JP2002117855A - 二次電池およびその製造方法 - Google Patents

二次電池およびその製造方法

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JP2002117855A
JP2002117855A JP2000308521A JP2000308521A JP2002117855A JP 2002117855 A JP2002117855 A JP 2002117855A JP 2000308521 A JP2000308521 A JP 2000308521A JP 2000308521 A JP2000308521 A JP 2000308521A JP 2002117855 A JP2002117855 A JP 2002117855A
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organic compound
discharge
active material
group
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JP2000308521A
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Masaharu Sato
正春 佐藤
Kentaro Nakahara
謙太郎 中原
Yukiko Morioka
森岡  由紀子
Yutaka Sakauchi
裕 坂内
Shigeyuki Iwasa
繁之 岩佐
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エネルギー密度が高く、大容量で安定性に優
れた新規な二次電池およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 活物質の酸化還元反応を充放電過程に利
用する二次電池において、正極および負極あるいはいず
れか一方の電極の活物質として、放電処理した有機化合
物を含有する二次電池を、放電処理による有機化合物の
活物質化工程を含む製造方法で製造することにより、充
放電を高エネルギー密度で行うことが可能な、大容量で
安定性、安全性に優れた二次電池、およびその簡便なる
製造が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は活物質の酸化還元反
応を充放電過程に利用する二次電池、およびその製造方
法に関する。より詳細には、活物質の酸化還元反応を充
放電過程に利用する二次電池であって、主な活物質とし
て放電処理した有機化合物を含むとともに、エネルギー
密度が大きく、安定性および安全性に優れた二次電池、
およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ノート型パソコン、携帯電話などの急速
な市場拡大に伴い、これらに用いられるエネルギー密度
が大きな小型大容量電池への要求が高まっている。そし
て、この要求に応えるために、リチウムイオン等のアル
カリ金属イオンを荷電担体としてその電荷授受に伴う電
気化学反応を利用した二次電池が開発されている。中で
も、リチウムイオン二次電池は安定性に優れたエネルギ
ー密度の大きな大容量電池として種々の電子機器に利用
されている。このようなリチウムイオン二次電池で、例
えば、活物質として正極にリチウム含有遷移金属酸化
物、負極に炭素が用いられており、これらの活物質に対
するリチウムイオンの挿入反応および脱離反応を利用し
て充放電を行っている。
【0003】しかしながら、このリチウムイオン二次電
池は、正極の活物質として比重の大きい遷移金属酸化物
を用いているため、単位質量当たりの電池容量が充分で
はないという問題があった。
【0004】そこで、より軽量の電極材料を用いて大容
量電池を開発しようとする試みが検討されてきた。例え
ば、米国特許第4,833,048号公報、および特許第2715778
号公報には、ジスルフィド結合を有する有機化合物を正
極の活物質に用いた電池が開示されている。これはジス
ルフィド結合の生成および解離に基づく有機化合物の電
気化学的な酸化還元反応を電池の原理として利用したも
のである。しかしながら、この電池は硫黄や炭素といっ
た比重の小さい元素を主成分とする有機化合物を電極材
料として用いているので、高エネルギー密度の大容量電
池を構成するという点においては一定の効果が得られる
ものの、解離したジスルフィド結合の再度結合効率が小
さく、充電状態または放電状態における安定性が不充分
であるという問題があった。
【0005】また、同じく有機化合物を活物質に利用し
た電池として、導電性高分子を電極材料に用いた電池が
提案されている。これは導電性高分子に対する電解質イ
オンのドープ反応および脱ドープ反応を原理とした電池
である。なお、ここで述べるドープ反応とは、導電性高
分子の電気化学的な酸化反応または還元反応によって生
じる荷電ソリトンやポーラロン等のエキシトンを対イオ
ンによって安定化させる反応と定義され、一方、脱ドー
プ反応とは、ドープ反応の逆反応、すなわち、対イオン
によって安定化されたエキシトンを電気化学的に酸化ま
たは還元する反応と定義される。
【0006】米国特許第4,442,187号公報には、このよ
うな導電性高分子を正極または負極の活物質とする電池
が開示されている。この電池は、炭素や窒素といった比
重の小さい元素のみからなる有機化合物を電極材料に用
いているため、大容量の電池として開発が期待されてい
た。しかしながら、導電性高分子には、電気化学的な酸
化還元反応によって生じるエキシトンがπ電子共役系の
広い範囲に亘って非局在化し、それらが相互作用すると
いう性質があり、発生するエキシトンの濃度にも限界が
生じるため、電池の容量が制限されるという問題があっ
た。したがって、このような導電性高分子を電極材料と
する電池では、電池の軽量化という点では一定の効果が
得られるものの、電池の大容量化という点においては、
依然として不充分であった。
