JP2002117889A - 燃料電池の運転方法及び燃料電池 - Google Patents

燃料電池の運転方法及び燃料電池

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JP2002117889A
JP2002117889A JP2000307418A JP2000307418A JP2002117889A JP 2002117889 A JP2002117889 A JP 2002117889A JP 2000307418 A JP2000307418 A JP 2000307418A JP 2000307418 A JP2000307418 A JP 2000307418A JP 2002117889 A JP2002117889 A JP 2002117889A
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cell
pressing force
flow path
fuel cell
fuel
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JP2000307418A
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English (en)
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Osamu Yamazaki
修 山▲ざき▼
Hiroichi Sasaki
博一 佐々木
Mitsuaki Echigo
満秋 越後
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Osaka Gas Co Ltd
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Osaka Gas Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】 セルの発電性能を安定に維持し得る燃料電池
の運転方法及び燃料電池を提供する。 【解決手段】 電解質層の両側に酸素極及び燃料極が振
り分け配置されてセルCが構成され、そのセルCと流路
形成部材Sとが交互に配置された状態で並置された燃料
電池であって、並置されているセルC及び流路形成部材
Sの全体に対して隣接するもの同士を近接させる方向に
押し付け力を作用させると共に、その押し付け力を駆動
手段Dにて調節自在な駆動式の押し付け手段Pが設けら
れている燃料電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解質層の両側に
酸素極及び燃料極が振り分け配置されてセルが構成さ
れ、そのセルと流路形成部材とが交互に配置された状態
で並置された燃料電池の運転方法、及び、電解質層の両
側に酸素極及び燃料極が振り分け配置されてセルが構成
され、そのセルと流路形成部材とが交互に配置された状
態で並置された燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる燃料電池においては、電解質層の
両側に酸素極及び燃料極が振り分け配置されて構成され
るセルと、流路形成部材とが交互に配置された状態で並
置された状態において、セル及び流路形成部材の各部材
間において、気密にする必要がある各部材間は気密にす
ると共に、電流経路となる各部材間の接触抵抗を小さく
するために、並置されているセル及び流路形成部材の全
体(以下、セル集合体と略記する場合がある)に対し
て、隣接するセル及び流路形成部材同士を近接させる方
向に押し付け力を作用させて、隣接するセル及び流路形
成部材を密着させる必要がある。
【0003】かかる燃料電池において、従来は、各部材
間を気密にすると共に、各部材間の接触抵抗を小さくし
てセルの発電状態を適正にするように(例えば、セル集
合体における定電流発電時の出力電圧が極力高くなるよ
うに)、押し付け力を作用させた状態にセル集合体を組
み付けて(以下、初期組み付け状態と略記する場合があ
る)、以後、セル集合体は、その初期組み付け状態に保
持していた。セル集合体を初期組み付け状態に組み付け
る構造としては、種々のものがあるが、例えば、セル集
合体に、セル及び流路形成部材の並置方向に貫通する貫
通孔を形成して、その貫通孔にボルトを挿通して、ナッ
トにて締め付ける構造や、セル集合体における前記並置
方向の両端にガイド板を設け、それら両ガイド板にボル
トを挿通して、ナットにて両ガイド板の間隔を狭めるよ
うに締め付ける構造が、一般的に用いられていた。
【0004】ところで、かかる燃料電池では、一般に
は、運転及び停止が繰り返されるものであり、特に、家
庭用の燃料電池では、一般には、運転及び停止が毎日繰
り返されることになる。運転及び停止が繰り返される
と、従来では、セル集合体は常に初期組み付け状態に保
持されているので、停止中も、各部材に対して強い圧縮
力がかかったままであり、又、運転中は、セル集合体に
