローラ3を介して定着ベルト2をも加熱
するものである。ヒータ6、7への通電は同期して制御
されるようになっている。サーミスタ8による検知信号
は図示しない制御手段に入力され、目標の定着温度と比
較され、原則として、検知温度が設定温度より低い場合
にはヒータ6、7への通電が行われ、検知温度が設定温
度より高い場合にはヒータ6、7への通電が停止され
る。このようにサーミスタ8の検知信号がフィードバッ
クされることで定着温度が制御され、定着ベルト2の表
面温度が設定温度に保たれる。加圧ローラ5はサーミス
タ8により温度を検知される被温度検知部材を構成して
いる。なおサーミスタ8は、加圧ローラ5の回転による
互いの摩耗を減じるように、加圧ローラ5の回転方向に
対して鈍角をなすように加圧ローラ5に当接している。
【0035】クリーニングローラ31と塗布ローラ32
とは互いに隣り合う位置に配設されており、クリーニン
グローラ31は塗布ローラ32に対し、定着ベルト2の
移動方向における上流側に位置している。クリーニング
ローラ31、塗布ローラ32はともに常に定着ベルト2
に当接している。クリーニングローラ31は径を20m
mとされ、図示しない駆動手段により定着ベルト2との
対向部において定着ベルト2の移動方向と反対側に移動
するように駆動されている。これにより、シート状媒体
から定着ベルト2に転移したトナーを掻き取るようにな
っている。定着ベルト2からクリーニングローラ31に
掻き取られたトナーは図示しないクリーニング手段によ
りクリーニングローラ31からぬぐい取られ、クリーニ
ングローラ31は常に良好なクリーニングを行うことが
できるようにされている。
【0036】塗布ローラ32は定着ベルト2にシリコン
オイルを主成分とする離型剤を塗布するものであり、径
を16mmとされ、定着ベルト2に従動回転するように
なっている。塗布ローラ32には図示しない離型剤供給
部材とブレードとが当接しており、離型剤共有手段によ
って塗布ローラ32に供給された離型剤の層厚がブレー
ドにより均一になされる。これにより、定着ベルト2に
は常に適量の離型剤が塗布されるようになっている。
【0037】図3に温度検知部材取付構造としてのサー
ミスタ8の取付構造(以下、「取付構造」という)を示
す。取付構造50は、サーミスタ8をねじ止めにより固
定される板状の被固定部材51を有している。被固定部
材51は、板状であって、板金製であり、支持体39の
一部を、紙面垂直方向に折り曲げて形成されている。図
4に示すように、被固定部材51は、サーミスタ8を取
り付けられる取付面52と、取付面52を支持する支持
部53と、取付面52と支持部53との間に形成された
段差54を有している。段差54は、取付面52が支持
部53に対して角度θをなすように曲げ加工によって折
り曲げられることで形成されている。被固定部材51が
板金製の場合、段差54は絞り加工によって形成しても
良いし、被固定部材51が樹脂製の場合、成型時に肉厚
を部分的に変えることで段差54を形成しても良い。
【0038】図5に示すように、サーミスタ8は、内部
に図示しない基板が配設された樹脂製の本体55と、基
板から本体55の外部に延設された、板金製の板バネ状
のセンサ部56と、センサ部56を覆うように取り付け
られ加圧ローラ5に摺接するテープ57と、基板から本
体55の外部に導出されたハーネス58とを有してい
る。本体55は平面視が四角形をなしており、その中央
部には、図3に示すネジ59が螺合する孔60が形成さ
れている。センサ部56は加圧ローラ5の温度を検知す
る検知部61を有している。ハーネス58は本体55内
部の基板と上述した制御手段とを電気的に接続するとと
もに、かかる基板と電源とを接続するものである。本体
55の幅dは、9−0.01/−0.1mmとされてい
る。ここで−0.01/−0.1は公差を示している。
【0039】図6に示すように、取付面52は支持部5
3によって両側を挟まれるように形成されており、段差
54は取付面52の両側に設けられている。これら段差
54、54間の間隔Dは、9+0.1/0mmとされて
いる。ここで、+0.1/0は交差を示している。この
ように、段差54、54間の間隔Dは、サーミスタ8の
本体55の幅dよりも大きくされている。符号62は取
付面52の中央部に形成され、図4に示すネジ59が螺
合する孔を示している。サーミスタ8を取付面52にね
