JP4498841B2 - Gps相関ピーク信号の探索方法及びこれのためのシステム。 - Google Patents

Gps相関ピーク信号の探索方法及びこれのためのシステム。 Download PDF

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Description

本発明はGPS(Global Positioning System)に関し、さらに詳細にはGPS受信機とそれに関する方法である。
GPS受信機は複数のGPS衛星から同時に伝送された信号の到着時間を利用して前記衛星からの距離を計算することで自身の位置を算出する。このような衛星はクロックタイミングに対するデータと共に擬似ランダムコードを含む衛星の位置データを伝送する。
前記受信された擬似ランダムコードを利用して、前記GPS受信機はGPS衛星の擬似距離を決定し、前記擬似距離と衛星タイミングとクロックタイミングに対するデータを利用して受信機の位置を算出する。前記擬似距離はそれぞれの衛星から受信されたローカルクロック信号同士の遅延時間値である。一般に、GPS信号は4つ以上の衛星から受信される。前記クロックタイミングに対する衛星データと署名データは一つの衛星が検出されトラッキングする毎にGPS信号から抽出される。GPS信号検出は数秒の間検出されることができ強い信号として受信されて低いエラー率を有するべきである。GPS信号には擬似ランダム(Pseudorandom、PN)コードと言われる高レートの反復信号が含まれている。一般の製品に使用される前記コードはC/A(Coarse/Acquisition)と呼ばれ、1.023MHzの2進位相反転率、即ち、チッピングレートを有しており、1023個のチップが1ミリセカンドに当るコード周期に応じて反復されている。コードシーケンスはゴールドコードに含まれ、それぞれのGPS衛星は固有のゴールドコードに対して信号を提供する。
殆どのGPS受信機は擬似距離を算出するために相関方法を用いる。相関器は自身のローカルメモリの適合したゴールドコードの保存された写本を利用して受信された信号を乗算し、算出結果を積分して前記衛星信号の存在の指標として使用される相関値やサンプリング値を得る。受信機は前記受信された信号に応じて前記保存された写本の相対的タイミングを順次に調節し、出力相関値を観察して前記受信された信号とローカルクロックとの間の時間遅延を判断する。このような出力の存在可否を最初に確定することを捕捉(acquisition)と呼ぶ。捕捉が発生するとトラッキング段階に入るようになるがこのときローカルリファレンスのタイミングが高い相関出力のために小さく調節される。
GPSシステムは複数の衛星を利用して受信機に同時に信号を伝送してこのような複数の信号同士の到着時間差を測定して受信機の位置を決定することができるようにする。一般に、互いに異なる衛星から受信された信号は互いに殆ど直交する擬似ランダム拡散コードを用いるので相互間に大部分干渉されない。このような低い干渉条件は相互間に類似する前記受信された信号の電力大きさによる。
捕捉時間を減少させるために、GPS受信機は複数のチャンネルを置いて幾つかの衛星から受信された信号を処理する。それぞれのチャンネルは相関動作に使用される多重相関タップを含む。大体、各相関タップに受信されたデータはメモリに保存される。保存されたデータは処理過程を経て相関される。メモリの大きさはチャンネルとタップの数に比例する。捕捉時間を減少させるために、十分な容量と速度を有するメモリが要求される。しかし、メモリ部品がGPS受信機で占める比率が大きくなるほどGPS受信機を小型化することが難しくなる。
図1は従来のGPS受信機の構成を示すブロック図である。従来のGPS受信機はアンテナ1、ダウンコンバーター2、局部発振器3、A/Dコンバーター4、受信機チャンネル5、受信機プロセッサ6、ナビゲーションプロセッサ7、及び使用者インターフェース8を含む。動作時、前記アンテナ1は1組の衛星から伝送される信号を大気中で受信する。前記ダウンコンバーター2はアンテナ1から受信した高い周波数の信号を局部発振器3により発生された局部発振信号と混合して中間周波数(Intermediate Frequency、以下IFと称する)に変換する。A/Dコンバーター4は受信機チャンネル5での処理のためにアナログ信号であるIF信号をデジタル信号に変換する。受信機チャンネル5に受信された前記IF信号は前記受信機チャンネル5、受信機プロセッサ6、ナビゲーションプロセッサ7によって処理される。前記受信機チャンネル5は製造時N個のチャンネルを有するように設定されることができる。受信機プロセッサ6はそれぞれの衛星に対して複数個の擬似距離を発生させ各チャンネルに対して同位相中間周波数データIと直交位相中間周波数データQとの相関を実施する。前記ナビゲーションプロセッサ7は各衛星毎に異なる擬似距離を用いて位置値を設定する。前記使用者インターフェース8は位置データの表示に利用される。
