JP2002138949A - 多連型ポンプ装置 - Google Patents

多連型ポンプ装置

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JP2002138949A JP2000334778A JP2000334778A JP2002138949A JP 2002138949 A JP2002138949 A JP 2002138949A JP 2000334778 A JP2000334778 A JP 2000334778A JP 2000334778 A JP2000334778 A JP 2000334778A JP 2002138949 A JP2002138949 A JP 2002138949A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外形の大きさに対して吐出量が大きな多連型
のポンプ装置を提供すること。 【解決手段】 本発明は、多連型ポンプ装置10におい
て、少なくとも1対の隣合うピストンポンプ12a,1
2b;12b,12cにおけるピストン32の中心軸線
P間の間隔P2を、当該隣合うピストンポンプにおける
ピストンロッド20の中心軸線CR間の間隔P1よりも大
きくしたことを特徴としている。この構成では、ピスト
ンロッド20間の間隔及びシリンダ30の肉厚を従来と
同等とした場合、ピストン32の外径は従来のものより
も大きくすることができる。従って、ポンプ装置の吐出
量が増大する。また、ピストンロッド20を駆動する駆
動手段14については従来構成と同等の寸法のものを用
いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動力噴霧機や洗浄
機等で用いられるポンプ装置に関し、特に、複数の強制
弁式ピストンポンプを並設してなる多連型のポンプ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】農業用薬剤を噴霧するための動力噴霧機
等においては、吸込効率及び吐出効率の高さや小型軽量
化が可能なことから、強制弁式ないしはユニフロー式と
称される型式のピストンポンプから構成されたポンプ装
置が広く用いられている。従来の強制弁式ピストンポン
プは、例えば特開平11−50969号公報に開示され
ているように、ピストンに吸込弁が組み込まれたものが
一般的である。
【0003】より詳細に述べるならば、図9及び図10
に示すように、従来一般の強制弁式ピストンポンプ1に
おけるピストン2は、ピストンロッド3の先端に固定さ
れ流体通路用貫通孔4が形成されたストッパ5と、この
ストッパ5から他端側に所定の間隔を置いてピストンロ
ッド3に固定された弁座6と、ストッパ5と弁座6との
間にてピストンロッド3に遊嵌され且つシリンダ7の内
壁面に摺動可能に接する弁体8とから構成されている。
このような構成のピストン2を図9において矢印で示す
ようにシリンダ7の一端の吐出弁(図示しない)側に前
進させると、弁座6と弁体8が互いに密着し、液圧によ
り吐出弁が開放されて薬剤等の流体を吐き出す。また、
これと同時に、シリンダ7の他端側の吸込口(図示しな
い)から吸水が行われる。一方、ピストン2を逆方向に
移動させると、弁座6から弁体8が離れ、先に吸い込ま
れた流体が弁体8とピストンロッド3との間からストッ
パ5の貫通孔4を経て、ピストン2と吐出弁との間に送
られる。
【0004】また、ピストンポンプ1が1個のみである
と、吐出量がピストン2の位置により変化し脈動が生じ
るので、動力噴霧機等において用いられる従来のポンプ
装置は、通常、複数のピストンポンプ1が並設された多
連型とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
多連型ポンプ装置では、図9及び図10に示すように、
ピストン2がピストンロッド3に同軸に取り付けられて
いる。このため、ピストン2の外径は隣合うピストンロ
ッド3間の間隔によって規制される。すなわち、ピスト
ンロッド3間の間隔からシリンダ7の肉厚を引いた値が
ピストン2の外径(シリンダ7の内径)の最大値とな
る。
【0006】ピストンポンプ1においては、吐出量はス
トローク容積により定まるため、現状よりも吐出量を増
やそうとした場合、ピストンロッド3間を広げてピスト
ン2の外径を大きくするか、ピストン2のストロークを
大きくする必要がある。
【0007】しかし、いずれの場合も、ピストンポンプ
を駆動するための駆動手段(図1の符号14を参照)、
