JP2002123933A - 除塵機構及び除塵方法、磁気記録媒体の製造装置及び磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
除塵機構及び除塵方法、磁気記録媒体の製造装置及び磁気記録媒体の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 フィルムと粘着ロールとの安定した接触状態
を維持すると共に、設置場所の制約がなく両面同時に除
塵することが可能であり、かつ定期的に清掃することが
可能な除塵機構及び除塵方法、並びにこの除塵機構を備
えた磁気記録媒体の製造装置及び磁気記録媒体の製造方
法を提供する。 【解決手段】 フィルム11の表面の付着物を取り除く
ために、フィルム11を走行させるガイドロールに対し
て、その反対側から粘着ロール14を接触させるように
除塵機構13A,13B,13Cを構成して除塵を行
う。また、この除塵機構13A,13B,13Cを備え
て、非磁性支持体のフィルム11上に磁性層が形成され
た磁気記録媒体を製造する装置を構成する。また、上述
の粘着ロール14により除塵を行う工程を有して磁気記
録媒体の製造を行う。
を維持すると共に、設置場所の制約がなく両面同時に除
塵することが可能であり、かつ定期的に清掃することが
可能な除塵機構及び除塵方法、並びにこの除塵機構を備
えた磁気記録媒体の製造装置及び磁気記録媒体の製造方
法を提供する。 【解決手段】 フィルム11の表面の付着物を取り除く
ために、フィルム11を走行させるガイドロールに対し
て、その反対側から粘着ロール14を接触させるように
除塵機構13A,13B,13Cを構成して除塵を行
う。また、この除塵機構13A,13B,13Cを備え
て、非磁性支持体のフィルム11上に磁性層が形成され
た磁気記録媒体を製造する装置を構成する。また、上述
の粘着ロール14により除塵を行う工程を有して磁気記
録媒体の製造を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルム表面の塵
即ち付着物を取り除く除塵機構及び除塵方法に係わり、
ロール状に巻かれた例えば磁気テープ、コーティングフ
ィルム、インクリボン等のフィルムを使用する塗布装
置、印刷機、カレンダー機、裁断機等の巻き出し部及び
巻き取り部に使用して好適なものである。また、本発明
は、上記除塵機構を備え、磁気テープ等の非磁性支持体
上に磁性層が形成された磁気記録媒体の製造を行う磁気
記録媒体の製造装置及び磁気記録媒体の製造方法に係わ
る。
即ち付着物を取り除く除塵機構及び除塵方法に係わり、
ロール状に巻かれた例えば磁気テープ、コーティングフ
ィルム、インクリボン等のフィルムを使用する塗布装
置、印刷機、カレンダー機、裁断機等の巻き出し部及び
巻き取り部に使用して好適なものである。また、本発明
は、上記除塵機構を備え、磁気テープ等の非磁性支持体
上に磁性層が形成された磁気記録媒体の製造を行う磁気
記録媒体の製造装置及び磁気記録媒体の製造方法に係わ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、走行するフィルム表面の付着物を
取り除く即ち除塵する方法としては、フィルムの表面に
粘着力を有する弾性ロールを接触させる方法が知られて
いる。
取り除く即ち除塵する方法としては、フィルムの表面に
粘着力を有する弾性ロールを接触させる方法が知られて
いる。
【0003】この弾性ロールを用いた場合の除塵機構の
概略構成図を図3に示す。2本のガイドロール51A,
51Bの間に、粘着力を有する弾性ロール52を設けて
いる。この弾性ロール52は回転軸52Aが固定されて
いて、回転軸52Aの周囲に粘着力とゴム弾性を有する
ロールが設けられて成る。
概略構成図を図3に示す。2本のガイドロール51A,
51Bの間に、粘着力を有する弾性ロール52を設けて
いる。この弾性ロール52は回転軸52Aが固定されて
いて、回転軸52Aの周囲に粘着力とゴム弾性を有する
ロールが設けられて成る。
【0004】そして、ガイドロール51A,51Bと弾
性ロール52とをフィルム53の互いに反対側の面53
A或いは53Bに当接するように配置してS字状にフィ
ルム53を走行させていることにより、フィルム53の
張力と弾性ロール52の弾性によって、粘着力を有する
弾性ロール52がフィルム53の一方の面53Aに接し
て除塵を行うことができるものである。
性ロール52とをフィルム53の互いに反対側の面53
A或いは53Bに当接するように配置してS字状にフィ
ルム53を走行させていることにより、フィルム53の
張力と弾性ロール52の弾性によって、粘着力を有する
弾性ロール52がフィルム53の一方の面53Aに接し
て除塵を行うことができるものである。
【0005】尚、フィルム53の他方の面53Bに対し
ても除塵を行う場合には、同様にフィルム53の他方の
面53Bに接するガイドロールに粘着力を有する弾性ロ
ール52を用いる。
ても除塵を行う場合には、同様にフィルム53の他方の
面53Bに接するガイドロールに粘着力を有する弾性ロ
ール52を用いる。
【0006】尚、図3に示す除塵機構を、非磁性支持体
のフィルム上に磁性層を形成する磁気記録媒体の製造装
置に適用する場合には、磁気記録媒体のフィルム53の
一方の面53A、例えばこの後磁性層や保護層等のコー
ト層を形成する側の面53Aに弾性ロール52を当接さ
せて除塵を行うようにしている。
のフィルム上に磁性層を形成する磁気記録媒体の製造装
置に適用する場合には、磁気記録媒体のフィルム53の
一方の面53A、例えばこの後磁性層や保護層等のコー
ト層を形成する側の面53Aに弾性ロール52を当接さ
せて除塵を行うようにしている。
【0007】この弾性ロール52を接触させる方法にお
いては、除塵するに当たり、フィルム53と各ロール5
1A,51B,52に適当な張力と抱き角(フィルムの
