JP2002116152A - 粉状物収納体の検査方法 - Google Patents

粉状物収納体の検査方法

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JP2002116152A
JP2002116152A JP2000310962A JP2000310962A JP2002116152A JP 2002116152 A JP2002116152 A JP 2002116152A JP 2000310962 A JP2000310962 A JP 2000310962A JP 2000310962 A JP2000310962 A JP 2000310962A JP 2002116152 A JP2002116152 A JP 2002116152A
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Kanichi Mihara
寛一 三原
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Nippon Magnetic Dressing Co
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Nippon Magnetic Dressing Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉状物収納体の不良品を機械を使用して自動
的に検知させることで、監視作業を自動化し、更に不良
品の除去基準の精度を向上させ、製品への不良品の混入
を防ぐことが可能な粉状物収納体の検査方法を提供す
る。 【解決手段】 光透過性を有する表裏2枚のシート1
1、12から袋体13を形成し、袋体13の形成過程で
特定量の粉状物14を入れて密封し、粉状物14を収納
した状態では周縁にシール部15を有する粉状物収納体
10の検査方法であって、粉状物収納体10の裏面側か
ら粉状物収納体10に光を当てて、粉状物収納体10の
表面側に配置したカメラ18で、粉状物収納体10の少
なくともシール部15の画像を撮像し、撮像したこの画
像を処理し、シール部15に存在する粉状物14の面積
を演算して、粉状物収納体10の良否を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、袋体の中に粉状物
を収納した状態では周縁にシール部を有する粉状物収納
体の検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、袋体の中に粉状物を収納した粉状
物収納体が広く使用されているが、中でも、点火を必要
とせず空気と接触するだけで簡単に発熱する鉄粉、水、
保水剤及び酸化助剤等からなる粉状物を、通気性を有す
る袋体に収納した懐炉(粉状物収納体の一例)が広く普
及している。この懐炉は、例えば特開2000−135
237号公報に記載のように、表裏2枚のシートがそれ
ぞれ巻取りロールより連続供給されつつ、一対の圧着ロ
ールの間に特定量の化学物質(粉状物の一例)と共に導
入されており、しかも表裏2枚のシートの両側辺、及び
下端部に相当する部分をシールし、表裏2枚のシートに
形成された袋体に化学物質を充填することで製造されて
いる。従って、化学物質を袋体に充填した後は、化学物
質が袋体から漏れ出さないように、表裏2枚のシートの
上端部もシールするため、懐炉は、化学物質を収納した
状態では、懐炉の周縁にシール部を有することとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た製造方法には以下の問題がある。粉状物収納体の製造
時において、粉状物収納体の周縁(周縁部)に形成され
たシール部に粉状物が存在した状態でシールすると、粉
状物が飛散したり、袋体から内容物である粉体がこぼれ
る可能性がある。また、このように、シール部に粉状物
が混入すると、粉状物が存在する部分の表裏2枚のシー
トは接着できなくなり、シール部が十分な接着強度を得
ることができないため、粉状物収納体の使用時にシール
部がはげ、袋体から粉状物が流出する恐れもある。特
に、粉状物収納体が使い捨て懐炉の場合、例えば懐炉を
揉むことで懐炉の周縁に形成されたシール部がはげ、袋
体から発熱した化学物質が流出し、やけどや服等が汚れ
る恐れがある。本発明はかかる事情に鑑みてなされたも
ので、粉状物収納体の不良品を自動的に検知させること
で、監視作業を自動化し、更に不良品の除去基準の精度
を向上させ、製品への不良品の混入を防ぐことが可能な
粉状物収納体の検査方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明に
係る粉状物収納体の検査方法は、光透過性を有する表裏
