JP2002123097A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2002123097A
JP2002123097A JP2000318391A JP2000318391A JP2002123097A JP 2002123097 A JP2002123097 A JP 2002123097A JP 2000318391 A JP2000318391 A JP 2000318391A JP 2000318391 A JP2000318391 A JP 2000318391A JP 2002123097 A JP2002123097 A JP 2002123097A
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JP2000318391A
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English (en)
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Akihiro Ida
明寛 井田
Kazuhiro Iwaoka
一浩 岩岡
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中間転写体20に固着した離型剤が予備加熱
手段40により加熱されることにより粒子状になって浮
遊して作像ユニット10に到達するように流れ、その像
担持体11等の構成部品に付着してしまうことを簡易か
つ確実に防止することができるようにする。 【解決手段】 予備加熱手段40により加熱される中間
転写体20の部位側から作像ユニット10に到達し得る
ように流れる気流を当該作像ユニット10に到達させな
いように規制する気流規制手段50を設けた。気流規制
手段50は、例えば、気流遮断部材、エアー吹付け装
置、吸気装置57等である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式等を
利用したプリンタ、複写機、複合機等に代表される画像
形成装置に係り、特に、その作像ユニットで形成される
トナー像を中間転写体に一次転写させた後、その中間転
写体から記録媒体に二次転写させると同時に定着させる
ことにより画像を形成するタイプの画像形成装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】この種の画像形成装置としては、例え
ば、図10に示すような構成からなるものが知られてい
る。即ち、かかる画像形成装置は、主に、感光体等の像
担持体110上に画像情報に基づくトナー像を電子写真
プロセス(帯電、像露光、現像などの工程)等にて形成
する作像ユニット100と、この作像ユニット100で
形成された後に一次転写されるトナー像を担持して循環
移動する無端ベルト状等の中間転写体200と、この中
間転写体200上のトナー像を記録用紙、OHPシート
等の記録媒体Pに二次転写すると同時に定着させるロー
ル等の転写定着装置150と、作像ユニット100と転
写定着装置150の間で中間転写体200上のトナー像
を予備加熱する予備加熱手段300とを備えた構成にな
っている。
【0003】このうち作像ユニット100は、通常カラ
ー画像を形成することが可能な作像ユニットとして構成
されるものであり、例えば、1つの像担持体110を用
いてその像担持体110上に複数色のトナー像を順次形
成するように構成されるか、あるいは、複数の像担持体
110を用いてその各像担持体110上に各色のトナー
像をそれぞれ形成するように構成される。また、中間転
写体200は、駆動ロール210を含む複数のベルト支
持ロール210、220、230、240等に張架され
て矢印方向Bに回転移動するようになっている。さら
に、転写定着装置150は、中間転写体200を挟み込
むような状態で圧接して回転する加熱ロール151及び
加圧ロール152にて構成されており、その加圧ロール
152と中間転写ベルト200の間に記録媒体Pを所定
のタイミングで導入して通過させるようになっている。
また、予備加熱手段300は、作像ユニット100とベ
ルト支持ロール220との間となる無端ベルト状の中間
転写体200の内周面に接触するように配設され、その
状態で中間転写体200を介してトナー像を所定の温度
に予備加熱するように構成されている。
【0004】そして、この画像形成装置においては、作
像ユニット100で画像情報に応じた(複数の)トナー
像が像担持体110上に形成された後、そのトナー像が
中間転写体200に転写器により静電的に一次転写され
る。続いて、中間転写体200に転写されたトナー像
は、予備加熱手段300を通過する際に予備的に加熱さ
れて適度に溶融した後、その状態で転写定着装置150
に搬送され、その中間転写体200と加圧ロール152
の間に導入される記録媒体Pとともに加熱ロール151
と加圧ロール152により加熱加圧されることにより、
記録媒体P上に二次転写されると同時に定着される。続
いて、トナー像が二次転写された記録媒体Pは、中間転
写体200の外周面に密着した状態でベルト支持ロール
(剥離用ロール)240の存在する剥離位置まで搬送さ
れ、その間に十分に冷却された状態で中間転写体200
から剥離される。これにより、記録媒体Pには、特に中
間転写体200の表面平滑さがそのまま転写されたよう
な状態でトナー像が転写定着され、光沢感に富んだ高品
位の画像が形成される。
【0005】ところで、このような画像形成装置では、
その画像形成枚数(プリント枚数、コピー枚数など)が
数千枚〜数万枚と増えるにつれて、中間転写体200が
静電転写時における放電によるストレスや予備加熱及び
転写定着時における加熱等によるストレスを受けること
により、その中間転写体200のトナーとの付着力が増
加し、微小なトナーが記録媒体Pに二次転写されず中間
転写体200上に次第に残留するようになるため、中間
転写体200の表面平滑性が悪化するという課題があ
る。そして、このような中間転写体の表面平滑性が悪化
した場合には、転写同時定着による平滑なトナー像の形
成が困難となり、この結果、画像の光沢も悪化してしま
