JP2002123943A - 記録再生装置及び記録再生方法 - Google Patents

記録再生装置及び記録再生方法

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JP2002123943A
JP2002123943A JP2000316862A JP2000316862A JP2002123943A JP 2002123943 A JP2002123943 A JP 2002123943A JP 2000316862 A JP2000316862 A JP 2000316862A JP 2000316862 A JP2000316862 A JP 2000316862A JP 2002123943 A JP2002123943 A JP 2002123943A
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Toshio Morizumi
寿雄 森住
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】精度良くデータの書き込みを行うことのできる
記録再生装置及び記録再生方法を提案しようとするもの
である。 【解決手段】データ記録用の記録領域及びデータ試書き
用の試書き領域が設けられた記録媒体にデータを記録再
生する記録再生装置及び記録再生方法において、再生信
号にジッタを発生させる所定の書込み条件で、試書き領
域に試書きデータの書き込みを行い、記録媒体の試書き
領域に書き込んだ試書きデータを再生し、試書きデータ
の書込みタイミングに対する当該再生して得た再生信号
のずれ量を測定し、ずれ量を無くすように試書きデータ
を書き込む際の書込み出力を調整するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録再生装置及び記
録再生方法に関し、例えば光ディスクにデータを書き込
む前に、試し書きを行う光ディスク装置に適用して好適
なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の光ディスク装置において
は、光ディスクの記録面に相変化金属材料を用い、光ビ
ームの出力を調整しながら照射することにより、当該相
変化金属材料の結晶構造を変化させてデータの書き込み
又は消去を行うようになされている。
【0003】すなわち光ディスク装置は、データの書き
込みを行う場合、光ディスクの記録面に当該データに応
じた光ビームを照射し、当該照射による記録面の加熱に
よって当該記録面の結晶構造を崩す。続いて光ディスク
装置は、かかる光ビームの照射を中断することにより、
当該光ビームの加熱による熱量と周囲の温度との差によ
り記録面を急冷して、当該記録面の結晶構造を崩したま
まの状態で保持する。これにより光ディスク装置は、か
かるデータを記録マークとして光ディスクに書き込むこ
とができる。
【0004】一方、光ディスク装置は、書き込みを行っ
たデータを消去する場合、光ディスクの記録面に書き込
みに用いた出力より弱い出力で光ビームを照射し、当該
照射による記録面の加熱によって当該記録面の結晶構造
を崩す。続いて光ディスク装置は、かかる光ビームの照
射を中断することにより、当該光ビームの加熱による熱
量と周囲の温度との差により記録面を除冷して、当該記
録面の結晶構造を加熱前の状態に回復する。これにより
光ディスク装置は、かかる書き込みを行ったデータ(記
録マーク)の消去を行うことができる。
【0005】しかし光ディスクに対して同じ出力で光ビ
ームを照射してデータの書き込みを行ったとしても、当
該光ディスクの相変化金属の種類によって記録マークの
長さが長短してしまい、例えば短い記録マークを再生し
て得た再生信号の振幅の中心が上昇するアシンメトリと
呼ばれる現象がある。因みに振幅の中心の上昇量をアシ
ンメトリ量と呼ぶ。
【0006】そしてかかるアシンメトリを生じた再生信
号を、データ記録時のクロックタイミングに基づいて再
生すると、当該再生信号とクロックタイミングとの間に
ジッタと呼ばれる時間的なずれが生じ、外部に出力され
る再生信号に雑音が発生する恐れがあった。
【0007】そこで光ディスク装置は、データを光ディ
スクに実際に書き込む前に、当該光ディスクの最内周に
設けられた試書き領域に試書き用データの書き込みを行
い、その際の光ビームの出力が適当であるか否かを光デ
ィスクごとに判断する最適パワー制御(OPC:Optimum
Power Control)を行っている。
【0008】すなわち光ディスク装置は、光ディスクに
設けられている1トラック分の試書き領域に試書き用デ
ータを書き込み、当該書き込んだ試書き用データのアシ
ンメトリ量を測定して、このアシンメトリ量が所定の許
容範囲内に収まっているか否かを判断することにより、
書き込みを行う際の書込み出力である光ビーム出力が適
当であるか否かを検査する。
【0009】かくして光ディスク装置は、この最適パワ
ー制御を行って、データの書き込みにおける最適な光ビ
ームの出力値を見つけることにより、かかるアシンメト
リの発生を抑えると同時にジッタの発生も抑制し、雑音
の発生を防止している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところでジッタの発生
要因としては、かかるアシンメトリに加えて、クロスト
ークと呼ばれるデータを記録した隣接トラックからの影
響等がある。
【0011】ところが最適パワー制御では、クロストー
ク等の実際の再生時に問題となる発生要因が考慮されて
いないため、実際のデータ記録再生時にジッタが発生す
る等、最適パワー制御によって得られた結果が必ずしも
信頼できるものでなかった。
【0012】また最適パワー制御では、光ディスクの試
書き領域の結晶構造の状態(以下、これを表面状態と呼
ぶ)を考慮することなく試書きを行っているため、光デ
ィスクの試書き領域の状態によって、当該光ディスクか
らの反射光の光量が異なってくると、この反射光の光量
