JP2002133032A - 車両の情報処理システム - Google Patents

車両の情報処理システム

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JP2002133032A
JP2002133032A JP2000321728A JP2000321728A JP2002133032A JP 2002133032 A JP2002133032 A JP 2002133032A JP 2000321728 A JP2000321728 A JP 2000321728A JP 2000321728 A JP2000321728 A JP 2000321728A JP 2002133032 A JP2002133032 A JP 2002133032A
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Masumi Yoshimura
萬澄 吉村
Toru Tohata
透 東畑
Mitsuoki Mera
満興 目良
Atsushi Nagata
敦 永田
Nobuaki Yoshida
信昭 吉田
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車両の中古車評価額または廃車処理費用の検
索、車両修理時の交換部品の検索、廃車処理過程におけ
る取り外し部品の指示または検索および廃車のリサイク
ル実効率の算出等が、総合的に処理できる車両の情報処
理システムを提供する。 【解決手段】車両の製造過程、販売過程および廃車処理
過程において共通に用いられる車両固有の識別子をキー
ワードにして、車両の中古車評価額の検索、廃車処理費
用の検索、車両の構成部品の検索、廃車処理過程におけ
る取り外し必要部品の指示または検索および廃車のリサ
イクル実効率の算出の処理を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の中古車評価
額または廃車処理費用の検索、車両修理時の交換部品の
検索、廃車処理過程における取り外し部品の指示または
検索、廃車のリサイクル実効率の算出等の車両の情報処
理システムに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】(1)
車両の中古車評価額または廃車処理費用の検索 車両所有者は、自車両を買い換えるときなどに、その車
両を中古車として下取りしてもらうか廃車処理を行う。
この場合、どちらを選択するかは下取り価格と廃車処理
費用とを比較考慮するのが一般的である。
【0003】自車両の市場価格(中古販売価格)は、例
えばインターネットの中古車査定システムを用いて、車
種、年式、排気量、グレード、カラーなど、10項目近
くの諸元項目を入力することで知ることができる。この
査定の結果、自車両の市場価格がゼロの場合は廃車処理
することが一般的であるが、廃車処理にかかる費用や廃
車委託先は、実際にその自車両を販売会社などの廃車処
理関連事業者に持ち込むことで知ることができる。
【0004】しかしながら、インターネットの中古車査
定システムを用いて自車両の市場価格を知るには10項
目近くの車両諸元を入力する必要があり、もし誤って入
力すると間違った市場価格が出力されてしまう。
【0005】また、寒冷地仕様やサイドエアバックなど
のようにユーザが選択したオプション仕様については、
予め決められた表現がなく、ユーザが各自の表現で入力
するので正確さを欠き、その結果、間違った市場価格が
出力されることも少なくない。なかでも、「フルオプシ
ョン」という語の定義は車種によって異なるので、車種
によっては間違った市場価格が出力されることがある。
【0006】また、廃車処理にかかる費用については、
対象車両の諸元と処理事業者の価格によって決まるた
め、処理費用及び処理の委託先については、処理対象車
両を実際に処理事業者に持ち込む必要があって、即座に
知ることができない。
【0007】(2)車両修理時の交換部品の検索 また、一般ユーザが車両を修理する場合、必要な交換部
品を調べるには、自車両を直接販売会社や修理工場に持
ち込んで調査を依頼するか、あるいはサービスマニュア
ルなどの書籍にて自分で調査するか、あるいは販売会社
や修理工場に電話して、車種・車名・年式・カラー・ボ
ディタイプと車両の故障状況を定性的な表現で伝えて調
査してもらうのが一般的である。
【0008】しかし、自車両を直接販売会社等に持ち込
む方法は手間がかかり、またサービスマニュアルや電話
にて調べる方法は正確性に欠けるといった問題がある。
【0009】(3)廃車処理過程における取り外し部品
の指示または検索 車両を廃車処理する場合、廃車すべき車両を排出する事
業者は、その廃車処理を委託する事業者に対して、環境
対策の観点から取り外しが必要な部品や抜き取りが必要
な液類と取り外し方法及び抜き取り方法を指示する。こ
うした指示は書籍タイプのマニュアルを提示することに
より行われている。また、委託された事業者が取り外し
部品や抜き取り液類及びその除去方法を知る場合にも、
専ら書籍タイプのマニュアルが使用されている。さら
に、中古部品として再利用できる部品を取り外した場
合、その中古部品がどの車両に適用できるかどうかの検
索も専ら書籍タイプのマニュアルに依存している。
【0010】しかしながら、書籍タイプのマニュアル
は、車名・車種・年式・生産時期といった大きなカテゴ
リにしか分類されていないので、一台毎に必要とされる
指示や検索は困難である。
【0011】(4)廃車のリサイクル実効率の算出 自動車業界においても車両のリサイクル率の向上が叫ば
れており、リサイクル率の目安として、リサイクル実効
率なる評価値が用いられている。このリサイクル実効率
とは、廃車の総重量に対する回収処理した部品や液類の
重量の比率である。
【0012】しかしながら、廃車される一台の車両毎に
おける車両重量や液類を含む部品と部品毎の重量データ
がないため、廃車一台単位でリサイクル実効率を算出す
ることができないという問題がある。