うという問題がある。
【0006】そこで、かかる中間転写体200の表面平
滑性悪化に伴う画像の悪化を抑制する対策として、ワッ
クス等に代表される離型剤を中間転写体とトナー像の間
に介在させるようにする構成を採用することが必要であ
ると考えられている。この場合、その離型剤の供給は、
例えば、トナー像を構成するトナーとして離型剤入りの
トナーを使用することや、中間転写体200の外周面に
離型剤を付与することにより実現することが可能であ
る。そして、このような離型剤の供給を行うことによ
り、前記した中間転写体とトナー(像)との付着力の上
昇を抑制することができ、中間転写体へのトナーの残留
付着による表面平滑性の悪化も抑制できるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、離型剤
を使用して光沢の悪化を抑制するような対策を採った場
合には、以下のような新たな課題が発生する。
【0008】すなわち、その対策に使用される離型剤
が、記録媒体Pの剥離後において中間転写体200上に
転移又は残留した後、中間転写体200の冷却にともな
って固化して中間転写体200上に固着するようにな
る。そして、その中間転写体200上に固着した離型剤
は、予備加熱手段300を通過する際に加熱されること
により気体粒子化されて浮遊するようになり、これが予
備加熱手段300から発せられる熱により画像形成装置
内で自然に発生する気流や、作像ユニット100で行わ
れるオゾン、トナー等の不要物の吸引回収により発生す
る気流に乗ることにより、例えば予備加熱手段300と
近い位置にある作像ユニット100に向けて流れるよう
にもなる。
【0009】そして、かかる気流に乗って浮遊する離型
剤の粒子が作像ユニット100内の像担持体110の表
面に付着した場合には、その離型剤の粒子が像担持体1
10の表面で冷却されることにより固化されて膜を形成
してしまうことがある。このような膜状になって付着し
た離型剤粒子は、一般のクリーニングブレード等にて構
成されるクリーニング装置により除去することができな
いため、その膜状の離型剤粒子が付着する像担持体11
0を備えた作像ユニット100ではトナー像の一次転写
むらや濃度低下が起こるという二次障害が発生するよう
になる。また、かかる気流に乗って浮遊する離型剤の粒
子が作像ユニット100内の潜像形成部における出光用
のガラス面に付着した場合には、像担持体110に画像
情報に応じた光を正常に照射することができなくなり潜
像形成不良を誘発するという二次障害が発生するように
なる。
【0010】これらはいずれの場合であっても、最終的
に画質の低下を招くことになる。また、その離型剤粒子
が付着した像担持体110や潜像形成部の部品等は、そ
の離型剤粒子を除去するための清掃を行うか、あるいは
その除去ができない場合には部品交換を行わなければな
らず、その分、メンテナンス工数やコストの増加を招く
ことにもなる。
【0011】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、上述したよう
に中間転写体に固着した離型剤が予備加熱手段により加
熱されることにより粒子状になって浮遊して作像ユニッ
トに到達するように流れ、その像担持体等の構成部品に
付着してしまうことを簡易かつ確実に防止することがで
きる画像形成装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の画像形成装置は、像担持体上に画像情報に
基づくトナー像を形成する作像ユニットと、この作像ユ
ニットで形成された後に転写されるトナー像を担持して
循環移動する中間転写体と、この中間転写体上のトナー
像を記録媒体に転写すると同時に定着させる転写定着装
置と、前記作像ユニットと転写定着装置の間で中間転写
体上のトナー像を予め加熱する予備加熱手段とを備え、
かつ、前記トナー像を構成するトナーとして離型剤入り
のトナーを使用する構成及び前記中間転写体上に離型剤
を塗布する手段を具備する構成のうち少なくとも一方を
採用する画像形成装置において、前記予備加熱手段によ
り加熱される前記中間転写体の部位側から前記作像ユニ
ットに到達し得るように流れる気流を当該作像ユニット
に到達させないように規制する気流規制手段を設けたこ
とを特徴とするものである。
【0013】本発明における上記気流規制手段は、上記
したような気流を作像ユニットに到達させないように規
制(阻止)することができる機能を発揮するものであれ
ば、その構成等について特に制約されるものではない
が、例えば、以下のような構成のものが挙げられる。す
なわち、気流規制手段は、前記予備加熱手段と前記作像
ユニットとの間に配設され、前記気流を遮断する気流遮
断部材であったり、あるいは、前記予備加熱手段と前記
作像ユニットの間に配設され、前記気流を当該作像ユニ
ットから離れる方向に流すためのエアーを吹き付けるエ
アー吹付け装置であったり、あるいは、前記気流を吸引
する吸気装置である。このうち上記吸気装置は、その設
置位置について特に制約されるものではないが、中間転
写体上のトナー像を予備加熱するために前記予備加熱手
段から発せられる熱を奪うことをより有効に抑制できる
という観点からすると、前記予備加熱手段と前記作像ユ
ニットの間が望ましい。
【0014】また、このような気流規制手段を設けた本
発明の画像形成装置は、前記作像ユニットにオゾン、ト
ナー等の浮遊物を吸引して回収する吸引回収装置が装備
されている場合、その吸引回収装置の動作を前記中間転
写体の停止時に連動して停止させることを特徴とするも
のである。
【0015】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1は、本発明
の実施の形態1に係るカラー画像形成装置の基本構成を
示す要部概要図である。このカラー画像形成装置は、画
像情報に基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シア
ン(C)、ブラック(K)の各色成分のトナー像をそれ
ぞれ形成する4つの作像ユニット10Y,10M,10
C,10Kと、この各作像ユニット10Y,10M,1
