JP2002124760A - はんだ付継手の取外し材 - Google Patents

はんだ付継手の取外し材

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JP2002124760A
JP2002124760A JP2000313723A JP2000313723A JP2002124760A JP 2002124760 A JP2002124760 A JP 2002124760A JP 2000313723 A JP2000313723 A JP 2000313723A JP 2000313723 A JP2000313723 A JP 2000313723A JP 2002124760 A JP2002124760 A JP 2002124760A
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soldered joint
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tin
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JP2000313723A
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Tadashi Takemoto
正 竹本
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Kansai Technology Licensing Organization Co Ltd
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  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 はんだ付継手1に、熱風などの熱負荷を与え
ることなく、電子部品3を取外すこと。 【解決手段】 取外し材8は、Snを主成分として含
み、さらにたとえば0.8%のCuを含み、圧延加工な
どによって加工歪が付与され、Snが灰色すずに変態し
ている。取外し材8を、はんだ付継手に機械的に接触
し、Snの変態点以下のたとえば0℃以下の温度に保
つ。はんだ2に含まれるSnは、取外し材8によって、
すずペスト現象で自己崩壊する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、はんだ付継手の取
外し材に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器において、配線基板に搭載され
た集積回路などの電子部品の端子は、低融点のろう合金
であるはんだによって、配線基板上の銅箔などの導体に
固定され、電気的に接続される。配線基板から電子部品
を取外すにあたっては、従来では、たとえば300〜4
00℃の熱風を、はんだ付近に吹きかけて、はんだを溶
融し、この溶融した状態で、電子部品を配線基板から取
外す。
【0003】このような先行技術では、前述の高温度の
熱風によって電子部品が熱損傷を受け、電子部品を再使
用することができなくなってしまう。
【0004】またこの先行技術では、前述の高温度の熱
風によって溶融したはんだに、電子部品の端子の表面の
金属が混入し、はんだの組成が大きく変化してしまう。
その結果、端子の金属が混入した組成を有するはんだ
は、機械的強度の低下などに起因して、再び、はんだと
して使用されることが、困難になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高温
度の熱風などの熱源を用いずに、電子部品に熱損傷を与
えることなく、しかも、使用しているはんだの組成を大
きく変化することなく、再使用することができるように
したはんだ付継手の取外し材を提供し、さらに、はんだ
付継手の取外し方法、電子部品の配線基板からの取外し
方法およびはんだの再使用方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、Snを主成分
として含み、Snが灰色すずに変態していることを特徴
とするはんだ付継手の取外し材である。
【0007】また本発明は、Snを主成分として含み、
加工歪が付与されてSnが灰色すずに変態していること
を特徴とするはんだ付継手の取外し材である。
【0008】本発明に従えば、Snを主成分として含む
取外し材であって、Snが灰色すず、すなわちαすずに
変態している。またSnを主成分として含む取外し材
は、加工歪が付与されて、Snが灰色すずに変態してい
る。このような取外し材を、はんだに機械的に接触する
ことによって、はんだに含まれるSnが灰色すずとな
り、いわゆるすずペスト現象が生じ、はんだが脆くな