【0013】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、車両の中古車評価額または
廃車処理費用の検索、車両修理時の交換部品の検索、廃
車処理過程における取り外し部品の指示または検索およ
び廃車のリサイクル実効率の算出等が、総合的に処理で
きる車両の情報処理システムを提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明の第1の観点によれば、少なくとも車
両の製造過程、販売過程および廃車処理過程において共
通に用いられる車両固有の識別子をキーワードにして、
車両の中古車評価額の検索、廃車処理費用の検索、車両
の構成部品の検索、廃車処理過程における取り外し必要
部品の指示または検索および廃車のリサイクル実効率の
算出のうち少なくとも一つの処理を実行する車両の情報
処理システムが提供される(請求項1参照)。
【0015】この車両の情報処理システムでは、車両の
製造過程、販売過程および廃車処理過程において共通に
用いられる車両固有の識別子を用いて情報処理を行うの
で、車両の製造業者、車両の販売業者、部品の販売業者
および車両の廃車処理業者の何れもが共通の固有識別子
を用いることで種々の情報処理が容易となり、かつ正確
な情報を取得することができる。
【0016】また、本発明の第2の観点によれば、車両
の製造業者、車両の販売業者、車両部品の販売業者、車
両の廃車処理業者、車両の購入者および車両部品の購入
者のうち少なくとも2者で構成される関係者をネットワ
ークで接続し、前記関係者各自が所有する車両に関する
情報を記憶装置に格納し、前記関係者のそれぞれが操作
する端末機から、少なくとも車両の製造過程、販売過程
および廃車処理過程において共通に用いられる車両固有
の識別子を入力することで、前記関係者の目的とする車
両に関する情報を加工処理および/または抽出して当該
端末機に出力する車両の情報処理システムが提供される
(請求項2参照)。
【0017】この車両の情報処理システムでは、関係者
各自が所有する車両に関する情報を、関係者各自が操作
する端末機を用いてアクセスするので、車両に関する多
くの情報を容易かつ迅速に取得することができる。ま
た、関係者各自が所有する車両に関する情報を用いるの
で、その関係者以外の関係者にも正確な情報が提供され
る。さらに、車両の製造過程、販売過程および廃車処理
過程において共通に用いられる車両固有の識別子を用い
て情報処理を行うので、車両の製造業者、車両の販売業
者、部品の販売業者および車両の廃車処理業者の何れも
が共通の固有識別子を用いることで種々の情報処理が容
易となり、かつ正確な情報を取得することができる。
【0018】(2)請求項3記載の車両の情報処理シス
テムでは、前記記憶装置には、前記車両固有の識別子に
応じた車両の構成部品に関する情報と、前記車両固有の
識別子に応じた適正処理対象部品に関する情報と、前記
車両固有の識別子に応じたリサイクル対象部品に関する
情報と、前記車両固有の識別子に応じた中古部品対象部
品に関する情報と、が記憶され、前記車両固有の識別子
をキーワードにして前記記憶装置にアクセスすること
で、廃車処理過程における取り外し必要部品を特定して
出力する。
【0019】従来では、廃車すべき車両の年式・型式・
塗色程度の大きな分類で取り外しが必要とされる部品を
解体業者や購入者などの利用者が決めていたが、本発明
の車両の情報処理システムによれば、1台単位の細かい
分類で取り外しが必要とされる部品名を即座に特定する
ことができ、精度の良い情報を入手することができる。
【0020】(3)請求項4記載の車両の情報処理シス
テムでは、前記記憶装置には、前記車両固有の識別子に
応じた中古部品対象部品に関する情報と、当該中古部品
の在庫に関する情報と、が記憶され、前記車両固有の識
別子をキーワードにして前記記憶装置にアクセスするこ
とで、車両の構成部品を特定するとともに当該部品の在
庫の有無を確認する。
【0021】本発明の車両の情報処理システムによれ
ば、より正確な部品の情報が得られ、誤発注のリスクが
なくなり安心して発注でき、利用者の利便性が向上す
る。
【0022】(4)請求項5記載の車両の情報処理シス
テムでは、前記記憶装置には、車両の修理工場に関する
情報が記憶され、利用者の所在地を入力することで最寄
りの修理工場を特定する。
【0023】本発明の車両の情報処理システムによれ
ば、利用者に修理工場を紹介できるので、被紹介修理工
場の修理発注や部品販売の機会も増加することになる。
【0024】(5)請求項6記載の車両の情報処理シス
テムでは、前記記憶装置には、前記車両固有の識別子に
応じた車両の構成部品に関する情報と、前記車両固有の
識別子に応じた中古車評価額に関する情報と、前記車両
固有の識別子に応じた廃車処理過程における適正処理費
用に関する情報と、前記車両固有の識別子に応じたリサ
イクル費用に関する情報と、前記車両固有の識別子に応
じた中古部品対象部品の価格に関する情報と、が記憶さ
れ、前記車両固有の識別子をキーワードにして前記記憶
装置にアクセスすることで、中古車評価額と廃車処理費
用を算出する。
【0025】本発明の車両の情報処理システムによれ
ば、購入者が自分で車両の仕様を正確に知ることがで
き、特にディファレンシャルギヤなどのように外観から
は判別できない仕様の相違があったとしてもそれを正確
に把握できるので、中古車価格および廃車処理費用を正
確に見積もることができる。
【0026】(6)請求項7記載の車両の情報処理シス
テムでは、前記記憶装置には、前記車両固有の識別子に
応じたリサイクルに関する情報と、前記車両固有の識別
子に応じた廃車処理管理に関する情報と、が記憶され、
前記車両固有の識別子をキーワードにして前記記憶装置
にアクセスすることで、車両のリサイクル実効率を算出
する。
【0027】従来ではリサイクル実効率は、廃車から取
り外した部品や材料の合計から算出していたので1ヶ月
単位といったマクロ的な算出しかできなかったが、本発
