JP3494561B2 - 錠剤の外観検査方法と錠剤の外観検査装置 - Google Patents

錠剤の外観検査方法と錠剤の外観検査装置

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JP3494561B2
JP3494561B2 JP27787497A JP27787497A JP3494561B2 JP 3494561 B2 JP3494561 B2 JP 3494561B2 JP 27787497 A JP27787497 A JP 27787497A JP 27787497 A JP27787497 A JP 27787497A JP 3494561 B2 JP3494561 B2 JP 3494561B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、錠剤の外観を検査
する錠剤の外観検査方法と錠剤の外観検査装置に関し、
特に、ブリスタシート包装機内でブリスタシートのポケ
ット部に充填された錠剤の外観を検査するとともに、ブ
リスタシートのシート部も併せて検査するものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、錠剤をブリスタシートに包装する
ブリスタシート包装機内において、ブリスタシートのシ
ート部を検査する装置の一つに、実開平6−18957
号公報に掲載されたPTP用シール検査装置がある。
【0003】かかるPTP用シール検査装置は、図19
に示すように、ブリスターパック装置(ブリスタシート
包装機に相当する)内または搬送コンベヤの上方に設け
られる2つの照明装置101と、テレビカメラ102
と、画像処理装置103とを備えており、各照明装置1
01によって搬送途中にあるPTPシート104(ブリ
スタシートに相当する)を斜め上方から照明しながら、
テレビカメラ102によってPTPシート104を上か
ら撮影して、この撮影動作によって得られた画像信号を
画像処理装置103で処理することにより、PTPシー
ト104を構成しているPVCシート等の包材105と
アルミフィルム106とが充分に加熱シールされている
かどうかを一度に、かつ高速、正確に検査することがで
きる。
【0004】すなわち、各照明装置101によってPT
Pシート104を斜め上方から照明するようにしている
ので、PTPシート104を構成しているPVCシート
等の包材105とアルミフィルム106とが充分に加熱
シールされていれば、アルミフィルム106がメッシュ
加工されて鏡面状になっていないので、各照明装置10
1の光が乱反射してテレビカメラ102に入射し、また
PVCシート等の包材105とアルミフィルム106と
が充分に加熱シールされていなければ、アルミフィルム
106がメッシュ加工前の状態である鏡面状になってい
るので、各照明装置101の光が鏡面反射して斜め上方
に放射されテレビカメラ102に入射しない。
【0005】従って、PVCシート等の包材105とア
ルミフィルム106とが充分に加熱シールされているか
否かの違いは、画像処理装置103で生成される2値画
像において明確にすることができるから、PTPシート
104を構成しているPVCシート等の包材105とア
ルミフィルム106とが充分に加熱シールされているか
どうかを一度に、かつ高速、正確に検査することができ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術のPTP用シール検査装置においては、PVCシート
等の包材105とアルミフィルム106とが充分に加熱
シールされているか否かの違いを明確にするため、メッ
シュ加工の有無に伴うアルミフィルム106の光反射の
性質の違いに着目し、各照明装置101によってPTP
シート104を斜め上方から照明するようにしている。
従って、PVCシート等の包材105にアルミフィルム
106が加熱シールされる際において、PVCシート等
の包材105とアルミフィルム106との間に、PTP
シート104に充填されるべき錠剤の粉が噛込むと、か
かる錠剤の粉はメッシュ加工されたアルミフィルム10
6と同様に光を乱反射する性質を持つので、PVCシー
ト等の包材105とアルミフィルム106との間で粉噛
込みが起きたことを検出することができない場合があっ
た。
【0007】さらに、各照明装置101でPTPシート
104を照明するにあたっては、上述した光反射の性質
の違いを顕著にするため、かなり水平に近い斜めから照
明するようにしているので、テレビカメラ102の撮影
動作によって得られた画像信号に、PTPシート104
に充填された錠剤の表面からの反射、他の錠剤の影、照
明ムラなどが含まれるおそれがあり、テレビカメラ10
2の撮影動作によって得られた画像信号に基づいて、P
TPシート104に充填された錠剤の外観をも正確に検
査することができない場合があった。
【0008】すなわち、従来技術のPTP用シール検査
装置においては、各照明装置101でPTPシート10
4をかなり水平に近い斜めから照明することにより得ら
れるテレビカメラ102の画像信号の性質上、PTPシ
ート104に充填された錠剤の外観と、PTPシート1
04のシート部とを併せて検査することは困難であっ
た。
【0009】そこで、本発明は、上述した問題点を解決
するためになされたものであり、一つの検査濃淡画像に
基づいて、錠剤の外観とその錠剤の背景とを併せて検査
することができる錠剤の外観検査方法と錠剤の外観検査
装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に成された請求項1に係る錠剤の外観検査方法は、検査
対象の錠剤の検査濃淡画像を第1しきい値で二値化した
第1検査二値画像により前記錠剤の外観を検査する錠剤
の外観検査方法であって、前記検査濃淡画像を第2しき
い値で二値化した第2検査二値画像により前記錠剤の背
景も併せて検査することを特徴とする。
【0011】また、請求項2に係る錠剤の外観検査方法
は、請求項1に記載する錠剤の外観検査方法であって、