2枚のシートから袋体を形成し、袋体の形成過程で特定
量の粉状物を入れて密封し、粉状物を収納した状態では
周縁にシール部を有する粉状物収納体の検査方法であっ
て、粉状物収納体の裏面側から粉状物収納体に光を当て
て、粉状物収納体の表面側に配置したカメラで、粉状物
収納体の少なくともシール部の画像を撮像し、撮像した
この画像を処理し、シール部に存在する粉状物の面積を
演算して、粉状物収納体の良否を判定する。なお、粉状
物とは粉を主体とするものであり、粒状、繊維状のもの
が混在してもよい。また、画像の処理としては、例えば
2値化処理、グレー処理、カラー処理の3つの方法が挙
げられる。これにより、粉状物収納体を使用する場合、
粉状物収納体のシール部に、シール部の接着強度が低下
する程度の量の粉状物が存在(粉噛みが発生)し、シー
ル部の接着強度が落ち、シール部がはげる恐れのある粉
状物収納体を、製品から確実に除去することが可能とな
る。また、人手を介することなく、良否の判定を行うこ
とが可能となるため、判定基準の精度が上がり、しかも
24時間体制で粉状物収納体の検査を行うことが可能と
なる。ここで、本発明に係る粉状物収納体の検査方法に
おいて、粉状物収納体は、粉状の化学物質を充填し、空
気との反応によって発熱させる懐炉からなることが好ま
しい。これにより、化学物質がシール部から漏れ出す恐
れのない懐炉を製造できるため、決められた性能を発揮
できると共に、火傷等の危険を防止することが可能とな
る。
【0005】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1(A)、(B)はそれ
ぞれ本発明の一実施の形態に係る粉状物収納体の検査方
法に適用される懐炉の正面図、同粉状物収納体の検査方
法を適用した検査装置の説明図、図2は同粉状物収納体
の検査方法に適用される懐炉の製造装置の説明図、図3
は同粉状物収納体の検査方法に適用される製造途中の懐
炉の説明図、図4は同粉状物収納体の検査方法のフロー
チャート図である。
【0006】図1(A)に示すように、本発明の一実施
の形態に係る粉状物収納体の検査方法に適用される粉状
物収納体の一例である懐炉10(使い捨て懐炉とも言
い、空気との反応によって発熱する)は、光透過性を有
する表裏2枚のシート11、12から形成される袋体1
3と、袋体13の形成過程で袋体13の内部に入れて密
封される特定量の粉状物の一例である化学物質14とを
有しており、しかも化学物質14を収納した状態では周
縁にシール部15を有するものである。以下、詳しく説
明する。
【0007】懐炉10を構成する光透過性を有する表裏
2枚のシート11、12には、不織布、又は紙にシーラ
ントとしてポリエチレン、ポリプロピレン等のフィルム
を重層した袋素材に、針穴又は多孔質の材料を使って通
気性を付与したものが適している。なお、懐炉10を身
体、着衣へ装着するための補助手段として、例えば裏の
シート12の外面側に粘着テープ等を適宜備えることが
好ましい。また、粉状の化学物質14には、例えば直径
0.01〜1mm程度の粉を主体とする鉄粉、活性炭、
塩類等を混合したものを使用することが好ましい。な
お、鉄粉は、酸化発熱反応に関与する主成分で、還元
鉄、鋳鉄等があり、粉状のものが一般的であるが、粒
状、繊維状等のものを混在させてもよい。また、活性
炭、塩類は鉄粉の酸化反応促進剤として必要で、塩類と
しては、塩化ナトリウム、塩化カリ、塩化マグネシウム
等が挙げられる。
【0008】そして、懐炉10は、長さL(例えば、1
0〜20cm程度)、幅W(例えば、5〜15cm程
度)のものであり、懐炉10の大きさに応じて、前記し
た化学物質14を特定量(例えば、10〜200g程
度)入れることが好ましい。また、懐炉10の周縁に設
けられたシール部15は、袋体13の内部に入れられた
化学物質14が、懐炉10の使用時に漏れ出さないよう
な接着強度を有するように、懐炉10の大きさや、シー
ル部15の接着強度等に応じて、幅X、例えば、0.5
〜2cm程度で形成されることが好ましい。
【0009】次に、本発明の一実施の形態に係る粉状物
収納体の検査方法を適用した検査装置について説明す
る。図1(B)、図2に示すように、本発明の一実施の
形態に係る粉状物収納体の検査方法を適用した2値化処
理を行うことが可能な例えば検査装置16は、前記した
懐炉10の裏面側から懐炉10に光を当てる照明器具1
7と、懐炉10の表面側に配置して、懐炉10の少なく
ともシール部15の画像を撮像するカメラ18とを有す
る。更に、検査装置16には、撮像した画像を所定のし
きい値で2値化処理する2値化処理部と、2値化処理し
た画像をもとにシール部15に存在する化学物質14の
面積を演算する演算処理部と、演算処理した化学物質1
4の面積をもとに懐炉10の良否判定を行う良否判定部
