JP2002132061A - 半導電性ベルト - Google Patents
半導電性ベルトInfo
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Abstract
抵抗率の低下により転写画像に白抜けが発生することな
く高品質の画像を安定して得ることができる半導電性ベ
ルトを提供する。 【解決手段】 ポリイミド系樹脂にカーボンブラックを
含有してなる半導電性ベルトにおいて、前記カーボンブ
ラックは、BET比表面積100m2 /gあたりの揮発
分が4wt%/(100m2 /g)以上で、かつAST
M D1512に準拠したpH値が3.5以上であるこ
とを特徴とする。
Description
に導電性フィラーとしてカーボンブラックを含有してな
る半導電性ベルトに関し、特に電子写真記録装置の中間
転写ベルトや転写搬送ベルト等として有用なものであ
る。
する電子写真記録装置としては、複写機やレーザープリ
ンタ、ビデオプリンタやファクシミリ、それらの複合機
等が知られている。この種の装置では、装置寿命の向上
などを目的として、感光ドラム等の像担持体にトナー等
の記録剤により形成された像を印刷シート上に直接定着
させる方式を回避すべく、像担持体上の像を中間転写ベ
ルトに一旦転写(一次転写)し、それを印刷シート上に
転写(二次転写)してから定着を行う中間転写方式が検
討されている。また、装置の小型化等を目的に、転写ベ
ルトに印刷シートの搬送も兼ねさせる転写搬送ベルトを
使用する方式も検討されている。
導電性ベルトの一例として、特開昭63−311263
号公報には、ポリイミド系樹脂に導電性フィラーとし
て、アセチレンブラック等のカーボンブラックを分散し
てなる中間転写ベルトが提案されている。なお、アセチ
レンブラックの揮発分(加熱により揮発する成分として
規定された量)は約0.4wt%で、BET比表面積1
00m2 /gあたりの揮発分は約0.5となり、またp
H値は5〜7であり、導電性フィラーとして汎用されて
いる他のカーボンブラックについても、この揮発分から
大きく異なることは殆どない。
ような汎用のカーボンブラックを分散させた中間転写ベ
ルトを用いる場合、多重色カラー画像のような比較的厚
いトナー層を連続して転写を繰り返しているうちに、画
像の一部(例えばハガキの通紙部分等)において転写画
像濃度が低下して白抜けする問題が生じた。この現象
は、低温低湿度下で起こり易く、二次転写時に中間転写
ベルトと記録紙とが帯電し、両者が剥離する際に剥離放
電が起こり、これによって中間転写ベルトが変質して転
化効率が劣化するために生じると考えられる。
ポリイミド樹脂中でのカーボンブラックの分散が不均一
なほど、また、カーボンブラックのストラクチャー(一
次粒子が連なった鎖状構造)が発達したものほど、転写
により電気抵抗率が徐々に低下して、白抜けが起こりや
すいことが判明した。そして、これらの原因が何れか一
方でも存在すると、白抜けを十分防止することができ
ず、従来より樹脂への分散性が比較的良いと言われてい
るカーボンブラックを使用した場合でも、白抜けが生じ
得ることが判った。なお、カーボンブラックのストラク
チャー構造を抑制すると導電性が大きく低下するため、
ある程度のストラクチャー構造を維持しないと所望の導
電性を得るのが困難になることが知られている。
等として使用する際に、表面抵抗率の低下により転写画
像に白抜けが発生することなく高品質の画像を安定して
得ることができる半導電性ベルトを提供することにあ
る。
見に基づいて、カーボンブラックのストラクチャーが好
適に制御され、しかもカーボンブラックの分散性が良好
になるような表面特性について鋭意研究したところ、B
ET比表面積100m2 /gあたりの揮発分が4wt%
/(100m2 /g)以上で、かつASTM D151
2に準拠したpH値が3.5以上であるという、相反す
る表面特性を有するカーボンブラックを用いることによ
り、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成
するに至った。
ミド系樹脂にカーボンブラックを含有してなる半導電性
ベルトにおいて、前記カーボンブラックは、BET比表
面積100m2 /gあたりの揮発分が4wt%/(10
0m2 /g)以上で、かつASTM D1512に準拠
したpH値が3.5以上であることを特徴とする。
BET比表面積が10〜300m2/gであることが好
ましく、20〜250m2 /gがより好ましい。
であることが好ましい。
ると、カーボンブラックが上記のような表面特性を有す
るため、実施例の結果が示すように、中間転写ベルト等
として使用する際に、表面抵抗率の低下により転写画像
に白抜けが発生することなく高品質の画像を安定して得
ることができる。つまり、BET比表面積100m2 /
gあたりの揮発分は、カーボンブラックの粒子表面に存
在する酸素含有官能基等の密度(単位表面積当たりの重