図2は図1の受信機のN個のチャンネルのうち一つのチャンネルの構成を示すブロック図である。
前記A/Dコンバーター4から受信されたデジタルIF信号は同位相/直交位相乗算器10に提供され、キャリア数値制御発振器(numerical Code Oscillator、NCO)19により同位相サイン信号発生機(sine map)11と直交位相コサイン信号発生機(cosine map)12、または直交位相サイン信号発生機11と同位相コサイン信号発生機12が順次に動作して発生させる信号と乗算される。同位相/直交位相乗算器10の出力はサイン信号発生機11の位相の同位相IF信号とコサイン信号発生機12の位相の直交位相IF信号である。または、サイン信号発生機11の位相の直交位相IFとコサイン信号発生機12の位相の同位相IF信号である。前記受信機プロセッサ6はドップラー(doppler)周波数を発生させるためにキャリア数値制御発振器19を制御する数値コードを発生させる。前記受信機プロセッサ6は且つPNコード発生機16と連動するためにコード数値制御発振器18に入力されるクロック制御信号を発生させる。衛星と関連された擬似ランダムコードはPNコード発生機16により発生される。前記PNコードはコードシフト17によってシフトされ複数個の相関器13に出力される。相関器13は位相シフトされたPNコードを同位相/直交位相乗算器10から受信したIデータ、Qデータと比較して相関を実施する。相関器13から相関されたIとQデータは積分器14に出力されて積分される。サンプリング値とも言われる前記積分値はメモリ15に保存される。大体、受信機チャンネル5のうち前記積分14により各タップ毎に所定の間、例えば、約1ミリセカンドの間サンプリングされたすべてのサンプリング値をメモリ15に保存する。所定の数のサンプリングの後、サンプリング値はFFT部20に伝わり、高速フリエ変換を経て該当タップに対してピークが存在するかを決定する。万一、ピークが存在すると受信機プロセッサ6は周波数とコード値情報をタップから抽出して捕捉するための擬似距離を計算する。
万一、サンプリングされたタップにピークが存在しないと判断されると、ピークが存在するタップを見付けるまで前記サンプリングと相関処理、そしてFFT処理は反復される。
このような過程において多くの正のデータが受信機のメモリ15に保存されるべきであることが確認できる。従って、十分な容量を有するメモリが要求される。また、メモリデータのアクセスが可能でなければならないのでメモリアクセス時間は捕捉速度に影響を及ぼし、よって、受信機の性能にも重要な要素である。
本発明は前記したように、従来の技術問題点を解決するためのもので、相関積分されたサンプル値をメモリに保存する前に同位相サンプルと直交位相サンプル値を一つに合算し合算されたサンプル値を臨界値と比較して臨界値以上の相関積分値のみをメモリの保存するGPS相関ピーク信号探索方法を提供することをその目的とする。
本発明の他の目的は、前記した方法を実施するためのシステムを提供することにある。
受信されたGPS信号を同位相デジタル信号Iと直交位相デジタル信号Qに変換するコンバーターと、一つのタップに対して期待コードを発生させ前記同位相デジタル信号Iと直交位相デジタル信号Qを前記期待コードと相関させサンプリングされたI値及びQ値を出力する相関器と、前記サンプリングされたI値及びQ値を変更されたI値及び変更されたQ値にフィルタリングし前記変更されたI値及びQ値を合算して変化データに出力するフィルターと、前記変化データを保存するメモリと、前記変化データにドメイン変換を実施して変換値を出力するドメイン変換部と、前記タップにピークが存在するかを決定するためにしきい値と前記変換値を比較する比較部と、を含むGPS受信機が提供される。
前記サンプリングされたI値及びQ値は、現在のIサンプル値と現在のQサンプル値がすぐ以前のIサンプル値またはQサンプル値と互いに符号が異なるとき、正の値を有するように変更される。
例えば、前記変更されたI値及びQ値は、サンプリングされたそれぞれのI値及びQ値が同一の値で約分された値であり得る。
発明の一面によると、フィルターはサンプリングされたI値とQ値のサインビットを遅延させて以前サイン値を出力する一対の遅延素子と現在のサンプリングされたQ値の符号を前記以前サイン値と比較して互いに異なる場合、正の値を出力する一対のサインビット比較部を含み、前記フィルターは、サインビットを含んで前記変更されたI値及び変更されたQ値を合算する動作を実施する加算器をさらに含む。
例えば、前記ドメイン変換部は高速フリエ変換部である。前記メモリは且つピークを有すると確認されたタップのサンプリングされたI値及びQ値をさらに保存し、前記メモリはSRAMまたはDRAMであり得る。
