JP2002130411A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

トロイダル型無段変速機

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JP2002130411A
JP2002130411A JP2000321438A JP2000321438A JP2002130411A JP 2002130411 A JP2002130411 A JP 2002130411A JP 2000321438 A JP2000321438 A JP 2000321438A JP 2000321438 A JP2000321438 A JP 2000321438A JP 2002130411 A JP2002130411 A JP 2002130411A
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power roller
disk
input
roller bearing
output side
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Tomonobu Yoshikawa
朋伸 吉川
Yasuo Murakami
保夫 村上
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NSK Ltd
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NSK Ltd
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    • F16H55/32Friction members
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、ディスク、パワーローラの耐久性を
向上すること課題とする。 【解決手段】入力軸3と、入力側ディスク1と、出力側
ディスク2と、複数のトラニオン10,11と、複数個
のパワーローラ7a,7bと、スラスト転がり軸受とか
ら構成され、入力側、出力側両ディスクの互いに対向す
る内側面を、夫々断面が円弧形の凹面とし、上記各パワ
ーローラ7a,7bの周面を球面状の凸面として、この
周面と上記内側面とを当接させたトロイダル型無段変速
機において、入力側ディスク1の凹面、出力側ディスク
2の凹面、パワーローラ7a,7bの凸面、パワーロー
ラ軸受内輪の軌道面、パワーローラ軸受外輪の軌道面の
少なくとも一つが熱処理後に研削加工、超仕上げ加工さ
れ、さらにショットピーニングを施され、その後に超仕
上げ加工を行い、表面残留圧縮応力が−780〜−18
00MPaであることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車用の
自動変速機として利用され、特に構成部材であるディス
ク、パワーローラの耐久性向上を図ったトロイダル型無
段変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トロイダル型無段変速機として
は、図1に示す構成のものが知られている。図示しない
ハウジング内には、入力側ディスク1と出力側ディスク
2とが同軸上に対向して配置されている。前記入力側デ
ィスク1と出力側ディスク2を有するトロイダル変速部
の軸芯部分には、入力軸3が貫通されている。前記入力
軸3の一端には、ローディングカム4が配設されている。
このローディングカム4は、カムローラ5を介して入力側
ディスク1に入力軸3の動力(回転力)を伝達する構造と
なっている。前記入力側ディスク1と出力側ディスク2
は、略同一形状を有して対称に配設され、それらの対向
面が協働して軸方向断面で見て、略半円形となるように
トロイダル面に形成されている。
【0003】前記入力側ディスク1と出力側ディスク2
のトロイダル面で形成されるトロイダルキャビティ内
に、入力側ディスク1及び出力側ディスク2に接して一
対の運転伝達用のパワーローラ軸受6及びパワーローラ
軸受7が配設された構造を有している。なお、前記パワ
ーローラ軸受6は、入力側ディスク1及び出力側ディス
ク2のトロイダル面を転走するパワーローラ6a(パワー
ローラ軸受6を構成する内輪に相当)、外輪6b及び複数
の転動体(鋼球)6cから構成されている。他方のパワ
ーローラ軸受7は、入力側ディスク1及び出力側ディス
ク2のトロイダル面を転走するパワーローラ7a(パワー
ローラ軸受7を構成する内輪に相当)、外輪7b及び複
数の転動体(鋼球)7cから構成されている。