量)を表しており、これを大きくすることで、炭素間の
凝集力を低下させてストラクチャー構造を抑制すること
ができるため、ストラクチャーが発達した構造下での剥
離放電による抵抗値の低下を抑制できると推定される。
但し、揮発分の調整はカーボンブラックの酸化処理等に
より行われ、揮発分が増加すると酸性官能基によりpH
値が低下し、樹脂等への分散性が悪化して凝集塊が生じ
易くなる。凝集塊が存在すると、転写時の電圧印加で電
界が凝集塊に集中して変質が生じ易くなり、その部分の
電気抵抗率が低下して白抜けが発生し易くなる。このた
め、pH値と上記揮発分との両者の表面特性を満たすこ
とによって初めて、転写画像に白抜けを効果的に防止で
きると考えられる。
が10〜300m2 /gである場合、一次粒径が適切な
範囲となるため、白抜けを効果的に防止しながら、所望
の表面抵抗率が発現しやすくなる。また、揮発分との関
係で上記の表面特性が得られやすくなる。
場合、本発明によると上記のように転写画像の白抜けを
効果的に防止しつつ、中間転写ベルト等として適度な表
面抵抗率を得ることができるため、このような表面抵抗
率とすることにより、二次転写後の剥離放電によるトナ
ー飛散等を有効に防止しつつ一次転写を好適に行えるよ
うになる。
て説明する。
樹脂に特定の表面特性を有するカーボンブラックを含有
してなるものである。即ち、本発明に用いられるカーボ
ンブラックは、BET比表面積100m2 /gあたりの
揮発分が4wt%/(100m2 /g)以上であり、好
ましくは当該揮発分が5〜15wt%/(100m2/
g)である。4wt%/(100m2 /g)未満である
と、カーボンブラックのストラクチャー構造が発達し
て、その部分で剥離放電による抵抗値の低下が起こり易
くなる。また、当該揮発分が15wt%/(100m2
/g)を超えると所望の導電性が発現しにくくなる傾向
がある。
50℃で7分間加熱したときに放出される揮発成分のw
t%を指し、揮発成分としては表面に存在するカルボキ
シル基、キノン基、ラクトン基などが含まれる。一般的
に揮発分の多いカーボンブラックは樹脂等との親和力が
増し、そのために分散性が優れ、カーボンブラックの凝
集も発生しにくいという特徴がある。
ては導電性)と相関性を示し、窒素吸着を利用したBE
T法にて測定される。本発明では、前述の理由からBE
T比表面積が10〜300m2 /gであることが好まし
く、20〜250m2 /gがより好ましい。
クは、ASTM D1512に準拠したpH値が3.5
以上であり、好ましくは4.0以上である。pH値が
3.5未満であると、樹脂への分散性が劣化して凝集塊
ができ易くなり、その部分での抵抗値の低下が起こり易
くなる。
ラックとしては、デグサジャパン株式会社製Print
ex V(揮発分5wt%、BET比表面積100m2
/gあたりの揮発分5wt%/(100m2 /g)、p
H4.5)、Printex140V(揮発分5wt
%、単位表面積あたりの揮発分5.6wt%/(100
m2 /g)、pH4.5)などが挙げられる。その他、
市販のカーボンブラックを原料として、酸化処理等を行
うことによっても上記の表面特性を有するものが得られ
るが、その場合、pH値が3.5未満にならないよう
に、処理時間や酸化剤を調整するのが好ましい。
樹脂に導電性フィラーとしてカーボンブラックを分散さ
せるものである。半導電性ベルトの表面抵抗率は、静電
転写法でトナー像を中間転写ベルトに転写する場合、表
面抵抗率が1010〜1014Ω/□であることが好まし
く、1011〜1013Ω/□であることがより好ましい。
時に中間転写ベルトが著しく帯電する為、中間転写ベル
トが像担持体と離れるときに剥離放電が発生し、中間転
写ベルトのトナー像が剥離放電により飛散してしまう。
逆に、表面抵抗率が低すぎると、中間転写ベルトと像担
持体との間に電流が流れることから、中間転写ベルトに
転写したトナーが像担持体に戻ってしまう。なお、ベル
ト全体の表面抵抗率が上記の範囲内であっても、局部的
に表面抵抗率の低い部分が存在すると、その部分だけト
ナー像が像担持体に戻つてしまい白抜けが発生する。
抵抗率を発現させる為に半導電ベルトの樹脂固形分に対
し5重量%以上30重量%未満含有するのが好ましく、
10〜25重量%がより好ましい。
カルボン酸二無水物やその誘動体とジアミンを溶媒中で
重合反応させてなるポリアミド酸の溶液を適宜な方式で
展開し、その展開層を乾燥製膜してフィルム状に成形
し、その成形物を加熱処理してポリアミド酸をイミドに
転化する方法などにより行うことができる。
示すテトラカルボン酸二無水物あるいはその誘導体とジ
アミンの略等モルを有機溶媒中で反応させることにより
得られるもので、通常溶液状で用いられる。
状脂肪族、芳香族と脂肪族とを組み合わせたもの、また
はそれらの置換された基である。) テトラカルボン酸二無水物の具体例としてはピロメリッ