前記第1しきい値は前記錠剤を認識するためのものであ
り、前記第2しきい値は前記背景に付着した異物を認識
するためのものであることを特徴とする。
【0012】また、請求項3に係る錠剤の外観検査方法
は、請求項1又は請求項2に記載する錠剤の外観検査方
法であって、検査見本の錠剤の見本濃淡画像を二値化し
た第1見本二値画像を介して、前記第1検査二値画像上
で検査対象の錠剤を認識するとともに、前記見本濃淡画
像を二値化した第2見本二値画像を介して、前記第2検
査二値画像上で前記背景に付着した異物を認識すること
を特徴とする。
【0013】また、請求項4に係る錠剤の外観検査方法
は、請求項3に記載する錠剤の外観検査方法であって、
前記第1見本二値画像は前記第1しきい値で二値化した
ものであり、前記第2見本二値画像は前記第2しきい値
で二値化したものであることを特徴とする。
【0014】また、請求項5に係る錠剤の外観検査方法
は、請求項1又は請求項2に記載する錠剤の外観検査方
法であって、従前の第1検査二値画像を介して、今回の
第1検査二値画像上で検査対象の錠剤を認識するととも
に、今回の検査対象の錠剤の位置を介して、今回の第2
検査二値画像上で前記背景に付着した異物を認識するこ
とを特徴とする。
【0015】また、請求項6に係る錠剤の外観検査方法
は、請求項3又は請求項4に記載する錠剤の外観検査方
法であって、前記第1見本二値画像の連結領域のうち検
査見本の錠剤に相当するものに対する第1外接形状を作
成し、前記第1外接形状を前記第1検査二値画像に重ね
合わせ、前記第1検査二値画像の連結領域のうち前記第
1外接形状と連なるものを、検査対象の錠剤に相当する
連結領域と認識するとともに、前記第1検査二値画像の
連結領域のうち検査対象の錠剤に相当するものに対する
第2外接形状を作成し、前記第2外接形状を拡張した第
2拡張領域を前記第2検査二値画像に重ね合わせ、前記
第2拡張領域外に全部又は一部が位置する連結領域であ
って、一定値以上の大きさのものが存在するか否かを判
断することにより、前記背景に付着した異物を認識する
ことを特徴とする。
【0016】また、請求項7に係る錠剤の外観検査方法
は、請求項5に記載する錠剤の外観検査方法であって、
従前の第1検査二値画像の連結領域のうち検査対象の錠
剤に相当するものに対する第1外接形状を作成し、前記
第1外接形状を今回の第1検査二値画像に重ね合わせ、
今回の第1検査二値画像の連結領域のうち前記第1外接
形状と連なるものを、検査対象の錠剤に相当する連結領
域と認識するとともに、今回の第1検査二値画像の連結
領域のうち検査対象の錠剤に相当するものに対する第2
外接形状を作成し、前記第2外接形状を拡張した第2拡
張領域を今回の第2検査二値画像に重ね合わせ、前記第
2拡張領域外に全部又は一部が位置する連結領域であっ
て、一定値以上の大きさのものが存在するか否かを判断
することにより、前記背景に付着した異物を認識するこ
とを特徴とする。
【0017】また、請求項8に係る錠剤の外観検査方法
は、請求項6又は請求項7に記載する錠剤の外観検査方
法であって、前記第2外接形状を次回の検査対象の錠剤
の第1検査二値画像に重ね合わせる第1外接形状とする
ことを特徴とする。
【0018】また、請求項9に係る錠剤の外観検査方法
は、請求項1乃至請求項8のいずれか一つに記載する錠
剤の外観検査方法であって、ブリスタシート包装機内で
搬送中のブリスタシートのポケット部に充填された錠剤
の外観を検査するとともに、前記ブリスタシートのシー
ト部も併せて検査することを特徴とする。
【0019】また、請求項10に係る錠剤の外観検査方
法は、請求項6乃至又請求項8のいずれか一つに記載す
る錠剤の外観検査方法であって、ブリスタシート包装機
内で搬送中のブリスタシートのポケット部に充填された
錠剤の外観を検査するとともに、前記ブリスタシートの
シート部も併せて検査し、前記第2拡張領域内のみに前
記ブリスタシートのポケット部が含まれることを特徴と
する。
【0020】また、請求項11に係る錠剤の外観検査方
法は、請求項10に記載する錠剤の外観検査方法であっ
て、前記第1外接形状を拡張した第1拡張領域を前記第
2見本二値画像に重ね合わせ、前記第1拡張領域内のみ
に前記ブリスタシートのポケット部が含まれるか否かを
判断することにより、前記第2拡張領域の大きさを予め
決定することを特徴とする。
【0021】また、請求項12に係る錠剤の外観検査装
置は、請求項1乃至請求項11のいずれか一つに記載す
る錠剤の外観検査方法を実施することを特徴とする。
【0022】このような構成を有する本発明の錠剤の外
観検査方法と錠剤の外観検査装置では、検査対象の錠剤
を撮像して得られた検査濃淡画像から、錠剤を認識する
ための第1しきい値で2値化した第1検査二値画像と、
錠剤の背景に付着した異物を認識するための第2しきい
値で2値化した第2検査二値画像とを取得する。その
後、第1検査二値画像により錠剤の外観を検査するとと
もに、第2検査二値画像により錠剤の背景を検査する。
これにより、一つの検査濃淡画像に基づいて、錠剤の外
観とその錠剤の背景の両方を検査する。
【0023】このとき、第1検査二値画像により錠剤の
外観を検査する場合には、第1検査二値画像の連結領域
のうち検査対象の錠剤に相当するものを識別する必要が
ある。そこで、第1検査二値画像により錠剤の外観を検
査する前において、検査対象の錠剤と同様に撮像された
検査見本の錠剤の見本濃淡画像を、錠剤を認識するため
の第1しきい値で2値化して第1見本二値画像を取得
し、かかる第1見本二値画像の連結領域のうち検査見本
の錠剤に相当するものに対する第1外接形状を予め作成
しておく。
【0024】そして、第1見本二値画像の第1外接形状
を第1検査二値画像に重ね合わせることによって、第1
検査二値画像の連結領域のうち第1外接形状と連なるも
のを検査対象の錠剤に相当するものと認識する。これに
より、第1見本二値画像と第1検査二値画像の間におい
て、錠剤に相当する連結領域が多少ずれて表示されてい
ても、検査対象の錠剤に相当する連結領域は第1外接形
状と連なることから、第1検査二値画像の連結領域のう