【0004】即ち、前記パワーローラ6aは、パワーロ
ーラ軸受6の構成要素である内輪の役割も兼ねており、
前記パワーローラ7aは、パワーローラ軸受7の構成要
素である内輪の役割も兼ねている。この構造では、前記
パワーローラ6aは、枢軸8、外輪6b及び複数の転動
体6cを介して、トラニオン10に回転自在に枢着される
と共に、入力側ディスク1及び出力側ディスク2のトロ
イダル面の中心となるピポット軸0を中心として、傾転
自在に支持されている。一方、前記パワーローラ7a
は、枢軸9、外輪7b及び複数の転動体(鋼球)7cを
介して、トラニオン11に回転自在に枢着されている共
に、入力側ディスク1及び出力側ディスク2のトロイダ
ル面の中心となるピポット軸0を中心として、傾転自在
に支持されている。そして、前記入力側ディスク1及び
出力側ディスク2に伝達する構造となっている。
【0005】なお、前記入力側ディスク1及び出力側デ
ィスク2は、ニードル12を介して入力軸3とは独立し
た状態(即ち、回転軸3の動力に直接影響されない状
態)となっている。前記出力側ディスク2には、入力軸
3と平行に配設されると共に、アンギュラ軸受13を介
して図示しないハウジングに回転自在に支持された出力
軸14が配設されている。このトロイダル型無段変速機
20では、入力軸3の動力が、ローディングカム4に伝
達される。そして、この動力の伝達により、ローディン
グカム4が回転すると、この回転による動力が、カムロ
ーラ5を介して入力側ディスク1に伝達され、入力側デ
ィスク1が回転する。さらに、前記入力側ディスク1の
回転により発生した動力は、パワーローラ6a及びパワ
ーローラ7aを介して、出力側ディスク2に伝達され
る。そして、出力側ディスク2は、出力軸14と一体と
なって回転する。
【0006】変速時には、トラニオン10及びトラニオ
ン11をピボット軸0方向に微小距離移動させる。即
ち、トラニオン10及びトラニオン11の軸方向移動
で、パワーローラ6a及びパワーローラ7aの回転軸
と、入力側ディスク1及び出力側ディスク2の軸との交
差がわずかに外れる。すると、パワーローラ6a及びパ
ワーローラ7aの回転周速度と、入力側ディスク1の回
転周速度との均衡が崩れ、且つ入力側ディスク1の回転
駆動力の分力によって、パワーローラ6a及びパワーロ
ーラ7aが、ピボット軸0の周りに傾転する。このた
め、パワーローラ6a及びパワーローラ7aが、入力側
ディスク1及び出力側ディスク2の曲面上を傾転し、そ
の結果、速度比が変わり、減速または増速が行われる。
【0007】このような構造を備えたトロイダル型無段
変速機としては、例えば、実公平2−49411号公報
に開示された従来例がある。そして、また、前記のよう
な入力側ディスク、出力側ディスク及びパワーローラ軸
受としては、「NASA Techical note
NASA ATN D−8362」に記載されている
ように、AISI52100(JIS SUJ2、高炭
素クロム軸受鋼相当)を使用した従来例があり、特開平
9−79336に記載されているようにCrを含有する
機械構造用鋼であるSCM420に浸炭窒化処理を施し
た例がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述したトロイダル型
無段変速機は、駆動した際に、入力側ディスクとパワー
ローラ軸受との間、出力側ディスクとパワーローラ軸受
との間、及びパワーローラ内外輪と転動体の間に高い接
触圧力が生じる。この高い接触圧力は入力側、出力側デ
ィスクとパワーローラ軸受との間、さらにはパワーロー
ラ軌道面と転動体の間を介する潤滑油(トラクション
油)と相まって、接触面における疲労寿命を低下させ
る。このため、高接触面圧及び高温における転がり疲労
寿命の向上を目的として、入力、出力側ディスク、パワ
ーローラ軸受の内輪または外輪に浸炭または浸炭窒化処
理を行うことにより、表面の高温強度低下を防ぐことが
行われていた。さらに、長寿命をはかるために、特開平
7−286649、特開平10−231908、特開平
11−141638などに開示されているように、転動
面にショットピーニングを施し、残留圧縮応力を付与す
ることにより寿命の延命効果を得てきた。
【0009】しかしながら、これらの対策は主として、
潤滑油中に鉄粉などの異物が混入していない場合の転が
り疲労対策である。実車のトロイダル型無段変速機にお
いては、製造時にギヤ等に付着した鉄粉が潤滑油中に混
入し、この鉄粉がディスクとパワーローラなどの接触部
において噛み込まれ、ディスク転動部、パワーローラ転
動部に圧痕を形成し、この圧痕周りが応力集中部とな