本発明の他の一面によると、一つのタップの受信されたGPS信号を同位相デジタル信号Iと直交位相デジタル信号Qに変換するコンバーターと、前記同位相デジタル信号Iと直交位相デジタル信号Qを期待コードと相関させて方向を指示するサインビットを有するサンプリングされたI値及びQ値を出力する相関器、少なくとも一つのサンプリングされたI値及びQ値のサインビットをフィルタリングし前記サンプリングされたI値及びQ値のサインビットの方向変化の数に基づいて前記タップの潜在的ピークが存在するかの可否を判断するフィルターと、潜在的ピークを有していると判断されたタップのサンプリングされたI値及びQ値から導出されたデータにドメイン変換を実施し変換値を出力するドメイン変換部と、前記タップにピークが存在するかを決定するためにしきい値と前記変換値を比較する比較部とを含むGPS受信機が提供される。潜在的ピークを有していると判断されたタップのサンプリングされたI値及びQ値から導出さるデータを保存するメモリが提供され、前記メモリはSRAMまたはDRAMであり得る。
例えば、前記データは符号変更されたI値を符号変更されたQ値に足してサンプリングされたI値、Q値から導出され、前記サンプリングされたI値及びQ値は、現在のIサンプル値または現在のQサンプル値がすぐ以前のIサンプル値またはQサンプル値と互いに符号が異なるとき、正の値でフィルタリングされる。前記濾過されたI値、Q値は、サンプリングされたそれぞれのI値とQ値が同一の値で約分された値であり得る。前記フィルターはサンプリングされたI値及びQ値のサインビットを遅延させて以前サイン値を出力する一対の遅延素子と現在のサンプリングされたQ値の符号を前記以前サイン値と比べて互いに異なる場合、正の値を出力する一対のシングルビット比較部を含む。
一つ以上の衛星からGPS信号を受信する段階と、前記受信したGPS信号を同位相デジタル信号Iと直交位相デジタル信号Qに変換する段階と、期待コードを発生させて前記同位相デジタル信号Iと直交移動デジタル信号Qを前記期待コードと相関させてサンプリングされたI値及びQ値を出力する段階と、前記サンプリングされたI値及びQ値を変更されたI値及び変更されたQ値でフィルタリングし、前記変更されたI値及び変更されたQ値を合算して変化データに出力する段階と、前記変化データをメモリに保存する段階と、前記変化データにドメイン変換を実施して変換値を出力する段階と、前記タップにピークが存在するかを決定するためにしきい値と前記変換値とを比較する段階と、を含むことを特徴とする位置決定のためのGPS信号処理方法も提供される。前記サンプリングされたI値またはQ値は、現在のIサンプル値または現在のQサンプル値がすぐ以前のIサンプル値またはQサンプル値が互いに符号が異なるとき、負の値を有するように変更されることができる。前記変更されたI値及び変更されたQ値は、サンプリングされたそれぞれのI値とQ値が同一の値で約分された値で、前記約分された値は1/2で約分された値であり得る。前記フィルタリング段階は、サンプリングされたI値とQ値のサインビットを遅延させて以前サイン値を出力する段階と、現在のサンプリングされたQ値の符号を前記以前サイン値と比べて互いに異なる場合、負の値を出力する段階と、を含む。また、サインビットを含んで前記変更されたI値及び前記変更されたQ値を合算する段階をさらに含むこともできる。
前記GPS信号処理方法はピークを有すると確認されたタップのサンプリングされたI値及びQ値を前記メモリにさらに保存する段階をさらに含むことができる。
タップで受信したGPS信号を同位相デジタル信号Iと直交位相デジタル信号Qに変換する段階と、前記同位相デジタル信号Iと直交位相デジタル信号Qを期待コードと相関させて方向を指示するサインビットを有するサンプリングされたI値、Q値を出力する段階と、少なくとも一つのサンプリングされたI値及びQ値のサインビットを濾過し前記サンプリングされたI値及びQ値のサインビットの方向変化の数に基づいてタップに潜在的ピークが存在するかの可否を判断する段階と、潜在的ピークを有すると判断されたタップのI値及びQ値から導出されるデータにドメイン変換を実施し変換値を出力する段階と、前記タップにピークが存在するかを決定するためにしきい値と前記変換値とを比較する段階と、を含むさらに外の信号処理方法が提供される。
前記GPS信号処理方法は、例えば、潜在的ピークを有していると判断されたタップのサンプリングされたI値及びQ値から導出されるデータをメモリに保存する段階を更に含むことができる。
本発明の他の一面によると、同位相デジタル信号Iと直交位相デジタル信号Qを期待コードと相関させて方向を指示するサインビットを有するサンプリングされたI値及びQ値を出力する段階と、少なくとも一つのサンプリングされたI値及びQ値のサインビットを濾過して、前記サンプリングされたI値及びQ値のサインビットの方向変化回数に基づいて、タップに潜在的ピークが存在するかの可否を判断する段階と、潜在的ピークを有していると判断されたタップのサンプリングされたI値及びQ値から導出されるデータにドメイン変換を行って変換値を出力する段階と、前記タップにピークが存在するかを決定するために、しいき値と前記変換値を比較する段階と、を含むことを特徴とするGPS信号処理方法をプロセスにより行うことができる保存コードを有するプログラム保存装置が提供される。