ち検査対象の錠剤に相当するものを認識することができ
る。
【0025】一方、第2検査二値画像により錠剤の背景
を検査する場合には、錠剤の周辺部を除外する必要があ
る。なぜなら、錠剤の影などがその背景に映し出される
ので、錠剤の背景に付着した異物を認識するための第2
しきい値で2値化した第2検査二値画像においては、錠
剤の周辺部の検査の信頼性は低いからである。そこで、
第1検査二値画像において、検査対象の錠剤に相当する
ものと識別された連結領域に外接する第2外接形状を作
成するとともに、作成された第2外接形状を拡張して第
2拡張領域を作成し、かかる第2拡張領域を第2検査二
値画像に重ね合わせ、第2検査二値画像に表示された第
2拡張領域の外側に全部又は一部が存在する連結領域で
あって、一定値以上の大きさのものが存在するか否かを
判断することによって、錠剤の背景を検査する。
【0026】これにより、錠剤の背景を検査する際にお
いて、検査の信頼性に乏しい錠剤の周辺部を除外するこ
とができる。さらに、第2検査二値画像も、それに重ね
合わせる第2拡張領域も、同じ検査濃淡画像を基にして
いることから、錠剤の背景を検査する際において、検査
の信頼性に乏しい錠剤の周辺部を正確に除外することが
できる。
【0027】このように、錠剤の外観とその錠剤の背景
の両方を検査した後は、第1検査二値画像で作成した第
2外接形状を、次回の検査対象の錠剤の検査濃淡画像か
ら取得された第1検査二値画像に対して重ね合わせる第
1外接形状として扱う。これは、検査対象の錠剤を次々
に撮像する度に、第1検査二値画像の錠剤に相当する連
結領域の位置が少しずつずれることによって、第1外接
形状を第1検査二値画像に重ね合わせても、第1検査二
値画像の連結領域のうち検査対象の錠剤に相当するもの
が第1外接形状と連ならなくなる危険があり、第1見本
二値画像でなく最新の第1検査二値画像を基準とした第
1外接形状を用いることによって、かかる危険を防止す
るためである。
【0028】すなわち、本発明の錠剤の外観検査方法と
錠剤の外観検査装置では、検査対象の錠剤を撮像して得
られた一つの検査濃淡画像に基づいて、錠剤を認識する
ための第1しきい値で2値化した第1検査二値画像と、
錠剤の背景に付着した異物を認識するための第2しきい
値で2値化した第2検査二値画像とを取得することによ
り、錠剤の外観とその錠剤の背景とを併せて検査するこ
とができる。
【0029】このとき、第1見本二値画像の第1外接形
状を第1検査二値画像に重ね合わせることによって、第
1検査二値画像の連結領域のうち第1外接形状と連なる
ものを検査対象の錠剤に相当するものと識別しているの
で、第1見本二値画像と第1検査二値画像の間におい
て、錠剤に相当する連結領域が多少ずれて表示されてい
ても、第1検査二値画像の連結領域のうち検査対象の錠
剤に相当するものを識別することができる。
【0030】また、第1検査二値画像において、検査対
象の錠剤に相当するものと識別された連結領域に外接す
る第2外接形状を作成するとともに、作成された第2外
接形状を拡張して第2拡張領域を作成し、かかる第2拡
張領域を第2検査二値画像に重ね合わせ、第2検査二値
画像に表示された第2拡張領域の外側に全部又は一部が
存在する連結領域であって、一定値以上の大きさのもの
が存在するか否かを判断することによって、錠剤の背景
を検査しており、さらに、第2検査二値画像も、それに
重ね合わせる第2拡張領域も、同じ検査濃淡画像を基に
していることから、錠剤の背景を検査する際において、
検査の信頼性に乏しい錠剤の周辺部を正確に除外するこ
とができる。
【0031】さらに、第1検査二値画像で作成した第2
外接形状を、次回の検査対象の錠剤の検査濃淡画像から
取得された第1検査二値画像に対して重ね合わせる第1
外接形状として扱うことにより、第1見本二値画像を基
準とした第1外接形状ではなく、最新の第1検査二値画
像を基準とした第1外接形状を用いることができるの
で、第1外接形状を第1検査二値画像に重ね合わせて
も、第1検査二値画像の連結領域のうち検査対象の錠剤
に相当するものが第1外接形状と連ならなくなる危険を
防止することができる。
【0032】また、ブリスタシート包装機内のブリスタ
シートは多少左右及び前後にずれながら搬送されてお
り、ブリスタシートのポケット部に充填された錠剤の位
置や姿勢も多少ばらつくので、ブリスタシート包装機内
で搬送中のブリスタシートのポケット部に充填された錠
剤の外観やブリスタシートのシート部を検査する場合に
大変に有効である。
【0033】特に、錠剤が充填されるポケット部が要因
となって、錠剤の背景に付着した異物を認識するための
第2しきい値で2値化した第2検査二値画像で表示され
る錠剤の周辺部は検査の信頼性に乏しいことから、第2
検査二値画像上の第2拡張領域内のみにブリスタシート
のポケット部が含まれるように、検査見本の錠剤の見本
濃淡画像を2値化した第2見本二値画像上の第1拡張領
域を介して、かかる第2拡張領域の大きさを予め決定し
ているので、錠剤の背景を検査する際において、検査の
信頼性に乏しい錠剤の周辺部を正確に除外することがで
きる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照にして説明する。本実施の形態では、図3に示す
ように、錠剤の外観検査装置である外観検査装置10を
ブリスタシート包装機30に装備することよって、ブリ
スタシート包装機30内で錠剤の外観検査方法を実施し
ている。
【0035】まず、錠剤の外観検査方法が実施されるブ
リスタシート包装機30について、簡単に説明する。ブ
リスタシート包装機30は、錠剤などをブリスタシート
に自動的に包装するものである。具体的には、まず、P
P、PVCなどの容器フィルム40を、フィルム送りロ
ール33とテンションロール31、32で、加熱板50
と成形板51に送り込み、錠剤などが充填されるポケッ
ト部44(図4参照)を容器フィルム40に成形する。
そして、容器フィルム40にポケット部44(図4参
照)が成形されたもの41が、錠剤投入シャッター52
の下にまで送られてくると、錠剤投入シャッター52が