具体的にはコネクティングロッド及び/又はクランク軸
の大型化を招き、ポンプ装置全体が大型化してしまうと
いう問題がある。また、従来製品の部品、特にクランク
軸、コネクティングロッド及びクランクケースを援用す
ることができないので、不経済である。
【0008】また、クランク軸の回転数を上げることで
吐出量を増加させる方法もあるが、騒音や耐久性の低下
という問題がある。
【0009】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、外形の大きさに対して吐出量が大
きな多連型のポンプ装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、互いに平行に配置された複数のピストン
ポンプ(12)と、これらのピストンポンプ(12)を
駆動する駆動手段(14)とを備える多連型ポンプ装置
(10)において、各ピストンポンプ(12)を、シリ
ンダ(30)と、シリンダ(30)内で摺動すると共
に、シリンダ(30)の内部を吸込口(28)と連通す
る第1室(30a)と吐出口(38)に連通する第2室
(30b)とに仕切るピストン(32)であって、第1
室(30a)の側への移動時に開弁して第1室(30
a)及び第2室(30b)を互いに連通させ、第2室
(30b)の側への移動時に閉弁して第2室(30b)
内の流体を吐出口(38)に圧送すると共に第1室(3
0a)内に吸込口(28)から流体を吸い込む弁を有す
るピストン(32)と、ピストン(32)が取り付けら
れたピストンロッド(20)とから構成し、且つ、少な
くとも1対の隣合うピストンポンプ(12)におけるピ
ストン(32)の中心軸線(CP)間の間隔(P2)を、
当該隣合うピストンポンプ(12)におけるピストンロ
ッド(20)の中心軸線(CR)間の間隔(P1)よりも
大きくしたことを特徴としている。駆動手段(14)と
しては、回転駆動されるクランク軸(18)と、各ピス
トンポンプ(12)のピストンロッド(20)とクラン
ク軸(18)とを連結するコネクティングロッド(2
2)とを備えたものがある。
【0011】この構成においては、ピストンロッド(2
0)間の間隔及びシリンダ(30)の肉厚を従来と同等
とした場合、ピストン(32)の外径は従来のものより
も大きくすることができる。従って、ポンプ装置(1
0)の吐出量が増大する。また、ピストンロッド(2
0)を駆動する駆動手段(14)については従来構成と
同等の寸法のものをそのまま用いることができる。逆に
ピストン(32)間の間隔を従来と同一とした場合に
は、ピストンロッド(20)間の間隔は従来よりも小さ
くなるため、駆動手段(14)を小型化することが可能
となる。
【0012】本発明のポンプ装置(10)は、例えば3
個のピストンポンプ(12a,12b,12c)が一定
の間隔で配列されている場合においては、中央に配置さ
れているピストンポンプ(12b)におけるピストンロ
ッド(20)を対応のピストン(32)に同軸に取り付
け、外側に配置されているピストンポンプ(12a,1
2c)におけるピストンロッド(20)を対応のピスト
ン(32)に、当該ピストン(32)の中心軸線
(CP)から中央に配置されているピストンポンプ(1
2b)の側に偏倚して、取り付けることが有効である。
【0013】また、弁機能を有するピストン(32)の
構成としては、ピストンロッド(20)の一端に固定さ
れ流体通路用の貫通孔(50)が形成されたストッパ
(44,45)と、ストッパ(44,45)から他端側
に所定の間隔を置いてピストンロッド(20)に固定さ
れた弁座(46,47)と、ストッパ(44,45)と
弁座(46,47)との間にてピストンロッド(20)
に遊嵌され且つシリンダ(30)の内壁面に摺動可能に
接する弁体(48,49)とを備えるものがある。
【0014】かかる構成において、ピストン(32)の
中心軸線(CP)からピストンロッド(20)の中心軸
線(CR)が偏倚された状態でピストン(32)がピス
トンロッド(20)に取り付けられているピストンポン
プ(12a,12c)に関しては、ピストン(32)に
おけるストッパ(45)及び弁座(47)の、ピストン
ロッド(20)の中心軸線(CR)回りに関する位置を
定める位置決め手段(66,68)を備えることが好ま
しい。
【0015】また、ピストン(32)の弁座(47)
を、ピストン(32)の中心軸線(C P)及びピストン
ロッド(20)の中心軸線(CR)を結ぶ平面に直交す
ると共にピストンロッド(20)の中心軸線(CR)を