0C,10Kで形成される各トナー像が転写される中間
転写体としての中間転写ベルト20と、この中間転写ベ
ルト20上のトナー像を記録媒体としての記録用紙Pに
転写すると同時に定着させる転写定着装置30と、前記
作像ユニット10Kと転写定着装置30の間で中間転写
ベルト20上のトナー像を予備加熱する予備加熱装置4
0とで基本的に構成されている。図中の1点鎖線は記録
用紙Pの搬送経路であり、この記録用紙Pは図示されて
いない給紙装置から供給されるようになっている。
【0016】上記作像ユニット10Y、10M、10
C、10Kは、水平方向にそって一定の間隔をあけた並
列状態で配設されており、そのいずれも同様の構成から
なるものである。すなわち、各作像ユニット10はいず
れも、図2に示すように、図示しない回転駆動源により
矢印A方向に所定の速度で回転する像担持体としての感
光ドラム11と、この感光ドラム11の表面を一様に帯
電する帯電器12と、この帯電器12にて帯電された感
光ドラム11の表面に画像情報に対応した光Mを露光し
て静電潜像を形成する潜像形成装置13と、この潜像形
成装置13にて形成された感光ドラム11上の静電潜像
を所定の色のトナーを現像ロール14aを介して供給し
て現像する現像装置14と、感光ドラム1上のトナー像
を中間転写ベルト20に転写する一次転写器15と、こ
の転写後において感光ドラム11上の電荷を除去する除
電器16と、その感光ドラム11上に残留した未転写ト
ナーをクリーニングブレード17a等で除去して清掃す
るドラム用クリーニング装置17とでその主要部が構成
されている。
【0017】このうち、感光ドラム11は、無機感光材
料又は有機感光材料からなる感光層をドラムの外周面に
位置するように形成したものである。帯電器12として
は、コロナ放電器が使用されるが、帯電ロール等の接触
式の帯電装置であってもよい。潜像形成装置13は、半
導体レーザや発光ダイオード等の光源から発せられる光
Mを画像情報に応じて変調するとともに各種光学系を介
して感光ドラム11上に露光するように構成されるもの
である。また、この潜像形成装置13における画像情報
は、画像形成装置がプリンタである場合には、パーソナ
ルコンピュータ等の外部接続機器から入力されて画像処
理された後の画像情報が使用され、また、画像形成装置
が複写機である場合には、原稿読取装置から入力されて
画像処理された後の画像情報が使用される。現像装置1
4は、通常二成分現像装置が使用されるが、可能であれ
ば一成分現像装置を使用しても構わない。一次転写器1
5としては、コロナ放電式の転写器又はロール式の転写
器が使用される。
【0018】また、この各作像ユニット10において
は、現像装置14のトナーとして、イエロー、マゼン
タ、シアン等の色素を熱可塑性樹脂のバインダに含有さ
せて微粒状に成形し、その中に離型剤としてのワックス
(例えば、カルナバワックス:融点85℃)を5重量%
程度内添したワックス入りトナーを使用している。しか
も、この各作像ユニット10では、図示していないが、
帯電器12や一次転写器15等において電荷印加時に発
生するオゾンを吸引して回収するためのオゾン吸引回収
機構(吸気ダクト、吸引器、オゾン回収フィルターな
ど)や、現像装置14及びクリーニング装置17におい
て発生する浮遊トナーを吸引して回収するトナー吸引回
収機構(吸気ダクト、吸引器、トナー回収フィルターな
ど)などが設置されている。
【0019】上記中間転写ベルト20は、図示しない回
転駆動源により回転駆動する駆動ロール21、図示しな
い張力付与機構によりベルトを張るテンションロール2
2、従動回転してベルトを支持する複数の支持ロール2
3,24,25、26、27に張架されるとともに、そ
の支持ロール23と支持ロール24の間で前記各作像ユ
ニット10における感光ドラム11の転写位置を通過す
るような状態で配設されており、駆動ロール21によっ
て矢印B方向に循環移動するように回転させるようにな
っている。上記各支持ロールのうち、支持ロール23、
24は、4つの作像ユニット10の前後に配設されてお
り、これにより中間転写ベルト20が平滑な一次転写面
を形成するように支持される面出し用ロールとして使用
されるようになっている。また、支持ロール27は、中
間転写ベルト20が曲率半径の小さい状態で変曲して移
動するように配設されており、これにより後述する転写
定着後の記録用紙Pが中間転写ベルト20から自力で剥
離するように作用する剥離用ロールとして使用されるよ
うになっている。図中の符合28a,28bは、転写定
着後において中間転写ベルト20の表面に残留付着する
トナー等の不要物を除去するクリーニングロール対であ
る。クリーニングロール28aは、そのロール内部に加
熱ヒータが内設されており、これにより除去対象である
トナー等を加熱溶融させてロール表面に溶着させるよう
になっている。
【0020】また、この中間転写ベルト21としては、
ベルト基材上に表面層を積層形成した2層構造のものが
使用される。ベルト基材は、例えばカーボンブラックを
含有させた厚さ70μm程度のポリイミドフィルムであ
り、トナー像の感光ドラム11から中間転写ベルト20
に画像乱れなく良好に一次転写されるようにする観点か
ら、その体積抵抗率が1010Ωcm程度となるように調
整されている。なお、このベルト基材としては、この他
にも厚さが10〜300μm程度の耐熱性に優れたもの
であれば使用可能である。一方、表面層としては弾性層
からなるものが使用される。この表面層は、画像乱れの
ない良好な一次転写が行われるようにする観点からその
体積抵抗率が1014Ωcm程度となるように調整し、ま
た、転写定着時においてトナー像を介在させた状態での
中間転写ベルト20と記録用紙Pとの良好な密着性を確
保する観点からシリコーン共重合体を用いて形成するこ
とが好ましい。このシリコーン共重合体は、優れた弾性
を有し、また、常温でトナーに対して良好な粘着性を示
すとともに溶融して流動化した後のトナーに対して良好
な離型性を示すという表面特性が得られるため、表面層
の形成材料としては最適である。この例では、東レダウ
シリコーン社製のシリコーン共重合体(DX35−54
7A/B、ゴム硬度30度)を用いて厚さ50μmの表