る。したがって、はんだ付継手を容易に破壊して、はん
だによって固定された部材、たとえば電子部品の端子な
どを、配線基板の導体から、取外すことができる。した
がって、前述の先行技術のように高温度の熱風などの熱
源を用いることはなく、したがって、はんだ付継手付近
が高温度になることはなく、たとえば電子部品などが熱
損傷を受けることはなく、電子部品の再使用が可能であ
る。
【0009】また取外し時に、前述のように高温度の熱
源を用いることはなく、したがって、はんだおよび取外
し材に、たとえば電子部品の端子の金属が混入すること
はない。これによって取外し材およびはんだの組成がは
んだとして再使用が困難になる程度に大きく変化してし
まう恐れはなく、取外し材およびはんだの再使用が可能
であり、資源の無駄な廃棄を回避することができる。
【0010】加工歪は、たとえば圧延またはスタンピン
グなどの圧縮応力を作用させ、引張ることによって引張
応力を作用させ、あるいはまた研磨傷などの加工傷を付
けることによって達成することができる。
【0011】また本発明は、Cu,Ge,Pb,Zn,
Ag,Bi,Sb,In,Au,Cd,Pのグループか
ら選ばれる1または複数の金属を含むことを特徴とす
る。
【0012】また本発明は、前記Cu,Ge,Zn,A
g,Bi,In,Au,Sbのグループから選ばれる1
または複数の金属は、0.05〜15%含まれることを
特徴とする。
【0013】また本発明は、前記PbまたはCdの少な
くとも1以上の金属は、1〜50%含まれることを特徴
とする。
【0014】また本発明は、前記Pは、0.001〜1
%含まれることを特徴とする。本発明に従えば、取外し
材に、上述の金属が含まれ、これによって取外し材の組
成を、はんだの組成に近似することができる。したがっ
て取外し材とはんだとの混合物を、はんだとして再使用
することが可能である。またこのような金属の混入によ
って、灰色すずの変態点を変化し、その変態点を、たと
えば13〜16℃以上などの比較的高温度とし、灰色す
ずの安定な保存を容易にすることができる。
【0015】Cu,Ge,Zn,Ag,Bi,In,A
u,Sbのグループから選ばれる1または複数の金属を
0.05%未満の値に、PbまたはCdの少なくとも1
以上の金属を1%未満の値に、Pを0.001%未満の
値に選ぶと、本件取外し材の組成が、はんだの組成から
大きくずれてしまう。Cu,Ge,Zn,Ag,Bi,
In,Au,Sbのグループから選ばれる1または複数
の金属を15%を超える値に、PbまたはCdの少なく
とも1以上の金属を50%を超える値に、Pを1%を超
える値に選ぶと、灰色すずによるすずペスト現象を利用
したはんだの自己崩壊が生じにくくなり、あるいはその
ような現象が生じるのに実用上実施困難な程度に長期
間、たとえば1カ月以上必要となり、本発明の実施が困
難になる。
【0016】また本発明は、Snを主成分として含む粉
体と、液体とが混合されたペースト状であることを特徴
とする。
【0017】本発明に従えば、灰色すずに変態している
粉体に、液体を混合してペースト状とすることによっ
て、取外すべきはんだの表面に機械的に接触して付着す
ることが容易に可能になる。これによってはんだの取外
し作業が容易となり、作業性が向上される。液体は、た
とえば常温で蒸発しにくい有機化合物、たとえばグリセ
リンなどであってもよい。
【0018】また本発明は、Snを主成分として含む合
金に、加工歪を付与し、Snが灰色すずに変態する変態
点以下の温度に保って、合金に含まれるSnを灰色すず
に変態させることを特徴とするはんだ付継手の取外し材
の製造方法である。
【0019】本発明に従えば、合金に加工歪を付与する
ことによって、合金の主成分であるSnの灰色すずへの
変態が促進されるので、実用上有意な時間ではんだ付継
手の取外し材を製造することができる。
【0020】また本発明は、前記のはんだ付継手の取外
し材を、はんだ付継手に機械的に接触した状態で、Sn
の変態点以下の温度に保って、はんだを自己崩壊させる
ことを特徴とするはんだ付継手の取外し方法である。
【0021】本発明に従えば、取外し材を、はんだ付継
手に機械的に接触し、たとえば前述のようにペースト状
になった取外し材をはんだ付継手の表面に付着し、この
ような状態で、Snの変態点以下の温度に保ち、Sn
を、灰色すずの状態に保ち、βすずに変態することを防
ぐ。これによってすずペスト現象がはんだに伝搬しやす
くなり、はんだの自己崩壊が生じるので、はんだ付継手
を取外し、はんだ付継手によって固定された電子部品な
どの部材を、たとえば配線基板などから取外すことが容
易に可能になる。
【0022】また本発明は、前記温度は、0℃以下、よ
り好ましくは−20〜−80℃の範囲に選ばれることを
特徴とする。
【0023】Snの変態点以下の温度というのは、前述
