JP2002130024A - 直噴火花点火式内燃機関の制御装置 - Google Patents

直噴火花点火式内燃機関の制御装置

Info

Publication number
JP2002130024A
JP2002130024A JP2000321809A JP2000321809A JP2002130024A JP 2002130024 A JP2002130024 A JP 2002130024A JP 2000321809 A JP2000321809 A JP 2000321809A JP 2000321809 A JP2000321809 A JP 2000321809A JP 2002130024 A JP2002130024 A JP 2002130024A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
combustion
fuel injection
ignition timing
acceleration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000321809A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3743277B2 (ja
Inventor
Iwao Yoshida
岩雄 吉田
Takao Yonetani
孝雄 米谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2000321809A priority Critical patent/JP3743277B2/ja
Priority to EP01124983A priority patent/EP1199469B1/en
Priority to DE60140990T priority patent/DE60140990D1/de
Priority to US09/982,097 priority patent/US6561158B2/en
Publication of JP2002130024A publication Critical patent/JP2002130024A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3743277B2 publication Critical patent/JP3743277B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】直噴火花点火式内燃機関において、成層ストイ
キ燃焼から加速によって均質燃焼に移行するときの燃焼
性を安定させる。 【解決手段】排気浄化触媒が活性化するまでの間、燃圧
を減少補正しつつ分割した燃料噴射により成層ストイキ
燃焼形態で燃焼させる(S9)。この状態で加速される
と、加速の程度に応じた進角率で点火時期を進角した
後、該点火時期を一気に前記進角補正分遅角補正すると
同時に、燃圧を高圧に戻しつつ燃料噴射を吸気行程の1
回で行なって均質燃焼に切り換える(S10→S1
2)。これにより、燃料噴射量を確保しつつ加速が行な
えるとともに、加速の程度に応じた進角率で進角補正さ
れることにより、急加速、緩加速に応じたトルク変化が
得られ加速性能を満たすことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直噴火花点火式内
燃機関の制御装置に関し、特に燃料噴射方式の切り換え
に伴なう運転性の悪化を防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、燃費や排気浄化性能の向上を目的
として、機関の燃焼室内に直接燃料を噴射供給して成層
燃焼を行なわせる直噴火花点火式内燃機関が、採用され
てきている。同上の直噴火花点火式内燃機関において、
排気浄化触媒の昇温活性化促進のため、燃料を吸気行程
と圧縮行程とで分割して噴射することにより、点火栓周
りにストイキ(理論空燃比)若しくはストイキよりリッ
チな空燃比の成層混合気を形成し、その外側にストイキ
よりリーンな空燃比の混合気を形成して、燃焼させるよ
うにしたものがある(特開平10−212987号参
照)。
【0003】即ち、点火栓周りの比較的リッチな混合気
の初期燃焼で燃焼速度を早めつつ、リーン混合気による
主燃焼へ移行させることにより、点火時期のリタードを
可能とし、最後に点火栓付近で余剰燃料による後燃えを
発生させることなどによって、HC,NOx等の排出を
抑制しつつ排気温度を上昇させて、排気浄化触媒の活性
化促進を図っている。以下、このようにして形成された
混合気の燃焼を成層ストイキ燃焼と称して説明する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に吸気行程と圧縮行程とに分割して燃料噴射する方式で
は、分割された各燃料噴射期間(噴射パルス幅)が短く
なるが、燃料噴射弁は、噴射パルス幅が短い低流量域で
噴射パルス幅に対する燃料噴射量のリニアリティが低下
し、要求どおりの燃料噴射量が得られず、安定した燃焼
性を確保することができないという問題がある(図24
参照)。
【0005】そこで、前記分割して燃料噴射(以下分割
燃料噴射という)するときには、燃料供給圧力(以下燃
圧という)を低下して各噴射期間を長引かせることによ
り、リニアリティを確保することが考えられた。しか
し、上記のように分割燃料噴射している状態で、加速を
行なったときには、要求燃料噴射量が増大するが、低燃
圧の分割燃料噴射では噴射期間が大きくなりすぎて要求
燃料噴射量を確保することができず、燃焼の悪化ひいて
は失火等により運転性が悪化するおそれがあった。
【0006】本発明は、このような従来の課題に着目し
てなされたもので、分割燃料噴射時に加速したときに、
加速の程度に応じた最適な運転性が得られることを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1にか
かる発明は、機関の燃焼室内に直接燃料を噴射供給する
直噴火花点火式内燃機関において、機関の所定運転時
に、燃料供給圧力を減少補正しながら複数回に分割して
燃料噴射を行ない、該運転状態で加速を検出したとき
に、一回の燃料噴射への移行に伴なうトルク段差を吸収
するように点火時期を目標進角時期まで進角操作し、か
つ、該点火時期の目標進角時期への移行期間を加速の程
度に応じて設定し、該進角操作終了後、燃料供給圧力を
高圧側に戻して一回の燃料噴射へ切り換えることを特徴
とする。
【0008】請求項1に係る発明によると、所定運転時
には、燃料供給圧力を減少補正しながら分割して燃料噴
射され、この状態で加速すると、1回の燃料噴射に切り
換えて燃料噴射量を確保するが、点火時期を進角操作し
てから、燃料供給圧力を高圧側に戻して1回の燃料噴射
へ切り換える。
【0009】このように、分割燃料噴射時は燃圧を減少
補正することで、安定した燃焼性を確保して該分割燃料
噴射領域を拡大でき、加速時は燃圧を高圧側に戻しなが
ら1回の燃料噴射に切り換えることにより、燃料噴射量
を確保しつつ加速を行なうことができる。また、同一運
転条件では分割燃料噴射に比較して1回の燃料噴射の方
が発生トルクが大きく、そのまま1回の燃料噴射へ切り
換えると、大きなトルク段差を生じるので、点火時期を
進角操作して分割燃料噴射での発生トルクを増大させて
から、1回の燃料噴射へ切り換えることにより、切り換
え時のトルク段差を低減する。ここで、前記点火時期の
進角操作を早くするとトルクの増大が急となり、遅くす
ると1回の燃料噴射への切り換え遅れが大きくなる。
【0010】そこで、加速の程度に応じて点火時期の目
標時期への移行期間を設定することにより、要求される
加速性を確保しながら、できるだけトルク段差を低減す
ることができ、最適な運転性を得ることができる。ま
た、請求項2に係る発明は、加速の程度が大きいほど、
前記点火時期の目標時期への移行期間を短くすることを
特徴とする。
【0011】請求項2に係る発明によると、加速の程度
が大きいほど短い時間で点火時期の進角操作が終了す
る。すなわち、急加速時は、進角が早められることで、
分割燃料噴射での発生トルクの増大が早められ、1回の
燃料噴射への切り換えも早められることで、加速応答性
を満たすことができる。一方、緩加速時は、進角を遅く
することで分割燃料噴射での燃焼による発生トルクの増
大が緩やかとなり、1回の燃料噴射への切り換えも遅く
なることで、トルクの増大が緩やかとなってスムースな
加速性が得られる。
【0012】また、請求項3に係る発明は、吸気スロッ
トル弁の開度増加率が大きいほど、前記点火時期の目標
時期への移行期間を短くすることを特徴とする。請求項
3に係る発明によると、吸気スロットル弁の開度増加率
によって、加速の程度を速やかに検出して、点火時期の
目標時期への移行期間すなわち進角速度を最適に設定で
きる。
【0013】また、請求項4に係る発明は、前記点火時
期の進角操作終了後、燃料供給圧力を高圧側に戻すと同
時に、点火時期を所定量遅角させて、一回の燃料噴射へ
切り換え、その後分割した燃料噴射による燃焼に応じた
点火時期まで徐々に進角することを特徴とする。請求項
4に係る発明によると、非分割燃料噴射への切り換えと
同時に、点火時期を所定量遅角させて1回の燃料噴射で
の燃焼による発生トルクを低減することで、切り換え時
のトルク段差を大きく低減することができる。特に、切
