JP2002126127A - ゴルフボール - Google Patents
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Abstract
ィンプルを備えている。Aディンプル及びBディンプル
は、特殊形状ディンプルとしての涙形ディンプルであ
る。Cディンプル及びDディンプルは、円形ディンプル
である。非円形ディンプル比率は、77%以上92%以
下である。円形ディンプル比率は、8%以上23%以下
である。全非円形ディンプルに占める特殊形状ディンプ
ルの総数の比率は、80%以上である。特殊形状ディン
プルの全種類のうち最小の輪郭線長さを有する種類のデ
ィンプル数がNsとされ最大の輪郭線長さを有する種類
のディンプル数がNbとされたとき、この比(Ns/N
b)は20/80以上80/20以下である。半球にお
けるディンプルパターンは、120°回転対称又は90
°回転対称である。このゴルフボールは、特殊ランド部
Lsを備えている。
Description
るものであり、特にゴルフボールのディンプルの改良に
関するものである。
ら550個程度のディンプルを備えている。ディンプル
の役割は、ゴルフボール飛行時にゴルフボール周りの空
気の流れを乱すことによって境界層の乱流遷移を促進
し、乱流剥離を起こさせることにある(以下「ディンプ
ル効果」とも称される)。乱流遷移の促進により空気の
ゴルフボールからの剥離点が後方に下がり、圧力抵抗が
小さくなってゴルフボールの飛距離が増大する。また、
乱流遷移の促進により、バックスピンに起因するゴルフ
ボールの上側と下側とにおける剥離点の差が助長され、
ゴルフボールに作用する揚力が高められる。従って、乱
流遷移を促進しやすいディンプル、すなわち空気の流れ
をよりよく乱すことができるディンプルほど、空力特性
に優れたものであるといえる。
関する種々の提案がなされている。例えば、米国特許第
5890975号には、伸ばされたディンプル(elo
ngated dimple)を備えたゴルフボールが
開示されている。また、特開2000−185113公
報には、平面形状(ディンプルが法線方向から見られた
ときの輪郭形状)が楕円であるディンプルを備えたゴル
フボール、平面形状が長円であるディンプルを備えたゴ
ルフボール及び平面形状が涙形であるディンプルを備え
たゴルフボールが開示されている。
大きな関心事として、好スコアでプレーすることと共
に、ゴルフボールを遠くまで飛ばすことが挙げられる。
多くのゴルファーは、少しでも飛行性能に優れたゴルフ
ボールを望んでいる。しかしながら、ゴルファーの要求
を満たすゴルフボールは、未だ得られていない。
ものであり、飛行性能に優れたゴルフボールの提供をそ
の目的とするものである。
めになされた発明は、平面形状が円以外の形状である非
円形ディンプルと平面形状が円である円形ディンプルと
を表面に多数個備えており、全ディンプル数に占める非
円形ディンプルの個数の比率が77%以上92%以下で
あり、全ディンプル数に占める円形ディンプルの個数の
比率が8%以上23%以下であり、非円形ディンプルに
は特殊形状ディンプルが複数種類含まれており、全非円
形ディンプルに占める特殊形状ディンプルの総数の比率
が80%以上であり、特殊形状ディンプルの全種類か
ら、全ディンプル数に占める比率が5%未満である種類
を除いた中で、最小の輪郭線長さを有する種類のディン
プル数がNsとされ最大の輪郭線長さを有する種類のデ
ィンプル数がNbとされたとき、この比(Ns/Nb)
が20/80以上80/20以下であり、成形型のパー
ティング面によって分割された2個の半球のいずれにお
いても、そのディンプルパターンが、ポールを回転中心
とした120°回転対称又は90°回転対称であるゴル
フボール、である。
(A)及び(B)の条件をいずれも満たすディンプルを
意味する。 (A)平面形状における輪郭線が半円と円弧との組み合
わせから形成されていること、又は半円と楕円弧との組
み合わせから形成されていること。 (B)内側に凸である部分を輪郭線が持たないこと。
ルと円形ディンプルとの相乗効果により、空力特性が高