じ止めして固定する際には、孔60と孔62とを連通さ
せ、この状態でこれら孔60、62にネジ59を螺合さ
せる。
【0040】ねじ止めの際、間隔Dが幅dより僅かに大
きくされていることで、本体55の側縁が段差54に当
接し、段差54によってサーミスタ8の回動が禁止さ
れ、サーミスタ8を良好に位置決めしたままねじ止め作
業が容易に行われる。間隔Dと幅dとの関係は、D>d
であり、かつねじ止めの際のサーミスタ8の回動を禁止
できる大きさとされる。また、間隔Dと幅dとの関係
は、サーミスタ8の位置決め精度をも考慮して決定され
る。なお段差54は、ねじ止めの際のサーミスタ8の回
動を禁止できるのであれば、取付面52の片側のみに設
けてもよい。
【0041】定着装置1は、画像形成装置20本体にお
いてシート状媒体上に形成される画像の種類と、トナー
像が形成されるシート状媒体の種類と、シート状媒体の
搬送速度すなわち定着ベルト2によるシート状媒体の搬
送速度言い換えると定着ベルト2の移動速度とに応じて
定められる、複数の定着モードを有している。本実施例
において、画像の種類とは、画像形成装置20本体にお
いて用いられる作像装置が、作像装置21BKである
か、各作像装置21Y、21M、21C、21BKであ
るかの、何れかであるかを意味する。
【0042】シート状媒体の種類は、上述した普通紙、
特殊シートであるOHP、厚紙の何れかであり、シート
状媒体の搬送速度は、185mm/s、125mm/
s、62.5mm/sの何れかである。なお、搬送速度
185/mmは普通紙にモノクロ画像を形成する場合に
のみ適用され、搬送速度が62.5/mmであるときは
カラー画像、モノクロ画像の別を問わず定着温度は各シ
ート状媒体において不変である。定着装置1はこれらの
条件の組合せにより、各定着モードを有しているもので
ある。なお、搬送速度が185mm/sのときに1分間
に定着可能なシート枚数は38枚すなわち38ppmで
あり、同じく125mm/sのとき、62.5mm/s
のときはそれぞれ28ppm、14ppmである。
【0043】各定着モードに応じて、定着を行うための
設定温度、すなわち上述の制御手段における目標の定着
温度が定められている。定着温度は、180℃、175
℃、170℃、145℃の何れかである。搬送速度は、
定着ローラ4の回転速度を調節することにより可変とさ
れている。
【0044】作像装置21BKにおける2ビームによる
露光すなわち書き込みを行う場合にのみ搬送速度が18
5mm/sであるが、これは2ビームによる書き込みを
行うことで達成できるものである。また185mm/s
という搬送速度は、作像装置21BKに備えられたポリ
ゴンミラーの最高回転数により定まる限界の速度であ
る。2ビームによる書き込みを行う作像装置は高価とな
るため、最も使用頻度の高い黒色の作像装置21BKの
みが2ビームによる書き込みを行うことができるように
なっている。
【0045】フルカラーのトナー像を形成する場合に
は、作像装置BKにおいても他の作像装置21Y、21
M、21Cと同様に1ビームの書き込みを行うため、そ
の定着モードにおいては、搬送速度は2ビームの場合の
定着モードの185mm/sより低い125mm/s、
およびその半分の62.5mm/sとされている。設定
温度、言い換えると定着温度は、各搬送速度においてホ
ットオフセットを生じない範囲で最も高い温度となるよ
うに設定されているものである。このことは、フルカラ
ー画像を形成する場合においては画像の光沢度が高いこ
とが望ましく、光沢度を高めるには多くの熱量を与える
ことが効果的であることにも適っている。なお、特殊シ
ートは普通紙よりも熱容量が大きいことから、搬送速度
を遅くしたり定着温度を高くしたりすることで供給する
熱量を大きくしている。
【0046】トナー像を形成するトナーの種類に関する
各定着モードの切り換えは、本実施例においては、形成
すべきトナー像の原稿情報に応じて制御手段が自動的に
切り換えるようになっているが、画像形成装置20の本
体側に設けられている図示しない操作パネル上で、操作
者が、黒色の画像を形成するかフルカラーの画像を形成
するかの何れかを、キーの押下により選択することによ
り行うようにしても良い。
【0047】シート状媒体の種類に関する各定着モード
の切り換えは、本実施例においては、シート状媒体が定
着装置1に到達するまでの間に周知の手段によってその
