JP2002116245A - グローバルポジショニングシステム受信機のディジタル処理技術 - Google Patents
グローバルポジショニングシステム受信機のディジタル処理技術Info
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Abstract
S)の商用受信機は、未知のセキュリティ用符号を使っ
て変調され、かつ、P符号で変調されたL1衛星信号お
よびL2衛星信号を効果的にするために使用できるディ
ジタルプロセサ(37〜41)を備えて構成されてい
る。局部的に発生した搬送波およびP符号信号による復
調の後、L1信号およびL2信号の積分は、変調符号の
周期であると推定される期間全体に亘って、繰り返し実
行されている。未知のセキュリティ用符号で変調されて
いないC/A符号のL1信号は、局部的に発生した搬送
波およびP符号発生器を、受信されたL1衛星信号およ
びL2衛星信号と同相にロックするのに使用されてい
る。局部的に発生した搬送波および符号の位相を周期ク
ロック源よりもはるかに小さい増分で調整するため、内
挿技術が使用されている。対瞞化信号を活用していない
が精度および分解能を向上したGPS受信機におけるの
と同様に、位置,距離,時間などを決定するため、上記
のロックされた位相を利用できる。
Description
ショニングシステム(以後、GPSと称する。)の衛星
信号受信機に関し、特にそのディジタル処理セクション
の改良に関する。
多くの衛星を軌道に配置している途中である。一部の衛
星は既に配置されている。幾つかのかかる衛星からの信
号の受信機は、位置,速度および時間のようなパラメー
タを非常に正確に決定できる。用途には軍用と民需用と
がある。基本的に、軍用は航空機あるいは船舶の位置お
よび速度を定常的に決定するため、航空機あるいは船舶
における受信機に使用されるものである。民需用には、
例えば高確度で固定点の位置、あるいは2固定点間の距
離を正確に決定することが含まれる。他の実例には、高
確度でタイミングの参照信号を発生するものがある。
に2つのLバンド信号を送信している。受信機は、幾つ
かの衛星からの信号を同時に受信し、位置,速度,およ
び時間のような望まれるパラメータを計算する目的を有
し、複数信号からの情報を外挿するため、受信信号を処
理する。特定目的用受信機を組み立てることによって、
衛星信号を他の人達が使用できるように、米合衆国政府
がこれら衛星伝送に標準を採用している。衛星伝送標準
は多くの技術論文において論じられ、ロックウェル イ
ンタナショナル コーポレーションのインタフェース制
御文書により詳細に述べられている。このインタフェー
ス制御文書は“ICD−GPS−200”として言及さ
れるもので、1984年9月26日付けで出版され、1
986年12月19日に改訂された“ナブスターGPS
宇宙セグメント/航行運用者のインタフェース”と題す
るものである。
2MHzの搬送波上へ乗せて伝送する。搬送波は通常、
154f0 として表される。ここで、f0 =10.23
MHzである。各衛星により伝送される第2のL2信号
は1227.6MHzの搬送波周波数、すなわち120
f0 を有するものである。これら搬送波信号のそれぞれ
は、当該衛星に固有の少なくとも一つの擬似ランダム信
号の関数によって、衛星内で変調されている。この結
果、無線周波数雑音、あるいは意図的妨害の影響に対処
するスペクトラム拡散信号が開発されている。また、こ
れによって数多くの衛星からのLバンド信号を個々に識
別することができ、受信機内で分離することができる。
のL1搬送波およびL2搬送波の両方を変調する精密符
号(P符号)である。P符号は10.23MHzのクロ
ック周波数を有し、かくして、L1信号およびL2信号
に20.46MHzの帯域幅を持たせてある。P符号は
7日の長さを有している。更に、各衛星のL1信号は第
2の擬似ランダム関数によって変調される、P符号搬送
波と位相の合った直交する搬送波を含んでいる。この第
2の変調関数は1.023MHzのクロック周波数を有
し、そのパターンが1ミリ秒ごとに繰り返され、102
3ビットを含んだ固有の明瞭認識符号(C/A符号)で
ある。更に、L1信号の搬送波も、衛星の位置,状態,
および同様のある種の情報を与える50ビット/秒の航
行データ列によって変調されている。
号およびC/A符号に相当する信号は、衛星内における
のと同様な方法で発生させられる。与えられた衛星から
のL1信号およびL2信号は、局部的に発生した符号の
位相を当該衛星からの信号状で変調された符号と合わせ
ることによって復調される。そこで2つの搬送波の相対
位相が決定される。数多くの衛星からの搬送波信号の位
相および擬似範囲の測定法は、距離,速度,時間等の望
まれる最終的な量を計算するために、受信機によって採
用される測定法である。与えられた衛星からGPS受信
機への信号のみかけの伝送時間は測定することができる
ので、当該衛星に対する見かけの範囲は計算機で求める
ことができる。
交搬送波成分は、民需用に供給されている。受信機によ
って測定される量において、望まれる確度が大きくない
ならば、L1信号の搬送波のみを使用すればよい。しか
し、高分解能の測定が希望され、測定を迅速に実施しな
ければならないような応用に対しては、L2信号の搬送
波も使用しなければならない。L1信号の搬送波および
L2信号の搬送波の両方が使用される場合には、電離層
による信号の未知の遅延を除去することにより、測定は
より正確になる。
言え、妨害信号が実際の衛星信号であるとして受け容れ
られるのを防ぐため、秘密信号でP符号を変調するため
の手段を備えた衛星が供給されている。この“対瞞処
理”により、GPS方式が軍用、あるいはその他の感受
性の高い米合衆国政府の応用に使用できる。これはA−
S符号と言われ、ここでは便宜上、A符号として指定さ
れている。この秘密変調信号は、米合衆国政府によって
意のままにオンあるいはオフにすることができる。オン
時には、ICD−GPS−200に従ってP符号はL1
信号およびL2信号の両搬送波上でY符号に置換され
る。Y符号は既知のP符号と未知のA符号とのモジュロ
2の和であることが公的に開示されている。上述した直
接的変調技術によって対瞞処理されたL2信号から搬送
波を抽出することができるように、Y符号あるいはA符
号を知るべきであろう。A符号は米合衆国政府により分
類されているので民需用GPS受信機の製造業者あるい
は使用者によってはかかるL2信号の復調をすることは
できない。
は、他の技術が必要であることが暗示されている。一つ
のかかる“無符号”技術は、受信されたL2信号を2乗
して変調項を除去するものである。これはアシジェ(A
shjaee)等による米合衆国特許第4,928,1
06号(1990年)に記載されている受信機に使用さ
れている。多くの応用に対して満足できるものであると
はいえ、スペクトラム拡散信号を2乗すると、信号対雑
音比を劣化させる。代わりに、カンセルマン(Coun
selman)による米合衆国特許第4,667,20
3号(1987年)に記載されているL2信号の搬送波
信号で上側帯波および下側帯波の両者を乗ずることによ
り、変調成分は取り除かれる。
的で、強い復調信号が雑音から現れるまで、局部的に発
生された既知のP符号の写しの位相調整をすることも暗
示されている。完全なL2信号を2乗するときのものと
同様に、信号対雑音比レベルを傷つけることなく、未知
の変調を除去する目的で、この狭帯域信号は2乗されて
いる。かかる技術は、キーガン(Keegan)による
米合衆国特許第4,972,431号(1990年)に
記載されている。
ている技術の結果、L2信号の搬送波位相が半波長にわ
たり観察できるようになり、波長整数倍の曖昧さを迅速
に解決することがより困難になっている。また、キーガ
ンの特許の技術から得られた信号対雑音比は最適ではな
い。それゆえ、本発明の第1の目的は、これらの制約を
取り除くことができるGPS衛星信号処理技術を提供す
ることにある。
っていなくても、対瞞性を有するA符号によって変調さ
れた搬送波信号を使用するための技術を提供することに
ある。
衛星信号の相対位相を決定する技術を提供することにあ
る。
の改善された無線周波フロントエンドセクションを提供
することにある。
現実化され、簡単、かつ一般的に一実施態様によれば、
局部発振器および局部的に発振された符号の写しを、L
1およびL2のP符号信号と同相でロックできるのに必
要な程度に、受信された信号から除去される未知のA符
号変調信号の推定値を与えるため受信されたL1信号お
よびL2信号を処理している。これは、L1信号からA
符号の推定値を抽出し、L2信号をこの推定値に乗じ、
これによって未知の対瞞化信号のL1信号への影響を減
ずることによって実施される。同様に、A符号の推定値
をL2信号から抽出し、L1信号をこの推定値に乗じ、
これによって未知の対瞞化信号のL2信号への影響を減
じている。個々のA符号の推定値が雑音を含んでいると
は言え、得られている処理済み信号の信号対雑音比は、
A符号の変調を除去するため他者によって以前に採用さ
れたL2信号を2乗する方法により実現された信号対雑
