JP2002133428A - 描画処理装置 - Google Patents

描画処理装置

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JP2002133428A JP2000320638A JP2000320638A JP2002133428A JP 2002133428 A JP2002133428 A JP 2002133428A JP 2000320638 A JP2000320638 A JP 2000320638A JP 2000320638 A JP2000320638 A JP 2000320638A JP 2002133428 A JP2002133428 A JP 2002133428A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速な描画処理を実現した描画処理装置を提
供する。 【解決手段】 中間コード生成部2は、描画データ入力
部1に入力された描画データから中間コードを生成す
る。生成された中間コードは、中間コード蓄積部3に蓄
積される。描画負荷推定部4−1〜nは、生成された中
間コードから各描画方式7−1〜nにおける処理時間あ
るいは処理時間に対応する処理負荷などを推定する。描
画方式選択部5は、描画負荷推定部4−1〜nが推定し
た結果を基にして、複数の描画方式7−1〜nの中か
ら、例えば最も高速に描画処理を行うことができる描画
方式を選択する。描画部6は、描画方式選択部5によっ
て選択された描画方式を使用して、中間コード蓄積部3
に蓄積されている中間コードをもとにして描画処理を行
い、出力装置8に対して出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、描画データに基づ
いて描画処理を行う描画処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】PostScript(登録商標)やG
DIなどの描画データを処理する描画処理装置において
は、入力された描画データを、出力装置に応じたビット
マップデータ等に展開する描画処理を行う。図17は、
従来の描画処理の一例を示すフローチャートである。S
101において描画データを入力すると、S102にお
いて、入力された描画データに対応する中間コードを生
成し、S103において、S102で生成した中間コー
ドを蓄積しておく。S104において、ページ内の描画
データが全て終了したか否かを判定し、1ページ分の描
画データに対する処理が終了するまで、S101〜S1
03の処理を繰り返す。これによって、1ページ分の描
画データに対応する中間コードが蓄積される。
【0003】その後、S105において、例えば1ペー
ジ単位や、1ページを帯状領域に分割したバンド単位な
どの単位毎に中間コードを取得し、S106において、
その特定の単位毎に描画処理を行う。この時の描画処理
は、予め組み込まれている特定の1つの描画方式を用い
て行われる。S107において、すべての単位の中間コ
ードを処理したか否かを判定し、全ての単位の処理が終
了するまでS105及びS106の処理を繰り返す。こ
のようにして、1ページ分の描画データに対応する画像
を描画することができる。
【0004】上述のS106で説明したように、従来は
同一の装置においては単一の描画処理方法を用いて描画
処理を行っていた。描画処理方法の一つとして、例えば
特開平9−171564号公報等に開示されているよう
に、中間コードと展開用のバンドメモリを用いる方法が
ある。この方法は、出力されるページを短冊状に区切っ
たバンドに対応づけて1ページ分の中間コードを蓄積
し、バンド単位に中間コードを取り出し、入力された描
画データを順序どおりにバンドメモリ上に上書きするも
のである。この描画処理方法は、図17における単位が
「バンド単位」であり、特定の描画方式として「バンド
メモリを使用した上書き処理」が相当する。この方式で
は、メモリ上で上書き処理を行うため、書き込み面積が
大きくなると性能が悪くなるという問題がある。
【0005】また、別の描画処理方法として、例えば特
開平10−79038号公報等に開示されているよう
に、ベクタ形式のデータで蓄積し、スキャンライン毎に
データを取得して、クリップ処理と塗りつぶし処理を同
時に行い、重なりが除去された状態でスキャンラインデ
ータを出力している。この描画処理方法は、図17にお
ける単位が「スキャンライン単位」であり、特定の描画
方式として「クリップ処理と塗りつぶし処理を同時に行
いかつ重なりも同時に除去する処理」が対応する。しか
しこの描画処理方法では、スキャンライン上のデータを
ソートする必要があるため、入力されたデータが少ない
場合にはソートのオーバヘッドにより、メモリ上書き方
式に比べて性能が悪いという問題がある。
【0006】このように、それぞれの描画処理方法には
一長一短がある。従来方式では、単一の描画処理方法を
採用しているため、描画処理方式の特性により性能が悪
化する場合があるという問題があった。
【0007】一方、それぞれの描画処理方式では、ある
パラメータによって処理時間を予測できるようになって
きている。処理時間を予測して、予測結果に応じて何か
処理を行う技術が多数公開されている。例えば特開平8
−279050号公報には、処理時間を予測した結果か
ら実時間展開可能か否かを判断し、実時間展開不可能の
場合にはラスタ形式に変換する技術が開示されている。
さらに、例えば特開平10−307689号公報には、
処理時間を予測した結果から、実時間展開できない場合