作用させる押し付け力が調整されることがなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、従来の燃料電
池の運転方法及び燃料電池においては、停止中も各部材
に対して強い圧縮力がかかった状態となっているので、
運転時間の経過に伴って、各部材の性能が劣化し易い
(特に、電解質層は運転時間の経過に伴ってクリープが
起こり易くなって性能が劣化し易い)ため、セルの発電
性能が早く低下し易かった。又、運転中、セル集合体に
作用させる押し付け力が調整されることがないので、運
転時間の経過に伴って各部材の性能が変化すると、押し
付け力がセルを適正に発電させるためには不適性になり
易く、セルの発電性能が低下し易かった。従って、従来
の燃料電池の運転方法及び燃料電池においては、セルの
発電性能を安定に維持できないという問題があった。
【0006】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、セルの発電性能を安定に維持し
得る燃料電池の運転方法及び燃料電池を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】〔請求項1記載の発明〕
請求項1に記載の燃料電池の運転方法の特徴は、運転時
には、並置されている前記セル及び流路形成部材の全体
に対して隣接するもの同士を近接させる方向に押し付け
力を作用させる押し付け手段により、隣接する前記セル
及び流路形成部材を運転のために密着させるように前記
押し付け力を作用させ、停止時には、前記押し付け手段
による前記押し付け力を緩めることにある。請求項1に
記載の運転方法によれば、運転時には、押し付け手段に
よって、セル集合体に対して、隣接するセル及び流路形
成部材を運転のために密着させるように押し付け力を作
用させて、気密にする必要がある各部材間を気密にする
と共に、電流経路となる各部材間の接触抵抗を小さくし
て、セルにて適性に発電できるようにし、セルにて発電
を行わない停止時には、押し付け手段による押し付け力
を緩めて、各部材にかかる圧縮力を弱くする、又は、各
部材に圧縮力がかからないようにする。つまり、運転及
び停止が繰り返されても、運転中は、セルにて適性に発
電できるようにしながら、停止中は、各部材にかかる圧
縮力を弱くする、又は、各部材に圧縮力がかからないよ
うにするので、停止中は各部材の性能の劣化が抑制され
ることとなり、その停止中の各部材の性能劣化抑制によ
り、セルの発電性能の劣化を抑制することができるので
ある。従って、長期間にわたって発電性能を安定に維持
し得る燃料電池の運転方法を提供することができるよう
になった。
【0008】〔請求項2記載の発明〕請求項2に記載の
燃料電池の運転方法の特徴は、並置されている前記セル
及び流路形成部材の全体に対して隣接するもの同士を近
接させる方向に押し付け力を作用させる押し付け手段の
押し付け力を、発電状態検出手段にて検出される前記セ
ルの発電状態が適正になるように変更調節することにあ
る。請求項2に記載の運転方法によれば、セル集合体に
対して押し付け手段により作用させる押し付け力を、発
電状態検出手段にて検出されるセルの発電状態が適正に
なるように変更調節するので、セルの発電性能をできる
だけ高くすることができる。ちなみに、発電状態検出手
段としては、例えば、セルの出力電圧又はセル集合体の
出力電圧を発電状態として検出する電圧計を用いること
ができる。つまり、運転経過に伴って押し付け力が不適
性になって発電状態が低下すると、発電状態が低下した
ことを発電状態検出手段によって知ることができ、その
発電状態検出手段の検出情報に基づいて、発電状態が適
正になるように押し付け力を調節するのである。例え
ば、運転経過に伴って、各部材が収縮して、各部材間の
接触抵抗が高くなったり、各部材の導電特性が変化し
て、各部材間の接触抵抗が高くなったりした場合には、
各部材間の接触抵抗をできるだけ低くして、セルの発電
状態が適正になるように、例えば、セルの出力電圧が高
くなるように、押し付け手段による押し付け力を強くす
る。従って、セルの発電性能をできるだけ高くする状態
で安定に維持し得る燃料電池の運転方法を提供すること
ができるようになった。
【0009】〔請求項3記載の発明〕請求項3に記載の
燃料電池の特徴構成は、並置されている前記セル及び流
路形成部材の全体に対して隣接するもの同士を近接させ
る方向に押し付け力を作用させると共に、その押し付け
力を駆動手段にて調節自在な駆動式の押し付け手段が設
けられていることにある。請求項3に記載の特徴構成に
よれば、駆動手段によって、押し付け手段にてセル集合
体に対して作用させる押し付け力を、迅速且つ簡単に変
更調節することができる。例えば、運転時には、隣接す
るセル及び流路形成部材を運転のために密着させるよう
に、即ち、気密にする必要がある各部材間を気密にする
と共に、電流経路となる各部材間の接触抵抗を小さくし
て、セルにて適性に発電できるように、駆動手段によっ
て、押し付け手段による押し付け力を迅速且つ簡単に調
節し、セルにて発電を行わない停止時には、駆動手段に
よって、迅速且つ簡単に、押し付け手段による押し付け