のように0℃以下の範囲に選び、すずペスト現象を生じ
やすくする。0℃を超える高い温度では、はんだの自己
崩壊のために必要な時間が長くかかり過ぎ、実用的でな
い。すずペスト現象を一層生じやすくするためには、−
20℃以下にすることがより好ましい。−80℃よりも
低温度では、さらにその温度を低下しても、はんだの自
己崩壊に必要な時間が短縮されない。
【0024】また本発明は、はんだは、Snと、Cu,
Pb,Ag,Bi,Sb,In,Au,Cd,P,Z
n,Geのグループから選ばれる1または複数の金属と
を含むことを特徴とする。
【0025】はんだは、Snのほかに前述の金属を含
み、本発明の取外し材は、このような各種類のはんだに
関連して広範囲に実施することができる。
【0026】また本発明は、配線基板上の導体に、はん
だ付継手によって接続された端子を有する電子部品を、
配線基板から取外す方法において、はんだ付継手に、前
記のはんだ付継手の取外し材を、機械的に接触した状態
で、Snの変態点以下の温度に保って、はんだを自己崩
壊させることを特徴とする電子部品の配線基板からの取
外し方法である。
【0027】本発明に従えば、配線基板に搭載された集
積回路などの電子部品を、その電子部品に熱損傷を与え
ることなく、取外すことができる。したがって電子部品
を再使用することができるとともに、電子部品の端子の
金属が混入することはなく、はんだおよび取外し材の混
合物を、はんだとして再使用することもまた、可能であ
る。
【0028】また本発明は、前記のはんだ付継手の取外
し材を、Snの変態点以下の温度に保つことを特徴とす
るはんだ付継手の取外し材の保存方法である。
【0029】本発明に従えば、取外し材を、Snの変態
点以下の温度、たとえば約16℃〜−40℃の温度に保
つことによって、Snを灰色すずの状態に保ち、βすず
に変態することを防ぐことができる。
【0030】また本発明は、前記のはんだ付継手の取外
し方法において用いた取外し材と、その取外し材によっ
て除去したはんだとを含む混合物を、再び、はんだとし
て使用することを特徴とするはんだの再使用方法であ
る。
【0031】本発明に従えば、Snを主成分とする取外
し材と、自己崩壊したはんだとの混合物を、はんだとし
て再使用することができ、資源の無駄がなくなる。この
再使用されるはんだには、たとえば電子部品の端子の金
属が混入しておらず、はんだとして好適な金属の組成
を、保つことができる。はんだの使用時の温度は、取外
し材の変態点を超える温度、たとえば80℃以上であ
り、灰色すずは、βすずに変態する。
【0032】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
はんだ付継手1の取外し材8を説明するための断面図で
ある。集積回路などの電子部品3の端子4は、電気絶縁
性基板5の表面に形成された銅箔6が付着して形成され
た印刷配線基板7上の導体6に、はんだ2によって、は
んだ付けされる。このはんだ付継手1の取外しにあたっ
ては、はんだ2の表面に本発明の取外し材8を機械的に
接触し、たとえば図示のように塗りつけ、または実施の
他の形態では、こすりつけたり、叩いたり、付着したり
などする。これによってはんだ2は自己崩壊する。
【0033】端子4は、たとえばFeおよびNiの合金
であってもよく、またはCu合金であってもよく、その
ほかの金属から成ってもよく、たとえばFeの表面にN
iまたはCuなどの金属のめっき層が施された構成を有
してもよい。
【0034】取外し材8は、Snを主成分として含み、
加工歪が付与されて、Snが灰色すずに変態している。
【0035】この取外し材には、さらにCu,Ge,P
b,Zn,Ag,Bi,Sb,InAu,Cd,Pのグ
ループから選ばれる1または複数の金属を含んでいても
よく、この金属の含有量は、Cu,Ge,Zn,Ag,
Bi,In,Au,Sbのグループから選ばれる1また
は複数の金属では、0.05〜15%であり、Pbまた
はCdの少なくとも1以上の金属では1〜50%であ
り、Pでは0.001〜1%である。こうして得られる
取外し材は、Snの変態点以下の温度、たとえば0℃以
下の範囲の温度に保たれ、これによって取外し材8のS
nが灰色すずのままに保たれ、βすずに変態することが
防がれる。Snの変態点は、その組成によって変化し、
たとえば13〜16℃の範囲内にある。
【0036】はんだ2は、Snとそれ以外の金属との合
金であり、たとえばこの金属としては、Cu,Pb,A
g,Bi,Sb,In,Au,Cd,P,Zn,Geの
グループから選ばれる1または複数の金属であってもよ
い。このようなはんだは、たとえば表1に示される組成
を有する。
【0037】
【表1】
【0038】表1中、たとえばはんだ1(Sn−0.8
%Cu)は、重量比0.8%のCuを含み、残部99.