【0007】一方、各種材料の表面処理方法の一つとし
て、放電処理技術が開発されている。この技術は、一般
にコロナ放電処理、プラズマ放電処理およびスパッタリ
ング処理等によって基材表面の濡れ性や接着性を改善し
ようとするものであり、様々な分野で工業的に実施され
ている。
【0008】二次電池の分野でも、このような放電処理
を用いることによって電池の繰り返し寿命や安定性を改
善しようとする試みが行われている。例えば、特開平7-
183027号公報には、炭素質負極材料をコロナ処理するこ
とによって、0℃以下での放電容量の劣化を改善する電
池の製造方法が開示されている。また、特開平7-105938
号公報には、プラズマ処理した炭素粉末を負極材料とす
る電池の製造方法が開示されている。すなわち、この方
法ではプラズマ処理によって炭素粉末の濡れ性を改善す
ることによって、その分散性の不足による電池容量の低
下を抑制するというものである。さらに、特開平6-1961
54号公報、特開平6-223820号公報、特開平10-284079号
公報、および特開平11-317217号公報には、電極、ある
いは活物質表面をプラズマ処理して電解質や溶媒との副
反応を抑えることによって、安定性が改善された電池が
開示されている。
【0009】しかしながら、これらの放電処理では、電
池の安定性等を改善するという点では一定の効果が得ら
れるものの、電池の大容量化という点では十分な効果が
得られなかった。
【0010】以上述べたように、大容量の電池を実現す
るために、様々な種類の電池が提案されているが、エネ
ルギー密度が高く、大容量で安定性に優れた電池、およ
びそのような電池を簡便に製造する方法については、未
だ確立されていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、正極の
活物質として遷移金属酸化物を用いるリチウムイオン電
池では、元素の比重が大きいため、現状を上回る大容量
電池の製造が原理的に困難であった。また、電極や活物
質を放電処理する方法も行われているが、電池の大容量
化という観点からは効果が得られなかった。そこで、本
発明者らは、鋭意検討した結果、電気化学的に不活性で
あり、これまでに電極活物質として利用することができ
なかった有機化合物が、放電処理されることにより、電
気化学的な酸化還元反応を行うことが可能となり、電池
の活物質として利用できることを見出した。したがっ
て、本発明は、このような特定の有機化合物を電極の活
物質として用いることにより、エネルギー密度が高く、
大容量で安定性に優れた二次電池、およびそのような二
次電池が簡便かつ、効率的に得られる製造方法を提供す
ることを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明によれば、活物質の酸化還元反応を充放電過
程に利用する二次電池において、正極および負極あるい
はいずれか一方の電極の活物質として、放電処理した有
機化合物を含有する二次電池が提供される。このように
構成することにより、放電処理した有機化合物を容易に
活物質として用いることができるとともに、エネルギー
密度が高く、大容量で安定性に優れた二次電池を容易に
得ることができる。
【0013】なお、一般に放電とは、電池やコンデンサ
ーなどの帯電体が系外に電流を流してエネルギーを失う
という意味と、通常の状態では絶縁物である物体に高電
圧を印加した場合に、電子なだれのような電離現象によ
って荷電粒子が急激に増殖されて大きな電流が発生する
という意味の2つの意味がある。本発明における放電
は、電離現象で電流が発生する後者の意味としての放電
現象を利用したものである。
【0014】また、本発明を構成するにあたり、放電処
理した有機化合物が、下記一般式(1)および一般式
(2)あるいはいずれか一方の一般式で表される構造単
位を含む高分子ラジカル化合物であることが好ましい。
【0015】
【化3】
【0016】[一般式(1)中、置換基Rは、置換も
しくは非置換のアルキレン基、アルケニレン基、または
アリーレン基であり、Xはオキシラジカル基、ニトロキ
シルラジカル基、硫黄ラジカル基、ヒドラジルラジカル
基、炭素ラジカル基、またはホウ素ラジカル基であ
る。]
【0017】
【化4】
【0018】[一般式(2)中、RおよびRは相互
に独立であり、置換もしくは非置換のアルキレン基、ア
ルケニレン基、またはアリーレン基であり、Yはニトロ
キシルラジカル基、硫黄ラジカル基、ヒドラジルラジカ
ル基、または炭素ラジカル基である。]
【0019】このように構成することにより、高分子ラ
ジカル化合物中のラジカル部位でのみ酸化還元反応が進
行するため、サイクル特性が活物質の拡散に依存しない
安定性に優れた二次電池を容易に得ることができる。ま
たこのような構造単位を有する高分子ラジカル化合物で
は、反応する不対電子がラジカル原子に局在化して存在
する結果、反応部位の濃度を増大させることができるた
め、高エネルギー密度、かつ大容量の二次電池を得るこ
とができる。
【0020】なお、一般に、ラジカルは不対電子を有す
る反応性に富んだ化学種であり、周囲の物質との相互作
用によって、ある程度の寿命をもって消失するものが多
いが、共鳴効果や立体障害、溶媒和の状態によっては安
定ラジカル種となるものもある。また、有機化合物表面
に生成したラジカルは内部に拡散することも考えられ
る。
【0021】また、本発明の二次電池を構成するにあた
り、放電処理した有機化合物が、その酸化還元反応を利
用した充放電過程においてラジカル化合物を形成するこ
とが好ましい。このように構成することにより、質量の
小さい炭素、水素、および酸素等の元素からなる有機化
合物からラジカル化合物が形成されるため、単位質量当
たりのエネルギー密度が大きな二次電池を容易に得るこ
とができる。
【0022】また、本発明の二次電池を構成するにあた
り、放電処理した有機化合物の電子スピン共鳴(以下、
ESRと略記する。)スペクトルにおけるスピン濃度が
10 20スピン/g以上であることが好ましい。このよ
