JP2002128855A - 硬質発泡合成樹脂の製造方法 - Google Patents
硬質発泡合成樹脂の製造方法Info
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Abstract
ムの寸法安定性に優れた独立気泡率の低い硬質発泡合成
樹脂の製造方法を提供する。 【解決手段】 (A)水酸基価20〜120mgKOH
/gのポリオール5〜40質量%、(B)水酸基数が6
以上で水酸基価が150〜280mgKOH/gのポリ
エーテルポリオール5〜60質量%、(C)水酸基数が
6以上で水酸基価が300〜1500mgKOH/gの
ポリエーテルポリオール20〜90質量%からなるポリ
オール混合物を水以外の活性水素化合物中50〜100
質量%用い、発泡剤として水を除く活性水素化合物10
0質量部に対して6〜14質量部の水を用いて、シリコ
ーン整泡剤および触媒の存在下で反応させる。
Description
フォーム等の硬質発泡合成樹脂を製造する方法に関し、
特に発泡剤として水を多く使用することを特徴とする硬
質発泡合成樹脂の製造に関する。
ート化合物とを触媒等の存在下に反応させて硬質発泡合
成樹脂を製造することは広く行われている。ヒドロキシ
ル化合物としては、主にポリヒドロキシ化合物が使用さ
れている。得られる硬質発泡合成樹脂としては硬質ポリ
ウレタンフォーム、硬質ポリイソシアヌレートフォーム
などがある。硬質発泡合成樹脂の気泡の状態として独立
気泡と連続気泡がある。独立気泡とは個々の気泡が密閉
されたものをいい、ハロゲン化炭化水素などの熱伝導率
の低い発泡剤を封入させることができるので、独立気泡
率の高い発泡体は一般に優れた断熱性能を有する。
らず、つながったものをいう。連続気泡率が高い、すな
わち独立気泡率が低い発泡体は通気性が高い。このため
独立気泡率の低い発泡体は、苛酷な温度条件下での寸法
安定性に優れているが、断熱性能が低く、安定的に製造
することが困難である。このため、独立気泡率の高い発
泡体がより一般的に使用される。一方、発泡合成樹脂を
製造するための発泡剤としては種々の化合物が知られて
いるが、主には塩素化フッ素化炭化水素の1種であるH
CFC―141bが使用されている。発泡剤として使用
されている塩素化フッ素化炭化水素は、その一部が大気
中に漏出し、オゾン層破壊の原因になると考えられてい
るため、その代替案として発泡剤として水を多く使用す
ることが提案されている。水は従来から硬質ポリウレタ
ンフォームにおいては重要な副発泡剤として使用されて
いるが、硬質ポリウレタンフォームの主発泡剤として使
用されているHCFC―141bを置き換えうるだけの
高い比率で使用することは困難であった。
脂は、水とイソシアネートが反応して生じるウレア結合
の比率が増すために、脆くなる問題がある。さらに、水
を多く使用した独立気泡率の高いの硬質発泡合成樹脂は
初期性能が良好であっても、常温で長期間放置すると徐
々に変形する問題がある。従って、断熱性能が重視され
ない用途においては過酷な条件下でも優れた寸法安定性
を有する独立気泡率の低い発泡合成樹脂を使用すること
が考えられる。
造する方法としては、親水性の高い短鎖のポリオールに
親油性の長鎖ポリオールを混合したり(特開平06−2
5975号公報)、特殊なシリコーン整泡剤を用いた
り、添加剤として特に疎水性の強い活性水素化合物を使
用する方法がある。しかし、短鎖ポリオールに長鎖ポリ
オールを混合する方法の場合、独立気泡率の低いものに
するため長鎖のポリオールを30質量%以上使用するの
で、樹脂の強度が低下する欠点を持っている。その改良
のため短鎖で水酸基を多く有するポリオールを配合して
樹脂の架橋密度を上げようとすると、長鎖のポリオール
と相溶せず、分離してしまう。独立気泡率の低い発泡体
をもたらす特殊なシリコーン整泡剤や、親油性の強い活
性水素化合物も多くの場合、ポリオールと相溶せず、混
合した原料が白濁、分離し易くなり、調合原料を長期間
安定に保存することができない。
れた貯蔵安定性を有し、得られたフォームが寸法安定性
に優れ、容易に独立気泡率の低い発泡体を得ることがで
きる硬質発泡合成樹脂の製造方法を提供することを目的
とする。
を解決すべくなされた下記の発明である。すなわち、本
発明は、イソシアネート基と反応しうる活性水素含有官
能基を2以上有する活性水素化合物とポリイソシアネー
