JP2002122244A - 軸封装置 - Google Patents

軸封装置

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JP2002122244A
JP2002122244A JP2000315518A JP2000315518A JP2002122244A JP 2002122244 A JP2002122244 A JP 2002122244A JP 2000315518 A JP2000315518 A JP 2000315518A JP 2000315518 A JP2000315518 A JP 2000315518A JP 2002122244 A JP2002122244 A JP 2002122244A
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JP
Japan
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screw sleeve
ring
shaft
divided
rotating shaft
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JP2000315518A
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English (en)
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Masanori Futai
正則 二井
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/16Sealings between relatively-moving surfaces
    • F16J15/164Sealings between relatively-moving surfaces the sealing action depending on movements; pressure difference, temperature or presence of leaking fluid

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Sealing Devices (AREA)
  • Accessories For Mixers (AREA)
  • Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 組立てが容易で、酢化機等でのドープの漏出
を防止し得る軸封装置を提供する。 【解決手段】 ハウジングを貫通する回転軸2の貫通部
近傍に、スパイラル状の溝16を外周に有するスクリュ
ースリーブ12を取付け、回転軸2と一体回転するスク
リュースリーブ12により機内のドープを機内側に押し
戻すようにしてシールする。上記スクリュースリーブ1
2は周方向に2分割、軸方向に3分割して形成され、こ
れら分割部品18・20・24・26・33・35を相
互に締結して回転軸2の外周に略円筒状に組付ける。こ
の組付け作業は、回転軸2を支持する軸受装置とハウジ
ングとの間で、回転軸2の径方向外方から行うことが可
能で、軸受装置などを分解せずとも容易に組付けること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば酢酸綿の製
造工程における酢化機などの回転機器に用いられる軸封
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11(a)(b)および図12に、酢酸
綿の製造工程における酢化機として用いられている2軸
のニーダーを示している。このニーダーには、捏和室を
囲う本体ハウジング1を貫通する2本の回転軸2・2が
設けられている。これら回転軸2・2に、電動機3の駆
動力が、減速機4と、ギヤケーシング5・5内に配置さ
れている歯車列6とを介して伝達され、本体ハウジング
1内で攪拌翼7が回転して、この本体ハウジング1内に
投入されたセルロース誘導体の高粘度溶液(以下、ドー
プという)が捏和される。
【0003】なお、各回転軸2・2は、本体ハウジング
1を挟んで両側でそれぞれ軸受装置8…によって支持さ
れている。そして、本体ハウジング1を各回転軸2・2
が貫通する計4箇所の貫通部位9…には、従来、図13
に示すように、グランドパッキン10が収納されたスタ
フィングボックス11が設けられて、回転軸2と本体ハ
ウジング1との間の軸封が行われている。
【0004】しかしながら、回転軸2と本体ハウジング
1との間の軸封を、上記のようにグランドパッキン10
で行う従来構成では、このパッキン10がすぐに摩耗し
て、これの交換を頻繁に行うことが必要になっている。
つまり、高粘度品のドープの攪拌を行う回転機器では、
パッキン10にドープがかみ込んでこれが摩耗促進剤と
して作用し、このために、パッキン10が短時間のうち
に摩耗する。この結果、頻繁に運転を停止させてパッキ
ン10の交換を行うことが必要になっており、このため
に生産性が低下するという不具合が生じている。
【0005】ところで、上記のようなパッキン10に代
わる軸封装置としてメカニカルシールがある。これは、
回転軸に取付けられる回転環と、本体ハウジング側に取
付けられる静止環とを備え、これらは、例えば超硬合金
やセラミックス等の耐摩耗性に優れた材料で形成され
る。これら回転環と静止環とを軸方向に相互に当接さ