明の車両の情報処理システムでは算出方法を簡略化し、
最終的に埋め立てられる量と、処理業者の処理における
分別能力と、その業者への流通量とからリサイクル実効
率を算出するので、1台単位といったミクロ的な単位で
も算出することができる。
【0028】(7)請求項8記載の車両の情報処理シス
テムでは、前記記憶装置には、前記車両固有の識別子に
応じたリサイクルに関する情報と、前記車両固有の識別
子に応じた廃車処理管理に関する情報と、前記車両固有
の識別子に応じた廃車処理過程における取り外し指示部
品に関する情報と、が記憶され、前記車両固有の識別子
をキーワードにして前記記憶装置にアクセスすること
で、車両の処理実施度を算出する。
【0029】従来では設計値に対するリサイクル処理の
実施度合いを評価する指標がなかったが、本発明の車両
の情報処理システムによれば、処理実施度という指標を
導入して評価することができる。
【0030】(8)請求項9記載の車両の情報処理シス
テムでは、前記記憶装置には、前記車両固有の識別子に
応じたリサイクルに関する情報と、前記車両固有の識別
子に応じた廃車処理管理に関する情報と、が記憶され、
前記車両固有の識別子をキーワードにして前記記憶装置
にアクセスすることで、車両の適正流通度を算出する。
【0031】従来では製造業者や販売業者が指定した適
正処理業者がどれくらいの割合で廃車処理を実施してい
るかどうかを評価する指標がなかったが、本発明の車両
の情報処理システムによれば、適正流通度という指標を
導入して評価することができる。
【0032】(9)請求項10記載の車両の情報処理シ
ステムでは、前記記憶装置には、前記車両固有の識別子
に対応する、原動機、トランスミッション、フロントア
クスル、リヤアクスル、ステアリング、エアバック、イ
ンバータおよびバッテリのうちの少なくとも一の製造番
号が記憶され、前記製造番号をキーワードにして前記記
憶装置にアクセスすることで、前記車両固有の識別子を
特定する。
【0033】本発明の車両の情報処理システムによれ
ば、車体番号が削り取られた不法投棄車両であっても車
両の生産履歴情報を参照してその車台番号を特定するこ
とができ、不法投棄車両の所有者の割り出しに用いるこ
とができる。
【0034】(10)本発明に係る車両固有の識別子
は、少なくとも車両の製造過程、販売過程および廃車処
理過程において共通に用いられるものであれば特に限定
されないが、たとえば車台番号を挙げることができる。
【0035】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、車両の製
造業者、車両の販売業者、部品の販売業者および車両の
廃車処理業者の何れもが共通の固有識別子を用いること
で種々の情報処理が容易となり、かつ正確な情報を取得
することができる。
【0036】請求項2記載の発明によれば、車両に関す
る多くの情報を容易かつ迅速に取得することができる。
また、関係者各自が所有する車両に関する情報を用いる
ので、その関係者以外の関係者にも正確な情報が提供さ
れる。さらに、車両の製造過程、販売過程および廃車処
理過程において共通に用いられる車両固有の識別子を用
いて情報処理を行うので、車両の製造業者、車両の販売
業者、部品の販売業者および車両の廃車処理業者の何れ
もが共通の固有識別子を用いることで種々の情報処理が
容易となり、かつ正確な情報を取得することができる。
【0037】これに加えて、請求項3記載の発明によれ
ば、1台単位の細かい分類で取り外しが必要とされる部
品名を即座に特定することができ、精度の良い情報を入
手することができる。
【0038】請求項4記載の発明によれば、より正確な
部品の情報が得られ、誤発注のリスクがなくなり安心し
て発注でき、利用者の利便性が向上する。
【0039】請求項5記載の発明によれば、利用者に修
理工場を紹介できるので、被紹介修理工場の修理発注や
部品販売の機会も増加することになる。
【0040】請求項6記載の発明によれば、ユーザが自
分で車両の仕様を正確に知ることができ、特にディファ
レンシャルギヤなどのように外観からは判別できない仕
様の相違があったとしてもそれを正確に把握できるの
で、中古車価格および廃車処理費用を正確に見積もるこ
とができる。
【0041】請求項7記載の発明によれば、算出方法を
簡略化し、最終的に埋め立てられる量と、処理業者の処
理における分別能力と、その業者への流通量とからリサ
イクル実効率を算出するので、1台単位といったミクロ
的な単位でも算出することができる。
【0042】請求項8記載の発明によれば、処理実施度
という指標を導入して、設計値に対するリサイクル処理
の実施度合いを評価することができる。
【0043】請求項9記載の発明によれば、適正流通度
という指標を導入して、メーカやディーラが指定した適
正処理業者がどれくらいの割合で廃車処理を実施してい
るかどうかを評価することができる。
【0044】請求項10記載の発明によれば、車体番号
が削り取られた不法投棄車両であっても車両の生産履歴
情報を参照してその車台番号を特定することができ、不
法投棄車両の所有者の割り出しに用いることができる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明の車両の情報処理シス
テムの実施形態を示すブロック図、図2は本発明の車両
の情報処理システムの基本処理手順を示すフローチャー
ト、図3乃至図7は、それぞれ図2のステップ2乃至6
のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0046】まず、本実施形態の車両の情報処理システ
ムは、記憶装置Sを有するセンターサーバーと、このセ
ンターサーバーに通信回線等によりアクセス可能な複数
(本例では9台)のサーバーと、各サーバーにアクセス
可能な複数の端末機(本例ではパーソナルコンピュー
タ)とから構成されている。
【0047】センターサーバー センターサーバーの記憶装置Sには、中古車市況表(表
6)、適正処理一覧表(表7)、材料リサイクル一覧表