力を緩めて、各部材にかかる圧縮力を弱くする、又は、
各部材に圧縮力がかからないようにする。このように、
運転時及び停止時に応じて、駆動手段によって、押し付
け手段による押し付け力を調節すると、運転中はセルに
て適性に発電できるようにしながら、停止中は各部材の
劣化を抑制することができるので、その停止中の各部材
の性能劣化抑制により、セルの発電性能の低下を抑制す
ることができることとなり、しかも、押し付け力の調節
を、駆動手段によって迅速且つ簡単に行うことができ
る。あるいは、駆動手段によって、押し付け手段による
押し付け力を、発電状態検出手段にて検出されるセルの
発電状態が適正になるように変更調節して、セルの発電
性能をできるだけ高くすることができ、しかも、押し付
け力の調節を、駆動手段によって迅速且つ簡単に行うこ
とができる。従って、セルの発電性能を安定に維持し得
ると共に、そのための押し付け力の調節を迅速且つ簡単
に行い得る燃料電池を提供することができるようになっ
た。
【0010】〔請求項4記載の発明〕請求項4に記載の
燃料電池の特徴構成は、前記駆動手段を制御する制御手
段が設けられ、その制御手段は、運転開始指令に基づい
て、前記押し付け手段により、隣接する前記セル及び流
路形成部材を運転のために密着させるように前記押し付
け力を作用させるべく、前記駆動手段を制御し、且つ、
停止指令に基づいて、前記押し付け手段による前記押し
付け力を緩めるべく、前記駆動手段を制御するように構
成されていることにある。請求項4に記載の特徴構成に
よれば、運転開始指令に基づいて、隣接するセル及び流
路形成部材を運転のために密着させるように押し付け力
を作用させるように、即ち、気密にする必要がある各部
材間を気密にすると共に、電流経路となる各部材間の接
触抵抗を小さくして、セルにて適性に発電できるよう
に、駆動手段によって、押し付け手段による押し付け力
が自動調節され、停止指令に基づいて、駆動手段によっ
て、押し付け手段による押し付け力が自動的に緩められ
る。つまり、運転及び停止が繰り返されても、運転中は
セルにて適性に発電できるようになり、停止中は、各部
材にかかる圧縮力を弱くする、又は、各部材に圧縮力が
かからないように、押し付け手段による押し付け力が自
動調節されて、停止中は各部材の性能の劣化が抑制され
ることとなり、その停止中の各部材の性能劣化抑制によ
り、セルの発電性能の劣化を抑制することができるので
ある。従って、人為的な操作なしに、長期間にわたって
発電性能を安定に維持し得る燃料電池を提供することが
できるようになった。
【0011】〔請求項5記載の発明〕請求項5に記載の
燃料電池の特徴構成は、前記駆動手段を制御する制御手
段と、前記セルの発電状態を検出する発電状態検出手段
とが設けられ、前記制御手段は、前記発電状態検出手段
の検出情報に基づいて、前記押し付け手段の押し付け力
を前記発電状態が適正になるよう変更調節すべく、前記
駆動手段を制御するように構成されていることにある。
請求項5に記載の特徴構成によれば、セルの発電状態が
適正になるように、押し付け手段による押し付け力が、
駆動手段によって自動的に変更調節される。つまり、運
転経過に伴って押し付け力が不適性になって発電状態が
低下すると、発電状態が低下したことが発電状態検出手
段によって検出されて、その発電状態検出手段の検出情
報に基づいて、発電状態が適正になるように押し付け力
が自動調節されるのである。従って、人為的な操作なし
に、セルの発電性能をできるだけ高くする状態で安定に
維持し得る燃料電池を提供することができるようになっ
た。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
実施の形態を説明する。図1に示すように、燃料電池
は、セルCと流路形成部材Sとを交互に配置した状態で
並置したセル集合体NC、そのセル集合体NCに対して
隣接するセルCと流路形成部材Sとを近接させる方向に
押し付け力を作用させると共に、その押し付け力を駆動
部Dにて調節自在な駆動式の押し付け部P、駆動部Dを
制御する制御部22、及び、その制御部22に対して各
種制御情報を指令する操作部23等を備えて構成してあ
る。
【0013】図2ないし図6に基づいて、セル集合体N
Cについて説明を加える。セルCは、高分子膜にて構成
した電解質層1の両側に酸素極2及び燃料極3を振分け
配置して構成し、酸素極2を、高分子膜1側の酸素極触
媒層2cと、高分子膜1とは反対側の酸素極集電層2p
とを備えて構成し、燃料極3を、高分子膜1側の燃料極
触媒層3cと、高分子膜1とは反対側の燃料極集電層3
pとを備えて構成してある。電解質層1は矩形板状に形
成し、酸素極2及び燃料極3は、電解質層1よりも小さ
い矩形板状に形成し、それら酸素極2及び燃料極3夫々
は、電解質層の各面に対して、外周部に四角枠状の電解
質層露出部分が形成される状態で配置する。
【0014】電解質層1を構成する高分子膜は、プロト
ン導電性を備えたフッ素樹脂系のイオン交換膜にて形成
してある。酸素極触媒層2c及び燃料極触媒層3cは、
互いに同様の構成であり、カーボンから成る多孔状の導
電材にて形成し、夫々、白金及び白金系合金から成る電