められている。従って、このゴルフボールは飛行性能に
優れるものである。
って分割された2個の半球のいずれにおいても、そのデ
ィンプルパターンは鏡面対称でない。すなわち、いかな
る平面で半球をさらに2分割して1/4球としても、2
つの1/4球のディンプルパターンがこの平面に対して
対称となることはない。これにより、ディンプル効果が
さらに高められる。
実質的に同一の中心角度ピッチで並ぶ5個の特殊形状デ
ィンプルによって取り囲まれた特殊ランド部を12個以
上備える。この特殊ランド部によって、空気の乱れがさ
らに促進される。
なく表面に配置される。これにより、バックスピンの周
速が最も速い部分(以下、「最速部分」と称される)が
いかなる位置にあっても、ほぼ同等のディンプル効果が
得られる。
球とディンプル表面とに囲まれた部分の容積)の総和
は、400mm3以上550mm3以下である。これに
より、より優れた飛行性能が発現される。
実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
フボールが示された平面図である。また、図2はその正
面図である。図2では、共に半球状キャビティを備えた
上型及び下型からなる成形型のパーティングラインに相
当する部分が正面に位置し、且つ左右方向に延びてい
る。このゴルフボールの直径は、通常42.67mmか
ら43.00mm程度である。このゴルフボールは、A
からDの4種類のディンプルを備えている。Aディンプ
ル及びBディンプルは、特殊形状ディンプルとしての涙
形ディンプルである。
面図であり、図3(b)はその断面図である。涙形ディ
ンプルは、平面形状の輪郭が半円部分Rcと半楕円部分
Reとから構成されている。半円部分Rcは、直径がD
1である円の半分に相当する。半楕円部分Reは、長径
がD2であり短径がD1である楕円の半分に相当する。
涙形ディンプルの輪郭線は、内側に凸である部分を有し
ていない。
り、円形ディンプルに比べて空気の流れを乱す効果が大
きい。従って、ゴルフボールの飛距離向上に寄与する。
一方、方向性を備えたディンプルは飛行対称性を損なう
おそれがあるが、涙形ディンプルでは半円部分Rcが存
在しており、また半円部分Rc以外の部分も滑らかな曲
線なので、飛行対称性への悪影響が抑制される。
240個のAディンプルと、102個のBディンプル
と、60個のCディンプルと、24個のDディンプルと
を有している。ディンプル総数は、426個である。A
ディンプルは、直径D1が3.40mmの半円と、短径
D1が3.40mmであり長径D2が5.60mm(図
3(a)におけるD2/2が2.80mm)である半楕
円とから、輪郭が構成されている。Bディンプルは、直
径D1が2.75mmの半円と、短径D1が2.75m
mであり長径D2が4.55mm(図3(a)における
D2/2が2.275mm)である半楕円とから、輪郭
が構成されている。Cディンプルは、直径が3.40m
mの円形ディンプルである。Dディンプルは、直径が
2.85mmの円形ディンプルである。
4.7mm以下が好ましく、2.2mm以上4.5mm
以下が特に好ましい。直径が上記範囲未満であると、個
々のディンプルの面積が小さいため、ディンプル効果が
得られにくい。逆に、直径が上記範囲を超えると、ゴル
フボール全体のディンプル数が少なく、やはりディンプ
ル効果が得られにくい。
める非円形ディンプルの個数(すなわち342個)の比
率は、80.3%である。そして、この非円形ディンプ
ルのすべてが、特殊形状ディンプルである涙形ディンプ
ルである。一方、このゴルフボールでは、全ディンプル
数(すなわち426個)に占める円形ディンプルの個数
(すなわち84個)の比率は、19.7%である。この
ように、非円形ディンプル(特に特殊形状ディンプル)
と円形ディンプルとが混在することにより、ゴルフボー
ル全体としてのディンプル効果が高められる。
の個数の比率は77%以上92%以下とされ、全ディン
プル数に占める円形ディンプルの個数の比率は8%以上
23%以下とされる。非円形ディンプルの比率が上記範
囲未満であると(すなわち円形ディンプルの比率が上記
範囲を超えると)、非円形ディンプルによる空気の流れ