ト化合物を発泡剤、シリコーン整泡剤および触媒の存在
下で反応させて硬質発泡合成樹脂を製造する方法におい
て、該活性水素化合物として(A)水酸基価が20〜1
20mgKOH/gのポリオール5〜40質量%、
(B)水酸基数が6以上で水酸基価が150〜280m
gKOH/gのポリエーテルポリオール5〜60質量
%、および(C)水酸基数が6以上で水酸基価が300
〜1500mgKOH/gのポリエーテルポリオール2
0〜90質量%からなるポリオール混合物を水以外の活
性水素化合物中50〜100質量%用い、発泡剤として
水を水以外の活性水素化合物100質量部に対して6〜
14質量部用いることを特徴とする硬質発泡合成樹脂の
製造方法を提供する。
の製造方法において、ポリオール(B)および(C)が
ソルビトールまたは蔗糖にアルキレンオキシドを反応さ
せたポリエーテルポリオールである硬質発泡合成樹脂の
製造方法を提供する。
の製造方法において、ポリオール(A)が、分子中のエ
チレンオキシドに基づく構成単位の含有割合が5〜20
質量%であって、かつ一級水酸基が全水酸基の15%以
上のポリエーテルポリオールである硬質発泡合成樹脂の
製造方法を提供する。さらに、本発明は、上記硬質発泡
合成樹脂の製造方法において、発泡合成樹脂の独立気泡
率が50%以下である硬質発泡合成樹脂の製造方法を提
供する。
ト基と反応しうる活性水素含有官能基を2以上有する活
性水素化合物としてポリオール(A)、ポリオール
(B)、およびポリオール(C)からなるポリオール混
合物を特定割合で含有する活性水素化合物を使用するこ
とに特徴がある。ポリオール(A)は、水酸基価が20
〜120mgKOH/gのポリオールであり、ポリエー
テルポリオール、ポリエステルポリオール、水酸基含有
ジエン系ポリマーなどが挙げられる。
ルコール、糖類、アルカノールアミン、その他の開始剤
にアルキレンオキシドなどを付加して得られるポリエー
テルポリオールが好ましい。また、ポリマーポリオール
またはグラフトポリオールと呼ばれるポリエーテルポリ
オールを主とするポリオール中にビニルポリマーの微粒
子が分散したポリオール組成物も使用できる。ポリエス
テル系ポリオールとしては多価アルコール、多価カルボ
ン酸縮合系のポリオールや環状エステル開環重合体型ポ
リオールがあり、多価アルコールとしてはエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスルトール、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン等がある。
ルポリオールが好ましく、水、グリセリン、トリメチロ
ールプロパン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール、
ソルビトールおよび蔗糖から選ばれる少なくとも1種の
開始剤にアルキレンオキシドを付加反応させて得られた
ポリエーテルポリオールが特に好ましい。ポリオール
(A)は、1種単独であってもよく、2種以上の混合物
であってもよい。混合物である場合は、混合開始剤にア
ルキレンオキシドを付加反応させて得られるポリエーテ
ルポリオール混合物であってもよい。蔗糖を開始剤とし
て用いる場合は、水やグリセリンなどと混合した混合開
始剤として用いることが好ましい。
オキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等が
挙げられ、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ま
たはエチレンオキシドとプロピレンオキシドの併用が好
ましい。ポリオール(A)は、分子中のエチレンオキシ
ドに基づく構成単位を有していることが好ましく、その
含有割合は、5〜20質量%が好ましく、10〜18質
量%が特に好ましい。20質量%を超えると、独立気泡
となりやすい。一方、5質量%未満であると、発泡途中
でセルが崩壊し、フォームを形成することが困難となる
ことがある。さらに、ポリオール(A)は、分子中の一
級水酸基の割合が全水酸基の15%以上であることが好
ましく、40%以上が特に好ましい。15%未満である
と、水の使用量が多い場合はフォームが形成されにく
い。
gKOH/g超であると連続気泡となりにくくなる。ま
た、ポリオール(A)の水酸基価は、25〜100mg
KOH/gが好ましく、30〜80mgKOH/gが特