うに構成することにより、エネルギー密度が高く、大容
量で安定性に優れた二次電池を容易に得ることができ
る。なお、上記の安定ラジカル種は、一般的にESRス
ペクトルにおけるスピン濃度が長時間にわたって10
19〜1023スピン/gの範囲内にあることが知られ
ている。
【0023】また、本発明の二次電池を構成するにあた
り、かかる二次電池がリチウムイオン二次電池であるこ
とが好ましい。このように構成することにより、安定性
に優れた大容量の二次電池を得ることができる。
【0024】なお、本発明では、放電処理した有機化合
物を電極の活物質として用いるが、上述のように、炭素
材料等の活物質に放電処理を行うことによってその濡れ
性等を改善しようとする試みは従来技術として既に行わ
れている。したがって、例えば、活物質層を構成するバ
インダー等に有機化合物を用いた場合には、結果として
放電処理された有機化合物が生成する可能性も考えられ
るが、従来の電池の電極層に含まれる有機化合物は少な
く、数wt.%程度に過ぎない。すなわち、そのような
有機化合物に放電処理を行った場合であっても、得られ
る電池の容量やエネルギー密度はほとんど変化せず、本
発明のような特有の効果は得られないと考えられる。
【0025】一方、本発明の二次電池は、放電処理した
有機化合物を主な活物質としているので、エネルギー密
度が高く、大容量で安定性に優れた二次電池を容易に得
ることができる。また、本発明において活物質層全体に
対する放電処理した有機化合物の量は、この材料が主な
活物質となり得る量であれば特に限定されないが、一般
には、大容量化や高エネルギー密度化が顕著となる10
wt.%以上で行われる。
【0026】また、本発明の別の態様は、活物質の酸化
還元反応を充放電過程に利用する二次電池の製造方法で
あって、放電処理による有機化合物の活物質化工程と、
電極の形成工程と、エージング工程とを含むことを特徴
としている。このようにすることにより、エネルギー密
度が高く、大容量で安定性に優れた二次電池を容易に製
造することができる。
【0027】また、本発明の二次電池の製造方法を実施
するにあたり、上記電極の形成工程に、有機化合物にバ
インダーおよび溶剤を混合して塗料を作製する工程と、
上記塗料を集電体に塗布して集電体上に有機化合物層を
形成する工程とを含むことが好ましい。このようにする
ことにより、エネルギー密度が高く、大容量で安定性に
優れた二次電池を容易に製造することができる。
【0028】また、本発明の二次電池の製造方法を実施
するにあたり、上記活物質化工程を上記塗料を作成する
工程の前に行うか、または上記有機化合物層を形成する
工程の後で行うことが好ましい。このようにすることに
より、エネルギー密度が高く、大容量で安定性に優れた
二次電池を容易に製造することができる。
【0029】また、本発明の二次電池の製造方法を実施
するにあたり、上記エージング工程が加熱処理であるこ
とが好ましい。このようにすることにより、放電処理に
よって生成したラジカル化合物を安定化させることがで
きる。
【0030】また、本発明の二次電池の製造方法を実施
するにあたり、上記放電処理がコロナ放電処理、プラズ
マ処理またはスパッタ処理であることが好ましい。この
ようにすることにより、有機化合物の放電処理を効率的
に行うことができる。
【0031】また、本発明の二次電池の製造方法を実施
するにあたり、上記プラズマ処理がラジオ波低温プラズ
マ処理またはマイクロ波低温プラズマ処理であることが
好ましい。このようにすることにより、有機化合物の放
電処理を効率的に行うことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】[二次電池]本発明の二次電池の
実施形態は、例えば、図1に示すように、負極層1と正
極層2とを、電解質を含んだセパレーター5を介して重
ね合わせた構成を有している。本発明では、負極層1ま
たは正極層2に用いられる活物質が、放電処理した有機
化合物である。また、図2に積層型電池の断面図を示す
が、その構造は負極集電体3、負極層1、電解質を含ん
だセパレーター5、正極層2、および正極集電体4を順
に重ね合わせた構造を有している。本発明では正極層、
および負極層の積層方法は特に限定されず、多層積層し
たものや集電体の両面に積層したものを組み合わせたも
の、巻回したもの等が利用できる。
【0033】(1)活物質 材料1 本発明では、放電処理を行う材料として有機化合物が用
いられるが、これは有機化合物を放電処理することによ
って、有機化合物の表面上にラジカルを生成させ、その
ラジカルを利用することにより電気化学的な酸化還元反
応が可能な活物質して使用することができるためであ
る。したがって、放電処理を行う有機化合物の種類は特
に制限されるものではないが、放電処理後の電気化学的
な酸化還元反応が電池の充放電過程に利用できる有機化
合物であることが好ましい。
【0034】また、放電処理した有機化合物は、電極活
物質層を形成する場合の加工性に優れることから、一般
式(1)および一般式(2)あるいはいずれか一方の一
般式で表される構造単位を含む高分子ラジカル化合物で
あることが好ましい。このような高分子ラジカル化合物
としては、下記一般式(3)〜(11)で表される化合
物を挙げることができる。
【0035】
【化5】
【0036】また、放電処理した有機化合物としては、
上記の高分子ラジカル化合物以外にも下記式(12)〜
(19)で表されるような低分子ラジカル化合物や、放
電処理後の容量発現の点から不飽和ラジカル化合物であ
ることが好ましい。なお、これらのラジカル化合物は、
一種単独または二種以上を混合して用いることができ
る。
【0037】
【化6】
【0038】本発明において有機化合物とは、少数の例
外を除くすべての炭素化合物の総称である。ただし、グ
ラファイト、ダイヤモンド、およびフラーレン等に代表
される炭素原子のみから発達した結晶や、ソフトカーボ
ンやハードカーボン等に代表される炭素原子のみで構成
される結晶が集合した多結晶体では、放電処理により得