せ、回転軸の回転に伴って端面が相対的に摺動する状態
としてシールされる。
【0006】しかしながら、このようなメカニカルシー
ルを前記した酢化機のような回転機器に設けてシールし
ようとしても、このメカニカルシールにおける上記のよ
うな回転環と静止環とに高粘度のドープが付着するとこ
れらの相対的な摺動状態が損なわれ、この結果、シール
性の低下が生じて、このメカニカルシールだけでは安定
したシール性を維持できなくなる。
【0007】そこで、このようなメカニカルシールを設
ける場合に、このメカニカルシールよりも機内側に、ス
パイラル状の溝が外周に形成された円筒形のスクリュー
スリーブを回転軸に取付け、機内からメカニカルシール
側に向かうドープを、回転軸と一体回転するスクリュー
スリーブの上記スパイラル状の溝によって機内に押し戻
すようにすることが考えられる。このようなスクリュー
スリーブとメカニカルシールとを併用した軸封装置を設
けることにより、ドープがメカニカルシールにまで達し
ないようにすることで、全体としてより完全なシール性
を得ることが可能となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ように高粘度品を捏和するニーダー等の回転機器では、
回転軸にスクリュースリーブを取付けようとしても、そ
の取付作業や、またメンテナンス時の取外し作業に多大
な労力が必要になるという問題が生じる。すなわち、ス
クリュースリーブの例えば取付け作業では、このスクリ
ュースリーブを回転軸の端面の位置でこの回転軸に外嵌
させ、その後、これを、回転軸が本体ハウジングを貫通
する箇所まで回転軸に沿って移動させて固定することが
必要となる。このためには、この間で回転軸に取付けら
れている歯車や、回転軸を支持している軸受装置を解体
して取外すことが必要となる。この結果、スクリュース
リーブの取付け・取外し作業が煩雑になり、また、歯車
や軸受装置等の機器の組立後にも、その調整作業に多大
な労力や時間を要して、かえって生産性が低下するおそ
れを生じる。
【0009】本発明は、上記した問題点に鑑みなされた
ものであって、その目的は、回転軸への取付け取外しを
簡単に行え、これによって回転機器の稼働率を上げて生
産性を向上し得る軸封装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで本発明の請求項1
の軸封装置は、ハウジングを貫通する回転軸の貫通部近
傍に、スパイラル状の溝を外周に有するスクリュースリ
ーブを取付け、回転軸と一体回転するスクリュースリー
ブにより機内の内容物を機内側に押し戻すように形成し
た軸封装置であって、上記スクリュースリーブを周方向
に複数に分割形成し、これら周方向分割部品を周方向に
相互に締結して回転軸外周に略円筒状に組付けているこ
とを特徴としている。
【0011】この構成によれば、スクリュースリーブが
周方向に複数に分割形成されているので、回転軸へのス
クリュースリーブの取付け・取外しは、ハウジング近傍
の位置で、各周方向分割部品を回転軸の径方向外方から
それぞれ回転軸に組み付けることによって行うことがで
きる。したがって、例えばハウジングよりも外側で回転
軸を支持している軸受装置などを解体する必要がないの
で、取付け・取外しの作業が簡単になる。これにより、
回転機器の稼働率を上げることができ、ひいては生産性
を向上することができる。
【0012】請求項2の軸封装置は、請求項1の装置に
おいて、スクリュースリーブを軸方向に分割して複数の
軸方向分割ユニットを形成し、これら各軸方向分割ユニ
ットにおける各周方向分割部品がそれぞれ相互に当接す
る合わせ面の位置を、軸方向に隣合う軸方向分割ユニッ
ト間で相互に異ならせて、これら軸方向分割ユニットを
軸方向に締結していることを特徴としている。
【0013】この構成によれば、一つの軸方向分割ユニ
ットにおける周方向分割部品の合わせ面を、このユニッ
トに隣合う軸方向分割ユニットの周方向分割部品が跨ぐ
ような位置関係で、これら軸方向分割ユニットが相互に
軸方向に締結される。この場合、回転に伴う遠心力が、
各周方向分割部品に対してこれらを径方向外方に広げる
ように作用しても、これらは、隣接するユニットの各周
方向分割部品を介して相互に連結された構成ともなって
いるので、上記のような遠心力による位置ずれが生じる
ことなく、回転軸への精度の良い組付状態が維持され
る。
【0014】すなわち、各ユニットが周方向に分割され
ている構成でも、各合わせ面の位置を上記のようにずら
せて各ユニットを軸方向に締結することで、各ユニット
が相互に遠心力に抗する連結部材としての機能を奏し合
うので、例えば回転数が大きくなっても、全体として回
転軸への精度の良い組付状態が維持される。この結果、
スクリュースリーブと回転軸との芯ずれ等が抑えられて
振動の発生が防止され、これにより、回転機器での安定
した操業状態を維持することができる。
【0015】なお、上記のようにスクリュースリーブを
周方向と軸方向との双方に分割形成する場合、例えば請
求項3のように、周方向に2分割、軸方向に3分割し
て、計6個の半円筒状の分割部品で形成する構成とする
ことにより、上記した効果がより確実に得られると共
に、構成部品点数がより少なくなって、全体の製作費を
より安価なものとすることができる。
【0016】請求項4の軸封装置は、請求項1、2又は
3の装置において、スクリュースリーブの内周面と回転
軸外周面との間に隙間を設けると共に、この隙間に弾性
体よりなる環状部材を介装して、この環状部材を介して