各ポケット部44(図4参照)に錠剤1(図4参照)を
自動的に充填する 。
【0036】さらに、各ポケット部44(図4参照)に
錠剤1が充填された容器フィルム41の上に、アルミ製
の蓋フィルム42をテンションロール34、35を介し
て送り込み、一対のシールロール36で固着させる。こ
れによって、錠剤1が各ポケット部44に充填された
(図4参照)、フィルム状のブリスタシート43が製造
される。かかるフィルム状のブリスタシート43はシー
ト状に裁断された後に、図示しない不良シート排出機構
やブリスタシート集積機構などへ順に送られる。
【0037】次に、錠剤の外観検査方法を実施する外観
検査装置10について、図5のブロック図を用いて説明
する。外観検査装置10は、A/D変換器13、第1コ
ンパレータ14A、第2コンパレータ14B、第1画像
メモリ16A、第2画像メモリ16B、第1シェーディ
ング補正テーブル18A、第2シェーディング補正テー
ブル18B、CPU20、判定用メモリ22、入出力イ
ンターフェース23、カメラタイミング制御手段26、
グラフィックメモリ27、検査結果及び統計データメモ
リ28などから構成される。
【0038】A/D変換器13は、CCDカメラ11で
撮像した1次元イメージデータを、アナログ信号からデ
ジタル信号に変換するものである。また、CCDカメラ
11について説明すると、図4に示すように、照明12
の光13でブリスタシート43を一様に照らし、ブリス
タシート43をその幅方向に1次元撮像するものであ
る。したがって、ブリスタシート43のシート部45、
その幅方向に1列に成形された複数のポケット部44及
び、各ポケット部44に充填された錠剤1を同時に撮像
することができる。
【0039】このとき、固定ロール37に密着した状態
のブリスタシート43を撮像しているので、フィルム状
のブリスタシート43の搬送方向に対する垂直方向の揺
れを考慮する必要はない。尚、CCDカメラ11と照明
12は、図3と図5では、ブリスタシート包装機30内
に描かれているが、外観検査装置10を構成するものの
一つである。
【0040】図5に戻り、第1コンパレータ14Aは、
デジタル信号に置き換えられた1次元イメージデータ
を、第1しきい値で2値化処理するものである。尚、1
次元イメージデータはCCDカメラ11で撮像されたも
のであるから、CCDカメラ11の画素ごとに2値化処
理する。また、第1コンパレータ14Aは、ブリスタシ
ート43の各ポケット部44に充填された錠剤1の外観
を検査するために使用される。
【0041】第1画像メモリ16Aは、第1コンパレー
タ14Aで2値化処理された複数の1次元イメージデー
タを2次元イメージデータとして記憶するものである。
ここに記憶された二値画像を画像処理することによって
錠剤の外観の検査処理が行われる。第1シェーディング
補正テーブル18Aは、上述した第1しきい値が記憶さ
れるものである。かかる第1しきい値は、同じく第1シ
ェーディング補正テーブル18Aに記憶された1次元の
第1二値化基準画像と、判定用メモリ22に記憶された
第1バイアスとから決定される。
【0042】すなわち、第1コンパレータ14A、第1
画像メモリ16A、第1シェーディング補正テーブル1
8Aは、ブリスタシート43の各ポケット部44に充填
された錠剤1の外観を検査するために使用される。一
方、第2コンパレータ14B、第2画像メモリ16B、
第2シェーディング補正テーブル18Bは、上述した第
1コンパレータ14A、第1画像メモリ16A、第1シ
ェーディング補正テーブル18Aと同様な機能を有する
が、ブリスタシート43のシート部45を検査するため
に使用される。
【0043】従って、ブリスタシート43のシート部4
5を検査するための第2しきい値や第2二値化基準画像
は、第2シェーディング補正テーブル18Bに記憶され
る。また、第2二値化基準画像から第2しきい値を決定
する際に使用する第2バイアスも、判定用メモリ22に
記憶される。
【0044】CPU20は、後述する図1、図2のフロ
ーチャートなどを実行するものであり、判定用メモリ2
2、グラフィックメモリ27などを使用して実行する。
入出力インターフェース23は、ブリスタシート包装機
30に検査データ及び制御信号を送信又は受信するため
のものである。かかる検査データ及び制御信号に基づい
て、例えば、ブリスタシート包装機30の不良シート排
出機構などを制御することができる。また、モニタ25
に表示データを送信するためのものでもあり、1次元イ
メージデータや外観検査結果などをモニタ25に表示さ
せることができる。尚、モニタ25は、図5では、外観
検査装置10外に描かれているが、外観検査装置10を
構成するものの一つである。
【0045】カメラタイミング制御手段26は、CCD
カメラ11が撮像する1次元イメージデータを、A/D
変換器13に取り込むタイミングを制御するものであ
る。かかるタイミングは、ブリスタシート包装機30に
設けられたエンコーダ(図示せず)からの信号に基づい
て行われる。検査結果及び統計データメモリ28は、検
査結果およびその統計データが記憶されるものである。
【0046】次に、ブリスタシート包装機30内で錠剤
の外観検査方法を実施する手順を、図1と図2のフロー
チャート図に基づいて説明する。かかる錠剤の外観検査
方法は、ブリスタシート包装機30内でブリスタシート
43のポケット部44に充填された錠剤1の外観を検査
するとともに、ブリスタシート41のシート部45(か
かる錠剤1の背景に相当する)も併せて検査するもので
ある。
【0047】先ず、図2のサンプルモードのステップ
(以下、「S」と略記する)1において、検査見本の錠
剤が検査対象の錠剤とほぼ同じ位置関係をもって撮像さ
れるように、検査見本の錠剤の見本濃淡画像を取得す
る。具体的には、CCDカメラ11で撮像した1次元イ
メージデータを取り込み、かかる1次元イメージデータ
をA/D変換器13でアナログ信号からデジタル信号に
変換する。尚、検査見本の錠剤は、ブリスタシート43
のポケット部44に充填した検査対象の錠剤1をそのま
ま使用する。