に基づいて求めた検査結果が必ずしも信頼できるもので
なかった。
【0013】このため光ディスク装置は、かかる最適パ
ワー制御によって得た光ビーム出力で光ディスクにデー
タの書き込みを行っても、精度良くデータの書き込みを
行えないという問題があった。
【0014】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、精度良くデータの書き込みを行うことのできる記録
再生装置及び記録再生方法を提案しようとするものであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに本発明においては、記録領域及び試書き領域が設け
られた記録媒体にデータを記録再生する記録再生装置に
おいて、所定の書込み条件で、試書き領域に試書きデー
タの書き込みを行う書込み手段と、書込み手段により記
録媒体の試書き領域に書き込んだ試書きデータを再生
し、試書きデータの書込みタイミングに対する当該再生
して得た再生信号のずれ量を測定し、ずれ量を無くすよ
うに書込み手段による書込み出力を調整する調整手段と
を設けるようにした。この結果この記録再生装置では、
データの書き込みに最適な書込み出力を設定することが
できる。
【0016】また本発明においては、記録領域及び試書
き領域が設けられた記録媒体にデータを記録再生する記
録再生方法において、所定の書込み条件で、試書き領域
に試書きデータの書き込みを行う第1のステップと、記
録媒体の試書き領域に書き込んだ試書きデータを再生
し、試書きデータの書込みタイミングに対する当該再生
して得た再生信号のずれ量を測定し、ずれ量を無くすよ
うに試書きデータを書き込む際の書込み出力を調整する
第2のステップとを設けるようにした。この結果この記
録再生方法では、データの書き込みに最適な書込み出力
を設定することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下図面について、本発明の一実
施形態に形態を詳述する。
【0018】(1)本実施の形態における光ディスク装
置の構成 図1において、1は全体として本実施の形態による光デ
ィスク装置を示し、ホストコンピュータ2から与えられ
るデータD1をDVD+RW(Digital Versatile Disc
+ReWritable) 等の記録再生自在な光ディスク3に記録
したり、これを光ディスク3から再生することができる
ようになされている。
【0019】すなわちかかる光ディスク装置1において
は、ホストコンピュータ2から順次与えられる記録デー
タD1を記録系信号処理部4に供給する。記録系信号処
理部4は、ホストコンピユータ2から供給された記録デ
ータD1に誤り訂正符号付加処理、同期信号挿入処理及
びEFM(Eight to Fourteen Modulation)変調処理等の
所定の処理を施した後、かくして得られた記録データD
2を記録制御部5に送出する。
【0020】記録制御部5は、供給された記録データD
2に基づいて光ピックアップ6内に設けられたレーザダ
イオード7から光ビームL1を発射するタイミングや、
その光ビームL1の発射間隔(パルス間隔)を設定し、
当該設定結果をパルス制御信号S1として、レーザ駆動
部8へ送出する。
【0021】レーザ駆動部8は、供給されたパルス信号
S1のオン・オフに合わせて光ピックアップ6のレーザ
ダイード8を出力をオン・オフ制御する。
【0022】光ピックアップ6内のレーザダイオード7
は、レーザ駆動部8のオン制御の際に、光ビームL1を
偏光ビームスプリッタ9と、ミラー及び対物レンズ等か
らなる光学系10とを順次介して光ディスク4に照射す
る。そしてこの光ビームL1の光ディスク3における反
射光L2が受光素子11に入射する。
【0023】そして受光素子11からは、かかる反射光
L2に基づいてトラッキングエラー信号及びフォーカス
エラー信号等を有するサーボエラー信号S2と、プッシ
ュプル信号S3とを出力し、サーボエラー信号S2をR
F増幅部12を介してサーボ制御部13に与えると共
に、プッシュプル信号S3をATIP(Absolute Time I
n Pre-groove) デコーダ部14に与える。
【0024】サーボ制御部13は、供給されるサーボエ
ラー信号S2に基づいてスピンドルドライバ15を介し
てスピンドルモータ16を制御することにより、光ディ
スク3を所定速度で回転駆動させる。またサーボ制御部
13は、サーボエラー信号S2に基づいてスレッドドラ
イバ17を介してスレッドモータ18を制御することに
より、光ディスク3上の光ビームL1を、当該光ディス
ク3の径方向に移動させる。さらにサーボ制御部13
は、サーボエラー信号S2に基づいて2軸アクチュエー
タドライバ19を介して光ピックアップ6内の2軸アク
チュエータ20を制御することにより、トラッキング制
御及びフォーカス制御を行う。
【0025】一方、ATIPデコーダ部14は、供給さ
れるプッシュプル信号S3をデコード処理することによ
り、光ディスク3におけるそのときのビームスポットの
絶対番地を検出し、検出した絶対番地を記したアドレス
信号S4をCPU(CentralProccessing Unit) 21に
送出する。
【0026】またATIPデコーダ部14は、上述のよ
うにデコード処理により得られる光ディスク3上での絶
対番地が変化するごとに(すなわち光ディスク3におけ
るビームスポットが走査するセクタが変わるごとに)、
絶対番地の変化を知らせるシンク割込み信号S5をCP
U21に送出する。
【0027】かくしてCPU21は、ATIPデコーダ
部14から与えられるこれらアドレス信号S4及びシン
ク割込み信号S5に基づいて、光ディスク3におけるそ
のときの記録位置を順次認識し、当該認識結果に基づい
て記録データD2(記録データD2に応じて変調した光
ビームL1)を正しく光ディスク3に記録し得るよう
に、必要な制御を実行する。
【0028】これに対して再生モード時、CPU21