られる効果は小さい。この理由は、これらの化合物で
は、放電処理でその表面にラジカルが形成されるもの
の、その後のバルク内部へのラジカルの拡散が抑制され
る結果、その効果が固体の表面にのみ限定されてしまう
ためと考えられる。一方、上記の化合物以外の一般の有
機化合物では、分子性結晶も含め、表面で生成したラジ
カルはバルク内部に容易に拡散することが可能であり、
活物質として有効に利用することができる。
【0039】材料2 本発明では、上述のように、放電処理した有機化合物を
正極および負極あるいはいずれか一方の電極の活物質と
して使用することができるが、エネルギー密度の観点か
ら、特に正極の活物質として放電処理した有機化合物を
用いることが好ましい。
【0040】なお、これらの有機化合物を正極および負
極のどちらか一方の電極の活物質として用いる場合に
は、以下に挙げる材料を他の電極の活物質として用いる
ことができる。すなわち、負極層の活物質として放電処
理した有機化合物を用いる場合には、正極層の活物質と
して金属酸化物粒子、ジスルフィド化合物、および導電
性高分子等が用いられる。ここで、金属酸化物として
は、例えば、LiMnO、LiMn(0<x
<2)等のマンガン酸リチウムもしくはスピネル構造を
有するマンガン酸リチウム、MnO、LiCoO
LiNiO、またはLi(0<x<2)等
が、ジスルフィド化合物としては、ジチオグリコール、
2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、
S−トリアジン−2,4,6−トリチオール等が、ま
た、導電性高分子としては、ポリアセチレン、ポリフェ
ニレン、ポリアニリン、ポリピロール等がそれぞれ挙げ
られる。本発明ではこれらの正極層材料を一種単独また
は二種以上を組み合わせて使用することができる。
【0041】一方、正極層の活物質として放電処理した
有機化合物を用いる場合には、負極層の活物質として、
グラファイト、非晶質カーボン、リチウム金属、リチウ
ム合金、リチウムイオン吸蔵炭素、および導電性高分子
等の一種単独または二種以上の組み合わせが用いられ
る。これらの形状としては特に限定されず、例えば、リ
チウム金属では薄膜状のもの以外に、バルク状のもの、
粉末を固めたもの、繊維状のもの、フレーク状のもの等
を使用することができる。さらに、従来公知の活物質と
放電処理した有機化合物とを混合して複合活物質として
用いてもよい。
【0042】(2)補助導電材およびイオン伝導補助材 本発明では、放電処理した有機化合物を含む電極層を形
成する際に、インピーダンスを低下させる目的で、補助
導電材やイオン伝導補助材を混合させることもできる。
これらの材料としては、補助導電材として、グラファイ
ト、カーボンブラック、アセチレンブラック等の炭素質
微粒子、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェ
ン、ポリアセチレン、ポリアセン等の導電性高分子が挙
げられ、イオン伝導補助材として、高分子ゲル電解質、
高分子固体電解質等がそれぞれ挙げられる。
【0043】(3)結着剤 本発明では、各構成材料間の結びつきを強めるために、
結着剤を用いることもできる。このような結着剤として
は、ポリフッ化ビニリデン、ビニリデンフロライド−ヘ
キサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフロライ
ド−テトラフルオロエチレン共重合体、スチレン・ブタ
ジエン共重合ゴム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポ
リイミド、各種ポリウレタン等の樹脂バインダーが挙げ
られる。
【0044】(4)触媒 本発明では、電極反応をより潤滑に行うために、酸化還
元反応を促進させる触媒を用いることもできる。このよ
うな触媒としては、ポリアニリン、ポリピロール、ポリ
チオフェン、ポリアセチレン、ポリアセン等の導電性高
分子、ピリジン誘導体、ピロリドン誘導体、ベンズイミ
ダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、アクリジン
誘導体等の塩基性化合物、および金属イオン錯体等が挙
げられる。
【0045】(5)集電体 本発明では、負極集電体3、正極集電体4として、ニッ
ケル、アルミニウム、銅、金、銀、アルミニウム合金、
およびステンレス等の金属箔、金属平板、メッシュ状電
極、および炭素電極等を用いることができる。また、こ
のような集電体に触媒効果を持たせたり、活物質と集電
体とを化学結合させたりしてもよい。一方、上記の正
極、および負極が接触しないように多孔質フィルムから
なるセパレーターや不織布を用いることも好ましい。
【0046】(6)電解質 本発明において電解質5は、負極層1と正極層2の両極
間の荷電担体輸送を行うものであり、一般には室温で1
−5〜10−1S/cmのイオン伝導性を有してい
る。本発明では、電解質として、例えば、電解質塩を溶
剤に溶解した電解液を利用することができる。このよう
な電解質塩としては、例えば、LiPF、LiClO
、LiBF、LiCFSO、Li(CFSO
)N、Li(CSO)N、Li(CFSO
)C、Li(CSO)C等の従来公知の材
料を用いることができる。また、電解質の溶剤として
は、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボ
ネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネー
ト、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、
テトラヒドロフラン、ジオキソラン、スルホラン、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル
−2−ピロリドン等の有機溶媒を用いることができる。
なお、本発明では、これらの溶剤を一種単独または二種
類以上の混合溶剤として用いることもできる。