極触媒を担持してある。酸素極集電層2p及び燃料極集
電層3pも、互いに同様の構成であり、カーボンペーパ
ー、カーボンフェルト等の多孔状の導電材にて形成して
ある。
【0015】流路形成部材Sは、酸素極2に臨む状態で
酸素極側流路を形成する酸素極側セパレータ5と、燃料
極3に臨む状態で燃料極側流路を形成する燃料極側セパ
レータ6とから構成してある。酸素極側セパレータ5
は、酸素極2側の面に、酸素極側反応用ガスを通流させ
る酸素極側流路を形成する酸素極側ガス通流溝5sを形
成し、反対側の面に、冷却水流路を形成する冷却水通流
溝5wを形成してある。酸素極側セパレータ5における
酸素極側の面において、酸素極側ガス通流溝5sを形成
した部分は、酸素極2と略同形状の矩形状であり、その
酸素極側ガス通流溝5sの形成部分の上面部は、周辺よ
りも、酸素極2の厚さよりやや小さい程度の深さで凹ま
せてある。そして、セルCと酸素極側セパレータ5と
を、酸素極側ガス通流溝5sを形成した凹部に酸素極2
を入れ込んだ状態で配置して、酸素極2を、酸素極側セ
パレータ5における酸素極側ガス通流溝5sの形成部分
の上面部に密着させるようにしてある。
【0016】燃料極側セパレータ6は、燃料極3側の面
に、燃料極側反応用ガスを通流させる燃料極側流路を形
成する燃料極側ガス通流溝6fを形成し、反対側の面
に、酸素極側セパレータ5の冷却水通流溝5wと面対称
となる冷却水流路形成用の冷却水通流溝6wを形成して
ある。燃料極側セパレータ6における燃料極側の面にお
いて、燃料極側ガス通流溝6fを形成した部分は、燃料
極3と略同形状の矩形状であり、その燃料極側ガス通流
溝6fの形成部分の上面部は、周辺よりも、燃料極3の
厚さよりやや小さい程度の深さで凹ませてある。そし
て、セルCと燃料極側セパレータ6とを、燃料極側ガス
通流溝6fを形成した凹部に燃料極3を入れ込んだ状態
で配置して、燃料極3を、燃料極側セパレータ6におけ
る燃料極側ガス通流溝6fの形成部分の上面部に密着さ
せるようにしてある。
【0017】酸素極側セパレータ5は、カーボンからな
る導電材にて、気密性を有するように緻密に形成し、燃
料極側セパレータ6は、カーボンからなる導電材にて、
燃料極側ガス通流溝6fと冷却水通流溝6wとの間の部
分は多孔状に、その他の部分は気密性を有するように緻
密に形成してある。そして、冷却水通流溝5w,6wに
て形成される冷却水流路を通流する冷却水の圧力が、燃
料極側ガス通流溝6fにて形成される燃料極側流路を通
流する燃料極側反応用ガスの圧力よりも高くなるように
して、冷却水流路を通流する冷却水の一部を燃料極側流
路側に燃料極側セパレータ6の多孔状部分を通過させ、
そのように燃料極側セパレータ6を通過させた水によっ
て高分子膜1を湿らせるようにしてある。
【0018】更に、高分子膜1、酸素極側セパレータ5
及び燃料極側セパレータ6の夫々には、それらを並置し
たときにそれらの並置方向に夫々が連なる状態で、厚さ
方向に貫通する6個の連通用孔1h,5h,6h、及
び、6個の支持用孔1g、5g、6gを形成してある。
並置方向視において、高分子膜1、酸素極側セパレータ
5及び燃料極側セパレータ6の夫々に形成する6個の連
通用孔1h,5h,6hのうち、2個は酸素極側ガス通
流溝5sの通流経路の両端部に各別に重なり、別の2個
は燃料極側ガス通流溝6fの通流経路の両端部に各別に
重なり、残りの2個は冷却水通流溝5w,6wの通流経
路の両端部に各別に重なる。高分子膜1、酸素極側セパ
レータ5及び燃料極側セパレータ6の夫々に形成する6
個の支持用孔1g、5g、6gは、各通流溝とは重なら
ない位置に形成する。
【0019】従って、セルスタックNCには、高分子膜
1、酸素極側セパレータ5及び燃料極側セパレータ6夫
々の連通用孔1h,5h,6hが並置方向に連なって形
成される6本の流路連通用通路と、支持用孔1g、5
g、6gが並置方向に連なって形成される6本の支持用
通路が形成される。6本の流路連通用通路のうちの2本
は、各酸素極側ガス通流溝5sの通流経路の両端部に各
別に連通し、別の2本は、各燃料極側ガス通流溝6fの
通流経路の両端部に各別に連通し、残りの2本は、各冷
却水通流溝5w,6wの通流経路の両端部に各別に連通
している。尚、各酸素極側ガス通流溝5sの通流経路の
両端部に各別に連通する2本の流路連通用通路を酸素極
側連通路Tsと、各燃料極側ガス通流溝6fの通流経路
の両端部に各別に連通する2本の流路連通用通路を燃料
極側連通路Tfと、各冷却水通流溝5w,6wの通流経
路の両端部に各別に連通する2本の流路連通用通路を冷
却水側連通路Twと夫々称する。
【0020】図6に示すように、セル集合体NCは、セ
ルCと、酸素極側セパレータ5及び燃料極側セパレータ
6から構成した流路形成部材Sとを交互に配置して並置
し、その並置方向の両端部夫々に電力取り出し用の集電
板7を配置し、更に、集電板7夫々の外側に端板9を配
置して構成する。尚、図示は省略するが、集電板7に
は、6個の連通孔を、夫々が6本の流路連通用通路夫々
に連通して、流路連通用通路を形成するように形成し、