以下、添付図面を参照して本発明の実施例を具体的に説明する。類似する部分や等価的な部分については、説明を単純化するために類似な参照番号を付与した。
図3は、本発明の一実施例によるGPS受信機の構成を示したブロック図である。
図3に図示された受信機の構成要素の動作は、フィルター30を除くと、図2の構成要素と同じである。前記フィルター30は、積分器14から出力されたサンプリング値IとQ値を受信するように形成される。本発明の少なくとも一つの実施例によると、前記フィルター30は、サンプリングされた値から減少されたデータセットが選択されて、メモリ15に保存されるようにサンプリングされたI値、Q値を変更する。本発明の他の実施例によると、前記フィルター30は、サンプリングされたI値、Q値から相関特性を抽出して、前記I値、Q値を選択的に保存するか、スクリーン過程によってこれを変化させる。ピークを有しないと判断されたタップのサンプリングI値、Q値は捨てられて、メモリに保存されない。保存されたデータをFFT部20により処理して、ピークタップが存在するかを判断する過程は、減少されたデータセットと要求されるメモリ15容量が減少されるので、電力消費が低減し、メモリ15の物理的サイズも減少してより効率的である。
図4は、本発明の一実施例による図3のフィルターの構成を図示したブロック図である。積分14から出力されたサンプリングされたI値、Q値は、一対の遅延素子23,24とサインビット比較部25,26に入力される。本発明の実施例を説明するために、サンプリングされたI値とQ値は、16ビット値とし、サンプリング周期は1ミリセカンドとする。又、各サンプルフレームは、16個のサンプルを有することとする。本発明の思想を離れることなく、他のビット数、他のサンプリング周期、他のサンプリングフレームが使用できることは当然なことである。
図4に示したように、サンプリングされたI値、Q値に一つのサインビットを加えたそれぞれの16ビットデータが前記フィルター30のn個のタップのうち、一つのタップに入力される。タップ0の回路が図4に図示されている。前記サインビットは、サインビット比較部25に入力される前に、前記サインビットを一つクロック遅延させる遅延素子23に入力される。前記サインビット比較部25は、以前のサンプリングされたIデータのサイン値を、現在のサンプリングされたIデータのサイン値と比較する。前記サインビット比較部25は、現在のサインビットが以前のサインビットと異なると、正の値を意味する論理値0を出力する。前記遅延素子24と前記サインビット比較部26は、サンプリングされたQデータに対して前述した動作を行う。このようにサンプリングされたIデータ、Qデータのサイン(又は、方向)は、時間によるサンプリングデータの方向によって変更される。変更されたIデータ、Qデータは、加算器27に入力され、サインビットが含まれた変更されたIデータ、Qデータがここに加算される。前記加算されたデータは、「変化データ(variation data)」である。本実施例によると、変更されたIデータ、Qデータから加算された16個の変化データがメモリ15に保存されるために出力される。前記保存されたデータは、FFT部20によりフーリエ変換を経て、実際的なピーク値が該当タップに存在するかが判断される。サインビット比較部25,26は、例えば、否定排他的論理和(XNOR)を用いて具現されることができる。サインビット比較部は、排他的論理和(XOR)を用いても具現されることができるのは自明であり、この際、比較値は負の値である(論理「1」)。現在のサンプル値と以前のサンプル値がXNORを用いて同じ符号を有するか、XORを用いて異なる符号を有する時、前記カウンター28は論理「1」の数字をカウントする。仮に、ピークがこのタップに形成されなかったら、次タップに対して前述した過程が反復される。
図5は、本発明の他の実施例による図3のフィルターの構成を図示したブロック図である。図5を参照すると、加算器27の変化されたIデータ、Qデータの加算を通じて、負の値の結果が得られる度に、論理「1」の信号がカウンター28に出力されて当該タップのカウントを増加させる。前記カウンター28は、それぞれのタップをデータサンプリングする以前に0に設定されている。サンプリングされたフレーム、例えば、16サンプルを完了して、最終カウント値が論理回路29の予め設定されたしきい値と比較される。仮に、カウント値が、例えば、16個のうちの12個のように、予め設定されたしきい値より大きいと、タップ0のデータは潜在的ピーク値に判断される。この際、未知のタップのサンプリングされたI値、Q値は、メモリ15に保存されている。前記保存されたデータは、FFT部20と受信機プロセス6により処理され、ピークが当該タップに存在するかが判断される。仮に、いかなるタップのカウント値も前記予め設定されたしきい値より大きくないと、サンプリングされたI値、Q値、変更されたIデータ、Qデータ、そして変化データは、前記メモリ15に保存されていない。このデータは捨てられる。