【0047】さらに、本発明では、電解質として固体電
解質を用いることもできる。このような固体電解質に用
いられる高分子化合物としては、ポリフッ化ビニリデ
ン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重
合体、フッ化ビニリデン−エチレン共重合体、フッ化ビ
ニリデン−モノフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニ
リデン−トリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリ
デン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリ
デン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチ
レン三元共重合体等のフッ化ビニリデン系重合体や、ア
クリロニトリル−メチルメタクリレート共重合体、アク
リロニトリル−メチルアクリレート共重合体、アクリロ
ニトリル−エチルメタクリレート共重合体、アクリロニ
トリル−エチルアクリレート共重合体、アクリロニトリ
ル−メタクリル酸共重合体、アクリロニトリル−アクリ
ル酸共重合体、アクリロニトリル−ビニルアセテート共
重合体等のアクリルニトリル系重合体、さらにポリエチ
レンオキサイド、エチレンオキサイド−プロピレンオキ
サイド共重合体、これらのアクリレート体やメタクリレ
ート体の重合体などが挙げられる。なお、固体電解質
は、これらの高分子化合物に電解液を含ませてゲル状に
したものを用いても、高分子化合物のみでそのまま用い
てもよい。
【0048】(7)形状 また、二次電池の形状についても、活物質が放電処理し
た有機化合物である限り特に限定されず、円筒型電池、
コイン型電池、角型電池、フィルム型電池、ボタン型電
池等の形状に適用することができる。
【0049】[製造方法]本発明の製造方法の実施形態
は、活物質の酸化還元反応を充放電過程に利用する二次
電池の製造方法であり、放電処理による有機化合物の活
物質化工程と、電極の形成工程と、エージング工程とを
含む。
【0050】放電処理は、絶縁体の種類によって気体放
電、液体放電、および固体放電に区別され、これらの中
でも、気体放電が一般的に用いられている。また、気体
放電は、気体の圧力と電流密度とによって、グロー放
電、アーク放電、およびコロナ放電に分類され、さらに
周波数によって直流放電、低周波放電、高周波放電、お
よびマイクロ波放電に分類される。
【0051】本発明において、放電処理とは、絶縁体に
高電圧を印加して生じた電離現象を利用するものであれ
ば特に限定されるものではないが、大気圧中の放電を利
用したコロナ放電処理、真空中での低気圧グロー放電放
電を利用したプラズマ処理およびスパッタ処理等の方法
を用いることが好ましい。
【0052】また、上記方法による放電処理の際に使用
する装置についても特に制限されるものではなく、材料
の表面処理方法として従来から用いられている装置を使
用することができる。例えば、コロナ放電処理を行う場
合には、磁気テープのベースフィルム(ポリエチレン、
PET等)の表面処理や、印刷しにくいプラスチック表
面に印刷する際の前処理として従来から行われているコ
ロナ放電処理に使用されている処理装置と同様の装置を
使用することができる。
【0053】本発明において、プラズマ放電処理も従来
のフッ素系ポリマーの接着性改善等に用いられる装置と
同様のものが使用できる。なお、プラズマ放電処理で
は、導入するガスの種類は特に制限されるものではない
が、ガスの種類によって有機化合物に起こる変化が異な
る場合がある。例えば、導入ガスに不活性ガス等を用い
た場合には、有機化合物の表面が酸化したり架橋が形成
される。また、反応性ガスを用いた場合には、有機化合
物の分解やエッチングが起こる。さらに、有機低分子化
合物等の重合性ガスを用いた場合には、プラズマ重合物
の堆積が起こる。
【0054】また、一般に、低温プラズマ処理に用いら
れる装置には、ラジオ波(13.56MHz)を用いる
ものとマイクロ波(2.54GHz)を用いるものがあ
る。このうち、マイクロ波を用いる装置は、プラズマ処
理によって生成する活性種の寿命が長く、均一な処理が
可能であり、ラジオ波を用いる装置は、非処理物に対す
る熱ストレスが小さく、不必要な副反応を抑えることが
可能である。本発明ではそのどちらも利用することがで
きる。
【0055】本発明において、スパッタ処理も従来のフ
ッ素系ポリマーの接着性改善等に用いられる装置と同様
のものが使用できる。スパッタ処理は低気圧グロー放電
で生じたイオンを電界で加速して陰極ターゲットに射突
させ、ターゲットの物質を叩き出して析出させる方法で
ある。本発明では有機化合物をターゲットとして用いる
スパッタエッチング処理や、金やシリコン等をターゲッ
トとしてこれらを有機化合物上に析出させるスパッタリ
ング処理が利用できる。このうち、スパッタエッチング
はプラズマ放電処理におけるエッチング作用と類似のも
のであるが、発生したイオンを電界で加速する点で異な
り、エッチング効果は大きい。また、本発明ではスパッ
タリング処理に使用するターゲットの種類は特に限定さ
れず、金やシリコン等の従来公知の材料や各種の有機化
合物が用いられる。
【0056】本発明では、有機化合物に放電処理を行う
時期については特に制限されるものではない。例えば、
本発明の二次電池を円筒型や角型電池として製造する場
合には、電極の形成工程として、有機化合物にバインダ
ーおよび溶剤を混合して塗料を作製する工程や、かかる
塗料を集電体に塗布して集電体上に有機化合物層を形成
する工程等が含まれるが、この場合、放電処理による有
機化合物の活物質化工程は、塗料を作製する工程の前に
行ってもよく、また、有機化合物層を形成する工程の後
で行ってもよい。
【0057】また、本発明では、放電処理によって生成
したラジカル化合物は、充電または放電を伴ったエージ
ング操作を行うことによって安定化される。したがっ