には、展開時間を短縮可能な中間コード形式に変更する
技術が開示されている。同様に特開平11−19848
9号公報には、予め定められた処理時間に対して高速に
処理できる中間コード形式を選択する技術が開示されて
いる。また特開平10−307924号公報には、処理
時間を予測した結果を用いて、並列処理における負荷均
一化に適用する例が記載されている。
【0008】このように、それぞれの描画処理方法につ
いて処理時間を予測し、その描画処理方法で実時間展開
ができない場合にはデータ形式の変更などの時間がかか
る処理を予め行うことで対処していた。例えば他の描画
処理方法で実時間展開が可能な場合であっても、他の描
画処理方法が用いられることはなかった。そのため、描
画処理に時間がかかっていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、高速な描画処理を実現した
描画処理装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明では、描画処理手
段において複数の描画方式の中から、描画方式選択手段
で選択された描画方式を用いて描画処理を行うことがで
きる。例えば処理負荷推定手段により推定された描画方
式毎の処理負荷あるいは処理時間に基づいて、もっとも
高速に処理できる描画方式を選択して描画処理を行うこ
とができる。これによって、単一の描画方式を用いた場
合に描画処理の遅延が発生していた場合でも、他の描画
方式の利点を活かして高速な描画処理を行うことができ
る。この場合、描画処理時間を低減するものであるた
め、他のデータ形式の変換などによる処理時間の遅延も
抑えることができ、全体として処理の高速化を図ること
ができる。
【0011】なお、描画方式の選択は、上述の他、例え
ば外部からの指示に従って行ったり、あるいは指示によ
っては固定的にいずれかの描画方式を選択することも可
能である。また描画方式の選択単位は、ジョブ単位、ペ
ージ単位、バンド単位、ライン単位などとすることがで
きる。さらに、選択可能な描画方式としては、例えば展
開用のメモリを用いて描画図形の重なりを除去する処理
を行う方式や、描画データから生成された中間コードの
状態で描画図形の重なりを除去する処理を行う方式など
を含んでいてよい。また、中間コード形式に変換する場
合には、例えばベクタ形式、台形形式、ランレングス形
式などの形式の中間コードに変換してから、描画処理を
行うように構成することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の描画処理装置の
実施の一形態を示すブロック図である。図中、1は描画
データ入力部、2は中間コード生成部、3は中間コード
蓄積部、4−1〜nは描画負荷推定部、5は描画方式選
択部、6は描画部、7−1〜nは描画方式、8は出力装
置である。描画データ入力部1は、描画データを入力す
る。描画データは、文字、図形、ラスタ画像等から構成
される。中間コード生成部2は、入力された描画データ
から中間コードを生成する。中間コード蓄積部3は、生
成された中間コードを例えば1ページ分蓄積する。
【0013】描画負荷推定部4−1〜nは1ないし複数
設けられ、生成された中間コードから各描画方式7−1
〜nにおける処理時間あるいは処理時間に対応する処理
負荷などを推定する。もちろん、描画方式の個数に合わ
せて設ける必要はなく、描画方式よりも少ない個数でも
よいし、また、1つの描画方式についていくつかの推定
方法により処理時間や処理負荷を推定してもよい。
【0014】描画方式選択部5は、1ないし複数の描画
負荷推定部4−1〜nが推定した結果を基にして、複数
の描画方式7−1〜nの中から最適な描画方式を選択す
る。描画部6は、描画方式選択部5によって選択された
描画方式を使用して、中間コード蓄積部3に蓄積されて
いる中間コードをもとにして描画処理を行い、出力装置
8に対して出力する。
【0015】図2は、本発明の描画処理装置の実施の一
形態における動作の一例を示すフローチャートである。
図2では、一例として、1ページ毎に中間コードデータ
を蓄積し、ページ内で2つの描画方式(描画方式a,
b)を切り替える場合について示している。
【0016】S11において描画データ入力部1に描画
データが入力されると、S12において、中間コード生
成部2は入力された描画データに対応する中間コードデ
ータを生成する。次にS13において、各描画負荷推定
部4−1〜nは、生成された中間コードの各種プロファ
イル情報を用いて、それぞれの描画方式で描画したとき
の描画処理にかかる負荷を、描画処理を切り替える単位
毎に計算する。またS14において、中間コード生成部
2が生成した中間コードを中間コード蓄積部3に蓄積す
る。なお、描画負荷の計算と中間コードの蓄積は前後し
ても構わない。S15においてページ内の描画データが
終了したか否かを判定し、未処理の描画データが存在す
る場合には、S11へ戻って、以上の処理を繰り返す。
これによって、S11〜S14の処理を、1ページの描
画データが終了するまで繰り返す。
【0017】1ページ分の描画データに対する処理が終
了したら、S16において、描画方式選択部5は、処理
単位毎に各描画方式毎の負荷を描画負荷推定部4−1〜
nから取得し、どの処理方式が高速に処理できるかを判
定し、描画処理を行う描画方式を決定する。ここでは、
描画方式aの描画負荷が閾値より大きいか否かをS17
で判定し、閾値以内であればS18において描画方式a
を選択する。また、描画方式aの描画負荷が閾値より大