走行方向とロールの接線とのなす角度)が必要となる。
そして、充分な除塵効果が得られるように、張力や抱き
角を選定している。
いては、除塵するに当たり、フィルム53と各ロール5
1A,51B,52に適当な張力と抱き角(フィルムの
走行方向とロールの接線とのなす角度)が必要となる。
そして、充分な除塵効果が得られるように、張力や抱き
角を選定している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フィル
ム53がより薄くなると、走行状態でフィルムの破壊や
シワ、巻き込み、表面の波打ち等の問題が発生し、張力
・抱き角・フィルムの速度等に適正条件を見出すことが
難しくなり、除塵効果も減少してしまう。
ム53がより薄くなると、走行状態でフィルムの破壊や
シワ、巻き込み、表面の波打ち等の問題が発生し、張力
・抱き角・フィルムの速度等に適正条件を見出すことが
難しくなり、除塵効果も減少してしまう。
【0009】そして、最近ではフィルム53の走行速度
が速くなってきているために、高張力である程度の抱き
角が無ければ除塵することが難しくなる。しかし、高張
力にするとフィルム53に歪みが発生し、抱き角を変え
ると走行が不安定になる等のデメリットが発生する。
が速くなってきているために、高張力である程度の抱き
角が無ければ除塵することが難しくなる。しかし、高張
力にするとフィルム53に歪みが発生し、抱き角を変え
ると走行が不安定になる等のデメリットが発生する。
【0010】また、フィルム53に粘着力を有する弾性
ロール(以下粘着ロールとする)52が接触している間
は、粘着ロール52に付着物の積層が続く。このため、
定期的に走行を停止し、粘着ロール52の清掃を行う
か、予備ロールと交換するユニットを設ける必要が生じ
る。
ロール(以下粘着ロールとする)52が接触している間
は、粘着ロール52に付着物の積層が続く。このため、
定期的に走行を停止し、粘着ロール52の清掃を行う
か、予備ロールと交換するユニットを設ける必要が生じ
る。
【0011】定期的に走行を停止すると、停止による生
産性の悪化の問題がある。また、予備ロールと交換する
ユニットを設ける場合は、製造設備が複雑になるという
問題がある。
産性の悪化の問題がある。また、予備ロールと交換する
ユニットを設ける場合は、製造設備が複雑になるという
問題がある。
【0012】一方、粘着ロール52の清掃を行わない場
合には、付着物の積層が限界に達したときに脱落して製
品の品質に影響を与えてしまう。
合には、付着物の積層が限界に達したときに脱落して製
品の品質に影響を与えてしまう。
【0013】そこで、上述の問題を解決する構成とし
て、フィルム原反に直接粘着ロールを接触させる方法が
考えられている。
て、フィルム原反に直接粘着ロールを接触させる方法が
考えられている。
【0014】しかしながら、この場合は、フィルム原反
に粘着ロールを接触させるため、フィルム原反における
外側しか除塵できず、内側も除塵してフィルムの両面を
除塵しようとすると図3に示した構成を使用せざるを得
ない。
に粘着ロールを接触させるため、フィルム原反における
外側しか除塵できず、内側も除塵してフィルムの両面を
除塵しようとすると図3に示した構成を使用せざるを得
ない。
【0015】また、粘着ロールの設置場所がフィルム原
反に制限され、その上特定の場所や距離(区間)しか除
塵できないために、フィルム原反からの走行距離が長く
なると除塵能力が低下する等のデメリットが発生する。
反に制限され、その上特定の場所や距離(区間)しか除
塵できないために、フィルム原反からの走行距離が長く
なると除塵能力が低下する等のデメリットが発生する。
【0016】以上のことから、フィルムの張力や抱き角
等のフィルムの走行状態や設置場所に影響されずに従来
と同等以上の除塵能力を得られ、マシンを停止せずに定
期的に清掃することが可能な除塵方法が望まれる。
等のフィルムの走行状態や設置場所に影響されずに従来
と同等以上の除塵能力を得られ、マシンを停止せずに定
期的に清掃することが可能な除塵方法が望まれる。
【0017】上述した問題の解決のために、本発明にお
いては、フィルムと粘着ロールとの安定した接触状態を
維持すると共に、設置場所の制約がなく両面同時に除塵
することが可能であり、かつ定期的に清掃することが可
能な除塵機構及び除塵方法、並びにこの除塵機構を備え
た磁気記録媒体の製造装置及び磁気記録媒体の製造方法
を提供するものである。
いては、フィルムと粘着ロールとの安定した接触状態を
維持すると共に、設置場所の制約がなく両面同時に除塵
することが可能であり、かつ定期的に清掃することが可
能な除塵機構及び除塵方法、並びにこの除塵機構を備え
た磁気記録媒体の製造装置及び磁気記録媒体の製造方法
を提供するものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の除塵機構は、フ
ィルムの表面の付着物を取り除くために、フィルムを走
行させるガイドロールに対して、その反対側から圧接さ
せる粘着ロールを有するものである。
ィルムの表面の付着物を取り除くために、フィルムを走
行させるガイドロールに対して、その反対側から圧接さ
せる粘着ロールを有するものである。
【0019】上述の本発明の除塵機構の構成によれば、
粘着ロールをガイドロールの反対側から圧接させること
により、ガイドロールの弾力(反作用力)を利用して、
フィルムの張力を利用しなくても粘着ロールをフィルム
に接触させることにより除塵を行うことが可能になる。
また、フィルムの張力を利用しないので、フィルムが走
行した状態で粘着ロールを外す或いはフィルムから離す
ことができ、例えば粘着ロールを清掃することが可能に
なる。
粘着ロールをガイドロールの反対側から圧接させること
により、ガイドロールの弾力(反作用力)を利用して、
フィルムの張力を利用しなくても粘着ロールをフィルム
に接触させることにより除塵を行うことが可能になる。