【0048】そして、S2において、デジタル信号に変
換された1次元イメージデータを第1シェーディング補
正テーブル18Aに記憶された第1しきい値をもって、
第1コンパレータ14Aで2値化し、第1画像メモリ1
6Aに記憶する。また、同時に、デジタル信号に変換さ
れた1次元イメージデータを第2シェーディング補正テ
ーブルに18Bに記憶された第2しきい値をもって、第
2コンパレータ14Bで2値化し、第2画像メモリ16
Bに記憶する。
【0049】そして、フィルム状のブリスタシート43
の1シート分の1次元イメージデータを取り込むまで、
上述した処理を繰り返すことによって(S3)、第1画
像メモリ16A上に図6の第1見本二値画像70Aと、
第2画像メモリ16B上に図7の第2見本二値画像70
Bを完成させる。
【0050】尚、ここでは、図6の第1見本二値画像7
0Aには、フィルム状のブリスタシート43の1シート
分として、ブリスタシート43の幅方向の2列のポケッ
ト部44に充填された、合計10個の検査見本の錠剤に
相当する連結領域71Aが、黒色で表示される。
【0051】また、同様にして、図7の第2見本二値画
像70Bにも、合計10個の検査見本の錠剤に相当する
連結領域71Bが、黒色で表示される。但し、検査見本
の錠剤が充填されたポケット部44の一部は、図7に示
すように、種々の要因から黒色で表示されることがあ
る。これにより、検査見本の錠剤の周辺部には、かかる
ポケット部44の一部に相当するものとして、連結領域
71Bと離れた連結領域74Bと、連結領域71Bと連
なった連結領域75Bとが表示されることがある。
【0052】次のS4では、図6の第1見本二値画像7
0Aにおいて黒色で表示された連結領域についてラベリ
ング処理し、S5において、かかる連結領域の大きさが
判定用メモリ22に記憶された第1特定値M1未満のも
のを第1見本二値画像70Aから取り除く。ここで、第
1特定値M1とは、検査見本の錠剤の撮像面積に満たな
い値である。さらに、検査見本の錠剤の撮像面積により
近い大きさにすることにより、一部が欠けた錠剤を取り
除くことができる。
【0053】これにより、検査見本の錠剤に相当する連
結領域71Aのみを図6の第1見本二値画像70Aに残
すことができる。尚、図6の第1見本二値画像70Aに
おいては、第1特定値M1未満の黒色の連結領域は表示
されていないが、通常、ノイズなどよる微小な孤立点が
存在することが多く、かかる孤立点はこのS5で取り除
かれる。
【0054】次のS6では、図6の第1見本二値画像7
0Aに残された連結領域71Aの総数が、フィルム状の
ブリスタシート43の1シート分の錠剤の総数N(ここ
では、10個)と一致するか否かを判断する。尚、かか
る総数Nは判定用メモリ22に記憶されている。第1見
本二値画像70Aに残された連結領域71Aの総数が、
フィルム状のブリスタシート43の1シート分の錠剤の
総数Nと一致しない場合には(S6:No)、かかる第
1見本二値画像70Aは信頼性に欠けるので(例えば、
検査見本の錠剤の欠品、割れなど)、S1に戻って、上
述した処理を繰り返す。
【0055】また、一致する場合には(S5:Ye
s)、第1見本二値画像70Aは正常であると判断され
るが、ここでは、後述する図1の検査モードのS27で
使用するものであって、第1外接形状に相当する第1外
接長方形72A(図8参照)を前もって作成する。すな
わち、S7に進んで、図6の第1見本二値画像70Aの
各連結領域71Aに対する第1外接長方形72A(図8
参照)を、X座標・Y座標それぞれの最大値・最小値を
求めることで計測し、図8の第1見本二値画像70Aを
作成する。
【0056】尚、図9において、図8の第1見本二値画
像70Aの各連結領域71Aを消去して、第1外接長方
形72Aのみを表示した第1見本二値画像70Aを示
す。
【0057】次のS8では、図9の第1見本二値画像7
0Aにおいて、図9の第1見本二値画像70Aの各第1
外接長方形72Aを、X方向・Y方向にそれぞれ幅TA
をもって拡張させて、図10の第1見本二値画像70A
のように、第1拡張領域73Aを作成する。そして、次
のS9では、図10の第1見本二値画像70Aの第1拡
張領域73Aを、図7の第2見本二値画像70Bに重ね
て表示して、図11の第2見本二値画像70Bを作成す
る。尚、本実施の形態の「重ねて表示」とは、対応する
画素に重ねて表示する意味である。
【0058】次のS10では、図11の第2見本二値画
像70Bの第1拡張領域73Aの外側に、ブリスタシー
ト43のポケット部44の一部に相当する連結領域74
Bと連結領域75Bが存在するか否かを判断する。ブリ
スタシート43のポケット部44の一部に相当する連結
領域74B又は連結領域75Bが存在すると判断した場
合には(S10:Yes)、S11に進んで、第1外接
長方形72Aを拡張させる幅TAを0.1ミリ単位でよ
り大きく設定した後に、S8にまで戻って、それ以降の
処理を繰り返す。
【0059】一方、ブリスタシート43のポケット部4
4に相当する連結領域74B及び連結領域75Bが存在
しないと判断した場合には(S10:No)、S12に
進んで、第1外接長方形72Aのデータを判定用メモリ
22に記憶した後、図2のサンプルモードを終了する。
尚、このときの第1外接長方形72Aを拡張させる幅T
Aも判定用メモリ22に記憶される。
【0060】このように、図2のサンプルモードが終了
すると、図1の検査モードを実施する。図1の検査モー
ドにおいては、先ず、S21において、検査対象の錠剤
1の検査濃淡画像を取得する。具体的には、CCDカメ
ラ11で撮像した1次元イメージデータを取り込み、か
かる1次元イメージデータをA/D変換器13でアナロ
グ信号からデジタル信号に変換する。
【0061】そして、S22において、デジタル信号に
変換された1次元イメージデータを第1シェーディング
補正テーブル18Aに記憶された第1しきい値をもっ
て、第1コンパレータ14Aで2値化し、第1画像メモ
リ16Aに記憶する。また、同時に、デジタル信号に変
換された1次元イメージデータを第2シェーディング補