きい場合には、S19において描画方式bを選択する。
そして、S18またはS19において、描画方式選択部
5で選択された描画方式を用いて、描画部6により描画
処理を実行する。そして描画結果を出力装置8へ出力す
る。
【0018】次に、全ての単位について処理が終わった
か否かをS20で判定し、処理が終わっていなければS
16へ戻って所定の単位毎の描画方式の選択及び選択さ
れた描画方式による描画処理を繰り返す。全ての単位に
ついて処理を終えたら、1ページ分の描画処理を終了す
る。
【0019】このようにして、所定の単位毎にそれぞれ
の描画方式について処理負荷を推定し、より好ましい描
画方式を選択して、その描画方式を用いて描画処理を行
うことができる。そのため、単一の描画方式では処理負
荷が大きくなる場合でも、他の描画方式を用いることに
よって処理負荷を低減し、高速に描画処理を行うことが
できる。
【0020】図3は、本発明の描画処理装置の実施の一
形態における描画方式の切替処理の概念図である。図3
では、描画負荷推定部4−1,2で推定される処理負荷
と、その処理負荷の時に描画部6で描画処理を行ったと
きの処理時間との関係を示している。例えば描画方式a
は、処理負荷が小さいときには描画処理時間が小さい
が、処理負荷の増大とともに飛躍的に描画処理時間が増
大するような描画方式であるとする。また、描画方式b
は、処理負荷が小さいときにもそれほど描画処理時間は
短くならないものの、処理負荷が増大しても描画処理時
間の増加はそれほどでもないような描画方式であるもの
とする。
【0021】この場合、処理負荷が小さい場合には描画
方式aの方が描画処理時間は短く、処理負荷が大きい場
合には描画方式bの方が描画処理時間は短くなる。従っ
て、両者の交差する処理負荷を閾値として、推定された
処理負荷が閾値以下であれば描画方式aを選択し、閾値
よりも推定された処理負荷が大きい場合には描画方式b
を選択すれば、処理負荷の多少に関わらず描画処理時間
は最小となり、常に高速に描画処理を行うことができ
る。
【0022】なお、上述のS17及び図3においては、
描画方式aの処理負荷を用いて、描画方式の選択を行っ
ている。しかし、この選択条件は一例であって、様々な
判定条件を設定することが可能であり、例えば描画方式
aの処理負荷と描画方式bの処理負荷の大小を比較した
り、あるいは、描画処理時間を推定して描画処理時間で
描画方式の選択を行ってもよい。
【0023】以下、具体例を用いて上述の構成及び動作
について説明してゆく。以下に説明する具体例では、中
間コードとしてベクタ形式のデータを使用し、バンドメ
モリを用いて重なり処理を行う描画方式aと、中間コー
ド上で重なり処理を行ってからバンドメモリにデータを
書き込む描画方式bを使用する。描画処理の負荷として
スキャンライン上のベクタの存在頻度を用いて、バンド
毎に処理を切り替える。切り替え方法として、例えば上
述の図3で説明したように、予め定められた負荷の閾値
より小さい場合には描画方式aを、大きい場合には描画
方式bを選択するものとして、以下説明してゆく。
【0024】まず、2つの描画方式について説明してお
く。図4は、描画方式aの一例の説明図、図5は、描画
方式bの一例の説明図である。ここでは図4(A)及び
図5(A)に示すように、3つの描画データが入力され
たものとする。描画順序は、下が先に描画されるデー
タ、上が後から描画されるデータであるとする。すなわ
ち,,の順で描画されるものとする。なお、それ
ぞれの描画データについては、図示の都合上、異なるハ
ッチングを付して区別している。
【0025】描画方式aは、描画された順序どおりにメ
モリ上にデータを上書きしていく方式である。すなわ
ち、図4(B)においてのデータを最初にメモリ上に
書き込む。次に図4(C)に示すようにのデータ、最
後に図4(D)に示すようにのデータを書き込む。こ
のようにして〜のデータを描画する。
【0026】描画方式bは、中間コードをスキャンライ
ン上の座標値順にソートし、スキャン順に上側の描画オ
ブジェクトを選択して、必要な部分だけをメモリ上に書
き込む方式である。まず図5(B)において、最初に
の描画開始点が取得されるが、これ以前にどの描画デー
タも描画開始となっていないので、この座標値を描画開
始点として記憶するにとどめる。次に図5(C)におい
て、の描画開始点が取得されるが、すでにより後に
描画されるが描画開始となっているので何もしない。
次に図5(D)において、の描画終了点が取得され、
描画が開始している描画データの中で一番上なので、描
画開始点からこの座標値までを描画し、描画開始点を
更新する。次に図5(E)において、の描画開始点が
取得されるが、すでにより後に描画されるが描画開
始となっているので何もしない。次に図5(F)におい
て、の描画終了点が取得され、描画が開始している描
画データの中で一番上なので、描画開始点からこの座標
値までを描画し、描画開始点を更新する。次に図5
(G)において、の描画終了点が取得され、描画が開
始している描画データの中で一番上なので、描画開始点
からこの座標値までを描画し、描画開始点を更新す
る。このようにして〜のデータを描画する。
【0027】図6は、描画方式aによる1つのバンドの
描画処理の一例を示すフローチャートである。まずS3
1において、出力に使用するバンドメモリをクリアす
る。次にS32において、描画データの描画順に中間コ
ードを取得する。次にS33において、中間コード内の
データを1スキャンライン分だけ取得する。最初は、最
上部(バンドメモリの上側方向から順に書き込む場合。