スクリュースリーブを回転軸外周に組付けていることを
特徴としている。
【0017】すなわち、上記のようなスクリュースリー
ブは、ハウジングの外側で回転軸の外周に円筒状に組付
けた後、少なくとも機内側がハウジング内に位置するよ
うに、回転軸に沿って機内側へと移動させる必要があ
る。このために、スクリュースリーブを回転軸の外周に
遊嵌状態、すなわち、ある程度の隙間を設けて形成する
ことが必要である。
【0018】この場合に、この隙間に例えばOリングな
どの弾性体からなる環状部材を介装し、各周方向分割部
品を回転軸に組付けた状態で、この環状部材が回転軸外
周面とスクリュースリーブの内周面との間で径方向に適
度に押圧されるようにすれば、この弾性部材における全
周にわたるほぼ一様な弾性復元力で、スクリュースリー
ブを回転軸とほぼ同心状の組付け状態にして保持するこ
とができる。また、この状態で、回転軸に沿ってスクリ
ュースリーブを機内側へ押し込んで移動させることも可
能である。
【0019】さらに、仮に上記のような弾性部材を介装
せずに、スクリュースリーブと回転軸との間の隙間(ク
リアランス)を極力小さくして形成するような場合に
は、運転中に伴う微小振動でスクリュースリーブと回転
軸との局部的な接触が繰返されて、この接触箇所で摩耗
が進行し易くなり、このために芯ずれなどの組付精度の
低下が生じる。
【0020】これに対し、上記のような弾性部材を介装
することで、微小振動に伴うスクリュースリーブと回転
軸との局部的な接触も回避され、したがって、上記のよ
うな摩耗の発生も防止される。したがって、これによっ
てもスクリュースリーブの回転軸への精度の良い組付状
態が維持され、この軸封装置が組込まれた回転機器での
安定した操業状態が維持されて生産性を向上することが
できる。
【0021】請求項5の軸封装置は、請求項1から4の
いずれかの軸封装置において、スクリュースリーブより
も機外側に、ハウジングと回転軸との間を気密にシール
するメカニカルシールを設け、このメカニカルシールに
おける軸方向に相互に当接する回転環と静止環とを各々
周方向に分割形成して、これら回転環と静止環とを回転
軸の外周を囲うように組付けていることを特徴としてい
る。
【0022】このように、スクリュースリーブよりも機
外側にメカニカルシールを設けることで、回転機器のハ
ウジング内で、例えば前記したドープのような高粘度品
の攪拌が行われる場合でも、この高粘度品がメカニカル
シールまで達することをスクリュースリーブで防止する
ことができ、したがって、メカニカルシールによって、
機内雰囲気ガスや蒸発ガスがハウジング外に洩れること
も確実に防止されて、全体にわたって安定したシール性
が維持される。しかも、メカニカルシールにおける回転
環と静止環とも周方向に分割形成されているので、スク
リュースリーブと同様に回転軸を支持する軸受装置等を
解体せずとも、このメカニカルシールの取付け・取外し
も容易に行うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態につい
て図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施形態の軸封
装置は、例えば、前記図11および図12に示した2軸
ニーダーにおけるスタフィングボックス11内に、グラ
ンドパッキン10に代えて配置されるスクリュースリー
ブと、スタフィングボックス11の機外側を覆うメカニ
カルシールとから成っており、初めに、図1を参照して
スクリュースリーブの構成について説明する。
【0024】同図(a)(b)に示すように、本実施形態
に係るスクリュースリーブ12は、回転軸2の軸方向に
沿って3分割されて軸方向に相互に連結された3つの軸
方向分割ユニット13〜15によって構成されている。
なお以下では、図において左側から、大気側リング1
3、中央リング14、機内側リング15とそれぞれ称し
て説明する。
【0025】これら各リング13〜15は、内外径が互
いに同一な円筒状に形成され、中央リング14と機内側
リング15との外周面には、機内側リング15の右端面
から、一条の連続したスパイラル状の溝16が形成され
ている。一方、同図(b)に示されているように、これ
らリング13〜15の内面と回転軸2の外周面との間に
は、中央リング14の軸方向中央を挟んで両側の2箇所
と、機内側リング15の略軸方向中央の箇所とに、それ
ぞれOリング(環状部材)17…が装着されて、これら
各リング13〜15が回転軸2に組付けられている。
【0026】大気側リング13は、図2(a)に示すよ
うに、同図において上下に延びる中心線に沿って左右に
2分割形成されている。図において左側の半円状の周方
向分割部品(以下、単に分割部品という)18には、そ
の上下の各分割面(以下、合わせ面ともいう)13a・
13aに、これら各面に直交する方向に貫通するボルト
挿通穴19・19が穿設されている。なお、これらボル
ト挿通穴19・19における各分割面13a・13aと
は反対側は、後述するボルトの頭部が埋没するように穴
径を大きくした座ぐりが形成されている。
【0027】一方、同図(a)において右側の半円状の
分割部品20における上下の分割面13a・13aに
は、これら各面に直交する方向に雌ねじ21・21が穿
設されている。すなわち、左側の分割部品18のボルト
挿通穴19・19に挿通させたボルト(図示せず)を、
右側の分割部品20の各雌ねじ21・21に螺着させて
締め込むことで、相対面する各分割面13a・13a同
士が相互に密着して、これら左右の分割部品18・20