り換え直前まで点火時期を目標時期まで進角操作してい
るので、前記所定量の遅角代を十分大きく確保すること
ができ、トルク段差を完全に無くすことも可能となる。
また、切り換え後は、本来の1回の燃料噴射による燃焼
に応じた点火時期まで徐々に進角することで、最適な燃
焼性を確保できる。
【0014】また、請求項5に係る発明は、前記機関の
所定運転時は、排気通路に配設された排気浄化触媒を暖
機するときであることを特徴とする。請求項5に係る発
明によると、既述のように、分割燃料噴射を行なって排
気温度を高める燃焼を行なうことができるので、排気浄
化触媒を暖機するときに該分割燃料噴射を行なう。
【0015】また、請求項6に係る発明は、前記分割し
た燃料噴射は、吸気行程と圧縮行程とに分割して燃料噴
射することを特徴とする。請求項6に係る発明による
と、吸気行程と圧縮行程とに分割して燃料噴射すること
で、既述の成層ストイキ燃焼などを良好な形態で行なう
ことができる。
【0016】また、請求項7に係る発明は、空燃比を検
出するセンサを備え、該センサの活性を前記分割燃料噴
射の許可条件の1つとし、該分割燃料噴射の実行中は、
前記センサの検出値に基づいて燃焼室全体の混合気がス
トイキとなるように燃料噴射量をフィードバック制御す
ることを特徴とする。
【0017】請求項7に係る発明によると、前記成層ス
トイキ燃焼時に高精度なストイキ制御を行なえ、排気浄
化触媒の昇温効率を最良とすることができる。また、触
媒が完全に活性化される前からある程度の浄化機能が発
揮されるので、高精度にストイキ制御することで、触媒
による排気浄化も高められる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
添付の図面に基づいて説明する。本発明の実施形態のシ
ステム構成を示す図1において、機関1の吸気通路2に
は吸入空気流量Qaを検出するエアフローメータ3及び
吸入空気流量Qaを制御するスロットル弁4が設けられ
ると共に、各気筒の燃焼室に臨ませて、燃料噴射弁5が
設けられている。
【0019】燃料タンク21内の燃料は、電動式の低圧
燃料ポンプ22によって吸引され、該低圧燃料ポンプ2
2から吐出された低圧燃料は、燃料フィルタ23を介し
て機関駆動される高圧燃料ポンプ24に供給される。前
記低圧燃料ポンプ22による高圧燃料ポンプ24に対す
る燃料の供給圧は、高圧燃料ポンプ24の上流側から前
記燃料タンク21に戻るリターン通路25に介装された
低圧プレッシャレギュレータ26によって所定の低圧に
調整される。
【0020】前記低圧プレッシャレギュレータ26は、
燃圧が目標の低圧よりも高いときに前記リターン通路2
5を開いて燃料を燃料タンク21に戻すことで、燃圧を
所定の低圧に調整するものである。一方、前記高圧燃料
ポンプ24から吐出されて燃料噴射弁5に供給される燃
圧は、高圧プレッシャレギュレータ27によって所定の
高圧に調整される。
【0021】前記高圧プレッシャレギュレータ27は、
後述するコントロールユニット50からの制御信号に応
じて、前記高圧燃料ポンプ24の下流側の燃料を低圧側
に戻す通路28の開口面積を連続的に変化させるもので
あり、コントロールユニット50は、燃圧センサ29で
検出される燃圧(燃料噴射弁5への燃料供給圧力)が目
標の高圧になるように、前記制御信号を高圧プレッシャ
レギュレータ27に出力する。
【0022】前記燃料噴射弁5は、前記コントロールユ
ニット50において設定される駆動パルス信号によって
開弁駆動され、前記高圧プレッシャレギュレータ27に
より所定圧力に制御された燃料を燃焼室内に直接噴射供
給することができるようになっている。なお、燃焼室に
臨んで装着されて、コントロールユニット50からの点
火信号に基づいて吸入混合気に対して点火を行う点火栓
(点火プラグ)6が、各気筒に設けられている。
【0023】一方、排気通路7には、排気中の特定成分
(例えば、酸素)濃度を検出することによって排気延い
ては吸入混合気の空燃比を検出する空燃比センサ8(リ
ッチ・リーン出力する酸素センサであっても良いし、空
燃比をリニアに広域に亘って検出する広域空燃比センサ
であってもよい)が設けられ、その下流側には、排気を
浄化するための排気浄化触媒9が介装されている。な
お、排気浄化触媒9としては、理論空燃比{λ=1、A
/F(空気重量/燃料重量)・14.7}近傍において
排気中のCO,HCの酸化とNOxの還元を行って排気
を浄化することができる三元触媒、或いは排気中のC
O,HCの酸化を行う酸化触媒、或いは理論空燃比近傍
において三元機能は発揮し、リーン空燃比において排気
中のNOxをトラップし、ストイキ乃至リッチ空燃比に
なったときにトラップしたNOxを還元放出するNOx
トラップ触媒等を用いることができる。
【0024】更に、前記排気浄化触媒9の排気下流側に
は、排気中の特定成分(例えば、酸素)濃度を検出し、
リッチ・リーン出力する下流側酸素センサ10が設けら
れるようになっている。ここでは、下流側酸素センサ1
0の検出値により、空燃比センサ8の検出値に基づく空
燃比フィードバック制御を補正することで、空燃比セン
サ8の劣化等に伴う制御誤差を抑制する等のために(所
謂ダブル空燃比センサシステム採用のために)、前記下
流側酸素センサ10を設けて構成したが、空燃比センサ
8の検出値に基づく空燃比フィードバック制御を行なわ
せるだけで良い場合には、かかる下流側酸素センサ10
は省略することができるものである。
【0025】ところで、空燃比センサ8は、排気浄化触
媒9の排気上流側に設けられ、かつ熱容量も小さいの
で、排気浄化触媒9に比べれば、活性化速度は極めて速
い。また、空燃比センサ8を電熱ヒータ等により強制的
に昇温(活性化)させることもできるから、成層ストイ
キ燃焼中(排気浄化触媒9の暖機過程中)に、当該空燃
比センサ8の検出結果に基づく空燃比フィードバック制
御を行なうことは可能である。
【0026】そこで、本実施の形態では、始動後直ちに
空燃比センサ8を活性化させて、後述する成層ストイキ
燃焼時に、燃焼室全体の空燃比がストイキとなるよう
に、空燃比センサ8の検出値に基づいて、フィードバッ
ク制御する。なお、本実施形態においては、クランク角
センサ11が備えられており、コントロールユニット5
0では、該クランク角センサ11から機関回転と同期し
て出力されるクランク単位角信号を一定時間カウントし
て、又は、クランク基準角信号の周期を計測して機関回
転速度Neを検出できるようになっている。
【0027】そして、機関1の冷却ジャケットに臨んで
設けられ、冷却ジャケット内の冷却水温度Twを検出す
る水温センサ12が設けられている。更に、前記スロッ
トル弁4の開度を検出するスロットルセンサ13(アイ
ドルスイッチとしても機能させることができる)が設け
られている。ところで、本実施形態においては、前記ス
ロットル弁4の開度を、DCモータ等のアクチュエータ
により制御することができるスロットル弁制御装置14
が備えられている。
【0028】当該スロットル弁制御装置14は、運転者
のアクセルペダル操作量等に基づき演算される要求トル
クを達成できるように、コントロールユニット50から
の駆動信号に基づき、スロットル弁4の開度を電子制御
するものとして構成することができる。前記各種センサ
類からの検出信号は、CPU,ROM,RAM,A/D
変換器及び入出力インタフェース等を含んで構成される
マイクロコンピュータからなるコントロールユニット5
0へ入力され、当該コントロールユニット50は、前記
センサ類からの信号に基づいて検出される運転状態に応
じて、前記スロットル弁制御装置14を介してスロット
ル弁4の開度を制御し、前記燃料噴射弁5を駆動して燃
料噴射量 (燃料供給量) を制御し、点火時期を設定して
該点火時期で前記点火栓6を点火させる制御を行う。
【0029】なお、例えば、所定運転状態(低・中負荷
領域など)で燃焼室内に圧縮行程で燃料噴射して、燃焼
室内の点火栓6周辺に可燃混合気を層状に形成して成層
燃焼を行なうことができる一方、他の運転状態(高負荷
領域など)では燃焼室内に吸気行程で燃料噴射して、シ
リンダ全体に略均質な混合比の混合気を形成して均質燃
焼を行なうことができるように、燃料噴射時期(噴射タ
イミング)についても、運転状態などに応じて変更可能
に構成されている。
【0030】ところで、本実施形態に係るコントロール
ユニット50では、始動開始から排気浄化触媒9が活性
化するまでの間における大気中へのHCの排出を抑制し
ながら、排気浄化触媒9の早期活性化を図るようにする
ために、キースイッチ16など各種センサからの入力信
号を受け、例えば、以下のような制御を行なうようにな
っている。
【0031】具体的には、例えば、図2及び図3に示す
ようなフローチャートを実行するようになっている。ス
テップ(図では、Sと記してある。以下、同様)1で
は、従来同様の手法により、キースイッチ16のイグニ
ッション信号がONとなったか(キー位置がイグニショ
ンON位置とされたか)否かを判断する。YESであれ
ばステップ2へ進み、NOであれば本フローを終了す
る。
【0032】ステップ2では、従来同様の手法により、
キースイッチ16のスタート信号がONとなったか(キ
ー位置がスタート位置とされたか)否かを判断する。即
ち、スターターモータ(図示せず)によるクランキング
要求があるか否かを判断する。YESであれば、始動ク
ランキング要求があるとしてステップ3へ進み、NOで
あれば未だクランキング要求はないと判断して、ステッ