含む平面(P)よって第1部分(47a)と、この第1
部分よりも面積の小さな第2部分(47b)とに区切
り、第1部分(47a)の外面(ストッパとは反対側の
面)に対する流体抵抗を、第2部分(47b)の外面
(ストッパとは反対側の面)に対する流体抵抗よりも小
さくなるように形成することが、流体抵抗の違いにより
ピストン(32)等に発生する曲げ応力を低減するため
に望ましい。
【0016】そのための形状としては種々考えられる
が、少なくとも第1部分(47a)の外面を第1室(3
0a)の側に凸状となる球面の一部から構成し、当該第
1部分(47a)の外周部の肉厚が第2部分(47b)
の外周部の肉厚よりも薄くなるようにしたものが好まし
い。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態について詳細に説明するが、図中、同一又
は相当部分には同一符号を付することとする。
【0018】図1は、本発明により構成されたポンプ装
置10を示す縦断面図であり、図2は図1のポンプ装置
10の一部を示す水平断面図、図3は図2のIII−III線
に沿っての断面図である。図示のポンプ装置10は動力
噴霧機等に好適に用いられ、3個の強制弁式ピストンポ
ンプ12(以下、必要に応じて添字a,b,cを付す)
が並設されてなる主要部と、ピストンポンプ12を駆動
する駆動部(駆動手段)14とから構成された3連型で
ある。
【0019】駆動部14は、クランクケース16と、ク
ランクケース16の外部に配置される例えば電動モータ
等の駆動源(図示しない)と、クランクケース16内に
配置され且つ駆動源の回転軸に接続されるクランク軸1
8と、各ピストンポンプ12におけるピストンロッド2
0とクランク軸18とを連結するコネクションロッド2
2とから主として構成されている。
【0020】クランクケース16のピストンポンプ12
側の端部にはシリンダ元金具23が接続されている。こ
のシリンダ元金具23には、農業用薬剤等の流体を吸い
込む一つの吸込口28と、当該吸込口28から分岐して
各ピストンポンプ12に流体を輸送する分岐流路26が
形成されている。また、シリンダ元金具23には、クラ
ンクケース16側から流体が漏出しないよう、シール部
材24が設けられ、各ピストンロッド20の外周面に液
密に接している。
【0021】ポンプ装置10の主要部を構成する各ピス
トンポンプ12は、シリンダ30と、このシリンダ30
内に往復動可能に配置され且つシリンダ30内を第1室
30aと第2室30bに区切るピストン32とを備えて
いる。ピストン32はピストンロッド20の一端に取り
付けられている。ピストンロッド20の他端は駆動部1
4の方向に延び、前述したようにコネクティングロッド
22を介してクランク軸18に連結されている。ピスト
ン32は吸込弁としても機能するものであり、この点に
ついては後述する。
【0022】3本のシリンダ30は、互いに平行に且つ
図3に示すようにそれぞれの中心軸線CPが同一平面に
置かれるよう配置されており、図示実施形態においては
隣合うシリンダ30間は互いに密着されている。これら
のシリンダ30の一端はシリンダ元金具23に接続さ
れ、他端はシリンダ先金具34に接続されている。これ
により、3本のシリンダ30は一体化されている。
【0023】シリンダ先金具34内には、各シリンダ3
0の一端の開口部と連通する吐出流路36と、これらの
吐出流路36が合流し吐出口38に続く主流路40とが
形成されている。各吐出流路36には吐出弁42が設け
られている。吐出弁42は、シリンダ30内から主流路
40への流れのみを許容する逆止弁である。
【0024】図1〜図3から諒解される通り、互いに平
行に配置された3個のピストンポンプ12における中央
のものは、従来構成と実質的に同様である。すなわち、
中央のピストンポンプ12bにおけるシリンダ30、ピ
ストン32及びピストンロッド20は同軸に配置されて
いる。
【0025】中央のピストンポンプ12bにおけるピス
トン32は、図4に明示するように、ストッパ44と、
ストッパ44から駆動部14の側に所定の間隔を置いて
配置された弁座46と、ストッパ44と弁座46との間
に配置された弁体48とを備えている。
【0026】ストッパ44は、その外径がシリンダ30
の内径よりも小さな円形プレートであり、複数の流体流
通用の貫通孔50が形成されている。また、弁座46も
シリンダ30の内径より小さな外径の円形プレートであ
るが、貫通孔等は形成されていない。弁座46及びスト
ッパ44の中央には貫通孔52,54が形成されてお