シート状媒体が普通紙であるか、特殊シートのうちのO
HPであるか厚紙であるかを自動的に判断して行うよう
になっているが、その他にも、特定の給紙トレイを使用
するときに各特殊シートであることを判断するようにし
てもよいし、画像形成装置20の本体側に設けられてい
る図示しない操作パネル上で、操作者が、所望のモード
をキーの押下により選択することにより行うこともでき
るし、操作者が同様の操作でどの給紙カセットを使用す
るかを指定することによりその給紙カセットに収容され
ているシート状媒体が普通紙であるか各種特殊シートで
あるかが図示しない制御手段が自動的に判断しそれに応
じてモードが切り換えられるようにすることもできる。
【0048】設定温度の異なる定着モードによる定着が
続けて行われる場合、すなわち、ある定着モードによる
定着動作中に、画像の種類やシート状媒体の種類の異な
る次の画像形成開始が操作者によって指示された場合で
あって、それらの定着モードの設定温度が異なる場合に
は、ヒータ6、7に対する通電は次のようになされる。
【0049】すなわち、かかる場合おいて、進行中の定
着モード(以下「第1の定着モード」という)の定着温
度より、次の定着モード(以下「第2の定着モード」)
の定着温度Tが高い場合には、第2の定着モードへの移
行時にヒータ6、7への通電を行い、サーミスタ8がT
よりも低く設定されているリロード温度T’を検知した
後に、定着ベルト2によるシート状媒体の搬送を開始可
能とするようになっている。なお、リロード温度とは、
給紙カセット23、24からシート状媒体を送り出すタ
イミングを計るための温度であり、具体的には、リロー
ド温度T’に達すると、ピックアップローラ41、42
が回転するようになっている。
【0050】ヒータ6、7への通電による昇温の過程に
おいて、リロード温度T’となると給紙が開始され、給
紙が行われている間にも昇温が続けられるので、シート
状媒体が定着装置1において定着されるときにはその定
着モードにおける設定温度Tにほぼ達しており、良好な
定着が行われる。なおプレ回転時における定着ベルト2
の移動速度は、125mm/sとされ、定着時における
それと共通化されている。
【0051】一方、第1の定着モードの定着温度
(T)より、第2の定着モードの定着温度(T)が
低い場合には、第1の定着モードにおける最終シートの
定着前に、ヒータ6、7による熱供給の状態を第1の定
着モードにおける熱供給の状態より低下する。具体的
に、本実施例においては、第1の定着モードにおける最
終シートの定着前に、ヒータ6、7の設定温度をT
らTに切り換えることで、ヒータ6による熱供給の状
態を第1の定着モードにおける通常の熱供給の状態より
低下するが、第1のモードにおける最終シートの定着前
に、ヒータ6、7への通電を停止し、ヒータによる熱供
給を停止することによってヒータ6、7による熱供給の
状態を第1のモードにおける通常の熱供給の状態より低
下しても良い。
【0052】さらに具体的には、本実施例において、ヒ
ータ6、7の設定温度をTからT に切り換えるの
は、第1の定着モードにおける最終シートの定着時のみ
であるが、TとTとの差の大きさに応じて、例えば
最終シート及びその1枚前までのシート、あるいは最終
シート及びその2枚前までのシートといったように、ヒ
ータ6、7による熱供給の状態を低下するタイミングを
異ならせても良い。
【0053】第1の定着モードにおける最終シートの定
着前に、ヒータ6、7による熱供給の状態を第1の定着
モードにおける熱供給の状態より低下するためのこれら
の制御の組合せは自由であるが、肝要なのは、第1の定
着モードにおいて定着を行っている間に、定着に用いる
熱量及びシートによる吸熱により、第1の定着モード終
了時に温度をほぼTとすることである。第1の定着モ
ード終了時に温度をほぼTとすることで、第2の定着
モードにおける定着を早期に、すなわち第1のモードに
連続して、開始することができる。
【0054】シート状媒体の種類によって熱容量が異な
り、例えばOHPシートは普通紙より熱容量が大きいか
ら、第1の定着モードがOHPシートへの定着モードで
ある場合には、普通紙より少ない枚数で温度低下を図る
ことができるから、シート状媒体の種類によって、最終
シートから何枚前から熱供給の状態を低下するかのタイ
ミング切り換えを異ならせるようにしても良い。
【0055】また本実施例においては、第2のモードに