面層を形成した。
【0021】上記転写定着装置30は、支持ロール25
と支持ロール26の間における中間転写ベルト20を挟
むような状態で対向配設される加熱ロール31と加圧ロ
ール32とでその主要部が構成されている。この加熱ロ
ール31及び加圧ロール32は、そのいずれも円筒状の
金属ロールのみ、又は円筒状の金属ロールとそのロール
面にシリコーンゴム等の耐熱弾性層を積層形成した構造
からなるものであって、その金属ロールの内部に加熱源
33が配設されている。また、この加熱ロール31と加
圧ロール32は、その両ロールの圧接部における加熱温
度がトナーの溶融温度(融点:Tm)以上の温度に保た
れるように加熱源33により加熱される。この例では、
加熱ロール31及び加圧ロール32として、アルミニウ
ム製の円筒ロール上に厚さ2mmのシリコーンゴム層を
積層して全体のロール外径が50mmとしたものを使用
し、加熱源32としてハロゲンランプを使用した。ま
た、両ロール31、32の押し付け力を調整してその圧
接部の幅が7.5mmとなるように設定した。なお、加
圧ロール32は、加熱源33を設けることにより、熱定
着機能を発揮するほか、中間転写ベルト20上の残留ト
ナーを除去するクリーニング機能も発揮するようになっ
ている。
【0022】また、この転写定着装置30は、上記加熱
ロール31及び加圧ロール32と前記剥離用の支持ロー
ル27の間において中間転写ベルト20ひいてはトナー
像及び記録用紙Pを冷却するための冷却体35が配設さ
れている。この例では、冷却体35として中間転写ベル
ト20の内周面に接触して熱を奪う放熱部材(例えば、
アルミニウム等からなるヒートシンク)を使用している
が、これ以外の構成からなる冷却体を適用することも可
能である。この冷却体35による冷却は、加熱ロール3
1及び加圧ロール32の圧接部を通過した後の中間転写
ベルト20に密着する記録用紙Pの表面温度がトナーの
溶融温度よりも低温となるよう設定される。図1におい
て符合37、38は転写定着装置30の転写定着部に導
入される記録用紙Pを搬送誘導したりあるいはその転写
定着後に剥離する記録用紙Pを搬送誘導する用紙ガイド
部材である。
【0023】上記予備加熱装置40は、図1や図3に示
すように、作像ユニット10Kとテンションロール22
との間における中間転写ベルト20の内周面に接触した
状態で配設された加熱体41からなるものである。この
加熱体41は、熱伝導率の良好な部材にて構成されるも
のであり、例えば、中間転写ベルト20の回転方向Bと
直行する幅方向の寸法とほぼ同じ長さ(幅)からなる複
数本のアルミニウム製単位ブロックを板状となるように
接合させた構造物にて形成されている。そして、この加
熱体41の加熱は、専用の加熱源を配設して行うように
構成してもよいが、この例では、加熱体41と前記した
冷却体35と(の各単位ブロックどうし)の間を複数本
のヒートパイプ42で連結して熱循環構造を形成するこ
とで行うように構成している。すなわち、この例の加熱
体41は、冷却体35が転写定着時に加熱される中間転
写ベルト20から熱を奪うと、その熱がヒートパイプ4
2の熱伝導作用により冷却体35に比べて低温状態にあ
る加熱体41側に伝えられることにより加熱されるよう
になっている。
【0024】また、この例では、予備加熱装置40の加
熱体41から発せられる熱が放散して加熱効率が低下す
るのを防止するため、中間転写ベルト20を挟んで加熱
体41とは反対側に断熱板45を配設している。この断
熱板45は、メラミン樹脂等からなる発泡板部材であ
り、中間転写ベルト20から所定の間隔をあけてベルト
面とほぼ平行した状態で固定配置される。また、前記テ
ンションロール22を、そのロール内部に加熱源を配設
することにより予備加熱ロールとして構成している。さ
らに、この画像形成装置では、図2に示すように、加熱
体41の上流側(中間転写ベルト20の回転方向Bに対
する上流側)端部位置41aでの温度をH1、加熱体4
1の下流側端部位置41bでの温度をH2、冷却体35
の上流側端部位置35aでの温度をH3、冷却体35の
下流側端部位置35bでの温度をH4とした場合、「H
1<H2,H3>H4,H1<H4,H2<H3」とい
う条件を満足するように加熱体41等の加熱特性や冷却
体35の冷却特性について設定している。
【0025】このような基本構成からなるカラー画像形
成装置では、次のようにしてカラー画像形成が行われ
る。
【0026】まず、各作像ユニット10において、矢印
A方向に回転する感光ドラム11が、帯電器12によっ
て所望の帯電電位となるように一様に帯電された後、そ
の帯電表面に潜像形成装置13から色分解された画像デ
ータに応じた光(例えばレーザビーム)Hが走査露光さ
れることによって所望の潜像電位からなる静電潜像が形
成され、しかる後、その潜像が現像装置14から供給さ
れる所定の色成分のトナーにより現像される。これによ
り、各感光ドラム11上にはイエロー、マゼンタ、シア
ン、ブラックの4色のトナー像が個別に形成される。そ
の後、各感光ドラム11上の4色のトナー像は、一次転
写部において転写装置15の静電的な転写作用により中
間転写ベルト20の表面に重ね合わせられるようにして
順次一次転写される。
【0027】次いで、中間転写ベルト20に一次転写さ
れたトナー像は、作像ユニット10(K)の下流側(中
間転写ベルト20の回転方向B側)近傍に位置する加熱
体41とテンションロール22を通過する際に、その加
熱体41及びテンションロール22の加熱作用により予
め加熱されて適度に溶融され、しかる後、転写定着装置
30に送り込まれる。そして、その中間転写ベルト20
上のトナー像は、転写定着装置30において、中間転写
ベルト20と加圧ロール32の間に供給される記録用紙
Pとともに加熱ロール31及び加圧ロール32により加
熱加圧され、これにより記録用紙P上に二次転写される
と同時に定着される。
【0028】このようにトナー像が二次転写された記録
媒体Pは、中間転写ベルト20の外周面に密着した状態
で剥離用の支持ロール27の存在する剥離位置まで搬送
されるが、この過程において冷却体35によって冷却さ
れる。この冷却により、加熱溶融されたトナーが十分に