り、これらの貫通孔に、ピストンロッド20の先端部に
形成された縮径部56が通されるようになっている。弁
体48は、内径がピストンロッド20の縮径部56の外
径よりも大きく且つ弁座46側の端面が弁座46の内面
(ストッパ44側の表面)に密着可能となっている環状
体58と、この環状体58の外周に装着されシリンダ3
0の内壁面に摺動可能に接する環状のピストンパッキン
60とから構成されている。
【0027】このようなピストン32は、弁座46、弁
体48及びストッパ44の順番でピストンロッド20の
縮径部56に嵌合し、縮径部56の先端に形成されたね
じ部にナット62を螺合させることで、ピストンロッド
20に取り付けられる。なお、符号64は弁座46とス
トッパ44との間の間隔を維持するために、ピストンロ
ッド20の縮径部56に嵌合されたスペーサである。
【0028】両側のピストンポンプ12a,12cにお
けるピストン32もまた、図5に示すように(図5はピ
ストンポンプ12aに関するものであるが、ピストンポ
ンプ12cはピストンポンプ12aとは鏡像関係にある
ので、図示は省略する)、ストッパ45、弁座47及び
弁体49をその構成要素としている。弁体49について
は中央の弁体48と同一であり、ストッパ45及び弁座
も中央のストッパ44及び弁座46と同一外径の円形プ
レートである点で同一である。ストッパ45は複数の流
体通路用の貫通孔50も有している。
【0029】しかしながら、これらのピストンポンプ1
2a,12cにおいては、ピストンロッド20は、その
中心軸線CRがピストン32の中心軸線CPとは平行であ
るが、中央のピストンポンプ12bの側に偏倚した位置
となるように配置されていることから、ストッパ45及
び弁座47は、中央のストッパ44及び弁座46と相違
して、ピストンロッド20に取り付けるための貫通孔5
3,55が偏心して設けられている(図6及び図7参
照)。
【0030】また、図3に示すように、3本のピストン
ロッド20の中心軸線CRは、ピストン32ないしはシ
リンダ30の中心軸線CPを含む平面に置かれ、隣合う
ピストンロッド20の中心軸線CR間の間隔P1は等しく
されることが、一般的な構成のコネクティングロッド2
2及びクランク軸18を用いることができるので好適で
ある。斯くして、隣合うピストン32の中心軸線CP
の間隔P2は、隣合うピストンロッド20の中心軸線CR
間の間隔P1よりも大きくなっている。
【0031】ところで、ピストン32の各構成要素はシ
リンダ30と同軸である必要があるため、両側のピスト
ンポンプ12a,12cにおけるストッパ45及び弁座
47は、ピストンロッド20に対する周方向の向きが常
に一定でなければならない。そこで、ストッパ45及び
弁座47と、ピストンロッド20の縮径部56との間に
位置決め手段を設けることが好ましい。本実施形態で
は、位置決め手段として、図6及び図7に示すように、
ストッパ45と弁座47の貫通孔53,55のそれぞれ
に、互いに平行な1対のオリエンテーションフラット6
6を設けると共に、ピストンロッド20の縮径部56の
側面に互いに平行な1対の平面68を設けて、その断面
形状を当該貫通孔53,55と相補的な形状としてい
る。これにより、ピストンロッド20の位置が定まれ
ば、当該ピストンロッド20に取り付けられたピストン
32のストッパ45及び弁座47の向きは一義的に定ま
り、シリンダ30に対してピストン32の各構成要素を
同軸に維持することが可能となる。これは、ピストン3
2のシリンダ30に対する組付け作業を容易化するもの
でもある。なお、位置決め手段としてはキー及びキー溝
のようなものであってもよい。
【0032】ここで、隣合うピストンロッド20の中心
軸線CR間の間隔P1が、図9及び図10に示す如き従来
のポンプ装置におけるものと同一であるとした場合、隣
合うピストン32の中心軸線CP間の間隔P2を従来のも
のよりも大きくできることは理解されよう。言い換える
ならば、ピストンロッド20を含む駆動部14の構成を
従来のものから変更することなく、各ピストン32の外
径(シリンダ30の内径)を大きくすることができるの
で、ポンプ装置10全体の吐出量を増加させることがで
きる。駆動部14の構成の変更が不要であるということ
は、従来機との互換性を保ち、部品の援用を可能とする
ので、経済的効果もある。
【0033】逆に、本実施形態におけるシリンダ30の
内径を従来構成のシリンダ30の内径と同一とした場
合、ピストンロッド20の中心軸線CR間の間隔P1、ひ
いてはコネクティングロッド22間の間隔及びクランク