音比よりも良好である。
いため、衛星信号を秘密のA符号で変調することにより
得られた対瞞効果を減ずることなくこの技術を実施する
ことができる。それには、符号の内容を知る必要はない
がA符号のタイミングの幾つかの実例を知っている必要
があるので、符号の内容は必要なく、かかる決定すべき
タイミング情報は近似タイミングにより実験的に与えら
れる。L1信号およびL2信号のそれぞれは、A符号の
関数によって変調されている同様なP符号で変調され、
得られたY符号は2つのモジュロ2の和であることは公
知である。A符号の期間は、ほぼP符号の20期間に等
しいことが知られている。L1信号およびL2信号の積
分は、本発明の実施に際して、A符号の期間のほぼ全域
に亘って実施される。最終目的はA符号の現実のタイミ
ングを決定することであるとは言え、本発明の技術はA
符号期間のタイミングの正確な知識を必要とはせず、近
似的なタイミング情報を知っていれば十分である。この
結果信号対雑音比の劣下が若干あっても、L1信号およ
びL2信号の相関が形成される。
値は内部受信機のP符号発生器と同期したタイミング発
生器から得られている。内部で発生したタイミング信号
を受信機信号に含まれた現実の未知のA符号のタイミン
グ信号で最適化するため、P符号に関するA符号のタイ
ミング信号出力の位相の調整、およびP符号の出現回数
に関してA符号の周期の持続期間の調整をタイミング発
生器は行うことができる。この出力は、受信機の処理に
おける信号積分期間を定義するために使用されている。
1信号のC/A符号はその搬送波の位相を決定するため
に使用されている。未知のA符号を含んでいるとは言
え、2つの符号の搬送波は90°だけ位相が離れている
ので、上記L1信号のC/A符号でL1信号のP符号の
搬送波の位相を決定することができる。L1信号から得
られたA符号の速度の推定値は、正しい符号(位相)を
有しているので、L2信号の搬送波の位相を決定するた
めの方法で、L2信号と組み合わせられる。これによっ
て、ある公知技術の結果からの半サイクル位相の曖昧さ
の解析をすることができ、かくして高い分解能の受信機
動作が可能になる。
のP符号発生器が受信機に設けられ、受信されたL1信
号およびL2信号の両方で使用されている。これら2つ
の受信された信号のそれぞれは、同じP符号によって変
調されているが、2つの信号のそれぞれにおいてP符号
位相を合致させるため、同じP符号であっても異なった
位相で変調されている。電離層ではL1信号およびL2
信号が異なった周波数帯の関数として異なった遅延をし
ているので、2つの位相は異なっている。それゆえ、一
つはL1信号用であり、他方はL2信号用であるような
2つのP符号発生器を使用するよりも、一般的なケース
として、一つの発生したP符号信号をディジタル遅延線
路に加え、L1信号およびL2信号を復調する際には、
使用する2つの出力を遅延線路の異なった2つのタップ
で得ている。
SのP符号信号のような局部的に発生した信号から抽出
した信号の位相は信号発生用クロック周期の小部分のみ
である複数ステップで調整されるべきである。局部的に
発生した信号、および信号クロック期間の1/2周期の
ような固定された量だけ遅延している信号は、信号クロ
ック周波数の2倍とはわずかに異なった周波数を有する
他のクロック信号によってサンプリングされている。信
号に望まれるサンプリングをしたものは、局部的に発生
した信号のサンプリングしたものと、局部的に発生した
信号をサンプリングし、遅延したものとの間のスイッチ
ングにより得られている。スイッチング点は、信号クロ
ックとサンプリングクロックとの比較によって決定され
る。制御パルスは2つのクロックの立ち上がりエッジが
事実上合致するときごとに発生する。その周期はサンプ
リングクロックの周波数、および信号クロックの2倍と
サンプリングクロックとの間の差の周波数の両方によっ
て決定される時間に相当するクロックサイクルの数であ
る。スイッチング点は調整可能な遅延周期によって設定
される。サンプリングクロックによってクロックされ、
制御パルスによってクリアされるカウンタにより、この
調整可能な遅延周期は実現できる。局部的に発生した信
号の相対位相は、微細分解能で調整可能であり、ここで
図示した応用においては、高度の分解能で、遅延ロック
式符号ループ回路を衛星にロックさせることができる。
を大幅に簡易化すること、並びに高度な分解能を実現す
るための各符号ループにおいて、数値制御形発振器、す
なわち高いサンプリング周波数を使用するのに必要な通
常の要求を除去することにある。この技術によれば、一
つのP符号発生器の使用と、上記遅延線路の使用とを組
み合わせてGPS受信機における集積回路の数、および
/あるいは複雑さを減ずることができる。
テナに近接して置かれた周波数ダウンコンバータ無線
(RF)セクションを備え、且つ、一本の同軸ケーブル
を通って主受信機装置の中間周波(IF)セクションと
通信している形式のGPS受信機のフロントエンドに改
善が実施されている。L1信号およびL2信号の一つの
周波数が低周波帯域にまで減ぜられ、他がケーブルを通
ってIF段に伝達される程度の高周波数帯域へと減ぜら
れるように、L1信号およびL2信号の周波数帯域より
上の周波数を有する共通の復調信号で混合を実施するこ
とにより、RFセクションにおいてL1信号帯域および
L2信号帯域の周波数が低減される。高周波数帯域はI
Fセクションにおいて低周波帯域と同様な帯域まで周波
数が減ぜられる低レベル周波数帯域のL1信号およびL
2信号の周波数は、両方ともIFセクションにおいて、
共通の混合発振器によって、ベースバンドにまで減ぜら
れる。結果は、ディジタルチャネルプロセサに対する応
用目的で、ディジタル化される。本発明の種々の実施態
様の目的,特徴,および利点は、添付図面に関連して記
述された実施例の下記記述事項から明らかになるであろ
う。
ル ポジショニングシステム(GPS)受信機の一実施
例を図面に関連して各部分に分けて記載する。
て、アンテナ11から受信された信号は、最初に、アン
テナに物理的に最近接して置かれ、受信機用のRFセク
ションを含んだダウンコンバータ12へと印加される。
ダウンコンバータ12からのIF信号は、アンテナのケ
ーブル14を通って受信機装置のIFプロセサ22へ通
じている。IFプロセサ22は中間波セクションとアナ
ログ・ディジタルコンバータとから成り立っている。回
路25において、IFプロセサ22は、L1帯域を有す
る衛生信号の位相直交ディジタル信号表示を線路27,
29に出力する。すなわち、ディジタル化されたL1信
号は線路27,29の両方に存在するがこれらの信号は
相互に90°だけ位相が離れている。同様に、IFプロ
セサ22の出力回路31は、位相が直交し、且つ、ディ
ジタル化されたL2信号を線路33,35に与える。位
相が直交してディジタル化された信号を与えることによ
り、これらの信号を明瞭に解読することが可能である。
域の出力信号は、複数のディジタルチャネルプロセサ3
7,38,39,40に印加される。当該信号が使用さ
れている衛星のそれぞれに対して、いかなる時間でも個
々にプロセサが存在するように、十分な数のプロセサが
備えられている。通常、少なくとも3つの衛星からの信
号が使用され、一般的には距離,位置,時間などのよう
な究極の希望量を計算するために4個以上の衛星信号が
同時に処理されている。ディジタルチャネルプロセサ3
7−40のそれぞれは、内部で発生した符号を、衛星に
固有のC/A符号および/あるいはP符号と合致させる
ことにより、与えられた一つの衛星からの信号を、IF
プロセサ22の出力から識別する。
一であるため、一つのプロセサ37のみを実例として記
載する。一つの衛星からのL1信号の搬送波およびL2
信号の搬送波に関連して決定された情報は、バス43を
通って専用のマイクロプロセサシステム41に通じてい
る。一般にマイクロプロセサシステムはディジタルチャ
ネルプロセサの動作を制御する。後に記載するので、一
つの制御回路45のみを示した。マイクロプロセサシス
テム41はバスを通して、主航行用プロセサに通じてい
る。ここで、主航行用プロセサは、決定すべき究極の量
を与える複数の衛星からの信号を求めるため搬送波およ
び符号位相の情報から計算を行う。
およびIFセクション〕図2を参照すると、ダウンコン
バータ12のRF処理の模様が示されている。アンテナ
11は、電気的に入力ジャック49に接続されている。
L1およびL2の衛星信号帯域内で、受信された信号か
らL1およびL2の両信号を分離するため、信号は帯域
通過フィルタ50,51に印加される。30MHzの帯
域は、これら2つの3波器のそれぞれに与えられてい
る。フィルタ50は154f0 のL1信号搬送波周波数
に中心を有し、帯域を備えている。ここで、f0 は1
0.23MHzである。同様に、帯域通過フィルタ51
は、L2搬送波の周波数、すなわち120f0 に等しい
点に通過帯域の中心周波数を有している。これらのフィ
ルタの出力は混合され、低雑音増幅器53によって増幅
され、それぞれ一般に帯域通過フィルタ50,51と同
様な特性を有する一対の帯域通過フィルタ54,55に