り、亀裂が発生し剥離が起こることがある。
【0010】この異物の噛み込みによる短寿命対策とし
ては、従来より残留オーステナイト量を高めることによ
り、圧痕周りの応力緩和効果を引き出すことが行われて
いる。しかしながら、ショットピーニングを施された部
分においては、この残留オーステナイトが加工誘起マル
テンサイト変態により減少し、寿命延長効果が見られる
残留オーステナイト15%を下回ることになっしまう。
そのため、長寿命を目的としたショットピーニングが、
異物の噛み込みによる寿命を剥離低下させるという結果
になってしまっている。
【0011】本発明は上記事情を考慮してなされたもの
で、入力側ディスクの凹面、出力側ディスクの凹面、パ
ワーローラの凸面、パワーローラ軸受内輪の軌道面、パ
ワーローラ軸受外輪の軌道面の少なくとも一つが熱処理
後に研削加工、超仕上げ加工され、さらにショットピー
ニングを施され、その後に超仕上げ加工を行い、表面残
留圧縮応力を−780〜−1800MPaとすることに
より、従来と比べ寿命の延長効果が得られるトロイダル
型無段変速機を提供することを目的とする。
【0012】また、本発明は、表面の残留オーステナイ
トを15%以上とすることにより、異物の噛み込みによ
る剥離に対する、寿命延長効果が得られるトロイダル型
無段変速機を提供することを目的とする。
【0013】更に、本発明は、さらに表面から50μm
の深さにおいて残留オーステナイトが20%以上とする
ことにより、異物の噛み込みによる剥離に対する寿命を
飛躍的に向上させることができるトロイダル型無段変速
機を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、回転自在に支
持された入力軸と、この入力軸と共に回転自在な入力側
ディスクと、この入力側ディスクと同心に配置され、且
つこの入力側ディスクにて対して回転自在に支持された
出力側ディスクと、これら入力側、出力側両ディスクの
軸方向に関してこれら両ディスクの中間部に、これら両
ディスクの軸方向に対して直角方向で且つこれら両ディ
スクの中心軸に対し、捻れの位置に配置されて当該位置
で揺動する複数のトラニオンと、これら各トラニオンに
支持された変位軸に回転自在に支持され、入力側、出力
側両ディスクの間に挟持された複数個のパワーローラ
と、これら各パワーローラの外側面と上記各トラニオン
の内側面との間に設けられたスラスト転がり軸受とから
構成され、入力側、出力側両ディスクの互いに対向する
内側面を、夫々断面が円弧形の凹面とし、上記各パワー
ローラの周面を球面状の凸面として、この周面と上記内
側面とを当接させたトロイダル型無段変速機において、
上記入力側ディスクの凹面、出力側ディスクの凹面、パ
ワーローラの凸面、パワーローラ軸受内輪の軌道面、パ
ワーローラ軸受外輪の軌道面の少なくとも一つが熱処理
後に研削加工、超仕上げ加工され、さらにショットピー
ニングを施され、その後に超仕上げ加工を行い、表面残
留圧縮応力が−780〜−1800MPaであることを
特徴とするトロイダル型無段変速機である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明のトロイダル型無段
変速機について更に詳しく説明する。トロイダル型無段
変速機のように、転がり接触部における高い圧力と、ト
ラクション油と呼ばれる高い粘性摩擦抵抗を有する油
は、転がり疲労寿命を短いものとする。そのため、これ
らの部位にはショットピーニングなどにより圧縮の残留
応力を付与する。しかしながら、ショットピーニングは
残留オーステナイトを加工誘起変態によりマルテンサイ
ト化させるために、残留オーステナイト量の低下を導
き、異物の噛み込みによる転がり疲労寿命を短いものと
する。
【0016】そこで、高い残留圧縮応力と残留オーステ
ナイトを兼ね備えた加工方法が必要となる。これまでト
ロイダル型無段変速機においては、熱処理後または研削
加工後にショットピーニングが行われてきた。ショット
ピーニングは表面形状を粗いものとするため、ショット
ピーニング後に軸受表面の粗さと同じレベルに加工する
には、大きな取りしろが必要であった。そのため、ショ
ットピーニングでは取りしろを考慮して、表面からかな
り深い位置に残留応力が付与する条件で行う必要があっ
た。
【0017】本発明では、ショットピーニングを行う面
を、超仕上げ加工を行い表面形状を仕上げ、その後ショ
ットピーニングを行うものである。この際、ショットピ
ーニングの条件としては表面形状が大きくくずれること
のない条件にする。例えば、粒径30〜70μmの微粒
なメディアを用いる。これらは酸化アルミナあるいはガ