に好ましい。ポリオール(A)の含有割合は、ポリオー
ル(A)、(B)および(C)の合計量に対して5〜4
0質量%であり、好ましくは10〜30質量%であり、
さらに好ましくは15〜25質量%である。40質量%
を超えて使用するとセルが荒れやすくフォーム強度が出
ない。一方、5質量%未満であると、フォームが脆くな
ったり、連続気泡を形成させることが困難となることが
ある。
で水酸基価が150〜280mgKOH/gのポリエー
テルポリオールである。ポリオール(B)の水酸基数は
6以上であるが、より好ましい範囲は6〜8である。ま
た、ポリオール(B)の水酸基価は150〜280mg
KOH/gであり、200〜270mgKOH/gが好
ましく、230〜260mgKOH/gが特に好まし
い。水酸基価が、150mgKOH/g未満または28
0mgKOH/g超であると混合した原料が白濁分離し
易くなる。ポリオール(B)は、開始剤としてのソルビ
トールまたは蔗糖にアルキレンオキシドを反応させたポ
リエーテルポリオールであることが好ましい。アルキレ
ンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオ
キシド、ブチレンオキシド等が挙げられ、エチレンオキ
シド、プロピレンオキシド、またはエチレンオキシドと
プロピレンオキシドの併用が好ましい。ポリオール
(B)の含有割合は、ポリオール(A)、(B)および
(C)の合計量に対して5〜60質量%であり、10〜
55質量%がより好ましく、15〜50質量%が特に好
ましい。ポリオール(B)は、1種単独でもよく、2種
以上の混合物であってもよい。
で水酸基価が300〜1500mgKOH/gのポリエ
ーテルポリオールである。ポリオール(C)の水酸基数
は6以上であるが、より好ましい範囲は6〜8である。
また、ポリオール(C)の水酸基価は、300〜150
0mgKOH/gであり、350〜1200mgKOH
/gが好ましく、400〜800mgKOH/gが特に
好ましい。ポリオール(C)の水酸基価が300mgK
OH/g未満であると連続気泡になりにくくなる。一
方、ポリオール(C)の水酸基価が1500mgKOH
/gを超えても連続気泡を形成しないことがある。ポリ
オール(C)は、開始剤としてのソルビトールまたは蔗
糖にアルキレンオキシドを反応させたポリエーテルポリ
オールであることが好ましい。ポリオール(C)の開始
剤は、ポリオール(B)の開始剤と同一であることが好
ましい。アルキレンオキシドとしては、エチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等が挙げら
れ、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、またはエ
チレンオキシドとプロピレンオキシドの併用が好まし
い。また、ポリオール(C)は、分子中のエチレンオキ
シドに基づく構成単位を有することが好ましく、その含
有割合は、5〜40質量%が好ましく、8〜30質量%
が特に好ましい。ポリオール(C)の含有割合は、ポリ
オール(A)、(B)および(C)の合計量に対して2
0〜90質量%であり、好ましくは30〜80質量%で
あり、さらに好ましくは30〜70質量%である。ポリ
オール(C)は、1種単独でもよく、2種以上の混合物
であってもよい。本発明においては、ポリオール
(A)、(B)および(C)からなるポリオール混合物
を水以外の活性水素化合物中50〜100質量%用い
る。50〜90質量%が好ましく、55〜85質量%が
さらに好ましく、60〜80質量%がもっとも好まし
い。
て、フォームの改質、性能向上のために、ポリオール
(A)、(B)または(C)以外のヒドロキシル化合物
(D)を使用してもよい。水酸基数2〜5であって、か
つ水酸基価120mgKOH/g超1500mgKOH
/g以下のポリオールまたは水酸基数1であって、かつ
水酸基価20mgKOH/g以上1500mgKOH/
g以下のモノオールが使用できる。ポリオールとして
は、エチレンジアミン、グリセリン、ビスフェノール
A、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
アミノエチルピペラジン、アルカノールアミン(ジエタ
ノールアミンなど)、トリレンジアミンにアルキレンオ
キシドを付加反応させたポリエーテルポリオール、フェ