を乱す効果が不十分となることがある。逆に、非円形デ
ィンプルの比率が上記範囲を超えると(すなわち円形デ
ィンプルの比率が上記範囲未満であると)、非円形ディ
ンプルと円形ディンプルとの混在による空気の流れを乱
す効果が不十分となることがある。これらの観点から、
全ディンプル数に占める非円形ディンプルの個数の比率
は80%以上86%以下が好ましく、全ディンプル数に
占める円形ディンプルの個数の比率は14%以上20%
以下が好ましい。
ンプルの総数の比率(以下、「特殊形状ディンプル比
率」と称される)は、80%以上とされる必要がある。
特殊形状ディンプル比率が80%未満であると、空気の
流れを乱す効果を維持しつつ飛行対称性にも悪影響を与
えないという特殊形状ディンプルの効果が、ゴルフボー
ル全体としては得られにくくなる。この観点から、特殊
形状ディンプル比率は90%以上が好ましく、95%以
上がより好ましく、100%が理想的である。
る輪郭線が半円と円弧との組み合わせから形成されてい
るディンプル、及び半円と楕円弧(楕円の一部)との組
み合わせから形成されているディンプルが含まれる。図
3に示された涙形ディンプルは、半円と楕円弧との組み
合わせから輪郭線が形成された特殊形状ディンプルに含
まれる。特殊形状ディンプルには、空気の流れを乱す効
果の少ない円形ディンプルは含まれない。
面図である。図4(a)の特殊形状ディンプルは、半円
1とこの半円1よりも直径の大きな円の円弧3とから輪
郭線が構成されている。また、図4(b)の特殊形状デ
ィンプルは、半円5とこの半円5の直径よりも短径が大
きな楕円の楕円弧7とから輪郭線が構成されている。い
ずれの特殊形状ディンプルも、半円1、5を備えている
ため、方向性があるディンプルであっても飛行対称性に
与える悪影響が少ない。
半径(図4(a)及び図4(b)において両矢印rで示
されている)は、1mm以上2.35mm以下が好まし
い。図4(a)に示される、半円1と円弧3とから輪郭
線が構成されている特殊形状ディンプルでは、円弧3の
突き出し距離(両矢印xで示されている)は、以下の数
式(I)に示される関係を満たす大きさであるのが好ま
しい。 r/2≦x≦(9.50−r×3) −−−(I) また、図4(b)に示される、半円5と楕円弧7とから
輪郭線が構成されている特殊形状ディンプルでは、楕円
弧7の突き出し距離(両矢印yで示されている)は、以
下の数式(II)に示される関係を満たす大きさであるの
が好ましい。 r/2≦y≦r −−−(II) 半径r、突き出し距離x又は突き出し距離yが上記範囲
未満であると、個々のディンプルの面積が小さいため、
ディンプル効果が得られにくい。逆に、半径r、突き出
し距離x又は突き出し距離yが上記範囲を超えると、ゴ
ルフボール全体のディンプル数が少なく、やはりディン
プル効果が得られにくい。
形ディンプルが示された平面図である。図5(a)の非
円形ディンプルは、半円9とこの半円9よりも直径の大
きな円の円弧11とから輪郭線が構成されている点にお
いて、図4(a)の特殊形状ディンプルと共通する。し
かし、この非円形ディンプルは内側に凸である部分13
を2箇所備えているので、特殊形状ディンプルとは言え
ない。図5(b)の非円形ディンプルは、半円15とこ
の半円15の直径よりも短径が大きな楕円の楕円弧17
とから輪郭線が構成されている点において、図4(b)
の特殊形状ディンプルと共通する。しかし、この非円形
ディンプルは内側に凸である部分を2箇所備えているの
で、特殊形状ディンプルとは言えない。いずれの非円形
ディンプルも、方向性がきつく、従ってこれらの非円形
ディンプルが多数形成されたゴルフボールは飛行対称性
に劣る。
複数種類の特殊形状ディンプル(具体的には、Aディン
プルとBディンプルとの2種類)を有する。複数種類の
特殊形状ディンプルの混在により、空気の流れを乱す効
果が助長される。互いに相似であるが合同ではない特殊
形状ディンプル同士、及び互いに相似でも合同でもない
特殊形状ディンプル同士は、互いに種類の異なる特殊形
状ディンプルである。なお、図1及び図2に画かれた涙
形ディンプルでは、半円部分と半楕円部分との境界線が