(表8)および修理工場表(表10)が記憶されてい
る。
【0048】中古車市況表の一例を図5に示すが、これ
は車種、年式およびオプションなどの車両仕様によって
現在の中古車評価額を表したものである。また、適正処
理一覧表の一例を図5に示すが、これは車種および年式
別に適正処理部品とその処理に要する費用とを表したも
のである。材料リサイクル一覧表の一例を同じく図5に
示すが、これは再利用できる部品とその形式毎にリサイ
クル価格とリサイクル委託先およびリサイクル処理方法
を表したものである。なお、このリサイクルには、材料
として再利用する場合と部品として再利用する場合とを
含む趣旨である。また、修理工場表の一例を図4に示す
が、これは地区別に車両の修理工場名と住所等の連絡先
を表したものである。これらの情報は予め集約され、適
宜更新しながらセンターサーバーの記憶装置Sに格納さ
れている。
【0049】メーカのサーバ 車両を製造するメーカのサーバの記憶装置Mには、部品
構成表(表1)、適正処理対象部品表(表2)、材料リ
サイクル対象部品表(表3)および車両生産履歴表(表
14)が記憶されている。
【0050】部品構成表は車両を構成する部品を表すも
ので、その一例を図3に示すが、車台番号別に構成部品
の部品番号と年式およびオプションを表す。また、適正
処理対象部品表の一例を同じく図3に示すが、これは車
両の構成部品毎に適正処理が必要な部品番号を表したも
のである。材料リサイクル対象部品表の一例を同じく図
3に示すが、これは部品毎に材料リサイクルが可能な部
品番号を表したものである。また、車両生産履歴表の一
例を図7に示すが、これはメーカの工場別および製造日
別に製造された車両の車台番号(本発明に係る車両固有
の識別子に相当する。)、構成部品の番号を表したもの
である。これらの情報は予め集約され、適宜更新されな
がらメーカのサーバーの記憶装置Mに格納されている。
【0051】ディーラのサーバ 車両を販売するディーラのサーバの記憶装置Hには、廃
車管理表(表12)が記憶されている。この廃車管理表
の一例を図6に示すが、これは廃車処理日別に廃車の排
出者、収集運搬業者(中間処理業者)、シュレッダー業
者、最終処分業者および車台番号を表したものである。
この情報は予め集約され、適宜のタイミングで更新され
ながらディーラのサーバの記憶装置Hに格納されてい
る。
【0052】部品販売会社のサーバ 車両を構成する部品を販売する会社のサーバの記憶装置
Pには、中古部品対象部品表(表4)と中古部品在庫表
(表9)とが記憶されている。
【0053】中古部品対象部品表の一例を図3に示す
が、これは中古部品として再販できる部品毎に、その部
品番号、新品の価格、中古品の価格などの表したもので
ある。また、中古部品在庫表の一例を図4に示すが、こ
れは部品販売会社の在庫状況を部品および部品番号毎に
表したものである。これらの情報を予め集約され適宜の
タイミングで更新されながら部品販売会社のサーバの記
憶装置Pに格納されている。
【0054】その他のサーバ その他のサーバとして、車両購入者(ユーザ)のサー
バ、解体業者のサーバ、材料リサイクラーのサーバ、シ
ュレッダー業者のサーバ、中間処理業者のサーバおよび
最終処分業者のサーバが存在する。
【0055】次に、このシステムを用いた情報処理の内
容について説明する。 (1)取り外し部品の指示 車両を廃車処理する場合、その車両は、ユーザまたはデ
ィーラから解体事業者に搬入され、ここでリサイクルが
可能な部品や環境対策などの観点から取り外しが必要と
される部品が取り外される。リサイクルが可能な部品は
材料リサイクラーに搬入され、適当な処理が施されたの
ち、中古部品としてマーケットにのせられる。それ以外
の部品は、シュレッダー業者か、あるいは中間処理業者
に搬入され、シュレッダー業者では部品の裁断処理が行
われる。中間処理業者は、埋立処理の最終処分をする前
に、車両部品または車体を焼却またはプレス処理するも
のである。最後に、プレス処理された車両部品等は、最
終処分業者に搬入され埋立処理が行われる。
【0056】こうした廃車処理過程において、解体事業
者は、搬入された廃車から取り外すべき部品を知る必要
がある。そこで本例では、たとえば解体事業者が、その
廃車の車台番号を端末機から入力することで、この車台
番号をキーワードにして、メーカのサーバーの記憶装置
Mに記憶されている部品構成表(表1)、適正処理対象
部品表(表2)、材料リサイクル対象部品表(表3)お
よび部品販売会社のサーバーの記憶装置Pに記憶されて
いる中古部品対象部品表(表4)の各情報から該当する
情報を照合し、その車両の取り外し部品指示表(表5)
を作成し、出力する。
【0057】すなわち、図3において、ステップ1で廃
車すべき車両の車台番号C/#を端末機から入力する
と、まずステップ201にて、メーカのサーバーの記憶
装置Mに記憶されている部品構成表(表1)を参照し、
当該車台番号C/#に対応する構成部品の情報を抽出す
る。同図のステップ201の右図に太枠で示したよう
に、車台番号C/#が101〜550の車両では、フェ
ンダーの部品番号がX101、ECUの部品番号がY0
50、ヘッドランプの部品番号がC018、エアバック
の部品番号がB001、年式が95年型、UVカットの
オプション付きの車両であることが構成部品情報として
入手される。
【0058】次のステップ202では、同じくメーカの
サーバーの記憶装置Mに記憶されている適正処理対象部
品表(表2)を参照し、先のステップ201で抽出され
た構成部品情報と照合することにより、適正処理が必要
とされる部品を特定する。同図のステップ202の右図
に太枠で示したように、当該廃車ではエアバックの部品
番号がB001であることから適正処理が必要とされる
が、ヘッドランプの部品番号はC018であるため、適
正処理の必要はない。
【0059】次のステップ203では、同じくメーカの
サーバーの記憶装置Mに記憶されている材料リサイクル
対象部品表(表3)を参照し、先のステップ201で抽
出された構成部品情報と照合することにより、材料リサ