また、フィルムの張力を利用しないので、フィルムが走
行した状態で粘着ロールを外す或いはフィルムから離す
ことができ、例えば粘着ロールを清掃することが可能に
なる。
【0020】本発明の除塵方法は、フィルムの表面の付
着物を取り除くために、フィルムを走行させるガイドロ
ールに対して、その反対側から粘着ロールを圧接させる
ものである。
着物を取り除くために、フィルムを走行させるガイドロ
ールに対して、その反対側から粘着ロールを圧接させる
ものである。
【0021】上述の本発明の除塵方法によれば、ガイド
ロールの反対側から粘着ロールを圧接させるため、ガイ
ドロールの弾力(反作用力)を利用して、フィルムの張
力を利用しなくても粘着ロールをフィルムに接触させる
ことにより除塵を行うことができる。また、フィルムの
張力を利用しないで除塵を行うため、フィルムが走行し
た状態で粘着ロールを外す或いはフィルムから離すこと
ができ、例えば粘着ロールを清掃することが可能にな
る。
ロールの反対側から粘着ロールを圧接させるため、ガイ
ドロールの弾力(反作用力)を利用して、フィルムの張
力を利用しなくても粘着ロールをフィルムに接触させる
ことにより除塵を行うことができる。また、フィルムの
張力を利用しないで除塵を行うため、フィルムが走行し
た状態で粘着ロールを外す或いはフィルムから離すこと
ができ、例えば粘着ロールを清掃することが可能にな
る。
【0022】本発明の磁気記録媒体の製造装置は、非磁
性支持体上に磁性層が形成された磁気記録媒体を製造す
るものであり、非磁性支持体のフィルムを走行させるガ
イドロールに対して、その反対側からフィルムに圧接さ
せる粘着ロールを有する除塵機構を備えたものである。
性支持体上に磁性層が形成された磁気記録媒体を製造す
るものであり、非磁性支持体のフィルムを走行させるガ
イドロールに対して、その反対側からフィルムに圧接さ
せる粘着ロールを有する除塵機構を備えたものである。
【0023】上述の本発明の磁気記録媒体の製造装置の
構成によれば、上記除塵機構を備えたことにより、磁気
記録媒体のフィルムの除塵を行うことができると共に、
製造装置を運転した状態で粘着ロールを外して或いはフ
ィルムから離して、清掃することが可能になる。
構成によれば、上記除塵機構を備えたことにより、磁気
記録媒体のフィルムの除塵を行うことができると共に、
製造装置を運転した状態で粘着ロールを外して或いはフ
ィルムから離して、清掃することが可能になる。
【0024】本発明の磁気記録媒体の製造方法は、非磁
性支持体上に磁性層が形成された磁気記録媒体を製造す
るに当たり、非磁性支持体のフィルムを走行させるガイ
ドロールに対して、ガイドロールの反対側からフィルム
に粘着ロールを圧接させて除塵を行う工程を有するもの
である。
性支持体上に磁性層が形成された磁気記録媒体を製造す
るに当たり、非磁性支持体のフィルムを走行させるガイ
ドロールに対して、ガイドロールの反対側からフィルム
に粘着ロールを圧接させて除塵を行う工程を有するもの
である。
【0025】上述の本発明製法によれば、粘着ロールを
フィルムに圧接させて上述した除塵を行う工程を有する
ことにより、磁気記録媒体のフィルムの除塵を行うこと
ができると共に、製造装置を運転した状態で粘着ロール
を外して或いはフィルムから離して、清掃することがで
きる。
フィルムに圧接させて上述した除塵を行う工程を有する
ことにより、磁気記録媒体のフィルムの除塵を行うこと
ができると共に、製造装置を運転した状態で粘着ロール
を外して或いはフィルムから離して、清掃することがで
きる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明は、フィルムの表面の付着
物を取り除く除塵機構であって、フィルムを走行させる
ガイドロールに対して、ガイドロールの反対側から圧接
させる粘着ロールを有する除塵機構である。
物を取り除く除塵機構であって、フィルムを走行させる
ガイドロールに対して、ガイドロールの反対側から圧接
させる粘着ロールを有する除塵機構である。
【0027】また本発明は、上記除塵機構において、粘
着ロールが開放可能である機構を有する構成とする。
着ロールが開放可能である機構を有する構成とする。
【0028】また本発明は、上記除塵機構において、粘
着ロールの接触圧が変更可能である構成とする。
着ロールの接触圧が変更可能である構成とする。
【0029】本発明は、フィルムの表面の付着物を取り
除く除塵方法であって、フィルムを走行させるガイドロ
ールに対して、ガイドロールの反対側から粘着ロールを
圧接させる除塵方法である。
除く除塵方法であって、フィルムを走行させるガイドロ
ールに対して、ガイドロールの反対側から粘着ロールを
圧接させる除塵方法である。
【0030】また本発明は、上記除塵方法において、フ
ィルムの巻き出し部と巻き取り部との間の複数箇所にお
いて、ガイドロールに対して粘着ロールを圧接させる。
ィルムの巻き出し部と巻き取り部との間の複数箇所にお
いて、ガイドロールに対して粘着ロールを圧接させる。
【0031】本発明は、非磁性支持体上に磁性層が形成
された磁気記録媒体を製造する装置であって、非磁性支
持体のフィルムを走行させるガイドロールに対して、ガ
イドロールの反対側からフィルムに圧接させる粘着ロー
ルを有する除塵機構を備えた磁気記録媒体の製造装置で
ある。
された磁気記録媒体を製造する装置であって、非磁性支
持体のフィルムを走行させるガイドロールに対して、ガ
イドロールの反対側からフィルムに圧接させる粘着ロー
ルを有する除塵機構を備えた磁気記録媒体の製造装置で
ある。
【0032】また本発明は、上記磁気記録媒体の製造装
置において、粘着ロールが開放可能である機構を有する
構成とする。
置において、粘着ロールが開放可能である機構を有する
構成とする。
【0033】また本発明は、上記磁気記録媒体の製造装
置において、粘着ロールの接触圧が変更可能に構成され