て、エージング操作を電池形成後の放電過程で行うか、
または充電過程で行うかは、ラジカル化合物とリチウム
等のカチオンとの反応(塩化)が電池の充放電のいずれ
の過程で行われるかによって決定することができる。な
お、このようなエージング操作では、放電処理によって
生成したラジカル化合物が、リチウム等のカチオンと反
応することによって、固体内部に拡散して行く機構が考
えられている。また、本発明おけるエージング操作の条
件は特に限定されないが、その効果が有効に発揮される
点から室温以上で行うことが好ましく、40℃以上の加
熱状態で行うことがより好ましい。
【0058】
【実施例】以下、本発明の詳細について実施例により具
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。 (実施例1) (1)リチウムイオン二次電池の作製 ポリアクリロ二トリル1gを50gのジメチルホルムア
ミドに溶解し、これに補助導電材としてグラファイト粉
末60mgをさらに添加し、全体が均一になるまで混合
したところ、黒色のスラリーが得られた。このスラリー
2gをリード線を備えたアルミニウム箔(面積:1.5
cm×1.5cm、厚さ:100μm)の表面上に滴下
し、ワイヤーバーで全体が均一な厚さとなるように展開
し、120℃で6時間乾燥させたところ、溶剤のジメチ
ルホルムアミドが蒸発し、アルミニウム箔上にポリアク
リロニトリルを含む電極層が形成された。
【0059】続いて、このようにして得られた電極層に
コロナ放電処理を行った。コロナ放電処理装置として
は、春日電気社製、HFSS103を使用し、高
周波電源電圧200V、出力周波数30kHz、電極間
の電位差40kVの条件で、5分間放電処理を行った。
【0060】次に、電解質塩として1mol/lのLi
PFを含んだエチレンカーボネート/プロピレンカー
ボネート混合溶液(混合比1:1)1,400mgにフ
ッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体6
00mgを混合し、テトラヒドロフラン11.3gを加
えて室温で攪拌した。フッ化ビニリデン−ヘキサフルオ
ロプロピレン共重合体が溶解した後、段差をつけたガラ
ス板上に塗布し、室温で一時間放置してテトラヒドロフ
ランを自然乾燥させ、厚さが1mmのキャストフィルム
を得た。このゲル電解質フィルムを2.0cm×2.0
cmに切り出し、先に作製したポリアクリロニトリルを
含む電極層に積層し、さらに、リード線を備えたリチウ
ム張り合わせ銅箔(リチウム膜厚30μm、銅箔の膜厚
20μm)を重ね合わせた。その後、全体を厚さ5mm
のポリテトラフルオロエチレン製シートで挟み、圧力を
加えてリチウムイオン二次電池を作製した。
【0061】(2)リチウムイオン二次電池の評価 以上のように作製したリチウムイオン二次電池を充放電
試験機に接続したところ、開放電圧が2.5Vであり、
直ちに0.01mAの定電流で1.0Vまでの放電を行
った。この電池を45℃でエージング処理し、次いで、
コロナ放電処理したポリアクリロニトリルを含む電極層
を正極、リチウム張り合わせ銅箔を負極として、0.0
1mAの定電流で充放電試験を行った。その結果、2.
3V付近に電圧平坦部が認められ、電池として動作して
いることが確認された。さらに、この電池を繰り返し充
放電したところ、10サイクル以上にわたって充放電が
可能であり、二次電池として動作することが確認され
た。
【0062】(比較例1)実施例1と同様に、ポリアク
リロニトリルおよびグラファイト粉末を混合して得られ
る黒色のスラリーをアルミニウム箔表面に展開して、ポ
リアクリロニトリルを含む電極層を得た。この電極層に
コロナ放電を行うことなく実施例1で使用したゲル電解
質層を積層し、実施例1と同様の方法でリード線を備え
たリチウム張り合わせ銅箔を重ね合わせ、ポリテトラフ
ルオロエチレン製シートで挟み、圧力を加えてリチウム
イオン二次電池を作製した。
【0063】以上のように作製したリチウムイオン二次
電池を充放電試験機に接続したところ、開放電圧は0V
であった。また、ポリアクリロニトリルを含む電極層を
正極、リチウム張り合わせ銅箔を負極として、0.01
mAの定電流で充放電試験を行った。その結果、電圧平
坦部は認められず、電池として動作しないことが確認さ
れた。
【0064】(実施例2) (1)リチウムイオン二次電池の作製 実施例1で使用したポリアクリルニトリルの代わりに、
ポリフッ化ビニリデン粉末(エルフアトケム(株)製
Kynar301F、粒径0.2μm)をポリエチレン
フィルム上に均一に広げ、実施例1と同様の装置および
条件でコロナ放電処理を行った。
【0065】次に、コロナ放電処理したポリフッ化ビニ
リデン粉末1gを50gのN−メチルピロリドンに分散
させ、これに補助導電材としてグラファイト粉末60m
gをさらに添加して全体が均一になるまで混合したとこ
ろ、黒色のスラリーが得られた。続いて、このスラリー
2gをリード線を備えたアルミニウム箔(面積:1.5
cm×1.5cm、厚さ:100μm)の表面上に滴下
し、ワイヤーバーで全体が均一な厚さとなるように展開
して、120℃で6時間減圧乾燥させたところ、溶剤が
蒸発し、アルミニウム箔上にコロナ放電処理したポリフ
ッ化ビニリデン微粒子を含む電極層が形成された。
【0066】この電極層に実施例1で使用したゲル電解
質層を積層し、実施例1と同様の方法でリード線を備え
たリチウム張り合わせ銅箔を重ね合わせ、ポリテトラフ
ルオロエチレン製シートで挟み、圧力を加えてリチウム
イオン二次電池を作製した。
【0067】(2)リチウムイオン二次電池の評価 以上のように作製したリチウムイオン二次電池を充放電
試験機に接続したところ、開放電圧が1.8Vであり、
直ちに0.01mAの定電流で1.0Vまでの放電を行
った。この試料を45℃でエージング処理し、次いで、
コロナ放電処理したポリフッ化ビニリデンを含む電極層
を正極、リチウム張り合わせ銅箔を負極として、0.0
1mAの定電流で充放電試験を行った。その結果、1.