イクルが可能な部品を特定する。同図のステップ203
の右図に太枠で示したように、当該廃車ではECUの部
品番号がY050であることから材料リサイクルが可能
である。
【0060】次のステップ204では、部品販売会社の
サーバーの記憶装置Pに記憶されている中古部品対象部
品表(表4)を参照し、先のステップ201で抽出され
た構成部品情報と照合することにより、中古部品として
再販が可能な部品を特定する。同図のステップ204の
右図に太枠で示したように、当該廃車ではフェンダの部
品番号がX101であることから再販が可能である。
【0061】最後にステップ205では、ステップ20
2乃至204にて特定された、適正処理対象部品、材料
リサイクル対象部品および中古対象部品の各情報を、取
り外し部品指示表にまとめ、これを端末機へ出力する。
同図のステップ205の右図に取り外し部品指示表(表
5)の一例を示す。
【0062】解体業者らは、この取り外し部品指示表
(表5)を参照しながら、その廃車から適正処理を実施
したり部品を取り外したりする。このように、従来で
は、廃車すべき車両の年式・型式・塗色程度の大きな分
類で取り外しが必要とされる部品を解体業者やユーザな
どの利用者が決めていたものが、1台単位の細かい分類
で取り外しが必要とされる部品名を即座に特定すること
ができ、精度の良い情報を入手することができる。
【0063】部品の検索および発注 ユーザが車両を修理する場合、ディーラに車両を持ち込
み、ディーラは修理部品を特定したうえでその交換部品
を部品販売会社に発注する。交換部品が納入されると車
両の修理を行う。なお、こうした一連の作業を修理工場
に委託する場合もある。
【0064】こうした修理過程においては、修理が必要
とされる部品を特定し、発注する必要があるが、書籍タ
イプのマニュアルを用いて部品番号をマニュアル検索す
ると間違った部品を発注するおそれがある。また、目的
とする部品の在庫状況によっては納入までに長期間を必
要とする場合もある。
【0065】そこで本例では、たとえば修理を依頼され
たディーラが、その車両の車台番号を端末機から入力す
ることで、この車台番号をキーワードにして、メーカの
サーバーの記憶装置Mに記憶されている部品構成表(表
1)、部品販売会社のサーバーの記憶装置Pに記憶され
ている中古部品対象部品表(表4)、中古部品在庫表
(表9)およびセンターサーバーの記憶装置Sに記憶さ
れている修理工場表(表10)の各情報から該当する情
報を照合し、その車両の修理に必要とされる部品の発注
票(表11)または部品予約票(表13)を作成し、出
力する。
【0066】すなわち、図4において、ステップ1で修
理すべき車両の車台番号C/#を端末機から入力する
と、まずステップ301の前処理として、メーカのサー
バーの記憶装置Mに記憶されている部品構成表(表1)
を参照し、修理が必要とされる構成部品の部品番号を特
定する。修理部品の部品番号が特定されると、ステップ
301および302にて、部品販売会社のサーバーの記
憶装置Pに記憶されている中古部品対象部品表(表4)
を参照し、先に抽出された構成部品情報と照合すること
により、中古部品対象部品および中古・新品価格を特定
する。
【0067】次のステップ303では、修理部品を中古
部品にするか新品部品にするかを両価格を比較考慮しな
がら選択し、新品部品にする場合はステップ304へ進
んで、その部品の発注票(表11)を作成する。同図の
左下に部品発注票(表11)の一例を示す。
【0068】ステップ303で中古部品を選択した場合
には、ステップ305へ進み、部品販売会社のサーバー
の記憶装置Pに記憶されている中古部品在庫表(表9)
を参照し、先に抽出された構成部品情報と照合すること
により、中古部品の在庫数を検索する。ここで、在庫が
ない場合にはステップ306へ進み、目的とする中古部
品が見つかるまで待つかどうかを判断し、待つ場合には
ステップ307にて部品予約票(表13)を作成し出力
する。また、ステップ306にて目的とする中古部品が
見つかるまで待てない場合には、ステップ303に戻
り、ここで新品部品を選択する。同図の右下に部品予約
票(表13)の一例を示す。
【0069】ステップ305にて修理部品の中古部品の
在庫がある場合には、ステップ308へ進み、その車両
の修理を自分で行うか、修理工場に委託するかを選択す
る。ここで修理を自分で行う場合にはステップ309へ
進み、先のステップ305で検索した中古部品の発注票
(表11)を作成する。ステップ308において、修理
を修理工場に委託する場合には、ステップ310へ進
み、センターサーバーの記憶装置Sに記憶された修理工
場表(表10)を参照し、端末機からユーザの所在地を
入力することで最寄りの修理工場を検索する。同図の右
下に修理工場表(表10)の一例を示す。
【0070】そして、ステップ311にて検索された修
理工場に委託する場合はステップ312へ進み、その修
理工場に修理を委託する。
【0071】このように、本実施形態の車両の情報処理
システムによれば、より正確な部品の情報が得られ、誤
発注のリスクがなくなり安心して発注でき、利用者の利
便性が向上する。また、利用者に修理工場を紹介できる
ので、被紹介修理工場の修理発注や部品販売の機会も増
加することになる。
【0072】廃車処理費用を含めた価格の提示 ユーザが車両を買い換えるときなどに、その車両の中古
車価格や廃車処理したときの処理費用を知り、どちらを
選択したいかを判断する場合がある。そこで本例では、
たとえばユーザが、その車両の車台番号を端末機から入
力することで、この車台番号をキーワードにして、セン
ターサーバーの記憶装置Sに記憶されている中古車市況
表(表6)、適正処理一覧表(表7)、材料リサイクル
一覧表(表8)、メーカのサーバーの記憶装置Mに記憶
されている部品構成表(表1)および部品販売会社のサ
ーバーの記憶装置Pに記憶されている中古部品対象部品
表(表4)の各情報から該当する情報を照合し、その車
両の中古車価格および廃車処理費用を計算し、出力す
る。
【0073】すなわち、図5において、ステップ1でそ