た構成とする。
置において、粘着ロールの接触圧が変更可能に構成され
た構成とする。
【0034】本発明は、非磁性支持体上に磁性層が形成
された磁気記録媒体を製造する方法であって、非磁性支
持体のフィルムを走行させるガイドロールに対して、ガ
イドロールの反対側からフィルムに粘着ロールを圧接さ
せて除塵を行う工程を有する磁気記録媒体の製造方法で
ある。
された磁気記録媒体を製造する方法であって、非磁性支
持体のフィルムを走行させるガイドロールに対して、ガ
イドロールの反対側からフィルムに粘着ロールを圧接さ
せて除塵を行う工程を有する磁気記録媒体の製造方法で
ある。
【0035】また本発明は、上記磁気記録媒体の製造方
法において、非磁性支持体のフィルムの巻き出し部と巻
き取り部との間の複数箇所において、ガイドロールに対
して粘着ロールを圧接させる。
法において、非磁性支持体のフィルムの巻き出し部と巻
き取り部との間の複数箇所において、ガイドロールに対
して粘着ロールを圧接させる。
【0036】図1は本発明の一実施の形態として、除塵
機構の概略構成図を示す。本実施の形態の除塵機構は、
磁気記録媒体(例えば磁気テープ)の製造装置等に用い
て好適なものである。
機構の概略構成図を示す。本実施の形態の除塵機構は、
磁気記録媒体(例えば磁気テープ)の製造装置等に用い
て好適なものである。
【0037】図1に示すように、図中3カ所にガイドロ
ール12が設けられ、これらのガイドロール12に沿っ
て、フィルム11がS字状に矢印で示す方向に走行する
ようになっている。そして、これら3つのガイドロール
12に、それぞれ除塵機構13A,13B,13Cが設
けられている。
ール12が設けられ、これらのガイドロール12に沿っ
て、フィルム11がS字状に矢印で示す方向に走行する
ようになっている。そして、これら3つのガイドロール
12に、それぞれ除塵機構13A,13B,13Cが設
けられている。
【0038】ガイドロール12は、例えば図示しない駆
動機構が接続されることにより、回転・停止の動作や回
転速度が可能なように構成する。これにより、フィルム
11を安定して走行させることができるようにする。
動機構が接続されることにより、回転・停止の動作や回
転速度が可能なように構成する。これにより、フィルム
11を安定して走行させることができるようにする。
【0039】除塵機構13A,13B,13Cは、フィ
ルム11の除塵即ちフィルム11の表面の付着物の除去
を行う粘着ロール14と、この粘着ロール14の回転軸
を支持するシャフト15とを有して構成される。
ルム11の除塵即ちフィルム11の表面の付着物の除去
を行う粘着ロール14と、この粘着ロール14の回転軸
を支持するシャフト15とを有して構成される。
【0040】粘着ロール14は、例えば金属製の回転軸
と、回転軸の外側の粘着性とゴム弾性とを有する粘着性
ゴムにより構成する。そして、粘着ロール14に用いら
れる粘着性ゴムは、清掃及び洗浄して繰り返し可能なよ
うに、洗剤或いは溶剤に対して耐性を有することが好ま
しい。粘着ロール14の粘着性ゴムとしては、例えばブ
チル系ゴム等を使用することができる。
と、回転軸の外側の粘着性とゴム弾性とを有する粘着性
ゴムにより構成する。そして、粘着ロール14に用いら
れる粘着性ゴムは、清掃及び洗浄して繰り返し可能なよ
うに、洗剤或いは溶剤に対して耐性を有することが好ま
しい。粘着ロール14の粘着性ゴムとしては、例えばブ
チル系ゴム等を使用することができる。
【0041】本実施の形態において、除塵機構13A,
13B,13Cは、ニップ機能を有して構成される。即
ち除塵機構13A,13B,13Cはガイドロール12
に沿って走行するフィルム11に対して接触可能かつ開
放可能なように構成され、図1中太い矢印で示すよう
に、ガイドロール12上のフィルム11に対してガイド
ロール12の反対側から接触する、或いは開放されるよ
うに動作する。
13B,13Cは、ニップ機能を有して構成される。即
ち除塵機構13A,13B,13Cはガイドロール12
に沿って走行するフィルム11に対して接触可能かつ開
放可能なように構成され、図1中太い矢印で示すよう
に、ガイドロール12上のフィルム11に対してガイド
ロール12の反対側から接触する、或いは開放されるよ
うに動作する。
【0042】そして、図2に図1の除塵機構13A,1
3B,13Cの拡大図を示すように、粘着ロール14に
取り付けられたシャフト15をシリンダ17に接続す
る。そして、シリンダ17の細い矢印で示す伸縮動作に
よって、シャフト15が支点18の周りに回転動作し
て、粘着ロール14が太い矢印のように動作する。
3B,13Cの拡大図を示すように、粘着ロール14に
取り付けられたシャフト15をシリンダ17に接続す
る。そして、シリンダ17の細い矢印で示す伸縮動作に
よって、シャフト15が支点18の周りに回転動作し
て、粘着ロール14が太い矢印のように動作する。
【0043】これにより、ガイドロール12上のフィル
ム11に対して粘着ロール14を接触させることができ
る。また、シリンダ17の伸縮によって粘着ロール14
の接触圧を変化させることができ、シリンダ17を制御
することにより接触圧を最適化することが可能になる。
ム11に対して粘着ロール14を接触させることができ
る。また、シリンダ17の伸縮によって粘着ロール14
の接触圧を変化させることができ、シリンダ17を制御
することにより接触圧を最適化することが可能になる。
【0044】従って、粘着ロール14とフィルム11と
を安定した接触状態に保つことができる。
を安定した接触状態に保つことができる。
【0045】さらに、粘着ロール14をフィルム11か
ら開放して、粘着ロール14を清掃することができる。
ら開放して、粘着ロール14を清掃することができる。
【0046】このように、粘着ロール14を直接ガイド
ロール12上のフィルム11に接触させているため、ガ