ト酸二無水物(PMDA)、3,3’,4,4’−ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物、2,3,3’,4−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン
酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボ
ン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカル
ボン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキ
シフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカル
ボキシフェニル)スルホン二無水物、ペリレン−3,
4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、エチレ
ンテトラカルボン酸二無水物等があげられる。
アミノジフェニルエーテル(DDE)、4,4’−ジア
ミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニル
メタン、3,3’−ジクロロベンジジン、4,4’−ジ
アミノジフェニルスルフィド−3,3’−ジアミノジフ
ェニルスルホン、1,5−ジアミノナフタレン、m−フ
ェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン(PD
A)、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニルジア
ミン、ベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、
3,3’−ジメトキシベンジジン、4,4’−ジアミノ
フェニルスルホン、4,4’−ジアミノフェニルスルホ
ン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,
4’−ジアミノジフェニルプロパン、2,4−ビス(β
−アミノ−第三ブチル)トルエン、ビス(p−β−アミ
ノ−第三ブチルフェニル)エーテル、ビス(p−β−メ
チル−δ−アミノフェニル)ベンゼン、ビス−p−
(1,1−ジメチル−5−アミノ−ペンチル)ベンゼ
ン、1−イソプロピル−2,4−m−フェニレンジアミ
ン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミ
ン、ジ(p−アミノシクロヘキシル)メタン、ヘキサメ
チレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチ
レンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジ
アミン、ジアミノプロピルテトラメチレン、3−メチル
ヘプタメチレンジアミン、4,4−ジメチルヘプタメチ
レンジアミン、2,11−ジアミノドデカン、1,2−
ビス−3−アミノプロポキシエタン、2,2−ジメチル
プロピレンジアミン、3−メトキシヘキサメチレンジア
ミン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、2,
5−ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,5−ジメチ
ルヘプタメチレンジアミン、3−メチルヘプタメチレン
ジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,11
−ジアミノドデカン、2,17−ジアミノエイコサデカ
ン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,10−ジア
ミノ−1,10−ジメチルデカン、1,12−ジアミノ
オクタデカン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル〕プロパン、ピペラジン H2 N(CH2 )3 O(CH2 )2 O(CH2 )NH
2 、H2 N(CH2 )3 S(CH2 )3 NH2 、H2 N
(CH2 )3 N(CH3 )2 (CH2 )3 NH2 、等が
あげられる。
ミンを重合反応させる際の溶媒としても適宜なものを用
いうるが、溶解性などの点により極性溶媒が好ましく用
いうる。ちなみにその極性溶媒の例としては、N,N−
ジアルキルアミド類が有用で有り、例えばこれの低分子
量のものであるN,N−ジメチルホルムアミド、N,N
−ジメチルアセトアミド等があげられる。これらは、蒸
発、置換または拡散によりポリアミド酸およびポリアミ
ド酸成形品から容易に除去することができる。また、上
記以外の有機極性溶媒として、N,N−ジエチルホルム
アミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメ
チルメトキシアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘ
