JP2002136156A - ピエゾアクチュエータ駆動回路および燃料噴射装置 - Google Patents

ピエゾアクチュエータ駆動回路および燃料噴射装置

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JP2002136156A JP2000319534A JP2000319534A JP2002136156A JP 2002136156 A JP2002136156 A JP 2002136156A JP 2000319534 A JP2000319534 A JP 2000319534A JP 2000319534 A JP2000319534 A JP 2000319534A JP 2002136156 A JP2002136156 A JP 2002136156A
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通泰 森次
Yasuyuki Sakakibara
康行 榊原
Toshihiko Ito
猪頭  敏彦
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピエゾスタックへの供給エネルギーを高精度
で制御する事である。 【解決手段】 ピエゾスタック2Aの充電を、オンオフ
を繰り返すスイッチング素子14のオン期間に直流電源
11からインダクタ13を介して、オフ期間にダイオー
ド151によりインダクタ13にフライホイール電流を
流して行う回路において、スイッチング素子14を制御
する制御回路18を、オン期間が一定となるように設定
して、ピエゾスタック2Aの充電が進みピエゾスタック
電圧が高くなるほど充電電流が減少するようにする。ピ
エゾスタック静電容量の増大等でピエゾスタック電圧の
上昇速度を抑制する方向に状態が変化しても、そのこと
が充電電流の上昇速度を上げ、結果的にピエゾスタック
電圧の上昇速度が大きく変わらないようにする。これに
より充電電流の減少速度が変わらないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はピエゾアクチュエー
タ駆動回路および燃料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ピエゾアクチュエータはPZT等の圧電
材料の圧電作用を利用したもので、容量性素子であるピ
エゾスタックが充放電により伸長または縮小してピスト
ン等を直線動する。例えば、内燃機関の燃料噴射装置に
おいて、燃料噴射用のインジェクタの開閉弁の切り替え
をピエゾアクチュエータにより行うものが知られてい
る。
【0003】ピエゾアクチュエータの駆動用の、ピエゾ
アクチュエータ駆動回路は、例えば、ピエゾスタックに
直流電源からインダクタを介して通電するピエゾスタッ
クへの第1の通電経路と、前記インダクタと前記ピエゾ
スタックとダイオードとが直列に接続された第2の通電
経路とを有しており、第1の通電経路には、その途中に
設けられたオンオフを繰り返すスイッチング素子のオン
期間に漸増する第1の充電電流が流れ、第2の通電経路
には、前記スイッチング素子のオフ期間にフライホイー
ル電流としての漸減する第2の充電電流が流れる。そし
てオンオフ回数に応じてピエゾスタックの充電量が増加
していき、ピエゾスタックの両端間電圧が上昇してい
く。これは複数スイッチング方式として知られている。
【0004】図15はピエゾアクチュエータ駆動回路に
おけるピエゾスタックの充電制御の代表例を示すもの
で、スイッチング素子の制御回路はピエゾスタック電流
が予め設定した電流値IpPEAK に達するとスイッチング
素子をオフし、ピエゾスタック電流が0になるとスイッ
チング素子をオンする。しかして、充電期間の平均電流
をI、充電期間の長さをtとして、充電電荷量Q=I×
tとなる。ここで、平均電流Iは、充電電流の波形が略
三角波となるので、前記電流値(以下、ピーク電流値と
いう)IpPEAK を用いてIpPEAK /2と表せ、全体的に
定電流で充電がなされる。また、ピエゾスタックの静電
容量をCとして、ピエゾスタック両端間電圧V=Q/
C、ピエゾスタックに供給されるエネルギーE=(1/
2)CV2 (=(1/2)Q2 /C)であるから、ピエ
ゾスタック両端間電圧Vは充電期間の長さtに比例して
上昇し、ピエゾスタックに供給されるエネルギーEは二
次曲線を描いて上昇する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、インジェク
タの構成を、ノズル内のニードルにコモンレールから供
給された燃料の圧力が閉弁方向に付勢し、ピエゾスタッ
クがニードルを加圧室内の燃料圧を介して間接的に押圧
駆動して開弁するようになっている燃料噴射装置におい
ては、コモンレール内の燃料圧力が高いほどこれと対抗
するピエゾスタックは大きな押圧力を出力する必要があ
るが、特公平6−12101号公報には、検出したコモ
ンレール内燃料圧力に応じてピエゾスタックへの供給電
荷量を制御し、ニードルへの押圧力の適正化を図ったも
のが提案されている。かかるコモンレール内燃料圧力を
入力とするピエゾスタックへの供給電荷量の制御に用い
られるピエゾアクチュエータ駆動回路には、より精密に
充電を制御し得るものが必要となる。
【0006】一般的にピエゾスタックを含め容量性素子
は静電容量が温度の上昇で大きく増大する。例えば、−
20〜160°Cの温度範囲で、インダクタ等ではイン
ダクタンスが数%程度の変化に止まるのに対して、ピエ
ゾスタックでは静電容量が前記温度範囲において数倍程
度変化する大きな温度依存性を示す。このため、例え
ば、電荷量Qを正確に制御しても、前記のごとく、ピエ
ゾスタックの両端間電圧Vや供給エネルギーEは静電容
量Cをパラメータとして含むから、前記図13に示すよ
うに、ピエゾスタック両端間電圧V、供給エネルギーE
が静電容量Cに反比例して大きく変化する。
【0007】特開平11−31755号公報には、ピエ