並びに、6個の支持用孔を、夫々が6本の支持用通路夫
々に連通して、支持用通路を形成するように形成してあ
る。
【0021】図示は省略するが、各端板9には、6個の
支持用孔を、夫々が6本の支持用通路夫々に連通して、
支持用通路を形成するように形成してある。又、一方の
端板9には、2本の酸素極側連通路Tsのうちの一方の
端部に連通接続する酸素極側ガス用接続部8s、2本の
燃料極側連通路Tfのうちの一方の端部に連通接続する
燃料極側ガス用接続部8f、及び、2本の冷却水連通路
Twのうちの一方の端部に連通接続する冷却水用接続部
8wを備えてある。又、他方の端板9には、2本の酸素
極側連通路Tsのうちの他方の端部に連通接続する酸素
極側ガス用接続部8s、2本の燃料極側連通路Tfのう
ちの他方の端部に連通接続する燃料極側ガス用接続部8
f、及び、2本の冷却水連通路Twのうちの他方の端部
に連通接続する冷却水用接続部8wを備えてある。
【0022】尚、2個の酸素極側ガス用接続部8sのう
ち、一方は酸素極側反応用ガスの供給用として、他方は
酸素極側反応用ガスの排出用として用い、2個の燃料極
側ガス用接続部8fのうち、一方は燃料極側反応用ガス
の供給用として、他方は燃料極側反応用ガスの排出用と
して用い、並びに、2個の冷却水用接続部8wのうち、
一方は冷却水の供給用として、他方は冷却水の排出用と
して用いる。
【0023】そして、図6に示すように、上述のよう
に、セルC、酸素極側セパレータ5、燃料極側セパレー
タ6、集電板7及び端板9の各部材を並置した状態で、
各支持用通路にボルト11を挿通し、各ボルト11にナ
ット12を締め付けることにより、セル集合体NCを形
成する。
【0024】送風機(図示省略)からの空気を酸素極側
反応用ガスとして、供給用の酸素極側ガス用接続部8s
からセルスタックNCに供給し、炭化水素系の原燃料を
改質した水素含有ガスを燃料極側反応用ガスとして、供
給用の燃料極側ガス用接続部8fからセルスタックNC
に供給し、並びに、冷却水ポンプ(図示省略)により、
冷却水を供給用の冷却水用接続部8wからセルスタック
NCに供給する。
【0025】すると、酸素極側反応ガスは、図4及び図
5において実線矢印にて示すように、一方の酸素極側連
通路Tsから各セルCの酸素極側流路に供給され、酸素
極側流路を通流してから、他方の酸素極側連通路Tsに
流出し、その酸素極側連通路Tsを通流して排出用の酸
素極側ガス用接続部8sから排出される。又、燃料極側
反応ガスは、図4及び図5において二点鎖線矢印にて示
すように、一方の燃料極側連通路Tfから各セルCの燃
料極側流路に供給され、燃料極側流路を通流してから、
他方の燃料極側連通路Tfに流出し、その燃料極側連通
路Tfを通流して排出用の燃料極側ガス用接続部8fか
ら排出される。又、冷却水は、図4及び図5において一
点鎖線矢印にて示すように、一方の冷却水連通路Twか
ら各セルCの冷却水流路に供給され、冷却水流路を通流
してから、他方の冷却水連通路Twに流出し、その冷却
水連通路Twを通流して排出用の冷却水用接続部8wか
ら排出される。
【0026】そして、各セルCにおいては、燃料極側セ
パレータ6を燃料極側流路に通過してきた水分によって
高分子膜1が湿らされる状態で、酸素極側反応用ガス中
の酸素と燃料極側反応用ガス中の水素との電気化学反応
により発電される。又、冷却水の通流により、各セルC
の温度が所定の温度に維持される。
【0027】次に、図1に基づいて、押し付け部Pにつ
いて説明を加える。セル集合体NCにおける6本のボル
ト11の一端側に、端板9と間隔を隔てて基台13をナ
ット14にて取り付けてある。そして、押し付け部Pを
構成する油圧ジャッキ15を、そのピストン部分15a
の先端にて、弾性付勢部16を介して、セル集合体NC
の一端の端板9を押し付けることができるように、基台
13に保持させてある。弾性付勢部16は、2枚の皿バ
ネを接当配置したりして構成し、弾性付勢部16の弾性
変形により、油圧ジャッキ15によってセル集合体NC
に作用させる押し付け力を細かく調節できるようにして
ある。
【0028】そして、油圧ジャッキ15のピストン部分
15aを伸長させることにより、セル集合体NCに対し
て、隣接するセルC及び流路形成部材Sを近接させる方
向に押し付け力を作用させて、隣接するセルC及び流路
形成部材Sを運転のために密着させるように構成してあ
る。つまり、油圧ジャッキ15によってセル集合体NC
に押し付け力を作用させることにより、電流経路となる
酸素極側セパレータ5と酸素極2の各部材間、酸素極2
と電解質層1の各部材間、電解質層1と燃料極3の各部
材間、燃料極3と燃料極側セパレータ6の各部材間、及
び、燃料極側セパレータ6と酸素極側セパレータ5の各
部材間の接触抵抗を小さくすると共に、酸素極側セパレ
ータ5と電解質層1の各部材間、及び、燃料極側セパレ
ータ6と電解質層1の各部材間を気密にする。
【0029】駆動部Dは、オイルタンク17のオイルを
圧送するポンプ18と、そのポンプ18にて圧送される
オイルの流路を切り換えるソレノイド式の切り換え弁1
9を備えて構成してある。その切り換え弁19は、P
1,P2及びP3の3位置切り換え式であり、そのう