凝集固化して記録用紙Pの表面に強い接着力で定着され
る一方、そのトナーが中間転写ベルト20から剥離しや
すい状態となる。そして、冷却された記録用紙Pは、上
記冷却位置において小径の支持ロール27による支持に
より小さな曲率半径で曲がって走行する中間転写ベルト
20から用紙自身の腰の強さ(剛性)により自力で剥離
する。この用紙剥離後の中間転写ベルト20は、そのベ
ルト上に残留する未転写トナーを含む残留物がクリーニ
ング装置28の加熱ロール28aに溶着されるようにし
て除去される。
【0029】このようにして記録媒体Pの片面に対して
フルカラー画像が形成される。この際、記録媒体Pに
は、特に中間転写ベルト20の表面平滑さがそのまま転
写面に転写されたような状態でトナー像が転写定着され
るため、光沢感に富んだ写真調の高品位のカラー画像が
得られる。また、この画像形成装置による白黒画像の形
成は、4つの作像ユニット10のうちブラック用作像ユ
ニット10Kのみが作動する点で異なる以外は上記カラ
ー画像形成動作とほぼ同じプロセスを経て行われる。
【0030】ところで、このカラー画像形成装置におい
ては、前記したようにトナーとしてワックス入りトナー
を使用しているため、そのワックスの離型作用により中
間転写ベルト20とトナーとの付着力が抑えられ、これ
により中間転写ベルト20へのトナーの残留付着に起因
したベルト表面の平滑性悪化が抑制され、もって画像形
成時の光沢の悪化が防止される。しかし、その一方で、
そのトナーに内添されたワックスが中間転写ベルト20
の表面に固着してしまい、この固着したワックスがその
後予備加熱装置40等により加熱されて気体粒子化する
ことにより微粒子となって浮遊するようになる。
【0031】また、この画像形成装置では、転写定着装
置30における加熱ロール31及び加圧ロール32の圧
接部における加熱温度を100〜180℃、予備加熱ロ
ールでもあるテンションロール22の加熱温度を170
℃にそれぞれ設定したうえで、予備加熱装置40の加熱
体41や冷却体35に関する前記各温度H1〜H4が、
例えばH1=60℃、H2=100℃、H3=105
℃、H4=65℃となるように設定されている。これに
より、中間転写ベルト20には、加熱体41をはじめテ
ンションロール22を通過する際に、トナーに内添され
ているワックスの融点(85℃)を上回る温度が加えら
れることになる。このため、前記したような中間転写ベ
ルト20に固着したワックスは、その高温の加熱により
気体粒子化して浮遊するようになる。
【0032】さらに、この画像形成装置では、図4に点
線矢印で示すように、予備加熱装置40の加熱体41の
上方において気流が発生している。これは、中間転写ベ
ルト20と断熱板45の間の空間内に発煙源Qを設置す
るとともに、作像ユニット10、中間転写ベルト20、
転写定着装置30及び予備加熱装置40を作動させたと
きに、その発煙源Qから出る煙の流れを調べた結果であ
る。ちなみに、煙は、当初、加熱体41の上流側及び下
流側における温度差(勾配)による自然対流を起こすよ
うに流れていたが、中間転写ベルト20と断熱板45の
間の空間内に充満した段階になると、断熱板45の上流
側端部及び下流側端部における開放部から出るように流
れることが確認された。そして、その断熱板45の上流
側端部から流れ出る煙(気流)の一部は、作像ユニット
10Kのある側でオゾン及びトナー吸引回収機構による
吸引作用により形成されている気流に乗るようにして当
該作像ユニット10K等の内部へ向けて流れ込むことが
観察された。このため、前記した気体粒子化して浮遊す
るワックス粒子が、この作像ユニット10K側に向けて
流れる気流に乗って運ばれることにより、作像ユニット
10の感光ドラム11等に到達して付着する可能性が高
いことが判明した。
【0033】そこで、この画像形成装置においては、予
備加熱手段40により加熱される中間転写ベルト20の
部位側から作像ユニット10(この例では主に10K)
に到達し得るように流れる気流を、その作像ユニット1
0に到達させないように規制する以下のような気流規制
手段50を設けている。
【0034】この実施の形態1では、図5に示すよう
に、気流規制手段50として気流遮断部材51を設け
た。この気流遮断部材51は、加熱体41と作像ユニッ
ト10Kの間に位置する断熱板45の上流側端部45a
に、例えば鉛直状態で(その幅方向全域にわたって)接
合するように取り付けたものであり、その遮断部材下部
側によって断熱板の上流側端部45aにおける開放部を
(中間転写ベルト20との間に所定の隙間をあけた状態
で)ほぼ塞ぎ、また、その遮断部材上部側によって作像
ユニット10Kとの間を少し仕切るような状態で配設さ
れている。また、この気流遮断部材51は、金属材料や
合成樹脂材料等からなる板状部材で形成することができ
るが、望ましくは加熱体41の熱の放散による加熱効率
の低下を防止できる等の観点から、断熱板45と同様に
断熱効果が得られるような材質等で構成する。
【0035】このような気流遮断部材51を設けたこと
により、加熱体41により加熱されて暖められた中間転
写ベルト20と断熱板45の間にある空気は、図5に点
線矢印で示すように、断熱板の上流側端部45aと中間
転写ベルト20との間における開放域が気流遮断部剤5
1の下部により塞がれているため、その断熱板の下流側
端部45bにおける開放域側から流れ出るようになる。
また、その開放域側から流れ出た後に作像ユニット10
K側に向けて流れる気流があっても、その気流は気流遮
断部剤51の上部により遮断される。これにより、作像
ユニット10Kに到達するように流れる気流がほとんど
存在しないようになる。これにより、前記した気体粒子
化して浮遊するワックス粒子が気流に乗って作像ユニッ
ト10Kに到達するように運ばれ、最終的にその作像ユ
ニット10等における感光ドラム11等の部品に付着し
てしまうことが防止される。
【0036】従って、この画像形成装置では、気流遮断
部材51を設けたことにより作像ユニットの部品への離
型剤付着に起因した転写むらや濃度低下などが発生する
ことがなく、光沢感に富んだ高品位な画像の形成を行う
ことができる。