が相互に締結されて、円筒状に組立てられるように構成
されている。
【0028】また、上記大気側リング13の各分割部品
18・20には、同図(b)にも示すように、軸方向に
貫通する中央リング締結穴22…が、それぞれ周方向に
適当な間隔をおいて複数、図の場合には各4個ずつ形成
されている。なお、これら中央リング締結穴22…に
も、それぞれ前記同様の座ぐりが設けられている。さら
に、各分割部品18・20には、各中央リング締結穴2
2…の間で径方向に貫通するセットスクリュー取付用雌
ねじ23…が、各2個ずつ形成されている。
【0029】前記中央リング14も、図3(a)に示す
ように、上記した大気側リング13とほぼ同様に周方向
に2分割して形成され、これらを相互に締結すること
で、円筒状に組立てられるように構成されている。すな
わち、同図において上側の分割部品24の分割面14a
・14aに形成されているボルト挿通穴25…に挿通さ
せたボルト(図示せず)を、下側の分割部品26の分割
面14a・14aに形成されている雌ねじ27…に螺着
させて締め込むことで、これら分割部品24・26が円
筒状に組立てられる。
【0030】なお、この中央リング14は、前記した大
気側リング13よりも軸方向長を大きくして形成され、
このため、上記のボルト挿通穴25と雌ねじ27とは、
同図(b)に示すように、軸方向に離間した二箇所に設
けられて、これらの位置でボルト締めを行うようになっ
ている。また、各分割面14a・14aにおける軸方向
のほぼ中央位置にピン穴28・28がそれぞれ穿設され
ており、これらピン穴28・28にそれぞれノックピン
(図示せず)を嵌挿させて両分割部品24・26を相互
に組付けることで、これら分割部品24・26間に軸方
向のずれが生じない組立状態となるように構成されてい
る。
【0031】さらに、中央リング14における機外側の
端面(同図(b)において左側の端面)には、前記した
大気側リング13の各中央リング締結穴22…に対応す
る箇所に、それぞれ軸方向に凹入する雌ねじ29…が穿
設されている。すなわち、大気側リング13の各中央リ
ング締結穴22…に挿通させたボルト(図示せず)を、
中央リング14の上記した各雌ねじ29…に螺着させて
締め込むことで、大気側リング13と中央リング14と
が相互に軸方向に締結されるようになっている。
【0032】一方、中央リング14における機内側の端
面(同図(b)において右側の端面)にも、上記各雌ね
じ29…を軸方向にそれぞれ延長した各位置に、軸方向
に延びる機内側リング取付用雌ねじ30…が穿設されて
いる。なお、中央リング14の内周面には、前記したO
リング17がそれぞれ装着される二本のOリング溝31
・31が形成されている。また、この内周面には、機内
側の端面付近をやや径大に形成することによって、後述
する機内側リング15の環状突部40が嵌合するインロ
ー部32が設けられている。
【0033】前記機内側リング15も、図4(a)に示
すように、上記同様に周方向に2分割して形成され、同
図において左側の分割部品33の分割面15a・15a
に形成されているボルト挿通穴34・34に挿通させた
ボルト(図示せず)を、右側の分割部品35の分割面1
5a・15aに形成されている雌ねじ36・36に螺着
させて締め込むことで、これら周方向分割部品33・3
5が円形に組立てられる。
【0034】なお、機内側リング14にも、各分割面1
5a・15aに、同図(b)に示すように、それぞれ1
個づつのピン穴37・37がそれぞれ形成されている。
図において上方の分割面15aのピン穴37は軸方向中
央位置よりも機外側(図において左側)に、また、下方
の分割面15aのピン穴37は軸方向中央位置よりも機
内側(図において右側)に設けられている。これら各ピ
ン穴37・37にそれぞれノックピン(図示せず)を嵌
挿させて両分割部品33・35を相互に組付けること
で、これら分割部品33・35間に軸方向ずれが生じな
い組立状態となるように構成されている。
【0035】また、前記した中央リング14における各
機内側リング取付用雌ねじ30…に対応する箇所に、そ
れぞれ、機内側の端面に座ぐりが設けられたボルト挿通
穴38…が形成されている。これらボルト挿通穴38に
挿通させたボルト(図示せず)を中央リング14の機内
側リング取付用雌ねじ30…に螺着させて締め込むこと
で、この機内側リング15が中央リング14に軸方向に
締結される。
【0036】なお、この機内側リング15の内周面に
は、軸方向のほぼ中央位置に、前記したOリング17が
装着されるOリング溝39が形成されている。また、こ
の機内側リング15における機外側の端面には、その内
周面側に、機外側に突出する環状突部40が形成されて
いる。この環状突部40を、前記したように、中央リン
グ14のインロー部32に嵌合させた状態として、この
機内側リング15を中央リング14に組付けることによ
って、これら機内側リング15と中央リング14との互
いに同心状の位置関係が保持されて相互に締結される。
【0037】上記した大気側リング13・中央リング1
4・機内側リング15は、例えばSUS316などの耐
熱・耐蝕性ステンレス鋼材を用いてそれぞれ形成されて
いる。その具体的な寸法の一例を例示すれば、例えば径
が210mmの回転軸2に取付けられるスクリュースリー
ブ12の場合、外径257mm、大気側リング13の軸方
向長30mm、中央リング14の軸方向長100mm、機内
側リング15の軸方向長40mmで、全体の軸方向長17
0mmである。一方、内径は回転軸2の径よりも例えば7