軸18の全長を小さくすることができるので、駆動部1
4を小型化することができる。
【0034】更に、シリンダ30の内径は従来構成と同
一とし、シリンダ30の肉厚を厚くすることもできる。
かかる場合、吐出圧を高めることができるので、動力噴
霧機において当該ポンプ装置10を用いた場合、噴霧距
離を伸ばすことが可能である。
【0035】上述したような構成のポンプ装置10の作
用について次に説明する。
【0036】駆動源(図示しない)を駆動させ、クラン
ク軸18を所定の方向に回転させると、その回転力がコ
ネクティングロッド22及びピストンロッド20を経て
伝えられ、各ピストン32がシリンダ30内を往復動す
る。
【0037】ピストン32が第2室30bの側から第1
室30aの側に移動すると、ピストン32を構成する弁
体48,49は、ピストンパッキン60とシリンダ30
の内壁面との間の摩擦力、及び流体からの圧力を受け、
ストッパ44,45側に移動してこれに当接し、弁座4
6,47からは分離する。この状態においては、弁座4
6,47とシリンダ30との間、弁体48,49とピス
トンロッド20との間、及び、ストッパ44,45の貫
通孔50が開放され、第1室30aと第2室30bとは
互いに連通した状態となる。これにより、第1室30a
内に既に存在する流体はピストン32の移動に伴い第2
室30bに移動する。
【0038】この吸込工程においては、弁座46,47
に貫通孔が形成されていないので、比較的大きな負荷を
流体から受ける。この負荷は、両側のピストンポンプ1
2a,12cにおいてはピストンロッド20がピストン
32に偏心して配置されているので、過大な応力を発生
させる原因となるおそれがある。そこで、図5に明示す
るように、弁座47の外面(駆動部14側の表面)を特
殊形状とすることが好ましい。
【0039】より詳細に述べる。まず、図5及び図7に
示すように、弁座47を第1部分47aと第2部分47
bとから構成されているものとする。この第1部分47
aと第2部分47bとは、ピストン32の中心軸線CP
及びピストンロッド20の中心軸線CRを結ぶ平面に直
交すると共にピストンロッド20の中心軸線CRを含む
平面Pより区切られたものである。第1部分47aの外
面の面積は、第2部分47bの外面の面積よりも大き
い。従って、第1部分47a及び第2部分47bが共に
平坦なものであるならば、流体による負荷は、第1部分
47aの方が第2部分47bよりも大きく作用すること
になり、弁座47自体に曲げ応力を作用させ、弁座47
を支持しているピストンロッド20にも曲げ応力が作用
することになる。そこで、図示実施形態では、第1部分
47aに作用する負荷が第2部分47bに作用する負荷
と同程度となるように、弁座47の外面を、中心が第2
室30b側にあり第1室30a側に凸状となる球面の一
部から構成すると共に、第1部分47aの外周部の肉厚
が第2部分47bの外周部よりも大きくしている。これ
により、中心軸線CRに対する第1部分47aの外面の
平均傾斜角度は第2部分47bよりも鋭角となるので、
第1部分47bにて受ける流体圧は第2部分47bに比
して分散されることになる。よって、中心軸線CRに対
して比較的に大きな角度となっている第2部分47bの
外面に対する流体による負荷が第1部分47aの外面に
対するものと平衡され、曲げ応力の発生が防止或いは抑
制されることになる。勿論、第1部分47aの形状は、
第2部分47bよりも流体抵抗の小さいものであれば良
いので、その形状は図示のものに限られない。
【0040】なお、中央のピストンポンプ12bに関し
ては、ピストンロッド20とピストン32とは同軸に配
置されているので、上述したような曲げ応力の問題はな
く、弁座46を特殊形状にする必要はない。
【0041】ピストン32が第1室30aの側から第2
室30bの側に移動すると、上述とは逆に弁体48,4
9が弁座46,47側に移動し、弁体48,49の環状
体58の端面と弁座46,47の内面とが密着する。弁
座46,47は貫通孔が設けられておらず、弁体48,
49のピストンパッキン60は環状体58及びシリンダ
30の間を封止しているので、弁体48,49と弁座4
6,47が接した状態では、第1室30aと第2室30
bとの間はピストン32により液密に仕切られる。この
状態で、ピストン32を第2室30b側に移動させる
と、第2室30b内の流体はシリンダ先金具34内の吐
出弁42を開き、外部に吐き出される。同時に、第1室
30aは負圧となるので、シリンダ元金具23の吸込口
28から流体が第1室30aに吸い込まれる。