は、サーボ制御部13を制御することにより、上述の記
録モード時と同様にして、光ディスク3を所定速度で回
転駆動させると共に、サーボ回路部12を制御すること
により、ビームスポットを光ディスク3のデータトラッ
クに沿って移動させ、かつ光ピックアップ6内の2軸ア
クチュエータを制御することにより、トラッキング制御
及びフォーカス制御を行わせる。
【0029】またCPU21は、上述した光ピックアッ
プ6内のレーザダイオードを駆動することにより光ビー
ムL3を光ディスク3に向けて発射させる。この結果こ
の光ビームL3が光ディスク3の記録面において反射
し、その反射光L4に基づき得られるRF信号でなる光
ディスク3から再生された再生データD3が光ピックア
ップ6からRF増幅部12を介して再生系信号処理部2
2に与えられる。
【0030】再生系信号処理部22は、受けとった再生
データD3に挿入された同期信号と同期を取りながらE
FM復調する処理し、これにより得られたデータに誤り
訂正処理が施されることにより記録前の元のフォーマッ
トの再生データD4に変換されホストコンピュータ2に
送出される。
【0031】このようにしてこの光ディスク装置1で
は、ホストコンピュータ2から与えられる記録データD
1を光ディスク3に記録したり、当該光ディスク3に記
録されているデータを再生してホストコンピュータ2に
送出することができるようになされている。
【0032】(2)光ディスク装置の試書き処理 ここで光ディスク装置1は、一度もデータの書き込みを
行ったことのない光ディスク3に対して始めて書き込み
を行う場合、実際にデータの書込みを行う前に試書きを
行うようになされている。
【0033】まず光ディスク装置1のCPU21は、上
述のように光ピックアップ6を介してATIPデコーダ
部10から供給されたアドレス情報信号S4及びシンク
割込み信号S5に基づいて、光ディスク3におけるその
ときの現在位置を認識し、当該現在位置に基づいてスレ
ッドモータ18及び2軸アクチュエータ20を制御する
ことにより、光ディスク3の試書き領域に光ビームを位
置決めするようになされている。
【0034】ここで光ディスク3の記録面には、図2に
示すように、最外周及び最内周に試し書きを行うための
試書き領域T1及びT2と、その最外周及び最内周の間
に所望のデータを書き込むための記録領域T3とが設け
られている。
【0035】そしてCPU21は、まず試し書きを行う
ための試書きデータD5を生成し、当該試書きデータD
5を記録制御部5、レーザ駆動部8及び光ピックアップ
6を介して光ビームL5に変調して、これを光ディスク
3の試書き領域T2に書き込む。
【0036】具体的にレーザ駆動部8は、光ビームL5
の出力を調節することにより、データの書き込み及び消
去を行っており、図3に示すように、高いパワーで記録
したところを急激に冷却するための出力Pc (以下、こ
れを冷却出力と呼ぶ)と、データを書き込むための出力
w (以下、これを書込み出力と呼ぶ)と、当該書き込
んだデータを消去するための出力Pe (以下、これを消
去出力と呼ぶ)とを設定するようになされている。
【0037】すなわちレーザ駆動部8は、最適な書込み
出力Pw で試書きデータD5の長さに応じた回数分だけ
光ピックアップ6を介して光ディスク3に光ビームL5
をパルス照射することにより、当該試書きデータD5の
書き込みを行う。またレーザ駆動部8は、最適な消去出
力Pe で試書きデータD5の長さに応じた回数分だけ光
ピックアップ6を介して光ディスク3に光ビームL5を
パルス照射することにより、当該試書きデータD5を消
去する。
【0038】因みにレーザ駆動部8は、記録制御部5の
パルス制御に基づいて光ビームL5をパルス照射するこ
とにより、必要以上に光ディスク3を熱して試書きデー
タD5の焼き付けを防止している。
【0039】そして光ディスク装置1は、上述のように
試書き領域T2に書き込んだ試書きデータD5を再生
し、当該再生して得た再生信号S7に生じるアシンメト
リ等に基づいて、当該試書きデータD5の書き込みを行
った際の光ビームL5の出力が適当か否かを判断する。
【0040】かかる構成に加えて光ディスク装置1は、
光ディスク3の試書き領域T2に試書きデータD5を書
き込む際、例えば書込み回数及び書込みトラック数等の
書込み条件を増して当該試書きデータD5の書き込みを
行うことにより、当該試書きデータD5を試書き領域T
2に書き込み、かくして得られる試書きデータD5の再
生信号に与えられる影響と、実際にデータを記録領域T
3に書き込み、かくして得られるデータの再生信号に与
えられる影響とを同じにするようにする。
【0041】まず光ディスク装置1は、図4に示すよう
に、光ビームL5の書込み出力Pw及び消去出力Pe
連動して変化させており、書込み出力Pwnに対する消去
出力Penの比(以下、これを出力比と呼ぶ)を常に一定
にして、試書きデータD5の書き込み及び消去を行って
いる。
【0042】すなわち光ディスク装置1は、例えば書込
み出力Pw を減少させると、これに応じて消去出力Pe
をかかる減少量の出力比分減少するようにし、また書込
み出力Pw を増加させると、これに応じて消去出力Pe
をかかる増加量の出力比分増加することにより、書込み
出力Pw 及び消去出力Pe を連動させることができる。
【0043】また消去出力Pe には、最低値(以下、こ
れを閾値と呼ぶ)Peminが設定されており、書込み出力
w の減少に連動して当該消去出力Pe が減少し過ぎて
しまい、データの消し残しを発生することを防止してい
る。
【0044】ここで光ディスク装置1は、消去出力Pe
に閾値Peminを設けることにより、データの消し残しの
発生を防止することができ、かくしてデータの書き込み
が正しく行えず、当該データを再生した際に書き込みの
誤りによって雑音が生じてしまうことを防止している。
【0045】実際、図5に示すような実験結果からも明
らかのように、書込み出力Pw と消去出力Pe との出力
比がおおよそ0.35である場合は、すでに書き込まれたデ