画かれているが、両者が円滑に連続している場合は、こ
の境界線は表れない。
ンプル数に占める比率が5%未満である種類を除いた中
で、最小の輪郭線長さを有する種類のディンプル数がN
sとされ最大の輪郭線長さを有する種類のディンプル数
がNbとされたとき、この比(Ns/Nb)は20/8
0以上80/20以下とされる。これにより、サイズの
小さな特殊形状ディンプルとサイズの大きな特殊形状デ
ィンプルとが適度に混在するので、空気の流れを乱す効
果が助長される。この観点から、(Ns/Nb)は25
/75以上75/25以下が好ましく、30/70以上
70/30以下が特に好ましい。
は、特殊形状ディンプルの全種類のうち最小の輪郭線長
さを有する種類(すなわちBディンプル)のディンプル
数は102個であり、最大の輪郭線長さを有する種類
(すなわちAディンプル)のディンプル数は240個で
ある。従って、(Ns/Nb)は30/70である。
郭線長さを有する種類及び最大の輪郭線長さを有する種
類を選定するに際し、全ディンプル数に占める比率が5
%未満である種類を除く理由は以下の通りである。ま
ず、ゴルフボールの成形型にはコア保持及び離型容易の
目的で、ホールドピンが設けられることがある。また、
キャビティからのエアー抜きの目的で、ベントピンが設
けられることがある。ディンプルパターンのデザイン等
の都合からこれらのピン先端が凸状とされ、ピン先端に
よってもディンプルが形成されるように金型が構成され
ることがある(以下、このディンプルは「ピン先端ディ
ンプル」と称される)。このピン先端ディンプルが特殊
な形状とされたり、極めてサイズの小さなディンプルと
される場合もある。ピン先端ディンプルの数は、通常は
6個から14個程度と、極めて少数である。従って、ピ
ン先端ディンプルがゴルフボールの飛行性能に与える影
響は、多くない。また、ランド部(ゴルフボール表面の
うちディンプル以外の部分)を少なくする観点から極小
ディンプルが少数設けられたり、ディンプルパターン設
計の都合から極大ディンプルが少数設けられることがあ
る。これら極小ディンプル及び極大ディンプルも、少数
であるが故にゴルフボールの飛行性能に与える影響は、
多くない。本発明では、ゴルフボールの飛行性能に与え
る影響が少ない種類が除外され、実質的な最大ディンプ
ルと実質的な最小ディンプルとが選定されて、(Ns/
Nb)が算出される。
ポールである。このポールPは、共に半球キャビティを
備えた上型及び下型からなる成形型でゴルフボールが成
形される場合に、上型と下型とのパーティングラインが
地球儀の赤道とされたときの北極点又は南極点に相当す
る。図1に示された平面図において、ポールPを中心と
してゴルフボールが120°(degree)刻みで回
転させられると、回転前のディンプルパターンと回転後
のディンプルパターンとが完全に一致する。すなわち、
このゴルフボールのディンプルパターンは、120°回
転対称である。120°回転対称のディンプルパターン
では、ポールPを通過する3本の大円の円弧によって半
球が3個のユニットに等分割されたとき、各ユニット内
のディンプルパターンは同一である。すなわち、それぞ
れの半球において、ディンプルパターンが同一であるユ
ニットが3回繰り返される。
の繰り返し数は3回が理想的であるが、4回であっても
よい。繰り返し数が4回のディンプルパターンは、90
°回転対称のディンプルパターンである。繰り返し数が
2回であったり、繰り返しが全くない場合は、1個のユ
ニットが占める面積が大きく、従って飛行対称性が不十
分となることがある。逆に、繰り返し数が5回を超える
と、ディンプルパターンが同一であるユニットがバック
スピンによって頻繁に繰り返されるので、円形ディンプ
ルと特殊形状ディンプルとが混在することによるディン
プル効果が得られにくい。なお、繰り返し数が5回であ
るディンプルパターンは、72°回転対称なディンプル
パターンである。
12個の特殊ランド部Lsを有している。特殊ランド部
Lsとは、ほぼ同一の中心角度ピッチ(約72°)で並
ぶ5個の特殊形状ディンプル(このゴルフボールの場合
はBディンプル)によって取り囲まれたランド部のこと