ゾスタックの両端間電圧や充電中のピエゾスタックの伸
長量の挙動を監視してその結果をスイッチング素子の作
動に反映せしめることで、ピエゾスタックの静電容量の
温度依存性を吸収するようにしたものが記載されてい
る。例えば、ピエゾスタック両端間電圧Vが所定値Vth
に達するまでの時間tc1,tc2は、前記電荷Q、ピエゾ
スタック両端間電圧Vの各式から前記時間tc1の場合は
V=I×tc1/C、前記時間tc2の場合はV=I×tc2
/Cとなるから、これより、温度変動等に基因してピエ
ゾスタックの静電容量Cが変動してもピーク電流値IpP
EAK の設定値等にフィードバックして対応することがで
きる。
【0008】しかしながら、前記特開平11−3175
5号公報記載の技術では、演算負担が大きくコストアッ
プする。
【0009】本発明は前記実情に鑑みなされたもので、
過重な演算負担を伴わずに高精度でピエゾスタックを制
御することのできるピエゾアクチュエータ駆動回路およ
び燃料噴射装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、ピエゾアクチュエータに設けられたピエゾスタック
に直流電源からインダクタを介して通電する第1の通電
経路を有し、該通電経路には、その途中に設けられてオ
ンオフを繰り返すスイッチング素子のオン期間に漸増す
る第1の充電電流を流し、前記インダクタと前記ピエゾ
スタックとダイオードとが直列に接続された第2の通電
経路を有し、該通電経路には、前記スイッチング素子の
オフ期間にフライホイール作用で漸減する充電電流を流
し、前記スイッチング素子をオンオフ制御する制御手段
を有するピエゾアクチュエータ駆動回路において、前記
制御手段は、前記スイッチング素子のオン期間の長さ
が、所定のオン期間長さとなるように設定する。
【0011】ピエゾスタックの充電が進むにつれてピエ
ゾスタックの両端間電圧が上昇するので、スイッチング
素子のオン期間にインダクタに印加される電圧は漸次低
くなる。これにより、誘導起電力も漸次小さくなるか
ら、オン期間におけるインダクタに流れる電流の勾配す
なわちピエゾスタックへの充電電流の勾配もピエゾスタ
ックの充電が進むにつれて小さくなる。本発明ではオン
期間を一定とすることで、オンオフ1周期における充電
電流のピーク値が充電が進むにつれて低下する。すなわ
ち、ピエゾスタックの充電が進むにつれて、前記ピエゾ
スタック両端間電圧とは逆に充電電流が三角波形をとり
ながら全体的にみて減少する。
【0012】ここで、ピエゾスタックの静電容量が増大
したとすると、これはピエゾスタック両端間電圧の上昇
速度を抑制する方向に作用する。このピエゾスタック両
端間電圧の上昇速度に対する抑制方向の作用は、インダ
クタへの印加電圧の低下速度を抑制する方向に作用し、
したがって、全体的にみた充電電流の減少速度を抑制す
る方向に作用する。これはピエゾスタックへの充電速度
を増大する方向に作用するから、ピエゾスタックの静電
容量が増大しても、ピエゾスタック両端間電圧の上昇速
度はあまり抑制されない。
【0013】これにより、全体的にみた充電電流につい
ても、ピエゾスタックの静電容量が増大しても、減少速
度はあまり抑制されない。
【0014】しかも、ピエゾスタック両端間電圧の上昇
速度の抑制作用は、ピエゾスタックへのエネルギー供給
速度を減少する方向に作用し、充電電流の減少抑制作用
は、ピエゾスタックへのエネルギー供給速度を増大する
方向に作用するから、これらが相殺して、供給エネルギ
ーの経時プロファイルはピエゾスタックの静電容量の変
動によらず略一定となる。
【0015】したがって、ピエゾスタックの静電容量の
変化を検出して充電制御にフィードバックすることな
く、ピエゾスタックへの供給エネルギーをオープンルー
プにて好適に制御することができる。
【0016】請求項2記載の発明では、請求項1の発明
の構成において、前記スイッチング素子のオン期間から
オフ期間に切り換わる時の充電電流を検出する電流検出
手段を具備せしめ、前記制御手段は、予め設定した所定
の時期に行う前記ピエゾスタックの充電制御において、
少なくとも1回目のオン期間は、検出された充電電流が
予め設定した電流値になるまでとし、その時の前記スイ
ッチング素子のオン期間の長さにより前記オン期間長さ
が再設定されるように設定する。
【0017】インダクタのインダクタンスの大きさによ
ってオン期間における充電電流の勾配が異なるが、1回
目のオン期間の終期における充電電流すなわち前記充電
電流のピーク値が前記予め設定した電流値となるように
オン期間の長さが設定されるので、全体的にみた充電電
流の経時プロファイルがインダクタのインダクタンスに
よらず略一定となる。したがって、ピエゾスタックの両
端間電圧やピエゾスタックへの供給エネルギーの経時プ
ロファイルも略一定となる。これにより、インダクタの
個体差に基因する充電特性を軽減することができる。
【0018】請求項3記載の発明では、コモンレールか
ら供給される高圧の燃料の噴射用のノズル部と、燃料の
噴射と停止とを切り換える弁体であって、その開閉作動
用として前記高圧燃料の圧力が作用する弁体と、前記高
圧燃料圧力に抗して前記弁体を作動せしめる押圧力を出
力するピエゾアクチュエータと、前記ピエゾアクチュエ
ータを駆動する請求項1または2いずれか記載のピエゾ
アクチュエータ駆動回路とを具備する構成とする。
【0019】コモンレール式の燃料噴射装置を、ピエゾ
スタックに、燃料噴射/停止切り替え制御用のエネルギ
ーを環境温度等の変化によらず高精度でかつ簡単なオー
プンループ制御で供給するように構築することができ
る。
【0020】請求項4記載の発明では、請求項3の発明
の構成において、前記コモンレール内の燃料圧力を検出
する圧力検出手段を具備せしめ、かつ、前記ピエゾアク
チュエータ駆動回路を、前記ピエゾスタックの充電量を
可変に構成し、前記制御手段は、検出された前記コモン
レール内燃料圧力が高いほど前記ピエゾスタックの充電
量が多くなるように設定する。