2%がSnである組成を有し、そのほかのはんだも同様
な意味に解釈されるべきである。はんだ2(Sn−2〜
4%Ag−0.5〜1.0%Cu)は、重量比で2〜4
%のAgと、0.5〜1.0%のCuと、残部Snの組
成を有することを表す。このはんだ2の2〜4%Ag
は、好ましくは3.5%Agであってもよい。
【0039】図2は、取外し材8の製造方法を説明する
ための図である。取外し材8の組成である主成分のSn
と、取外し材8を構成する前述のそのほかの金属とは、
図2(1)に示されるように容器11内に参照符12で
示されるように溶融されて貯留される。この溶融金属1
2は、図2(2)の鋳型13の凹所14に流し込まれて
鋳造される。こうして鋳造された金属片は、図2(3)
の参照符15で示される。金属片15は、図2(4)の
ように一対の圧延ロール16,17によって圧延加工さ
れ、加工歪が付与される。こうして圧延後、図2(5)
のように取外し材8が得られる。図2(4)の圧延加工
時、その温度は、Snの変態点以上の温度でよく、圧延
加工後、その変態点以下の温度に保たれる。こうして取
外し材8の主成分であるSnは、灰色すずに変態する。
取外し材8は、Snのみから成ってもよい。
【0040】図2(5)に示される取外し材8を、図1
のはんだ2に塗布またはこすり付けるなどして接触し、
これによってはんだ2に含まれるSnを、灰色すずにす
ずペスト現象で変態させる。
【0041】本発明の実施の他の形態では、図2(3)
に示される金属片15を引っ張り、その金属片15に引
張応力を与えて、主成分であるSnを灰色すずに変態し
てもよい。本発明の実施のさらに他の形態では、金属片
15の表面に研磨傷などの加工傷を付与して主成分のS
nを灰色すずに変態してもよい。
【0042】図3は、本発明の実施のさらに他の形態の
取外し材の製造方法を示す図である。容器21内には、
Snを主成分とし、さらにそのほかの前述の金属を含ん
でもよい溶融金属12が貯留される。この容器21の底
に形成されたノズル22から、溶融金属12を滴下さ
せ、または流下させて、回転テーブル24上に注ぐ。回
転テーブル24は、水平な円形の上面を有し、鉛直軸線
25まわりに回転駆動される。したがって、滴下される
溶融金属23は、テーブル24上で、遠心力によって矢
符26のように飛散され、微粒子となって固化する。こ
の微粒子は、スタンピング操作によって叩かれて、加工
歪が付与される。こうして主成分のSnが灰色すずに変
態し、粉体の取外し材が得られる。
【0043】図4は、本発明の実施の一形態のペースト
状取外し材28の斜視図である。前述の図2(5)に示
される取外し材8を粉砕して粉体29を得る。この粉体
29には、液体31が混合され、ペースト状の取外し材
28が得られる。こうして得られたペースト状の取外し
材28を、図1に示される参照符8のように、はんだ2
の表面に塗ることによって、取外し材28の粉体29を
はんだ2に機械的に接触して付着することができる。し
たがって、はんだ2に含まれるSnが、すずペスト現象
によって灰色すずに変態することができる。粉体29
は、図3によって得られた固化した粒子をスタンピング
操作して得た取外し材であってもよい。
【0044】本件発明者の実験結果を述べる。
【表2】
【0045】表2の実験では、前述の表1のはんだ1
(Sn−0.8%Cu)を用い、−30℃で保ち、その
はんだに含まれるSnの灰色すずへの変態状況を観察し
た。表2における×印は、はんだ中のSnが灰色すずへ
変態する現象が起こらなかったことを表す。「発生日
数」の欄に記載された日数は、灰色すずへの変態が発生
するまでに要した日数を表す。また、30〜50%変態
とは、試料表面で灰色すずの占有面積が30〜50%に
なった状態を意味し、「30〜50%変態」の欄に記載
された日数は、灰色すずの占有面積が30〜50%にな
るまでに要した日数を表す。実施例10では、はんだを
切断したとき、その切断部から灰色のすずが発生した。
表2の比較例3における「Bi5組成,2,5,7.