ち、位置P1は、ポンプ18にて圧送されるオイルを油
圧ジャッキ15のオイル路15bに供給して、押し付け
力を強める位置(以下、増圧位置と称する場合がある)
であり、位置P2は、油圧ジャッキ15のオイル路15
bを閉じると共に、ポンプ18にて圧送されるオイルを
オイルタンク17に戻して、押し付け力を一定に保持す
る位置(以下、定圧保持位置と記載する場合がある)で
あり、位置P3は、油圧ジャッキ15のオイル路15b
からオイルをオイルタンク17に戻して、押し付け力を
弱める位置(以下、減圧位置と称する場合がある)であ
る。尚、図1中、20はリリーフ弁である。
【0030】図1中、Lは、セル集合体NCから出力さ
れる電力を消費する負荷手段である。セル集合体NCに
は、セル集合体NCの出力電圧を検出する電圧計21を
設けてある。つまり、電圧計21は、セル集合体NCの
出力電圧をセルCの発電状態として検出する発電状態検
出手段として機能することとなる。本実施形態において
は、負荷手段Lの電流値が一定になるように通電させる
状態で、電圧計21の検出電圧が極力高くなる状態を、
セルCの発電状態が適正な状態として設定して、その適
正な状態になるように、駆動部Dを後述の如く制御す
る。ちなみに、セルCの発電状態が適正な状態として
は、上述のものの他に、予めセル集合体NCの出力電圧
の適正値を設定出力電圧として設定しておいて、電圧計
21の検出電圧が前記設定出力電圧以上になる状態を、
設定することができる。
【0031】そして、油圧ジャッキ15による押し付け
力を作用させない状態で、セル集合体NCを、定電流に
て発電させ、その状態で、電圧計21による検出電圧が
最大になるように、6個のナット12を締め付けて、そ
の時の出力電圧を目標電圧値として制御部22に記憶さ
せておく。次に、発電を停止して、電解質層1、酸素極
2、燃料極3、酸素極側セパレータ5、燃料極側セパレ
ータ6、集電板7及び端板9の各部材間の位置関係を保
持する状態を維持しながら、各部材にかかる圧縮力が、
各部材の特性を劣化させることが無い程度にまで弱めら
れるか、又は、各部材に圧縮力がかからない状態となる
程度にまで、ナット12を緩めて、停止状態にする。
【0032】以降は、運転時には、油圧ジャッキ15に
より、セル集合体NCに対して、隣接するセルC及び流
路形成部材Sを運転のために密着させるように、押し付
け力を作用させて運転状態とし、停止時には、油圧ジャ
ッキ15による押し付け力を作用させないようにして、
停止状態にする。
【0033】次に、燃料電池の制御構成について説明す
る。制御部22は、操作部23からの制御情報、及び、
電圧計21の検出情報に基づいて、油圧ジャッキ15に
よる押し付け力を調節するように、駆動部D、具体的に
は切り換え弁19を制御する。
【0034】制御部23の制御動作について説明する。
操作部23から運転開始指令が指令されると、切り換え
弁19を増圧位置P1に切り換えて、押し付け力を作用
させ、電圧計21の検出電圧が目標電圧値を含む設定範
囲内になると、切り換え弁19を定圧保持位置P2に切
り換えて、押し付け力を一定に維持する。尚、予め、電
圧計21の検出誤差等を考慮して、目標電圧値に加える
上限設定値、及び、目標電圧値から減じる下限設定値を
設定して、制御部23に記憶させてあり、制御部23
は、それら上限設定値及び下限設定値に基づいて前記設
定範囲を設定する。以降、操作部23から停止指令が指
令されるまで、一定の設定時間間隔おきに、後述する加
圧調節制御を実行し、操作部23から停止指令が指令さ
れると、記憶している目標電圧値を、その時点の電圧計
21の検出電圧に更新した後、切り換え弁19を減圧位
置P3に切り換えて、セル集合体NCに押し付け力が作
用しないようにする。従って、運転開始時には、前回の
運転停止時に更新された目標電圧値を目標にして、押し
付け力が調節されることになる。
【0035】次に、図7に示すフローチャートに基づい
て加圧調節制御について説明する。尚、制御部22に
は、予め、押し付け力を微小な値だけ増減するための制
御用時間を加圧調節用設定時間として、記憶させてあ
る。切り換え弁19を、加圧調節用設定時間だけ、減圧
位置P3に切り換えた後、定圧保持位置P2に戻して、
押し付け力を微妙に弱める減圧動作を行った後、電圧計
21の検出電圧を調べる(ステップ#1〜#3)。検出
電圧が低下したときは、加圧調節用設定時間だけ、切り
換え弁19を、増圧位置P1に切り換えた後、定圧保持
位置P2に戻して、押し付け力を微妙に増加させる増圧
動作を行って、電圧計21の検出電圧を調べ、検出電圧
が増加すると再度、増圧動作を実行するというように、
電圧計21の検出電圧が増加しなくなるまで増圧動作を
繰り返し、検出電圧が増加しなくなると、以降は、切り
換え弁19を定圧保持位置P2に保持して、押し付け力
を一定に維持する(ステップ#2、#4、#5)。
【0036】ステップ#1〜#3の制御で、電圧計21
の検出電圧が増加したときは、電圧計21の検出電圧が
増加しなくなるまで減圧動作を繰り返し、検出電圧が増
加しなくなると、以降は、切り換え弁19を定圧保持位