【0021】コモンレール内燃料圧力に抗して弁体を作
動し得る押圧力を過不足のない適正な大きさに制御する
ことができる。
【0022】請求項5記載の発明では、請求項4の発明
の構成において、前記直流電源を、出力電圧を可変に構
成し、前記制御手段は、前記直流電源を制御するととも
に、検出された前記コモンレール内燃料圧力が高いほど
前記直流電源の出力電圧が高くなるように設定する。
【0023】直流電源の出力電圧が高いほど充電電流が
大きく、ピエゾスタックの充電量が増大する。
【0024】請求項6記載の発明では、請求項4の発明
の構成において、前記制御手段は、検出された前記コモ
ンレール内燃料圧力が高いほど前記スイッチング素子の
オフ期間が短くなるように設定する。
【0025】オフ期間において、その長さに応じて、充
電電流が0まで減少した後に充電休止期間が設けられる
ので、オフ期間を短くしたときには平均の充電電流が多
くなり、ピエゾスタックの充電量が増大する。
【0026】請求項7記載の発明では、請求項4の発明
の構成において、前記スイッチング素子のオン期間から
オフ期間に切り換わる時の充電電流を検出する電流検出
手段を具備せしめ、前記制御手段は、前記ピエゾスタッ
クの充電制御において、1回目のオン期間は、検出され
た充電電流が指令電流値になるまでとし、その時の前記
スイッチング素子のオン期間の長さにより前記オン期間
長さが再設定されるように、かつ、検出された前記コモ
ンレール内燃料圧力が高いほど前記指令電流値が大きく
なるように設定する。
【0027】平均の充電電流はオン期間長さが長いほど
増大するから、ピエゾスタックの充電量が増大する。
【0028】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1に本発明を
適用したピエゾアクチュエータ駆動回路の構成を示す。
ピエゾアクチュエータ駆動回路はコモンレール式の4気
筒ディーゼルエンジンの燃料噴射装置に適用されたもの
で、燃料噴射装置の全体構成については後述する。ピエ
ゾアクチュエータ駆動回路1は、車載のバッテリ11
1、バッテリ111から数十〜数百Vの直流電圧を発生
するDC−DCコンバータ112、およびその出力端に
並列に接続されたバッファコンデンサ113により直流
電源11を構成し、ピエゾスタック2A,2B,2C,
2Dの充電用の電圧を出力する。DC−DCコンバータ
112はバッテリ111と直列にインダクタ1121と
スイッチング素子1122が接続され、スイッチング素
子1122のオン時にインダクタ1121に蓄積された
エネルギーが、スイッチング素子1122のオフ時に、
前記エネルギーにより逆起電力を発生するインダクタ1
121からダイオード1123を介してコンデンサ11
3に充電される。バッファコンデンサ113は比較的静
電容量の大きなもので構成され、ピエゾスタック2A〜
2Dへの充電作動時にも略一定の電圧値を保つようにな
っている。
【0029】直流電源11のバッファコンデンサからピ
エゾスタック2A〜2Dにインダクタ13を介して通電
する第1の通電経路12aが設けてあり、通電経路12
aには、バッファコンデンサ113とインダクタ13間
にこれらと直列に第1のスイッチング素子14が介設さ
れている。第1のスイッチング素子14はMOSFET
で構成され、その寄生ダイオード(以下、第1の寄生ダ
イオードという)141がバッファコンデンサ113の
両端間電圧に対して逆バイアスとなるように接続され
る。また、インダクタ13とピエゾスタック2A〜2D
は第2の通電経路12bを形成しており、この通電経路
12bは、インダクタ13と第1のスイッチング素子1
4の接続中点に接続される第2のスイッチング素子15
を有し、インダクタ13、ピエゾスタック2A〜2D、
第2のスイッチング素子15により閉回路を形成してい
る。第2のスイッチング素子15もMOSFETで構成
され、その寄生ダイオード(以下、第2の寄生ダイオー
ドという)151がバッファコンデンサ113の両端間
電圧に対して逆バイアスとなるように接続される。
【0030】通電経路12a,12bはピエゾスタック
2A〜2Dのそれぞれに共通であり、また、次のように
駆動対象としてのピエゾスタック2A〜2Dが選択でき
る。すなわち、ピエゾスタック2A〜2Dのそれぞれに
は直列にスイッチング素子(以下、適宜、選択スイッチ
ング素子という)16A,16B,16C,16Dが1
対1に接続されて、噴射気筒のインジェクタのピエスタ
ック2A〜2Dに対応する選択スイッチング素子16A
〜16Dがオンされる。選択スイッチング素子16A〜
16DはMOSFETが用いられており、その寄生ダイ
オード(以下、選択寄生ダイオードという)161A,
161B,161C,161Dは、バッファコンデンサ
113に対して逆バイアスとなるように接続されてい
る。
【0031】ピエゾスタック2A〜2Dは、後述するよ
うに、各気筒に設けられたインジェクタ4(図2、図
3)の燃料噴射と停止の切り替え用としてインジェクタ
4のそれぞれに搭載される。
【0032】スイッチング素子14,15,16A〜1
6Dの各ゲートには制御回路18からそれぞれ制御信号
が入力しており、前記のごとく選択スイッチング素子1
6A〜16Dのいずれかをオンして駆動対象のピエゾス
タック2A〜2Dが選択されるとともに、スイッチング
素子14,15のゲートにはパルス状の制御信号が入力
してスイッチング素子14,15をオンオフし、ピエゾ
スタック2A〜2Dの充電制御および放電制御を行うよ
うになっている。
【0033】また、制御回路18には、後述する燃料噴
射制御全体を司る後述するECUからの噴射信号が入力
している。噴射信号は噴射期間に対応する「L」と
「H」よりなる二値信号であり、制御回路18は噴射信
号の立ち上がりでピエゾスタック2A〜2Dの充電を開
始し、噴射信号の立ち下がりでピエゾスタック2A〜2
Dを放電する。
【0034】また、制御回路18にはピエゾスタック2
A〜2Dに共通にこれらのそれぞれと直列に接された抵
抗器17の両端間電圧が入力しており、ピエゾスタック