正テーブルに18Bに記憶された第2しきい値をもっ
て、第2コンパレータ14Bで2値化し、第2画像メモ
リ16Bに記憶する。
【0062】そして、フィルム状のブリスタシート43
の1シート分の1次元イメージデータを取り込むまで、
上述した処理を繰り返すことによって(S23)、第1
画像メモリ16A上に図12の第1検査二値画像80A
と、第2画像メモリ16B上に図13の第2検査二値画
像80Bを完成させる。
【0063】尚、ここでは、図12の第1検査二値画像
80Aには、フィルム状のブリスタシート43の1シー
ト分として、ブリスタシート43の幅方向の2列のポケ
ット部44に充填された、合計10個の検査対象の錠剤
1に相当する連結領域81Aが、黒色で表示される。た
だし、上述したサンプルモードの第1見本二値画像70
Aと比較すると、図12に示すように、錠剤に相当する
連結領域が多少ずれて表示されている。これは、シート
フィルム状のブリスタシート43が多少左右及び前後に
ずれながら搬送されるに加え、ポケット部44が錠剤1
に対し十分大きくなっているので、ポケット部44内で
錠剤1の位置が動くからである。
【0064】また、同様にして、図13の第2検査二値
画像80Bにも、合計10個の検査対象の錠剤に相当す
る連結領域81Bが、黒色で表示される。ただし、上述
したサンプルモードの第2見本二値画像70Bと比較す
ると、第1検査二値画像80Aと同様にして、図13に
示すように、錠剤等に相当する連結領域が多少ずれて表
示されている。
【0065】また、検査対象の錠剤が充填されたポケッ
ト部44の一部は、図13に示すように、種々の要因か
ら黒色で表示されることがある。これにより、検査対象
の錠剤の周辺部には、かかるポケット部44の一部に相
当するものとして、連結領域81Bと離れた連結領域8
4Bと、連結領域81Bと連なった連結領域85Bとが
表示されることがある。さらに、この第2検査二値画像
80Bには、容器フィルム41とアルミ製の蓋フィルム
42との間に噛込んだ錠剤の粉に相当する連結領域60
B、61B、62Bが、黒色で表示されている。
【0066】ここで、図12及び図13の線Cに相当す
る1次元イメージデータの濃淡値を図14に示す。図1
4の大きな5つの凸部が検査対象の錠剤1の濃淡値に相
当する。また、図14の大きな5つの凸部の両側が検査
対象の錠剤1を包装したブリスタシート43のシート部
45の濃淡値に相当する。
【0067】また、図14の線Aは第1しきい値の濃淡
値レベルを示す。かかる第1しきい値は、上述したよう
に、錠剤を認識するためのものである。具体的には、図
14に示すように、検査対象の錠剤1の濃淡値とブリス
タシート43のシート部45の濃淡値の間にあって、検
査対象の錠剤1の濃淡値の側により近く設定される。こ
れにより、第1しきい値で二値化された二値画像上にお
いては、ブリスタシート43のシート部45に付着した
異物に加え、検査対象の錠剤1に付着した異物や捺印部
分も、ブリスタシート43のシート部45と同様に表示
されるので、検査対象の錠剤1を認識することができ
る。
【0068】また、図14の線Bは第2しきい値の濃淡
値レベルを示す。かかる第2しきい値は、上述したよう
に、錠剤の背景に付着した異物を認識するためのもので
ある。具体的には、図14に示すように、検査対象の錠
剤1の濃淡値とブリスタシート43のシート部45の濃
淡値の間にあって、ブリスタシート43のシート部45
の濃淡値の側により近く設定される。これにより、第2
しきい値で二値化された二値画像上においては、ブリス
タシート43のシート部45とそこに付着した異物は区
別されて表示される。ただし、検査対象の錠剤1やブリ
スタシート43のポケット部44の一部も、ブリスタシ
ート43のシート部45に付着した異物と同様に表示さ
れる。
【0069】次のS24では、図12の第1検査二値画
像80A及び図13の第2検査二値画像80Bにおいて
黒色で表示された連結領域についてそれぞれラベリング
処理する。そして、S25において、かかる連結領域の
大きさが判定用メモリ22に記憶された第2特定値M2
未満のものを第1検査二値画像80Aから取り除く。
【0070】ここで、第2特定値M2とは、検査対象の
錠剤1の撮像面積に満たない値である。しかし、検査対
象の錠剤1の撮像面積により近い大きさにすると、一部
が欠けた錠剤が取り除かれることによって、ブリスタシ
ート43のポケット部44に錠剤が充填されていないと
の誤判定が生じるため、十分に小さい方がよい。その一
方、図12の第1検査二値画像80Aには、図示されて
はいないが、ブリスタシート43のポケット部44の一
部や、ブリスタシート43のシート部45に付着した異
物などが残像として残っている場合もあり得る。そこ
で、ブリスタシート43のポケット部44の一部や、ブ
リスタシート43のシート部45に付着した異物などを
取り除くために、それらの撮像面積よりも大きな方がよ
い。
【0071】これにより、検査対象の錠剤1に相当する
連結領域81Aのみを図12の第1検査二値画像80A
に残すことができる。尚、図12の第1検査二値画像8
0Aにおいては、第2特定値M2未満の黒色の連結領域
は表示されていないが、通常、ノイズなどよる微小な孤
立点が存在することが多く、かかる孤立点はこのS25
で取り除かれる。
【0072】次のS26では、判定用メモリ22に記憶
された第1外接長方形72A(図9参照)のデータに基
づいて、かかる第1外接長方形72Aを図12の第1検
査二値画像80Aに重ねて表示し、図15の第1検査二
値画像80Aを取得する。このとき、図15の第1検査
二値画像80Aの連結領域のうち第1外接形状72Aと
連なるものを検査対象の錠剤1に相当するものと認識す
る。
【0073】尚、ここでは、第1検査二値画像80Aと
サンプルモードの第1見本二値画像70Aの間において
は、図12に示すように、錠剤に相当する連結領域が多
少ずれて表示されている。従って、第1検査二値画像8
0Aの検査対象の錠剤1に相当する連結領域81Aは、
第1外接長方形72Aと内接するのではなく、第1外接
長方形72Aの一部と交わるように表示される。