図6は、本発明の他の実施例による図3のフィルターの構成を図示したブロック図である。図6を参照すると、サンプリングI値、Q値でなく、前記加算器27から出力された前記変化データが予め設定されたしきい値より大きいカウント値として論理回路29により判断されてメモリ15に出力される。
本実施例によると、潜在的ピークタップの前記変化データは保存され、FFT部20と受信機プロセス6により処理される。このようにメモリ15に保存されたデータセットは、積分器14から出力されたサンプリングI値、Q値のデータセットより減少することになる。
表1は、本発明の一実施例によるタップから受信されたデータとこれをフィルター20により処理する過程の一例を示している。
Figure 0004498841
表1において、積分器14から出力され、フィルター30に入力される16個のIサンプル値、Qサンプル値がI列、Q列に図示される。変更されたI値、Q値は、I′、Q′列にそれぞれ図示される。ここに示したように、各サンプル値の符号は、現在のIサンプル値、Qサンプル値と以前のIサンプル値、Qサンプル値の間に符号変化が発生した時に正の値を有する。前記Iサンプル値は、前記遅延素子23とサインビット比較部25により変更され、前記Qサンプル値は前記遅延素子24と前記サインビット比較部26により変更される。前記変更されたIサンプル値、Qサンプル値は加算器27により加算されて変化値を出力する。このような合算は、表1の変化値(I′+Q′)で表記された列に示している。前記加算器27は、I′値とQ′値の符号を考慮してI′とQ′の値を合算する。前記加算器27から負の値が出力される度に、カウンター28のカウンター値が増加される。表1の「カウント値」列に示したように、本タップのデータのカウント値は、16個サンプルのフレームのうち、7個である。これは、変更されたI′サンプル値とQ′サンプル値の和のうち、7個の負の値が存在することを意味する。表1は、ピークを有しないタップのデータを図示している。
当業者ならタップのピークが存在するためには、I値、Q値がIサンプル値に該当するクラスター、Qサンプル値に該当するクラスターの二つのクラスター形態として現われることが分かるはずである。図7は、0の軸としてそれぞれ他の方向にスウィングするサンプリングされたI値、Q値を図示している。当業者は、図7に図示されたグラフを参照すると、この未知のタップがピークを有していないことが分かる。
本発明の実施例によると、表1に示したように、前記カウント値はサンプリングされたI値、Q値が0を軸として方向が変わった回数を測定した値である。従って、16個のデータセットのうち、7個のカウント値は0の軸から離れて群集されず、0の軸を周囲としてそれぞれ他の方向にスウィングするデータポイントを有しているデータセットと理解されることができる。16個のうち、7個のカウント値から前記タップは、ピークを有しないタップとして判断され捨てられることができる。
Figure 0004498841
表2は、ピークを有するタップのサンプリングされたI値、Q値を図示している。表2に示したように、サンプリングされたI値、Q値は、16個のサンプルが全て同じ方向に群集されている。又、Iサンプル値、Qサンプル値の方向が殆ど変化しないか、全く変化しないことを示しているので、図4に図示されたフィルターにより変更されたサンプリングI値、Q値(I′とQ′)が16個のサンプルが必ず負の符号を有するように変更されたことが分かる。従って、前記加算器27の出力(I′+Q′)は、0の軸上に群集されているより大きい負の値を有する。それぞれの変化値(I′+Q′)が負の値なので、前記カウンターは16回をカウントしてカウント値として16を有することになる。これは、ピークを有するタップとして認識される。
図8は、表2に示したIサンプル値とQサンプル値を示したグラフである。
表2を参照すると、Iサンプル値とQサンプル値に対する二つのデータ群集が存在することが分かる。本発明の実施例によると、ピークが特定タップに存在するかを判断するために、変化値(I′+Q′)はメモリ15に保存され、保存された変化値はFFT部20により処理されてピークが存在するかを探索する。ピークが存在するかの可否は、FFT部20により変換された変化値をピークの存在を定義する所定の値と比較して判断することができる。ピークがタップに存在すると判断されると、前記サンプリングされたI値、Q値から前記周波数、コード値、位相オフセットが抽出されて擬似距離を計算する。或いは、データセットをより減少させるために、サンプリングされたI値、Q値がフィルターを通過する前に、分数乗算器により1/2、1/4等で乗数され、フィルター30とFFT部20により処理されることができる。前記乗算器(図示せず)は、前記フィルター30の一部分で構成されるか、前記積分14と前記フィルター30との間に形成されることができる。