0μm程度大きく形成されている。
【0038】次に、上記構成のスクリュースリーブ12
を、例えば前記図11・図12を参照して説明した2軸
ニーダーにおけるスタフィングボックス11内に組込む
場合の組付手順について、図5〜図9を参照して説明す
る。
【0039】まず、図5に示すように、2軸ニーダーの
本体ハウジング1と軸受装置8との間で、径方向外方か
ら機内側リング15の前記した各周方向分割部品18・
20を円形に組み付け、前記のように、これら各周方向
分割部品18・20をボルトによって相互に締結する。
同様に、この機内側リング15よりも外側の位置に、中
央リング14の前記各周方向分割部品24・26を円形
に組み付け、これらもボルトによって相互に締結する。
このとき、これら中央リング14と機内側リング15と
には、それぞれ前記した各Oリング溝31・39に、周
方向に分割したOリング17をそれぞれ装着して、上記
のような組付け、およびボルトの締結作業が行われる。
【0040】その後、機内側リング15の前記ボルト挿
通穴38に機内側から軸方向に挿入した締結ボルトA
を、中央リング14の機内側リング取付用雌ねじ30に
螺着させて締め込むことにより、これら機内側リング1
5と中央リング14とを軸方向に相互に締結する。
【0041】なおこのとき、上記のボルト挿通穴38と
雌ねじ30とは周方向に等間隔で形成されてはおらず、
機内側リング15における前記した分割面(合わせ面)
15aと、中央リング14における分割面(合わせ面)
14aとが周方向に90度ずれた位置で、これらボルト
挿通穴38と雌ねじ30とが軸方向に相互に合致するよ
うに設定されている。したがって、このような周方向の
位置関係、すなわち、各合わせ面15a・14aが周方
向に90度ずれた位置関係にして、これら機内側リング
15と中央リング14とが軸方向に締結される。
【0042】一方、前記した各Oリング溝31・39
は、通常のOリング溝の設計指針よりも小さな断面形状
で形成されている。これによって各Oリング17には、
通常よりも大きな弾性復元力がその全周にわたって一様
に発生する。この結果、中央リング14および機内側リ
ング15の内面と回転軸2の外面との間に一様な隙間が
生じて、これら中央リング14および機内側リング15
と回転軸2とが同心状に保持されるようになっている。
【0043】その後、上記のように回転軸2に組付けた
中央リング14と機内側リング15とを、図6に示すよ
うに、スタフィングボックス11内に挿入する。このと
き、これらリング14・15は、径方向に圧縮されたO
リング17を介して、回転軸2の外周を強固に締付けた
組付状態となっている。この場合でも、例えば回転軸2
の外周に潤滑油を塗布しておけば、機外側から機内側へ
向かう適度な押動力を加えることで、Oリング17を回
転軸2の外周面に沿って摺接させながら、これらリング
14・15を機内側へ押し込むことが可能である。
【0044】なお、この挿入作業時には、リング14・
15を計画セット位置より例えば2〜3mm深く挿入し、
これによって、中央リング14における大気側の端面が
スタフィングボックス11の端面よりも奥に位置するよ
うにして、後述する大気側リング13が組み込める作業
スペースを確保する。またこのとき、スタフィングボッ
クス11の端面から所定の距離δの回転軸2の表面に、
大気側リング13のセット位置をマーキングしておく。
【0045】その後、図7に示すように、大気側リング
13の前記した周方向分割部品18・20を回転軸2に
環状に組付け、締結ボルトBをボルト挿通穴19に挿通
させて、このリング13が任意の位置にスライドでき、
また、周方向に手で軽く回せる程度に、この締結ボルト
Bを締付ける。この状態で、大気側リング13の前記合
わせ面13aと中央リング14の合わせ面14aとが周
方向に90度ずれた位置に、この大気側リング13を周
方向に回転させる。これにより、この大気側リング13
の前記した中央リング締結穴22と、中央リング14の
雌ねじ29とが軸方向に合致し、上記中央リング締結穴
22に締結ボルトCを挿入して、この大気側リング13
を円周方向・軸方向に微調整しながら、締結ボルトCを
中央リング14に軽く締付けた状態とする。
【0046】次いで、大気側リング13を回転軸2表面
のマーキング位置に位置させて、仮締め状態であった締
結ボルトBを締付けて、この大気側リング13を回転軸
2に固定する。なお、この大気側リング13における前
記合わせ面13aには、回転軸2に装着した際に相対面
する合わせ面13a・13a間に1mm程度の隙間が生じ
るように、研磨加工が施されている。したがって、上記
のような締結ボルトBの締付けによって、このリング1
3の内周全面に面圧が加わって回転軸2に強固に固定さ
れる。また、スクリュースリーブ12には粘性流体によ
り大きな粘性抵抗が加わることから、さらに信頼性を向
上させるために、大気側リング13の前記したセットス
クリュー取付用雌ねじ23にそれぞれセットスクリュー
(図示せず)を螺着させ、これを回転軸2側に締め込む
ことで、この大気側リング13が回転軸2にさらに強固
に固定されるようになっている。
【0047】こうして、所定のセット位置に大気側リン
グ13を強固に固定した後、仮締め状態としていた前記
ボルトBの締付けを行う。これによって、図8に示すよ
うに、中央リング14と機内側リング15とが大気側リ
ング13に密着するまで引き寄せられ固定されて、これ
らリング13〜15から成るスクリュースリーブ12の
組付けが完了する。