ータを消去した後書き込みを行ってデータを更新する
(以下、これをオーバーライトと呼ぶ)回数によること
なく安定したジッタ値を得る。従ってこの場合は、出力
比をおおよそ0.35にすることにより、何度もオーバーラ
イトを行っても、予想されうる範囲内でジッタ値を得る
ことができる。
【0046】また光ディスク装置1は、ジッタの発生要
因として、例えば光ディスクの記録面の物理的状態によ
る依存が考えられるため、データの書込み条件として、
試書き領域T2の同じ位置に試書きデータD5を2回以
上オーバーライトするようになされている。
【0047】すなわち図6は、オーバーライトにおい
て、書込み出力Pwnに対する消去出力Penの比(以下、
これを出力比と呼ぶ)と、ジッタとの相関をオーバーラ
イト回数毎に示す実験結果であり、この実験結果から明
らかなように、オーバーライトを2回及び10回行った
場合、ジッタ値の変動が大きく、出力比3.5 付近でジッ
タ値が低い。またオーバーライトを1回行った場合は、
実験を行った全出力比に対して低いジッタ値で推移して
おり、このことは1回のオーバーライトでは、ジッタ値
が推移しないため最適な出力比を見つけられないことを
表している。
【0048】従って光ディスク装置1は、オーバーライ
トを少なくとも2回行うことにより、試書き領域T2の
物理的な状態に影響することなく、正確なジッタ値を測
定することができる。
【0049】さらに光ディスク装置1は、ジッタの発生
要件として、例えばクロストークが考えられるので、デ
ータの書込み条件として、光ディスク3の試書き領域T
2に試し書きを行う際、3トラック分の試書き領域T2
に試書きデータD5を書き込むようになされている。そ
して光ディスク装置1は、実際にジッタ値を測定する場
合、かかる3トラックのうち2トラック目に書き込まれ
た試書きデータD5に基づいてジッタ値を測定するよう
になされている。
【0050】かくして光ディスク装置1は、2トラック
目に書き込まれた試書きデータに基づいてジッタ値を測
定することにより、隣接するトラックからのクロストー
クの影響を考慮することができる。
【0051】そして光ディスク装置1は、試書き領域T
2に書き込んだ試書きデータD5を再生し、アシンメト
リ測定部30において当該再生して得た再生信号S7に
基づいてアシンメトリ値を測定して、次いでジッタ測定
部31においてアシンメトリ値を大まかな概算値をして
利用してジッタ値を測定するようになされている。
【0052】すなわち光ディスク装置1は、光ピックア
ップ6において得た試書きデータD5の再生信号S7
を、RF増幅部12を介してアシンメトリ測定部30及
びジッタ測定部31に送出するようになされている。
【0053】アシンメトリ測定部30は、図7に示すよ
うに、D型フリップフロップ32の第1の入力端に2値
化回路33の出力端及びエクスクルーシブノア回路34
の第1の入力端が接続されると共に、当該エクスクルー
シブノア回路34の第2の入力端にD型フリップフロッ
プ32の出力端が接続され、加えてエクスクルーシブノ
ア回路34の出力端とD型フリップフロップ32の第2
の入力端とが3ステートバッファ35に接続され構成さ
れている。
【0054】実際上アシンメトリ測定部30において
は、光ディスク3に書き込まれた光マーク(図8
(A))を再生し、当該再生して得た再生信号S7を光
ピックアップ6を介して2値化回路33に与える。
【0055】2値化回路33は、受けとった再生信号S
7を所定のスライスレベルで2値化することにより、2
値化信号S11(図8(B))を生成し、これをD型フ
リップフロップ32の第1の入力端及びエクスクルーシ
ブノア回路34の第1の入力端に送出する。
【0056】D型フリップフロップ32は、第1の入力
端を介して2値化信号S11を受けとると共に、第2の
入力端を介してクロック信号S12(図8(C))を受
けとる。
【0057】このD型フリップフロップ32は、クロッ
ク信号S12の立ち上がりで2値化信号S11の立ち上
がり、立ち下がりをトリガし、2値化信号S11をクロ
ック信号S12に同期させた同期化信号S13(図8
(D))を生成し、これをエクスクルーシブノア回路3
4の第2の入力端に送出する。
【0058】エクスクルーシブノア回路34は、2値化
回路33から2値化信号S11を受けとると共に、D型
フリップフロップ32から同期化信号S13を受けとる
と、これらの排他否定和を算出して排他否定和信号S1
4(図8(E))を生成し、これを3ステートバッファ
35に送出する。
【0059】3ステートバッファ35は、図8(F)に
示すような、クロック信号S12に同期して読み出すデ
ータ(斜線部分)に対して、当該クロック信号S12と
2値化信号S11とのずれ(白抜き部分)がAPEO(A
bsolute Phase Error Output) 信号S15としてCPU
21に送出するようになされている。
【0060】一方ジッタ測定部31は、上述の図7に示
すアシンメトリ測定部30と同様に構成された回路(以
下、これを前段回路部31Aと呼ぶ)と、図9に示す回
路(以下、これを後段回路部と呼ぶ)37とが接続され
構成されている。後段回路部37は、全体としてOP(O
perational Amplifier) アンプ38を有する比較回路構
成からなり、当該OPアンプ26の正入力端にLPF(L
ow-Pass Filter) 部39が取りつけられて構成されてい
る。
【0061】ジッタ測定部31においては、上述の手順
に従って前段回路部31Aを介してAPEO信号S15
を生成し、これを後段回路部37に送出する。後段回路
部37は、APEO信号S15を受けとると、当該AP
EO信号S15の位相誤差に応じて電位の異なる出力信
号S16を生成する。すなわち後段回路部37は、AP
EO信号S15が位相誤差を多く含む場合、出力信号S
16の電位をAVdd/2に近づけて生成すると共に、こ
れとは逆にAPEO信号S15が位相誤差を多く含まな
い場合、出力信号S16の電位をAVddに近づけて生成
