JP2002122171A - ダンパー、ブレースおよび柱 - Google Patents

ダンパー、ブレースおよび柱

Info

Publication number
JP2002122171A
JP2002122171A JP2000314310A JP2000314310A JP2002122171A JP 2002122171 A JP2002122171 A JP 2002122171A JP 2000314310 A JP2000314310 A JP 2000314310A JP 2000314310 A JP2000314310 A JP 2000314310A JP 2002122171 A JP2002122171 A JP 2002122171A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insert
oil storage
oil
wall
brace
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000314310A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4472850B2 (ja
Inventor
Yutaka Fujita
豊 藤田
Kazuhiko Yamazaki
和彦 山崎
Kiyoshi Ishii
清 石井
Eiji Ogisako
栄治 荻迫
Takayoshi Sakurai
隆喜 櫻井
Kazutaka Nakayama
一孝 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Electric Power Development Co Ltd
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Electric Power Development Co Ltd
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Electric Power Development Co Ltd, Shimizu Construction Co Ltd, Shimizu Corp filed Critical Electric Power Development Co Ltd
Priority to JP2000314310A priority Critical patent/JP4472850B2/ja
Publication of JP2002122171A publication Critical patent/JP2002122171A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4472850B2 publication Critical patent/JP4472850B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)
  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Rod-Shaped Construction Members (AREA)
  • Vibration Dampers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価でかつ高出力であり、しかも柱の軸伸縮
などにも対応可能なダンパーと、これを用いたブレース
および柱の提供が望まれている。 【解決手段】 外挿体3とこれに摺動可能に内挿される
内挿体4とが備えられたダンパー(ダンパー部)1であ
る。外挿体(外挿ブレース材)3の内側あるいは内挿体
(内挿ブレース材)4の外側に、油収容部6を有し、そ
の油圧力によって油収容部6の壁体10が外挿体3ある
いは内挿体4の壁面を押圧することによりこれら外挿体
3と内挿体4との間の摩擦力を高める摩擦発生手段5が
設けられている。外挿体3あるいは内挿体4と油収容部
6の壁体10との間の摺動面に、潤滑材14が塗布され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧を用いてなる
高性能のダンパー、およびこのダンパーを用いたブレー
スと柱に関する。
【0002】
【従来の技術】ダンパーは、過度振動、自由振動の減
衰、共振振幅の減少、自励振動の抑制のために用いられ
ており、その減衰力発生のためには、内部粘性、固体摩
擦、流体の粘性抵抗、流体の乱流抵抗などが利用されて
いる。このようなダンパーとしては、例えば安価なもの
として粘性または粘弾性ダンパーがあり、また高出力の
ものとしてオリフィスによる調整が可能なオイルダンパ
ーがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ダンパーにあっては、粘性または粘弾性ダンパーとして
実用化されているものでは素材自体の粘性があまり高く
ないことから高出力が得られず、また、オイルダンパー
では高出力は得られるものの高価であるといった不満が
あった。