図9は、ピークが存在するかを決定するために、本発明の一実施例によるタップから受信したデータの処理過程を図示した順序図である。図示されたように、本発明の本実施例による前記受信機は、タップからI値とQ値を受信する(段階71)。積分された相関値のN個のサンプル(サンプリングされた値)は、フィルター30に出力される(段階72)。本実施例によると、Nは16であり、積分期間は1ミリセカンドである。前記サンプリングされたI値とQ値は、前記フィルター30で受信される(段階73)。前記サンプリングされたI値とQ値は、現在のIサンプル値、Qサンプル値と以前のIサンプル値、Qサンプル値の間に符号変化が発生した時に正の値を有するように変更される(段階74)。前記変更されたI値とQ値は、加算器27により加算される(段階75)。それぞれN個のI値とQ値がサンプリングされると(段階76)、前記変更されたI値とQ値の加算された値(変化値)は、メモリ15に保存される(段階77)。前記保存されたデータは、FFT部20により処理され(段階78)、前記FFT変換された値は、最大値がピーク値であるかを判断するために、与えられたしきい値と比較される(段階79)。その後、前記値がコード数値制御発振器18の位相オフセットとして最大値である場合に、I値とQ値は保存される(段階80)。以後、ピークが存在するかの可否を判断する(段階81)。ピークが存在すると、ナビゲイションプロセッサ7は擬似距離、位相オフセットなどを計算する(段階83)。ピークが存在しないと、次探索周波数とコード遅延値を設定し(段階82)、段階71から再度反復行う。
本発明の他の実施例によると、図5の前記カウント28のカウント値と表1及び表2のカウント値は、該当タップのピーク存在の可否を判断するために用いられる。ピークがタップに存在する場合には、カウント値はサンプル数と前記サンプリングされたI値、Q値の数と近似になる。本実施例においては、ピークタップのカウント値は16に近接しなければならない。従って、例えば、しきい値が14と設定され、前記カウント値が14より大きい場合、現在タップにピークが存在すると判断する。本実施例によると、サンプリングされたI値、Q値は、処理のためにメモリ15に保存される。前記しきい値より小さいカウント値を有するタップのIサンプル値、Qサンプル値はピークが存在しないと判断され、該当Iサンプル値、Qサンプル値はメモリ15に保存されない。このようなIサンプル値、Qサンプル値は捕捉動作のために使用されず捨てられる。
図10は、本実施例による処理過程の一例を図示している。図示したように、前記受信機はタップからI値とQ値を受信する(段階91)。積分された相関値のN個のサンプル(サンプリングされた値)はフィルター30に出力される。前記サンプリングされたI値とQ値は、フィルター30で受信される(段階93)。前記サンプリングされたI値とQ値は、現在のIサンプル値、Qサンプル値と以前のIサンプル値、Qサンプル値の間に符号変化が発生した時に、正の値を有するように変更される(段階94)。前記変更されたI値とQ値は、加算器27により加算される(段階95)。それぞれN個のI値とQ値がサンプリングされると(段階96)、前記カウント値が論理回路29の現在しきい値と比較される(段階97)。仮に、前記カウント値が現在しきい値より大きいか、同じであると、未知のタップは潜在的にピークを有していると判断される。このような場合に、前記サンプリングされたI値、Q値はメモリ15に保存される(段階98)。前記保存されたデータは、FFT部20により処理され(段階99)、前記FFT変換された値はタップにピークが存在するかを判断するために、与えられたピークしきい値と比較される(段階100)。以後、ピークが存在するかの可否を判断する(段階110)。ピークが存在すると、擬似距離、位相オフセット等を計算するための後処理が行われる(段階120)。ピークが存在しないと、次探索周波数とコード遅延値を設定し(段階130)、段階91から再度反復行う。
図11は、本実施例による処理過程の一例を図示している。図示したように、本発明の本実施例による前記受信機は、タップからI値とQ値を受信する(段階211)。本実施例によると、Nは16であり、積分期間が1ミリセカンドである。前記サンプリングされたI値とQ値は、前記フィルター30で受信される(段階213)。