5,10,15」は、表2の実験結果はBiが5%の時
の結果を示しており、このような実験結果は、Biが2
%、5%、7,5%、10%および15%においても同
様であったことを意味し、このことは、そのほかの比較
例4,5,6においても同様である。
【0046】表2において、鋳造というのは、図2
(2)に示される鋳型13を用い、図2(3)の金属片
15をそのまま取外し材として用いた構成を言う。表2
において、たとえば20%と言うのは、図2(4)のよ
うに圧延加工によって圧延率20%として図2(5)に
示される取外し材8を得たことを表す。圧延率η%は、
図2(3)の金属片15の厚みd1であり、圧延後、図
2(5)の取外し材8の厚みがd2であるとき、η=1
00×(d1−d2)/d1で表される。d1は、たと
えば10mmであり、その長さL1は、たとえば20c
mであってもよい。圧延率を大きくすることによって、
比較的短時間に、すずペスト現象が進展することが判
る。
【0047】
【発明の効果】本発明のはんだ付継手の取外し材によれ
ば、高温度の熱風などの熱源を用いることなく、灰色す
ずのすずペスト現象を利用してはんだを自己崩壊させる
ので、はんだ付継手によって固定された電子部品などの
部材を再使用することができ、また取外し材とはんだと
の混合物を、はんだとして再使用することができ、資源
の無駄を防ぐことができる。またこのような取外し材を
ペースト状とすることによって、はんだと取外し材との
機械的な接触を容易に行うことができ、作業性が良好で
ある。
【0048】また本発明によれば、取外し材を、はんだ
付継手に機械的に接触した状態で、Snの変態点以下の
温度に保ち、これによって灰色すずがβすずに変態する
ことを確実に防ぎ、すずペスト現象を促進することがで
きる。はんだはSnを含み、さらにそのほかの金属を含
み、したがって取外し材の組成と近似し、これによって
はんだとしての再使用が容易である。取外し材およびは
んだは、人体に有害なPbを含まないようにすることも
でき、これによって人体に無害な金属材料だけを用い
て、取外し材およびはんだを実現することも可能であ
る。
【0049】本発明によれば、電子部品を配線基板か
ら、その電子部品に熱損傷を与えることなく、取外すこ
とができ、電子部品の再使用が可能である。
【0050】本発明に従えば、取外し材を、Snの変態
点以下の温度、たとえば16〜−40℃の範囲の温度に
保ち、これによって灰色すずがβすずに変態することを
防いで、保存することができる。
【0051】また本発明によれば、取外し材とはんだと
の各組成が近似しており、また高温度の熱源を用いるこ
とはないので、取外し材とはんだとの混合物を、はんだ
として再使用することができ、資源の無駄を回避するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のはんだ付継手1の取外
し材8を説明するための断面図である。
【図2】取外し材8の製造方法を説明するための図であ
る。
【図3】本発明の実施のさらに他の形態の取外し材の製
造方法を示す図である。
【図4】本発明の実施の一形態のペースト状取外し材2
8の斜視図である。
【符号の説明】
1 はんだ付継手 2 はんだ、取外し材 3 電子部品 4 端子 5 電気絶縁性基板 6 導体 7 印刷配線基板 8,28 取外し材 16,17 圧延ロール

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Snを主成分として含み、Snが灰色す
    ずに変態していることを特徴とするはんだ付継手の取外
    し材。
  2. 【請求項2】 Snを主成分として含み、加工歪が付与
    されてSnが灰色すずに変態していることを特徴とする
    はんだ付継手の取外し材。
  3. 【請求項3】 Cu,Ge,Pb,Zn,Ag,Bi,
    Sb,In,Au,Cd,Pのグループから選ばれる1
    または複数の金属を含むことを特徴とする請求項1また
    は2記載のはんだ付継手の取外し材。
  4. 【請求項4】 前記Cu,Ge,Zn,Ag,Bi,I