【0004】ところで、阪神大震災では、高層ビルの鉄
骨柱に引張り破断が生じた例が見られた。これは、地震
時における建物の転倒モーメントにより柱に過大な軸力
が生じたことで起きたと考えられており、特に、建物の
柱の軸方向についての減衰性能が少ないことに起因した
と考えられている。
【0005】しかして、このように鉄骨柱に引張り破断
が生じたことの原因はわかっているものの、それを解消
するような手段、すなわち柱の軸方向についての減衰性
能(高出力)を向上させる手段は未だ提供されていな
い。柱は、常時には軸力を負担する部材として挙動し、
地震等の異常時には減衰性能を発揮することが要求され
るが、このような減衰性能を有する柱は現状では存在し
ていないのである。
【0006】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、安価でかつ高出力であ
り、しかも柱の軸伸縮などにも対応可能なダンパーとこ
れを用いたブレースおよび柱を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のダンパーでは、
外挿体とこれに摺動可能に内挿される内挿体とが備えら
れ、前記外挿体の内側あるいは前記内挿体の外側に、油
収容部を有し、該油収容部の油圧力によって該油収容部
の壁体が外挿体あるいは内挿体の壁面を押圧することに
よりこれら外挿体と内挿体との間の摩擦力を高める摩擦
発生手段が設けられ、前記外挿体あるいは内挿体と前記
油収容部の壁体との間の摺動面に、潤滑材が塗布されて
なることを前記課題の解決手段とした。
【0008】このダンパーによれば、外挿体あるいは内
挿体に油収容部を有した摩擦発生手段が設けられている
ので、この摩擦発生手段の油収容部の壁体により外挿体
あるいは内挿体の壁面が押圧されてこれらの間の摺動面
の摩擦力が高められ、これにより外挿体と内挿体との間
の挿通が起こりにくくなる。したがって、平常時には外
挿体と内挿体との間で挿通が起こらないように摩擦発生
手段の油圧力を調整するとともに、外挿体と内挿体との
間にこれらが互いに挿通する方向に一定以上の力が加わ
ったとき、これらが相対的に挿通するように調整してお
けば、異常発生により一定以上の力が加わったとき挿通
が起こることにより、この加わった力が減衰するように
なる。
【0009】また、本発明のブレース、および柱では、
いずれも前記ダンパーを用いた構成としていることを前
記課題の解決手段とした。これらブレース、および柱で
は、その長さ方向に伸縮させる力が加わったとき、前記
ダンパーの機構によってこれを減衰させることが可能に
なる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1(a)〜(d)は本発明のダンパーをブレースに適
用した場合の一例を示す図であり、図1(a)〜(d)
中符号1は本発明のダンパーとなるダンパー部、2はブ
レースである。ブレース2は、図1(a)に示すように
鋼管製の外挿ブレース材3と同じく鋼管製の内挿ブレー
ス材4とを備えてなるもので、内挿ブレース材4の一端
側(先端側)が外挿ブレース材3の一端側に摺動可能に
挿通せしめられてなるものである。
【0011】内挿ブレース材4の外部には、図1
(b)、(d)に示すように摩擦発生部(摩擦発生手
段)5が設けられている。この摩擦発生部5は、油収容
部6と、これに充填された油7と、油収容部6内の油圧
を調整する油圧調整バルブ8とを有してなるものであ
る。油収容部6は、内挿ブレース材4の先端部(一端
側)に配設されたもので、内挿ブレース材4の外周面に
その周方向に沿って設けられたものである。すなわち、
この油収容部6は、内挿ブレース材4の外周面に設けら
れた円筒状の側管6a、6aと、この側管6a、6aの
外面、およびこれら側管6a、6a間を覆った状態に貼
接された膜9と、この膜9を覆った状態に形成されスリ
ット鋼管10とからなるものである。
【0012】側管6aは、幅の狭い鋼管等からなるもの
で、内挿ブレース材4の外周面に溶接等によって液密に
固定されたものである。膜9は、合成ゴム等の伸縮性の
ある材質からなるものである。このような構成により、
内挿ブレース材4の外周面と側管6a、6aと膜9とに
よって囲まれた空間は、後述するように油を液密に収容
する空間となっている。また、膜9が伸縮性を有してい
ることから、後述するように油圧によって容易に膨出
し、油収容部6の壁体を押圧するようになっている。
【0013】また、スリット鋼管10は、油収容部6の
壁体を構成するもので、図1(c)に示すようにその長
さ方向に沿って多数のスリット11…を所定間隔ごとに
並列した状態で形成したものである。このような構成の
もとにスリット鋼管10は、スリット11…が形成され
たことにより各スリット11、11間に形成された細板
部12…が、それぞれ内挿ブレース材4内の摩擦発生部
5によって加圧されることにより、図1(d)に示した
平らな状態から図1(b)に示したように外側、すなわ
ち外挿ブレース材3の内面側に向けて変形し易くなって
いる。なお、油収容部6においてスリット11…が形成