前記サンプリングされたI値とQ値は、現在のIサンプル値、Qサンプル値と以前のIサンプル値、Qサンプル値の間に符号変化が発生した時に正の値を有するように変更される(段階214)。前記変更されたI値とQ値は、加算器27により加算される(段階215)。それぞれN個のI値とQ値がサンプリングされると(段階216)、前記カウント値が論理回路29の現在しきい値と比較される(段階217)。仮に、前記カウント値が現在しきい値より大きいか、同じであると、未知のタップは潜在的にピークを有していると判断される。このような場合に、前記加算されたI値及びQ値はメモリ15に保存される(段階218)。前記保存されたデータは、FFT部20により処理され(段階219)、前記FFT変換された値はタップにピークが存在するかを判断するために、与えられたピークしきい値と比較される(段階220)。前記値がコード数値制御発振器18の位相オフセットとして最大値である場合に、I値とQ値は保存される(段階221)。以後、ピークが存在するかの可否を判断する(段階222)。ピークが存在すると、擬似距離、位相オフセット等を計算するための後処理が行われる(段階223)。ピークが存在しないと、次探索周波数とコード遅延値を設定し(段階224)、段階211から再度反復行われる。
前述したように、前記フィルター30と前記カウンター28を用いる本発明の他の実施例によると、前記カウント値は潜在的なピークが未知のタップに存在するかを判断するために用いられる。前記タップが潜在的なピークを有していると判断されると、以前の実施例のようにサンプリングされたI値とQ値を保存することでなく、変換値(I′+Q′)がメモリ15に保存される。そして、前記貯蔵されたデータは、ピークがタップに存在するかを判断するために、FFT部20により処理される。本実施例によると、潜在的なピークが存在しないと判断されたタップのサンプリングされたI値とQ値、変換値(I′+Q′)はメモリ15に保存されず、又は処理されない。前記メモリ15は半導体メモリであり、例えば、SRAM又はDRAMである。
メモリ15に保存されるデータセットをより減少させるために、サンプリングされたI値、Q値がフィルター30を通過する前に、分数乗算器により1/2、1/4等で乗数されて値が減少されることができる。前記乗算器/シフター(図示せず)は、前記値が図4の加算器27に入力される前に具現されることができる。
表3は、サンプリングされたI値とQ値、約分されたI値、Q値、変換値(I1/2+Q1/2)、そしてピークを有するタップのカウント値を示している。
Figure 0004498841
図12は、ピーク値が存在するタップ(表1)と存在しないタップ(表3)の変化データの値を示したグラフである。これを参照すると、ピークを有するタップは0軸から離れて群集する群集傾向があり、ピークを有しないタップは0の軸周囲にそれぞれ他の方向にスウィングする傾向があることが分かる。
本発明による通常の知識を有する当業者なら、前記実施例においてはフィルターが回路で構成されているが、前記フィルターはソフトウェアで具現されるか、プロセッサにより実行されるコードを保存する保存装置により前記フィルターの機能を具現することができるのは既に知っているはずである。前記保存装置は、例えば、フラッシュメモリやROMである。
以上で説明したように、本発明では相関積分されたサンプル値をメモリに保存する前に、同位相サンプル値と直交相サンプル値を一つで合算して、合算されたサンプル値を臨界値と比較して臨界値以上の相関積分値のみをメモリに保存することにより、メモリ保存容量を減少させることができ、相関ピーク探索のためのプロセッサとメモリアクセス回数を減少させることにより、ハードウェア負担を低減させて捕捉速度を向上させることができる。
以上、本発明の実施例によって詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有するものであれば本発明の思想と精神を離れることなく、本発明を修正または変更できる。
従来のGPS受信機の構成を示すブロック図である。 図1の受信機のN個のチャンネルのうち一つのチャンネルの構成を示すブロック図である。 本発明の一実施例によるGPS受信機の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施例による図3のフィルターの構成を示すブロック図である。 本発明の他の実施例による図3のフィルターの構成を示すブロック図である。 本発明のさらにまたの実施例による図3のフィルターの構成を示すブロック図である。 表1に提示された16個の各Iサンプル値とQサンプル値を示す図面である。 表2に提示された16個の各Iサンプル値とQサンプル値を示す図面である。 本発明の一実施例によるGPS信号処理過程を示す順序図である。 本発明の一実施例によるGPS信号処理過程を示す順序図である。 本発明の一実施例によるGPS信号処理過程を示す順序図である。 ピーク値が存在しないタップ(表1)と存在するタップ(表3)に対する変化データの値を示すグラフである。
符号の説明
10 乗算器
13 相関器
14 積分器
15 メモリ
20 FTF部
25 サインビット比較部
27 加算器
30 フィルター

Claims (16)

  1. 受信されたGPS信号を同位相デジタル信号Iと直交位相デジタル信号Qに変換するコンバーターと、