加えられる。第2の一対のフィルタは影像応答および影
像雑音を除去するために備えられている。
は、周波数が混合器56によって減ぜられる。出力ジャ
ック60でIF周波数信号を得るため、順次、混合器5
6の出力は低域通過フィルタ57,増幅器58,および
広域通過フィルタ59に印加される。混合器56は、1
58.25f0 の復調信号を電圧制御形発振器61から
受け取る。かくして、フィルタ57に印加されている。
混合器56の出力でL1信号の中心周波数は4.25f
0 に低減される。同様に、L2信号の中心周波数は3
8.25f0 に低減される。これらの信号は共に一つの
通信チャネルにおいて搬送されているので、両者は後に
分離できるように異なった周波数に保たれていなければ
ならない。低域通過フィルタ57はほぼ500MHzの
上側帯波を有し、混合器56の出力の高周波数応答を制
限するために備えられている。
アンテナケーブル14によって、図3に示すIFプロセ
サの入力ジャック62に接続されている。クロック回路
およびタイミング回路は、IFプロセサ内に備えられて
いる。参照クロックは、図2のダウンコンバータの電圧
制御形発振器61を動作させるのに要求されるので、
0.25f0 のクロック信号は線路63によってジャッ
ク62に接続されている。その信号は、ダウンコンバー
タの出力ジャック60に存在している。この参照クロッ
ク信号は、ジャック60に現れる他の信号と、0.25
f0 の中心周波数を有する帯域通過フィルタ64によっ
て分離されている。このクロック参照信号を中間周波数
増幅器58から分離するために、広域通過フィルタ59
は10MHzより低い周波数成分のすべての通過を阻止
している。
振器の出力を保持しておくため、フィルタ64の出力で
の0.25f0 の参照クロック信号は、位相ロックルー
プ65のための参照としての役割をはたしている。この
参照クロック信号に加えて、アンテナケーブル14を介
してダウンコンバータ12に電力が送られる。この直流
電流、すなわち電周波数信号はチョークインダクタ66
によってジャック60での信号と分離され、ダウンコン
バータの電子部品によって要求されるDC電力を与える
ため、レギュレータ67に印加されている。
れた中間周波数のL1およびL2の帯域の信号は、同時
に高域通過68,69に入力されている。フィルタ68
は、L1の帯域の信号を選択し、処理する通路に存在す
る第1の要素である。フィルタ69は、L2の帯域の信
号を選択し、処理する通路に存在する第1の要素であ
る。フィルタ69は、100MHzより下のすべての周
波数をカットオフし、当該通路からL1の帯域の信号を
除去する。そこで、L2帯域の信号は増幅器71によっ
て増幅され、混合器72の段でその周波数が低減され
る。電圧制御形発振器73からの34f0 の周波数は3
8.25f0 のL2信号帯域と混合され、混合によって
生じた不要側帯波を除去するため、100MHzのカッ
トオフ周波数を有する低域通過フィルタを通過する。増
幅器75は当該信号を受信し、SAW形帯域通過フィル
タを介して2つの混合段77,78へと当該信号を通過
させる。
いて中心周波数が4.25f0 の周波数帯域へと周波数
が低減されているので、高域通過フィルタ68から始ま
る信号路に混合器は不要である。フィルタ68は10M
Hzより下のすべての周波数カットオフし、線路63上
の0.25f0 の信号が、この信号路を下ってゆくのを
除く機能を有する。続く低域通過フィルタ79は、L2
帯域の信号をこの信号路から阻止する目的を有し、10
0MHzを越えるすべての周波数をカットオフしてい
る。フィルタ79の出力は一対の増幅器81を介して、
フィルタ76と同じ形のSAWフィルタへと通過してゆ
く。フィルタ82の出力は,2つの混合段83,84へ
と印加される。
振器73の34f0 の出力に接続された一連のディバイ
ダにより、図3のIFプロセサ内に展開される。その周
波数出力は、線路87を介して2f0 の周波数を有する
クロック参照信号85の信号源から駆動される標準位相
ロックループの使用により固定されている。後に記述さ
れる受信機の他の部分において使用されている原クロッ
ク信号は、線路92における1.888f0 信号であ
る。他の信号は線路95における1KHzの信号であ
る。
ク回路におけるディバイダの一つである直交した位相の
2つの出力を有する独特のものである。ここで、零度の
相対位相を持った出力は線路88におけるものであり、
90°の相対位相を持った出力は線路89におけるもの
である。これらのクロック信号の周波数は、4.25f
0 である。零度の相対位相を持った信号は混合器83,
77に印加され、混合器83,77の出力はそれぞれの
低域通過フィルタを介して通過し、それぞれ1ビットの
アナログ・ディジタルコンバータ90,91に接続され
ている。同様に、線路89における90°の相対位相を
もったクロック信号は、混合器78,84に印加され、
混合器78,84の出力はそれぞれの低域通過フィルタ
を介して通過し、それぞれ1ビットのアナログ・ディジ
タルコンバータ93,94によりディジタル化されてい
る。
5〜図19に詳細に示すように、ディジタルプロセサ3
7,38,39,40・・・のそれぞれは複雑であるの
で、図4の簡易化された機能図の記述を最初に行ってお
く。本発明の一部であるマイクロプロセサシステム41
に関連して、ディジタルチャネルプロセサの総合動作を
うまく説明する目的で、図4においては簡易化を行って
ある。図4において使用されている図上の参照番号は詳
細な実施例を示す図5〜図20におけるものと同様であ
る。
を有している。すなわち、回路25,31におけるL1
信号およびL2信号から、マイクロプロセサシステム4
1に印加され、且つ、個々のディジタル回路において指
示されている複数の可視信号R0〜R5への展開であ
る。これらの信号の情報と信号T1〜T3の情報とは個
々のディジタル回路103において指示されている。こ
れらの情報によって、制御バス回路105を通して、マ
イクロプロセサシステム41では、2つの搬送波発生器
107,109の位相およびブロック111内に含まれ
ている種々の符号および符号速度発生器の位相を調整す
ることができる。これらの搬送波発生器、ならびに符号
および符号速度発生器の出力は、受信されたL1信号お
よびL2信号を復調するために使用されている。ディジ
タル出力形可視信号R0〜R5において指示されている
ように、復調信号を入力信号L1,L2と合致させるた
め、一般に、マイクロプロセサシステム41の制御の下
で復調信号の位相をシフトする。そこで、これらの相対
位相値はマイクロプロセサシステム41によって読み取
られ、受信機で測定しようとしている究極の位置,距
離,時間,あるいは他のパラメータを計算するため、更
にホストプロセサ上に通過してゆく。
搬送波の写しとして、回路113の出力を与えている。
局部的に発生した搬送波が、入力されるL1信号と同相
であるときに、混合器段115は、L1信号から搬送波
を効果的に除去する回路117に対して出力を生じさせ
ている。その相対位相は、ディジタル回路119から読
み出される。
しは回路109において発生し、回路120によって混
合器段121に結合され、これによって回路123に復
調出力を与えている。同様にして、回路120において
局部的に発生した搬送波の、入力されているL2信号と
の正しい位相調整により、回路123に残留している信
号から当該搬送波は除去される。搬送波の相対位相は、
回路125から読み取られる。
それぞれは、第2の混合器段127,129に印加され
る。特定のディジタルチャネルプロセサによって追軌さ
れている衛星の既知のP符号は回路111の内部で発生
し、復調信号として、それぞれ回路131,133を通
って混合器段127,129に印加される。同じP符号
は回路131,133のそれぞれにおいて発生する。追
従している衛星からのL1信号およびL2信号のそれぞ
れはイオン層によって遅延するが、それぞれの遅延量は
等しくないのでそれら写しの信号の相互の相対位相は、
シフトしている。L1信号およびL2信号に含まれてい
るP符号とそれらの位相とが合致しているときには、回
路135,137において復調された信号はP符号には
依存しない。
号は、回路111によって発生し、回路139によって
C/A符号処理回路141に印加されている。これは、
混合器段143および相関器145を含んでいる。搬送
波が除去された後、混合器段143は回路117におい
てL1信号を受け取る。そこで、線路117上の信号
は、混合器段143においてC/A符号と混合される。
T1−T3の量を観察しているマイクロプロセサシステ
ムによって検出されているような方法で、その符号の相
対位相は、L1信号における符号の位相と合致するよう
に調整されている。回路147における“クリア”信号
は1ミリ秒ごとに、回路111によってC/A符号の発
生と同期して発生している。このクリア信号は相関器1
45によって使用されている。
は、回路153において“エッジ1”の制御信号によっ
て定義された期間全体に亘って,信号を積分する回路1
51に印加されている。同様にして、積分回路155は
回路137から信号を受信し、“エッジ2”の制御回路