2A〜2Dの充電電流、放電電流を検出するようになっ
ている。
【0035】図2にピエゾスタック2A〜2Dが搭載さ
れる燃料噴射用のインジェクタ4を有し構成されるディ
ーゼルエンジンのコモンレール式の燃料噴射装置の構成
を示し、図3にインジェクタ4の構造を示す。図例はピ
エゾスタック2Aが搭載されたものであるが、どのピエ
ゾスタック2A〜2Dが搭載されるものも同じ構造であ
る。ディーゼルエンジンの気筒数分のインジェクタ4が
各気筒に対応して設けられ(図例ではインジェクタ4は
1つのみ図示)、供給ライン55を介して連通する共通
のコモンレール54から燃料の供給を受け、インジェク
タ4から各気筒の燃焼室内に略コモンレール54内の燃
料圧力(以下、コモンレール圧力)に等しい噴射圧力で
燃料を噴射するようになっている。コモンレール54に
は燃料タンク51の燃料が高圧サプライポンプ53によ
り圧送されて高圧で蓄えられる。
【0036】また、コモンレール54からインジェクタ
4に供給された燃料は、上記燃焼室への噴射用の他、イ
ンジェクタ4の制御油圧等としても用いられ、インジェ
クタ4から低圧のドレーンライン56を経て燃料タンク
51に還流するようになっている。
【0037】圧力センサ57はコモンレール54に設け
られてコモンレール圧力を検出し、その検出結果に基づ
いてECU3が調量弁52を制御してコモンレール54
への燃料の圧送量を調整し、コモンレール圧力を他のセ
ンサ入力等により知られる運転条件に応じた適正な噴射
圧となるように制御する。
【0038】図3に示すごとく、インジェクタ4は棒状
体で、図中下側部分がエンジンの図略の燃焼室壁を貫通
して燃焼室内に突出するように取り付けられている。イ
ンジェクタ4は下側から順にノズル部4a、背圧制御部
4b、ピエゾアクチュエータ4cとなっている。
【0039】ノズル部4aの本体404内にニードル4
21がその後端部にて摺動自在に保持されており、ニー
ドル421はノズル本体404の先端部に形成された環
状シート4041に着座または離座する。ニードル42
1の先端部の外周空間405には高圧通路401を介し
てコモンレール54から高圧燃料が導入され、ニードル
421の離座時に噴孔403から燃料が噴射される。ニ
ードル421にはその環状段面4211に前記高圧通路
401からの燃料圧がリフト方向(上向き)に作用して
いる。
【0040】ニードル421の後方には高圧通路401
からインオリフィス407を介して制御油としての燃料
が導入されており、ニードル421の背圧を発生する背
圧室406が形成される。この背圧は、背圧室406に
配設されたスプリング422とともにニードル421の
後端面4212に着座方向(下向き)に作用する。
【0041】前記背圧は背圧制御部4bで切り替えら
れ、背圧制御部4bは前記ピエゾスタック2Aを備えた
ピエゾアクチュエータ4cにより駆動される。なお、ピ
エゾスタック2B〜2Dを備えたインジェクタも同じ構
造である。
【0042】前記背圧室406はアウトオリフィス40
9を介して常時、背圧制御部4bの弁室410と連通し
ている。弁室410は天井面4101が上向きの円錐状
に形成されており、天井面4101の最上部で低圧室4
11とつながっている。低圧室411はドレーンライン
56に通じる低圧通路402と連通している。
【0043】弁室410の底面4102には高圧通路4
01から分岐する高圧制御通路408が開口している。
【0044】弁室410内には、下側部分を水平にカッ
トしたボール423が配設されている。ボール423は
上下動可能な弁体であり、下降時には、上記カット面で
弁座としての弁室底面(以下、高圧側シートという)4
102に着座し弁室410を高圧制御通路408と遮断
し、上昇時には弁座としての上記天井面(以下、低圧側
シートという)4101に着座し弁室410を前記低圧
室411から遮断する。これにより、ボール423下降
時には背圧室410がアウトオリフィス409、弁室4
10を経て低圧室411と連通し、ニードル421の背
圧が低下してニードル421が離座する。一方、ボール
423の上昇時には背圧室406が低圧室411と遮断
されて高圧通路401のみと連通し、ニードル421の
背圧が上昇してニードル421が着座する。
【0045】ボール423はピエゾアクチュエータ4c
により押圧駆動される。ピエゾアクチュエータ4cは、
低圧室411の上方に上下方向に形成された縦穴412
に径の異なる2つのピストン424,425が摺動自在
に保持され、上側の大径のピストン425の上方にピエ
ゾスタック2Aが上下方向を伸縮方向として配設されて
いる。
【0046】大径ピストン425はその下方に設けられ
たスプリング426によりピエゾスタック2Aと当接状
態を維持しており、ピエゾスタック2Aの伸縮量と同じ
だけ上下方向に変位するようになっている。
【0047】ボール423と対向する下側の小径ピスト
ン424と大径ピストン425と縦穴412とで画され
た空間には燃料が充填されて変位拡大室413が形成さ
れており、ピエゾスタック2Aの伸長で大径ピストン4
25が下方変位して変位拡大室413の燃料を押圧する
と、その押圧力が変位拡大室413の燃料を介して小径
ピストン424に伝えられる。ここで、小径ピストン4
24は大径ピストン425よりも小径としているので、
ピエゾスタック2Aの伸長量が拡大されて小径ピストン
424の変位に変換される。
【0048】変位拡大室413は常時十分な燃料が満た
されるように図示しないチェック弁を介して低圧通路4
02と通じている。チェック弁は低圧通路402から変
位拡大室413に向かう方向を順方向として設けられて
おり、ピエゾスタック2Aの伸長により大径ピストン4
25が押圧された時に閉じて燃料を変位拡大室413に
閉じ込めるようになっている。
【0049】燃料噴射時には、先ず、ピエゾスタック2
Aが充電されてピエゾスタック2Aが伸長することによ
り、小径ピストン424が下降してボール423を押し
下げる。これによりボール423が低圧側シート410