【0074】次のS27では、第1検査二値画像80A
において、検査対象の錠剤1に相当するものと認識され
た連結領域81Aに着目して、検査対象の錠剤1の外観
検査を行う。このとき、検査対象の錠剤1の欠品、割
れ、欠け、混入、異物付着などが検査される。これによ
り、ブリスタシート包装機30内でブリスタシート43
のポケット部44に充填された錠剤1の外観が検査され
る。検査結果は検査結果及び統計データメモリ28に記
憶する。
【0075】次のS28では、図12の第1検査二値画
像80Aの各連結領域81Aに対する第2外接長方形8
2A(第2外接形状に相当する)を作成するとともに、
各第2外接長方形82Aを、X方向・Y方向にそれぞれ
幅TA(判定用メモリ22に記憶されている)をもって
拡張させて、図16の第1検査二値画像80Aのよう
に、第2拡張領域83Aを作成する。そして、次のS2
9では、図16の第1検査二値画像80Aの第2拡張領
域83Aを、図13の第2検査二値画像80Bに重ねて
表示して、図17の第2検査二値画像80Bを作成す
る。
【0076】次のS30では、図17の第2検査二値画
像80Bの第2拡張領域83A外に全部又は一部が位置
する連結領域であって、判定用メモリ22に記憶された
一定値Q以上の大きさのものが存在するか否かを判断す
る。ここで、一定値Qとは、ブリスタシート43のシー
ト部45に(粉噛みなどの)異常が存在する可能性が高
いことを示す連結領域の大きさを意味している。このよ
うに一定値Qを定義することによって、ノイズなどの誤
差から生じる誤判定を回避することができる。
【0077】また、上述した図2のサンプルモードのS
10において、第1外接長方形72AをX方向・Y方向
にそれぞれ幅TAをもって拡張させた第1拡張領域73
Aの内側のみに、ブリスタシート43のポケット部44
に相当する連結領域74B及び連結領域75Bが存在す
ることを確認している。従って、図17の第2検査二値
画像80Bにおいて、第2外接長方形82AをX方向・
Y方向にそれぞれ幅TAをもって拡張させた第2拡張領
域83Aの内側には、常に、ブリスタシート43のポケ
ット部44に相当する連結領域84B及び連結領域85
Bが存在することになる。
【0078】よって、検査対象の錠剤1の周辺部におい
て、かかるポケット部44の一部に相当するものとし
て、連結領域81Bと離れた連結領域84Bと、連結領
域81Bと連なった連結領域85Bとが表示されていて
も、かかる連結領域84Bと連結領域85BとをS30
の判断の対象から除くことができる。
【0079】そして、第2拡張領域83A外に全部又は
一部が位置する連結領域であって、一定値Q以上の大き
さのものが存在すると判断した場合には(29:Ye
s)、S32に進んで、ブリスタシート43のシート部
45に異常があるとし、かかる検査結果を検査結果及び
統計データメモリ28に記憶する。一方、第2拡張領域
83A外に全部又は一部が位置する連結領域であって、
一定値Q以上の大きさのものが存在しないと判断した場
合には(S30:No)、S31に進んで、ブリスタシ
ート43のシート部45に異常がないとし、かかる判定
結果を検査結果及び統計データメモリ28に記憶する。
【0080】尚、図17の第2検査二値画像80Bにお
いては、容器フィルム41とアルミ製の蓋フィルム42
との間に噛込んだ錠剤の粉に相当する連結領域60B、
61B、62Bが第2拡張領域83A外に存在してお
り、かかる連結領域60B、61B、62Bは一定値Q
以上の大きさのものであることから、ブリスタシート4
3のシート部45に異常があるとされる。尚、連結領域
60B、61Bは、第2拡張領域83A外に全部が位置
する連結領域であって、一定値Q以上の大きさのもので
あり、連結領域62Bは、第2拡張領域83A外に一部
が位置する連結領域であって、一定値Q以上の大きさの
ものである。以上より、ブリスタシート41のシート部
45が検査される。
【0081】次のS33では、S27で検査された全て
の錠剤1の外観の検査が良であるか否かを判断してい
る。すなわち、図12の第1検査二値画像80A上の全
ての検査対象の錠剤1の外観の検査が良であると判断し
た場合には(S33:Yes)、図18の第1検査二値
画像80Aに示すような第2外接長方形82Aのデータ
を、第1外接長方形72Aのデータとして、判定用メモ
リ22に記憶して、S35に進む。一方、図12の第1
検査二値画像80A上の検査対象の錠剤1の外観の検査
が1つでも良でないと判断した場合には(S33:N
o)、何もすることなく、S35に進む。
【0082】そして、S35において、S27の検査対
象の錠剤1の外観検査、及び、S30のブリスタシート
41のシート部45の検査結果及び制御信号を入出力イ
ンターフェース23を通してブリスタ包装機30へ出力
する。その後、S21に戻って、次のフィルム状のブリ
スタシート43の1シート分に対して、上述した処理を
繰り返す。
【0083】これにより、ブリスタシート包装機30内
で、ブリスタシート43のポケット部44に充填された
錠剤1の外観を検査するとともに(S27)、ブリスタ
シート41のシート部45も併せて検査することができ
る(S30)。
【0084】以上詳細に説明したように、本実施の形態
の錠剤の外観検査方法と錠剤の外観検査装置10では、
図1の検査モードにおいて、S21で検査対象の錠剤1
を撮像して得られた検査濃淡画像から、ブリスタシート
43のポケット部44に充填された錠剤1を認識するた
めの第1しきい値で2値化した図12の第1検査二値画
像80Aと、ブリスタシート41のシート部45に付着
した異物を認識するための第2しきい値で2値化した図
13の第2検査二値画像80Bとを取得する(S2
3)。
【0085】その後、図12の第1検査二値画像80A
によりブリスタシート43のポケット部44に充填され
た錠剤1の外観を検査するとともに(S27)、図13
の第2検査二値画像80Bによりブリスタシート41の
シート部45を検査する(S30)。これにより、一つ
の検査濃淡画像に基づいて、ブリスタシート43のポケ