おけるリロード温度Tを、第1のモードにおけるリロ
ード温度Tより低くし、T−T>T−Tなる
関係が成立するようにしている。リロード温度の関係を
このように設定したのは、一般にベルト定着装置におい
ては、定着ベルトの熱容量が小さいため、通常、設定温
度がオーバーシュート気味に設定されているから、十分
に放熱を行ってから定着を開始しないと、ホットオフセ
ットや光沢ムラが生じやすいが、モノクロ画像等におい
ては一般に、高い光沢度を要求されることは少ないた
め、比較的低温で定着を開始することが可能だからであ
る。
【0056】さらに、本実施例においては、待機時、例
えば画像形成が行われていないときの定着装置1の設定
温度Tを第1の温度T及び第2の温度Tより低く
している。これにより、定着開始時には、第1の定着モ
ードの定着温度より、第2の定着モードの定着温度Tが
高い、上述の場合と同様の、ヒータ6、7への通電制御
が行われ、昇温が速やかに行われる。このことは、昇温
を温度低下よりも容易に行えることに適っている。
【0057】また、モノクロ画像はカラー画像に比し
て、普通紙は特殊シートに比して、定着温度が低く設定
されているが、モノクロ画像はカラー画像に比して、普
通紙は特殊シートに比して、低温で定着を行っても、画
像品質にさほど影響しない。よってT−T>T
なる関係が成立しておりリロード温度が低いこと
で、モノクロ画像に定着を行う場合はカラー画像に比し
て、普通紙に定着を行う場合は特殊シートに比して、定
着時の実際の温度が十分にあがっていないとしても、画
像品質は担保され、なおかつ、定着開始が早期に行われ
ることとなる。
【0058】定着温度を4つの温度の何れかで制御する
こと、搬送速度を3つの速度の何れかで制御すること
は、制御を簡易化するためであり、各定着モードに応じ
てそれぞれ異なる定着温度、搬送速度によって制御を行
うようにしても良い。また定着モードは、画像の種類、
シート状媒体の種類、シート状媒体の搬送速度の全てに
応じて定める必要はなく、これらパラメータの内の一部
の組合せにより定めるようにしても良く、またパラメー
タにトナー像の解像度等を適宜組み合わせても良い。
【0059】本実施例は以上の構成により、画像形成装
置20の電源が投入されると、サーミスタ8の温度検知
に基づきヒータ6、7への通電が行われる。操作者が画
像形成を開始する周知の操作を行うと、リロード温度
T’に達したことが検知されたときに、給紙が開始され
る。また感光体25Yの方向Aへの回転にともない、感
光体ドラム25Yは帯電装置27Yより帯電され、露光
光29Yにより原稿画像に応じた静電潜像が形成され、
この静電潜像が現像装置26Yにより現像され、感光体
25Y上に形成されたトナー像が、周知の転写装置22
上を作像のタイミングに合わせて矢印B方向に搬送され
るシート状媒体上に転写され、転写後に感光体25Y上
に残留しているトナーがクリーニング装置28Yによっ
て掻き取られて感光体25Yがクリーニングされ、次の
帯電に供される。
【0060】イエローのトナーが転写されたシート状媒
体は、転写装置22により矢印B方向に搬送されつつ、
作像装置21Yにおける上述の作像工程と同様の作像工
程を行う作像装置21M、21C、21BKにより順次
それぞれマゼンタ、シアン、ブラックのトナーを適宜転
写され、画像形成に必要なすべてのトナーを転写された
後、転写装置22からガイド12に受け渡され、ガイド
12によって定着領域に案内される。
【0061】このシート状媒体は定着モードによって移
動速度を制御された定着ベルト2の移動により搬送さ
れ、第1の定着部15及び第1の定着部15に連続する
第2の定着部16において、トナーを加熱加圧して溶融
定着される。具体的には、シート状媒体が第1の定着部
15を通過する際、定着ベルト2から熱を与えられたト
ナーが徐々に溶融し、シート状媒体の表面に仮定着さ
れ、第2の定着部16においては、定着ローラ3と加圧
ローラ5との圧接力によってトナーがシート状媒体上に
完全に定着される。リロード温度T’で給紙を行ってい
るため、シート状媒体が定着装置1において定着を行わ
れるときには設定温度Tに達しているから、その定着モ
ードによって制御された温度下で、早期に良好な定着が
開始されることとなる。
【0062】連続定着が行われる場合であっても、ヒー
タ7による加熱で、ホットオフセットが生じない程度に