である。この特殊ランド部Lsにより、ディンプル効果
が助長される。特に、取り囲む5個の特殊形状ディンプ
ルと交差することなく、直径が1.2mmである円が画
かれうるサイズを備えた特殊ランド部Lsが好ましい。
いるのは、ボール仮想球に内接する正二十面体の辺がボ
ール仮想球の球面に投影された稜線である。これらの図
から明らかなように、特殊ランド部Lsは、正二十面体
の頂点に相当する位置に存在している。すなわち、12
個の特殊ランド部Lsは、ゴルフボールの表面に、偏り
なく(均一に)配置されている。これにより、ゴルフボ
ールの飛行対称性が良好となる。
上550mm3以下が好ましく、420mm3以上53
0mm3以下が特に好ましい。ディンプル容積の総和が
上記範囲未満であると、吹き上がる弾道となって飛距離
が不十分となることがある。逆に、ディンプル容積の総
和が上記範囲を超えると、低い弾道となって飛距離が不
十分となることがある。ディンプル容積とは、ボール仮
想球(図3において二点鎖線で示されている)とディン
プル表面とに囲まれた部分の容積のことである。また、
ディンプル容積の総和とは、すべてのディンプル(図1
のゴルフボールでは426個のディンプル)のディンプ
ル容積の和のことである。
下が好ましく、400個以上480個以下が特に好まし
い。ディンプル総数が上記範囲未満であると、吹き上が
る弾道となって飛距離が不十分となることがある。逆
に、ディンプル総数が上記範囲を超えると、低い弾道と
なって飛距離が不十分となることがある。
ルフボールが示された平面図である。また、図7はその
正面図である。このゴルフボールは、A、B、E及びF
の4種類のディンプルを備えている。Aディンプル及び
Bディンプルは、図1及び図2に示されたゴルフボール
に形成された涙形ディンプルと形状及び寸法が同一であ
る。Eディンプルは、直径が3.20mmの円形ディン
プルである。Fディンプルは、直径が2.50mmの円
形ディンプルである。Aディンプルは228個形成され
ており、Bディンプルは132個形成されており、Eデ
ィンプルは66個形成されており、Fディンプルは30
個形成されている。ディンプル総数は、456個であ
る。
める非円形ディンプルの個数(すなわち360個)の比
率は、78.9%である。そして、この非円形ディンプ
ルのすべてが、特殊形状ディンプルである涙形ディンプ
ルである。一方、このゴルフボールでは、全ディンプル
数(すなわち456個)に占める円形ディンプルの個数
(すなわち96個)の比率は、21.1%である。この
ように、非円形ディンプル(特に特殊形状ディンプル)
と円形ディンプルとが混在することにより、ゴルフボー
ル全体としてのディンプル効果が高められる。
複数種類の特殊形状ディンプル(具体的には、Aディン
プルとBディンプルとの2種類)を有する。複数種類の
特殊形状ディンプルの混在により、空気の流れを乱す効
果が助長される。なお、図1及び図2に画かれた涙形デ
ィンプルでは、半円部分と半楕円部分との境界線が画か
れているが、両者が円滑に連続している場合は、この境
界線は表れない。
は、特殊形状ディンプルの全種類のうち最小の輪郭線長
さを有する種類(すなわちBディンプル)のディンプル
数は132個であり、最大の輪郭線長さを有する種類
(すなわちAディンプル)のディンプル数は228個で
ある。従って、(Ns/Nb)は37/63である。
を中心としてゴルフボールが120°(degree)
刻みで回転させられると、回転前のディンプルパターン
と回転後のディンプルパターンとが完全に一致する。す
なわち、このゴルフボールのディンプルパターンは、1
20°回転対称である。
12個の特殊ランド部Lsを有している。この特殊ラン
ド部Lsにより、ディンプル効果が助長される。このゴ
ルフボールでは、特殊ランド部Lsは球面に偏在してい
る。
は、いずれも一端がポールPにある線分であり、互いに
120°の中心角度ピッチで画かれたものである。この
線分Ldによって、ゴルフボールの半球は3個のユニッ
トUに分割されうる。前述のように、このゴルフボール
のディンプルパターンは120°回転対称なので、各ユ