8V付近に電圧平坦部が認められ、電池として動作して
いることが確認された。さらに、この電池を繰り返し充
放電したところ、10サイクル以上にわたって充放電が
可能な二次電池として動作することがわかった。
【0068】(実施例3)平均粒径15μmのポリビニ
ルフェノールの多孔性ポリマービーズをポリエチレンフ
ィルム上に均一に広げ、プラズマCVD装置の反応容器
内に導入した。プラズマ処理には、導入ガスとして酸素
ガスとアルゴンガスとの混合ガスを用い、酸素分圧70
%、ガス流量15cm/分、チャンバー内圧力6.6
7Pa、RF出力25Wの条件で2時間処理を行った。
【0069】次に、得られたプラズマ放電処理したポリ
ビニルフェノールの多孔性ポリマービーズ1gを50g
のN−メチルピロリドンに分散させ、これに補助導電材
としてグラファイト粉末60mgおよびバインダーとし
てポリフッ化ビニリデン10mgをそれぞれ添加して全
体が均一になるまで混合したところ、黒色のスラリーが
得られた。このスラリー2gを、リード線を備えたアル
ミニウム箔(面積:1.5cm×1.5cm、厚さ:1
00μm)の表面上に滴下し、ワイヤーバーで全体が均
一な厚さとなるように展開し、120℃で6時間減圧乾
燥させたところ、溶剤が蒸発しアルミニウム箔上にプラ
ズマ放電処理したポリビニルフェノールの多孔性ポリマ
ービーズを含む電極層が形成された。
【0070】この電極層に実施例1で使用したゲル電解
質層を積層し、実施例1と同様の方法でリード線を備え
たリチウム張り合わせ銅箔を重ね合わせ、ポリテトラフ
ルオロエチレン製シートで挟み、圧力を加えてリチウム
イオン二次電池を作製した。
【0071】(2)リチウムイオン二次電池の評価 以上のように作製した電池を充放電試験機に接続したと
ころ、開放電圧が2.2Vであり、直ちに0.01mA
の定電流で1.0Vまでの放電を行った。この試料を4
5℃でエージング処理し、次いで、プラズマ放電処理し
たポリビニルフェノールの多孔性ポリマービーズを含む
電極層を正極、リチウム張り合わせ銅箔を負極として、
0.01mAの定電流で充放電試験を行った。その結
果、2.2V付近に電圧平坦部が認められ、電池として
動作していることが確認された。さらに、この電池を繰
り返し充放電したところ、10サイクル以上にわたって
充放電が可能であり、二次電池として動作することが確
認された。
【0072】(実施例4) (1)リチウムイオン二次電池の作製 2,6−ジブチルフェノールのモノエステル付加物(旭
電化(株)製、アデカスタブAO−50)の白色粉末を
ポリエチレンフィルム上に均一に広げ、プラズマCVD
装置の反応容器内に導入した。プラズマ処理には、導入
ガスとしてアルゴンガスを用い、ガス流量15cm
分、チャンバー内圧力6.67Pa、RF出力25Wの
条件で2時間処理を行った。
【0073】次に、得られたプラズマ放電処理した2,
6−ジブチルフェノールのモノエステル付加物1gを5
0gのN−メチルピロリドンに分散させ、これに補助導
電材としてグラファイト粉末60mgおよびバインダー
としてポリフッ化ビニリデン10mgをそれぞれ添加し
て全体が均一になるまで混合したところ、黒色のスラリ
ーが得られた。このスラリー2gをリード線を備えたア
ルミニウム箔(面積:1.5cm×1.5cm、厚さ:
100μm)の表面上に滴下し、ワイヤーバーで全体が
均一な厚さとなるように展開し、120℃で6時間減圧
乾燥させたところ、溶剤が蒸発しアルミニウム箔上にプ
ラズマ放電処理した2,6−ジブチルフェノールのモノ
エステル付加物を含む電極層が形成された。
【0074】この電極層に実施例1で使用したゲル電解
質層を積層し、実施例1と同様の方法でリード線を備え
たリチウム張り合わせ銅箔を重ね合わせ、ポリテトラフ
ルオロエチレン製シートで挟み、圧力を加えてリチウム
イオン二次電池を作製した。
【0075】(2)リチウムイオン二次電池の評価 以上のように作製した電池を充放電試験機に接続したと
ころ、開放電圧が2.6Vであり、直ちに0.01mA
の定電流で1.0Vまでの放電を行った。この試料を4
5℃でエージング処理し、次いで、プラズマ放電処理し
た2,6−ジブチルフェノールのモノエステル付加物を
含む電極層を正極、リチウム張り合わせ銅箔を負極とし
て、0.01mAの定電流で充放電試験を行った。その
結果、2.6V付近に電圧平坦部が認められ、電池とし
て動作していることが確認された。さらに、この電池を
繰り返し充放電したところ、10サイクル以上にわたっ
て充放電が可能であり、二次電池として動作することが
確認された。
【0076】(実施例5) (1)リチウムイオン二次電池の作製 平均分子量2,000のピロガロールアセトン縮合体1
gを50gのN−メチルピロリドンに溶解させ、これに
補助導電材としてグラファイト粉末60mgをさらに添
加し、全体が均一になるまで混合したところ黒色のスラ
リーが得られた。このスラリー2gをリード線を備えた
アルミニウム箔(面積:1.5cm×1.5cm、厚
さ:100μm)の表面上に滴下し、ワイヤーバーで全
体が均一な厚さとなるように展開し、120℃で6時間
減圧乾燥させたところ、溶剤が蒸発しアルミニウム箔上
にピロガロールアセトン縮合体を含む電極層が形成され
た。
【0077】次に、この電極層にスパッタ処理を行っ
た。試料をプラズマCVD装置の反応容器内に導入し、
スパッタ処理には、導入ガスとしてアンモニアガスを用
い、ガス流量10cm/分、チャンバー内圧力6.6
7Pa、RF出力25Wの条件で6時間処理を行った。
なお、RF電極の対極には、厚さ100μmのAl箔を
貼り付けた。その結果、スパッタエッチングされたピロ
ガロールアセトン縮合体を含む電極層、およびスパッタ
リングされたピロガロールアセトン縮合体を含む電極層
が得られた。
【0078】この2種類の電極層のそれぞれに実施例1
で使用したゲル電解質層を積層し、実施例1と同様の方
法でリード線を備えたリチウム張り合わせ銅箔を重ね合
わせ、ポリテトラフルオロエチレン製シートで挟み、圧
力を加えてリチウムイオン二次電池を作製した。
【0079】(2)リチウムイオン二次電池の評価 以上のように作製したリチウムイオン二次電池を充放電
試験機に接続したところ、開放電圧はスパッタエッチン
グした電極層では2.8Vであり、またスパッタリング
した電極層では2.1Vであり、直ちに0.005mA
の定電流で1.0Vまでの放電を行った。これらの試料