ノール類とアルカノールアミンとホルマリンとのマンニ
ッヒ化合物にアルキレンオキシドを反応させたポリエー
テルポリオールを用いることができる。このようなポリ
エーテルポリオールを用いると、本発明において得られ
る良好なポリオールシステムの貯蔵安定性を損なうこと
なく、フォームの強度をさらに向上させることができ
る。このとき、アルキレンオキシドの中でもエチレンオ
キシドを多く反応させたポリオールを選択すると、強度
向上の程度は小さくなるが、水を発泡剤として多く使用
したフォームの問題である、脆性を低減する効果があ
る。該ポリエーテルポリオールの水酸基価は、150〜
700mgKOH/gが好ましく、150〜500mg
KOH/gが特に好ましい。また、モノオールとして
は、モノフェノールまたはモノアルコールを開始剤とし
てアルキレンオキシドを反応させたポリエーテルモノオ
ールが好ましい。
は、炭素数1〜22のものが好ましく、8〜22のもの
が特に好ましい。具体例としては、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、オク
タノール、ドデカノール、ステアリルアルコール等が挙
げられる。モノフェノールとしては、炭素数10〜18
のアルキルフェノールが好ましく、オクチルフェノー
ル、ノニルフェノール、デカフェノール等が挙げられ
る。該ポリエーテルモノオールの水酸基価は、50〜5
00mgKOH/gが好ましく、50〜120mgKO
H/gが特に好ましい。このようなポリエーテルモノオ
ールを配合すると、システム粘度低減や、ポリイソシア
ネート化合物との混合性向上、フォームの脆性低減など
の効果が得られる。このように、本発明における技術
は、目的とするフォームの要求に従って、ヒドロキシル
化合物(D)を調整することによって、様々な用途に使
用することができる。
するために使用されるアルキレンオキシドとしては、エ
チレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシ
ドが挙げられる。ヒドロキシル化合物(D)は、1種単
独または2種以上の混合物であってもよい。ヒドロキシ
ル化合物(D)の含有割合は、ポリオール(A)、
(B)および(C)並びにヒドロキシル化合物(D)の
合計量に対して10〜50質量%が好ましく、15〜4
5質量%がより好ましく、20〜40質量%が特に好ま
しい。
合物としては、ポリオール(A)、(B)および(C)
のみからなるか、ポリオール(A)、(B)、(C)お
よびヒドロキシル化合物(D)のみからなることが好ま
しく、後者が特に好ましい。ポリオール(A)、
(B)、(C)および任意にヒドロキシル化合物(D)
からなるヒドロキシル化合物混合物の平均水酸基価は、
200〜600mgKOH/gが好ましく、200〜4
00mgKOH/gがより好ましく、200〜300m
gKOH/gが特に好ましい。また、場合によっては、
その他の高分子量活性水素化合物を併用してもよい。そ
の他の高分子量活性水素化合物としては、アミノ化ポリ
オール、2以上のフェノール性水酸基を有する化合物な
どが挙げられる。
性水素化合物100質量部に対して6〜14質量部使用
する。6〜12質量部使用することが特に好ましい。本
発明においては水を単独の発泡剤として使用する処方に
も使用できるが、目的に応じて低沸点ハロゲン化炭化水
素、低沸点炭化水素、不活性ガスを併用できる。低沸点
ハロゲン化炭化水素としては、特に限定はしないが、
1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(HCFC−1
41b)、クロロジフルオロメタン(HCFC−2
2)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC
−134a)、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン
(HCFC−142b)、1,1−ジクロロ−2,2,
3,3,3−ペンタフルオロプロパン(HCFC−22
5ca)、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペ
ンタフルオロプロパン(HCFC−225cb)、ペン
タフルオロエタン(HFC−125)、1,1,2−ト
リフルオロエタン(HFC−143)、1,1,1−ト
リフルオロエタン(HFC−143a)、1,1,1,