157において、パルス間隔期間全体に亘って、それを
積分する。エッジ1信号およびエッジ2信号のタイミン
グおよびそれぞれ積分器151,155の積分期間は、
受信されたL1信号およびL2信号の両方を変調するた
めの未知のA符号の推定タイミングから決定される。
つの基本的出力形式を有している。回路161における
積分器151の第1の出力は、積分値であり、回路16
3における第2の出力はその符号である。同様に、積分
器155の出力値は積分に相当する回路165に出力さ
れ、一方、その符号は回路167に出力される。L2信
号から得られるものと同様に、その符号は、積分器15
5による積分の期間に得られる変調A符号の推定値であ
る。L1の信号路における混合器169は、その積分信
号を受け取り、それをL2信号から得られたA符号の推
定値と混合する。同様に、L2の信号路における混合器
段171は、L1信号から得られたA符号の推定値を、
回路165における信号と混合する。そこで、エッジ1
およびエッジ2の積分時間信号を回路によって発生して
いるタイミングの推定値が正しかったという条件の下
で、それぞれ回路173,175におけるこれら混合器
段の出力は未知のA符号変調成分を含んでいる信号であ
るが、L1信号およびL2信号の両方からこれは大幅に
除去されている。
加算器155の周期積分値は、和回路177に含まれた
付加的な加算器により加えられる。積分器151,15
5における加算の結果は、回路183の“加算”制御信
号により動作するスイッチ179,181を通して、和
回路177へ周期的に転送される。これらの周期的な積
分の加算の結果、回路101に望まれる可視信号R0〜
R5が発生する。ここで、回路101においては、搬送
波発生器および符号発生器の位相が受信されたL1信号
およびL2信号の成分と合致するように搬送波発生器お
よび符号発生器の位相を調整するため、マイクロプロセ
サが使用されている。破線の箱180の内部の回路、お
よび破線の箱187の内部の回路は、図5〜図9におい
て同じ番号で識別されている受信機回路の機能と等価で
ある。
から得られているA符号速度の推定値が、それぞれ混合
器169,171における信号と混合されていること
は、図4に関して既に記載されている。勿論、L1信号
およびL2信号のそれぞれにおけるP符号が未知の対瞞
化A符号信号によって変調されているならば、その時だ
け上記のことは必要である。それゆえ、衛星信号が対瞞
化A符号を含んでいない場合には、線路45における制
御信号Yに応答してスイッチ189が開くように、スイ
ッチ189は信号路163,167に設けられている。
そこで、明らかに、未知のA符号の推定値を与える必要
はない。
および図7は,符号/速度 発生および同期確率の回路
の実施例を詳細に示す図であり、図4に示すディジタル
チャネルプロセサの簡易化された図、および図5に示す
完全なプロセサの詳細な図と同様な組合せのものであ
る。図6の回路には、3つの主要な機能がある。一つ
は、図6の回路とは別の特定のディジタルチャネルプロ
セサによって、観測されている衛星のL1信号に含まれ
ているC/A符号の写しを受信機で発生することであ
る。第2の機能は、観測されている衛星のL1信号およ
びL2信号の両方に対して、P符号の写しを発生するこ
とにある。第3の機能は、対瞞化A符号の速度の推定値
を発生し、一次加算器151,155の積分期間に全体
に亘って当該信号からこれを展開することにある。
軌している衛星によって使用されているのと同じ符号の
発生器201は、線路205上に斯かるC/A符号のデ
ィジタル信号を発生させる回路203からのクロック信
号に応答する。この信号は1ミリ秒ごとに繰り返され
る。発生器回路201の第2の出力線路207は、発生
器がその初期状態である1111111111に到達す
ると、その内部のG1シフトレジスタに応答して1ミリ
秒ごとに活性化される。
号を線路147に発生させるための、この信号の立ち上
がり側のエッジが、回路209(図7)によって検出さ
れる。クリア信号は、線路205において局部的に発生
しているC/A符号と同期して1ミリ秒ごとに発生して
いる。
13,215において3つの異なった相対位相を備えて
与えられている。後に線路213においてC/A符号を
与えるため、発生器201の出力は2つの遅延回路21
7,219を直列に通過する。回路217,219のそ
れぞれの遅延同期は、C/A符号の1/2サイクルある
いは1/2チップである。初期のC/A符号は、C/A
符号発生器201から直接、線路211に出力される。
線路215における遅延していないC/A符号は、初期
の符号と後期の符号との中間の位相を有し、2つの遅延
回路217,219の丁度,接合点から取り出される。
発生されているC/A符号の相対位相は、位相シフト回
路203を通ってマイクロプロセサ制御バス105全体
に亘って制御される。
て、P符号発生器221は、追軌している衛星において
発生しているP符号を線路223に出力する。通常,L
1信号およびL2信号のそれぞれに対して個別のP符号
発生器が使用されるが、これよりも、一つの発生器22
1を使用している方が、L1信号およびL2信号に印加
されているP符号の位相をディジタル遅延線路227に
よって制御できる。第1のタップ229は、L1信号と
混合するため、P符号を与えている。L2信号を混合す
るためのP符号を与えるため、遅延線路227の一部と
して、第2のタップ231が与えられている。これらの
タップ229,231の間の空間は、異なった量の位相
遅延量が地球のイオン層を通っていくとき、異なった周
波数のL1信号およびL2信号によって経験される異な
った量の位相遅延量によるものである。
よりも、図15および図16を参照して他の章で下に記
載されている位相内挿器230によれば、高解像を得る
ために、これらのL1およびL2のP符号信号の相対位
相がより微細に調整される。その結果、線路231にお
ける遅延していないL1のP符号信号,線路233にお
ける初期のL1のP符号信号,および線路235におけ
る後期のL1のP符号信号が得られる。同様に、初期の
ものでは線路239に現れ、後期のものでは線路241
に現れる,遅延していないL2のP符号信号が線路23
7において発生している。初期および後期の信号が、そ
れぞれ,P符号の1/2サイクルまたは1/2チップだ
け遅延していない信号の前後に、時間変位している。タ
ップ229,231の位置を有効に移動させることによ
り、マイクロプロセサから制御バス105を通って遅延
線路227に亘るコマンドによって粗くシフトされ、さ
らに内挿器回路230によって、より微細に調整されて
いる。また、L1およびL2のP符号信号の両方の位相
は、同時にP符号位相器225を使用してシフトされて
いる。
符号の各ビットの終わりの推定値と合致した状態変位点
を有する信号を線路253において発生している。L1
およびL2のP符号を発生するのに使用されている遅延
線路227と同じ形式の調整可能なディジタル遅延線路
255によって、当該信号は遅延されている。タップ2
57では、L1の衛星信号を時間積分するのに使用する
ためかかる信号を得ている。その結果、位相内挿装置2
30から線路258上に出力が現れる。この信号の形式
は、図8(C)に示されている。同様に、第2のタップ
は、L2の信号処理に使用するためのA符号速度信号の
相対位相を調整する目的で備えられ、位相内挿装置回路
230によって微細に調整されている。線路260にお
ける位相の調整されたL1のA符号速度信号の実例を図
8(D)に示す。図8(E)に示すように、線路258
における信号が状態を変える毎に“エッジ1”信号パル
スを線路153に展開するため、線路258におけるL
1のA符号速度信号は、エッジ検出回路261(図7)
に印加される。同様に、図8(F)に示すように状態マ
シン265はエッジ1およびエッジ2の両パルスの発生
に応答している。その実例を図8(G)に示す。
の20サイクル分であるので、A符号速度発生器251
はP符号発生器221と同じ回路225からのクロック
信号に応答するが、P符号のほぼ20サイクル毎に1度
だけ、状態変化が出力線路253において発生する。対
瞞化信号はP符号と同期して発生するので、線路271
上におけるP符号発生器のX1Aレジスタが特定の状態
であるのを検出するのに応答して、A符号速度発生器に
同期したパルスが線路269に発生するように、プログ
ラム可能な同期回路267が備えられている。その検出
された状態は、例えばX1Aレジスタの初期状態を00
1001001000とすることができる。
速度発生器251に加えて、A符号速度遅延線路255
のタップ257,259は、P符号遅延線路227のそ
れぞれの補償タップ229,231に沿って調整されて
いる。これにより、P符号信号と完全に同期したA符号
速度信号が発生し続けている。
(図4)の状態例を示している。回路135におけるそ
の入力信号は、引続き発生する“エッジ1”パルス間の
全時間に亘って積分される。同様に、図8(I)に示す
ように、L2の一次加算器155は、引続き発生する
“エッジ2”パルスの間で、それらの入力回路137に