プ1へリターンする。
【0033】ステップ3では、従来同様に、スターター
モータの駆動を開始して、機関1をクランキングする。
ステップ4では、従来同様に、始動のための燃料噴射
{吸気行程での直接燃料噴射、図4(B)参照}を行な
わせて、機関1の運転(直噴均質燃焼)を行なわせる。
【0034】次のステップ5では、排気浄化触媒9が活
性化していないか否かを判断する。当該判断は、該触媒
9の温度をセンサを設けて検出し、あるいは、機関の運
転履歴から該触媒9の温度を推定して、判断することが
できる。触媒が活性化していなければ(YESであれ
ば)、ステップ6へ進む。一方、触媒が活性化していれ
ば(NOであれば)触媒活性化促進のための制御の必要
はないとしてステップ15へ進み、燃費改善等のため
に、運転状態に応じて、従来と同様の燃焼形態で燃焼を
行なわせ、該燃焼に応じた点火時期制御と燃圧制御を行
って本フローを終了する。
【0035】ステップ6では、前記成層ストイキ燃焼の
許可条件が成立しているか否かを判定する。具体的に
は、下記、の条件が共に成立しているとき、成層ス
トイキ燃焼が許可される。 空燃比センサ8が活性化していること(完爆から所定
時間が経過していることで代替してもよい)。
【0036】アイドルスイッチがONであること。 そして、前記成層ストイキ燃焼の許可条件が成立したと
判定された場合は、後述する触媒活性化促進等のための
成層ストイキ燃焼を行なわせても良好な着火性・燃焼性
延いては機関安定性(機関運転性)等が得られるとし
て、ステップ7へ進む。
【0037】一方、NOの場合には、後述する触媒活性
化促進のための成層ストイキ燃焼を行なわせると、燃焼
安定性延いては機関安定性(機関運転性)等が低下する
惧れがあるとして、成層ストイキ燃焼への移行を禁止し
て、吸気行程での直接燃料噴射(直噴均質燃焼)を継続
すべく、ステップ4へリターンする。ステップ7では、
実際の成層ストイキ燃焼への切り換えに先立ち、燃圧を
成層ストイキ燃焼を行なうのに要求される燃圧に切り換
える制御を行なう。すなわち、成層ストイキ燃焼ではそ
もそも要求燃料量が少ないアイドル条件で許可され、さ
らにこの少ない要求燃料量を吸気行程と圧縮行程とに分
割して燃料噴射するので、各噴射のパルス幅が燃料噴射
量に対してリニアリティを確保できる大きさ以上となる
ように、1回で噴射する場合に比較して燃圧を減少する
ように切換制御する。
【0038】ステップ8では、上記燃圧の切換制御によ
り、燃圧が成層ストイキ燃焼用の燃圧に切り換わったの
を待って、前記均質燃焼から成層ストイキ燃焼への切り
換えに応じた点火時期制御を行いつつ成層ストイキ燃焼
へ切り換える。そして、成層ストイキ燃焼への移行が終
了すると、ステップ9で、成層ストイキ燃焼が継続され
る。
【0039】前記、均質燃焼から成層ストイキ燃焼へ切
り換えに応じた点火時期制御を図5に示したフローチャ
ートに従って説明する。ステップ111では、成層スト
イキ燃焼が許可され、かつ、成層ストイキ燃焼への移行
の準備が整ったか判定する。つまり、図2のステップ6
で成層ストイキ燃焼が許可され、ステップ7において、
燃圧が成層ストイキ燃焼用の燃圧に切り換わったことを
もってステップ112へ進む。
【0040】そして、成層ストイキ燃焼が許可されてそ
の準備が整ったとき、つまり、現在の均質燃焼から排気
温度上昇用の成層ストイキ燃焼への切換要求が発生して
いるときには、ステップ112へ進み、燃焼切換時のト
ルク段差を抑制するために必要な点火時期遅角補正制御
を開始し、遅角割合の初期値を0%に設定する。即ち、
均質燃焼から成層ストイキ燃焼に切り換える場合は、熱
効率が低い成層ストイキ燃焼への切換時のトルク低下に
よるトルク段差を無くすため、まず、現在の均質燃焼に
おける点火時期[MBT(最大トルク発生点火時期)}
を徐々に遅角して現在の均質燃焼時の発生トルクを徐々
に低下する。
【0041】ステップ113では、前記遅角補正を徐々
に行なうために、遅角割合を所定量インクリメントす
る。具体的には、単位時間(例えば10ms)毎に遅角率a
%(例えば1%)ずつ遅角割合を増加させる。ステップ
114では、遅角量を算出する。具体的には、まず、機
関回転速度と負荷(基本燃料噴射量Tp等)とに基づい
て、前記燃焼切換時にトルク段差を解消できるトルク増
大補正が可能となる進角補正代を確保できるように、目
標遅角点火時期を、後述するようにマップからの検索等
で算出し、次式により、逐次の遅角量を算出する。
【0042】 遅角量=(MBT−目標遅角点火時期)×遅角割合 ステップ115では、最終的に点火時期を次式により算
出する。 点火時期=MBT−遅角量 このようにして、燃焼切換要求発生後、点火時期が徐々
に遅角されて前記目標遅角点火時期に近づけられる(図
6[A]→[B])。
【0043】ステップ116では、前記目標遅角点火時
期に達したか否かを、前記遅角割合が100%となったか
等によって判定し、目標遅角点火時期に達するまで、ス
テップ13に戻って、徐々に遅角補正させる。そして、
前記目標遅角点火時期に達したと判定されたときに、ス
テップ117へ進んで、燃焼を均質燃焼から成層ストイ
キ燃焼に切り換える。具体的には、燃圧を減少補正する
と共に、燃料噴射弁5からの燃料噴射を吸気行程噴射か
ら吸気行程噴射及び圧縮行程噴射(分割噴射)に切り換
えて、成層ストイキ燃焼に切り換える。
【0044】さらに、ステップ118へ進んで、前記燃
焼切換と同時に前記遅角割合を0に設定することによ
り、点火時期を前記遅角補正開始前のMBTに戻す(図
6[B]→[C])。即ち、前記総遅角補正量分を一気
に進角方向に補正することにより、成層ストイキ燃焼で
の発生トルクを増大させて、燃焼切換時のトルク段差
(図6のa)の発生を解消する。このように均質燃焼で
の発生トルクを低下させるとともに成層ストイキ燃焼で
の発生トルクを増大させることにより、燃焼切換に伴な
うトルク段差を十分に解消することができ、安定した運
転性を確保できる。
【0045】ステップ119以降では、該切換後の成層
ストイキ燃焼における最適な目標点火時期に徐々に近づ
ける制御を行なう。まず、ステップ119では、遅角割
合を所定量インクリメントする。具体的には、前記ステ
ップ113と同様に単位時間(例えば10ms)毎にa%
(例えば1%)ずつ遅角割合を増加させる。
【0046】そして、ステップ120で逐次の遅角量を
算出する。即ち、機関回転速度と負荷(基本燃料噴射量
Tp等)とに基づいて、成層ストイキ燃焼での目標遅角
点火時期を、マップからの検索等で算出し、次式によ
り、逐次の遅角量を算出する。 遅角量=(MBT−目標遅角点火時期)×遅角割合 ここで、前記成層ストイキ燃焼での目標遅角点火時期
は、例えば、機関安定限界(運転性)内で最大限遅角
(リタード)させるようになっている。このようにすれ
ば、最大限排気温度を上昇させることができる。但し、
従来の燃焼形態と同等の機関安定性を達成する程度に点
火時期を遅角させても良く、この場合でも、成層ストイ
キ燃焼によれば、従来に対して点火時期を大幅に遅角で
きるから、従来に対して排気温度の上昇効果は大きなも
のとできる。
【0047】ステップ121では、最終的に点火時期を
次式により算出する。 点火時期=MBT−遅角量 このようにして、燃焼切換後、点火時期が徐々に遅角さ
れて成層ストイキ燃焼での目標遅角点火時期に近づけら
れる(図6[C]→[D])。ステップ122では、前
記目標遅角点火時期に達したか否かを、前記遅角割合が
100%となったか等によって判定し、目標遅角点火時期
に達するまでステップ19に戻って、徐々に遅角補正さ
せる。
【0048】このようにすれば、始動用の均質燃焼から
排気温度上昇用の成層ストイキ燃焼への切換時のトルク
段差を解消できる。図7は、上記成層ストイキ燃焼とそ
れ以外の燃焼時との最終的な目標点火時期を切り換え設
定するルーチンのフローチャートを示す。ステップ51
では、成層ストイキ燃焼中であるか否かを判断する。当
該判断は、図2のフローチャートにおけるステップ6で
成層ストイキ燃焼への移行が許可されたことなど(例え
ば成層ストイキ燃焼移行許可フラグのセット状態など)
に基づいて判断することができる。
【0049】YESであればステップ52へ進み、NO
であればステップ53へ進む。ステップ52では、ステ
ップ52中に示すような点火時期リタード設定用マップ
を参照して、点火時期を設定する。なお、点火時期リタ
ード設定用マップ中の↓印の位置が、成層ストイキ燃焼
中における点火時期の設定時期を示している。即ち、本
実施形態においては、成層ストイキ燃焼中は、点火時期
をMBT(燃費最良点)に制御せず、機関安定限界(運
転性)内で最大限遅角(リタード)させるようになって
いる。
【0050】一方、ステップ53では、ステップ53中
に示すような従来点火時期設定用マップを参照して、点
火時期を設定する。即ち、成層ストイキ燃焼中でなく、
従来の燃焼形態であるので、所定の燃費(或いは機関安
定性)を達成できるように、点火時期を従来の燃焼形態
に応じたMBTに制御する。ところで、成層ストイキ燃
焼によれば、点火時期をMBTとしても、従来の燃焼形
態のMBTに対して点火時期を遅角でき、かつ、機関安
定性をも向上させることができるので(点火時期リータ
ド設定用マップ参照)、機関安定性と排気温度上昇とを
高レベルで両立させることができるものであるが、本実
施形態のように、成層ストイキ燃焼中に、点火時期を機