2,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HFC−236
ea)およびその異性体、1,1,2,2,3−ペンタ
フルオロプロパン(HFC−245ca)およびその異
性体、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブタン
(HFC−356mff)、1,1,1,3,3−ペン
タフルオロプロパン(HFC‐245fa)、1,1,
1,3,3−ペンタフルオロブタン(HFC‐365m
ff)等のフッ素原子を含むハロゲン化炭化水素が挙げ
られる。その他にも塩化メチレン等のフッ素を含まない
ハロゲン化炭化水素も併用できる。発泡剤として低沸点
ハロゲン化炭化水素を併用する場合は、低沸点ハロゲン
化炭化水素の使用割合は、水以外の活性水素化合物10
0質量部に対して0.1〜10質量部が好ましい。ま
た、ブタン、ペンタン、ヘキサン等の低沸点炭化水素、
空気や窒素等の不活性ガスも発泡剤として併用できる。
発泡剤として低沸点炭化水素、不活性ガスを併用する場
合は、水以外の活性水素化合物100質量部に対して
0.1〜10質量部が好ましい。
ソシアネート基を2以上有する芳香族系、脂環族系、お
よび脂肪族系のポリイソシアネートならびにそれらを変
性して得られる変性ポリイソシアネートがある。ポリイ
ソシアネート化合物は1種を使用してもよいし、2種以
上の混合物を使用してもよい。
アネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメ
チレンポリフェニルイソシアネート(通称:クルードM
DI)、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等のポ
リイソシアネートやそれらのウレタン型変性体、ヌレー
ト変性体、ウレア変性体、カルボジイミド型変性体等が
ある。ポリイソシアネート化合物は、全活性水素化合物
の合計活性水素含有基の数に対するイソシアネート基の
数の100倍で表して(通常この100倍で表した数値
をイソシアネート指数という)70〜150、好ましく
は80〜130、特に好ましくは85〜120の範囲と
なるように用いられる。
合物を反応させる際、通常触媒の使用が必要とされる。
触媒としては、活性水素含有基とイソシアネート基の反
応を促進させる有機スズ化合物等の金属化合物系触媒や
トリエチレンジアミン等の3級アミン触媒が挙げられ
る。また、カルボン酸金属塩等のイソシアネート基同士
を反応させる多量化触媒が目的に応じて使用される。触
媒の使用量は、適宜選定すればよいが、活性水素化合物
100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましい。
るためのシリコーン整泡剤が使用される。シリコーン整
泡剤の使用量は、適宜選定すればよいが、活性水素化合
物100質量部に対して0.1〜10質量部が好まし
い。その他、原料に任意に使用できる配合剤としては、
例えば充填剤、安定剤、着色剤、難燃剤等がある。本発
明により、長鎖ポリオールと短鎖ポリオールを混合して
も分離することなく、また水を多く使用するにもかかわ
らずフォームが陥没することなく、優れた原料貯蔵安定
性を有し、容易に独立気泡率の低い合成樹脂発泡体を得
ることができる。本発明で製造される発泡合成樹脂は独
立気泡率が低く、具体的には、独立気泡率が50%以下
となることが好ましい。本発明によれば、目的に応じ、
独立気泡率0〜50%の独立気泡率の低い硬質発泡合成
樹脂を容易に調製できる。独立気泡率を50%以下とす
ることによって寸法安定性の向上、発泡圧の低減等、独
立気泡率の低い硬質発泡合成樹脂の特徴をより引き出す
ことができる。
明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるも
のではない。なお、実施例および比較例において、部は
質量部の意味である。また、下記の表1および表2にお
けるヒドロキシル化合物、発泡剤、難燃剤、触媒の含有
割合の単位は、質量%である。
に対し表1に示す部数の発泡剤、整泡剤、難燃剤および
触媒(ゲルタイム約35秒とするための必要量)を混合
した。この混合液とクルードMDIをイソシアネート
基:活性水素含有基=1:1(イソシアネート指数10
0)で液温20℃で混合し、40×40×5cmのアル