された箇所は、後述するように外挿ブレース材3との摺
動部となっている。
【0014】このような油収容部6に収容され封入され
る油7としては、シリコンオイルなど従来の油圧ダンパ
ー等に用いられる粘性体(油)がそのまま用いられる。
油圧調整バルブ8は、油収容部6内から内挿ブレース材
4の内側に引き出され、さらにこの内挿ブレース材4を
通った後、再度内挿ブレース材4を貫通してその外に引
き出されたパイプ13に取り付けられたもので、油収容
部6内に充填された油による圧(油圧)を所定圧に設定
しさらにこれを保持するよう制御するためのものであ
る。この油圧調整バルブ8としては、従来公知の種々の
もの、例えばオリフィスタイプや比例弁タイプ、組合わ
せタイプなどが使用可能である。
【0015】なお、この油圧調整バルブ8が取り付けら
れた位置は、内挿ブレース材4の先端より十分遠い位置
(内側に入った位置)となっており、これにより内挿ブ
レース材4と外挿ブレース材3との間の挿通に干渉しな
いようになっている。また、油圧調整バルブ8は内挿ブ
レース材4の外側に設けられていることから、この油圧
調整バルブ8により油収容部6内の油圧を容易に調整す
ることができるようになっている。
【0016】摩擦発生部5の油収容部6のスリット鋼管
10上には、スリット11…が形成された箇所、すなわ
ち外挿ブレース材3との間の摺動部では、摺動面となる
細板部12…上に潤滑材14が塗布されている。この潤
滑材14は、外挿ブレース材3と内挿ブレース材4とが
挿通して外挿ブレース材3の内面と油収容部6の壁体、
すなわちスリット鋼管10とが摺動する際の、静止摩擦
力を小さくするために設けられたもので、従来公知の潤
滑材が使用可能であるが、本例ではモリブデンの粉末を
可塑材中に分散させたモリブデンペーストが用いられて
いる。
【0017】なお、内挿ブレース材4の先端には、その
開口を塞ぐ蓋板4aが設けられており、これによって内
挿ブレース材4は、その先端部に力が加わった際、これ
が内側に屈曲するのが抑えられるようになっている。こ
のような構成のブレース2において、外挿ブレース材3
の先端部(内挿ブレース材4側の端部)と内挿ブレース
材4の先端部、さらに摩擦発生部5と内挿ブレース材4
に塗布された潤滑材13とから、本発明のダンパーの一
例となるダンパー部1が構成されている。
【0018】なお、本発明のダンパーは、図1に示した
ように内挿ブレース材4の外部に摩擦発生部5を設けた
構造に限定されることなく、図2に示すように外挿ブレ
ース材3の内部に摩擦発生部5を設けてもよい。このよ
うに摩擦発生部5を設けても、図1に示したダンパー構
造と同様に、その油収容部6の油圧力によって該油収容
部6の壁体、すなわちスリット鋼管10が内挿ブレース
材4の壁面を押圧することにより、これらスリット鋼管
10と内挿ブレース材4の内面との間の摩擦力を高める
ことができる。この例においては、油収容部6から外挿
ブレース材3の外側に直接引き出された状態で油圧調整
バルブ8が設けられており、したがって加工上有利にな
っている。
【0019】このようなブレース2は、例えば図3
(a)に示すように杭15と梁16とからなる構造体に
斜めに取り付けられて用いられるが、これに先立ち、あ
るいは取り付け後、油圧調整バルブ8を調整することに
よって摩擦発生部5による摩擦力が調整される。摩擦力
の調整は、油圧調整バルブ8を調整することによって油
収容部6内の油圧を十分に高め、図1(b)に示したよ
うに膜9を内挿ブレース材4内面側に膨出させ、これに
より内挿ブレース材4の細板部12…を押圧してこれも
外側に膨出させることで行う。このようにして摩擦力が
調整されて配設されたブレース2は、平常時、杭15と
梁16とからなる構造体において特に斜めにかかる荷重
(力)が所定値以下の場合に、これに対して従来の一本
の鋼管からなるブレースと同様に抗力を発揮する。
【0020】また、図3(b)に示すように、地震等に
よって斜めに働く力が所定値を越えてかかった場合に
は、この力を受けることにより外挿ブレース材3内を摩
擦発生部5のスリット鋼管10の細板部12…が摺動
し、これによりブレース2は伸縮して受けた力を減衰す
る。このとき、細板部12…上には潤滑材14が塗布さ
れているので、摺動面における静止摩擦力が小さくなっ
ており、したがって油圧調整バルブ8で調整され設定さ
れた所定値を越えて力が加わった際には、ただちに摺動
が起きて加えられた力が減衰するようになっている。ま
た、地震中にダンパーが作動し、地震終了後にダンパー
が初期の位置に戻らず、建物に残留変形を生じさせる可
能性もある。この場合には、油圧調整バルブ8を介して
油圧を低下させることにより、摩擦力が低下して自動的
に初期の位置に戻った後、再度油圧調整バルブ8を介し
て所定の油圧に戻せばよい。
【0021】ここで、摩擦による減衰機構を説明する
と、摩擦力には、図4に示すように滑り出す寸前に生じ
る静止摩擦力Aと、滑っているときに生じる動摩擦力B
とがあるが、動摩擦力Bは静止摩擦力Aに比べ小さい。
そのため、本例においては、摩擦面となる摺動面に潤滑