する。後段回路部37は、生成した出力信号S16をC
PU21に送出するようになされている。かくしてCP
U21は、受けとった出力信号S16の電圧からジッタ
値を知りえるようになされている。
【0062】すなわちジッタ測定部31は、光ディスク
3に書き込んだデータを再生し、当該再生して得た再生
信号S7と、当該データを書き込む際のクロック信号S
12とのずれを電圧値に変換して得るジッタ値として測
定することができる。
【0063】そしてジッタ測定部31のCPU21は、
アシンメトリ測定部30から送出された結果に基づいて
光ディスク3に照射する光ビームL5の出力をおおよそ
適する値に設定すると共に、ジッタ測定部31から送出
された結果に基づいて光ディスク3に照射する光ビーム
L5の出力を最適な値に設定する。
【0064】このように光ディスク装置1は、ジッタを
用いるようにしたことにより、アシンメトリでけでな
く、クロストーク等の影響も合わせて考慮することがで
きるようになされている。
【0065】また光ディスク装置1は、アシンメトリ値
を用いてジッタ値を測定することにより、ジッタ値の測
定に要する時間を短縮することができる。
【0066】(3)最適条件調査処理手順 次にこの光ディスク装置1の試書きモードにおけるCP
U21の一連の処理手順について説明する。この光ディ
スク装置1において、CPU21は、電源が入れられる
と、図10に示す最適条件調査処理手順RT1に従って
光ディスク3の記録領域T3にデータを書き込む準備を
行う。
【0067】すなわちCPU21は、電源が入れられる
とこの最適条件調査処理手順RT1をステップSP0に
おいて開始し、続くステップSP1において新しい光デ
ィスク3が挿入されたか否かを判断する。
【0068】ここでCPU21は、肯定結果を得た場合
には、ステップSP2に進んで、光ピックアップ7を介
して光ディスク3から、例えばCD−ROM(Compact D
isk-Read Only Memory) 、CD−R(Compact Disk-Reco
rdable) 、CD−RW、DVD−ROM(Digital Versa
l Disk-Read Only Memory)及びDVD+RW等の記録方
式を記述した記録方式情報、及び光ディスクの直径(8
〔cm〕及び12〔cm〕)を記述した外形寸法情報等からな
る光ディスク情報と、前回最適条件調査を実行した際の
実行結果、及び実行時間及び実行した際の室温などの情
報からなる最適条件調査情報と、当該最適条件調査を実
行した光ディスク装置の個別番号等からなる種々の情報
を読み出す。
【0069】続いてCPU21は、上述のように検出し
た光ディスク情報及び最適条件調査情報などの情報に基
づいて、挿入された光ディスク3に対して最適条件調査
処理を実行するか否かを判断する。
【0070】次いでCPU21は、ステップSP3にお
いて否定結果を得た場合、このことは挿入された光ディ
スク3が例えばCD−ROMという書き込み不可能な光
ディスクであることや、直前まで挿入されていた光ディ
スク3と同じものであり再度最適条件調査を行う必要が
ないことを意味しており、ステップSP4へ進む。
【0071】ここで光ディスク3が直前まで挿入されて
いた光ディスク3と同じものである場合は、CPU21
が最適条件調査処理を行ったとしても、直前まで設定さ
れていた光ビームの出力値とほぼ同じ結果を得ることに
なり、最適条件調査処理を行わないことで、光ディスク
3の寿命を延ばすことができると共に、最適条件調査処
理の要する時間を他の処理時間に当てることができる。
【0072】続いてCPU21は、ステップSP4にお
いて、最適条件調査処理を中断し、ステップSP15へ
進んで最適条件調査処理手順RT1を終了する。
【0073】一方CPU21は、ステップSP3におい
て肯定結果を得た場合、このことは挿入された光ディス
ク3が例えばDVD+RWという書き込み可能な光ディ
スクであると共に、最適条件調査処理が必要であること
を意味しており、ステップSP5へ進む。
【0074】続いてCPU21は、まず光ディスク3の
試書き領域T2を最適条件調査で使用する領域分だけ、
予め設定されている設定消去出力Pe の90〔%〕の消去
出力Penで光ビームL5を照射することにより、当該試
書き領域T2を消去状態にして、ステップSP6へ進
む。
【0075】ここで消去出力Penを設定消去出力Pe0
90〔%〕にすることにより、消去出力Penが高すぎて試
書き領域T2が記録状態になることを防止すると共に、
逆に消去出力Penが低すぎて試書き領域T2を消去状態
にならないことを防止することができる。
【0076】続いてCPU21は、このステップSP6
において、3トラック分の試書き領域T2に試書きデー
タD5を第1の書込み出力Pwnで一旦書き込む。そして
CPU21は、試書き領域T2に書き込んだ試書きデー
タD5を消去出力Penで消去した後、再度第1の書込み
出力Pwnで試書きデータD5を書き込んで(以下、これ
をオーバーライトと呼ぶ)、ステップSP7へ進む。
【0077】続いてCPU21は、書き込んだ試書きデ
ータD5に基づくジッタ値を測定し、当該測定値をジッ
タ値σn として記憶しておき、ステップSP8へ進む。
【0078】続いてCPU21は、書込み出力Pwn及び
消去出力Penの比が一定になるように連動しながら当該
書込み出力Pwn及び消去出力Penを変化させ、当該変化
させた書込み出力Pwn及び消去出力Penに基づいて試書
き領域T2に試書きデータD5をオーバーライトして、
ステップSP9へ進む。
【0079】またこのときCPU21は、書込み出力P
wnを減少させる途中で当該書込み出力Pwnと連動する消
去出力Penが閾値Peminに到達すると、当該消去出力P
enを閾値Peminに固定したまま書込み出力Pwnを減少さ
せ、この書込み出力Pwn及び閾値Peminに基づいて試書
き領域T2に試書きデータD5をオーバーライトする。
【0080】続いてCPU21は、ステップSP7と同