逆にバンドメモリの下側から書き込む場合には最下部)
のスキャンラインに対応するデータを取得する。
【0028】次にS34において、中間コードが保持し
ている描画開始点と描画終了点の座標値を取得し、S3
5において、これらの座標値を基に、メモリの書き込み
開始位置を計算する。またS36において、中間コード
からこのスキャンライン上の描画データの幅を取得す
る。さらにS37において、中間コードからこの描画デ
ータの色データを取得する。そしてS38において、実
際のメモリ書き込みを行う。
【0029】次にS39において、スキャンライン上の
データが無くなったか否かを判断し、まだ残っていれ
ば、S34へ戻って、スキャンライン上の処理(メモリ
書き込み位置の計算から幅分データの上書きまで)を繰
り返す。スキャンライン上のデータが無くなった場合に
は、S40において、取得した中間コードの処理が終了
したか否かを判断する。まだ残っている場合には、S3
3の1スキャンライン上のデータ取得に戻って繰り返
す。取得した中間コードの処理が終わった場合には、S
41において、バンド内の描画データをすべて処理した
か否かを判断する。まだ残っている場合には、S32に
戻り、描画順に中間コードを取得して、中間コードに対
する処理を繰り返す。すべての中間コードを処理した場
合には、1つのバンド内の処理を終了する。
【0030】図7は、描画方式bによる1つのバンドの
描画処理の一例を示すフローチャートである。まずS5
1において、出力に使用するバンドメモリをクリアす
る。次にS52において、スキャンライン上のデータを
すべて取得する。最初は、最上部の(描画方式aと同様
に、最下部でも可能)スキャンライン上のデータを全て
取得することになる。
【0031】次にS53において、最も左側の描画点
(左から右に描画する場合。右から左に描画する場合に
は最も右側の描画)を取得する。次にS54において、
S53で取得した描画点が描画開始点であるか否かを判
断する。
【0032】描画点が描画開始点である場合、S55に
おいて、この描画データが描画開始になったことを登録
しておく。次にS56において、描画開始している描画
データ内で最も上側(描画順で後に描画された)データ
であるか否かを判断し、最も上側である場合には、さら
にS57において、この描画データより下(描画順で前
に描画されたデータ)があるか否かを判断する。この描
画データより下(あるいは上)がある場合には、S58
において、下側の描画データの色で描画開始点から注目
点(描画開始になった描画データの座標点)の左側の点
までを描画し、S59において描画開始点を注目点に変
更する。描画を開始しているデータ内で最も上側でない
場合、または下側で描画開始している描画データが無い
場合には、S59の描画開始点の変更までの処理をスキ
ップしてS62に進む。
【0033】S54で描画点が描画開始点ではないと判
断された場合(描画終了点)、S60において、描画開
始している描画データ内で最も上側であるか否かを判断
し、最も上側である場合には、S61において、この描
画データの色で塗り開始点から注目点の左側の点までを
描画し、S59において描画開始点を注目点に変更す
る。描画を開始しているデータ内で最も上側ではない場
合、S59の描画開始点の変更までの処理をスキップし
てS62へ進む。
【0034】S62において、スキャンライン上のデー
タをすべて処理したか否かを判断し、まだ残っている場
合には、S53の最左の描画点の取得の処理まで戻って
繰り返す。すべてのスキャンライン上のデータを処理し
た場合には、S63において、まだバンド内に処理して
いないスキャンラインがあるか否かを判断し、まだ残っ
ている場合には、S52のスキャンライン上のデータ取
得の処理まで戻って繰り返す。すべて処理した場合に
は、1つのバンド内の処理を終了する。
【0035】このような描画方式aあるいは描画方式b
のいずれかを選択して描画処理を行うことになるが、い
ずれの描画方式を用いるかを、この例ではスキャンライ
ン上のベクタの存在頻度を描画処理の負荷として用いて
切り替える。ここで、このベクタについて説明してお
く。図8は、ベクタのデータ形式の一例の説明図、図9
は、ベクタの具体例の説明図である。ベクタは、例えば
図8に示すようなデータ表現をとることができる。図8
に示すベクタのデータ形式において、「順序」は描画コ
マンドの描画順序である。「X」は現在のスキャンライ
ンを横切るベクタのX切片の値を示す。「X変位」は次
のスキャンラインに処理が移動した場合のX切片の変化
量を示している。「Y変位」は当該ベクタに影響を受け
る残りのスキャンライン数を示している。「向き」は当
該ベクタの向きを示す。
【0036】図8に示すベクタを、図9に示す具体例を
用いてさらに説明する。図9(A)に示したように、3
点P1(0,300)、P2(600,0)、P3(3
00,600)で表現される三角形を例にとる。ここ
で、座標系は図面左上方を原点とし、従って図面の水平
右方向にX座標値は増加し、図面の垂直下方向にY座標
値は増加するものとしている。この3点P1,P2,P
3から、ベクタの向きを考慮して、P1P2、P2P
3、P3P1の3つのベクタが生成される。それぞれの
ベクタは図9(B)に示すようになる。例えばP1P2
は、「X」が600、「X変位」が−2、「Y変位」が
300、「向き」が−1となる。他のベクタも同様であ
る。
【0037】このようなベクタのデータだけでは、塗り
潰す描画範囲は分からない。そのため、このようなベク
タをもとに、図形の内部/外部判定を行う必要がある。