【0048】なおこの組付状態では、本体ハウジング1
の端面(スタフィングボックス11の端面)から、大気
側リング13が機外側へ突出した状態になっている。そ
こで、図9に示すように、大気側リング13とほぼ同一
厚さのマウントフランジ41がさらにスタフィングボッ
クス11の端面に取付けられる。このマウントフランジ
41も、前記同様に周方向に2分割されており、これ
が、大気側リング13を径方向外方から囲うようにスタ
フィングボックス11の端面に固定される。このマウン
トフランジ41を利用して、後述するようなメカニカル
シールをさらに取付けることによって、本実施形態にお
ける軸封装置の組立作業が完了する。
【0049】上記のような軸封装置を備える例えば前記
した2軸ニーダーでは、本体ハウジング1内でドープの
攪拌が行われる際、スクリュースリーブ12の外周面
と、これを囲うスタフィングボックス11の内面との間
の隙間領域に侵入したドープは、回転軸2と一体回転す
るスクリュースリーブ12の外周面に形成されているス
パイラル状の溝16に沿って、機内側へと押し戻され
る。この結果、本体ハウジング1内のドープがスクリュ
ースリーブ12とスタフィングボックス11との間の隙
間を通して機外側へ漏出することが防止される。
【0050】また、ドープがスタフィングボックス11
よりも外側へ漏出することがスクリュースリーブ12で
防止されることから、その外側に設けられているメカニ
カルシールによるシール機能も安定して得られ、したが
って、機内雰囲気ガスや蒸発ガスが機外に洩れることも
確実に防止されて、全体にわたって安定したシール性が
維持される。そして上記では、ドープの漏出をシールす
るスクリュースリーブ12が耐食性や耐熱性に優れた金
属材料で形成されていることから、従来のグランドパッ
キンに比べて摩耗の進行が極めて小さく抑えられ、これ
によって、交換やメインテナンス頻度を極力少なくし
て、安定した操業を長期にわたって維持することが可能
となる。
【0051】なお図10には、上記のようなスクリュー
スリーブ12によるシール効果を予め確認したときのテ
スト装置の概略構成を示している。同図において51
は、前記2軸ニーダーにおける本体ハウジング1に相当
するタンクであって、このタンク51の一端開口を塞ぐ
フランジ52の中心穴を貫通させて、回転軸2の先端側
がタンク51内に延出され、この部位に、外周にスパイ
ラル状の溝が形成されたスクリュースリーブ12が外嵌
されている。また、このスクリュースリーブ12の外周
を囲う円筒体53が、上記フランジ52の端面に固定さ
れている。
【0052】一方、フランジ52よりも外側にメカニカ
ルシール54が設けられている。このメカニカルシール
54には、上記フランジ53の端面に固定用フランジ5
5によって固定された静止環56と、この静止環56に
軸方向に当接するように配置された回転環57とが設け
られている。この回転環57よりも軸方向外側に、さら
に回転軸2に取付けられた固定リング58と押し板部材
59とが設けられ、これら固定リング58と押し板部材
59の間に縮装されているバネ部材60のバネ力が、押
し板部材59を介して、回転環57を軸方向に押圧し
て、この回転環57と静止環56との端面同士が軸方向
に当接した状態で保持されている。上記回転環57が回
転軸2と一体的に回転する間も、上記のような端面接触
状態が保持されて、この端面接触部位でシールされる。
なお、同図において61は、回転軸2を回転駆動するた
めのモータである。
【0053】上記のようなテスト装置で、まず、タンク
51の外周に巻装しているトレス51aに通気してタン
ク51を所定の温度に保温し、次いでタンク51内にド
ープを投入して密閉後、タンク51内にエアーを供給し
てタンク内圧力5kg/cm2Gに加圧した。その後、30r
pmで30分運転後、15分停止を6バッチ実施した。
このような運転を行った後、まずメカニカルシール54
での洩れがないことを確認した。さらに、運転停止後、
内圧を放圧してドープの抜き取りを行い、次いで、メカ
ニカルシールを取外して、スクリュースリーブ12と円
筒体53との間からのドープの漏出もないことが確認さ
れた。
【0054】なお、前記した本実施形態の軸封装置は、
図10に示したフランジ52に代えて図9のマウントフ
ランジ41を設け、これに、図10と同様に構成された
メカニカルシールを取付けて構成される。なお、この場
合の回転環や静止環等も、それぞれスクリュースリーブ
12と同様に周方向に2分割形成されている。
【0055】以上のように、本実施形態においては、ス
クリュースリーブ12が周方向に分割形成されているの
で、回転軸2を支持している軸受装置8などを解体する
ことなく、回転軸2へのスクリュースリーブ12の取付
け・取外しを容易に行うことができる。これにより、上
記したニーダーなどの稼働率を上げることができ、ひい
ては生産性を向上することができる。
【0056】さらに本実施形態においては、スクリュー
スリーブ12が大気側リング13・中央リング14・機
内側リング15に軸方向に3分割され、そして、各リン
グ13〜15の合わせ面13a〜15aの位置を周方向
に異ならせて、これら各リング13〜15を軸方向に締
結しているので、回転に伴う遠心力が各リングの周方向
分割部品を径方向に広げるように作用しても、隣接する
リングの各周方向分割部品が周方向の連結部材として機
能する。したがって、回転軸2への精度の良い組付状態
が維持され、この結果、スクリュースリーブ12と回転
軸2との芯ずれ等が抑えられて振動の発生が防止され