1から離間するとともに高圧側シート4102に着座し
て背圧室406が低圧通路402と連通するので、背圧
室406の燃料圧が低下する。これにより、ニードル4
21に離座方向に作用する力の方が着座方向に作用する
力よりも優勢となって、ニードル421が離座して燃料
噴射が開始される。
【0050】噴射停止は反対にピエゾスタック2Aの放
電によりピエゾスタック2Aを縮小してボール423へ
の押し下げ力を解除する。この時、弁室410内は低圧
となっており、またボール423の底面には高圧制御通
路408から高圧の燃料圧力が作用しているから、ボー
ル423には全体としては上向きの燃料圧が作用してい
る。そして、前記ボール423への押し下げ力の解除に
より、ボール423が高圧側シート4102から離間す
るとともに再び低圧側シート4101に着座して弁室4
10の燃料圧力が上昇するため、ニードル421が着座
し噴射が停止する。
【0051】制御回路18の充電制御について説明す
る。制御回路18は第1のスイッチング素子14のオン
期間とオフ期間とを次のように設定し、第1のスイッチ
ング素子14の制御信号を出力する。すなわち、オン期
間は一定とするとともに、オフ期間は充電電流が0にな
ると第1のスイッチング素子14をオンして終了し次の
オン期間に入るように設定してある。前記制御信号はタ
イマ制御にて予め設定された時間の間、出力され、該時
間に応じた回数で第1のスイッチング素子14のオンオ
フが繰り返される。
【0052】図4は、充電電流Ip の経時変化を示すも
ので、スイッチング素子14のオン期間には、第1の通
電経路12aに、バッファコンデンサ113からインダ
クタ13を介してピエゾスタック2A〜2Dに漸増する
充電電流が流れ、スイッチング素子14のオフ期間に
は、インダクタ13に発生する誘導起電力が第2の寄生
ダイオード151に対し順バイアスとなり、第2の通電
経路12bに、フライホイール作用により漸減する充電
電流が流れる。ここで、第1のスイッチング素子14の
オンオフ周波数に比してインダクタ13およびピエゾス
タック2A〜2Dを含む回路の共振周波数は十分に高
く、波形は三角形とみなせる。
【0053】ここで、オンオフ1周期における充電電流
のピーク値(ピーク電流)IpPEAKは、オン期間の終期
における電流であり、直流電源11の出力電圧(以下、
直流電源出力電圧という)すなわちバッファコンデンサ
113の両端間電圧をVDC-DC 、ピエゾスタック電圧を
Vp 、オン期間の長さをTON、インダクタ13のインダ
クタンスをLとして、IpPEAK =(VDC-DC −Vp )×
TON/Lとなる。式中、直流電源出力電圧VDC-DC は前
記のごとく一定とみなせる。
【0054】図5に示すように、ピエゾスタック電圧V
p は、ピエゾスタック2A〜2Dの充電を開始する時の
初期値が0で、時間をおって漸増する経時プロファイル
を示すから、スイッチング素子14のオン期間にインダ
クタ13に印加される電圧(VDC-DC −Vp )は、ピエ
ゾスタック2A〜2Dの充電が進むにつれて漸次低くな
る。これにより、インダクタ13の誘導起電力も漸次小
さくなるから、オン期間における充電電流Ip の勾配も
ピエゾスタック2A〜2Dの充電が進むにつれて小さく
なる。本発明ではオン期間を一定とすることで、充電電
流は、三角波形をとりながら全体的にみてピエゾスタッ
ク電圧Vp とは逆に減少する経時プロファイルを示す。
【0055】ここで、ピエゾスタック電圧Vp はピエゾ
スタック2A〜2Dの静電容量Cに反比例するから、静
電容量Cが増大したとすると、これはピエゾスタック電
圧Vp の上昇速度を抑制する方向に作用する。
【0056】この、ピエゾスタック電圧Vp の上昇速度
を抑制する方向の作用は、スイッチング素子14のオン
期間におけるインダクタ13への印加電圧の低下が緩和
する方向に作用し、全体的にみた充電電流Ip の減少速
度を抑制する方向に作用する。これはピエゾスタック2
A〜2Dへの電荷供給速度を上昇する方向、したがって
ピエゾスタック電圧Vp の上昇速度を増加する方向に作
用するから、ピエゾスタック2A〜2Dの静電容量の増
大によってはピエゾスタック電圧Vp の経時プロファイ
ルはあまり変化しない。
【0057】一方、ピエゾスタック電圧Vp がピエゾス
タック2A〜2Dの静電容量の増大によって大きく変化
しないことから、充電電流Ip の経時プロファイルも余
り変化しないことになる。
【0058】しかも、この、ピエゾスタック2A〜2D
の静電容量の増大によるピエゾスタック電圧Vp 、充電
電流Ip への小さな影響は次の性質を有している。すな
わち、ピエゾスタック2A〜2Dへの、充電による単位
時間当たりのエネルギー供給量はピエゾスタック電圧V
p と充電電流Ip の積で表されるところ、ピエゾスタッ
ク電圧Vp の上昇速度を抑制する方向は、単位時間当た
りのエネルギー供給量を減少する方向であり、充電電流
Ip の減少を緩和する方向は、単位時間当たりのエネル
ギー供給量を増加する方向であるから、両者は互いに相
殺する方向に作用している。したがって、単位時間当た
りのエネルギー供給量が、環境温度の変動等に基因した
ピエゾスタック2A〜2Dの静電容量の変動に依存する
のをさらに抑制することができる。
【0059】図6(A)、図6(B)、図6(C)はそ
れぞれ、本燃料噴射装置において、ピエゾスタック2A
〜2Dの静電容量Cを変えて、ピエゾスタック電流Ip
、ピエゾスタック電圧Vp 、蓄積エネルギーEの経時
変化をみたものであり、前記のごとく、ピエゾスタック
電圧Vp は漸増する経時プロファイルとなり、ピエゾス
タック電流Ip は漸減する経時プロファイルとなる。そ
して、供給エネルギーEは略直線的に増大する経時プロ
ファイルとなる。
【0060】そして、図6(A)〜図6(C)を比較し
て知られるように、ピエゾスタック2A〜2Dの静電容
量Cが増大してもピエゾスタック電圧Vp は僅かに上昇
速度が減じられ、充電電流Ip は僅かに減少速度が減じ
