JP2002122765A

JP2002122765A - 光ファイバユニットの製造方法

Info

Publication number: JP2002122765A
Application number: JP2000313389A
Authority: JP
Inventors: Keiko Mitsuhashi; 恵子三ツ橋; Tetsuo Hayano; 哲雄早野; Takeshi Shimomichi; 毅下道; Keiji Ohashi; 圭二大橋
Original assignee: Fujikura Ltd
Current assignee: Fujikura Ltd
Priority date: 2000-10-13
Filing date: 2000-10-13
Publication date: 2002-04-26

Abstract

(57)【要約】【課題】光ファイバ心線を中心抗張力線の周りに撚り合
わせ、予じめ紫外線硬化型樹脂で上記心線を濡らし、一
体化材として用いる紫外線硬化型樹脂を塗布したのち、
紫外線照射装置に送って紫外線を照射し、上記一体化材
を硬化する光ファイバユニットの製造方法において、上
記光ファイバユニットの上記心線が上記一体化材中に浮
き上がり、上記心線の層心径が変化し、上記光ファイバ
ユニットの伝送特性の劣化が引き起こされないようにす
ることを課題とする。【解決手段】上記一体化材としての紫外線硬化型樹脂１
０を塗布する前に、粘度が１Ｐａ・ｓ以下の濡らし用樹
脂６で上記心線４を濡らすようにした光ファイバユニッ
トの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、光海底ケーブルなど
の光ケーブルに用いられる光ファイバユニットを製造す
る方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】図３は光ファイバユニットの製造方法を
説明するための概略図であり、図４は従来の製法で光フ
ァイバユニットを製作したときのユニット断面図であ
る。従来、この種の光ファイバユニットの製造は、図３
に示すように、銅メッキ鋼線、ガラス繊維強化プラスチ
ック製ロッドなどからなる中心抗張力線２０の周囲に複
数本の光ファイバ心線２２、２２・・・を心線送り出し
部２４を回転させることで撚り合わせ、これを心線集合
部２６に送り込み、ここで一体化材となる紫外線硬化型
樹脂２８を塗布するようにしていた。そして最後に、こ
のものを紫外線照射装置３０に送り、ここで紫外線を照
射し、一体化材となる紫外線硬化型樹脂２８を硬化する
方法が行われている。上記した従来の製法は、光ファイ
バ心線２２が心線集合部２６内の集合ダイスに直接触れ
るので、光ファイバ心線２２が摩擦によりダメージを受
ける恐れがあり、その対策として、光ファイバ心線２２
が集合ダイスに投入される前に、一体化材として用いる
紫外線硬化型樹脂２８で上記心線２２をあらかじめ濡ら
しておくことが知られていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記図３に示したよう
に、一体化材として用いられる紫外線硬化型樹脂で光フ
ァイバ心線２２をあらかじめ濡らすようにしておけば、
上記心線の周りに上記樹脂が行き渡り、上記心線２２の
集合ダイスから受けるダメ−ジは防げるが、その濡らし
用の樹脂の粘度が適当でない場合には、上記濡らし用の
樹脂が中心抗張力線２０と心線２２との間に不必要に入
り込んだ状態で一体化されてしまい、図４に示すよう
に、中心抗張力線２０の周りに上記心線２２が不均一
に、即ち、上記心線２２の一部が浮き上がった状態の配
列となり、層心径が長手方向で変動する。なお、濡らし
用の樹脂の粘度が高くなると、集合点においても上記心
線下（中心抗張力線との間）に回り込んだ樹脂が抜ける
ことができず、上記心線を一体化材中で浮き上がらせて
しまったまま硬化し、上記心線の配列が乱れ、上記のよ
うな層心径の変動が引き起こされ、光ファイバユニット
の伝送特性が劣化するという問題点があった。本発明は
上記した光ファイバユニットの製造過程における問題点
に鑑みなされたものであって、濡らし用の樹脂として粘
度の小さいものを用いることで、上記心線の浮き上がり
を抑え、層心径が一定になるようにすることが、本発明
の課題である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この課題を達成するため
に、請求項１に係る発明は、中心抗張力線の周囲に複数
本の光ファイバ心線を撚り合わせ、この上に紫外線硬化
型樹脂からなる一体化材を塗布したのち、紫外線照射装
置に送って紫外線を照射し、一体化材を硬化する光ファ
イバユニットの製造方法において、前記一体化材を塗布
する前に、粘度が１Ｐａ・ｓ以下の濡らし用樹脂で上記
心線を濡らすようにしたものである。