る。これにより、安定した操業状態が維持される。
【0057】特に、本実施形態の軸封装置においては、
スクリュースリーブ12を周方向に2分割、軸方向に3
分割して、計6個の半円筒状の分割部品で形成した構成
であり、この場合、上記の効果がより確実に得られると
共に構成部品点数がより少なくなって、全体の製作費を
より安価なものとすることができる。
【0058】また本実施形態においては、スクリュース
リーブ12と回転軸2との間にOリング17を介装して
いるので、このOリング17における全周にわたるほぼ
一様な弾性復元力で、スクリュースリーブ12が回転軸
2とほぼ同心状の組付け状態で保持される。この結果、
スタフィングボックス11内に収納されたスクリュース
リーブ12が、スタフィングボックス11との微小なク
リアランス下で安定して回転する状態が保持されて、ド
ープの漏出を抑えるシール効果を確実に得ることができ
る。さらに、取付けや取外しを繰返し行う場合でも、簡
単に精度の高い組立状態を再現性良く得ることができ
る。
【0059】さらに、上記のようにOリング17を介装
した組付状態とすることで、微小振動に伴ってスクリュ
ースリーブ12と回転軸2とが局部的に接触して摩耗が
進行するような現象も回避され、これによっても、スク
リュースリーブ12の回転軸2への精度の良い組付状態
が維持される。
【0060】また本実施形態では、スクリュースリーブ
12よりも機外側に、周方向に分割形成された回転環と
静止環とを備えるメカニカルシールが設けられており、
この場合、ハウジング1内で、ドープのような高粘度品
の攪拌が行われる場合でも、この高粘度品がメカニカル
シールまで達することがスクリュースリーブ12で防止
され、したがって、メカニカルシールによって、機内雰
囲気ガスや蒸発ガスがハウジング外に洩れることも確実
に防止される。しかも、メカニカルシールにおける回転
環と静止環とも周方向に分割形成されているので、これ
らの取付け・取外しも、回転軸2を支持する軸受装置等
を解体せずとも容易に行うことが可能となる。
【0061】以上にこの発明の具体的な実施形態につい
て説明したが、この発明は上記形態に限定されるもので
はなく、この発明の範囲内で種々変更することが可能で
ある。例えば上記形態では、スクリュースリーブ12を
周方向に2分割、軸方向に3分割して構成した例を挙げ
たが、請求項1・2の範囲では、これら分割数を上記と
は異なる構成とすることも可能である。
【0062】一方、上記形態では、例えば中央リング1
4を構成する一対の周方向分割部品を相互に連結するた
めに、一方の分割部品の分割面14aに座ぐりを設けた
ボルト挿通穴25を形成し、他方の分割面14aに雌ね
じ36を形成した構成としたが、例えばボルト挿通穴2
5と雌ねじ36とを両分割部品の間で中心点対称となる
ように設けることも可能である。このような構成によ
り、座ぐりに相当する切欠空間が一方の分割部品に偏る
ことがなくなり、したがって、周方向にわたる重量バラ
ンスが向上し、これによって、回転に伴う振動の発生等
が抑えられる。
【0063】また、上記実施形態では、酢酸綿の製造工
程における酢化機として用いられるニーダーを例に挙げ
たが、その他の例えばプロピオン酸セルロース、カルボ
キシメチルセルロース、ナイロン、ポリエステル、ポリ
カーボネート、ヒドロキシエチルセルロース等の高分子
重合製品の製造工程における高粘度品の捏和を行う回転
機器にも本発明の軸封装置を適用して構成することが可
能である。
【0064】また上記形態では、スクリュースリーブ1
2よりも機外側にさらにメカニカルシールを設けて構成
した軸封装置を例に挙げたが、請求項1〜4の範囲にお
いては、スクリュースリーブ12とメカニカルシール以
外のシール機構とを組合わせて構成することや、さらに
スクリュースリーブ12のみを設けた構成等とすること
も可能である。
【0065】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1の軸封
装置においては、スクリュースリーブが周方向に複数に
分割形成されているので、回転軸を支持している軸受装
置などを解体することなく、回転軸へのスクリュースリ
ーブの取付け・取外しを容易に行うことができる。これ
により、回転機器の稼働率を上げることができ、ひいて
は生産性を向上することが可能となる。
【0066】請求項2の軸封装置においては、スクリュ
ースリーブにおける複数の軸方向分割ユニット毎の周方
向分割部品の合わせ面を相互に異ならせて、これら軸方
向分割ユニットを軸方向に締結しているので、回転に伴
う遠心力が作用しても、各周方向分割部品の回転軸への
精度の良い組付状態が維持される。この結果、スクリュ
ースリーブと回転軸との芯ずれ等が抑えられて振動の発
生が防止され、これにより、このスクリュースリーブが
組込まれる回転機器での安定した操業状態を維持するこ
とができる。
【0067】請求項3の軸封装置においては、スクリュ
ースリーブを周方向に2分割、軸方向に3分割して、計
6個の半円筒状の分割部品で形成した構成であり、この
場合、上記の効果がより確実に得られると共に構成部品
点数がより少なくなって、全体の製作費をより安価なも
のとすることができる。
【0068】請求項4の軸封装置においては、スクリュ
ースリーブの内周面と回転軸外周面との間に弾性体より
なる環状部材を介装しているので、弾性部材における全
周にわたるほぼ一様な弾性復元力で、スクリュースリー
ブを回転軸とほぼ同心状の組付け状態にして保持するこ
とができる。また、微小振動に伴ってスクリュースリー