【0042】この吐出工程と吸込工程を繰り返すこと
で、流体は吸込口28から吐出口38へと一方向に安定
して流れる。
【0043】以上、本発明の好適な実施形態について使
用際に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されな
いことは言うまでもない。
【0044】例えば、上記実施形態では、ピストンポン
プ12のシリンダ30の中心軸線C P及びピストンロッ
ド20の中心軸線CRが同一平面に配置されているが、
図8に示すように、断面において3本のシリンダ30を
二等辺三角形の如く配置することも考えられる。この場
合、全てのピストンポンプ12について、ピストン32
の中心軸線CPとピストンロッド20の中心軸線CRをず
らして配置し、3本のピストンロッド20の中心軸線C
Rが同一平面上に置かれるようにすることが、駆動部の
構成の変更を不要とするので好ましい。図8からも理解
されるように、かかる配置では、隣合うピストンポンプ
12のシリンダ30の中心軸線CP間の間隔P3を隣合う
ピストンロッド20の中心軸線CR間の間隔P4よりも、
図1〜図3に示す構成に比して、更に大きくすることが
できるので、吐出量を一層増やすことが可能となる。
【0045】また、上記実施形態は3連型のポンプ装置
に関するものであるが、2連型及び4連型以上のポンプ
装置の全てに本発明は適用可能である。
【0046】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、複
数のピストンポンプからなる多連型ポンプ装置におい
て、隣合うピストンロッドの中心軸線間の間隔が従来構
成と同一であっても、ピストンの外径を大きくすること
が可能となるため、ポンプ装置の外形を小さく維持した
まま、吐出量を増加させることができる。
【0047】また、吐出量を従来のものと同一とした場
合には、ピストンロッドを動かすための駆動部の機構を
小さくすることができるので、ポンプ装置の小型化が可
能となり、作業性や取扱い性が向上する、という効果も
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による3連型ポンプ装置の縦断面図であ
る。
【図2】図1に示すポンプ装置の水平断面図であり、主
要部を拡大して示す図である。
【図3】図2におけるIII−III線に沿っての断面図であ
る。
【図4】中央のピストンポンプにおけるピストンの構成
を示す断面図である。
【図5】外側のピストンポンプにおけるピストンの構成
を示す断面図である。
【図6】図5のピストンにおけるストッパを示す正面図
である。
【図7】図5のピストンにおける弁座を示す正面図であ
る。
【図8】ピストンポンプの配置構成を変更した例を示す
図3と同様な断面図である。
【図9】従来のポンプ装置の一部を示す水平断面図であ
る。
【図10】図9のX−X線に沿って断面図である。
【符号の説明】
10…ポンプ装置、12(12a,12b,12c)…
ピストンポンプ、14…駆動部(駆動手段)、18…ク
ランク軸、20…ピストンロッド、22…コネクション
ロッド、28…吸込口、30…シリンダ、30a…第1
室、30b…第2室、32…ピストン、38…吐出口、
44,45…ストッパ、46,47…弁座、48,49
…弁体、50…貫通孔、58…環状体、60…ピストン
パッキン、66,68…オリエンテーションフラット
(位置決め手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H070 AA07 BB03 BB16 CC21 DD11 3H071 AA01 BB01 CC13 DD01 DD43 3H075 AA09 BB03 CC25 DA03 DA04 DB03 DB29

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに平行に配置された複数のピストン
    ポンプ(12)と、前記ピストンポンプ(12)を駆動
    する駆動手段(14)とを備える多連型ポンプ装置(1
    0)において、 前記ピストンポンプ(12)が、 シリンダ(30)と、 前記シリンダ(30)内で摺動すると共に、前記シリン
    ダ(30)の内部を吸込口(28)と連通する第1室
    (30a)と吐出口(38)に連通する第2室(30
    b)とに仕切るピストン(32)であって、前記第1室
    (30a)の側への移動時に開弁して前記第1室(30
    a)及び前記第2室(30b)を互いに連通させ、前記