置P2に保持して、押し付け力を一定に維持する(ステ
ップ#6、#7)。ステップ#1〜#3の制御で、電圧
計21の検出電圧が変化しなかったときは、電圧計21
の検出電圧が微妙に変化するまで減圧動作を繰り返し、
検出電圧が微妙に変化すると、以降は、切り換え弁19
を定圧保持位置P2に保持して、押し付け力を一定に維
持する(ステップ#8、#9)。尚、電圧計21の検出
電圧が変化したか、増加したか、あるいは、低下したか
の判断は、検出電圧値そのもので判断するようにしても
良いし、電圧計21の検出電圧の誤差等を考慮して、所
定の幅以上変化すると変化したと判断するように、不感
帯を設けても良い。
【0037】上述のような加圧調節制御を実行すること
により、押し付け力が過度にならない状態で、出力電圧
を可及的に高くすることができる。
【0038】次に、燃料電池を上述のように構成するこ
とにより、セルCの発電性能を安定に維持することがで
きることを検証した検証試験について説明する。尚、検
証試験に当たっては、油圧ジャッキ15を設けずに、セ
ル集合体NCを、定電流にて発電させ、その状態で、電
圧計21による検出電圧が最大になるように、6個のナ
ット12を締め付けた状態に固定した、従来の燃料電池
に相当する比較用の燃料電池を用意した。そして、本発
明の燃料電池及び比較用の燃料電池を、一日サイクルで
運転と停止を繰り返して、両者で、セルCの出力電圧
(以下、セル電圧と称する場合がある)を比較した。
尚、1サイクルは、起動時間が0.5時間、運転時間が
11.5時間、停止時間が12時間であり、運転時に
は、セルCの温度が70°C程度になり、電子負荷装置
を用いて、電流密度が3000A/m2 の定電流負荷を
かけた条件で運転した。本発明の燃料電池は、上述のよ
うに、制御部22により、運転時及び停止時夫々におい
て、押し付け力を調節した。
【0039】図8に示すように、本発明の燃料電池及び
比較用の燃料電池とも、初期は、700mVを越えるセ
ル電圧が得られて、セルCの性能が適正であると共に、
両者に初期性能の差が無いと考えられる。しかしなが
ら、運転時間の経過に伴うセル電圧の低下は、本発明の
燃料電池の方が比較用の燃料電池よりも小さく、本発明
の燃料電池では、従来の燃料電池よりも、発電性能を安
定に維持することができるようになったことが分かる。
【0040】〔別実施形態〕次に別実施形態を説明す
る。 (イ) 押し付け部P、及び、その押し付け部Pの押し
付け力を調節する駆動部Dの具体構成は、上記の実施形
態において例示した構成に限定されるものではない。例
えば、図9に示すように、押し付け部Pは、ネジ軸24
bとそれに螺合したナット24nから構成されて、基台
13に対して支持されたボールネジ24と、ナット24
nに連結されて、ナット24nの移動に基づいて、セル
集合体NCに対して押し付け力を作用させる押圧板25
にて構成することができる。この場合、駆動部Dは、ネ
ジ軸24bを正逆方向に回転駆動するように、基台13
に取り付けられた電動モータ26にて構成する。あるい
は、図示を省略するが、押し付け部Pを、従属節にて、
セル集合体NCに対して押し付け力を作用させるよう
に、基台13に対して支持したカム機構にて構成し、駆
動部Dを、そのカム機構の回転部を正逆方向に回転駆動
する電動モータにて構成することができる。
【0041】(ロ) セル集合体NCにおいて、電解質
層1、酸素極2、燃料極3、酸素極側セパレータ5、燃
料極側セパレータ6、集電板7及び端板9の各部材を並
置した状態において、停止状態に保持するための構成、
即ち、各部材にかかる圧縮力を弱めた状態で、各部材間
の位置関係がずれない程度にて保持するための構成とし
ては、上記の実施形態において例示したボルト11とナ
ット12に限定されるものではない。例えば、セル集合
体の外周部をガイドする枠体でも良い。
【0042】(ハ) セルCの発電状態を検出する発電
状態検出手段の具体構成としては、上記の実施形態にお
いて例示した電圧計21に限定されるものではない。例
えば、セル集合体NCの出力電力を発電状態として検出
する電力計、あるいは、セル集合体NCの内部抵抗を発
電状態として検出する抵抗計でも良い。あるいは、1個
のセルCの出力電圧を検出する電圧計でも良い。
【0043】(ニ) 上記の実施形態においては、運転
開始指令が指令されると、切り換え弁19を増圧位置P
1に切り換えて、電圧計21の検出電圧が目標電圧値を
含む設定範囲内になると、切り換え弁19を定圧保持位
置P2に切り換えるように構成する場合について例示し
た。これに代えて、押し付け部Pにてセル集合体NCに
対して作用される押し付け力を検出する圧力センサを設
けて、運転開始指令が指令されると、切り換え弁19を
増圧位置P1に切り換えて、圧力センサの検出圧力が目
標圧力になると、切り換え弁19を定圧保持位置P2に
切り換えるように構成しても良い。この場合、停止指令
が指令される毎に、前記目標圧力を、停止指令が停止さ
れた時点の圧力センサの検出圧力に更新する。
【0044】又、上記実施形態においては、加圧調節制
御では、切り換え弁19を加圧調節用設定時間だけ増圧