おける信号を積分する。積分の値は、次段に通過してい
き、そこで、図4の混合器169,171に関して議論
したような,他のチャネルの一次加算器からの積分の符
号と混合される。それは、エッジパルスの間でのA符号
の推定値である。したがって、この推定値は処理されて
いる信号からA符号の効果を除去するために使用されて
いる符号である。二次加算器187によってかかる複数
周期全体に亘って有効に結果が平均化されているなら
ば、エッジ1およびエッジ2のパルスがA符号サイクル
の終わりと同期している場合にかかる積分および混合の
結果、未知のA符号変調の効果が和らげられている。す
なわち、積分の目的で、符号の内容は必要ないが、その
タイミングの近似は希望される。受信された信号の各A
符号サイクルが丁度終了した点で、エッジ1信号および
エッジ2信号が発生している場合には、最適の動作が生
ずる。しかし、A符号の推定値が実際の符号に対して直
交位相になっていないならば、近似的に最適動作が達成
されている場合に限って、最適動作は満足される。実際
のA符号と受信機において発生している推定値とが同期
していないとはいえ、システムの性能は若干劣ってもシ
ステムの動作は許容できるものである。
はP符号のほぼ20サイクルあるいは20チップ分に等
しいことが知られている。また、A符号のサイクルタイ
ムが一様ではないことも判っている。これは、それぞれ
A個のP符号サイクルまたはチップの期間を有するM個
のA符号サイクルまたはチップの次に、それぞれB個の
P符号サイクル長を有するN個のA符号サイクルが続い
たパターンが繰り返されていることを意味する。パラメ
ータA,M,B,Nをマイクロプロセサ制御バス105
上でプログラムすることが可能なA符号速度発生器25
1を備えることが望まれる。P符号のクロックのA×M
+B×Nの後に、A符号速度のシーケンスが繰り返され
る。このシーケンスをP符号発生器のX1Aレジスタと
同期させるためには、A×N+B×M=4092であ
る。A符号速度発生器251をP符号発生器221(図
6)と同期させる能力を使って、このプログラマビリテ
ィにより、ディジタルチャネルプロセサの動作を最適化
させるためにA符号の速度を調整することができる。
器251の回路側では、上記の方法で調整が可能であ
る。レジスタ262,264,266,および268
は、それぞれ上に定義されている量A,B,M,Nを格
納している。これらのレジスタは、システムバス105
上でマイクロプロセサシステム41の制御下でロードさ
れる。カウンタ,ゲート,およびフリップフロップの回
路は、それぞれ処理されている衛星信号の対瞞化信号の
タイミングと合致するビットパターンを出力253に与
えている。
ルプロセサの実施例の詳細構成が示されている。L1搬
送波発生器107およびL2搬送波発生器109のそれ
ぞれは、図10に示す回路を含んでいる。数値制御形発
振器305は、制御バス105上で授受されるマイクロ
プロセサのコマンドに応答して、回路307において相
対位相出力を与える。この相対位相は、余弦関数および
正弦関数の両方を与える回路309によって解読され
る。図10の回路が図5L1搬送波発生器107または
L2搬送波発生器109として役立つか否かに応じて、
余弦出力は311あるいは313として表されている。
同様に、正弦出力は図5の回路315あるいは317に
おける信号を与えている。発振器の相対位相を与える線
路119あるいは125のどちらかに信号を出力するた
め、位相ラッチ回路319は数値制御形発振器305の
出力を周期的に格納する。
1搬送波発生器107からこれらの出力を受信し、出力
を回路117に与えるため、回路25における直交した
L1の受信信号と上記出力とを混合する。L1の受信さ
れたP符号の搬送波の位相φS1と、L1の搬送波発生器
107の数値制御形発振器305の位相φN1との間の相
対位相関係を示すため、出力回路117の回路部分32
1における信号は、cos(φS1−φN1)として表され
ている。同様に、第2の出力線路323は、sin(φ
S1−φN1)として表されている信号を搬送する。受信さ
れているL1信号の搬送波の相対位相と、L1搬送波発
生器107における受信機の内部に発生している当該搬
送波の写しの相対位相との間の差を表すため、線路32
1,323において信号が観測される。これらの信号で
も、それらの搬送波上にC/A符号およびP(Y)符号
を乗せている。もちろん、システムの最終目的は、衛星
が受信されている信号の位相に、発生された搬送波の位
相を局部的にロックさせることにある。上記両位相がロ
ックされているときには、位相差(φS1−φN1)は零で
あり、線路321における余弦関数は1であって、線路
323における正弦関数はφである。これら直交する関
数の使用により、システムにおいて搬送波および符号の
ループを簡易,かつ,迅速にロックさせることができ
る。搬送波および符号のループをロックするために使用
される可視信号T1〜T3,およびR0〜R5を得るた
め、線路321,323における信号はこのL1の相対
位相情報を、他の章で下に記述するC/A符号プロセサ
141およびP(Y)符号プロセサ185の両方に与え
ている。
いて、L1の搬送波の通路における混合器115と同様
な機能を備えている。線路325における2つの出力1
23の一つはcos(φS2−φN2)である。ここで、φ
S2は受信されているL2信号のP符号の搬送波の相対位
相であり、かつ、φN2はL2の搬送波発生器109の一
部分として備えられている数値制御形発振器305の相
対位相である。線路327において、信号はsin(φ
S2−φN2)である。線路325,327における信号
は、L2の相対位相情報をP(Y)符号プロセサ185
に与える。
合〕受信機を上記A符号のタイミングに適合させるため
には、上に述べた一つ以上の仮定は正しくないという理
由で、実際の衛星信号の対瞞化信号がオンであるときに
は、図9のA符号速度信号を局部的に発生したP符号に
関連して受信されたA符号と適当に合わせるため、受信
機自身の一部分として回路が備えられている。
定されているようなP符号発生器のX1Aレジスタの特
定の状態を回路271から検出する図6のロジック50
1を含んでいる。検出されているこの状態に応答して、
線路503において同期パルスを、同期/中間相の状態
変化検出器のタイミング発生器505に送出する。その
実例は図12に示されている。状態変化検出器505は
よく知られた形式のものであり、回路503におけるパ
ルスのエッジに関連して、回路507において3つの別
々のタイミング信号を発生する。これにより、P符号発
生器221のX1Aレジスタの状態は、システムにより
状態検出回路501が応答するようにセットされていて
上記のタイミング信号は符号発生器221のX1Aレジ
スタの状態の発生に時間的に関係している。これらの3
つの信号は、それぞれ線路509における当該状態と同
期した初期のもの,線路503におけるパルスからP符
号の10チップ分だけ遅延した線路511における中間
のもの,およびP符号の20チップ分だけ遅延した線路
513における後期のものである。これら3つの信号の
接続期間はP符号の20チップ分であり、これはA符号
ビットの幅に近似的に等しい。
す3つの別々のディジタル遅延線路の使用により調整さ
れる。簡易化のため、図6では一つの遅延線路515で
現れているが、この遅延線路515には、一つのタップ
517によって示された調整可能な出力タップを備えて
いる。これらのタップは、それぞれ遅延線路227,2
55のL1用タップ229,257を使って調整されて
いる。信号線519において初期の同相信号を与え、線
路521において中間位相信号を与え、さらに線路52
3において後期の同相位相信号を与える目的で、遅延線
路は初期/中間/後期の信号を粗く位相調整し、後に記
載する位相内挿装置230によって微細に調整してい
る。
523におけるこれらのタイミング信号は、回路527
において可視信号R6を展開するため、ビットシンクロ
ナイザ525によって使用されている。ビットシンクロ
ナイザ回路の実例は図13において与えられ、線路23
1,321において展開されたL1信号を受信し、それ
らを混合器529において混合する。搬送波および符号
のループがロックされているならば、混合器529の出
力は、復調によって搬送波とP符号とを除去したL1の
P符号信号を表す受信信号である。この出力信号は、L
1信号プラス雑音のA符号を表している。線路519,
521,523における同相/中間相のタイミング信号
入力に応答して、ロジック535によって定義された期
間全体に亘って、一次加算器531,533はこの結果
を積分する。二次加算器539は加算を行い、さらに線
路147におけるクリア信号によって定義されているよ
うな1ミリ秒の期間に亘ってかかる複数の積分を平均化
する。
していないとはいえ、Y符号を追軌しているときには、
可視信号R6は状態変化検出器の線路521における中
間位相の信号のエッジが、受信されている衛星信号にお
けるA符号の位相と直交した位相にいかに近いかを示す
ものである。y軸上のR6のレベルは、状態検出ロジッ
ク501へプログラムされているP符号レジスタのX1