キサメチルホスホルトリアミド、N−メチル−2−ピロ
リドン、ピリジン、ジメチルスルホキシド、テトラメチ
レンスルホン、ジメチルテトラメチレンスルホン等があ
げられる。これらは単独で使用してもよいし、併せて用
いても差し支えない。さらに、上記有機極性溶媒にクレ
ゾール、フェノール、キシレノール等のフェノール類、
ベンゾニトリル、ジオキサン、ブチロラクトン、キシレ
ン、シクロヘキサン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等
を単独でもしくは併せて混合することもできるが、水の
添加は好ましくない。すなわち、水の存在によってポリ
アミド酸が加水分解して低分子量化するため、ポリアミ
ド酸の合成は実質上無水条件下で行うのが好ましい。
ジアミン(b)とを有機極性溶媒中で反応させることに
よりポリアミド酸が得られる。その際のモノマー濃度
「溶媒中における(a)+(b)の濃度」は、種々の条
件に応じて設定される。しかし、通常、5〜30重量%
(以下「%」と略す)である。また、反応温度は80℃
以下に設定することが好ましく、特に好ましくは5〜5
0℃であり、反応時間は約0.5〜10時間である。
ミン成分原料とを有機極性溶媒中で反応させることによ
りポリアミド酸がその反応の進行に伴い溶液粘度が上昇
する。この発明においては導電性フィラーを含有するポ
リアミド酸溶液のB型粘度計における25℃の粘度は1
0〜10000PSに調整し用いうる。
の配合は、例えば上記したポリアミド酸を調整する際に
その溶液にプラネタリミキサーやビーズミルや3本ロー
ル等の適宜な分散機にてカーボンブラックを混合分散し
て混合させて配合し、それをフィルム成形に供する方式
などの適宜な方式にて行うことができる。
めにカーボンブラックを配合する場合には、均一分散に
よる電気特性のバラツキ防止などの点により、先ず溶媒
にボールミルや超音波等の適宜な方式でカーボンブラッ
クを分散させた後、その分散液にテトラカルボン酸二無
水物やその誘導体とジアミンを溶解させて重合処理に供
する方式が好ましく適用することができる。その際、カ
ーボンブラックと溶媒との親和性を高めるために、ポリ
(N−ビニル−2−ピロリドン)、ポリ(N,N’−ジ
エチルアクリルアジド)等の分散剤を使用してもよい。
ンブラック以外に、その物性を損なわない程度に、シリ
コーン系又はフッ素系の各有機化合物、カップリング
剤、滑剤、酸化防止剤、その他の添加剤を含有してもよ
い。また、前記ポリイミド系樹脂は、その物性を損なわ
ない程度に、他のポリマー成分が共重合されたり、ブレ
ンドされたものであってもよい。
アミド酸溶液を適宜展開してフィルムに成形することに
より得ることができる。フィルム厚は、半導電性ベルト
の使用目的などに応じて適宜決定しうる。一般には強度
や柔軟性等の機械特性などの点により、5〜500μ
m、就中10〜300μm、特に20〜200μmの厚
さとされる。
性を示すポリイミド系樹脂を目的とするベル卜形に成形
することにより行うことができる。その場合、同種又は
異種の層からなる2層又は3層以上の重畳層よりなる半
導電性ベルトとすることができる。本発明では前述の如
き電気特性を示す半導電性層を少なくとも表層に有して
いればよい。また目的とするベルトがリング形である場
合には、フィルム端の接着剤等を介した接着方式などの
適宜な接続方式にて形成することもできるし、シームレ
スなリングベルトとすることもできる。リング形のシー
ムレスベルトは、重畳による厚さ変化がなく任意な部分
を回転の開始位置とすることができて、回転開始位置の
制御機構を省略できる利点などを有している。
例えばポリアミド酸の溶液を金型の内周面や外周面に浸
漬方式、遠心方式、塗布方式等にてコートする方式や、
注形型に充填する方式などの適宜な方式でリング状に展
開し、その展開層を乾燥製膜してベルト形に成形し、そ
の成形物を加熱処理してポリアミド酸をイミドに転化し
て型より回収する方法などの従来に準じた適宜な方法に
より行うことができる(特開昭61−95361号公
報、特開昭64−22514号公報、特開平3−180
309号公報等)。シームレスベルトの形成に際して
は、型の離型処理や脱泡処理などの適宜な処理を施すこ
とができる。
じた各種の用途に用いうる。就中、機械特性や電気特性
に優れることにより電子写真記録装置における像の中間
転写用のベルトやその中間転写を兼ねた印刷シートの搬
送用ベルトなどとして好ましく用いうる。その場合、印
刷シートに像を形成する記録剤としても静電気を介し付
着できる適宜なものを用いうる。
施例等について説明する。
に乾燥したカーボンブラック Printex V(D
egussa社製、揮発分:5%、BET比表面積:1
00m2 /g、揮発分/BET比表面積×100:5
%、pH4.5、酸化処理無し)84g(ポリイミド固
形分に対し18.7重量%)をボールミルで6時間(室
温)混合した。このNMP溶液に3,3’,4,4’−