ラスビーズなどであり、硬さはHV700〜1100程
度である。これらのメディアを投射圧力0.2〜0.6
MPaで投射する。ここで、得られる残留圧縮層は表面
から50〜60μmまでの深さの極表面層であり、残留
圧縮応力は−490〜−2450MPaである。
【0018】ショットピーニングを施した後、表面はシ
ョットピーニング前よりも粗さが粗くなっているもの
の、一度超仕上げ加工を行っていることと、ここで行っ
たショットピーニングが表面形状を著しく変えるもので
ないため、超仕上げ加工により、表面を5〜20μmの
範囲で加工することにより、ショットピーニング前と同
じ表面形状、粗さを得ることができる。
【0019】また、このような条件で行ったショットピ
ーニングでは、残留オーステナイトの減少率を少なくす
ることができるため、ショットピーニング後の超仕上げ
加工を行った状態で、表面残留オーステナイトを15%
以上とすることが可能である。
【0020】更に、ショットピーニングによる加工層が
極表面層に限られるため、ショットピーニング後の超仕
上げ加工を行った状態で、表面から50μmの位置にお
いては残留オーステナイトは、熱処理時に得られる残留
オーステナイト量と同等のレベルのものが得られる。熱
処理時に得られる残留オーステナイトは20%以上であ
るため、本発明によるショットピーニングを行った場合
でも、同等の残留オーステナイトが得られる。
【0021】これら表面残留オーステナイト15%以
上、表面から50μmの位置における20%以上の残留
オーステナイトは、異物の噛み込みによる圧痕周りの応
力集中を緩和し、剥離寿命を向上させることになる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。な
お、本発明に係るトロイダル型無段変速機の基本構成は
図1と同様であり、入力側ディスクの凹面、出力側ディ
スクの凹面、パワーローラの凸面、パワーローラ軸受内
輪の軌道面、パワーローラ軸受外輪の軌道面にショット
ピーニングが施されている。
【0023】入力側、出力側両ディスク、パワーローラ
内輪、外輪には機械用構造用鋼SCM435を用い、図
2による熱処理を行った。熱処理後、研削加工、超仕上
げ加工を施した後、各部材の転動面に下記条件にてショ
ットピーニングを行った。
【0024】(ショットピーニング条件) 投射材 酸化アルミナ及びガラスビーズ 投射材粒径 30〜70μm 投射材硬さ HV700〜1000 投射圧 0.1〜1MPa 投射時間 10〜60分 ショットピーニング後に超仕上げを行った。この際の表
面加工取りしろは5〜20μmであった。下記表1に
は、試験に用いたディスク、パワーローラの加工完了後
の表面残留応力値、表面残留オーステナイト量、50μ
m深さの残留オーステナイト量を示してある。これらの
値は、同条件でショットピーニング、超仕上げ加工を行
ったものから、サンプルを抜き出し測定したものであ
る。なお、50μm深さの残留オーステナイト量を測定
する際には、表面から50μm電解研磨を行った後に測
定した。
【0025】
【表1】
【0026】上記ショットピーニング条件の後、投射
圧、投射時間を上記の範囲内で変えることにより、異な
る残留応力、残留オーステナイトを有するサンプルを作
成することができた。ここで、表面残留応力の「−」の
記号は、残留応力が圧縮応力であることを示す。
【0027】表1に示したCVTユニットを用いて試験
を行った。試験は下記に示す2条件で行った。 (1)潤滑油中に鉄粉等の異物を含まない潤滑環境、
(2)潤滑油に鉄粉を含む潤滑環境である。
【0028】 試験1 入力軸の回転数 4000rpm 入力トルク 350Nm 使用トルク トラクション油 オイル供給温度 100℃ 試験2 入力軸の回転数 4000rpm 入力トルク 350Nm 使用トルク トラクション油 オイル供給温度 100℃ 鉄粉 サイズ:70〜147μm 硬さ :HV500〜600 量 :600ppm 下記表2に耐久試験結果を示す。試験は、各々7回、デ
ィスク、パワーローラのいずれかの起動面が剥離した時
点で試験を終了した。得られた結果はワイブル分布によ
り整理し、90%残存寿命(L10)にて表記した。ま
た、剥離に至らなかったものは200hrで試験を中断
した。
【0029】
【表2】
【0030】試験結果によると、実施例はいずれも試験
1のクリーンな潤滑環境下においては200hrで破損
を生じなかった。また、試験2の異物混入潤滑下におい
ても長寿命を得られている。
【0031】これに対し、比較例1においては、表面残
留応力が−706MPaと低いために、試験1で短時間
で剥離が発生している。又、比較例2、3、4において