A状態(X軸上に指示されている)の関数として、図1
4において曲線541によって示されている。
特定衛星において指示された指向性アンテナに受信機が
接続されている。このアンテナは好ましくは、3dBの
直線偏波アンテナ全体に亘って20〜25dBの利得を
有するものである。必要なビット状態変化を決定するの
に十分な利得を受信機が備えていないとき、無指向性ア
ンテナが通常,使用される。そこで、受信された信号の
実際のA符号速度とは同期していないA符号速度を発生
するため、A符号速度発生器がプログラムされている。
これによって、一次加算器の積分周期と受信されたA符
号のタイミングとの間に擬似ランダム位相が生ずる。A
符号速度発生器が実際の符号速度と同期していないと
き、Y符号信号を追軌することは可能であるが、信号対
雑音比が若干劣化する。C/A符号は通常の方法でロッ
クされる。Y符号は、図10に記載したような方法でロ
ックされる。一つの衛星から対瞞化信号を受信している
とき、状態検出回路501にロードされているX1Aレ
ジスタの状態は変化し、その結果,R6の出力が観測さ
れる。ビットシンクロナイザによる積分は、それぞれの
レジスタ状態に対して10秒の期間に亘って実施され
る。これは、図14の曲線上の1点を与えるものであ
る。1点が得られた後、状態検出回路501にロードさ
れているX1Aレジスタの状態は変化し、曲線541上
の他の1点を与えるためにR6の新しい値が決定され
る。
4)の零クロス点に相当するX1Aレジスタの状態を決
定することは望ましい。解析されているL1信号上で未
知のA符号が変調されている場合、この未知のA符号に
エッジが存在するようなP符号の状態がある。これらの
エッジのタイミングが一旦決定されると、A,B,M,
Nの値がA符号速度発生器251(図6,および図9)
のレジスタへロードされ、最初の状態は状態検出回路2
67(図6)にロードされる。実際の信号に対応して決
定されたようなX1Aレジスタの状態の点で、線路25
7において発生したA符号速度信号がエッジを有するよ
うな構成を得る目的でロードが行われる。
全体には4092の状態があるので、これは計算に十分
な量を表している。しかしながら、P符号の近似的に2
0チップ分,あるいは相当するX1Aレジスタの状態の
期間に、A符号のエッジが発生することは公知であるの
で、曲線541の正の傾斜を有する零クロシングが一旦
決定され、次のかかる零クロシングを探すための約20
カウントによってX1Aレジスタの状態を進ませること
により、次の計算が行われる。
は、図6の位相内挿装置230によって実施されてい
て、その実施の実例は図15において与えられ、そのタ
イミングダイアグラム例は図16(A)〜図16(J)
に示されている。3対の信号の相対位相は、位相内挿装
置230によって調整される。セクション543は遅延
線路227からL1およびL2のP符号信号を微細に調
整し、他のセクション545は遅延線路255からL1
およびL2のA符号速度信号を微細に調整し、第3のセ
クション547は遅延線路515から初期/中間/後期
の信号を微細に調整する。これらのセクションの3つの
すべては、同様に作用している。最終のセクション54
9は、制御信号およびタイミング信号を他の3つのセク
ションに与えている。この方法で種々の信号の相対位相
を調整して分解能を増加させることにより、現実的では
ないような極めて高いクロック速度を使う必要性はな
く、極めて高い分解能を備えた受信機が与えられてい
る。高いクロック速度が現実的ではないのは、本発明の
位相内挿により与えられたのと同様な分解能を与えるの
に十分な高速では、極めて一般的に使用されている技術
の回路は動作できないためである。
技術を実施した特定のものでは、周波数が相互に近い2
つのシステムクロック信号を使用している。図16
(B)に示す線路92におけるクロックは1.888f
0 であり、図16(C)に示す線路87におけるクロッ
クは2f0 であって、これら2つのクロックは図3に関
して既に記載した方法で、図16(A)に示す34f0
のクロックに同期している。1.888f0 および2f
0 のクロック信号のそれぞれの立上がりエッジは、種々
のサンプリング,カウンティング,および同様な機能を
実現するために活用されている。
よびタイミングのセクション549には、主要部品とし
てカウンタ551および比較器553,555を活用し
ている。2f0 のクロック信号はフリップフロップ56
5を通して印加され、線路566におけるその出力は、
図16(D)に示すように1f0 のクロックである。線
路566は、1.888f0 のクロック信号でクロック
されている第2のフリップフロップ567に対して入力
されている。フリップフロップ567の出力は、フリッ
プフロップ569に対する入力として与えられているフ
リップフロップ567のフリップフロップ569に対す
る2つの出力は、両方ともEXORゲート571に対し
て印加され、線路554におけるEXORゲート571
の出力は図16(E)に示すクリアパルスである。線路
92における1.888f0 のクロックの立上がりエッ
ジによって取り出され、線路566上に現れている1f
0のクロックの2つの連続したサンプルが同じ極性のも
のであるならば、上記クリアパルスは図15の回路から
発生する。このことは、その時に2f0 および1.88
8f0 のクロックのクロック信号サイクルが事実上、同
相に調整してあることを示している。そこで、線路54
4におけるクリア信号は、カウンタ551を上記に同期
してリセットする。図16(F)は、1.888f0 の
信号によってクロックされているカウンタの状態を示し
ている。
3,555に加えられ、これらの比較器ではカウンタの
カウント値Xをそれぞれの参照カウント値Y1およびY
2と比較している。ここで、参照カウント値Y1および
Y2は制御バス105を介してロードされる。比較器5
53の出力556はORゲート557に一つの入力を与
えるものであり、当該ゲートの第2の入力は線路554
からのクリア信号である。ORゲート557の線路56
1における出力は、図16(J)に示した形のセレクト
信号である。例えば、図16における時刻t1 におい
て、セレクト信号の立上がりエッジは図16(E)のク
リアパルスの立上がりエッジと一致する。ここで図16
(E)のクリア信号はORゲート557に対する一つの
入力554である。図16(J)のセレクト信号の立下
がりエッジは時刻t2 において、カウンタ551のカウ
ント値が比較器553においてロードされているカウン
ト値Y1を超えたことを比較器553によって検出した
ときに生ずる。線路561におけるセレクト信号の立下
がりエッジt2 のタイミングは、比較器553において
新しい量Y1をロードすることにより選択可能である
が、その立上がりエッジは、図16(E)のクリアパル
スの周期的立上がりエッジで時間的に固定され、この時
間は1.888f0 および1f0 のクロックの立上がり
エッジの位相合致点と一致する。同様なセレクト信号が
線路563において、同様に動作している比較器555
から発生する。よって、比較器555はカウンタ551
およびORゲート559の出力を受け取る。しかし、そ
の立下がりエッジは比較器555における制御カウント
値1/2のローディングによって、線路561における
セレクト信号とは無関係な時間に調整することが可能で
ある。この実例において、線路561におけるセレクト
信号は、内挿装置回路セッション543,545,54
7におけるL1信号と共に使用されている。一方、線路
563におけるセレクト信号は、L2信号を使ってこれ
らのセクションにおいて使用される。
符号の位相調整を使用して、その遅延線路229(図
6)からのこの信号は、線路における2f0 信号によっ
てクロックされているシフトレジスタ内の4個の一連の
フリップフロップ回路573,575,576,577
に加えられる。これによって結果的に、2f0 の1クロ
ック期間に相当する位相差を有する遅延のないL1のP
符号信号が線路579,580に発生する。したがっ
て、本実例において、この位相差はP符号の1/2周期
あるいは1/2チップになる。これら2つの信号の一つ
はマルチプレクサ583(スイッチ)によって選択さ
れ、線路561上のセレクト信号に応答して出力231
に与えられている。図16の時刻t1 およびt2 の間に
セレクト信号は高レベルになるが、このとき、マルチプ
レクサ583は出力231を、線路580上に存在する
L1のP符号信号の遅延されたものに接続する。逆に、
図16の時刻t2 およびt3 の間にセレクト信号は低レ
ベルになるが、このとき、マルチプレクサ583はその
出力231を、線路579上の信号に遅延していないも
のに接続する。
る。図16(G)は線路579における無遅延信号の実
例,図16(H)は線路580における遅延信号の実
例,図16(I)はマルチプレクサ583の出力点で線
路231に発生すべきことが望まれる、遅延していない
P符号信号の実例である。一般に、線路231における
マルチプレクサ583の出力点で発生した信号は、望ま
れるP符号位相と同じ値を有するものではないが、1.