関安定限界(運転性)内で最大限遅角(リタード)させ
るようにすれば、最大限排気温度を上昇させることがで
きることになる。
【0051】なお、従来の燃焼形態と同等の機関安定性
を達成する程度に点火時期を遅角させても良く、この場
合でも、成層ストイキ燃焼によれば、従来に対して点火
時期を大幅に遅角できるから、従来に対して排気温度の
上昇効果は大きなものとできる。次に、上記のようにし
て切り換えられる成層ストイキ燃焼の燃焼制御につい
て、詳細に説明する。
【0052】具体的には、例えば、1燃焼サイクル当た
りの吸入空気量で略完全燃焼させることができるトータ
ル燃料量{略ストイキ(理論空燃比)を達成するのに必
要な燃料重量}のうち、例えば略50%乃至略90%の
燃料重量を、吸気行程で燃焼室内に噴射供給し、燃焼室
内全体にストイキよりも比較的リーン(希薄)な均質混
合気を形成すると共に{図4(B)に示す燃料噴射によ
り形成する}、残りの略50%乃至略10%の燃料重量
を、圧縮行程で燃焼室内に噴射供給し、点火栓6周りに
ストイキよりも比較的リッチな(燃料濃度の高い)混合
気を層状に形成して{図4(A)参照}、燃焼させる
(図8参照)。
【0053】なお、当該成層ストイキ燃焼形態は、吸気
行程中に燃焼室内に(本実施形態では吸気行程噴射によ
り)形成されるストイキよりもリーンな混合気の空燃比
を16〜28とし、圧縮行程中の燃料噴射により点火栓
周りに形成されるストイキよりもリッチな混合気の空燃
比が9〜13となるように、吸気行程中の燃料噴射量
と、圧縮行程中の燃料噴射量と、の分担率を設定するよ
うにしても良い。
【0054】また、各混合気層の空燃比を上記のような
範囲とすれば、燃焼室内の平均空燃比を理論空燃比から
多少ずれた空燃比(例えば、13.8〜18の範囲)に
設定することもできる(本実施形態では、理論空燃比に
フィードバック制御する)。上記のような成層ストイキ
燃焼によれば、従来の均質ストイキ燃焼と比較して排気
温度を上昇させることができるだけでなく、燃焼室から
排気通路に排出される未燃HC量を減少させることがで
きる(図9、図10参照)。
【0055】即ち、成層ストイキ燃焼によれば、従来の
燃焼形態{均質燃焼だけ、成層燃焼だけ、或いは、これ
らに対し更に追加燃料を燃焼後期以降(膨張行程以降や
排気行程中)に噴射する燃焼形態など}で暖機を行なわ
せる場合に比べて、始動開始から排気浄化触媒9が活性
化するまでの間における大気中へのHC,NOxの排出
を抑制しながら、排気浄化触媒9の早期活性化を格段に
促進できることになる。
【0056】ところで、前記成層ストイキ燃焼は、燃料
の供給を、吸気行程噴射と、圧縮行程噴射と、で行なわ
せるが、具体的には、例えば、以下に説明するようにし
て各行程での燃料噴射量と噴射時期(噴射タイミング)
が設定されるようになっている。成層ストイキ燃焼を行
なわない場合には、燃料噴射量は、従来同様、概略以下
のようにして設定される。
【0057】エアフローメータ3からの電圧信号から求
められる吸入空気流量Qaと、クランク角センサ11か
らの信号から求められる機関回転速度Neとから基本燃
料噴射パルス幅(基本燃料噴射量に相当)Tpt=c×
Qa/Ne(cは定数)を演算すると共に、低水温時に
機関安定性等のためにリッチ側に補正する水温補正係数
Kwや、始動及び始動後増量補正係数Kasや、空燃比フ
ィードバック補正係数LAMD、目標空燃比補正係数Z
等により、有効燃料噴射パルス幅CTI=Tpt×(1
+Kw+Kas+・・・)×LAMD×Z+Tsを演算す
る。Tsは、電圧補正分である。上記空燃比フィードバ
ック補正係数LAMDは、排気浄化触媒9の上流側に設
けられた空燃比センサ8の空燃比検出結果に基づいて比
例積分(PI)制御等により増減されるもので、これに
基づきコントロールユニット50では燃料噴射量Tpt
を補正し、燃焼用混合気の空燃比を目標空燃比にフィー
ドバック制御することができるようになっている。な
お、当該空燃比フィードバック制御を行なわない場合に
は、該LAMDは所定値(例えば1.0)にクランプ
(固定)されるようになっている。
【0058】そして、成層ストイキ燃焼を行なう場合に
は、前記燃料噴射パルス幅CTIのうち、所定の割合分
{CTIH=CTI×Ksp;Kspは分担率(比)或
いは分割比}を吸気行程で噴射し、残り分{CTIS=
CTI×(1−Ksp)}を圧縮行程で噴射する。な
お、この分割比Kspは固定値であっても良いが、運転
状態に応じて可変設定できるようにするのが好ましい。
なお、具体的には、既述したように、吸入空気量で略完
全燃焼させることができるトータル燃料量{略ストイキ
(理論空燃比)を達成するのに必要な燃料重量}のう
ち、例えば略50%乃至略90%の燃料重量を、吸気行
程中の燃料噴射量とし、残りの略50%乃至略10%の
燃料重量が圧縮行程中の燃料噴射量となるように、分割
(分担)比(或いは率)Kspを設定することが好まし
い。
【0059】また、吸気行程中の燃料噴射量と、圧縮行
程中の燃料噴射量と、の分割(分担)比(或いは率)K
spは、吸気行程中に燃焼室内に形成されるストイキよ
りもリーンな混合気の空燃比を16〜28とし、圧縮行
程中の燃料噴射により点火栓周りに形成されるストイキ
よりもリッチな混合気の空燃比が9〜13となるように
設定することもできる。
【0060】ところで、吸気行程噴射の燃料噴射時期
は、図11のタイミングチャートに示すように、機関回
転速度Neと燃料噴射パルス幅CTIHとから定まる噴
射時期TITMH(図11中のマップA参照)に制御さ
れるようになっている。そして、圧縮行程噴射の燃料噴
射時期は、図11のタイミングチャートに示すように、
機関回転速度Neと燃料噴射パルス幅CTISとから定
まる噴射時期TITMS(図11中のマップB参照)に
制御されるようになっている。この噴射時期TITMS
は、成層リーン燃焼を行う際の噴射時期よりも進角側に
設定されている。
【0061】ここで、本実施形態に係る燃料噴射量と燃
料噴射時期の制御の一例を示した図12のフローチャー
トに従って説明する。ステップ31では、例えば、上述
した方法で、燃料噴射パルス幅CTIを演算する。ここ
で、本実施形態では既述したように成層ストイキ燃焼で
も可能な限り速やかに空燃比センサ8の検出値に基づく
空燃比フィードバック制御を行なう。該空燃比フィード
バック制御については、後述する。
【0062】ステップ32では、噴射分割比Ksp
(t)を、次式に従って演算する。 例えば、Ksp(t)=Ksp(t−1)−dKsp 但し、Ksp(0)=1、Ksp(t)≧Ksp0、K
sp(t)は今回値、Ksp(t−1)は前回値。t
は、所定時間毎に行なわれる本ルーチンの実行回数(1
以上)である。
【0063】これにより、噴射分割比Ksp(t)は、
成層ストイキ燃焼移行許可後に、”1”から単位時間毎
(例えば10msec毎)に、dKspずつKsp0ま
で変化されることになる。ステップ33では、吸気行程
噴射の燃料噴射パルス幅CTIHを、次式に従い演算す
る。
【0064】CTIH=CTI×Ksp(t) ステップ34では、圧縮行程噴射の燃料噴射パルス幅C
TISを、次式に従い演算する。 CTIS=CTI×{1−Ksp(t)} ステップ35では、ステップ33、34で設定されたパ
ルス幅で噴射可能か否かを判断する。即ち、低流量域で
は、燃料噴射弁5の噴射特性がリニアにならない領域
(パルス幅と実噴射量とが一義的に定まらない領域)が
存在するため、燃料噴射量制御に誤差が生じ、燃焼安定
性(運転性)、排気性能、燃費性能等を悪化させる惧れ
があるので、このような事態を回避するための処理ステ
ップである。
【0065】具体的には、リニアな特性が良好に得られ
る最小噴射パルス幅TIMINと、各噴射パルス幅CT
IH、CTISと、を比較することでなされる。即ち、
CTIH≧TIMIN、且つ、CTIS≧TIMINで
あるか否かを判断する。YESであれば、ステップ36
へ進む。NOであれば、ステップ39へ進む。
【0066】ステップ36では、ステップ33、34で
設定されたパルス幅CTIH、CTISを、最終的なパ
ルス幅CTIH、CTISとして決定する。ステップ3
7では、吸気行程噴射、圧縮行程噴射での各燃料噴射時
期TITMH、TITMSを決定する。即ち、吸気行程
噴射の燃料噴射時期TITMHを、次式に従い演算す
る。
【0067】TITMH=f(CTIH,Ne) 圧縮行程噴射の燃料噴射時期TITMSを、次式に従い
演算する。 TITMS=f(CTIS,Ne) なお、具体的には、図15中に示したマップA,B等を
検索することで決定することができる。
【0068】つづくステップ38では、上記で決定され
た各パルス幅、各燃料噴射時期に対応した駆動パルス信
号を燃料噴射弁5に送信し、吸気行程中と圧縮行程中の
それぞれにおいて、所定量に調量された燃料を、所定時
期に、燃焼室内に直接噴射供給し、本フローを終了す
る。なお、上記ステップ35で、NO(ステップ33、
34で設定されたパルス幅では噴射できない)と判断さ
れた場合は、ステップ39へ進むことになるが、当該ス
テップ39では、以下の条件を満たすか否かを判断す
る。
【0069】即ち、 CTIH≧TIMIN、且つ、CTIS<TIMIN であるか否かを判断する。YESであれば、ステップ4
0へ進み、NOであればステップ41へ進む。ステップ
40では、CTIS<TIMINであるので、良好な噴
射特性を達成できないとして、CTISを最小噴射パル