られ、そして、供給エネルギーEは殆ど変化がない。
【0061】したがって、ピエゾスタック2A〜2Dの
充電時間を一定に制御するだけで、フォードバック制御
を伴わずにピエゾスタック2A〜2Dの静電容量Cが変
化してもピエゾスタック2A〜2Dへの供給エネルギー
を一定値にすることができる。
【0062】また、ピエゾスタック2A〜2Dの放電
は、スイッチング素子15をオンオフすることで、オン
期間にピエゾスタック2A〜2D〜インダクタ13〜第
2のスイッチング素子15〜選択寄生ダイオード161
という経路で放電電流が流れ、オフ期間に、ピエゾスタ
ック2A〜2D〜インダクタ13〜第1の寄生ダイオー
ド141〜バッファコンデンサ113という経路で放電
電流が流れ、バッファコンデンサ113に電荷、したが
ってピエゾスタック2Aが保持していたエネルギーが回
収される。
【0063】(第2実施形態)インダクタ13は前記の
ごとく温度の影響がピエゾスタック2A〜2Dよりも相
対的に小さいが、個体差によって実際のインダクタンス
がばらつくおそれがある。本実施形態はかかる点に鑑
み、さらにピエゾスタック2A〜2Dへの供給エネルギ
ー制御の高精度化を図ったもので、図7に本発明の第2
実施形態になる燃料噴射装置のピエゾアクチエータ駆動
回路の構成を示す。図中、第1実施形態と同じ番号を付
した部分は第1実施形態と同じ作動をするので第1実施
形態との相違点を中心に説明する。
【0064】本実施形態は、ピエゾアクチュエータ駆動
回路以外は第1実施形態の構成と同じであり、第1実施
形態との相違点を中心に説明する。
【0065】ピエゾアクチエータ駆動回路1Aの制御回
路18Aは、ピエゾスタック2A〜2Dの充電を開始す
る最初のオン期間については予め設定された長さで行う
のではなく、抵抗器17により検出された充電電流Ip
が予め設定された電流値になるとオフ期間に入るように
設定されている。そして、スイッチング素子14をオン
してから前記予め設定された電流値に達するまでの時間
を演算し、その時間を以降のオン期間の長さTONとす
る。
【0066】これにより、インダクタ13のインダクタ
ンスがばらついても、第1のスイッチング素子14のオ
ン期間の長さに吸収されて、ピーク電流IpPEAK の初期
値が前記予め設定された電流値に統一される。これによ
り、充電特性を実質的に揃えることができる。
【0067】図8(A)、図8(B)、図8(C)にイ
ンダクタ13のインダクタンスLを振り、ピエゾスタッ
ク電流Ip 、ピエゾスタック電圧Vp 、ピエゾスタック
2A〜2Dの供給エネルギーEの挙動を示すもので、イ
ンダクタンスLが大きいと、オン期間が長くなるが、ピ
エゾスタック電圧Vp 、充電電流Ip 、ピエゾスタック
2A〜2Dへの供給エネルギーEとも、経時プロファイ
ルは一定している。
【0068】しかして、インダクタ13にインダクタン
スLのばらつきがあっても、これを吸収することがで
き、高精度なピエゾスタック2A〜2Dの充電制御を行
い得る。
【0069】なお、本実施形態ではオン期間の長さTON
をピエゾスタックの伸長時ごとに行うように設定した
が、イグニッションスイッチのオン時のみ、バッテリ交
換時のみ等、その時期は適宜設定し得る。
【0070】(第3実施形態)図9に本発明の第3実施
形態になる燃料噴射装置のピエゾアクチュエータ駆動回
路の構成を示す。第1実施形態の構成において、制御回
路を別の構成に代えたものである。図中、第1実施形態
と同じ番号を付した部分は第1実施形態と同じ作動をす
るので第1実施形態との相違点を中心に説明する。ピエ
ゾアクチュエータ駆動回路1Bの制御回路18Bの基本
的な設定は第1実施形態と同じで、スイッチング素子1
4のオン期間の長さを一定にすることで、ピエゾスタッ
ク2A〜2Dの静電容量が変化しても供給エネルギーの
変動を抑えるようになっている。そして、制御回路18
Bは、圧力検出手段である圧力センサ57(図2)によ
り検出されたコモンレール圧力を入力として直流電源1
1の出力電圧を制御するようにしたもので、バッファコ
ンデンサ113の充電においてスイッチング素子112
2のオンオフ周波数に基づいて直流電源11の出力電圧
を設定する。ここで、コモンレール圧力が高いほどスイ
ッチング素子1122のオンオフ周波数を増やして直流
電源11の出力電圧が高くなるようにする。
【0071】前記のごとくIpPEAK =(VDC-DC −Vp
)×TON/Lであるから、直流電源11の出力電圧VD
C-DC を上げることで、ピーク電流IpPEAK が増大し、
図10に示すように、ピエゾスタック2A〜2Dのエネ
ルギーの上昇速度を上げることができる。これにより、
コモンレール圧力に応じたエネルギーをピエゾスタック
2A〜2Dに供給することができる。
【0072】前記インジェクタ4において、ボール42
3をリフトする時、高圧制御通路408の燃料圧力がボ
ール423を上方に押し上げる力に打ち勝つ押圧力が必
要となる。したがって、コモンレール圧力が高ければピ
エゾスタック2A〜2Dは大きな押圧力を発生しなけれ
ばならず、一方、コモンレール圧力が低ければ充電量に
よっては押圧力が過剰となる。また、コモンレール圧力
によってボール423がリフトするのに必要な押圧力が
変化するから、ピエゾスタック2A〜2Dの押圧力が必
要な押圧力に達する時間がばらつき、ボール423がリ
フトを開始するタイミングが影響を受けて燃料の噴射時
期や噴射量がばらつく原因となる。
【0073】本燃料噴射装置によれば、コモンレール圧
力が高いほどエネルギーが多く供給されるので、コモン
レール圧力が高ければ十分なエネルギー供給によりボー
ル423を安定してリフト状態とし得、異常噴射等を回
避することができる。一方、コモンレール圧力が低けれ
ばそれに見合った適正なエネルギーを供給することがで
きる。また、コモンレール圧力が高くボール423をリ
フトせしめるのに必要なピエゾスタック2A〜2Dの押
圧力が大きくなれば供給エネルギーの上昇速度が上が
り、コモンレール圧力によらず所定の時期にボール42