888f0 のクロックの全ての立上がりエッジにおい
て、このマルチプレクサの出力は望まれるP符号信号と
同じ値であると仮定している。かくして、望まれる信号
として決定された値は、1.888f0 のクロックの立
上がりエッジと一致するもののみである。かくして、線
路258における信号は、P符号553にロードされる
ためのしきい値カウントY1を選択した結果として位相
が微調整されている。時刻t2ではセレクト信号の立下
がりエッジが現れ、遅延された信号から無遅延信号へと
望まれる信号を切り換える。Y1の値はセレクト信号の
存在する時刻t2 に相当するカウントを決定する。
よび遅延信号の間で、初期のL1のP符号の線路233
との接続をスイッチが同時に実施するよう、マルチプレ
クサ583がさせている。同時に、後期のL1のP符号
の線路235は、線路580(無遅延)および線路58
1(遅延)の間でスイッチされる。
マルチプレクサをスイッチするため、線路563におけ
るL2セレクト信号が、接続されていることを除いて、
線路237,239,241のL2のP符号信号の位相
を調整するため、同様な技術が使われている。
1,603,605の直列接続を使用して、線路257
におけるL1のA符号速度信号の位相が調整されてい
る。L1のスイッチング信号に応答して、マルチプレク
サ611は線路607における当該信号の遅延していな
いもの、あるいは線路609における遅延したものを選
択する。線路563におけるL2のスイッチング信号に
応答して、当該信号の遅延していないもの、および遅延
したものの間でマルチプレクサはスイッチングを行うこ
とを除いて、線路259におけるL2のA符号速度信号
は同様に処理されている。
のそれぞれで、同様な技術が内挿装置セクション547
において使用されている。また、線路561におけるL
1セレクト信号によって、マルチプレクサはスイッチさ
れているが、上記全ての信号はマルチプレクサに入力さ
れている。
用)およびカウント値Y2(L2の信号用)の制御によ
って、位相内挿装置230の入力信号の位相に関連し
て、その出力信号の位相を調整するため、図15の位相
内挿装置230は動作していることがわかる。時刻t2
では、望まれる出力信号のサンプルが入力信号の遅延さ
れたものから取り出されるのを止め、代わりに遅延され
たものから取り出され始めるが、この時刻t2 をこれら
のカウント値のそれぞれが決定している。サンプリング
されたデータシステムの一部としてスイッチングが実施
されているので、このスイッチングは連続的ではない。
望まれる出力信号サンプルの信号源が、遅延された入力
信号の方に逆にスイッチされるとき、すなわち、時刻t
1 では1.888f0 および2f0 のクロック信号の前
縁は一致している。各クロック信号の1周期の後に、
1.888f0 の前縁は、図16に示すように2f0 信
号の前縁の後の時刻Δtの時差で発生する。n個のクロ
ックサイクルの後、この相違はT=nΔtである。無遅
延信号が遅延されている信号の代わりにその信号源とな
る時点で、遅延された入力信号に関して、Tの値が望ま
れる出力信号の遅延量に等しいとき、スイッチングの時
点t2 が発生するように選択されている。カウンタ55
1の期間全体に亘り、出力信号の平均位相を調整するた
め、当該技術が作用している。
C/A符号プロセサ141は、図4の簡易な図におい
て、その要素143,145内に示されているが、それ
は図11に詳細に示されている。混合段143はL1信
号上のC/A符号を混合する目的を有している。相関器
145は、局部的に発生したC/A符号信号が処理さ
れ、かつ、受信されているL1信号上のC/A符号信号
と位相が一致しているときを示すための信号を与える目
的を有している。出力をそれぞれの相関器回路343,
345に与える個々の混合回路331,333は、混合
段143の内部にある。前の混合段115から線路32
1,323への信号のそれぞれの名目上のC/A符号
を、回路331,333では混合する。他の混合段33
5では、線路323における信号から初期のC/A符号
を混合し、混合段337では線路323における信号か
ら後期のC/A符号を混合する。混合段335,337
の出力は加算回路によって結合され、その出力は相関器
341に加えられる。
る衛星信号と同相であれば相関器343,345によっ
て実施される積分でT1信号が最小,T2信号が最大,
T3信号が最小になることが判る。マイクロプロセサシ
ステム41は、かかる整合をもたらしているC/A符号
発生器21の位相を制御するためのものであるが、この
マイクロプロセサシステム41によって上記積分は使用
される。相関器343,345,341は、線路147
におけるクリアタイミング信号により制御されるのと同
じ期間全体に亘って、それらの各入力を積分するための
ものである。
(Y)符号処理回路の実際について詳細に示したもので
ある。図4の混合器127,129は図11に拡大して
詳細に示してあり、これは一次加算器151,155と
同様である。混合回路127は、L1のP符号信号を前
の混合器115のL1信号出力と混合する主要機能を有
する。混合回路127は、図17に示したように接続さ
れた4つの個々の混合器351,353,357を含ん
でいる。加算回路359も含まれていない。混合回路1
29の主要機能は、混合器121のL2信号出力からP
符号を混合することにある。混合回路129は、一般に
回路127のものと同様の構造を有しているが、L1信
号よりも、むしろ相当するL2信号の信号路に接続され
ている。
の個々の加算器回路361,363,365を含んでい
て、加算器回路の機能は、線路153におけるエッジ1
のパルス間の周期全体に亘って、混合器351,35
3,および加算器回路359のそれぞれの出力を積分す
ることにある。
7の3つの個々の加算器回路367,369,371を
含んでいて、加算器回路は線路157におけるエッジ2
のパルス間の時間周期全体に亘って、それぞれの入力を
積分する。それぞれ図17に示す6個の加算器回路の各
構造は、図18に示してある。
は、機能的に図4の破線187の内部に示してあるが、
これも図17に示してある。6つの同様な和回路40
1,403,405,407,409,411は、図示
した特定の組み合わせにおいて一次加算器361−37
1の出力を受け取る。3つの和回路のそれぞれの回路構
造は、図19に示してある。適当な符号と搬送波との写
しの相関を求めた後、可視信号出力に影響を与える雑音
成分は平均が零になる。それゆえ、可視信号出力R0〜
R5の時間平均は次の式で与えられる。 和回路401〜411のそれぞれの積分期間は、上式に
示したように、制御線路147における接続したクリア
パルス間の時間間隔である。すなわち、積分期間はC/
A符号の初期の1ミリ秒の繰り返し期間である。積分
は、100ミリ秒に亘ってマイクロプロセサシステム4
1において実施される。
理〕図20を参照すると、搬送波発生器および符号発生
器の位相を、処理している衛星システムの搬送波および
符号の位相に調整してロッキングさせるための技術の実
施例について概要を説明している。第1のステップ41
3では、C/A符号プロセサ141からのシステムT2
を最大にし、信号T1,T3を最小にするため、L1搬
送波107における数値制御形発振器“N1”305お
よびC/Aシフタ203は調整されている。位相ロック
が発生すると、線路215における名目上のC/A符号
は、処理されているL1信号のC/A符号と同相になる
ことが知られている。これは、L1信号のC/A符号の
搬送波のための明瞭な参照信号になり、この搬送波とは
90度だけ位相のシフトした、L1信号のP符号の搬送
波のための参照信号にもなる。L1の搬送波のループが
ロックされると、上式の量(φS1−φN1),すなわちL
1搬送波とL1NCOとの間の位相差は近似的に零にな
る。
サがL1およびL2のP符号の遅延線路のタップ22
9,231を調整し、量(R3)2 +(R4)2 を最小
にするため、内挿装置230のL1用比較器553およ
びL2用比較器555をロードする。既に議論したよう
に、P符号遅延線路227の調整により、A符号速度遅
延線路255のL2信号用タップ259を相当量だけ調