ス幅(噴射量)TIMINにセットして最小流量を確保
する一方で、トータル燃料噴射量合わせを行なう。
【0070】即ち、 CTIH=CTI−CTIS CTIS=TIMIN なる処理を行い、各噴射パルス幅CTIH、CTISを
決定する。そして、ステップ37、38へ進み、各噴射
時期を決定し、燃料噴射を行なわせる。
【0071】一方、ステップ41では、以下の条件を満
たすか否かを判断する。即ち、 CTIH<TIMIN、且つ、CTIS≧TIMIN であるか否かを判断する。YESであれば、ステップ4
2へ進み、NOであればステップ43へ進む。
【0072】ステップ42では、CTIH<TIMIN
であるので、良好な噴射特性を達成できないとして、C
TIHを最小噴射パルス幅(噴射量)TIMINにセッ
トして最小流量を確保する一方で、トータル燃料噴射量
合わせを行なう。即ち、 CTIH=TIMIN CTIS=CTI−CTIH なる処理を行い、各噴射パルス幅CTIH、CTISを
決定する。
【0073】そして、ステップ37、38へ進み、各噴
射時期を決定し、燃料噴射を行なわせる。なお、ステッ
プ43では、CTIH<TIMIN、且つ、CTIS<
TIMINであると判断し、吸気行程と圧縮行程の双方
で燃料噴射を行なうと、良好な噴射特性を達成できない
と判断し、ステップ44へ進み、吸気行程噴射を禁止
し、圧縮行程噴射のみを行なわせる。
【0074】即ち、ステップ44では、 CTIH=0 CTIS=CTI なる処理を行なう。そして、ステップ37、38へ進
み、圧縮行程噴射に対応した噴射時期を決定し、圧縮行
程噴射のみで燃料噴射を行なわせる。
【0075】なお、点火時期については、例えば、所謂
MBT(Minimum Spark Advance ofBest Torque)に制
御することができるものである。ここで、成層ストイキ
燃焼では燃圧を減少補正する構成としたので、吸気行程
噴射及び圧縮行程噴射での燃料噴射量が共に最小燃料噴
射量TIMINを下回る頻度を大幅に減少させ、成層ス
トイキ燃焼が実行される頻度を大幅に増大することがで
きるので、HC,NOxの発生を抑制しつつ排気浄化触
媒の早期活性化を十分に促進することができる。
【0076】また、本実施形態では、図2のステップ6
での成層ストイキ燃焼許可条件として、空燃比センサ8
が活性化されたことを条件として設定し、成層ストイ
キ燃焼中は必ず空燃比フィードバック制御を行なうよう
にしたが、成層ストイキ燃焼中に空燃比センサ8の活性
を判定して空燃比フィードバック制御に移行するように
することもできる。このようにした実施形態について、
図13のフローチャートに従って説明する。
【0077】ステップ61では、成層ストイキ燃焼にお
いて、λコントロール(空燃比フィードバック制御)を
許可するか否かを判断する。当該判断は、従来同様の手
法を用いることができ、例えば、空燃比センサ8が活性
化したか否かに基づいて判断することができる。具体的
には、例えば、空燃比センサ8の出力変化の様子や、機
関水温、機関始動後経過時間等に基づいて判断すること
が可能である。
【0078】YESであればステップ62へ進み、NO
であればステップ64へ進む。ステップ62では、従来
同様の方法で、空燃比フィードバック(F/B)制御を
開始する。具体的には、例えば、排気浄化触媒9の上流
側に設けられた空燃比センサ8の空燃比検出結果に基づ
いて、実際の空燃比とストイキ(理論空燃比)との偏差
を求め、該偏差を縮小するように、比例積分(PI)制
御等により空燃比フィードバック補正係数LAMDを設
定する。
【0079】つづくステップ63では、ステップ62の
空燃比フィードバック制御で得られたLAMDを、燃料
噴射パルス幅CTIの演算に反映させる。その後は、前
記図12のフローチャートによって、各行程での燃料噴
射パルス幅CTIH,CTIS、噴射時期TITMH,
TITMSを設定し、燃料噴射を行なわせる。
【0080】一方、ステップ64では、λコントロール
が許可されない場合であるので、第1の実施形態と同
様、空燃比オープン(フィードフォワード)制御を実行
するべく、空燃比フィードバック補正係数LAMDを所
定値(例えば1.0)にクランプして、燃料噴射パルス
幅CTIを演算する。その後は、図12のフローチャー
トによって、各行程での燃料噴射パルス幅CTIH,C
TIS、噴射時期TITMH,TITMSを設定し、燃
料噴射を行なわせる。
【0081】また、同じく図2のステップ6での成層ス
トイキ燃焼許可条件として、アイドル状態であることを
条件として設定したため、運転の安定性も確保される
が、アイドル以外の低回転・低負荷状態も含めた運転状
態を許可条件とすることもできる。例えば、ファースト
アイドル時は水温が低いため、極低回転・負荷時より燃
料噴射量が大きいので、該燃料噴射量に相当するような
アクセル操作量までは、成層ストイキ燃焼を行なわせ
て、触媒活性化をより促進させることができる。
【0082】次に、上記のように低燃圧での分割燃料噴
射による成層ストイキ燃焼を行なっている状態で、加速
が行なわれたときの本発明にかかる制御を説明する。図
3に戻って、成層ストイキ燃焼への切換後、ステップ1
0で加速されたか否かを判定する。加速されたと判定さ
れた場合は、ステップ12へ進み点火時期制御、燃圧切
換制御を行ないつつ均質燃焼に切り換える。
【0083】また、ステップ10で加速されていないと
判定されたときは、ステップ11で排気浄化触媒9が活
性したかを判定し、活性していない場合はステップ9へ
戻って成層ストイキ燃焼を継続するが、活性したと判定
された場合はステップ12へ進んで均質燃焼に切り換え
る。前記均質燃焼への移行に際して行うステップ12で
の本発明に係る点火時期制御を図14に示したフローチ
ャートに従って説明する。
【0084】ステップ211では、均質燃焼が許可され
ている(図3のステップ10又はステップ11の判定が
YES)か否かを判定する。そして、均質燃焼が許可さ
れているときには、ステップ212へ進み、燃焼切換時
のトルク段差を抑制するために点火時期進角補正制御を
開始する。このとき、前記遅角割合の初期値は100%に
設定されている。
【0085】即ち、成層ストイキ燃焼から均質燃焼に切
り換える場合は、熱効率が高い均質燃焼への切換時に、
トルク増大によるトルク段差を無くすために、まず、成
層ストイキ燃焼で点火時期を進角させてトルクを増大す
る。ステップ213では、前記進角補正を徐々に行なう
ために、前記遅角割合を所定量デクリメントする。具体
的には、単位時間(例えば10ms)毎に進角率b%(例え
ば1%)ずつ遅角割合を減少させる。
【0086】ここで、加速されたことによって均質燃焼
に切り換える場合は、該加速の程度に応じて前記進角率
bを設定する。すなわち、図15のサブルーチンに示す
ように、加速の程度を示す値として、加速により増大す
るスロットル弁4の開度TVOの変化率ΔTVOを、算
出し(ステップ71)、該変化率ΔTVOに基づいて、
前記進角率b%を設定する(ステップ72)。例えば、
図16に示すように、ΔTVOをしきい値と比較しなが
ら、段階的に切り換えて設定し、又は、図17に示すよ
うに、ΔTVOに対してリニアに設定し、又は、図18
に示すように、小側のしきい値以下では下限値、大側の
しきい値以上では上限値に固定し、その間はリニアに設
定するなどの方法で設定する。加速によらず排気浄化触
媒9が活性したことによって均質燃焼に切り換える場合
は、一定の進角率b%に設定すればよい。
【0087】ここで、加速の程度が大きいほど、点火時
期の進角率bを大きくしているのは、このときエンジン
の回転上昇に伴う吸入空気量の増大が見込まれ、これに
伴って必要燃料量が増大するからで、つまり、加速の程
度が大きい場合、エンジン回転数の上昇に間に合うタイ
ミングで燃圧を上昇させるために、点火時期の進角率b
を大きくして、成層ストイキ燃焼から均質燃焼へ早期に
移行させるようにしている。
【0088】一方、加速の程度が小さい場合、エンジン
回転数は緩やかに上昇するため、加速を開始してから均
質燃焼用の燃圧に上昇させなければ限られた期間内に必
要燃料量を噴射できなくなるまでに時間的な余裕があ
り、すなわち、急速に点火時期を進角して均質燃焼へ移
行する必要がないため、点火時期の進角に伴うトルク変
動の抑制を重視して、このときの進角率bを小さな値に
設定している。
【0089】ステップ214では、点火時期をMBTに
対する遅角量として制御するため、該遅角量を算出す
る。具体的には、まず、機関回転速度と負荷(基本燃料
噴射量Tp等)とに基づいて、燃焼切換後の均質燃焼に
おける点火時期のMBTをマップからの検索等により算
出し、これと現在の成層ストイキ燃焼における進角補正
開始前の目標遅角点火時期とに基づいて、次式により、
逐次の遅角量を算出する。
【0090】 遅角量=(MBT−目標遅角点火時期)×遅角割合 ステップ215では、最終的に点火時期を次式により算
出する。 点火時期=MBT−遅角量 このようにして、燃焼切換要求発生後、点火時期が徐々
に進角されて前記均質燃焼時のMBTに近づけられる
(図6[D]→[C])。
【0091】ステップ216では、前記MBTに達した
か否かを、前記遅角割合が0%となったか等によって判
定し、MBTに達するまでの間、ステップ213に戻っ
て、徐々に進角補正させる。そして、前記MBTに達し
たと判定されたときに、ステップ217へ進んで、燃焼
を成層ストイキ燃焼から均質燃焼に切り換える。