熱が供給され良好な定着が行われるとともに、定着を中
断して再加熱を行う必要が生じることはない。定着の際
の設定温度及びシート状媒体の搬送速度が各モードに対
応して制御されているため良好な定着が行われ、定着後
のシート状媒体は画像形成装置外に排出される。
【0063】設定温度の異なる定着モードにて続けて定
着が行われる場合であって、次の定着モードの設定温度
の方が高い場合には、電源投入時と同様にリロード温度
で給紙が開始され早期に良好な定着が開始され、一方、
次の定着モードの設定温度の方が低い場合には、進行中
の定着モードにおける最終シートの定着時に、次の定着
モードの設定温度に切り換えられ、これにより通常ヒー
タ6、7への通電が停止されるとともに、最終シート自
体及びその定着による吸熱により定着ベルト2等が冷却
され、最終シート定着後には略次の定着モードの設定温
度となり、次の定着モードによる定着が連続して行われ
る。
【0064】本実施例のベルト定着装置によれば定着領
域の長さが十分に長いので、良好な定着が行われる。ベ
ルト定着装置によれば、特にOHPシートの定着を行う
場合、上述のようなホットオフセット等の定着品質の低
下を招かない範囲で充分に大きな定着熱量の供給が可能
であるから、OHPシート表面が平滑となって乱反射が
抑制されて光沢度すなわちHEIZ度が向上する。また
トナー内部においても透過光の吸収、散乱が抑制される
ので良好な画像形成を行うことができる。
【0065】以上本発明を適用した温度検知部材取付構
造及びこれを有する定着装及びこれらを備えた画像形成
装置について説明したが、温度検知部材は、被温度検知
部材として、加圧ローラのみならず加熱ローラ、定着ベ
ルトに対して設けてもよく、何れの構成に対して配設す
るサーミスタであっても本 明を適用した温度検知部材
取付構造を用いて固定することができる。
【0066】本実施例においては、定着装置をベルト定
着装置として説明したが、本発明は熱ローラ対タイプの
定着装置に適用することもできる。本実施例の画像形成
装置はカラー画像の形成が可能であるあって単色の画像
形成を行うこともできるが、単色の画像のみを形成する
ものであっても良い。画像形成装置において定着装置以
外にも温度検知を行うべき被温度検知部材があるときに
は、本発明を適用した温度検知部材取付構造を採用して
温度検知部材を固定することができる。
【0067】
【発明の効果】本発明は、温度検知部材をねじ止めによ
り固定される被固定部材を有する温度検知部材取付構造
において、上記被固定部材は、温度検知部材を取り付け
られる取付面と、この取付面を支持する支持部と、上記
取付面と上記支持部との間に形成された段差とを有し、
この段差は、上記取付面に温度検知部材をねじ止めする
ときに温度検知部材の回動を禁止するので、温度検知部
材の回動を禁止するための構造が単純であってコストダ
ウン及び省スペース化できるとともに容易に温度検知部
材を固定することができる温度検知部材取付構造を提供
することができる。
【0068】段差を取付面の両側に設け、これら段差間
の間隔を温度検知部材の幅よりも大きくし、上記取付面
に温度検知部材をねじ止めするときに温度検知部材の回
動を禁止することとすれば、温度検知部材そのものを利
用してねじ止めの際の回動を確実に禁止し温度検知部材
を良好に位置決めしつつ容易に固定できる温度検知部材
取付構造を提供することができる。
【0069】被固定部材が、板状の部材であって、曲げ
加工により段差を形成されたものであることとすれば、
段差を安価に形成しコストダウンできる温度検知部材取
付構造を提供することができる。
【0070】被固定部材が、板状の部材であって、絞り
加工により段差を形成されたものであることとすれば、
段差を安価に形成しコストダウンできる温度検知部材取
付構造を提供することができる。
【0071】被固定部材が、樹脂製の部材であって、成
形時に肉厚を部分的に変えることで段差を形成されたも
のであることとすれば、段差を安価に形成しコストダウ
ンできる温度検知部材取付構造を提供することができ
る。
【0072】本発明は、請求項1ないし5の何れか1つ
に記載の温度検知部材取付構造と、この温度検知部材取
付構造に固定された温度検知部材と、この温度検知部材
により温度を検知される被温度検知部材とを有する定着
装置にあるので、かかる効果を奏する温度検知部材取付
構造を有し、温度検知部材取付構造が単純であってコス