イドロール12からの反作用力を利用して、フィルム1
1の表面と粘着ロール14とを密着させることができ
る。
ロール12上のフィルム11に接触させているため、ガ
イドロール12からの反作用力を利用して、フィルム1
1の表面と粘着ロール14とを密着させることができ
る。
【0047】また、ガイドロール12にそれぞれ除塵機
構13A,13B,13Cを設けているため、例えば図
1に示すように一方のガイドロール12を使用してフィ
ルム11を走行させている状態で、一部の除塵機構で除
塵を行うと共に他の除塵機構の粘着ロール14の交換や
清掃・洗浄を行うことができる。
構13A,13B,13Cを設けているため、例えば図
1に示すように一方のガイドロール12を使用してフィ
ルム11を走行させている状態で、一部の除塵機構で除
塵を行うと共に他の除塵機構の粘着ロール14の交換や
清掃・洗浄を行うことができる。
【0048】本実施の形態の構成では、フィルム11の
一面11A側の除塵機構13A,13Cの粘着ロール1
4と、他の面11B側の除塵機構13Bの粘着ロール1
4によって、それぞれフィルム11の両面11A,11
Bに対して除塵を行うことができるようになっている。
一面11A側の除塵機構13A,13Cの粘着ロール1
4と、他の面11B側の除塵機構13Bの粘着ロール1
4によって、それぞれフィルム11の両面11A,11
Bに対して除塵を行うことができるようになっている。
【0049】そして、図1に示す状態では、中央の除塵
機構13Bの粘着ロール14がフィルム11に圧接さ
れ、他の2つの除塵機構13A及び13Cの粘着ロール
14はフィルム11から離れている。これにより、中央
の除塵機構13Bの粘着ロール14によって、フィルム
11の片方の面11Bの除塵がなされると共に、残りの
除塵機構13A及び13Cの粘着ロール14の交換や清
掃・洗浄を行うことができる。
機構13Bの粘着ロール14がフィルム11に圧接さ
れ、他の2つの除塵機構13A及び13Cの粘着ロール
14はフィルム11から離れている。これにより、中央
の除塵機構13Bの粘着ロール14によって、フィルム
11の片方の面11Bの除塵がなされると共に、残りの
除塵機構13A及び13Cの粘着ロール14の交換や清
掃・洗浄を行うことができる。
【0050】また、フィルム11の図示しない部分に
も、図1に示す除塵機構13A、13B,13Cと同様
の除塵機構を設けることができる。これにより、フィル
ム11の巻き出し部から巻き取り部までの間の複数の箇
所に除塵機構が設けられる。このように構成すれば、除
塵効果を長い区間持続させて、より効果的に除塵を行う
ことができる。
も、図1に示す除塵機構13A、13B,13Cと同様
の除塵機構を設けることができる。これにより、フィル
ム11の巻き出し部から巻き取り部までの間の複数の箇
所に除塵機構が設けられる。このように構成すれば、除
塵効果を長い区間持続させて、より効果的に除塵を行う
ことができる。
【0051】そして、本実施の形態の除塵機構13A,
13B,13Cを、特に磁気記録媒体例えば磁気テープ
の製造に適用する場合には、例えば塗布工程の前後に設
けられたガイドロール12に対して除塵機構13A,1
3B,13Cを設置する。
13B,13Cを、特に磁気記録媒体例えば磁気テープ
の製造に適用する場合には、例えば塗布工程の前後に設
けられたガイドロール12に対して除塵機構13A,1
3B,13Cを設置する。
【0052】上述の本実施の形態によれば、粘着ロール
14をガイドロール12に対して反対側から圧接させる
ように除塵機構13A,13B,13Cを構成すること
により、粘着ロール14の定期清掃を行うことが可能と
なる。
14をガイドロール12に対して反対側から圧接させる
ように除塵機構13A,13B,13Cを構成すること
により、粘着ロール14の定期清掃を行うことが可能と
なる。
【0053】従って、製造設備を停止する必要なく、粘
着ロール14の清掃を行うことができるため、従来より
生産性が向上する。また、フィルム11表面の付着物が
効果的に減少すると共に、粘着ロール14を清掃しない
場合のように粘着ロール14から付着物が脱落すること
がなく、フィルム11の製品の品質の向上につながる。
着ロール14の清掃を行うことができるため、従来より
生産性が向上する。また、フィルム11表面の付着物が
効果的に減少すると共に、粘着ロール14を清掃しない
場合のように粘着ロール14から付着物が脱落すること
がなく、フィルム11の製品の品質の向上につながる。
【0054】また、ガイドロール12の弾性による反作
用力を利用して、粘着ロール14を接触させることがで
きるため、フィルム11の厚さや張力に影響されること
なく、高速走行においても安定した接触状態を維持しな
がら付着物の除塵を行うことができる。
用力を利用して、粘着ロール14を接触させることがで
きるため、フィルム11の厚さや張力に影響されること
なく、高速走行においても安定した接触状態を維持しな
がら付着物の除塵を行うことができる。
【0055】さらに、特に除塵機構13A,13B,1
3Cがニップ機能を有するため、粘着ロール14をガイ
ドロール12に対して接触させたり開放させたりするこ
とが可能である。これにより、フィルム11の厚さや張
力に影響されることなく、粘着ロール14をガイドロー
ル12上のフィルム11にガイドロール12の反対側か
ら接触させて、安定した接触させた状態を維持すること
ができる。また、接触圧を変更することが可能となるた
め、粘着ロール14の接触圧の変化により粘着力を調整
することができる。
3Cがニップ機能を有するため、粘着ロール14をガイ
ドロール12に対して接触させたり開放させたりするこ
とが可能である。これにより、フィルム11の厚さや張
力に影響されることなく、粘着ロール14をガイドロー
ル12上のフィルム11にガイドロール12の反対側か
ら接触させて、安定した接触させた状態を維持すること