【0092】具体的には、燃料噴射弁5から燃料噴射を
吸気行程のみの噴射に切り換えて、均質燃焼に切り換え
る。また、該吸気行程のみの非分割燃料噴射で燃料噴射
量が確保されるように、すなわち、回転が高い領域で
も、限られた期間に必要な燃料を噴射できるように燃圧
を高圧に戻す制御を行なう。具体的には、図19のフロ
ーチャートに示すように、ステップ81で、前記ステッ
プ217による成層ストイキ燃焼から均質燃焼への切り
換えがあったかを判定し、切換があったときにステップ
82で、均質燃焼用の目標燃圧を、エンジン回転速度と
エンジントルクとに基づいて、図20に示すような燃圧
マップから参照して設定し、ステップ83で該目標燃圧
となるように制御する。
【0093】さらに、図13に戻ってステップ218
で、前記遅角割合を100%とすることによって、燃焼
切換と同時に点火時期を燃焼切換時のトルク増大解消分
に相当する所定量、一気に遅角方向に補正することによ
り、均質燃焼におけるトルク段差解消のための目標遅角
点火時期に切り換える(図6[C]→[B])。このよ
うに成層ストイキ燃焼での発生トルクを増大させるとと
もに均質燃焼での発生トルクを減少させることにより、
燃焼切換に伴なうトルク段差(図6のa)を十分に解消
することができ、安定した運転性を確保できる。
【0094】ステップ219以降では、該切換後の均質
燃焼におけるMBTに徐々に近づける進角制御を行な
う。まず、ステップ219では、遅角割合を所定量デク
リメントする。具体的には、前記ステップ213と同様
に単位時間(例えば10ms)毎に進角率b%(例えば1
%)ずつ遅角割合を減少させる。
【0095】そして、ステップ220で逐次の遅角量を
算出する。即ち、前記均質燃焼でのMBTとトルク段差
解消用に燃焼が切り換えられた直後の目標遅角点火時期
とに基づいて、次式により、逐次の遅角量を算出する。 遅角量=(MBT−目標遅角点火時期)×遅角割合 ステップ221では、最終的に点火時期を次式により算
出する。
【0096】点火時期=MBT−遅角量 このようにして、燃焼切換後、点火時期が徐々に進角さ
れて均質燃焼でのMBTに近づけられる(図6[B]→
[A])。ステップ222では、前記MBTに達したか
否かを、前記遅角割合が0%となったか等によって判定
し、目標遅角点火時期に達するまでステップ219に戻
って、徐々に進角補正させる。
【0097】このようにすれば、排気温度上昇用の成層
ストイキ燃焼から均質燃焼への切換時のトルク段差を解
消できる。そして、本発明にかかる構成として、分割燃
料噴射時は燃圧を減少補正することで、安定した燃焼性
を確保して成層ストイキ燃焼領域を拡大でき、排気浄化
触媒の暖機効果を促進して排気浄化性能を可能な限り改
善できるとともに、成層ストイキ燃焼からの加速時は燃
圧を高圧側に戻しながら非分割燃料噴射を行なうことに
より、燃料噴射量を確保しつつ均質燃焼へ切り換えて加
速を行なうことができる。
【0098】また、加速の程度に応じて前記点火時期の
進角率bを設定し、加速の程度が大きい急加速時は進角
率bを大きくすることにより、成層ストイキ燃焼での発
生トルクの増大が早められ、均質燃焼への切り換えも早
められることで、加速応答性を満たすことができる。ま
た、急加速時は、点火時期の進角率bを大きくして、成
層ストイキ燃焼から均質燃焼へ早期に移行させ、この結
果、エンジン回転数の上昇に間に合うタイミングで燃圧
を上昇させることができるため、急加速を伴う成層スト
イキ燃焼から均質燃焼への移行時であっても、限られた
期間内に必要燃料量を噴射することが可能である。
【0099】一方、緩加速時は、点火時期の進角率bを
小さく設定することにより、成層ストイキ燃焼での発生
トルクの増大が緩やかとなり、均質燃焼への切り換えも
加速の程度に応じて遅くなることで、トルクの増大が緩
やかとなってスムースな加速性が得られる。また、緩加
速時は、エンジン回転数は緩やかに上昇するため、急加
速時のときほど、急速に燃圧を上昇させる必要がなく、
つまり、加速を開始してから均質燃焼用の燃圧に上昇さ
せなければ限られた期間内に必要燃料量を噴射できなく
なるまでに時間的な余裕があるため、点火時期の進角率
bを小さく設定することで、燃焼の切り換えに伴うトル
ク変動を小さく抑えることができる。
【0100】図21は、前記一連の制御における均質燃
焼から成層ストイキ燃焼への切り換え及び成層ストイキ
燃焼から均質燃焼への切り換え時の燃圧及び点火時期の
変化の様子を示す。また、図22,図23は、成層スト
イキ燃焼時に急加速したときと、緩加速したときの各種
状態の変化の様子を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るシステム構成図。
【図2】同上実施形態における制御を説明するためのフ
ローチャート(前段)。
【図3】同上実施形態における制御を説明するためのフ
ローチャート(後段)。
【図4】(A)は、直噴圧縮行程噴射を説明するための
模式図。(B)は、直噴吸気行程噴射を説明するための
模式図。
【図5】同上実施形態における成層ストイキ燃焼への切
換時の点火時期制御ルーチンを示すフローチャート。
【図6】均質燃焼と成層ストイキ燃焼とを切り換える時
の点火時期制御の様子を示す線図。
【図7】同上実施形態における燃焼形態に応じた最終の
目標点火時期の切換制御ルーチンを示すフローチャー
ト。
【図8】本発明にかかる成層ストイキ燃焼形態の燃焼室
内における混合気の形成状態を説明するための図。
【図9】本発明にかかる成層ストイキ燃焼による暖機特
性改善効果(排気温度の変化の様子)を説明するための
タイミングチャート(その1)。
【図10】本発明にかかる成層ストイキ燃焼による暖機
特性改善効果(排気成分の変化の様子)を説明するため
のタイミングチャート(その2)。
【図11】同上実施形態における吸気行程噴射と圧縮行
程噴射の噴射時期及び点火時期を説明するためのタイミ
ングチャート。
【図12】同上実施形態における吸気行程噴射と圧縮行
程噴射の噴射パルス幅及び噴射時期を設定するためのフ
ローチャート。
【図13】本発明の第2の実施形態において行われる空
燃比フィードバック制御(λコントロール)を行う場合
の制御を説明するためのフローチャート。
【図14】同上各実施形態において成層ストイキ燃焼か
ら均質燃焼へ切り換える時の燃焼切換時の制御を説明す
るためのフローチャート。
【図15】同上各実施形態において、成層ストイキ燃焼
から加速によって均質燃焼へ切り換える時の加速の程度
に応じた点火時期の進角補正における進角率を設定する
ためのフローチャート。
【図16】同上の進角率設定の第1の例を示すマップ。
【図17】同上の進角率設定の第2の例を示すマップ。
【図18】同上の進角率設定の第3の例を示すマップ。
【図19】同上各実施形態において成層ストイキ燃焼か
ら均質燃焼へ切り換える時の燃圧切換制御を説明するた
めのフローチャート。
【図20】同上燃圧切換制御時の目標燃圧設定用のマッ
プ。
【図21】前記一連の制御における均質燃焼から成層ス
トイキ燃焼への切り換え及び成層ストイキ燃焼から均質
燃焼への切り換え時の燃圧及び点火時期の変化の様子を
示すタイムチャート。
【図22】成層ストイキ燃焼時に急加速したときの各種
状態の変化の様子を示すタイムチャート。
【図23】成層ストイキ燃焼時に緩加速したときの各種
状態の変化の様子を示すタイムチャート。
【図24】燃料噴射弁の噴射パルス幅と噴射量との関係
を示す図。
【符号の説明】
1 内燃機関 2 吸気通路 3 エアフローメータ 4 スロットル弁 5 燃料噴射弁 6 点火栓 7 排気通路 8 空燃比センサ 9 排気浄化触媒 10 下流側酸素センサ 11 クランク角センサ 13 スロットルセンサ 14 スロットル弁制御装置 27 高圧プレッシャレギュレータ 29 燃圧センサ 50 コントロールユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/06 335 F02D 41/06 335Z 41/10 325 41/10 325 335 335Z 345 345 41/14 310 41/14 310L 330 330A 43/00 301 43/00 301B 301G 301J 301H 45/00 310 45/00 310E 310B 312 312E 324 324 364 364H 368 368G F02P 5/15 F02P 5/15 F Fターム(参考) 3G022 AA07 CA02 CA04 DA01 DA02 DA04 EA06 GA01 GA05 GA08 3G084 AA04 BA09 BA13 BA14 BA15 BA17 CA02 CA04 DA11 DA12 EA07 EB11 EC01 FA10 FA26 FA29 FA33 FA34 FA38 3G091 AA02 AA17 AA24 AB02 AB03 AB06 BA02 BA14 BA15 BA19 BA32 CB02 CB03 CB05 CB07 DA01 DA02 DB06 DB10 DC01 EA00 EA01 EA05 EA16 EA26 EA31 EA34 FA02 FA04 FA17 FB02 FB11 HA36 HA37 3G301 HA01 HA04 HA16 JA04 KA05 KA12 LA00 LB06 MA01 MA11 MA18 MA26 ND01 NE11 NE14 NE23 PA12Z PD02Z PE01Z PE02Z PE03Z