3のリフトが開始される。これにより、ボール423が
リフトを開始するタイミングを揃えることができる。
【0074】(第4実施形態)図11に本発明の第4実
施形態になる燃料噴射装置のピエゾアクチエータ駆動回
路の構成を示す。第3実施形態の構成において、制御回
路を別の構成に代えたものである。図中、第3実施形態
と同じ番号を付した部分は第3実施形態と同じ作動をす
るので第3実施形態との相違点を中心に説明する。前記
第3実施形態では、コモンレール圧力に応じた適正エネ
ルギー量制御を直流電源11の出力電圧を変更すること
で行うが、本実施形態は適正エネルギー供給制御を別の
方法で行う。制御回路18Cの基本的な設定は第1〜第
3実施形態と同じで、スイッチング素子14のオン期間
の長さを一定にすることで、ピエゾスタック2A〜2D
の静電容量Cが変化しても供給エネルギーの変動を抑え
るようになっている。そして、制御回路18Cは、充電
電流が0になった後のスイッチング素子14のオン作動
にタイムディレイを設けて、フライホイール電流による
充電終了からスイッチング素子14のオンまでの期間
を、充電電流が流れない充電休止期間としている。ここ
で、コモンレール圧力が高いほどオフ期間の長さを短く
して充電休止期間の長さを短くする。
【0075】図12に示すように、充電休止期間の長さ
が長いほど全体的にみた充電電流が減じられることにな
って供給エネルギーの上昇速度が低くなる。これによ
り、第3実施形態と実質的に同等の効果を得ることがで
きる。
【0076】(第5実施形態)図13に本発明の第5実
施形態になる燃料噴射装置のピエゾアクチエータ駆動回
路の構成を示す。第3実施形態の構成において、制御回
路を別の構成に代えたものである。図中、第3実施形態
と同じ番号を付した部分は第3実施形態と同じ作動をす
るので第3実施形態との相違点を中心に説明する。ピエ
ゾアクチエータ駆動回路1Dの制御回路18Dは、第2
実施形態の制御回路18Aと基本的に同じ構成を有し、
スイッチ素子14の通電電流のピーク電流IpPEAK の初
期値に達するまでの時間TONを以降も繰り返すように設
定されており、さらに、ピーク電流IpPEAK の初期値
が、検出されたコモンレール圧力に応じてセットされ
る。すなわち、ピーク電流IpPEAK の初期値をコモンレ
ール圧力が高ければ大きく、コモンレール圧力が低けれ
ば小さくというように、コモンレール圧力に応じて変化
させるように設定され、これによっても、第3、第4実
施形態の構成による適正エネルギー供給制御の効果と同
じ効果を得ることができる
【0077】図14にピーク電流IpPEAK の初期値に対
するピエゾアクチュエータ2A〜2Dへの投入エネルギ
ーの実験結果を示す。ピーク電流IpPEAK を増大させる
ことで150μs後のピエゾアクチュエータ2A〜2D
のエネルギーが略直線的に増大している。これにより、
コモンレール圧力に応じてIpPEAK の初期値をセットす
ればコモンレール圧力に見合った充電エネルギーを得る
ことができる。
【0078】なお、ピエゾスタック2A〜2Dの供給エ
ネルギーはコモンレール圧力に対して実質的に連続的に
漸増せしめてもよいし、コモンレール圧力と充電時間を
複数段階に分けて1対1に対応せしめてもよい。
【0079】また、ピエゾスタックへの供給エネルギー
をコモンレール圧力に応じて設定するには、ピエゾアク
チュエータ駆動回路は、第3、第4実施形態の他、ピエ
ゾスタックへの供給エネルギーを可変に構成されている
のであれば用いられ得る。
【0080】なお、前記各実施形態は、インジェクタ
は、背圧室の圧力を増減する背圧制御部を備え、そのボ
ールを変位拡大室の油圧を介して押圧駆動する構成のも
のを示したが、必ずしもこれに限定されるものではな
く、本発明は、前記特公平6−12101号公報記載
の、ピエゾスタックが油圧を介してニードルを駆動する
構成のもの等にも適用することができる。
【0081】また、本発明は、インジェクタの燃料噴射
制御用のピエゾアクチュエータだけではなく、他の用途
に用いられるピエゾアクチュエータの駆動用にも適用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1のピエゾアクチュエータ
駆動回路の回路図である。
【図2】前記ピエゾアクチュエータ駆動回路により駆動
されるピエゾアクチュエータが搭載された燃料噴射用の
インジェクタを有する内燃機関の燃料噴射装置の構成図
である。
【図3】前記インジェクタの断面図である。
【図4】前記ピエゾアクチュエータ駆動回路の充電電流
の経時変化を示す図である。
【図5】前記ピエゾアクチュエータ駆動回路の各部の経
時変化を示す図である。
【図6】(A),(B),(C)はそれぞれ前記ピエゾ
アクチュエータのピエゾスタックの静電容量が異なる前
記ピエゾアクチュエータ駆動回路の作動を示すグラフで
ある。
【図7】本発明を適用した第2のピエゾアクチュエータ
駆動回路の回路図である。
【図8】(A),(B),(C)はそれぞれ前記ピエゾ
アクチュエータ駆動回路を構成するインダクタのインダ
クタンスが異なる前記ピエゾアクチュエータ駆動回路の
作動を示すグラフである。
【図9】本発明を適用した第3のピエゾアクチュエータ
駆動回路の回路図である。
【図10】前記ピエゾアクチュエータ駆動回路の各部の
経時変化を示す図である。
【図11】本発明を適用した第4のピエゾアクチュエー
タ駆動回路の回路図である。
【図12】前記ピエゾアクチュエータ駆動回路の各部の
経時変化を示す図である。
【図13】本発明を適用した第5のピエゾアクチュエー
タ駆動回路の回路図である。
【図14】前記ピエゾアクチュエータ駆動回路の作動を
説明するグラフである。
【図15】従来のピエゾアクチュエータ駆動回路の代表
例の作動を示す図である。
【符号の説明】
1,1A,1B,1C,1D ピエゾアクチュエータ駆