ができる。また、接触圧を変更することが可能となるた
め、粘着ロール14の接触圧の変化により粘着力を調整
することができる。
【0056】そして、シャフト15を動かして粘着ロー
ル14を開放することができるため、フィルム11の走
行を停止しなくても一部の除塵機構の粘着ロール14を
開放して清掃することができ、残りの除塵機構の粘着ロ
ール14による除塵と清掃とを同時に行うことができ
る。従って、清掃が容易になり、製造設備を停止する時
間がほとんどなくなり、生産性の向上が図られる。
ル14を開放することができるため、フィルム11の走
行を停止しなくても一部の除塵機構の粘着ロール14を
開放して清掃することができ、残りの除塵機構の粘着ロ
ール14による除塵と清掃とを同時に行うことができ
る。従って、清掃が容易になり、製造設備を停止する時
間がほとんどなくなり、生産性の向上が図られる。
【0057】また、前述したようにロール原反に粘着ロ
ールを設けた除塵機構では、片面のみの除塵しかできな
かった。これに対して、本実施の形態の構成では、フィ
ルム11の両面11A,11B側にそれぞれ除塵機構1
3A及び13C,13Bが設けられているため、フィル
ム11の両面11A,11Bを共に除塵することができ
る。そして、除塵機構13A,13B,13Cを場所の
制約を受けずに設置することができる利点も有する。こ
れにより、任意の場所に除塵機構を設けて除塵効果を長
く持続させることが可能になる。
ールを設けた除塵機構では、片面のみの除塵しかできな
かった。これに対して、本実施の形態の構成では、フィ
ルム11の両面11A,11B側にそれぞれ除塵機構1
3A及び13C,13Bが設けられているため、フィル
ム11の両面11A,11Bを共に除塵することができ
る。そして、除塵機構13A,13B,13Cを場所の
制約を受けずに設置することができる利点も有する。こ
れにより、任意の場所に除塵機構を設けて除塵効果を長
く持続させることが可能になる。
【0058】また、上述の本実施の形態の除塵機構13
A,13B,13Cを磁気記録媒体の製造装置に適用し
た場合には、例えば非磁性支持体のフィルム11の両面
にそれぞれ磁性層やコート層(トップコート層やバック
コート層)を塗布形成する際に、塗布工程の前後でフィ
ルム11の両面11A,11Bに対して除塵を行うこと
ができる。
A,13B,13Cを磁気記録媒体の製造装置に適用し
た場合には、例えば非磁性支持体のフィルム11の両面
にそれぞれ磁性層やコート層(トップコート層やバック
コート層)を塗布形成する際に、塗布工程の前後でフィ
ルム11の両面11A,11Bに対して除塵を行うこと
ができる。
【0059】(実施例)次に、上述の本発明の実施の形
態の除塵機構13A,13B,13Cを、実際の磁気テ
ープの製造装置に使用して、磁気テープ用フィルムの除
塵を行った。粘着ロール14としては、宮川ローラー社
製のコンタミ除去用粘着ローラーのLT(ライトタッ
ク)グレードを使用した。粘着ロール14の直径はφ1
00で、ゴム硬度は35度、粘着力は19hPaであ
る。
態の除塵機構13A,13B,13Cを、実際の磁気テ
ープの製造装置に使用して、磁気テープ用フィルムの除
塵を行った。粘着ロール14としては、宮川ローラー社
製のコンタミ除去用粘着ローラーのLT(ライトタッ
ク)グレードを使用した。粘着ロール14の直径はφ1
00で、ゴム硬度は35度、粘着力は19hPaであ
る。
【0060】フィルム11としては、幅500mmのP
ET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを使用し
た。そして、粘着ロール14の接触圧を20N、50
N、80Nと変化させた場合、フィルムの走行速度を1
50m/分、300m/分、450m/分、600m/
分と変化させた場合、フィルム11のベース(非磁性支
持体)の厚さを6μm、12μm、20μmと変化させ
た場合について、それぞれ除塵効果を比較した。また、
比較例として、除塵機構を図3に示した弾性ロール(粘
着ロール)52とした場合についても同様に調べた。
ET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを使用し
た。そして、粘着ロール14の接触圧を20N、50
N、80Nと変化させた場合、フィルムの走行速度を1
50m/分、300m/分、450m/分、600m/
分と変化させた場合、フィルム11のベース(非磁性支
持体)の厚さを6μm、12μm、20μmと変化させ
た場合について、それぞれ除塵効果を比較した。また、
比較例として、除塵機構を図3に示した弾性ロール(粘
着ロール)52とした場合についても同様に調べた。
【0061】除塵効果の試験は、他の条件は同じとして
フィルムを6000m走行させた後に、粘着ロール14
で捕捉されたゴミの量を目視で確認し、5段階評価とし
て、1を最良の状態即ちゴミを多く捕捉できた状態、5
を最低の状態即ちゴミをわずかしか捕捉できない状態と
した。結果を表1に示す。
フィルムを6000m走行させた後に、粘着ロール14
で捕捉されたゴミの量を目視で確認し、5段階評価とし
て、1を最良の状態即ちゴミを多く捕捉できた状態、5
を最低の状態即ちゴミをわずかしか捕捉できない状態と
した。結果を表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】表1に示すように、比較例の場合は、捕捉
できるゴミの量が少なく、充分に除塵しようとすると、
フィルム11の張力を80Nに上げる必要がある。これ
に対して、本発明の実施例の場合には、いずれの場合も
フィルム11の張力を20Nと低い張力にしても充分に
除塵することができた。また、フィルム11の破壊やシ
ワ、巻き込み、表面の波打ち等の発生はなく、ゴミを取
り除くことができ、除塵効果を確認することができた。
できるゴミの量が少なく、充分に除塵しようとすると、