整したことになる。この調整により、局部的に発生した
P符号を、受信され、かつ、処理されている信号のP符
号に近似的に同期させることができる。局部的に発生し
たP符号の信号は、まだ受信した信号のP符号にロック
していないが、L2信号の搬送波のループをロックでき
るように位相は十分に近い。
り、かつ、A符号ビットはL2の搬送波の位相を変調し
ている。したがって、L2搬送波の位相には不確定性が
ある。しかしながら、A符号ビットはL1およびL2の
信号の両方に影響を与えている。また、L1の搬送波の
位相はC/A符号を追軌しているときに決定されるの
で、L1の搬送波の位相は既知である。これによって、
不確定性なく、L2搬送波の位相を決定することができ
る。それゆえ、次のステップ417では、R1および/
あるいはR4を正に保っておいて二次加算器のR3の出
力を最小にするため、L2搬送波発生器109の数値制
御形発振器“N2”305を調整する。一旦、これが達
成されると、従来技術の特性であるL2の搬送波の1/
2サイクルの不確定性がなく、受信されている衛星信号
のL2搬送波に、局部的に発生したL2搬送波の位相が
ロックされる。かくして、L2搬送波のループがロック
されると、上式の量(φS2−φN2)は近似的に零とな
る。図4および図5の線路125における位相“φP2”
の出力は、当該相対位相量を与える。
遅延線路のタップ231(図6)が再び調整され、信号
レベルR5を最小にするため、選択された内挿装置のL
2の比較器555(図15)にカウント値がセットされ
る。これが一旦達成されると、線路237における時間
遅れのないL2のP符号信号は、処理されているL2信
号上の、受信されたP符号に位相ロックされる。
P符号の遅延線路のタップ229(図6),および内挿
装置のL1用比較器553(図15)にセットされてい
る。これが達成されると、線路231におけるL1の時
間が遅れていないP符号信号は、処理されているL1信
号上の受信されているP符号と位相が合致する。
ループをロックすることができることは、A符号で変調
されているとはいえ、大きい利点である。信号をこれら
P符号の写しで復調できることは、かなりの利点であ
る。ステップ423において示されている搬送波位相φ
P1,φP2がより精密に決定できるばかりではなく、L1
信号およびL2信号のP符号の相対位相を与えることが
できることは、同様にかなり役立つことである。
よび搬送波のループをロックする技術は、搬送波の位相
を決定する際の潜在的誤差の欠点を除去できるものであ
る。それぞれのNCO305(図10)の位相を180
度離れた2つの相対位相のどちらかに調整して合わせる
ことにより、搬送波ループのそれぞれをロックすること
ができる。すなわち、それぞれのループをロックする搬
送波発生器107,109(図5)のそれぞれのNCO
305には、ロードされる2つの相対位相の値がある。
しかし、これらの値の一つだけは、それぞれL1信号お
よびL2信号の搬送波と位相が合致しており、他の一つ
は180度だけ位相が離れている。ステップ413にお
いて、まずL1信号のC/A符号上にロックすることに
より、L1信号のC/A符号の搬送波は不確定なく既知
である。L1信号のP符号の位相は、L1信号のC/A
符号から90度だけ離れているので、確定性をもって既
知である。L1信号から得られたA符号の推定値AL1’
(=対瞞ビット変調用L1信号のP符号の推定値(線路
163))も、正しい符号を有することが知られてい
る。それゆえ、ステップ417(図20)における量R
3を最小にする種々のパラメータの調整により、φN2は
曖昧さや不確定性がなく、事実上、φS2に等しくなる。
位相値φP1,φP2は同様に、確定性があり、曖昧ではな
い。
とき、上記方法が作用するとはいえ、L2搬送波上のデ
ータ列がターンオフしているときに動作を行うことがで
きるよう、C/A符号から抽出した受信テレメトリビッ
トの符号をR0〜R6の値に乗じることは可能である。
て実施したものとして記載されているとはいえ、本発明
は特許請求の範囲に記載の全てによって保護される権利
があるものと理解される。
受信機の全体のシステム構成図示す図である。
構成を示す図である。
を示す図である。
システムに連動した動作の簡易化した図である。
の詳細なブロック図である。
符号/周波数発生回路の詳細を示す図である。
号のタイミング図を示す図であって図4および図5の図
面に示したディジタルプロセサの動作を説明するために
使用される波形図である。
す図である。
ネルプロセサに採用されている2つの搬送波発生器のそ
れぞれを詳細に示す図である。
ネルプロセサのC/A符号処理ブロックの詳細を示す図
である。
サの符号/周波数発生回路の他の部分を示す図である。
サのビット同期装置の回路を示す図である。
図である。
を示す図である。
置の回路の動作を示す波形図である。
P(Y)プロセサ部分を示す図である。
器のそれぞれに対する実施例回路を示す図である。
の回路図を示す。
ステムにより制御される処理ステップを示す図である。
2,95 線路 31 出力回路 37,38,39,40 ディジタルチャネルプロセサ 41 マイクロプロセサシステム 43 バス 45 制御回路 49,62 入力ジャック 50,51,54,55 帯域通過フィルタ 53 低雑音増幅器 56,72,77,78,83,84 混合器 57 低域通過フィルタ 58 中間周波数増幅器 59 広域通過フィルタ 60 出力ジャック 61 電圧制御形発振器 64 帯域通過フィルタ 65 位相ロックループ 66 チョークインダクタ 67 レギュレータ 68,69 高域通過フィルタ 71,75,81 増幅器 73 電圧制御形発振器 79 低域通過フィルタ 76,82 フィルタ 85 クロック参照信号 86 ジョンソン形カウンタ 90,91,93,94 アナログ・ディジタルコンバ
ータ
Claims (2)
- 【請求項1】 第1の周期的クロック信号から形成され
た原二進信号から、制御された量だけ、位相がシフトさ
れた望まれる二進信号を発生する方法であって、 前記原二進信号から前記第1のクロック信号期間の整数
倍だけ遅延したその写しを発生するステップと、 前記第1の期間とはわずかに異なった第2の周期を有す
る第2の周期クロック信号を発生し、前記第1および第
2のクロック信号は相互に同期しているように構成する
ステップと、 前記第1および第2のクロック信号の間に事実上,周期
的に一致が発生する瞬間を決定するため、前記第1およ
び第2のクロック信号を比較し、その点でパルスを発生
するステップと、 前記第2のクロック信号でクロックされているカウンタ
を、前記一致パルスでリセットすることによりリセット
するステップと、 それぞれ交互に第1および第2の期間に前記原信号およ
び遅延された信号から、望まれる二進信号を発生し、か
つ、前記第1の期間は一致信号の発生時点で開始し、前
記カウンタが予め決められたカウント値に至るまでカウ
ントし続け、前記第2の期間は前記カウンタが前記予め
決められたカウント値に至る時点から他の一致パルスの
発生まで延長しているように構成するステップと、 前記原信号の関連した望まれる位相を有する望まれる信
号を得るため、前記カウンタに予め決められたカウント
値をセットするステップと、 を備えた方法。 - 【請求項2】 グローバルポジショニングシステムの少
なくとも一つの衛星から受信されたL1信号およびL2
信号を処理する方法であって、前記信号のそれぞれは、
既知の擬似ランダムP符号で変調された固有周波数搬送
波を含み、受信されたL1信号およびL2信号に含まれ
た既知のP符号の一つの写しを発生するステップと、 一つの発生したP符号の写しを複数のタップを有する遅
延線路に印加し、P符号の写しが異なった相対位相の点
で得られる印加ステップと、 受信されたL1信号およびL2信号のそれぞれを、遅延
線路の異なったタップから発生されたP符号で復調する
ことにより、一つのP符号発生器のみがL1信号および
L2信号の両方に対して用いられる復調ステップと、 から成る方法。
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