の車両の車台番号C/#を端末機から入力すると、まず
ステップ401の前処理として、メーカのサーバーの記
憶装置Mに記憶されている部品構成表(表1)を参照
し、当該車台番号C/#に対応する構成部品の情報を抽
出する。
【0074】構成部品の情報が特定されると、ステップ
401にて、センターサーバーの記憶装置Sに記憶され
ている中古車市況表(表6)を参照し、その車両の中古
車価格P1を特定する。同図の右上に太枠で示したよう
に、95年式のUVカットのオプション付き車両で、中
古車価格が55,000円であることがわかる。
【0075】次のステップ402では、同じくセンター
サーバーの記憶装置Sに記憶されている適正処理一覧表
(表7)を参照し、適正処理に要する費用を特定する。
同図のステップ402の右図に太枠で示すように、当該
車両ではフロントエアバックの適正処理が必要であっ
て、それには2,500円かかることとされている。
【0076】次のステップ403では、同じくセンター
サーバーの記憶装置Sに記憶されている材料リサイクル
一覧表(表8)を参照し、材料リサイクルで得られる費
用を特定する。同図のステップ403の右図に太枠で示
すように、当該車両ではECUの材料リサイクルで55
0円取得できることとされている。
【0077】次のステップ404では、部品販売会社の
サーバーの記憶装置Pに記憶されている中古部品対象部
品表(表4)を参照し、中古部品として再利用できる部
品およびこれで得られる費用を特定する。同図のステッ
プ404の右図に太枠で示すように、当該車両ではフェ
ンダの再利用により3,500円取得できることとされ
ている。
【0078】次のステップ405では、ステップ402
で特定された適正処理費R1、ステップ403で特定さ
れた材料リサイクル費R2、ステップ403で特定され
た中古部品費R3に基づいて廃車処理費用P2=R1−
R2−R3を計算し、ステップ406にてステップ40
1で特定された中古車価格P1とステップ405で計算
された廃車処理費用P2とを見積書として出力する。同
図のステップ406の右図に示されるように、当該車両
では、中古車価格P1が55,000円であるのに対
し、廃車処理費用P2は−4,450円(つまり、廃車
することで+4,450円取得できる。)であることか
ら、価格だけで判断すれば中古車として販売した方が得
することになる。
【0079】このように、ユーザが自分で車両の仕様を
正確に知ることができ、特にディファレンシャルギヤな
どのように外観からは判別できない仕様の相違があった
としてもそれを正確に把握できるので、中古車価格およ
び廃車処理費用を正確に見積もることができる。
【0080】リサイクル実効率等の算出 自動車関係業界においては、リサイクル実効率の報告が
義務づけられ、またリサイクル実効率を所定比率以上に
維持することが定められている。したがって、自社の車
両のリサイクル実効率を正確に把握することが必要とさ
れる。またこれにともない、処理実施度や適正流通度な
どの評価値を把握することも望まれている。そこで本例
では、たとえばメーカが、その車両の車台番号を端末機
から入力することで、この車台番号をキーワードにし
て、センターサーバーの記憶装置Sに記憶されている材
料リサイクル一覧表(表8)、取り外し部品指示表(表
5)およびディーラのサーバーの記憶装置Hに記憶され
ている廃車処理管理表(表12)の各情報から該当する
情報を照合し、車両のリサイクル実効率、処理実施度お
よび適正流通度を算出し、出力する。
【0081】なお、リサイクル実効率R(%)とは、車
両の総重量に対する、リサイクルに供された部品の総重
量の100分率であり、車両の総重量をΣW、処理残渣
をΣDaとしたときに、R(%)=(1−ΣDa/Σ
W)×100で定義される。
【0082】また、処理実施度C(%)とは、設計値に
対するリサイクル処理の実施度合いであり、設計値の総
重量をΣS、処理実績の総重量をΣSa、処理台数をN
aとしたときに、C(%)=ΣSa/(ΣS×Na)×
100で定義される。
【0083】また、適正流通度P(%)とは、メーカ指
定の処理業者にどれだけの割合の廃車が流通したかどう
かの100分率であり、メーカ指定業者への流通台数を
ΣNS、総処理台数をNとしたときに、P(%)=ΣN
S/N×100で定義される。
【0084】これらの評価値は図6に示すようにして計
算される。まず、リサイクル実効率R%については、同
図の左のフローチャートに示すように、まずステップ5
01にてリサイクル実効率の算出が当該車両のみかどう
かを判断し、他の車両についても算出する場合はステッ
プ502へ進み、ディーラのサーバの記憶装置Hに記憶
された廃車管理表(表12)を参照し、調査対象となる
地域および期間を入力して車台番号C/#を特定する。
ステップ501にて算出対象が当該車両のみの場合はそ
のままステップ503へ進む。
【0085】ステップ503では、同じくディーラのサ
ーバの記憶装置Hに記憶された廃車管理表(表12)を
参照し、処理台数Nと処理委託先を抽出する。次のステ
ップ504では、センターサーバーの記憶装置Sに記憶
された材料リサイクル一覧表(表8)を参照し、これと
先のステップ503で抽出された処理台数および処理委
託先を照合して、総重量ΣWと処理残渣ΣDaを算出す
る。同図の左下に示すように、材料リサイクル一覧表
(表8)は再利用される部品ごとにつき、また処理委託
先ごとの分別能力を把握することで処理残渣を知ること
ができるようになっている。
【0086】そして、最後のステップ505では、ステ
ップ504で算出された総重量ΣWと処理残渣ΣDaと
をR(%)=(1−ΣDa/ΣW)×100に代入する
ことでリサイクル実効率R(%)を求める。
【0087】このように、従来ではリサイクル実効率R
は、廃車から取り外した部品や材料の合計から算出して
いたので1ヶ月単位といったマクロ的な算出しかできな
かったが、本例では算出方法を簡略化し、最終的に埋め
立てられる量と、処理業者の処理における分別能力と、