とを有するコンピュータ19が備えられている。以下、
詳しく説明する。
【0010】照明器具17としては、白熱電球、ハロゲ
ン電球、反射形電球、蛍光ランプ、又はHIDランプ等
を使用することが好ましい。なお、この照明器具17を
使用することで、シール部15を透過した光と、シール
部15に存在する化学物質14にさえぎられた光とによ
り生じた明暗のコントラストを、より顕著にすることが
可能となる。また、カメラ18としては、例えばCCD
カメラを使用することが好ましく、シール部15を透過
した光と、シール部15に存在する化学物質14にさえ
ぎられた光とにより生じる明暗の画像を撮像する。2値
化処理部は、前記したカメラ18に撮像された多値画像
から、2値画像(例えば、白黒画像)を得るための処理
を行うものである。これにより、画像内の対象物である
シール部15に存在する化学物質14の画像を、背景と
なる化学物質14が存在しないシール部15の画像から
分離することが可能となる。なお、懐炉10は、照明器
具17から光が当てられているため、シール部15の明
暗のコントラストが顕著となり、2値化のためのしきい
値を容易に決定することが可能となる。
【0011】演算処理部は、2値化処理後の化学物質1
4の画像の点(例えば、画素)の集合をもとに、シール
部15に点在する化学物質14の各面積を求め、この各
面積を積算してシール部15に存在する化学物質14の
総面積を求めるものである。良否判定部は、前記した演
算処理部で求めた化学物質14の総面積と、懐炉10の
使用時に、懐炉10のシール部15が十分な接着強度を
有することが可能な面積、即ち良否判定の基準となる面
積とを比較し、基準を満たさない懐炉10は不良品とし
て除去し、一方、基準を満たした懐炉10を良品として
後工程へ引き続き送る判断を行っている部分である。
【0012】次に、本発明の一実施の形態に係る粉状物
収納体の検査方法及び製品の製造方法について、前記し
た懐炉10及び検査装置16を用いて、図2を参照しな
がら説明する。本発明の一実施の形態に係る粉状物収納
体の検査方法は、光透過性を有する表裏2枚のシート1
1、12から袋体13を形成し、袋体13の形成過程で
特定量の化学物質14を入れて密封し、化学物質14を
収納した状態では周縁にシール部15を有する懐炉10
を検査する方法である。また、この方法は、懐炉10の
裏面側から懐炉10に光を当てて、懐炉10の表面側に
配置したカメラ18で、懐炉10の少なくともシール部
15の画像を撮像し、撮像したこの画像を2値化処理
し、シール部15に存在する化学物質14の面積を演算
して、懐炉10の良否を判定するものである。なお、懐
炉10の検査は、懐炉10の製造工程の内装工程で行わ
れ、検査装置16による検査後、良品は下流側に配置さ
れた外装工程、更に集積工程へと運ばれ、一方、不良品
は内装工程で回収される。以下、詳しく説明する。
【0013】まず、図2に示すように、前記した表裏2
枚のシート11、12が、それぞれ巻取りロール20、
21より連続供給されつつ、一対の圧着ロール22、2
3の間に特定量の化学物質14と共に導入されている。
圧着ロール22、23の間に導入された表裏2枚のシー
ト11、12は、所定のシール温度、例えば100〜2
50℃程度に加熱された圧着ロール22、23の回転下
で、化学物質14を包囲収容するようにシールされる。
その結果、図3に示すように、化学物質14を収納した
状態では周縁にシール部15を有する例えば、4列の懐
炉10の連続したものが製造される。なお、一点鎖線部
分は、切断部分を意味している。
【0014】この切断前の連続した懐炉10は、続いて
圧着ロール22、23の下流側に配置された検査装置1
6へと運ばれる。図4に示すように、検査装置16に運
ばれた懐炉10は、まずステップ1(ST1)におい
て、懐炉10の裏面側から照明器具17により光が連続
的、又は間欠的に当てられ、次にステップ2(ST2)
で、懐炉10の少なくともシール部15の画像がカメラ
18で撮像される。なお、光を当てるタイミング、及び
画像を撮像するタイミングは、例えば一対の圧着ロール
22、23に備えられた距離測定手段の一例であるバリ
カム(登録商標)を用いて調節することが好ましい。こ
こで、この実施の形態では、カメラ18は水平方向に2
台配置され、下流に搬送される4列からなる懐炉10
を、カメラ18の1台に対して2列同時に撮像してい
る。また、カメラ18で撮像する懐炉10のシール部1
5は、懐炉10の大きさにより異なるが、カメラ18の
1台あたり、懐炉10の例えば1〜8個程度のシール部
15を撮像することが可能である。ステップ3(ST
3)では、カメラ18で撮像した懐炉10のシール部1
5の多値画像を2値化処理部で2値化処理する。なお、