    第2室(30b)の側への移動時に閉弁して前記第2室
    (30b)内の流体を前記吐出口(38)に圧送すると
    共に前記第1室(30a)内に前記吸込口(28)から
    流体を吸い込む弁を有するピストン(32)と、 前記ピストン(32)が取り付けられたピストンロッド
    (20)とを備え、 少なくとも1対の隣合う前記ピストンポンプ(12)に
    おける前記ピストン(32)の中心軸線(CP)間の間
    隔(P2)が、当該隣合うピストンポンプ(12)にお
    ける前記ピストンロッド(20)の中心軸線(CR)間
    の間隔(P1)よりも大きくされている多連型ポンプ装
    置。
  2. 【請求項2】 3個の前記ピストンポンプ(12a,1
    2b,12c)が一定の間隔で配列されている場合にお
    いて、中央に配置されている前記ピストンポンプ(12
    b)における前記ピストンロッド(20)が対応のピス
    トン(32)に同軸に取り付けられ、外側に配置されて
    いる前記ピストンポンプ(12a,12c)における前
    記ピストンロッド(20)が対応のピストン(32)
    に、当該ピストン(32)の中心軸線(CP)から中央
    に配置されている前記ピストンポンプ(12c)の側に
    偏倚して取り付けられている請求項1に記載の多連型ポ
    ンプ装置。
  3. 【請求項3】 前記ピストン(32)が、 前記ピストンロッド(20)の一端に固定され流体通路
    用の貫通孔(50)が形成されたストッパ(44,4
    5)と、 前記ストッパ(44,45)から他端側に所定の間隔を
    置いて前記ピストンロッド(20)に固定された弁座
    (46,47)と、 前記ストッパ(44,45)と前記弁座(46,47)
    との間にて前記ピストンロッド(20)に遊嵌され且つ
    前記シリンダ(30)の内壁面に摺動可能に接する弁体
    (48,49)とを備える請求項1又は2に記載の多連
    型ポンプ装置。
  4. 【請求項4】 前記ピストン(32)の中心軸線
    (CP)から前記ピストンロッド(20)の中心軸線
    (CR)が偏倚された状態で前記ピストン(32)が前
    記ピストンロッド(20)に取り付けられている前記ピ
    ストンポンプ(12a,12c)において、 前記ピストン(32)における前記ストッパ(45)及
    び前記弁座(47)の、前記ピストンロッド(20)の
    中心軸線(CR)回りに関する位置を定める位置決め手
    段(66,68)を備える請求項3に記載の多連型ポン
    プ装置。
  5. 【請求項5】 前記ピストン(32)の中心軸線
    (CP)から前記ピストンロッド(20)の中心軸線
    (CR)が偏倚された状態で前記ピストン(32)が前
    記ピストンロッド(20)に取り付けられている前記ピ
    ストンポンプ(12a,12c)において、 前記ピストン(32)の前記弁座(47)が、前記ピス
    トン(32)の中心軸線(CP)及び前記ピストンロッ
    ド(20)の中心軸線(CR)を結ぶ平面に直交すると
    共に前記ピストンロッド(20)の中心軸線(CR)を
    含む平面(P)により区切られた第1部分(47a)
    と、前記第1部分よりも小さな面積の第2部分(47
    b)とを有し、 前記ストッパ(45)とは反対側の前記第1部分(47
    a)の表面に対する流体による負荷が、前記ストッパ
    (45)とは反対側の前記第2部分(47b)の表面に
    対する流体による負荷よりも小さくなるように構成され
    ている請求項3又は4に記載の多連型ポンプ装置。
  6. 【請求項6】 少なくとも前記第1部分(47a)の前
    記表面を前記第1室(30a)の側に凸状となる球面の
    一部から構成し、当該第1部分(47a)の外周部の肉
    厚が前記第2部分(47b)の外周部の肉厚よりも薄く
    なるようにした請求項5に記載の多連型ポンプ装置。
  7. 【請求項7】 前記駆動手段(14)が、回転駆動され
    るクランク軸(18)と、前記ピストンポンプ(12)
    の前記ピストンロッド(20)と前記クランク軸(1
    8)とを連結するコネクティングロッド(22)とを備
    えている請求項1〜6のいずれか1項に記載の多連型ポ
    ンプ装置。
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