    一つのタップに対して期待コードを発生させ前記同位相デジタル信号Iと直交位相デジタル信号Qを前記期待コードと相関させてサンプリングされた値及びQ値を出力する相関器と、
    前記サンプリングされたI値及びQ値に、それぞれ一つのサインビットを加え、前記サインビットを遅延させた以前サインビットと現在のサインビットとを比較し、ビットが異なれば正の値として出力される変更されたI値及び変更されたQ値を基にフィルタリングするため、前記変更されたI値及びQ値を合算して変化データに出力するフィルターと、
    前記変化データを保存するメモリと、
    前記変化データにドメイン変換を実施し、前記タップにピークが存在するかの可否を判断するドメイン変換部と、を含み、
    前記変更されたI値及びQ値は、サンプリングされたそれぞれのI値及びQ値が同一の値で約分された値であることを特徴とするGPS受信機。
  2. 前記サンプリングされたI値及びQ値は、現在のIサンプル値または現在のQサンプル値がすぐ以前のIサンプル値またはQサンプル値と互いに符号が異なるとき、正の値を有するように変更されることを特徴とする請求項1記載のGPS受信機
  3. 前記約分された値は1/2で約分された値であることを特徴とする請求項記載のGPS受信機。
  4. 前記フィルターは
    サンプリングされたI値及びQ値のサインビットを遅延させて以前サイン値を出力する一対の遅延素子と、
    現在のサンプリングされたI値及びQ値の符号を前記以前サイン値と比べて互いに異なる場合、正の値を出力する一対のシングルビット比較部と、を含むことを特徴とする請求項1記載のGPS受信機。
  5. 前記フィルターは、サインビットを含み前記変更されたI値及びQ値を合算する動作を実施する加算器をさらに含むことを特徴とする請求項記載のGPS受信機。
  6. 前記ドメイン変換部は高速フーリエ変換部であることを特徴とする請求項1記載のGPS受信機。
  7. 前記メモリはピークを有すると確認されたタップのサンプリングされたI値及びQ値をさらに保存することを特徴とする請求項1記載のGPS受信機。
  8. 前記メモリはSRAMまたはDRAMであることを特徴とする請求項1記載のGPS受信機。
  9. 一つ以上の衛星からGPS信号を受信する段階と、
    前記受信したGPS信号を同位相デジタル信号Iと直交位相デジタル信号Qに変換する段階と、
    期待コードを発生させ前記同位相デジタル信号Iと直交位相デジタル信号Qを前記期待コードと相関させてサンプリングされたI値及びQ値を出力する段階と、
    前記サンプリングされたI値及びQ値に、それぞれ一つのサインビットを加え、前記サインビットを遅延させた以前サインビットと現在のサインビットとを比較し、ビットが異なれば正の値として出力される変更されたI値及び変更されたQ値を基にフィルタリングするため、前記変更されたI値及びQ値を合算して変化データに出力する段階と、
    前記変化データをメモリに保存する段階と、
    前記変化データにドメイン変換を実施し、前記タップにピークが存在するかの可否を判断する段階と、を含み、
    前記変更されたI値及びQ値は、サンプリングされたそれぞれのI値及びQ値が同一の値で約分された値であることを特徴とする位置決定するためのGPS信号処理方法。
  10. 前記サンプリングされたI値またはQ値は、現在のIサンプル値または現在のQサンプルが値すぐ以前のIサンプル値またはQサンプル値と互いに符号が異なるとき、負の値を有するように変更されることを特徴とする請求項記載のGPS信号処理方法。
  11. 前記変更されたI値と前記変更されたQ値は、サンプリングされたそれぞれのI値とQ値が同一の値で約分された値であることを特徴とする請求項記載のGPS信号処理方法。
  12. 前記約分された値は1/2で約分されたことを特徴とする請求項11記載のGPS信号処理方法。
  13. 前記フィルタリング段階は、
    サンプリングされたI値とQ値のサインビットを遅延させて以前サイン値を出力する段階と、
    現在のサンプリンされたI値及びQ値の符号を前記以前サイン値と比較して互いに異なる場合、負の値を出力する段階と、を含むことを特徴とする請求項記載のGPS信号処理方法。
  14. 前記フィルタリング段階は、
    サインビットを含んで前記変更されたI値及びQ値を合算する段階をさらに含むことを特徴とする請求項記載のGPS信号処理方法。
  15. 前記ドメイン変換は高速フーリエ変換部であることを特徴とする請求項記載のGPS信号処理方法。
  16. 前記GPS信号処理方法はピークを有すると確認されたタップのサンプリングされたI値及びQ値を前記メモリにさらに保存し、そうでない他のサンプリングされたI値及びQ値は保存しない段階をさらに含むことを特徴とする請求項記載のGPS信号処理方法。
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