例えば上述の描画方式aの処理を示す図6においては描
画開始点と描画終了点を、また描画方式bの処理を示す
図7においては描画開始点を、それぞれ判別する必要が
ある。以下、このような図形の内部/外部判定に用いる
判定規則を示す。
【0038】判定規則には非ゼロ巻き規則と奇偶規則と
の2種類がある。これらはいずれも複数の外形(パス)
で形成された一つの図形の内部を判定する際に用いられ
る規則である。図10は、非ゼロ巻き規則及び奇偶規則
による図形の内部判定方法の一例の説明図である。図1
0(A)には非ゼロ巻き規則、図10(B)には奇偶規
則の場合を示している。図10(A)に示す非ゼロ巻き
規則は、図形を構成する外形がスキャンラインと交差す
る際の向きを考慮したものである。図10(A)では外
形がスキャンラインを上向きに交差する場合を正、下向
きに交差する場合を負としている。走査方向に向かって
正の交差であれば1を加算し、負の交差であれば1を減
算する。そして、合計値が0でなくなった点から0に戻
った点までが内部であると判定する。図10(A)に示
す例では、ハッチングを施して示し外側のパスの内側全
体が描画領域となる。
【0039】一方、図10(B)に示す奇偶規則は、ス
キャンラインと交差するパスの個数をカウントして、奇
数の点から偶数の点までを内部と判定することにしてい
る。この判定方法によれば、図10(B)にハッチング
を施して示すように、描画領域は外側のパスと内側のパ
スで挟まれた円環状の領域となる。
【0040】図11は、ベクタの内部判定処理の一例を
示すフローチャートである。なお、描画図形には、その
図形対応した属性領域が別途設けられ、その中に内部判
定規則や内部判定値などが格納されているものとする。
また、これらの属性領域のデータは、例えば図8に示す
ベクタのデータ中の「順序」を示す値から取得できるも
のとする。
【0041】まずS71において、ベクタの「順序」か
ら、このベクタで構成される図形の内部判定規則を取得
し、その内部判定規則をS72で調べる。判定規則の種
類が非ゼロ巻き規則であれば、S73において内部判定
値を取得し、S74において値が0か否かをチェックす
る。内部判定値が0の場合には、S75においてベクタ
の向き(+1または−1)を足し、S76において「領
域の開始」であると判断する。S74で内部判定値が0
でない場合には、S77においてベクタの向き(+1ま
たは−1)を足してから、再度、S78において内部判
定値が0であるか否かをチェックする。内部判定値が0
の場合には、S79において「領域の終了」であると判
断し、値が0以外の場合にはS80において領域が継続
すると判断する。
【0042】S72で内部判定規則の種類が奇偶規則で
あれば、S81において内部判定値を取得し、当該内部
判定値を1だけ増加させてから2の剰余を求める。S8
2において、内部判定値の2の剰余が1か0かにより内
部判定値が奇数か偶数かを判定し、奇数であれば、図形
が内部になるので、S83において「領域の開始」と判
断する。また、内部判定値が偶数であれば、図形の外部
となるので、S84において「領域の終了」と判断す
る。
【0043】なお、「領域の開始」が描画開始点に対応
し、「領域の終了」が描画終了点に対応し、取得したベ
クタおのおのに対してこの処理を適用すれば、描画開始
点と描画終了点を判別することができる。
【0044】次に、描画処理の負荷の計算方法について
説明する。図12は、描画負荷の計算処理の一例を示す
フローチャートである。上述のように、この例において
は描画処理の負荷として、スキャンライン上のベクタの
存在頻度を用いている。まずS91において、生成され
たベクタおのおのに対して、どのバンドに属するかを判
別し、各バンド内でのベクタのY軸における最大値と最
小値を求める。そしてS92において、各バンド毎に最
大値から最小値を引いた数、すなわちY軸上での長さを
求める。さらにS93において、各バンド毎の負荷に対
応した値に計算した値を足す。このようにしてベクタの
存在頻度を計算し、描画処理の負荷とすることができ
る。
【0045】図13は、描画負荷の計算方法の具体例の
説明図である。図13(A)において、各バンドの高さ
を128とする。そこに、塗り潰して示した四角形が、
初めて追加されたものとする。この四角形は、各バンド
に64、128、64の長さで属している。通常、X軸
と平行なベクタは除外されるので、この四角形は2本の
ベクタで表現される。このとき、左側のベクタの負荷と
して、それぞれのバンドにおいて64、128、64が
計算される。右側のベクタに対しても負荷として、それ
ぞれのバンドにおいて64、128、64が計算され
る。したがって、各バンドの負荷は、図13(B)に示
すようにそれぞれ128、256、128となる。
【0046】このようにして計算された描画負荷を用い
て描画方式を切り替える。図14は、描画方式の切替方
法の一例の説明図である。図14においては、図14
(A)に示す4つの図形〜を、図14(B)に示す
ように重ねて描画するものとする。なお、バンドの高さ
は128であるとする。各図形はバンドの境界に接する
形で描画され、図形はバンドB1〜B8に、図形は
バンドB2〜B7に、図形はバンドB3〜B6に、図
形はバンドB4,B5に、それぞれ属するものとす
る。図14(B)では、図形の上に図形を、さらに
その上に図形を、さらのその上に図形を、それぞれ
描画するため、図形中、他の図形の下になった部分は見
えなくなっている。
【0047】このような図形〜について、図12,
図13で説明したようにして各バンドにおける描画負荷