ニットにおけるディンプルパターンは同一である。線分
Lcは、各ユニットをさらに2分割する線分である。各
ユニットのディンプルパターンは、線分Lcに対して鏡
面対称ではない。このゴルフボールでは、半球のディン
プルパターンを鏡面対称に2分割する対称面(図面では
線分として表れる)は存在しない。従って、各半球にお
いてバックスピンの最速部分の両側のディンプルパター
ンが鏡面対称となることがない。よって、このゴルフボ
ールでは、ディンプル効果がより高められる。
かにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限
定的に解釈されるべきではないことはもちろんである。
の周りにアイオノマー樹脂組成物を射出成形してカバー
層を形成し、平面図が図1であり正面図が図2であるデ
ィンプルパターンを備えた実施例1のゴルフボールを得
た。ボールの外径は42.70mm±0.03mmであ
り、コンプレッションは93±2であり、ディンプル容
積総和は約480mm3であった。
6であり正面図が図7であるディンプルパターンとした
他は実施例1と同様にして、実施例2のゴルフボールを
得た。
8であり正面図が図9であるディンプルパターンとした
他は実施例1と同様にして、比較例1のゴルフボールを
得た。このゴルフボールは、前述のAディンプルを28
0個、前述のBディンプルを80個及び前述のDディン
プルを60個有しており、ディンプル総数は420個で
ある。このゴルフボールの非円形ディンプル比率は8
5.7%であり、円形ディンプル比率は14.3%であ
り、特殊形状ディンプル比率は100%である。このゴ
ルフボールにおけるNs/Nbの値は22/78であ
る。このゴルフボールの半球におけるディンプルパター
ンは72°回転対称であり、鏡面対称でもある。このゴ
ルフボールは12個の特殊ランド部Lsを備えており、
これらは球面に均一に分散している。
10であり正面図が図11であるディンプルパターンと
した他は実施例1と同様にして、比較例2のゴルフボー
ルを得た。このゴルフボールは、前述のAディンプルを
180個、前述のBディンプルを180個、輪郭が円で
ありその直径が4.30mmであるGディンプルを12
個及び輪郭が円でありその直径が3.65mmであるH
ディンプルを60個有しており、ディンプル総数は43
2個である。このゴルフボールの非円形ディンプル比率
は83.3%であり、円形ディンプル比率は16.7%
であり、特殊形状ディンプル比率は100%である。こ
のゴルフボールにおけるNs/Nbの値は50/50で
ある。このゴルフボールの半球におけるディンプルパタ
ーンは72°回転対称であり、鏡面対称でもある。この
ゴルフボールは特殊ランド部を備えていない。
12であり正面図が図13であるディンプルパターンと
した他は実施例1と同様にして、比較例3のゴルフボー
ルを得た。このゴルフボールは、前述のAディンプルを
222個、前述のBディンプルを102個、輪郭が円で
ありその直径が3.60mmであるIディンプルを78
個及び前述のDディンプルを24個有しており、ディン
プル総数は426個である。このゴルフボールの非円形
ディンプル比率は76.1%であり、円形ディンプル比
率は23.9%であり、特殊形状ディンプル比率は10
0%である。このゴルフボールにおけるNs/Nbの値
は31/69である。このゴルフボールの半球における
ディンプルパターンは120°回転対称であり、鏡面対
称でもある。このゴルフボールは12個の特殊ランド部
Lsを備えており、これらは球面に均一に分散してい
る。
14であり正面図が図15であるディンプルパターンと
した他は実施例1と同様にして、比較例4のゴルフボー
ルを得た。このゴルフボールは、前述のAディンプルを
300個、前述のBディンプルを102個及び輪郭が円
でありその直径が2.65mmであるJディンプルを2
4個有しており、ディンプル総数は426個である。こ
のゴルフボールの非円形ディンプル比率は94.4%で
あり、円形ディンプル比率は5.6%であり、特殊形状
ディンプル比率は100%である。このゴルフボールに
おけるNs/Nbの値は25/75である。このゴルフ