材13を塗布しておくことにより、動摩擦力Bと静止摩
擦力Aとの差を小さくし、所定値を超えて力がかかった
際には速やかに摺動を起こさせ、静止摩擦力A、さらに
は動摩擦力Bによってこれを減衰させるようにしてい
る。
【0022】このようなブレース2にあっては、ダンパ
ー部1を備えたことにより、油圧調整バルブ8によって
設定した所定値を超えて力がかかると、外挿ブレース材
3内を内挿ブレース材4が挿通し、そのときに生じる摩
擦力によってかかった力を減衰することができる。一
方、平常時においてはスリット鋼管10上の摺動面に生
じている摩擦力によって摺動が起こらず、従来のブレー
スと同様に構造体にかかる所定値以下の力に対し、効力
を発揮するようになる。
【0023】また、このようなブレース2に用いられる
ダンパー部1は、例えば内挿ブレース材4を形成する鋼
管の直径を300mmとし、油圧を50kg/cm2
度、スリット11の長さを1m程度、スリット鋼管10
上の摺動面における摩擦係数を0.25程度とすれば、
摩擦力が約120tonの高出力のダンパーとなる。し
たがって、本例のダンパー部1は、油圧調整バルブ8に
よって油圧を変更することにより摺動面の摩擦力を容易
に設定・調整することができるので、用途に応じてその
減衰性能を容易に変更することができ、これにより各種
の用途に適用可能な汎用性の高いダンパーとなる。
【0024】なお、前記例のダンパー部1では、一旦油
圧調整バルブ8で油圧(すなわちこの油圧による摩擦
力)を調整した後は、そのままの状態で使うようにして
いるが、例えばこれのメンテナンスを行う必要がある場
合には、油収容部6内の油圧を示す油圧ゲージを摺動に
干渉しない位置に設けておき、この油圧ゲージにて油圧
を管理するようにしてもよい。
【0025】また、前記例では、膜9を貼着することに
より油収容部6内を液密にするとともにこの膜9を油圧
力で膨出させてスリット鋼管10をも膨出させ、摺動面
での摩擦力を高めるようにしたが、本発明はこれに限定
されることなく、例えば膜9を用いずに油収容部6内に
合成ゴム等の伸縮性のある材質からなる袋状の内容器を
収納し、この内容器内に油7を充填するようにしてもよ
い。このように袋状の内容器を用いれば、油漏れによる
油圧低下のおそれが軽減され、ダンパー機能の長期信頼
性がより高くなる。
【0026】図5は、本発明の柱の一例を示す図であ
り、図5中符号20は柱、21はダンパー部である。こ
の柱20も図1に示したブレース2と同様の構成からな
るもので、鋼管製の外挿柱材22と同じく鋼管製の内挿
柱材23とを備え、これら外挿柱材22と内挿柱材23
との挿通部分を、図1に示したダンパー部1と同様の構
成からなるダンパー部21としている。
【0027】このような柱20は、例えば図6(a)に
示すように高層ビル24の柱の一部を構成する部材とし
て用いられ、平常時においては先の例と同様に、摩擦発
生部5の摺動面に生じている摩擦力によって摺動が起こ
らず、したがって通常の柱と同様に軸力を負担するもの
となる。一方、図6(b)に示したように地震等により
柱に過大な軸力が生じた場合には、この力を受けること
により外挿柱材22内を内挿柱材23が挿通し、これに
より柱20は伸縮して受けた力を減衰するようになる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明のダンパー
は、外挿体あるいは内挿体に油収容部を有した摩擦発生
手段が設け、この摩擦発生手段の油収容部の壁体により
外挿体あるいは内挿体の壁面を押圧してこれらの間の摺
動面の摩擦力を高めることができるようにしたものであ
るから、外挿体と内挿体との間の挿通を起こりにくくす
ることができる。したがって、平常時には外挿体と内挿
体との間で挿通が起こらないように摩擦発生手段の油圧
力を調整するとともに、外挿体と内挿体との間にこれら
が互いに挿通する方向に一定以上の力が加わったとき、
これらが相対的に挿通するように調整しておけば、異常
発生により一定以上の力が加わったとき挿通が起こるこ
とにより、この加わった力を減衰することができる。
【0029】また、このダンパーにあっては、比較的簡
略な構成であることから安価なものとなり、しかも油圧
を用いることにより簡単に大きな摩擦力を発生させるこ
とができることから、高出力のものとなる。さらに、油
圧調整バルブを設け、これで油圧を調整できるようにす
れば、用途に応じて出力、すなわちその減衰性能を容易
に変更することができ、これにより各種の用途に適用可
能な汎用性の高いダンパーとなる。
【0030】また、本発明のブレース、および柱は、い
ずれも前記ダンパーを用いた構成としていることから、
その長さ方向に伸縮させる力が加わったとき、前記ダン
パーの機構によってこれを容易に減衰させることがで
き、これにより地震等の対策に極めて有用なものとな
る。したがって、特に重要度の高い建築物や構造物の構
造部材として有効なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のブレースの一例の概略構成を説明す
るための図であり、(a)は要部外観図、(b)は油収