ミニウム製の金型を40℃にしてその混合物を投入し反
応させた。得られたポリウレタンフォームの密度(kg
/m3 )、圧縮強度(MPa )、独立気泡率(%)、
および70℃、95%相対湿度での寸法安定性を評価し
た。貯蔵安定性は、ヒドロキシル化合物成分(発泡剤、
難燃剤、触媒は除く)を混合し、室温で1ヶ月貯蔵し、
分離の有無を調べた。それらの結果を表1に示した。
を示す。 A:蔗糖とグリセリンの2:1(質量比)混合物を開始
剤としてプロピレンオキシドを付加反応させ、次にエチ
レンオキシドを付加反応させて得られた平均水酸基数
4.6、水酸基価35mgKOH/g、エチレンオキシ
ドに基づく構成単位15質量%、一級水酸基の割合が全
水酸基の75%のポリオール。
付加反応させて得られた水酸基数6、水酸基価220m
gKOH/gのポリエーテルポリオール。 C:ソルビトールにプロピレンオキシドを付加反応さ
せ、次にエチレンオキシドを付加反応させて得られた平
均水酸基数6、水酸基価450mgKOH/g、エチレ
ンオキシドに基づく構成単位10質量%のポリエーテル
ポリオール。 D1:ビスフェノールAにエチレンオキシドを付加反応
させて得られた水酸基数2、水酸基価280mgKOH
/gのポリエーテルポリオール。 D2:エチレンジアミンにプロピレンオキシドを付加反
応させ、次にエチレンオキシドを付加反応させて得られ
た平均水酸基数4、水酸基価450mgKOH/g、エ
チレンオキシドに基づく構成単位41質量%のポリエー
テルポリオール。 D3:ノニルフェノール1モルにエチレンオキシドを1
0モル付加反応して得られた水酸基数1、水酸基価85
mgKOH/gのモノヒドロキシル化合物 注)表中の添加剤は以下のものを示す。 難燃剤:トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート 整泡剤:シリコーン整泡剤、日本ユニカー社製、SZ−
1677 触媒:N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレ
ンジアミン、東ソー(株)製、MR
に対し表2に示す部数の発泡剤、整泡剤、難燃剤および
アミン触媒(ゲルタイム約35秒とするための必要量)
を混合した。この混合液とクルードMDIをイソシアネ
ート基:活性水素含有基=1:1(イソシアネート指数
100)で液温20℃で混合し、40×40×5cmの
アルミニウム製の金型を40℃にしてその混合物を投入
し反応させた。得られたポリウレタンフォームを実施例
と同様に評価した。それらの結果を表2に示した。
ある特定フロンを、炭酸ガスを放出する水等のオゾン破
壊のおそれのない発泡剤に置き換え、良好な寸法安定性
を有する連通発泡合成樹脂を製造することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 イソシアネート基と反応しうる活性水素
含有官能基を2以上有する活性水素化合物とポリイソシ
アネート化合物を発泡剤、シリコーン整泡剤および触媒
の存在下で反応させて硬質発泡合成樹脂を製造する方法
において、該活性水素化合物として(A)水酸基価が2
0〜120mgKOH/gのポリオール5〜40質量
%、(B)水酸基数が6以上で水酸基価が150〜28
0mgKOH/gのポリエーテルポリオール5〜60質
量%、および(C)水酸基数が6以上で水酸基価が30
0〜1500mgKOH/gのポリエーテルポリオール
20〜90質量%からなるポリオール混合物を水以外の
活性水素化合物中50〜100質量%用い、発泡剤とし
て水を水以外の活性水素化合物100質量部に対して6
〜14質量部用いることを特徴とする硬質発泡合成樹脂
の製造方法。 - 【請求項2】 ポリオール(B)および(C)がソルビ
トールまたは蔗糖にアルキレンオキシドを反応させたポ
リエーテルポリオールである請求項1に記載の製造方
法。 - 【請求項3】 ポリオール(A)が、分子中のエチレン
オキシドに基づく構成単位の含有割合が5〜20質量%
であって、かつ一級水酸基の割合が全水酸基の15%以
上のポリエーテルポリオールである、請求項1または2
に記載の製造方法。 - 【請求項4】 発泡合成樹脂の独立気泡率が50%以下
である、請求項1、2または3に記載の製造方法。
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