フィルム11の張力を80Nに上げる必要がある。これ
に対して、本発明の実施例の場合には、いずれの場合も
フィルム11の張力を20Nと低い張力にしても充分に
除塵することができた。また、フィルム11の破壊やシ
ワ、巻き込み、表面の波打ち等の発生はなく、ゴミを取
り除くことができ、除塵効果を確認することができた。
【0064】さらに詳しくみると、粘着ロール14の接
触圧が大きい程除塵効果が大きいことと、除塵効果がフ
ィルム11のベースの厚さにはあまり影響されないこと
がわかる。また、フィルム11の走行速度が遅いほど除
塵効果が大きいが、走行速度600m/分と速くしても
充分な除塵効果が得られることがわかる。
触圧が大きい程除塵効果が大きいことと、除塵効果がフ
ィルム11のベースの厚さにはあまり影響されないこと
がわかる。また、フィルム11の走行速度が遅いほど除
塵効果が大きいが、走行速度600m/分と速くしても
充分な除塵効果が得られることがわかる。
【0065】従って、比較例の粘着ロール52のみでの
除塵よりも除塵能力が向上し、走行張力及びガイドロー
ルの抱き角を調整しなくてもニップ圧のみで安定した接
触状態を維持し、両面同時に付着物の除塵を行うことが
できることがわかる。
除塵よりも除塵能力が向上し、走行張力及びガイドロー
ルの抱き角を調整しなくてもニップ圧のみで安定した接
触状態を維持し、両面同時に付着物の除塵を行うことが
できることがわかる。
【0066】上述の本発明によれば、ある条件の下で、
フィルム11表面のゴミ等のコンタミに起因するフィル
ム11の表面欠陥の発生率を除塵機構のない場合の50
%以下に削減することができた。
フィルム11表面のゴミ等のコンタミに起因するフィル
ム11の表面欠陥の発生率を除塵機構のない場合の50
%以下に削減することができた。
【0067】尚、本発明を磁気記録媒体の製造装置に適
用する場合には、磁性層やトップコート層、バックコー
ト層等の塗布膜を形成する塗布装置の前後の他、例えば
カレンダー装置の前後等に配置して除塵を行うことも可
能である。
用する場合には、磁性層やトップコート層、バックコー
ト層等の塗布膜を形成する塗布装置の前後の他、例えば
カレンダー装置の前後等に配置して除塵を行うことも可
能である。
【0068】尚、上述の実施の形態では、除塵機構13
A,13B,13Cがフィルム11から離して開放可能
である構成とされている。本発明の除塵機構は、この開
放可能な構成に限定されない。例えば、シリンダ17の
代わりにバネ弾性体を利用してガイドロール12上のフ
ィルム11に粘着ロール14を当接させるように除塵機
構を構成する。これにより、清掃時には、例えばバネ弾
性体を縮める或いは粘着ロール14を(例えば回転軸方
向にスライドさせて)外すことにより、粘着ロール14
を取り出すようにすることが可能である。
A,13B,13Cがフィルム11から離して開放可能
である構成とされている。本発明の除塵機構は、この開
放可能な構成に限定されない。例えば、シリンダ17の
代わりにバネ弾性体を利用してガイドロール12上のフ
ィルム11に粘着ロール14を当接させるように除塵機
構を構成する。これにより、清掃時には、例えばバネ弾
性体を縮める或いは粘着ロール14を(例えば回転軸方
向にスライドさせて)外すことにより、粘着ロール14
を取り出すようにすることが可能である。
【0069】本発明は、上述の磁気テープ等の磁気記録
媒体の他、ロール状に巻かれた例えばコーティングフィ
ルム、インクリボン等のフィルムを使用する塗布装置、
印刷機、カレンダー機、裁断機等の巻き出し部及び巻き
取り部に適用することが可能である。これらのフィルム
の製造装置等についても、本発明を適用することによ
り、フィルムと粘着ロールとの安定した接触状態を維持
し、粘着ロールを定期的に清掃することが可能であり、
生産性及び製品の品質の向上を図ることが可能になる。
媒体の他、ロール状に巻かれた例えばコーティングフィ
ルム、インクリボン等のフィルムを使用する塗布装置、
印刷機、カレンダー機、裁断機等の巻き出し部及び巻き
取り部に適用することが可能である。これらのフィルム
の製造装置等についても、本発明を適用することによ
り、フィルムと粘着ロールとの安定した接触状態を維持
し、粘着ロールを定期的に清掃することが可能であり、
生産性及び製品の品質の向上を図ることが可能になる。
【0070】本発明は、上述の実施の形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他
様々な構成が取り得る。
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他
様々な構成が取り得る。
【0071】
【発明の効果】上述の本発明によれば、フィルムの厚さ
や張力やガイドロールの抱き角等の条件に影響されるこ
となく、粘着ロールにより安定した接触状態を維持しな
がら付着物の除塵を行うことができる。その結果、フィ
ルム表面の付着物が減少し、製品の品質向上を図ること
ができる。
や張力やガイドロールの抱き角等の条件に影響されるこ
となく、粘着ロールにより安定した接触状態を維持しな
がら付着物の除塵を行うことができる。その結果、フィ
ルム表面の付着物が減少し、製品の品質向上を図ること
ができる。
【0072】また、粘着ロールが開放可能とされた構成
としたときには、清掃が容易になると共に、設製造備の
停止時間を短縮できることから生産性の向上を図ること
ができる。
としたときには、清掃が容易になると共に、設製造備の
停止時間を短縮できることから生産性の向上を図ること
ができる。
【0073】また、本発明によれば、場所の制約がな
く、除塵機構を設置することができるため、フィルムの
両面に対して同時に除塵を行うことができる。
く、除塵機構を設置することができるため、フィルムの
両面に対して同時に除塵を行うことができる。
【0074】さらに、粘着ロールをフィルムの巻き出し