トダウン及び省スペース化できるとともに温度検知部材
の取付けに関するメンテナンス性が向上した定着装置を
提供することができる。
【0073】本発明は、請求項1ないし5の何れか1つ
に記載の温度検知部材取付構造または請求項6記載の定
着装置を有する画像形成装置にあるので、かかる効果を
奏する温度検知部材取付構造または定着装置を有し、コ
ストダウン及び省スペース化できるとともに温度検知部
材の取付けに関するメンテナンス性が向上した画像形成
装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した温度検知部材取付構造を有す
る定着装置及びこの定着装置を備えた画像形成装置の概
略を示す側面図である。
【図2】図1に示した定着装置の側断面図である。
【図3】温度検知部材取付構造の側面図であって温度検
知部材の取付態様を示したものである。
【図4】図3に示した温度検知部材取付構造の拡大側断
面図である。
【図5】図3に示した温度検知部材の拡大正面図であ
る。
【図6】図3に示した温度検知部材取付構造の拡大正面
図である。
【符号の説明】
1 定着装置 8 温度検知部材 20 画像形成装置 50 温度検知部材取付構造 51 被固定部材 52 取付面 53 支持部 54 段差 d 温度検知部材の幅 D 段差間の間隔

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】温度検知部材をねじ止めにより固定される
    被固定部材を有する温度検知部材取付構造において、上
    記被固定部材は、温度検知部材を取り付けられる取付面
    と、この取付面を支持する支持部と、上記取付面と上記
    支持部との間に形成された段差とを有し、この段差は、
    上記取付面に温度検知部材をねじ止めするときに温度検
    知部材の回動を禁止することを特徴とする温度検知部材
    取付構造。
  2. 【請求項2】請求項1記載の温度検知部材取付構造にお
    いて、上記段差を上記取付面の両側に設け、これら段差
    間の間隔を温度検知部材の幅よりも大きくし、上記取付
    面に温度検知部材をねじ止めするときに温度検知部材の
    回動を禁止することを特徴とする温度検知部材取付構
    造。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の温度検知部材取付
    構造において、上記被固定部材は、板状の部材であっ
    て、曲げ加工により上記段差を形成されたものであるこ
    とを特徴とする温度検知部材取付構造。
  4. 【請求項4】請求項1または2記載の温度検知部材取付
    構造において、上記被固定部材は、板状の部材であっ
    て、絞り加工により上記段差を形成されたものであるこ
    とを特徴とする温度検知部材取付構造。
  5. 【請求項5】請求項1または2記載の温度検知部材取付
    構造において、上記被固定部材は、樹脂製の部材であっ
    て、成形時に肉厚を部分的に変えることで上記段差を形
    成されたものであることを特徴とする温度検知部材取付
    構造。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5の何れか1つに記載の温
    度検知部材取付構造と、この温度検知部材取付構造に固
    定された温度検知部材と、この温度検知部材により温度
    を検知される被温度検知部材とを有する定着装置。
  7. 【請求項7】請求項1ないし5の何れか1つに記載の温
    度検知部材取付構造または請求項6記載の定着装置を有
    する画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011151881A (ja) * 2010-01-19 2011-08-04 Daikin Industries Ltd 温度検知部取り付け部材

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JP2011151881A (ja) * 2010-01-19 2011-08-04 Daikin Industries Ltd 温度検知部取り付け部材

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