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BPDA)
294gとp−フェニレンジアミン(PDA)108g
を溶解し、窒素雰囲気中において、室温で3時間攪拌し
ながら反応させて、1000ポイズのポリアミド酸溶液
を得た。
に上記ポリアミド酸溶液をディスペンサーで厚さ400
μmに塗布後、1500rpmで10分間回転させ均一
な塗布面を得た。次に、250rpmで回転させなが
ら、金型の外側より60℃の熱風を30分間あてた後、
150℃で60分間加熱、その後300℃まで2℃/分
の昇温速度で昇温し、更に300℃で30分間加熱し、
溶媒の除去、脱水閉環水の除去、及びイミド転化を行っ
た。その後室温に戻し、金型から剥離し、厚さ74〜7
6μmのシームレスの半導電性ベルトを得た。
140V(Degussa社製、揮発分:5%、BET
比表面積:90m2 /g、揮発分/BET比表面積×1
00:5.56%、pH4.5、酸化処理無し)とした
以外は実施例1に準じて厚さ74〜76μmのシームレ
ス半導電ベルトを得た。
(三菱化学社製、揮発分:1.5%、BET比表面積:
134m2 /g、揮発分/BET比表面積×100:
1.12%、pH3.5、酸化処理無し)とし、添加量
を77g(ポリイミド固形分に対し17.4重量%)と
した以外は実施例1に準じて厚さ74〜76μmのシー
ムレス半導電ベルトを得た。
C−72R(Cabot社製、揮発分:1.5%、BE
T比表面積:254m2 /g、揮発分/BET比表面積
×100:0.59%、pH5、酸化処理無し)とし、
添加量を63g(ポリイミド固形分に対し14.4重量
%)とした以外は実施例1に準じて厚さ74〜76μm
のシームレス半導電ベルトを得た。
(Cabot社製、揮発分:5%、BET比表面積:1
38m2 /g、揮発分/BET比表面積×100:3.
62%、pH3、酸化処理有り)とし、添加量を110
g(ポリイミド固形分に対し23重量%)とした以外は
実施例1に準じて厚さ74〜76μmのシームレス半導
電ベルトを得た。
製、プローブ:UR−100)にて印加電圧500V、
10sec後、測定条件25℃、60%RHでの表面抵
抗率を調べた。その表面抵抗率をlog(Ω/□)値で
示した。
理) 半導電性ベルトにコロナ放電処理を行い放電劣化させる
ことで、白抜けの原因となる電圧の集中による表面抵抗
率低下と同様の効果が得られる。実施例、比較例で得た
半導電性ベルトを図1に示すコロナ放電試験器を用いて
コロナ放電処理を行い、その後表面抵抗率を測定して表
面抵抗率の低下量を求めた。
率の低下量が小さく電子写真記録装置の中間転写ベルト
として用いた場合にも、白抜けが発生せずに良好な画像
を記録シートに転写できる。
下量が大きく、電子写真記録装置の中間転写ベルトとし
て長期間用いた場合、中間転写ベルトの表面抵抗率が低
下して白抜けが発生する。特に、比較例3では光学顕微
鏡観察によるカーボンブラックの分散性が良好であるに
も係わらず、ストラクチャーの発達のためコロナ放電処
理後に表面抵抗率が大きく低下している点が注目に値す
る。
図
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリイミド系樹脂にカーボンブラックを
含有してなる半導電性ベルトにおいて、前記カーボンブ
ラックは、BET比表面積100m2 /gあたりの揮発
分が4wt%/(100m2 /g)以上で、かつAST
M D1512に準拠したpH値が3.5以上であるこ
とを特徴とする半導電性ベルト。 - 【請求項2】 前記カーボンブラックは、BET比表面
積が10〜300m 2 /gである請求項1記載の半導電
性ベルト。 - 【請求項3】 表面抵抗率が1010〜1014Ω/□であ
る請求項1又は2に記載の半導電性ベルト。
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JP (1) | JP2002132061A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009132818A (ja) * | 2007-11-30 | 2009-06-18 | Gunze Ltd | 半導電性ポリイミド樹脂ベルト及び半導電性ポリイミド樹脂ベルトの製造方法 |
JP5441408B2 (ja) * | 2006-09-19 | 2014-03-12 | グンゼ株式会社 | カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液組成物、及びそれを用いた半導電性ポリイミド樹脂ベルトの製造方法 |
-
2000
- 2000-10-30 JP JP2000330703A patent/JP2002132061A/ja active Pending
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