動回路 11 直流電源 111 バッテリ 112 DC−DCコンバータ 113 コンデンサ 12a,12b 通電経路 13 インダクタ 14 第1のスイッチング素子 141 寄生ダイオード 15 第2のスイッチング素子 151 寄生ダイオード 16A,16B,16C,16D 選択スイッチング素
子 161A,161B,161C,161D 寄生ダイオ
ード 17 抵抗器 2A,2B,2C,2D ピエゾスタック 3 ECU 18,18A,18B,18C,18D 制御回路(制
御手段) 4 インジェクタ 4a ノズル部 4b 背圧制御部 4c ピエゾアクチュエータ 423 ボール(弁体) 54 コモンレール 57 圧力センサ(圧力検出手段)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 47/00 F02M 47/00 C P E 47/02 47/02 51/00 51/00 E H01L 41/083 H01L 41/08 P 41/09 U (72)発明者 森次 通泰 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 榊原 康行 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 猪頭 敏彦 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3G066 AA07 AB02 AC09 AD02 BA61 CC06T CC08T CC14 CC64U CC67 CC68T CC69 CC70 CD25 CD26 CE13 CE27 CE29 CE34 DC18 3G084 BA13 DA04 EC06 FA00 3G301 HA02 HA04 HA06 JA03 JA18 LB11 LC05 LC06 LC10 MA28 NA06 ND02 PB08Z PG02Z

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピエゾアクチュエータに設けられたピエ
    ゾスタックに直流電源からインダクタを介して通電する
    第1の通電経路を有し、該通電経路には、その途中に設
    けられてオンオフを繰り返すスイッチング素子のオン期
    間に漸増する第1の充電電流を流し、 前記インダクタと前記ピエゾスタックとダイオードとが
    直列に接続された第2の通電経路を有し、該通電経路に
    は、前記スイッチング素子のオフ期間にフライホイール
    作用で漸減する充電電流を流し、 前記スイッチング素子をオンオフ制御する制御手段を有
    するピエゾアクチュエータ駆動回路において、 前記制御手段は、前記スイッチング素子のオン期間の長
    さが、所定のオン期間長さとなるように設定したことを
    特徴とするピエゾアクチュエータ駆動回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のピエゾアクチュエータ駆
    動回路において、前記スイッチング素子のオン期間から
    オフ期間に切り換わる時の充電電流を検出する電流検出
    手段を具備せしめ、 前記制御手段は、予め設定した所定の時期に行う前記ピ
    エゾスタックの充電制御において、少なくとも1回目の
    オン期間は、検出された充電電流が予め設定した電流値
    になるまでとし、その時の前記スイッチング素子のオン
    期間の長さにより前記オン期間長さが再設定されるよう
    に設定したピエゾアクチュエータ駆動回路。
  3. 【請求項3】 コモンレールから供給される高圧の燃料
    の噴射用のノズル部と、 燃料の噴射と停止とを切り換える弁体であって、その開
    閉作動用として前記高圧燃料の圧力が作用する弁体と、 前記高圧燃料圧力に抗して前記弁体を作動せしめる押圧
    力を出力するピエゾアクチュエータと、 前記ピエゾアクチュエータを駆動する請求項1または2
    いずれか記載のピエゾアクチュエータ駆動回路とを具備
    することを特徴とする燃料噴射装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の燃料噴射装置において、
    前記コモンレール内の燃料圧力を検出する圧力検出手段
    を具備せしめ、 かつ、前記ピエゾアクチュエータ駆動回路を、前記ピエ
    ゾスタックの充電量を可変に構成し、 前記制御手段は、検出された前記コモンレール内の燃料
    圧力が高いほど前記ピエゾスタックの充電量が多くなる
    ように設定した燃料噴射装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の燃料噴射装置において、
    前記直流電源を、出力電圧を可変に構成し、 前記制御手段は、前記直流電源を制御するとともに、検
    出された前記コモンレール内燃料圧力が高いほど前記直
    流電源の出力電圧が高くなるように設定した燃料噴射装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の燃料噴射装置において、
    前記制御手段は、検出された前記コモンレール内燃料圧
    力が高いほど前記スイッチング素子のオフ期間が短くな
    るように設定した燃料噴射装置。
  7. 【請求項7】 請求項4記載の燃料噴射装置において、
    前記スイッチング素子のオン期間からオフ期間に切り換
    わる時の充電電流を検出する電流検出手段を具備せし
    め、 前記制御手段は、前記ピエゾスタックの充電制御におい
    て、1回目のオン期間は、検出された充電電流が指令電
    流値になるまでとし、その時の前記スイッチング素子の
    オン期間の長さにより前記オン期間長さが再設定される
    ように、 かつ、検出された前記コモンレール内燃料圧力が高いほ
    ど前記指令電流値が大きくなるように設定した燃料噴射
    装置。
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