【0037】[実施の形態2]図6は、気流規制手段5
0としてエアー吹付け装置53を設けた他の実施の形態
に係る画像形成装置の要部を示すものである。この画像
形成装置は、気流規制手段50を変更した以外は実施の
形態1に係る画像形成装置と同じ構成からなるものであ
る。
【0038】上記エアー吹付け装置53は、予備加熱装
置40と作像ユニット10Kの間に位置する断熱板45
の上流側端部45aに、中間転写ベルト20と断熱板4
5の間にその断熱板45の下流側端部45b側に向けて
流れるようなエアーを吹き付けるように設けられてい
る。このエアー吹付け装置51は、送風ファンを断熱板
の上流側端部45aに断熱板45の幅方向全域にわたっ
て直接配置して構成したり、あるいは、断熱板45の幅
方向全域にわたって送風ダクトを配置し、その送風ダク
トの上流側端部に送風ファンを取り付けて構成される。
このエアー吹付け装置53により吹付けるエアーの風力
は、中間転写ベルト20と断熱板45の間に存在する空
気をその断熱板45の下流側端部にむけて緩やかに流す
ことができる程度の弱いものであればよい。断熱板の上
流側端部45aに直接配置する送風ファンとしては、軸
流型ファン(シロッコファン)等が使用される。また、
断熱板の上流側端部45aに送風ファンを直接配置する
場合は、その吸気側(作像ユニットがある側)に新たな
気流が発生することを回避するため、吸気ダクトを設け
て画像形成装置の外からエアーを取り入れるように構成
することが好ましい。さらに、送風ダクトを使用してエ
アー吹付け装置53を構成する場合は、その断熱板の幅
方向におけるエアーの吹付け量が均一となるようにダク
ト開口部の寸法形状を設定する。
【0039】このようなエアー吹付け装置53を設けた
ことにより、加熱体41により加熱されて暖められた中
間転写ベルト20と断熱板45の間にある空気は、図6
に点線矢印で示すように、断熱板の上流側端部45a側
から吹き付けられるエアー吹付け装置53からのエアー
により、その断熱板の下流側端部45b側にむけて流
れ、かかる端部45bと中間転写ベルト20との間にお
ける開放域側から流れ出るようになる。これにより、作
像ユニット10Kに到達するように流れる気流がほとん
ど存在しないようになる。これにより、前記した気体粒
子化して浮遊するワックス粒子が気流に乗って作像ユニ
ット10Kに到達するように運ばれ、最終的にその作像
ユニット10等における感光ドラム11等の部品に付着
してしまうことが防止される。
【0040】従って、この画像形成装置では、エアー吹
付け装置53を設けたことにより作像ユニットの部品へ
の離型剤付着に起因した転写むらや濃度低下などが発生
することがなく、光沢感に富んだ高品位な画像の形成を
行うことができる。
【0041】[実施の形態3]図7は、気流規制手段5
0として吸気装置55を設けた他の実施の形態に係る画
像形成装置の要部を示すものである。この画像形成装置
は、気流規制手段50を変更した以外は実施の形態1に
係る画像形成装置と同じ構成からなるものである。
【0042】上記吸気装置55は、断熱板45の下流側
端部45bと中間ベルト20との間における開放域に、
中間転写ベルト20と断熱板45の間に存在する気流
(空気)を吸引するように設けられている。この吸気装
置55は、吸気ファンを断熱板の下流側端部45bの幅
方向全域にわたって直接配置して構成したり、あるい
は、断熱板45の下流側端部45bの幅方向全域にわた
って吸気ダクトを配置し、その吸気ダクトの下流側端部
に吸気ファンを取り付けて構成される。この吸気装置5
5により吸引する際の吸引力は、中間転写ベルト20と
断熱板45の間に存在する空気がその断熱板の下流側端
部45bにむけて緩やかに流れるように移動する程度の
ものあればよい。断熱板の下流側端部45bに直接配置
する送風ファンとしては、軸流型ファン(シロッコファ
ン)等が使用される。また、吸気ダクトを使用して吸気
装置55を構成する場合は、その断熱板の幅方向におけ
るエアーの吸引力が均一となるようにダクト開口部の寸
法形状を設定する。
【0043】このような吸気装置55を設けたことによ
り、加熱体41により加熱されて暖められた中間転写ベ
ルト20と断熱板45の間にある空気は、図7に点線矢
印で示すように、断熱板の下流側端部45b側から吸気
する吸気装置55による吸引力により、その断熱板の下
流側端部45b側にむけて流れ、かかる端部45bと中
間転写ベルト20の間における開放域側から流れ出るよ
うになる。これにより、作像ユニット10Kに到達する
ように流れる気流がほとんど存在しないようになる。こ
れにより、前記した気体粒子化して浮遊するワックス粒
子が気流に乗って作像ユニット10Kに到達するように
運ばれ、最終的にその作像ユニット10等における感光
ドラム11等の部品に付着してしまうことが防止され
る。
【0044】従って、この画像形成装置では、吸気装置
55を設けたことにより作像ユニットの部品への離型剤
付着に起因した転写むらや濃度低下などが発生すること
がなく、光沢感に富んだ高品位な画像の形成を行うこと
ができる。
【0045】[実施の形態4]図8は、気流規制手段5
0として吸気装置57を設けた他の実施の形態に係る画
像形成装置の要部を示すものである。この画像形成装置
は、吸気装置57を異なった位置に配置した以外は実施
の形態3に係る画像形成装置と同じ構成からなるもので
ある。
【0046】すなわち、上記吸気装置57は、予備加熱
装置40と作像ユニット10Kの間に位置する断熱板4
5の上流側端部45aの上面に、中間転写ベルト20と
断熱板45の間に存在する気流(空気)を吸引するよう
に設けた以外は前記吸気装置55とほぼ同様の構成から
なるものである。また、この吸気装置57も、前記吸気
装置55とほぼ同様に、吸気ファンを断熱板の下流側端
部45aの幅方向全域にわたって直接配置して構成した
り、あるいは、断熱板の上流側端部45aの幅方向全域
にわたって吸気ダクトを配置し、その吸気ダクトの下流
側端部に吸気ファンを取り付けて構成される。この吸気
装置57により吸引する際の吸引力は、中間転写ベルト
20と断熱板45の間に存在する空気がその断熱板の上
流側端部45aにむけて緩やかに流れるように移動する