    n,Au,Sbのグループから選ばれる1または複数の
    金属は、0.05〜15%含まれることを特徴とする請
    求項3記載のはんだ付継手の取外し材。
  5. 【請求項5】 前記PbまたはCdの少なくとも1以上
    の金属は、1〜50%含まれることを特徴とする請求項
    3記載のはんだ付継手の取外し材。
  6. 【請求項6】 前記Pは、0.001〜1%含まれるこ
    とを特徴とする請求項3記載のはんだ付継手の取外し
    材。
  7. 【請求項7】 Snを主成分として含む粉体と、液体と
    が混合されたペースト状であることを特徴とする請求項
    1〜6のうちの1つに記載のはんだ付継手の取外し材。
  8. 【請求項8】 Snを主成分として含む合金に、 加工歪を付与し、 Snが灰色すずに変態する変態点以下の温度に保って、 合金に含まれるSnを灰色すずに変態させることを特徴
    とするはんだ付継手の取外し材の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7のうちの1つに記載のはん
    だ付継手の取外し材を、 はんだ付継手に機械的に接触した状態で、 Snの変態点以下の温度に保って、はんだを自己崩壊さ
    せることを特徴とするはんだ付継手の取外し方法。
  10. 【請求項10】 前記温度は、0℃以下の範囲に選ばれ
    ることを特徴とする請求項9記載のはんだ付継手の取外
    し方法。
  11. 【請求項11】 前記温度は、より好ましくは−20〜
    −80℃の範囲に選ばれることを特徴とする請求項9ま
    たは10記載のはんだ付継手の取外し方法。
  12. 【請求項12】 はんだは、 Snと、 Cu,Pb,Ag,Bi,Sb,In,Au,Cd,
    P,Zn,Geのグループから選ばれる1または複数の
    金属とを含むことを特徴とする請求項9〜11のいずれ
    かに記載のはんだ付継手の取外し方法。
  13. 【請求項13】 配線基板上の導体に、はんだ付継手に
    よって接続された端子を有する電子部品を、配線基板か
    ら取外す方法において、 はんだ付継手に、請求項1〜7のうちの1つに記載のは
    んだ付継手の取外し材を、機械的に接触した状態で、 Snの変態点以下の温度に保って、はんだを自己崩壊さ
    せることを特徴とする電子部品の配線基板からの取外し
    方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜7のうちの1つに記載のは
    んだ付継手の取外し材を、 Snの変態点以下の温度に保つことを特徴とするはんだ
    付継手の取外し材の保存方法。
  15. 【請求項15】 請求項9〜12のうちの1つに記載の
    はんだ付継手の取外し方法において用いた取外し材と、 その取外し材によって除去したはんだとを含む混合物
    を、 再び、はんだとして使用することを特徴とするはんだの
    再使用方法。
JP2000313723A 2000-10-13 2000-10-13 はんだ付継手の取外し材 Pending JP2002124760A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102060260A (zh) * 2010-11-26 2011-05-18 中国科学院上海技术物理研究所 一种以锡为牺牲层的微机械结构器件制备方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102060260A (zh) * 2010-11-26 2011-05-18 中国科学院上海技术物理研究所 一种以锡为牺牲层的微机械结构器件制备方法
CN102060260B (zh) * 2010-11-26 2012-08-01 中国科学院上海技术物理研究所 一种以锡为牺牲层的微机械结构器件制备方法

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