その業者への流通量とからリサイクル実効率を算出する
ので、1台単位といったミクロ的な単位でも算出するこ
とができる。
【0088】次に、処理実施度C%については、同図の
中央のフローチャートに示すように、まずステップ51
1にて処理実施度の算出が当該車両のみかどうかを判断
し、他の車両についても算出する場合はステップ512
へ進み、ディーラのサーバの記憶装置Hに記憶された廃
車管理表(表12)を参照し、調査対象となる地域およ
び期間を入力して車台番号C/#を特定する。ステップ
511にて算出対象が当該車両のみの場合はそのままス
テップ513へ進む。
【0089】ステップ513では、センターサーバーの
記憶装置Sに記憶された取り外し部品指示表(表5)を
参照し、車台番号C/#をキーワードにして、取り外し
部品と設計値ΣSを抽出する。次のステップ514で
は、ディーラのサーバーの記憶装置Hに記憶された廃車
処理管理表(表12)を参照し、車台番号C/#をキー
ワードにして処理委託先および台数Naを抽出する。
【0090】さらに次のステップ515では、センター
サーバーの記憶装置Sに記憶された材料リサイクル一覧
表(表8)を参照し、これと先のステップ514で抽出
された処理台数および処理委託先を照合して、処理実績
ΣSaを算出する。そして、最後のステップ516で
は、ステップ513で抽出された設計値ΣS、ステップ
514で抽出された台数Na、およびステップ515で
算出された処理実績ΣSaをC(%)={ΣSa/(Σ
S×Na)}×100に代入することで処理実施度C
(%)を求める。
【0091】このように、従来では設計値に対するリサ
イクル処理の実施度合いを評価する指標がなかったが、
本例では処理実施度Cという指標を導入して評価するこ
とができる。
【0092】次に、適正流通度P%については、同図の
右のフローチャートに示すように、まずステップ521
にて適正流通度の算出が当該車両のみかどうかを判断
し、他の車両についても算出する場合はステップ522
へ進み、ディーラのサーバの記憶装置Hに記憶された廃
車管理表(表12)を参照し、調査対象となる地域およ
び期間を入力して車台番号C/#を特定する。ステップ
521にて算出対象が当該車両のみの場合はそのままス
テップ523へ進む。
【0093】ステップ523では、同じくディーラのサ
ーバの記憶装置Hに記憶された廃車処理管理表(表1
2)を参照し、処理台数Nと処理委託先を抽出する。次
のステップ524では、センターサーバーの記憶装置S
に記憶された材料リサイクル一覧表(表8)を参照し、
これと先のステップ523で抽出された処理委託先を照
合して、本システムに加盟している業者への流通台数Σ
NSを算出する。そして、最後のステップ525では、
ステップ523で抽出された処理台数Nおよびステップ
524で算出された流通台数ΣNSをP(%)=(ΣN
S/N)×100に代入することで適正流通度P(%)
を求める。
【0094】このように、従来ではメーカやディーラが
指定した適正処理業者がどれくらいの割合で廃車処理を
実施しているかどうかを評価する指標がなかったが、本
例では適正流通度Pという指標を導入して評価すること
ができる。
【0095】車台番号の特定 車両を不法投棄する場合などにおいては、通常車体のエ
ンジンルーム内に打刻されている車台番号を削り取った
上で投棄することが少なくない。こうした不法投棄車両
の持ち主を特定するために、本例では投棄された車両の
エンジンやモータなどの原動機、トランスミッション、
フロントアクスル、リヤアクスル、ステアリング、エア
バック、インバータあるいはバッテリの製造番号をキー
ワードにして、メーカのサーバーの記憶装置Mに記憶さ
れた車両生産履歴表(表14)の情報から該当する情報
を照合し、当該車両の車台番号を特定する。
【0096】すなわち、図7において、ステップ601
で車両に打刻された車台番号C/#が識別できないとき
は、ステップ602にて、車両のエンジンやモータなど
の原動機、トランスミッション、フロントアクスル、リ
ヤアクスル、ステアリング、エアバック、インバータあ
るいはバッテリの製造番号が識別できるかどうかを判断
し、識別できる場合にはステップ603へ進む。
【0097】ステップ603では、メーカのサーバーの
記憶装置Mに記憶された車両生産履歴表(表14)を参
照し、上述したエンジンやモータなどの原動機、トラン
スミッション、フロントアクスル、リヤアクスル、ステ
アリング、エアバック、インバータあるいはバッテリの
うちの1つ以上の製造番号を端末機から入力すること
で、車台番号C/#を特定する。
【0098】このように、車体番号が削り取られた不法
投棄車両であっても車両の生産履歴情報を参照してその
車台番号を特定することができ、不法投棄車両の所有者
の割り出しに用いることができる。
【0099】なお、以上説明した実施形態は、本発明の
理解を容易にするために記載されたものであって、本発
明を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技
術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨
である。
【0100】たとえば、図1に示す例では、システムネ
ットワークのサーバをセンターサーバと各サーバに分割
したが、分割の仕様や格納方法については同図に示すも
のに何ら限定されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両の情報処理システムの実施形態を
示すブロック図である。
【図2】本発明の車両の情報処理システムの基本処理手
順を示すフローチャートである。
【図3】図2のステップ2のサブルーチンを示すフロー
チャートである。
【図4】図2のステップ3のサブルーチンを示すフロー
チャートである。
【図5】図2のステップ4のサブルーチンを示すフロー
チャートである。
【図6】図2のステップ5のサブルーチンを示すフロー
チャートである。
【図7】図2のステップ6のサブルーチンを示すフロー
チャートである。