様に、新たにオーバーライトを行った試書きデータD5
に基づいてジッタ値を測定し、当該測定して得た値をジ
ッタ値σn+1 として記憶しておく。
【0081】そしてCPU21は、ステップSP8へ戻
って、書込み出力Pwn及び消去出力Penを連動しながら
変化させ、当該変化させた書込み出力Pwn及び消去出力
enに基づいて試書き領域T2に試書きデータD5をオ
ーバーライトする。続いてCPU21は、ステップSP
9において、オーバーライトした試書きデータD5に基
づいてジッタ値を測定し、当該測定して得た値をジッタ
値σn+2 として記憶しておく。
【0082】続いてCPU21は、ステップSP10へ
進んで、ステップSP7及びステップSP9において得
たジッタ値σn,n+1,n+2 を、図11に示すようにプロッ
トし、当該プロットに当てはめた放物線上に極小値があ
るか否かを判断する。
【0083】そしてCPU21は、例えば書込み出力P
wn〔mW〕を11、12、13〔mW〕で変化させる場合、図11
(A)に示すように書込み出力Pwnの11〔mW〕から13
〔mW〕の間に極小値を得るプロット、図11(B)に示
すように書込み出力Pwnの11、12、13〔mW〕において得
られたジッタ値σn,n+1,n+2 が右上がりになるプロッ
ト、図11(C)に示すように書き込み出力Pwnの11、
12、13〔mW〕において得られたジッタ値σn,n+1,n+2
右下がりになるプロットのうちいずれかを行い得るよう
になされている。
【0084】次いでCPU21は、ステップSP10に
おいて否定結果を得た場合、このことは図11(B)、
(C)に示すように、測定したジッタ値σn の中には、
極小となるジッタ値を検出し得ないことを表しており、
極小となるジッタ値を検出するために再度ステップSP
8へ進む。
【0085】続いてCPU21は、既に得たジッタ値σ
n,n+1,n+2 のうち最少のジッタ値を1点だけ残し、当該
残したジッタ値を基点としてまだ測定していない方向に
書込み出力Pwnを変化させた後、ステップSP9に進ん
で、当該書込み出力Pwnに応じたジッタ値を得る。
【0086】そしてCPU21は、ステップSP8及び
ステップSP9における処理を2度繰り返すことによ
り、新たにジッタ値を2点得る。
【0087】次いでCPU21は、ステップSP10に
進んで、残しておいた1点のジッタ値、及び新たに得た
2点のジッタ値を用いて再度プロットし、当該プロット
に当てはめた放物線上に極小値があるか否かを判断す
る。
【0088】かくしてCPU21は、ステップSP10
において肯定結果を得た場合、このことは図11(A)
に示すように、書込み出力Pwnの変化範囲内でジッタ測
定値の極小値を検出し得ることを表しており、ステップ
SP11へ進む。
【0089】そしてCPU21は、極小のジッタ測定値
に応じた書込み出力Pwnを最適書込み出力PWmとして決
定し、ステップSP12へ進む。
【0090】続いてCPU21は、最適書込み出力PWm
で試書きデータD5を光ディスク3の試書き領域T2に
書き込み、当該書き込んだ試書きデータD5を再生する
ことにより、最適書込み出力PWmに応じたジッタ値σm
を測定する。
【0091】続いてCPU21は、ステップSP13に
進んで、ジッタ値の許容範囲の閾値として予め設定され
たジッタ閾値σと、最適書込み出力PWmに応じたジッタ
値σm とを比較することにより、かかる最適書込み出力
Wmが有効であるか否かを判断する。
【0092】次いでCPU21は、ステップSP13に
おいて肯定結果を得た場合、このことはかかる最適書込
み出力PWm及びこれに連動する最適消去出力Pemが有効
であることを表しており、ステップSP14へ進む。
【0093】続いてCPU21は、上述の手順に従って
使用した試書き領域T2に書き込んだ試書きデータD5
を、かかる最適書込み出力PWmに連動する最適消去出力
emで消去して、ステップSP15へ進む。
【0094】ここで最適書込み出力PWmに連動した最適
消去出力Pemで試書きデータD5を消去しておくことに
より、当該試書きデータD5の消去に適した消去出力P
emで消去を行うことができる。また次に最適条件調査処
理を行う際、試書きデータD5を消去する時間を省くこ
とができるため、当該最適条件調査処理に要する時間を
短縮することができる。
【0095】続いてCPU21は、ステップSP15に
おいて最適条件調査処理手順RT1を終了する。
【0096】一方CPU21は、ステップSP13にお
いて否定結果を得た場合、このことはかかる最適書込み
出力PWmが無効であることを表しており、ステップSP
8へ進んで、再度最適書き込み出力PWm及び最適消去出
力Pemを調査する。
【0097】(4)本実施の形態の動作及び効果 以上の構成において、この光ディスク装置1では、光デ
ィスク3の記録領域T3にデータを書き込む前に、当該
光ディスク3の試書き領域T2の3トラックに対して、
連動する書込み出力Pwn及び消去出力Penで試書きデー
タの書き込み及び消去を行い、続いて再度かかる書込み
出力Pwnと同じ出力で試書きデータの書き込みを行う。
【0098】続いて光ディスク装置1は、試書きデータ
の書き込みを行った3トラックのうち両端に隣接トラッ
クを有する第2のトラックに書き込んだ試書きデータを
再生し、当該再生して得る再生信号とかかる試書きデー
タを書き込む際のクロック信号とのずれを測定すること
により、ジッタ値を得る。
【0099】そして光ディスク装置1は、測定したジッ
タ値に基づいて書込み出力Pwnを調整し、当該調整した
書込み出力Pwnにより実際にデータを光ディスク3の記
録領域T3に書き込むようにする。
【0100】従って光ディスク装置1は、光ディスク3
の試書き領域T2の3トラック分に試書きデータを書き
込むと共に、当該試し書きデータをオーバーライトして
試書き領域T2に書き込み、当該書き込んだ試書きデー
タを再生して得る再生信号に生じるジッタに基づいて書
込み出力Pwnを調整することにより、実際に記録領域T