程度の弱いものであればよい。
【0047】このように断熱板の上流側端部45aの上
面に吸気装置57を設けたことにより、加熱体41によ
り加熱されて暖められた中間転写ベルト20と断熱板4
5の間にある空気は、図8に点線矢印で示すように、断
熱板の上流側端部45aから吸気する吸気装置57によ
る吸引力により、その断熱板の上流側端部45a側にむ
けて流れた後、かかる端部45aと中間転写ベルト20
の間における開放域側から流れ出ると同時に吸引される
ようになる。これにより、作像ユニット10Kに到達す
るように流れる気流がほとんど存在しないようになる。
これにより、前記した気体粒子化して浮遊するワックス
粒子が気流に乗って作像ユニット10Kに到達するよう
に運ばれ、最終的にその作像ユニット10等における感
光ドラム11等の部品に付着してしまうことが防止され
る。また、このような位置に吸気装置47を配設した場
合には、前記断熱板の下流側端部45b側に配設した吸
気装置55に比べて、中間転写ベルト20上のトナー像
を予備加熱するために予備加熱手段40の加熱体41か
ら発せられる熱をその吸引力により奪うことが少ないと
いう利点がある。これにより、トナー像の良好な予備加
熱を実現するうえで有利である。
【0048】従って、この画像形成装置では、吸気装置
57を設けたことにより作像ユニットの部品への離型剤
付着に起因した転写むらや濃度低下などが発生すること
がなく、光沢感に富んだ高品位な画像の形成を行うこと
ができる。
【0049】[実施の形態5]この実施の形態は、前記
実施の形態1〜4に係る各画像形成装置において、各気
流規制手段50を設けることに加え、前記した作像ユニ
ット10に装備されているオゾン吸引回収機構及びトナ
ー吸引回収機構の動作を、中間転写ベルト20の停止時
に連動して停止させるように制御する構成としたもので
ある。
【0050】この場合、オゾン吸引回収機構及びトナー
吸引回収機構の動作の停止タイミングは、中間転写ベル
ト20の停止タイミングに完全に同期させてもよいが、
中間転写ベルト20の停止タイミングよりも所定の時間
だけ遅らせたタイミングとしてもよい。いずれの停止タ
イミングの場合であっても、エアー吹付け又は吸気とい
う動作を伴う気流規制手段53,55,57の動作は、
オゾン吸引回収機構及びトナー吸引回収機構の動作を停
止させた後も、所定の時間だけ継続させておくことが好
ましい。
【0051】このようにオゾン吸引回収機構及びトナー
吸引回収機構の動作を中間転写ベルト20の停止時に連
動して停止させた場合には、かかるオゾン吸引回収機構
及びトナー吸引回収機構の吸引作用に発生していた作像
ユニット10に向かう気流が少なくなり、このため各気
流規制手段50による気流の規制作用がより確実に発揮
されるようになる。これにより、作像ユニット10Kに
到達するように流れる気流がまったく存在しないように
なる。
【0052】従って、画像形成装置では、気流規制手段
を設けるとともにオゾン吸引回収機構及びトナー吸引回
収機構の動作を停止させるようにしたことにより作像ユ
ニットの部品への離型剤付着に起因した転写むらや濃度
低下などが発生することがなく、光沢感に富んだ高品位
な画像の形成を行うことができる。
【0053】[評価試験]次に、実施の形態4に係る画
像形成装置を用いてテスト用画像(20%のハーフトー
ン画像)のプリントを行い、そのプリント枚数が100
0枚、5000枚及び100000枚になった各時点に
おける作像ユニット内の汚れと得られた画像の転写むら
とについて調べた。また比較例として、気流規制手段を
設けない場合の画像形成装置(図1、4)を用いて同様
の試験を行った。このときの結果を以下の基準で評価し
たものを図9に示す。ちなみに、作像ユニットの汚れが
グレード0,1であれば、ワックス等の付着物がないも
のと認められるととともに、転写むらも問題がないレベ
ルであると認められる。
【0054】作像ユニットの汚れについては、各プリン
ト枚数に到達した時点において感光ドラム11、潜像形
成装置13の出光部ガラス等の各機能部品表面における
ワックス等の付着物の付着状態を目視及びルーペ(倍
率:25〜50倍)で観察し、以下のようなグレード基
準で評価した。 グレード0:目視及びルーペのいずれでも付着物が確認
できない。 グレード1:ルーペでは付着物が少し確認されるが、目
視では確認できない。 グレード2:目視及びルーペのいずれでも付着物が少し
確認できる。 グレード3:目視のみで付着物がある程度確認できる。
【0055】転写むらについては、各プリント枚数に到
達した時点において得られたプリントサンプルの表面を
目視及びルーペ(倍率:25〜50倍)で観察し、以下
のようなグレード基準で評価した。 グレード0:目視及びルーペのいずれでも転写むらが確
認できない。 グレード1:ルーペでは転写むらが少し確認されるが目
視では確認できない。 グレード2:目視及びルーペのいずれでも転写むらが少
し確認できる。 グレード3:目視のみで転写むらがある程度確認でき
る。
【0056】[他の実施の形態]実施の形態1〜5にお
いては、そのいずれの場合も、気体粒子化して浮遊する
ワックス粒子が少なくとも画像形成装置の外に出るのを
防ぐため、そのワックス粒子を捕集するためのフィルタ
ーを適宜設置することが必要である。かかるフィルター
は、気流が画像形成装置の外に最終的に流れ出る部位に
設置すればよいが、それに加えて前記断熱板45の上流
側端部45a付近又はその下流側端部45b付近に流れ
出る気流を通過させるような状態で設置するようにして
もよい。また、実施の形態3〜4のような吸気装置5
5,57を使用する場合には、その吸気装置の吸気口な
どに上記フィルターを取り付けるようにしてもよい。
【0057】また、実施の形態1〜5においては、中間
転写ベルト20のトナー付着による表面平滑性の悪化を
解消するため、離型剤入りトナーを使用することに代え
て又は離型剤入りトナーを使用することに加えて、中間
転写ベルト20の外周面に離型剤を塗布する離型剤塗布
装置を配設するように構成してもよい。この離型剤塗布
装置を設けた場合であっても、その装置により塗布され
る離型剤が中間転写ベルト20上で固着した後に予備加