【符号の説明】
S…センターサーバの記憶装置 M…メーカの記憶装置 H…ディーラの記憶装置 P…部品販売会社の記憶装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 目良 満興 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 永田 敦 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 吉田 信昭 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 4D004 AA26 CA02 DA16 5B049 AA06 BB00 BB16 EE05

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも車両の製造過程、販売過程およ
    び廃車処理過程において共通に用いられる車両固有の識
    別子をキーワードにして、車両の中古車評価額の検索、
    廃車処理費用の検索、車両の構成部品の検索、廃車処理
    過程における取り外し必要部品の指示または検索および
    廃車のリサイクル実効率の算出のうち少なくとも一つの
    処理を実行する車両の情報処理システム。
  2. 【請求項2】車両の製造業者、車両の販売業者、車両部
    品の販売業者、車両の廃車処理業者、車両の購入者およ
    び車両部品の購入者のうち少なくとも2者で構成される
    関係者をネットワークで接続し、前記関係者各自が所有
    する車両に関する情報を記憶装置に格納し、前記関係者
    のそれぞれが操作する端末機から、少なくとも車両の製
    造過程、販売過程および廃車処理過程において共通に用
    いられる車両固有の識別子を入力することで、前記関係
    者の目的とする車両に関する情報を加工処理および/ま
    たは抽出して当該端末機に出力する車両の情報処理シス
    テム。
  3. 【請求項3】前記記憶装置には、前記車両固有の識別子
    に応じた車両の構成部品に関する情報と、前記車両固有
    の識別子に応じた適正処理対象部品に関する情報と、前
    記車両固有の識別子に応じたリサイクル対象部品に関す
    る情報と、前記車両固有の識別子に応じた中古部品対象
    部品に関する情報と、が記憶され、 前記車両固有の識別子をキーワードにして前記記憶装置
    にアクセスすることで、廃車処理過程における取り外し
    必要部品を特定して出力する請求項2記載の車両の情報
    処理システム。
  4. 【請求項4】前記記憶装置には、前記車両固有の識別子
    に応じた中古部品対象部品に関する情報と、当該中古部
    品の在庫に関する情報と、が記憶され、 前記車両固有の識別子をキーワードにして前記記憶装置
    にアクセスすることで、車両の構成部品を特定するとと
    もに当該部品の在庫の有無を確認する請求項2記載の車
    両の情報処理システム。
  5. 【請求項5】前記記憶装置には、車両の修理工場に関す
    る情報が記憶され、利用者の所在地を入力することで最
    寄りの修理工場を特定する請求項4記載の車両の情報処
    理システム。
  6. 【請求項6】前記記憶装置には、前記車両固有の識別子
    に応じた車両の構成部品に関する情報と、前記車両固有
    の識別子に応じた中古車評価額に関する情報と、前記車
    両固有の識別子に応じた廃車処理過程における適正処理
    費用に関する情報と、前記車両固有の識別子に応じたリ
    サイクル費用に関する情報と、前記車両固有の識別子に
    応じた中古部品対象部品の価格に関する情報と、が記憶
    され、 前記車両固有の識別子をキーワードにして前記記憶装置
    にアクセスすることで、中古車評価額と廃車処理費用を
    算出する請求項2記載の車両の情報処理システム。
  7. 【請求項7】前記記憶装置には、前記車両固有の識別子
    に応じたリサイクルに関する情報と、前記車両固有の識
    別子に応じた廃車処理管理に関する情報と、が記憶さ
    れ、 前記車両固有の識別子をキーワードにして前記記憶装置
    にアクセスすることで、車両のリサイクル実効率を算出
    する請求項2記載の車両の情報処理システム。
  8. 【請求項8】前記記憶装置には、前記車両固有の識別子
    に応じたリサイクルに関する情報と、前記車両固有の識
    別子に応じた廃車処理管理に関する情報と、前記車両固
    有の識別子に応じた廃車処理過程における取り外し指示
    部品に関する情報と、が記憶され、 前記車両固有の識別子をキーワードにして前記記憶装置
    にアクセスすることで、車両の処理実施度を算出する請
    求項2記載の車両の情報処理システム。
  9. 【請求項9】前記記憶装置には、前記車両固有の識別子
    に応じたリサイクルに関する情報と、前記車両固有の識
    別子に応じた廃車処理管理に関する情報と、が記憶さ
    れ、 前記車両固有の識別子をキーワードにして前記記憶装置
    にアクセスすることで、車両の適正流通度を算出する請
    求項2記載の車両の情報処理システム。
  10. 【請求項10】前記記憶装置には、前記車両固有の識別
    子に対応する、原動機、トランスミッション、フロント
    アクスル、リヤアクスル、ステアリング、エアバック、
    インバータおよびバッテリのうちの少なくとも一の製造
    番号が記憶され、 前記製造番号をキーワードにして前記記憶装置にアクセ
    スすることで、前記車両固有の識別子を特定する請求項
    2記載の車両の情報処理システム。
  11. 【請求項11】前記車両固有の識別子が、車台番号であ
    る請求項1乃至10の何れかに記載の車両の情報処理シ
    ステム。
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