3にデータを書き込んでもジッタの発生を抑制する書込
み出力Pwnを設定することができる。
【0101】以上の構成によれば、光ディスク3の試書
き領域T2の3トラック分に試書きデータを書き込むと
共に、当該試し書きデータをオーバーライトして試書き
領域T2に書き込み、当該書き込んだ試書きデータを再
生して得る再生信号に生じるジッタに基づいて書込み出
力Pwnを調整することにより、実際に記録領域T3にデ
ータを書き込んでもジッタの発生を抑制する書込み出力
wnを設定することができ、かくして試し書きによる書
込み出力Pwnの検査結果の精度を向上する光ディスク装
置を実現できる。
【0102】また書込み出力Pw と消去出力Pe を連動
させることにより、当該消去出力Pe を調べることな
く、その値を決定することができ、かくして試し書きに
要する測定時間を短縮する光ディスク装置を実現でき
る。
【0103】(5)他の実施の形態 なお上述の形態においては、同じ書込み出力及び消去出
力で2回オーバーライトした場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、3回以上オーバーライトするよう
にしても良い。
【0104】また上述の形態においては、光ディスクの
3トラックに渡ってオーバーライトする場合について述
べたが、本発明はこれに限らず、少なくとも4トラック
以上に渡ってオーバーライトするようにしても良い。
【0105】この場合、書き込みを行った複数トラック
のうち真ん中のトラックに近いトラックのジッタ値を測
定する。
【0106】さらに上述の形態においては、異なる3つ
の書込み出力で書き込んだ試書きデータに対してジッタ
値を測定する場合について述べたが、本発明はこれに限
らず、4つ以上の書込み出力で書き込んだ試書きデータ
に対してジッタ値を測定するようにしても良い。
【0107】さらに上述の形態においては、記録媒体と
して光ディクスを用いる場合について述べたが、本発明
はこれに限らず、光磁気ディスク、磁気ディスク及び磁
気テープ等を用いるようにしても良い。因みに、磁気デ
ィスクにデータの書き込みを行う書込み手段としては、
磁気ヘッドを用いるようにする。
【0108】さらに上述の形態においては、ジッタを生
じる発生要因としてクロストークを考慮し、当該クロス
トークを取り入れた書き込み条件として3トラックに書
き込みを行うと共に、また発生要因としてオーバーライ
トを考慮し、当該オーバーライトを取り入れた書き込み
条件として2回以上書き込み及び消去を繰り返す場合に
ついて述べたが、本発明はこれに限らず、実際に記録デ
ィスクの記録領域に書き込んだデータを再生し、当該再
生して生じたジッタの要因を記録ディスクの試書き領域
で再現するのであれば、他の発生要因を取り入れた書込
み条件で試書きデータを書き込むようにしても良い。
【0109】さらに上述の形態においては、一定間隔の
書込み出力で書き込んだデータを測定して得たジッタ値
に基づいて2次曲線を当てはめて、当該2次曲線から最
少のジッタ値を求める場合について述べたが、本発明は
これに限らず、一定間隔の書込み出力で書き込んだデー
タを測定し、これによって得たジッタ値に三角の並びを
有する場合、更に書込み出力の間隔を狭めて、最少のジ
ッタ値を追い込んで求めるようにしても良い。
【0110】さらに上述の形態においては、光ディスク
3の内側に設けられた試書き領域T2を用いて試書きを
行う場合について述べたが、本発明はこれに限らず、光
ディスク3の外側に設けられた試書き領域T1を用いて
試書きを行ったり、光ディスク3の内側及び外側に設け
られた2か所の試書き領域T1、T2を一度に用いて試
書きを行うようにしても良い。
【0111】さらに上述の形態においては、調整手段は
レーザダイオードから発射される光ビームの光量を書込
み出力として調整する場合について述べたが、本発明は
これに限らず、磁気ディスク及び磁気テープ等の磁気記
録媒体、光磁気ディスク等にデータを記録する磁気ヘッ
ドの磁気の強弱を書込み出力として調整するようにして
も良い。
【0112】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、データ記
録用の記録領域及びデータ試書き用の試書き領域が設け
られた記録媒体にデータを記録再生する記録再生装置に
おいて、所定の書込み条件で、試書き領域に試書きデー
タの書き込みを行う書込み手段と、書込み手段により記
録媒体の試書き領域に書き込んだ試書きデータを再生
し、試書きデータの書込みタイミングに対する当該再生
して得た再生信号のずれ量を測定し、ずれ量を無くすよ
うに書込み手段による書込み出力を調整する調整手段と
を設けるようにしたことにより、データの書き込みに最
適な書込み出力を設定することができ、かくしてデータ
の書込み精度を向上させ得る記録再生装置を実現でき
る。
【0113】また本発明においては、データ記録用の記
録領域及びデータ試書き用の試書き領域が設けられた記
録媒体にデータを記録再生する記録再生方法において、
所定の書込み条件で、試書き領域に試書きデータの書き
込みを行う第1のステップと、記録媒体の試書き領域に
書き込んだ試書きデータを再生し、試書きデータの書込
みタイミングに対する当該再生して得た再生信号のずれ
量を測定し、ずれ量を無くすように試書きデータを書き
込む際の書込み出力を調整する第2のステップとを設け
るようにしたことにより、データの書き込みに最適な書
込み出力を設定することができ、かくしてデータの書込
み精度を向上させ得る記録再生方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態による光ディスク装置の構成を示
すブロック図である。
【図2】光ディスクの構成を示す略線図である。
【図3】光ビームによる書込み状態の説明に供する略線
図である。
【図4】書込み出力と消去出力との連動の様子の説明に
供する略線図である。
【図5】本実施の形態における実験結果である。