は、表面残留応力が−784MPa以上と高いために、
試験1においては200hrで破損を生じなかった。
【0032】しかしながら、試験2においては、比較例
2、3の表面残留オーステナイトが15%未満である為
に短寿命となっている。また、比較例4においては、深
さ50μm位置における残留オーステナイトが20%未
満となっている為に短寿命となった。
【0033】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、入力
側ディスクの凹面、出力側ディスクの凹面、パワーロー
ラの凸面、パワーローラ軸受内輪の軌道面、パワーロー
ラ軸受外輪の軌道面の少なくとも一つが熱処理後に研削
加工、超仕上げ加工され、さらにショットピーニングを
施され、その後に超仕上げ加工を行い、表面残留圧縮応
力を−780〜−1800MPaとすることにより、入
力側ディスク、出力側ディスク、パワーローラ内輪、外
輪において、鉄粉等の異物を含まないクリーンな潤滑環
境下においても、極めて長寿命なトロイダル型無段変速
機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トロイダル型無段変速機の説明図。
【図2】本発明のトロイダル型無段変速機による熱処理
特性図。
【符号の説明】
1…入力側ディスク、 2…出力側ディスク、 3…入力軸、 4…ローディングカム、 5…カムローラ、 6…パワーローラ軸、 7…パワーローラ軸受、 10,11…トラニオン、 12…ニードル、 13…アンギュラ軸受 14…出力軸。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転自在に支持された入力軸と、この入
    力軸と共に回転自在な入力側ディスクと、この入力側デ
    ィスクと同心に配置され、且つこの入力側ディスクにて
    対して回転自在に支持された出力側ディスクと、これら
    入力側、出力側両ディスクの軸方向に関してこれら両デ
    ィスクの中間部に、これら両ディスクの軸方向に対して
    直角方向で且つこれら両ディスクの中心軸に対し、捻れ
    の位置に配置されて当該位置で揺動する複数のトラニオ
    ンと、これら各トラニオンに支持された変位軸に回転自
    在に支持され、入力側、出力側両ディスクの間に挟持さ
    れた複数個のパワーローラと、これら各パワーローラの
    外側面と上記各トラニオンの内側面との間に設けられた
    スラスト転がり軸受とから構成され、入力側、出力側両
    ディスクの互いに対向する内側面を、夫々断面が円弧形
    の凹面とし、上記各パワーローラの周面を球面状の凸面
    として、この周面と上記内側面とを当接させたトロイダ
    ル型無段変速機において、 上記入力側ディスクの凹面、出力側ディスクの凹面、パ
    ワーローラの凸面、パワーローラ軸受内輪の軌道面、パ
    ワーローラ軸受外輪の軌道面の少なくとも一つが熱処理
    後に研削加工、超仕上げ加工され、さらにショットピー
    ニングを施され、その後に超仕上げ加工を行い、表面残
    留圧縮応力が−780〜−1800MPaであることを
    特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 【請求項2】 上記入力側ディスクの凹面、出力側ディ
    スクの凹面、パワーローラの凸面、パワーローラ軸受内
    輪の軌道面、パワーローラ軸受外輪の軌道面の少なくと
    も一つが熱処理後に研削加工、超仕上げ加工され、さら
    にショットピーニングを施され、その後に超仕上げ加工
    を行い、表面残留圧縮応力が−780〜−1800MP
    aであり、残留オーステナイトが15%以上であること
    を特徴とする請求項1記載のトロイダル型無段変速機。
  3. 【請求項3】 上記入力側ディスクの凹面、出力側ディ
    スクの凹面、パワーローラの凸面、パワーローラ軸受内
    輪の軌道面、パワーローラ軸受外輪の軌道面の少なくと
    も一つが熱処理後に研削加工、超仕上げ加工され、さら
    にショットピーニングを施され、その後に超仕上げ加工
    を行い、表面残留圧縮応力が−780〜−1800MP
    aであり、残留オーステナイトが15%以上であり、さ
    らに表面からの50μmの深さにおける残留オーステナ
    イトが20%であることを特徴とする請求項1記載のト
    ロイダル型無段変速機。
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