ブと回転軸とが局部的に接触して摩耗が進行するような
現象も回避されて、スクリュースリーブの回転軸への精
度の良い組付状態が維持される。したがって、これによ
っても、このスクリュースリーブが組込まれた回転機器
での安定した操業状態が維持されて生産性を向上するこ
とができる。
【0069】請求項5の軸封装置においては、スクリュ
ースリーブよりも機外側に、周方向に分割形成された回
転環と静止環とを備えるメカニカルシールが設けられて
おり、この場合、回転機器のハウジング内で、例えばド
ープのような高粘度品の攪拌が行われる場合でも、この
高粘度品がメカニカルシールまで達することがスクリュ
ースリーブで防止される。したがって、メカニカルシー
ルによって、機内雰囲気ガスや蒸発ガスがハウジング外
に洩れることも確実に防止されて、全体にわたって安定
したシール性が維持される。しかも、メカニカルシール
における回転環と静止環とも周方向に分割形成されてい
るので、スクリュースリーブと同様に回転軸を支持する
軸受装置等を解体せずとも、このメカニカルシールの取
付け・取外しも容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態での軸封装置におけるスク
リュースリーブを示すものであって、同図(a)は斜視
図、同図(b)は一部切欠断面図である。
【図2】上記スクリュースリーブにおける大気側リング
を示すものであって、同図(a)は正面図、同図(b)
は同図(a)におけるX−X線矢視図である。
【図3】上記スクリュースリーブにおける中央リングを
示すものであって、同図(a)は正面図、同図(b)は
同図(a)におけるY−Y線矢視断面図である。
【図4】上記スクリュースリーブにおける機内側リング
を示すものであって、同図(a)は正面図、同図(b)
は同図(a)におけるW−W線矢視図である。
【図5】上記スクリュースリーブの回転軸への組付作業
の過程で中央リングと機内側リングとを回転軸に組付け
た状態を示す要部断面図である。
【図6】図5の状態から中央リングと機内リングとを機
内側に押し込んだ状態を示す要部断面図である。
【図7】図6に示す状態に続けて大気側リングを回転軸
に組付けた状態を示す要部断面図である。
【図8】図7に示す状態から、大気側リングに中央リン
グと機内リングとを引き寄せた状態を示す要部断面図で
ある。
【図9】図8に示す状態に続けてマウントフランジを本
体ハウジングに取付けた状態を示す要部断面図である。
【図10】スクリュースリーブによるシール効果を確認
するためのテスト装置の構成を示す説明図である。
【図11】酢酸綿の製造工程において酢化機として用い
られている2軸ニーダーを示すものであって、同図
(a)は平面図、同図(b)は正面図である。
【図12】上記2軸ニーダーの側面図である。
【図13】上記2軸ニーダにおける本体ハウジングと回
転軸との間の従来のシール構造を示す要部断面図であ
る。
【符号の説明】
1 本体ハウジング 2 回転軸 12 スクリュースリーブ 13 大気側リング(軸方向分割ユニット) 13a 分割面(合わせ面) 14 中央リング(軸方向分割ユニット) 14a 分割面(合わせ面) 15 機内側リング(軸方向分割ユニット) 15a 分割面(合わせ面) 16 溝 17 Oリング(環状部材) 18,20 周方向分割部品 24,26 周方向分割部品 33,35 周方向分割部品

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングを貫通する回転軸の貫通部近
    傍に、スパイラル状の溝を外周に有するスクリュースリ
    ーブを取付け、回転軸と一体回転するスクリュースリー
    ブにより機内の内容物を機内側に押し戻すように形成し
    た軸封装置であって、 上記スクリュースリーブを周方向に複数に分割形成し、
    これら周方向分割部品を周方向に相互に締結して回転軸
    外周に略円筒状に組付けていることを特徴とする軸封装
    置。
  2. 【請求項2】 スクリュースリーブを軸方向に分割して
    複数の軸方向分割ユニットを形成し、これら各軸方向分
    割ユニットにおける各周方向分割部品がそれぞれ相互に
    当接する合わせ面の位置を、軸方向に隣合う軸方向分割
    ユニット間で相互に異ならせて、これら軸方向分割ユニ
    ットを軸方向に締結していることを特徴とする請求項1
    の軸封装置。
  3. 【請求項3】 スクリュースリーブを周方向に2分割、
    軸方向に3分割して、計6個の半円筒状の分割部品で形
    成していることを特徴とする請求項2の軸封装置。
  4. 【請求項4】 スクリュースリーブの内周面と回転軸外
    周面との間に隙間を設けると共に、この隙間に弾性体よ
    りなる環状部材を介装して、この環状部材を介してスク
    リュースリーブを回転軸外周に組付けていることを特徴
    とする請求項1、2又は3の軸封装置。
  5. 【請求項5】 スクリュースリーブよりも機外側に、ハ
    ウジングと回転軸との間を気密にシールするメカニカル
    シールを設け、このメカニカルシールにおける軸方向に
    相互に当接する回転環と静止環とを各々周方向に分割形
    成して、これら回転環と静止環とを回転軸の外周を囲う
    ように組付けていることを特徴とする請求項1から4の
    いずれかの軸封装置。
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