【図6】本実施の形態における実験結果である。
【図7】アシンメトリ測定部の構成を示すブロック図で
ある。
【図8】各信号の様子の説明に供する略線図である。
【図9】ジッタ測定部を構成する回路を示す略線図であ
る。
【図10】最適パワー制御処理手順のフローチャートで
ある。
【図11】ジッタ値のプロットの様子の説明に供する略
線図である。
【符号の説明】
1……光ディスク装置、3……光ディスク、5……記録
制御部、6……光ピックアップ、7……レーザダイオー
ド、8……レーザ駆動部、13……サーボ制御部、14
……ATIPデコーダ部、20……2軸アクチュエー
タ、21……CPU、30……アシンメトリ測定部、3
1……ジッタ測定部、T1、T2……試書き領域、D5
……試書きデータ。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】データ記録用の記録領域及びデータ試書き
    用の試書き領域が設けられた記録媒体にデータを記録再
    生する記録再生装置において、 所定の書込み条件で、上記試書き領域に試書きデータの
    書き込みを行う書込み手段と、 上記書込み手段により上記記録媒体の試書き領域に書き
    込んだ上記試書きデータを再生し、上記試書きデータの
    書込みタイミングに対する当該再生して得た上記再生信
    号のずれ量を測定し、上記ずれ量を無くすように上記書
    込み手段による書込み出力を調整する調整手段とを具え
    ることを特徴とする記録再生装置。
  2. 【請求項2】上記書込み手段により複数トラックからな
    る上記試書き領域に上記試書きデータの書き込みを行う
    際、少なくとも3トラック以上のトラックに書き込みを
    行った後、上記調整手段は、当該書き込みを行った複数
    の上記トラックのうちほぼ真ん中に位置するトラックに
    書き込まれた試書きデータを使用して上記書込み出力を
    調整することを特徴とする請求項1に記載の記録再生装
    置。
  3. 【請求項3】上記書込み手段は、上記試書き領域に試書
    きデータの書き込みを行った後、当該書き込みを行った
    上記試書きデータを消去し、再度上記試書き領域と同じ
    領域に上記試書きデータの書き込みを行うことを特徴と
    する請求項1に記載の記録再生装置。
  4. 【請求項4】上記調整手段により上記書込み出力が調整
    された後、上記書込み手段は、上記試書き領域に書き込
    まれた試書きデータを消去しておくことを特徴とする請
    求項1に記載の記録再生装置。
  5. 【請求項5】上記書込み手段は、データを記録媒体に書
    き込む書込み出力と、当該書き込んだデータを消去する
    消去出力とが連動していることを特徴とする請求項3に
    記載の記録再生装置。
  6. 【請求項6】上記調整手段により上記書込み出力が調整
    された後、上記書込み手段は、上記試書き領域に書き込
    まれた試書きデータを上記書込み出力と連動した消去出
    力を用いて消去しておくことを特徴とする請求項3に記
    載の記録再生装置。
  7. 【請求項7】上記消去出力は、上記書込み出力の減少に
    連動して所定の値まで減少し、上記所定の値に到達した
    後、上記書込み出力の減少に連動することなく上記所定
    の値に止まることを特徴とする請求項4に記載の記録再
    生装置。
  8. 【請求項8】データ記録用の記録領域及びデータ試書き
    用の試書き領域が設けられた記録媒体にデータを記録再
    生する記録再生方法において、 所定の書込み条件で、上記試書き領域に試書きデータの
    書き込みを行う第1のステップと、 上記記録媒体の試書き領域に書き込んだ上記試書きデー
    タを再生し、上記試書きデータの書込みタイミングに対
    する当該再生して得た上記再生信号のずれ量を測定し、
    上記ずれ量を無くすように上記試書きデータを書き込む
    際の書込み出力を調整する第2のステップとを具えるこ
    とを特徴とする記録再生方法。
  9. 【請求項9】上記第1のステップにおいて、複数トラッ
    クからなる上記試書き領域に対し、少なくとも3トラッ
    ク以上のトラックに上記試書きデータの書き込みを行っ
    た後、上記第2のステップにおいて、書き込みを行った
    複数の上記トラックのうちほぼ真ん中に位置するトラッ
    クに書き込まれた試書きデータを使用して上記書込み出
    力を調整することを特徴とする請求項8に記載の記録再
    生方法。
  10. 【請求項10】上記試書き領域に試書きデータの書き込
    みを行った後、当該書き込みを行った上記試書きデータ
    を消去し、再度上記試書き領域と同じ領域に上記試書き
    データの書き込むことを特徴とする請求項8に記載の記
    録再生方法。
  11. 【請求項11】上記書込み出力が調整された後、上記試
    書き領域に書き込まれた試書きデータを消去しておくこ
    とを特徴とする請求項8に記載の記録再生方法。
  12. 【請求項12】データを記録媒体に書き込む書込み出力
    と、当該書き込んだデータを消去する消去出力とを連動
    することを特徴とする請求項10に記載の記録再生方
    法。
  13. 【請求項13】上記書込み出力が調整された後、上記試
    書き領域に書き込まれた試書きデータを上記書込み出力
    と連動した消去出力を用いて消去しておくことを特徴と
    する請求項10に記載の記録再生方法。
  14. 【請求項14】上記消去出力を上記書込み出力の減少に
    連動して所定の値まで減少させ、上記所定の値に到達し
    た後、上記書込み出力の減少に連動させずに上記所定の
    値に止まることを特徴とする請求項11に記載の記録再
    生方法。
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