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機関の燃焼室内に直接燃料を噴射供給する
    直噴火花点火式内燃機関において、 機関の所定運転時に、燃料供給圧力を減少補正しながら
    複数回に分割して燃料噴射を行ない、該運転状態で加速
    を検出したときに、一回の燃料噴射への移行に伴なうト
    ルク段差を吸収するように点火時期を目標時期まで進角
    操作し、かつ、該点火時期の目標進角時期への移行期間
    を加速の程度に応じて設定し、該進角操作終了後、燃料
    供給圧力を高圧側に戻して一回の燃料噴射へ切り換える
    ことを特徴とする直噴火花点火式内燃機関の制御装置。
  2. 【請求項2】加速の程度が大きいほど、前記点火時期の
    目標時期への移行期間を短くすることを特徴とする請求
    項1に記載の直噴火花点火式内燃機関の制御装置。
  3. 【請求項3】吸気スロットル弁の開度増加率が大きいほ
    ど、前記点火時期の目標時期への移行期間を短くするこ
    とを特徴とする請求項2に記載の直噴火花点火式内燃機
    関の制御装置。
  4. 【請求項4】前記点火時期の進角操作終了後、燃料供給
    圧力を高圧側に戻すと同時に、点火時期を所定量遅角さ
    せて、一回の燃料噴射へ切り換え、その後分割した燃料
    噴射による燃焼に応じた点火時期まで徐々に進角するこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記
    載の直噴火花点火式内燃機関の制御装置。
  5. 【請求項5】前記機関の所定運転時は、排気通路に配設
    された排気浄化触媒を暖機するときであることを特徴と
    する請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の直噴火
    花点火式内燃機関の制御装置。
  6. 【請求項6】前記分割した燃料噴射は、吸気行程と圧縮
    行程とに分割して燃料噴射することを特徴とする請求項
    1〜請求項5のいずれか1つに記載の直噴火花点火式内
    燃機関の制御装置。
  7. 【請求項7】空燃比を検出するセンサを備え、該センサ
    の活性を前記分割した燃料噴射の許可条件の1つとし、
    該分割燃料噴射の実行中は、前記センサの検出値に基づ
    いて燃焼室全体の混合気がストイキとなるように燃料噴
    射量をフィードバック制御することを特徴とする請求項
    1〜請求項6のいずれか1つに記載の直噴火花点火式内
    燃機関の制御装置。
JP2000321809A 2000-10-20 2000-10-20 直噴火花点火式内燃機関の制御装置 Expired - Lifetime JP3743277B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000321809A JP3743277B2 (ja) 2000-10-20 2000-10-20 直噴火花点火式内燃機関の制御装置
EP01124983A EP1199469B1 (en) 2000-10-20 2001-10-19 Enhanced engine response to torque demand during cold-start and catalyst warm-up
DE60140990T DE60140990D1 (de) 2000-10-20 2001-10-19 Verbessertes Verhalten der Brennkraftmaschine auf Drehmomentanforderung während Kaltstart und Aufwärmphase des Katalysators
US09/982,097 US6561158B2 (en) 2000-10-20 2001-10-19 Enhanced engine response to torque demand during cold-start and catalyst warm-up