化学物質14の検出不要部分は、予めマスク処理してお
くことが好ましい。
【0015】そして、ステップ4(ST4)では、2値
化処理した画像をもとに、2値化処理した化学物質14
の画像の点を演算処理部で演算し、シール部15に存在
する各化学物質14の面積を積算する。ステップ5(S
T5)では、積算した各化学物質14の面積(S1)
と、化学物質14が懐炉10のシール部15に存在した
としても、十分な接着強度を有することが可能な面積
(S2)とを比較する。従って、S1がS2以下であれ
ば、懐炉10は良品としてステップ6(ST6)で外装
工程へと運ばれる。一方、S1がS2を超えれば、懐炉
10は不良品として、ステップ7(ST7)で不良品の
集積箱29へ運ばれる。なお、この実施の形態では、良
否判定の基準となる面積として、シール部15に存在す
る化学物質14の積算した面積(S2)は、例えば3m
mを円換算した7.1mm2 としている。
【0016】検査が終了した連続状態となった懐炉10
は、更に下流側に配置された一対のスリッター24、2
5により、スリッター24、25の下流側に配置された
カットロール26に運ばれ、このカットロール26によ
って、前記した一点鎖線部分が切断される。切断された
懐炉10は、検査装置16で良品と判定されたものが、
カットロール26の下流側に配置された搬送手段の一例
であるチェーンコンベア27を介して外装工程へと運ば
れる。一方、不良品と判定された懐炉10は、カットロ
ール26の下流側に配置されたピッカー28によって弾
かれ、不良品の集積箱29に収集される。ここで、ピッ
カー28は、例えば一対の圧着ロール22、23に備え
られたバリカムを用いて、検査装置16(カメラ18の
撮像位置)からカットロール26までの不良品の移動距
離を求め、カットロール26でカットされ落下する不良
品を、不良品の収集箱29に弾くように作動させること
が好ましい。これにより、検査装置16で不良品と判定
された懐炉10を、確実に不良品の収集箱29に弾くこ
とが可能となる。なお、ここでは、検査装置16を、一
対の圧着ロール22、23の下流側に配置した場合につ
いて示したが、一対のスリッター24、25の下流側に
配置することも可能である。この場合、バリカムは、一
対のスリッター24、25に備えてもよい。
【0017】チェーンコンベア27を介して、外装工程
へと運ばれた懐炉10は、懐炉10を実用に供するま
で、外気と遮断して発熱反応が進行しないように措置す
るための表裏2枚の気密性を有する気密性シート30、
31で密封される。従って、気密性シート30、31の
素材については、例えばプラスチックフィルム等からな
る従来に準じたものを使用することが可能である。この
表裏2枚の気密性シート30、31は、それぞれ巻取り
ロール32、33から連続供給され、チェーンコンベア
27によって運ばれてきた懐炉10と共に、一対の圧着
ロール34、35の間に導入されている。
【0018】気密性シート30、31に密封されて連続
した個々の懐炉10は、更に圧着ロール34、35の下
流側に配置された一対のスリッター36、37、及びそ
の下流の一対の引張りロール38、39でガイドされつ
つ、引張りロール38、39の下流側に配置されたカッ
トロール40に運ばれ、カットロール40で切断される
ことで製品(図示しない)となる。この製品は、更にベ
ルトコンベア41で下流側へ運ばれ、ピッカー42によ
り持上げられ、重量を測定するウェイトチェッカー43
へと運ばれる。ここで、予め設定した所定重量の範囲外
の製品は排出され、範囲内の製品は更にチェーンコンベ
ア44で、外装工程の下流側に配置された集積工程へと
運ばれる。集積工程へと運ばれた製品は、ベルトコンベ
ア45で搬送されながら最終的な検査を経た後、ピッカ
ー46を用いて集積箱47に収集され出荷される。
【0019】以上、本発明を、一実施の形態を参照して
説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記
載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に
記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施
の形態や変形例も含むものである。例えば、前記実施の
形態においては、粉状物収納体の一例として懐炉を検査
する場合について示したが、光透過性を有するシートを
用いた粉状物収納体であれば、他の粉状物収納体、例え
ば粉状の食料品を袋体に充填したもの等を検査すること
も可能である。
【0020】また、前記実施の形態においては、懐炉の
良否判定の基準となる面積として、3mmを円換算した
面積を基準にしたが、表裏2枚のシートの材質や、シー
ル部の接着強度等を考慮して、基準の面積を、3mmを