を計算すると、図14(C)の「負荷」の欄に示すよう
になる。例えば、バンドB1は、1つの図形が存在する
ので描画負荷は256、バンドB4は、上書きによって
見えなくなる図形も含めて4つの図形が存在するので描
画負荷は1024となる。
【0048】ここで、処理切り替えの閾値を1000と
すると、バンドB4とバンドB5の負荷が1024であ
るため、描画方式bが選択され、描画処理時に使用され
る。それ以外のバンドは描画方式aが選択される。
【0049】上述のように描画方式aでは、図14
(A)に示す図形〜を順に描画してゆくため、重な
りが多い部分では、上書きによって見えなくなる部分に
ついても無駄な描画処理を行う。そのため、図形の重な
りが多くなればなるほど、その描画処理時間は長くな
る。これに対して描画方式bでは、重なり除去処理を行
いながら描画処理を行うため、無駄な描画処理は発生し
ないが、描画領域を判定してゆく処理を行うため、その
処理のオーバヘッドがかかる。そのため、重なりが少な
い場合には判定処理のオーバヘッドが描画時間に影響し
てしまう。図14に示す例では、バンドB1〜B3及び
バンドB6〜B8については重なりが少ないものとし
て、重なりが少ないときに高速に描画処理を行うことが
できる描画方式aを用い、バンドB4,B5のように重
なりが多い部分では、重なりが多くても高速な描画処理
を行うことができる描画方式bを用いる。このようにし
て、全体の描画処理時間を短縮し、高速な描画処理を行
うことができる。
【0050】次に、別の具体例を説明する。上述の具体
例では、中間コードとしてベクタ形式のデータを使用
し、描画処理の負荷としてスキャンライン上のベクタの
存在頻度を用いて描画方式の選択を行う例を示した。こ
の具体例では、中間コードとして台形形式のデータを使
用する例を示す。使用可能な描画方式は上述の例と同様
に、バンドメモリを用いて重なり処理を行う描画方式a
と、中間コード上で重なり処理を行ってからバンドメモ
リにデータを書き込む描画方式bを使用するものとす
る。この例の場合の描画処理の負荷は、描画方式aにつ
いては台形の面積(ピクセル数)を使用し、描画方式b
についてはスキャンライン上の辺の存在頻度を用いるこ
ととする。切り替え方法として、負荷から予測時間を計
算し、予測時間の小さいほうの処理方式を選択すること
とし、描画方式の切替をバンド毎に行うものとする。
【0051】図15は、台形データの一例の説明図であ
る。中間コードとして台形形式のデータを使用する場
合、まず既存の種々の方法を用いて描画データが表す図
形を走査線方向に平行な2辺を持つ台形に分割する。そ
して、副走査線方向をY座標軸、走査線方向にX座標軸
をとって描画領域上での台形の位置や大きさに関する情
報をXY座標系で表現している。
【0052】図15(A)に示す台形のデータ構造にお
いては、Y座標値の最大値YMAXと最小値YMIN、
左側の辺についてはY座標の最小値の位置におけるX座
標値X1、Y座標値が単位量増加した際のX座標値の増
分DX1、右側の辺については、Y座標値の最小値の位
置におけるX座標値X2、Y座標値が単位量増加した際
のX座標値の増分DX2、により台形領域を少なくとも
規定している。それぞれの座標値については、図15
(B)に台形の一例を用いて示している。
【0053】また、これらの描画領域に関する値(YM
IN、YMAX、X1、X2、DX1、DX2)以外に
は、色などの塗りつぶし属性値(「属性」)と、描画順
序を表わす値(「順序」)などが格納される。なお、台
形データによる塗りつぶし領域の表現はさまざまなもの
が挙げられ、ここではその一例を示すものであって、他
の表現方法でも良い。もちろん、他の情報が含まれてい
てもよい。
【0054】台形は、塗りつぶす内部の図形を表現して
いるため、上述の中間コードをベクタで表現する場合に
行っていた図11に示す内部判定の処理を省略すること
ができる。その代わりに、左側の斜辺の場合には領域の
開始点、右側の斜辺の場合には領域の終了点であるとし
て扱えばよい。ただし、同一の図形を表現する台形同士
が重なる場合があり、重なった領域を塗りつぶす必要が
ある場合においては、判定規則として非ゼロ巻き規則を
適用する。
【0055】このように中間コードを台形で表現した場
合の描画処理の負荷の計算方法について説明する。上述
のように、この具体例の場合の描画処理の負荷は、描画
方式aについては台形の面積(ピクセル数)を使用し、
描画方式bについてはスキャンライン上の辺の存在頻度
を用いることとする。描画方式aに対応する描画処理の
負荷として用いる台形の面積は、上述の図15を参照し
て、次のようにして計算することができる。 ((XMIN2−XMIN1)×2+(DX1+DX
2)×(YMAX−YMIN))×(YMAX−YMI
N)/2 ここで、XMIN1は左側の辺についてY座標値の最大
値あるいは最小値におけるX座標値のうちいずれか小さ
い方、また、XMIN2は右側の辺についてY座標値の
最大値あるいは最小値におけるX座標値のうちいずれか
小さい方である。
【0056】なお、描画方式bに対応する描画処理の負
荷は、台形の斜辺をベクタとみなして、上述の中間コー
ドとしてベクタを用いる場合と同様にして、描画処理の
負荷を計算すれば良い。
【0057】この例ではさらに、描画処理の負荷から処
理時間を予測する。この描画処理の負荷に基づく処理時
間の予測は、描画処理を行うプラットフォームによって
異なってくる。そのため、実際に描画処理を行うプラッ
トフォームに応じて描画処理の負荷から処理時間への関