【０００５】

【作用】本発明の請求項１に係る発明によると、一体化
材を塗布する前に、粘度が１Ｐａ・ｓ以下の濡らし用樹
脂で光ファイバ心線を濡らすので、集合ダイスとの摩擦
による上記心線のダメージは防ぐことができ、しかも濡
らし用の樹脂の粘度が１Ｐａ・ｓと小さいことから、上
記心線の下に濡らし用の樹脂が回り込んだとしても、上
記心線を浮き上がらせるまでには至らず、上記心線の配
列乱れはない。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の実施例を図１及び図２に基づ
いて説明する。図１は請求項１に係る本発明の光ファイ
バユニットの製造方法を説明するための概略図であり、
図２は本発明の製法で光ファイバユニットを製作したと
きのユニット断面図を示す。図１において、中心抗張力
線２の周囲に複数本の光ファイバ心線４、４・・・を撚
り合わせ、この上にあらかじめ濡らし用樹脂６を塗布
し、集合ダイスがある心線集合部８で紫外線硬化型樹脂
１０を一体化材として塗布したのち、紫外線照射装置１
２に送って紫外線を照射し、一体化材を硬化することで
光ファイバユニットが製作される。濡らし用樹脂の粘度
は１Ｐａ・ｓ以下の紫外線硬化型樹脂であり、一体化材
として用いる樹脂より粘度は小さい。このように、一体
化材を塗布する前に、粘度が１Ｐａ・ｓ以下の濡らし用
樹脂で上記心線を濡らすようにしたので、光ファイバ心
線４の集合ダイスに対する滑りが確保される。また、濡
らし用樹脂の粘度が小さいことから、光ファイバ心線４
を中心抗張力線２から浮き上がらせるような作用は起き
ず、紫外線照射装置１２によって紫外線を照射した後
は、図２に示すように光ファイバ心線４、４・・・の配
列乱れはなく、中心抗張力線２の外周に均等に配置され
る。しかし、粘度が１Ｐ・ｓを越えると、上記心線の配
列の乱れが出始めることが実験で判明している。

【０００７】

【発明の効果】以上の通り、本発明は、紫外線硬化型樹
脂である一体化材を光ファイバ心線に塗布する前に、粘
度が１Ｐａ・ｓ以下の濡らし用樹脂で上記心線を濡らす
ので、集合ダイスとの摩擦による上記心線のダメージは
防ぐことができ、しかも濡らし用の樹脂の粘度が１Ｐａ
・ｓと小さいことから、上記心線の下に濡らし用の樹脂
が回り込んだとしても、中心抗張力線より上記心線を浮
き上がらせるまでには至らず、上記心線の配列乱れは生
じない。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１に係る本発明の光ファイバユニットの
製造方法を説明するための概略図である。

【図２】請求項１に係る本発明の製法で光ファイバユニ
ットを製作したときの光ファイバユニット断面図であ
る。

【図３】従来の光ファイバユニットの製造方法を説明す
るための概略図である。

【図４】従来の製法で光ファイバユニットを製作したと
きの光ファイバユニット断面図である。

【符号の説明】

２・・・中心抗張力線４・・・光ファイバ心線６・・・濡らし用樹脂８・・・心線集合部１０・・・紫外線硬化型樹脂１２・・・紫外線照射装置２０・・・中心抗張力線２２・・・光ファイバ心線２４・・・心線送り出し部２６・・・心線集合部２８・・・紫外線硬化型樹脂３０・・・紫外線照射装置

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者下道毅千葉県佐倉市六崎1440番地株式会社フジクラ佐倉事業所内 (72)発明者大橋圭二千葉県佐倉市六崎1440番地株式会社フジクラ佐倉事業所内Ｆターム(参考） 2H001 BB06 DD04 KK02 KK06 KK22 MM01 MM05 MM09

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】中心抗張力線の周囲に複数本の光ファイバ
心線を撚り合わせ、この上に紫外線硬化型樹脂からなる
一体化材を塗布したのち、紫外線照射装置に送って紫外
線を照射し、一体化材を硬化する光ファイバユニットの
製造方法において、上記一体化材を塗布する前に、粘度
が１Ｐａ・ｓ以下の濡らし用樹脂で上記心線を濡らすよ
うにしたことを特徴とする光ファイバユニットの製造方
法。