円換算した面積から大小にそれぞれ変化させることも可
能である。そして、前記実施の形態においては、シール
部に存在する化学物質の面積を積算し、懐炉の良否判定
の基準となる面積と比較していたが、シール部を複数箇
所に分割し、各部分に存在する化学物質の面積と、分割
した各部分の良否判定の基準となる面積とを比較するこ
とも可能である。これにより、より安定した品質を有す
る懐炉を製造することが可能となる。更に、前記実施の
形態においては、画像の処理を2値化処理部で2値化処
理した場合について示したが、粉状物収納体の色等に応
じて、従来周知のグレー処理や、カラー処理を利用する
ことも可能である。
【0021】
【発明の効果】請求項1及び2記載の粉状物収納体の検
査方法においては、粉状物収納体を使用する場合、粉状
物収納体のシール部に、シール部の接着強度が低下する
程度の量の粉状物が存在(粉噛みが発生)し、シール部
の接着強度が落ち、シール部がはげる恐れのある粉状物
収納体を、製品から確実に除去することが可能となる。
また、人手を介することなく、良否の判定を行うことが
可能となるため、判定基準の精度が上がり、しかも24
時間体制で粉状物収納体の検査を行うことが可能とな
る。従って、粉状物収納体の使用時に、袋体から粉状物
が流出する恐れがなくなるので、安定した品質を有する
粉状物収納体を製造し、製品として提供することが可能
となる。また、不良品と判断する精度を向上させること
ができるため、より安定した品質を有する粉状物収納体
を製造することが可能となる。更に、検査作業を自動化
することで、粉状物収納体の製造も連続的に行うことが
でき、作業性及び経済性に優れた粉状物収納体の検査方
法を提供することが可能となる。特に、請求項2記載の
粉状物収納体の検査方法においては、化学物質がシール
部から漏れ出す恐れのない懐炉を製造できるため、決め
られた性能を発揮できると共に、火傷等の危険を防止す
ることが可能となる。従って、空気と反応することで、
例えば黒色となった化学物質が袋体から流出し、衣服に
付着するため発生する衣服の汚れを防止することもでき
る信頼性の高い懐炉を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)、(B)はそれぞれ本発明の一実施の形
態に係る粉状物収納体の検査方法に適用される懐炉の正
面図、同粉状物収納体の検査方法を適用した検査装置の
説明図である。
【図2】同粉状物収納体の検査方法に適用される懐炉の
製造装置の説明図である。
【図3】同粉状物収納体の検査方法に適用される製造途
中の懐炉の説明図である。
【図4】同粉状物収納体の検査方法のフローチャート図
である。
【符号の説明】
10:懐炉(粉状物収納体)、11:シート、12:シ
ート、13:袋体、14:化学物質(粉状物)、15:
シール部、16:検査装置、17:照明器具、18:カ
メラ、19:コンピュータ、20:巻取りロール、2
1:巻取りロール、22:圧着ロール、23:圧着ロー
ル、24:スリッター、25:スリッター、26:カッ
トロール、27:チェーンコンベア(搬送手段)、2
8:ピッカー、29:不良品の集積箱、30:気密性シ
ート、31:気密性シート、32:巻取りロール、3
3:巻取りロール、34:圧着ロール、35:圧着ロー
ル、36:スリッター、37:スリッター、38:引張
りロール、39:引張りロール、40:カットロール、
41:ベルトコンベア、42:ピッカー、43:ウェイ
トチェッカー、44:チェーンコンベア、45:ベルト
コンベア、46:ピッカー、47:集積箱

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過性を有する表裏2枚のシートから
    袋体を形成し、該袋体の形成過程で特定量の粉状物を入
    れて密封し、該粉状物を収納した状態では周縁にシール
    部を有する粉状物収納体の検査方法であって、前記粉状
    物収納体の裏面側から該粉状物収納体に光を当てて、該
    粉状物収納体の表面側に配置したカメラで、該粉状物収
    納体の少なくとも前記シール部の画像を撮像し、撮像し
    たこの画像を処理し、前記シール部に存在する前記粉状
    物の面積を演算して、該粉状物収納体の良否を判定する
    ことを特徴とする粉状物収納体の検査方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の粉状物収納体の検査方法
    において、前記粉状物収納体は、粉状の化学物質を充填
    し、空気との反応によって発熱させる懐炉からなること
    を特徴とする粉状物収納体の検査方法。
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