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000321809A JP3743277B2 (ja) 2000-10-20 2000-10-20 直噴火花点火式内燃機関の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002130024A true JP2002130024A (ja) 2002-05-09
JP3743277B2 JP3743277B2 (ja) 2006-02-08

Family

ID=18799852

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000321809A Expired - Lifetime JP3743277B2 (ja) 2000-10-20 2000-10-20 直噴火花点火式内燃機関の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3743277B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004060493A (ja) * 2002-07-26 2004-02-26 Nissan Motor Co Ltd 直噴火花点火式エンジンの制御装置
JP2006258026A (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置
JP2007332776A (ja) * 2006-06-12 2007-12-27 Hitachi Ltd 内燃機関の点火時期制御装置
JP2012102666A (ja) * 2010-11-10 2012-05-31 Toyota Motor Corp 可変圧縮比機構を備える内燃機関
JP2012136962A (ja) * 2010-12-24 2012-07-19 Mitsubishi Motors Corp エンジンの制御装置
WO2014057825A1 (ja) * 2012-10-12 2014-04-17 日立オートモティブシステムズ株式会社 エンジンの制御装置及びエンジンの制御方法
JP2016023569A (ja) * 2014-07-17 2016-02-08 三菱自動車工業株式会社 内燃機関の燃料噴射制御装置
CN115355079A (zh) * 2022-09-02 2022-11-18 一汽解放汽车有限公司 燃烧装置、后处理器、发动机及车辆

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004060493A (ja) * 2002-07-26 2004-02-26 Nissan Motor Co Ltd 直噴火花点火式エンジンの制御装置
JP2006258026A (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置
JP2007332776A (ja) * 2006-06-12 2007-12-27 Hitachi Ltd 内燃機関の点火時期制御装置
JP2012102666A (ja) * 2010-11-10 2012-05-31 Toyota Motor Corp 可変圧縮比機構を備える内燃機関
JP2012136962A (ja) * 2010-12-24 2012-07-19 Mitsubishi Motors Corp エンジンの制御装置
WO2014057825A1 (ja) * 2012-10-12 2014-04-17 日立オートモティブシステムズ株式会社 エンジンの制御装置及びエンジンの制御方法
JP2014077421A (ja) * 2012-10-12 2014-05-01 Hitachi Automotive Systems Ltd エンジンの制御装置及びエンジンの制御方法
JP2016023569A (ja) * 2014-07-17 2016-02-08 三菱自動車工業株式会社 内燃機関の燃料噴射制御装置
CN115355079A (zh) * 2022-09-02 2022-11-18 一汽解放汽车有限公司 燃烧装置、后处理器、发动机及车辆
CN115355079B (zh) * 2022-09-02 2024-01-09 一汽解放汽车有限公司 燃烧装置、后处理器、发动机及车辆

Also Published As

Publication number Publication date
JP3743277B2 (ja) 2006-02-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4023115B2 (ja) 直噴火花点火式エンジンの制御装置
JP3414303B2 (ja) 直噴火花点火式内燃機関の制御装置
JP2001336467A (ja) 筒内噴射型内燃機関
JP3584738B2 (ja) 筒内直噴式火花点火エンジン
JP4893499B2 (ja) 筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置及び制御方法
JP3743277B2 (ja) 直噴火花点火式内燃機関の制御装置
JP4032859B2 (ja) 直噴火花点火式エンジンの制御装置
JP4000926B2 (ja) 直噴火花点火式エンジンの制御装置及び制御方法
JP2000120471A (ja) 筒内噴射式エンジンの制御装置
JP3731403B2 (ja) 直噴火花点火式内燃機関の制御装置
JP4057706B2 (ja) 筒内直噴式火花点火エンジン
JP3890449B2 (ja) 直噴火花点火式内燃機関
JP3726580B2 (ja) 直噴火花点火式内燃機関の制御装置
JP3812301B2 (ja) 直噴火花点火式内燃機関の制御装置
JP2003083128A (ja) 直噴式火花点火機関の制御装置
JP3755351B2 (ja) 直噴火花点火式内燃機関の制御装置
JP2001073835A (ja) 直噴火花点火式内燃機関の制御装置
JP3724369B2 (ja) 直噴火花点火式エンジンの制御装置
JP2001073913A (ja) 直噴火花点火式内燃機関の制御装置
JPH10212986A (ja) 筒内噴射式エンジン
JP4388258B2 (ja) 直噴火花点火式エンジンの制御装置
JP4175184B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP4066650B2 (ja) 火花点火式エンジンの制御装置
JP2010163930A (ja) 直噴火花点火式内燃機関の制御装置
JP3489204B2 (ja) 内燃機関の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040916

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040928

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051025

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051107

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3743277

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081125

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091125

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101125

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111125

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121125

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121125

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131125

Year of fee payment: 8