熱装置40に加熱されることにより気体粒子化して浮遊
するようになり、それが作像ユニット10に到達するよ
うに流れる気流に乗って最終的に作像ユニット10の部
品に付着する可能性があるが、かかる不具合の発生は前
記した各気流規制手段50等により同様にして防止され
る。
【0058】さらに、実施の形態1〜5においては、作
像ユニットとして、1つの感光ドラム11を用い、その
感光ドラム11上に前記した複数色のトナー像をその色
の現像が可能な現像装置により順次形成するように構成
したものを適用してもよい。また、作像ユニットにおけ
る感光ドラムを感光ベルトに変更しても構わない。さら
に、中間転写ベルト20を中間ドラムとしてもよい。ま
た、予備加熱装置40は、加熱体41を中間転写ベルト
20の外側に配置するものであってもよい。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像形成
装置によれば、離型剤入りのトナーを使用する構成及び
中間転写体上に離型剤を塗布する手段を具備する構成の
うち少なくとも一方を採用した場合であっても、気流規
制手段などを設けたことにより、かかる離型剤が中間転
写体上に固着した後に予備加熱手段により加熱されて浮
遊し、その離型剤の粒子が作像ユニットの部品に付着し
てしまうことに起因した転写むらや濃度低下などが発生
することがなくなり、光沢感に富んだ高品位な画像を形
成することが可能となる。また、離型剤の粒子が作像ユ
ニットの部品に付着した場合の当該部品の清掃や交換な
どが不要となり、この結果、メンテナンス工数やコスト
の削減化も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1に係るカラー画像形成装置の基
本的な構成を示す概要図。
【図2】 作像ユニットの基本的な構成を示す概要図。
【図3】 予備加熱装置及び転写定着装置の構成を示す
概要図。
【図4】 予備加熱装置から作像ユニットにかけての部
位における気流の状態を調べた結果を示す説明図。
【図5】 実施の形態1における気流規制手段(気流遮
断部材)の構成及びその気流規制効果を示す要部説明
図。
【図6】 実施の形態2における気流規制手段(エアー
吹付け装置)の構成及びその気流規制効果を示す要部説
明図。
【図7】 実施の形態3における気流規制手段(吸気装
置)の構成及びその気流規制効果を示す要部説明図。
【図8】 実施の形態4における気流規制手段(吸気装
置)の構成及びその気流規制効果を示す要部説明図。
【図9】 作像ユニット内の汚れと得られた画像の転写
むらに関する試験結果を示す図。
【図10】 従来の予備加熱手段を備えた画像形成装置
を示す概略図。
【符号の説明】
10Y,10M,10C,10K…作像ユニット、11
…感光ドラム(潜像担持体)、20…中間転写ベルト
(中間転写体)、30…転写定着装置、40…予備加熱
装置、50…気流規制手段、51…気流遮断部材、53
…エアー吹付け装置、55,57…吸気装置、P…記録
用紙(記録媒体)。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H027 DA11 DE07 EA12 EC06 ED24 ED25 EE02 EF13 JA02 JA03 JA11 JA12 JB12 JB13 JB19 JB20 JB23 JC03 JC08 2H032 AA14 AA15 BA09 BA21 BA23 BA25 BA30 CA04 CA13 CA14 2H033 AA41 BA02 BA27 BA29 BB03 BB12 BB22 BB24 BB28 BE09 2H078 AA08 AA39 CC06 DD51 DD57 DD58 DD73 DD75

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体上に画像情報に基づくトナー像
    を形成する作像ユニットと、この作像ユニットで形成さ
    れた後に転写されるトナー像を担持して循環移動する中
    間転写体と、この中間転写体上のトナー像を記録媒体に
    転写すると同時に定着させる転写定着装置と、前記作像
    ユニットと転写定着装置の間で中間転写体上のトナー像
    を予め加熱する予備加熱手段とを備え、かつ、前記トナ
    ー像を構成するトナーとして離型剤入りのトナーを使用
    する構成及び前記中間転写体上に離型剤を塗布する手段
    を具備する構成のうち少なくとも一方を採用する画像形
    成装置において、 前記予備加熱手段により加熱される前記中間転写体の部
    位側から前記作像ユニットに到達し得るように流れる気
    流を当該作像ユニットに到達させないように規制する気
    流規制手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記気流規制手段が、前記予備加熱手段
    と前記作像ユニットとの間に配設され、前記気流を遮断
    する気流遮断部材である請求項1に記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 前記気流規制手段が、前記予備加熱手段
    と前記作像ユニットの間に配設され、前記気流を当該作
    像ユニットから離れる方向に流すためのエアーを吹き付
    けるエアー吹付け装置である請求項1に記載の画像形成
    装置。
  4. 【請求項4】 前記気流規制手段が、前記気流を吸引す
    る吸気装置である請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記吸気装置を、前記予備加熱手段と前
    記作像ユニットの間に配設する請求項4に記載の画像形
    成装置。
  6. 【請求項6】 前記作像ユニットにオゾン、トナー等の
    浮遊物を吸引して回収する吸引回収装置が装備されてい
    る場合、その吸引回収装置の動作を前記中間転写体の停
    止時に連動して停止させる請求項1〜5のいずれかに記
    載の画像形成装置。
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