を45℃でエージング処理し、次いで、スパッタエッチ
ング、およびスパッタリング処理したピロガロールアセ
トン縮合体を含む電極層を正極、リチウム張り合わせ銅
箔を負極として、0.005mAの定電流で充放電試験
を行った。その結果、電圧平坦部がスパッタエッチング
した電極層では2.8V、またスパッタリングした電極
層では2.1Vにそれぞれ認められ、電池として動作し
ていることが確認された。さらに、これらの電池を繰り
返し充放電したところ、10サイクル以上にわたって充
放電が可能であり、二次電池として動作することが確認
された。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の二次電池
は活物質の酸化還元反応を充放電過程に利用する二次電
池であって、正極および負極あるいはいずれか一方の電
極の活物質として、放電処理した有機化合物を含有する
ため、エネルギー密度が大きく安定性、安全性に優れた
二次電池を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の二次電池の一実施形態を示す正面断面
図である。
【図2】本発明の二次電池の一実施形態を示す中央縦断
面図である。
【符号の説明】
1 負極層 2 正極層 3 負極集電体 4 正極集電体 5 電解質層を含むセパレーター 6 封止材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森岡 由紀子 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 坂内 裕 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 岩佐 繁之 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 Fターム(参考) 5H029 AJ03 AJ05 AK03 AK16 AL07 AL16 AM03 AM04 AM05 AM07 BJ03 BJ04 BJ16 CJ14 EJ12 HJ00 HJ02 5H050 AA07 AA08 AA19 BA17 BA18 CA08 CA20 CB08 CB20 DA11 EA10 EA24 EA28 GA15 HA00 HA02

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活物質の酸化還元反応を充放電過程に利
    用する二次電池において、正極および負極あるいはいず
    れか一方の電極の活物質として、放電処理した有機化合
    物を含有することを特徴とする二次電池。
  2. 【請求項2】 前記放電処理した有機化合物が、下記一
    般式(1)および一般式(2)あるいはいずれか一方の
    一般式で表される構造単位を含む高分子ラジカル化合物
    であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池。 【化1】 [一般式(1)中、置換基Rは、置換もしくは非置換
    のアルキレン基、アルケニレン基、またはアリーレン基
    であり、Xはオキシラジカル基、ニトロキシルラジカル
    基、硫黄ラジカル基、ヒドラジルラジカル基、炭素ラジ
    カル基、またはホウ素ラジカル基である。] 【化2】 [一般式(2)中、RおよびRは相互に独立であ
    り、置換もしくは非置換のアルキレン基、アルケニレン
    基、またはアリーレン基であり、Yはニトロキシルラジ
    カル基、硫黄ラジカル基、ヒドラジルラジカル基、また
    は炭素ラジカル基である。]
  3. 【請求項3】 前記放電処理した有機化合物が、その酸
    化還元反応を利用した充放電過程においてラジカル化合
    物を形成することを特徴とする請求項1または2に記載
    の二次電池。
  4. 【請求項4】 前記放電処理した有機化合物の電子スピ
    ン共鳴スペクトルにおけるスピン濃度が1020スピン
    /g以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か一項に記載の二次電池。
  5. 【請求項5】 前記二次電池がリチウムイオン二次電池
    であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に
    記載の二次電池。
  6. 【請求項6】 活物質の酸化還元反応を充放電過程に利
    用する二次電池の製造方法において、 放電処理による有機化合物の活物質化工程と、 電極の形成工程と、 エージング工程と、 を含むことを特徴とする二次電池の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記電極の形成工程が、 前記有機化合物にバインダーおよび溶剤を混合して塗料
    を作製する工程と、 前記塗料を集電体に塗布して集電体上に有機化合物層を
    形成する工程と、 を含むことを特徴とする請求項6に記載の二次電池の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 前記活物質化工程を、前記塗料を作製す
    る工程の前に行うことを特徴とする請求項6に記載の二
    次電池の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記活物質化工程を、前記有機化合物層
    を形成する工程の後で行うことを特徴とする請求項6に
    記載の二次電池の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記エージング工程が加熱処理である
    ことを特徴とする請求項6に記載の二次電池の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 前記放電処理がコロナ放電処理、プラ
    ズマ処理またはスパッタ処理であることを特徴とする請
    求項6に記載の二次電池の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記プラズマ処理がラジオ波低温プラ
    ズマ処理またはマイクロ波低温プラズマ処理であること
    を特徴とする請求項11に記載の二次電池の製造方法。
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