容部に油圧力が導入されてスリット鋼管が膨出した状態
にあるときの(a)の要部断面図、(c)はスリット鋼
管の外観図、(d)は油収容部に油圧力が導入されず、
スリット鋼管が膨出していない状態にあるときの(a)
の要部断面図である。
【図2】 本発明のブレースの他の例の概略構成を説明
するための図であり、油収容部に油圧力が導入されてス
リット鋼管が膨出した状態にあるときの要部断面図であ
る。
【図3】 (a)、(b)は図1に示したブレースの使
用例を説明するための図である。
【図4】 摩擦による減衰機構を説明するためのグラフ
である。
【図5】 本発明の柱の一例の概略構成を示す要部正面
図である。
【図6】 (a)、(b)は図5に示した柱の使用例を
説明するための図である。
【符号の説明】
1、21…ダンパー部、2…ブレース、3…外挿ブレー
ス材、4…内挿ブレース材、5…摩擦発生部(摩擦発生
手段)、6…油収容部、7…油、8…油圧調整バルブ、
11…スリット、14…潤滑材、20…柱、22…外挿
柱材、23…内挿柱材
フロントページの続き (72)発明者 山崎 和彦 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 石井 清 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 荻迫 栄治 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 櫻井 隆喜 東京都中央区銀座六丁目15番1号 電源開 発株式会社内 (72)発明者 中山 一孝 東京都中央区銀座六丁目15番1号 電源開 発株式会社内 Fターム(参考) 2E125 AA33 AB17 AC16 AG03 AG12 BB08 BB19 BB22 BB25 BB36 BB37 BD01 BE02 BE03 BE07 BE08 BF06 CA54 EA25 2E163 FA02 FB06 FB09 FB46 FF01 3J066 AA01 AA26 BD05 CA06 CB06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外挿体とこれに摺動可能に内挿される内
    挿体とが備えられ、前記外挿体の内側あるいは前記内挿
    体の外側に、油収容部を有し、該油収容部の油圧力によ
    って該油収容部の壁体が外挿体あるいは内挿体の壁面を
    押圧することによりこれら外挿体と内挿体との間の摩擦
    力を高める摩擦発生手段が設けられ、前記外挿体あるい
    は内挿体と前記油収容部の壁体との間の摺動面に、潤滑
    材が塗布されてなることを特徴とするダンパー。
  2. 【請求項2】 前記摩擦発生手段は、油収容部とこれに
    充填された油と油収容部内の油圧を調整する油圧調整バ
    ルブとを有してなり、外挿体あるいは内挿体の壁面に接
    する油収容部の壁体が、油圧力により膨出可能に形成さ
    れてなることを特徴とする請求項1記載のダンパー。
  3. 【請求項3】 前記外挿体あるいは内挿体の壁面に接す
    る摩擦発生手段の油収容部の壁体には、該壁体が変形し
    易いようスリットが形成されており、該壁体の内側に
    は、油収容部内の液密性を保持するための伸縮性を有す
    る膜が設けられていることを特徴とする請求項1又は2
    記載のダンパー。
  4. 【請求項4】 前記潤滑材がモリブデンの粉末からなる
    ことを特徴とする請求項1、2又は3記載のダンパー。
  5. 【請求項5】 外挿体を有したブレース材と内挿体を有
    したブレース材とからなるブレースであって、 前記外挿体の内側あるいは前記内挿体の外側に、油収容
    部を有し、該油収容部の油圧力によって該油収容部の壁
    体が外挿体あるいは内挿体の壁面を押圧することにより
    これら外挿体と内挿体との間の摩擦力を高める摩擦発生
    手段が設けられ、前記外挿体あるいは内挿体と前記油収
    容部の壁体との間の摺動面に、潤滑材が塗布されてなる
    ことを特徴とするブレース。
  6. 【請求項6】 外挿体を有した柱材と内挿体を有した柱
    材とからなる柱であって、 前記外挿体の内側あるいは前記内挿体の外側に、油収容
    部を有し、該油収容部の油圧力によって該油収容部の壁
    体が外挿体あるいは内挿体の壁面を押圧することにより
    これら外挿体と内挿体との間の摩擦力を高める摩擦発生
    手段が設けられ、前記外挿体あるいは内挿体と前記油収
    容部の壁体との間の摺動面に、潤滑材が塗布されてなる
    ことを特徴とする柱。
JP2000314310A 2000-10-13 2000-10-13 ダンパー、ブレースおよび柱 Expired - Lifetime JP4472850B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000314310A JP4472850B2 (ja) 2000-10-13 2000-10-13 ダンパー、ブレースおよび柱