ボールの半球におけるディンプルパターンは120°回
転対称であり、鏡面対称でもある。このゴルフボールは
12個の特殊ランド部Lsを備えており、これらは球面
に均一に分散している。
ゴルフボールをそれぞれ20個ずつ用意し、23℃に保
温した。一方、ツルテンパー社製のスイングロボットに
メタルヘッド製のドライバー(W1)を取り付け、ヘッ
ド速度が約48.8m/s、打ち出し角度が約10°、
バックスピンの回転速度が約3000rpmとなるよう
に、マシン条件を調整した。そして、ゴルフボールを打
撃し、キャリー(発射地点から落下地点までの距離)と
トータル飛距離(発射地点から静止地点までの距離)と
を測定した。20個の測定結果の平均値が、下記の表1
に示されている。なお、テスト中は、ほぼ無風であっ
た。
は、各比較例のゴルフボールに比べて飛距離が大きい。
この評価結果から、本発明の優位性が明らかにされた。
ィンプルと円形ディンプル(特に特殊形状ディンプル)
との組み合わせ、(2)サイズの異なる非円形ディンプ
ル(特に特殊形状ディンプル)の組み合わせ及び(3)
半球におけるディンプルパターンの繰り返し数の適正化
によって、ゴルフボールのディンプル効果が向上する。
また、(4)半球におけるディンプルパターンを鏡面対
称としないこと又は(5)特殊ランド部を配置すること
によって、さらにディンプル効果が向上する。本発明の
ゴルフボールは、飛行性能に優れたものである。
ールが示された平面図である。
である。
であり、図3(b)はその断面図である。
状ディンプルが示された平面図である。
状ディンプルではない非円形ディンプルが示された平面
図である。
ボールが示された平面図である。
である。
ルが示された平面図である。
である。
ボールが示された平面図である。
正面図である。
ボールが示された平面図である。
正面図である。
ボールが示された平面図である。
正面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 平面形状が円以外の形状である非円形デ
ィンプルと平面形状が円である円形ディンプルとを表面
に多数個備えており、 全ディンプル数に占める非円形ディンプルの個数の比率
が77%以上92%以下であり、 全ディンプル数に占める円形ディンプルの個数の比率が
8%以上23%以下であり、 非円形ディンプルには下記(A)及び(B)の条件を満
たす特殊形状ディンプルが複数種類含まれており、 全非円形ディンプルに占める特殊形状ディンプルの総数
の比率が80%以上であり、 特殊形状ディンプルの全種類から、全ディンプル数に占
める比率が5%未満である種類を除いた中で、最小の輪
郭線長さを有する種類のディンプル数がNsとされ最大
の輪郭線長さを有する種類のディンプル数がNbとされ
たとき、この比(Ns/Nb)が20/80以上80/
20以下であり、 成形型のパーティング面によって分割された2個の半球
のいずれにおいても、そのディンプルパターンが、ポー
ルを回転中心とした120°回転対称又は90°回転対
称であるゴルフボール。 (A)平面形状における輪郭線が半円と円弧との組み合
わせから形成されていること、又は半円と楕円弧との組
み合わせから形成されていること。 (B)内側に凸である部分を輪郭線が持たないこと。 - 【請求項2】 上記成形型のパーティング面によって分
割された2個の半球のいずれにおいても、そのディンプ
ルパターンが鏡面対称でない請求項1に記載のゴルフボ
ール。 - 【請求項3】 上記表面に、実質的に同一の中心角度ピ
ッチで並ぶ5個の特殊形状ディンプルによって取り囲ま
れた特殊ランド部を12個以上備えている請求項1又は
請求項2に記載のゴルフボール。 - 【請求項4】 上記特殊ランド部が偏りなく表面に配置
されている請求項3に記載のゴルフボール。 - 【請求項5】 ボール仮想球とディンプル表面とに囲ま
れた部分の容積であるディンプル容積の総和が400m
m3以上550mm3以下である請求項1から請求項3
のいずれか1項記載のゴルフボール。
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