部から巻き取り部の間の複数箇所に設けて除塵を行うよ
うにしたときには、除塵効果を長い区間持続させて、よ
り効果的に除塵を行うことができる。
部から巻き取り部の間の複数箇所に設けて除塵を行うよ
うにしたときには、除塵効果を長い区間持続させて、よ
り効果的に除塵を行うことができる。
【図1】本発明の一実施の形態の除塵機構の概略構成図
である。
である。
【図2】図1の除塵機構のニップ動作を示す拡大図であ
る。
る。
【図3】弾性ロールを用いた除塵機構の概略構成図であ
る。
る。
11 フィルム、12 ガイドロール、13A,13
B,13C 除塵機構、14 粘着ロール、15 シャ
フト、17 シリンダ
B,13C 除塵機構、14 粘着ロール、15 シャ
フト、17 シリンダ
Claims (10)
- 【請求項1】 フィルムの表面の付着物を取り除く除塵
機構であって、 上記フィルムを走行させるガイドロールに対して、該ガ
イドロールの反対側から圧接させる粘着ロールを有する
ことを特徴とする除塵機構。 - 【請求項2】 上記粘着ロールが開放可能である機構を
有する請求項1に記載の除塵機構。 - 【請求項3】 上記粘着ロールの接触圧が変更可能に構
成されたことを特徴とする請求項1に記載の除塵機構。 - 【請求項4】 フィルムの表面の付着物を取り除く除塵
方法であって、 上記フィルムを走行させるガイドロールに対して、該ガ
イドロールの反対側から粘着ロールを圧接させることを
特徴とする除塵方法。 - 【請求項5】 上記フィルムの巻き出し部と巻き取り部
との間の複数箇所において、上記ガイドロールに対して
上記粘着ロールを圧接させることを特徴とする請求項4
に記載の除塵方法。 - 【請求項6】 非磁性支持体上に磁性層が形成された磁
気記録媒体を製造する装置であって、 上記非磁性支持体のフィルムを走行させるガイドロール
に対して、該ガイドロールの反対側から上記フィルムに
圧接させる粘着ロールを有する除塵機構を備えたことを
特徴とする磁気記録媒体の製造装置。 - 【請求項7】 上記粘着ロールが開放可能である機構を
有する請求項6に記載の磁気記録媒体の製造装置。 - 【請求項8】 上記粘着ロールの接触圧が変更可能に構
成されたことを特徴とする請求項6に記載の磁気記録媒
体の製造装置。 - 【請求項9】 非磁性支持体上に磁性層が形成された磁
気記録媒体を製造する方法であって、 上記非磁性支持体のフィルムを走行させるガイドロール
に対して、該ガイドロールの反対側から上記フィルムに
粘着ロールを圧接させて除塵を行う工程を有することを
特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項10】 上記非磁性支持体のフィルムの巻き出
し部と巻き取り部との間の複数箇所において、上記ガイ
ドロールに対して上記粘着ロールを圧接させることを特
徴とする請求項9に記載の磁気記録媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000318093A JP2002123933A (ja) | 2000-10-18 | 2000-10-18 | 除塵機構及び除塵方法、磁気記録媒体の製造装置及び磁気記録媒体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000318093A JP2002123933A (ja) | 2000-10-18 | 2000-10-18 | 除塵機構及び除塵方法、磁気記録媒体の製造装置及び磁気記録媒体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002123933A true JP2002123933A (ja) | 2002-04-26 |
Family
ID=18796773
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000318093A Pending JP2002123933A (ja) | 2000-10-18 | 2000-10-18 | 除塵機構及び除塵方法、磁気記録媒体の製造装置及び磁気記録媒体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002123933A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012087969A (ja) * | 2010-10-18 | 2012-05-10 | Corona Corp | 空気調和機 |
JP2017124342A (ja) * | 2016-01-12 | 2017-07-20 | 東レ株式会社 | ニップ装置及び液膜除去方法 |
JP2020131116A (ja) * | 2019-02-20 | 2020-08-31 | 理想科学工業株式会社 | 塵埃除去装置及び印刷装置 |
-
2000
- 2000-10-18 JP JP2000318093A patent/JP2002123933A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012087969A (ja) * | 2010-10-18 | 2012-05-10 | Corona Corp | 空気調和機 |
JP2017124342A (ja) * | 2016-01-12 | 2017-07-20 | 東レ株式会社 | ニップ装置及び液膜除去方法 |
JP2020131116A (ja) * | 2019-02-20 | 2020-08-31 | 理想科学工業株式会社 | 塵埃除去装置及び印刷装置 |
JP7242336B2 (ja) | 2019-02-20 | 2023-03-20 | 理想科学工業株式会社 | 塵埃除去装置及び印刷装置 |
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