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000314310A JP4472850B2 (ja) 2000-10-13 2000-10-13 ダンパー、ブレースおよび柱

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002122171A true JP2002122171A (ja) 2002-04-26
JP4472850B2 JP4472850B2 (ja) 2010-06-02

Family

ID=18793592

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000314310A Expired - Lifetime JP4472850B2 (ja) 2000-10-13 2000-10-13 ダンパー、ブレースおよび柱

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4472850B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007321824A (ja) * 2006-05-30 2007-12-13 Showa Corp 減衰力調整ダンパ
JP2016061364A (ja) * 2014-09-17 2016-04-25 オイレス工業株式会社 摩擦ダンパ
JP2021143564A (ja) * 2020-03-13 2021-09-24 株式会社フジタ 建物本体の支持構造
JP2021147764A (ja) * 2020-03-16 2021-09-27 株式会社フジタ 上部構造物の支持構造
JP2021147763A (ja) * 2020-03-16 2021-09-27 株式会社フジタ 上部構造物の支持構造
JP7356936B2 (ja) 2020-03-16 2023-10-05 株式会社フジタ 建物本体の支持構造

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103866906B (zh) * 2014-03-31 2016-01-20 南通大学 自应力可调式钢管混凝土柱

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007321824A (ja) * 2006-05-30 2007-12-13 Showa Corp 減衰力調整ダンパ
JP2016061364A (ja) * 2014-09-17 2016-04-25 オイレス工業株式会社 摩擦ダンパ
JP2021143564A (ja) * 2020-03-13 2021-09-24 株式会社フジタ 建物本体の支持構造
JP7325364B2 (ja) 2020-03-13 2023-08-14 株式会社フジタ 建物本体の支持構造
JP2021147764A (ja) * 2020-03-16 2021-09-27 株式会社フジタ 上部構造物の支持構造
JP2021147763A (ja) * 2020-03-16 2021-09-27 株式会社フジタ 上部構造物の支持構造
JP7325366B2 (ja) 2020-03-16 2023-08-14 株式会社フジタ 上部構造物の支持構造
JP7325365B2 (ja) 2020-03-16 2023-08-14 株式会社フジタ 上部構造物の支持構造
JP7356936B2 (ja) 2020-03-16 2023-10-05 株式会社フジタ 建物本体の支持構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP4472850B2 (ja) 2010-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9964170B2 (en) Force limiting device
JP2501151Y2 (ja) 可逆式衝撃緩衝装置
US6076557A (en) Thin wall, high pressure, volume compensator
JP5170809B2 (ja) 液封防振装置
JP5096551B2 (ja) ねじ運動機構及びこれを用いた減衰装置
JP2002122171A (ja) ダンパー、ブレースおよび柱
JP3928117B2 (ja) 土木構造体の要素用の減衰装置
JP2001049894A (ja) 制震壁
JP6270573B2 (ja) 回転慣性質量ダンパ
JP2014159689A (ja) 制振装置および制振装置を備えた建物
JP3977687B2 (ja) 衝撃吸収部材
JP2544605B2 (ja) 粘性ダンパ
JPS6034541A (ja) 弾性ブツシユ
JP3221144B2 (ja) 脈動吸収器
US3715798A (en) Assembling bellows damper unit
JP5406760B2 (ja) 液体封入式防振装置の製造方法および液体封入式防振装置
JP3551442B2 (ja) エネルギ吸収装置
JP3043827B2 (ja) 油圧シリンダ
US3264605A (en) Control apparatus
JP2008223839A (ja) ショックアブソーバの取付構造
JPH0328610B2 (ja)
JP4336220B2 (ja) 油圧緩衝器のオイルシール構造
JP4238128B2 (ja) 防振装置
JP4604521B2 (ja) エネルギ吸収装置
KR20080030280A (ko) 쇽업쇼버

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070508

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100216

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100304

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350