数を決定する必要がある。一例としては、 描画方式aの処理時間=描画方式aの描画処理の負荷÷
16384 描画方式bの処理時間=描画方式bの描画処理の負荷÷
128 で求めることができる。
【0058】図16は、中間コードとして台形形式を用
いた場合の描画方式の切替方法の一例の説明図である。
ここでは図14(A)に示した4つの図形〜を描画
する場合を示している。なお、バンドの高さは図14と
同様に128であり、各図形〜の幅は、それぞれ1
28、256、384、512であるとする。
【0059】例えば、バンドB1の描画方式aにおける
描画処理の負荷は、 (128×2+0)×128/2=128×128=1
6384 であるので、処理時間は、 16384÷16384=1 である。また、バンドB2の描画方式aの処理時間は、
図形についての描画処理の負荷は16384,図形
についての描画処理の負荷は図形の2倍の32768
であるので、 (16384+32768)÷16384=3 となる。バンドB3〜B8についても同様であり、図1
6(B)の予測1の欄のようにそれぞれのバンドにおけ
る描画方式aの処理時間を予測することができる。
【0060】また、例えばバンドB1の描画方式bの処
理時間は、図14(C)に示した負荷の値を用いて 256÷128=2 である。また、バンドB2の描画方式bの処理時間は、 512÷128=4 となる。バンドB3〜B8についても同様であり、図1
6(B)の予測2の欄のようにそれぞれのバンドにおけ
る描画方式bの処理時間を予測することができる。
【0061】図16(B)に示す描画方式a及び描画方
式bの処理時間の予測値を比較すると、バンドB4とB
5において、描画方式bの処理時間(予測2)が描画方
式aの処理時間(予測1)より小さくなる。従って、バ
ンドB4とB5において描画方式bが選択され、それ以
外は描画方式aが選択される。このようにして選択され
た描画方式を用いて描画処理を行えばよい。このよう
に、描画処理時間が短くなる描画方式を選択して描画処
理を行うので、高速な描画処理を実現することができ
る。
【0062】さらに、中間コードとしてランレングス形
式のデータを使用する場合がある。この場合でも同様に
して描画方式の切替を行うことができる。上述の具体例
と同様に、バンドメモリを用いて重なり処理を行う描画
方式aと、中間コード上で重なり処理を行ってからバン
ドメモリにデータを書き込む描画方式bを使用すること
とし、描画方式aの負荷として台形の面積(ピクセル
数)を、描画方式bの負荷としてスキャンライン上の辺
の存在頻度を用いる。また、切り替え方法として、負荷
から予測時間を計算し、予測時間の小さいほうの処理方
式をバンド毎に選択するものとする。
【0063】ランレングスは、特殊な台形として考えれ
ばよい。すなわち、上述の台形の面積を求めた式におい
て、YMAX−YMINが常に1で、DX1、DX2の
値が0である。すなわち、 ((XMIN2−XMIN1)×2)/2=XMIN2
−XMIN1 となる。この式は、スキャンラインにおける描画終了点
の座標から描画開始点の座標値を差し引いた値である。
【0064】なお、ランレングスも台形同様、塗りつぶ
す内部の図形を表現しているため、例えば図11に示し
たような内部判定の処理を省略することができる。その
代わりに、ランの開始点の場合には領域の開始点、ラン
の終了点の場合には領域の終了点であるとして扱えばよ
い。ただし、同一の図形を表現するランレングス同士が
重なる場合があり、重なった領域を塗りつぶす必要があ
る場合においては、判定規則として非ゼロ巻き規則を適
用すればよい。以下の処理は、中間コードが台形形状の
場合と同じように処理すればよいので、説明は省略す
る。
【0065】上述の本発明の描画処理装置の実施の一形
態及び具体例の説明においては、描画処理装置の内部で
描画処理の負荷あるいは負荷に基づいて描画処理時間を
判別して描画方式を切り替えていたが、例えばユーザか
らの指示を受け付ける設定手段を設け、設定手段に設定
されたユーザからの指示に従って描画方式を決定しても
よい。例えば、クライアント上のプリンタドライバの印
刷設定の一つとして、処理方式を指定する方法が考えら
れる。また、描画を依頼するソフトウェアから描画方式
を設定可能に構成してもよい。そのほか、描画処理装置
側のコントロールパネルにおいて、固定の処理方式を設
定とし、自動選択と手動設定が可能内容に構成してもよ
い。このような構成では、ユーザ自身が処理方式を選択
できるので、自由度が高く、かつ、ユーザの望む通りの
処理を行うことができるようになる。
【0066】また、上述の説明では、描画方式をバンド
単位で切り替える例を用いて説明したが、ページ単位や
ジョブ単位、あるいはスキャンライン単位で処理を切り
替えるようにしてもよい。もちろん、切り替えが可能な
描画方式は、上述の具体例のようなバンドメモリを用い
て重なり処理を行う描画方式aと、中間コード上で重な
り処理を行ってからバンドメモリにデータを書き込む描
画方式bに限られるものではなく、任意の描画方式を用
いることが可能である。また、備えておく描画方式の数
も2つに限らず、3つ以上であってもよい。
【0067】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、描画処理にかかる負荷や、その負荷に基づい
て計算される描画処理時間などを用いて、複数の描画方
式のうちから負荷の少ないあるいは描画処理時間が短い
と予測される描画方式を選択して用いる。これによっ