位置P1又は減圧位置P3に切り換えることにより、押
し付け力を微小な値だけ増減調節する場合について例示
した。これに代えて、加圧調整制御においては、圧力セ
ンサの検出圧力が設定値だけ増加又は減少するように、
切り換え弁19を増圧位置P1又は減圧位置P3に切り
換えることにより、押し付け力を微小な値だけ増減調節
するように構成しても良い。
【0045】(ホ) 上記の実施形態においては、駆動
部Dを自動制御する制御部22を設けたが、この制御部
22を省略して、駆動部Dの操作を人為的に行うように
構成しても良い。
【0046】(ヘ) 上記の実施形態においては、本発
明を高分子型の燃料電池に適用する場合について例示し
たが、本発明は、高分子型以外にも、リン酸型、固体電
解質型等、種々の型式の燃料電池に適用することができ
る。但し、高分子型の燃料電池における電解質層1を構
成する高分子膜は、他の型式の電解質層に比べて、厚さ
が薄く(例えば、30μm)、強度が弱いため、圧縮力
による性能劣化が比較的大きいので、本発明は、高分子
型の燃料電池に適用するとその効果が顕著となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料電池の全体構成を示すブロック図
【図2】燃料電池のセル集合体の要部を示す分解斜視図
【図3】燃料電池のセル集合体の要部を示す分解斜視図
【図4】燃料電池のセル集合体の要部を示す分解斜視図
【図5】燃料電池のセル集合体の要部を示す分解斜視図
【図6】燃料電池のセル集合体の全体概略構成を示す図
【図7】燃料電池の制御構成のフローチャートを示す図
【図8】セル電圧の経時変化を示す図
【図9】別実施形態に係る燃料電池の押し付け部、駆動
部の構成を示す図
【符号の説明】
1 電解質層 2 酸素極 3 燃料極 21 発電状態検出手段 22 制御手段 C セル D 駆動手段 P 押し付け手段 S 流路形成部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 越後 満秋 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 Fターム(参考) 5H026 AA06 CC03 CX08 5H027 AA06 KK52

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解質層の両側に酸素極及び燃料極が振
    り分け配置されてセルが構成され、そのセルと流路形成
    部材とが交互に配置された状態で並置された燃料電池の
    運転方法であって、 運転時には、並置されている前記セル及び流路形成部材
    の全体に対して隣接するもの同士を近接させる方向に押
    し付け力を作用させる押し付け手段により、隣接する前
    記セル及び流路形成部材を運転のために密着させるよう
    に前記押し付け力を作用させ、停止時には、前記押し付
    け手段による前記押し付け力を緩める燃料電池の運転方
    法。
  2. 【請求項2】 電解質層の両側に酸素極及び燃料極が振
    り分け配置されてセルが構成され、そのセルと流路形成
    部材とが交互に配置された状態で並置された燃料電池の
    運転方法であって、 並置されている前記セル及び流路形成部材の全体に対し
    て隣接するもの同士を近接させる方向に押し付け力を作
    用させる押し付け手段の押し付け力を、発電状態検出手
    段にて検出される前記セルの発電状態が適正になるよう
    に変更調節する燃料電池の運転方法。
  3. 【請求項3】 電解質層の両側に酸素極及び燃料極が振
    り分け配置されてセルが構成され、そのセルと流路形成
    部材とが交互に配置された状態で並置された燃料電池で
    あって、 並置されている前記セル及び流路形成部材の全体に対し
    て隣接するもの同士を近接させる方向に押し付け力を作
    用させると共に、その押し付け力を駆動手段にて調節自
    在な駆動式の押し付け手段が設けられている燃料電池。
  4. 【請求項4】 前記駆動手段を制御する制御手段が設け
    られ、 その制御手段は、運転開始指令に基づいて、前記押し付
    け手段により、隣接する前記セル及び流路形成部材を運
    転のために密着させるように前記押し付け力を作用させ
    るべく、前記駆動手段を制御し、且つ、停止指令に基づ
    いて、前記押し付け手段による前記押し付け力を緩める
    べく、前記駆動手段を制御するように構成されている請
    求項3記載の燃料電池。
  5. 【請求項5】 前記駆動手段を制御する制御手段と、前
    記セルの発電状態を検出する発電状態検出手段とが設け
    られ、 前記制御手段は、前記発電状態検出手段の検出情報に基
    づいて、前記押し付け手段の押し付け力を前記発電状態
    が適正になるよう変更調節すべく、前記駆動手段を制御
    するように構成されている請求項3記載の燃料電池。
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