て、高速に図形の描画処理を行うことができるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の描画処理装置の実施の一形態を示す
ブロック図である。
【図2】 本発明の描画処理装置の実施の一形態におけ
る動作の一例を示すフローチャートである。
【図3】 本発明の描画処理装置の実施の一形態におけ
る描画方式の切替処理の概念図である。
【図4】 描画方式aの一例の説明図である。
【図5】 描画方式bの一例の説明図である。
【図6】 描画方式aによる1つのバンドの描画処理の
一例を示すフローチャートである。
【図7】 描画方式bによる1つのバンドの描画処理の
一例を示すフローチャートである。
【図8】 ベクタのデータ形式の一例の説明図である。
【図9】 ベクタの具体例の説明図である。
【図10】 非ゼロ巻き規則及び奇偶規則による図形の
内部判定方法の一例の説明図である。
【図11】 ベクタの内部判定処理の一例を示すフロー
チャートである。
【図12】 描画負荷の計算処理の一例を示すフローチ
ャートである。
【図13】 描画負荷の計算方法の具体例の説明図であ
る。
【図14】 描画方式の切替方法の一例の説明図であ
る。
【図15】 台形データの一例の説明図である。
【図16】 中間コードとして台形形式を用いた場合の
描画方式の切替方法の一例の説明図である。
【図17】 従来の描画処理の一例を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
1…描画データ入力部、2…中間コード生成部、3…中
間コード蓄積部、4−1〜n…描画負荷推定部、5…描
画方式選択部、6…描画部、7−1〜n…描画方式、8
…出力装置。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 描画すべき描画データを入力する描画デ
    ータ入力手段と、複数の描画方式のうちから選択された
    描画方式を用いて描画処理を行う描画処理手段と、前記
    描画処理手段において用いる描画方式を選択する描画方
    式選択手段を備えることを特徴とする描画処理装置。
  2. 【請求項2】 さらに、前記描画方式毎の処理負荷ある
    いは処理時間を推定する処理負荷推定手段を設け、前記
    描画方式選択手段は、前記処理負荷推定手段により推定
    された描画方式毎の処理負荷あるいは処理時間に基づい
    てもっとも高速に処理できる描画方式を選択することを
    特徴とする請求項1に記載の描画処理装置。
  3. 【請求項3】 前記描画方式選択手段は、外部からの指
    示に従って、描画方式を選択することを特徴とする請求
    項1に記載の描画処理装置。
  4. 【請求項4】 固定的な描画方式を設定する設定手段を
    有し、前記描画方式選択手段は、前記設定手段で固定的
    な描画方式が設定された場合には設定された描画方式を
    選択することを特徴とする請求項1に記載の描画処理装
    置。
  5. 【請求項5】 前記複数の描画処理方式のうち少なくと
    も1つは、展開用のメモリを用いて描画図形の重なりを
    除去する処理を行うことを特徴とする請求項1ないし請
    求項4のいずれか1項に記載の描画処理装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の描画処理方式のうち少なくと
    も1つは、前記描画データから生成された中間コードの
    状態で描画図形の重なりを除去する処理を行うことを特
    徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載
    の描画処理装置。
  7. 【請求項7】 前記描画方式選択手段は、ジョブ単位で
    描画方式を選択することを特徴とする請求項1ないし請
    求項6のいずれか1項に記載の描画処理装置。
  8. 【請求項8】 前記描画方式選択手段は、ページ単位で
    描画方式を選択することを特徴とする請求項1ないし請
    求項6のいずれか1項に記載の描画処理装置。
  9. 【請求項9】 前記描画方式選択手段は、バンド単位で
    描画方式を選択することを特徴とする請求項1ないし請
    求項6のいずれか1項に記載の描画処理装置。
  10. 【請求項10】 前記描画方式選択手段は、ライン単位
    で描画方式を選択することを特徴とする請求項1ないし
    請求項6のいずれか1項に記載の描画処理装置。
  11. 【請求項11】 前記描画データからベクタ形式の中間
    コード形式を生成する中間コード生成手段を有し、前記
    描画処理手段は、前記中間コード形式から描画処理を行
    うものであることを特徴とする請求項1ないし請求項1
    0のいずれか1項に記載の描画処理装置。
  12. 【請求項12】 前記描画データから台形形式の中間コ
    ード形式を生成する中間コード生成手段を有し、前記描
    画処理手段は、前記中間コード形式から描画処理を行う
    ものであることを特徴とする請求項1ないし請求項10
    のいずれか1項に記載の描画処理装置。
  13. 【請求項13】 前記描画データからランレングス形式
    の中間コード形式を生成する中間コード生成手段を有
    し、前記描画処理手段は、前記中間コード形式から描画
    処理を行うものであることを特徴とする請求項1ないし
    請求項10のいずれか1項に記載の描画処理装置。
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