ット部44に充填された錠剤1の外観とブリスタシート
41のシート部45の両方を検査する。
【0086】このとき、図12の第1検査二値画像80
Aにより、ブリスタシート43のポケット部44に充填
された錠剤1の外観を検査する場合には(S27)、図
12の第1検査二値画像80Aの連結領域のうち検査対
象の錠剤1に相当するもの81Aを識別する必要があ
る。
【0087】そこで、図12の第1検査二値画像80A
により錠剤1の外観を検査する前の図2のサンプルモー
ドにおいて、S1で検査対象の錠剤1と同様に撮像され
た検査見本の錠剤の見本濃淡画像を、ブリスタシート4
3のポケット部44に充填された錠剤を認識するための
第1しきい値で2値化して、図6の第1見本二値画像7
0Aを取得し(S3)、かかる図6の第1見本二値画像
70Aの連結領域のうち検査見本の錠剤に相当するもの
71Aに対する第1外接形状72Aを予め作成しておく
(S7:図8、図9参照)。
【0088】そして、図1の検査モードにおいて、図9
の第1見本二値画像70Aの第1外接形状72Aを図1
2の第1検査二値画像80Aに重ね合わせることによっ
て、図12の第1検査二値画像80Aの連結領域のうち
第1外接形状72Aと連なるもの81Aを検査対象の錠
剤1に相当するものと認識する(S26:図15参
照)。
【0089】これにより、図2のサンプルモードの第1
見本二値画像70Aと図1の検査モードの第1検査二値
画像80Aの間において、図12に示すように、錠剤に
相当する連結領域が多少ずれて表示されていても、図1
5に示すように、検査対象の錠剤1に相当する連結領域
81Aは第1外接形状72Aと連なることから、図12
の第1検査二値画像80Aの連結領域のうち検査対象の
錠剤1に相当するもの81Aを認識することができる。
【0090】一方、図13の第2検査二値画像80Bに
より、ブリスタシート41のシート部45を検査する場
合には(S30)、検査対象の錠剤1の周辺部を除外す
る必要がある。なぜなら、検査対象の錠剤1の影などが
ブリスタシート41のシート部45に映し出されたり、
ブリスタシート41のポケット部44の一部で照明12
の光13の反射が起きるので、ブリスタシート41のシ
ート部45に付着した異物を認識するための第2しきい
値で2値化した図13の第2検査二値画像80Bにおい
ては、検査対象の錠剤1の周辺部の表示の信頼性は低い
からである。
【0091】そこで、図12の第1検査二値画像80A
において、検査対象の錠剤1に相当するものと識別され
た連結領域81Aに外接する第2外接形状82Aを作成
するとともに、作成された第2外接形状82Aを拡張し
て第2拡張領域83Aを作成し(S28:図16参
照)、かかる第2拡張領域83Aを図13の第2検査二
値画像80Bに重ね合わせ(S29:図17参照)、図
17の第2検査二値画像80Bに表示された第2拡張領
域83Aの外側に全部又は一部が存在する連結領域であ
って、一定値Q以上の大きさのものが存在するか否かを
判断することによって、ブリスタシート41のシート部
45を検査する(S30)。
【0092】これにより、ブリスタシート41のシート
部45を検査する際において(S30)、検査の信頼性
に乏しい検査対象の錠剤1の周辺部を除外することがで
きる。さらに、図17の第2検査二値画像80Bも、そ
れに重ね合わせる第2拡張領域83Aも、S21で取得
した同じ検査濃淡画像を基にしていることから、ブリス
タシート41のシート部45を検査する際において、検
査の信頼性に乏しい検査対象の錠剤1の周辺部を正確に
除外することができる。
【0093】このように、ブリスタシート41のポケッ
ト部44に充填された錠剤1の外観と、ブリスタシート
41のシート部45の両方を検査した後は(S27、S
30)、図16の第1検査二値画像80Aで作成した第
2外接形状82Aを、次回のS21の検査対象の錠剤1
の検査濃淡画像から取得された第1検査二値画像80A
に対して重ね合わせる第1外接形状72Aとして扱う
(S34)。
【0094】これは、図1の検査モードが繰り返され
て、検査対象の錠剤1を次々に撮像する度に、第1検査
二値画像80Aの錠剤1に相当する連結領域81Aの位
置が少しずつずれることによって、第1外接形状72A
を第1検査二値画像80Aに重ね合わせても、第1検査
二値画像80Aの連結領域のうち検査対象の錠剤1に相
当するもの81Aが第1外接形状72Aと連ならなくな
る危険があり、図2のサンプルモードの第1見本二値画
像70Aでなく、図1の検査モードの最新の第1検査二
値画像80Aを基準とした第1外接形状72Aを用いる
ことによって、かかる危険を防止するためである。
【0095】すなわち、本実施の形態の錠剤の外観検査
方法と錠剤の外観検査装置10では、S21で検査対象
の錠剤1を撮像して得られた一つの検査濃淡画像に基づ
いて、ブリスタシート41のポケット部44に充填され
た錠剤1を認識するための第1しきい値で2値化した図
12の第1検査二値画像80Aと、ブリスタシート41
のシート部45に付着した異物を認識するための第2し
きい値で2値化した図13の第2検査二値画像80Bと
を取得することにより、ブリスタシート41のポケット
部44に充填された錠剤1の外観とブリスタシート41
のシート部45とを併せて検査することができる(S2
7、S30)。
【0096】このとき、図9の第1見本二値画像70A
の第1外接形状72Aを図12の第1検査二値画像80
Aに重ね合わせることによって、図12の第1検査二値
画像80Aの連結領域のうち第1外接形状72Aと連な
るもの81Aを検査対象の錠剤1に相当するものと識別
しているので(S26:図15参照)、図2のサンプル
モードの第1見本二値画像70Aと図1の検査モードの
第1検査二値画像80Aの間において、図12に示すよ
うに、錠剤に相当する連結領域が多少ずれて表示されて
いても、第1検査二値画像80Aの連結領域のうち検査
対象の錠剤1に相当するものを識別することができる。
【0097】また、図12の第1検査二値画像80Aに
おいて、検査対象の錠剤1に相当するものと識別された
連結領域81Aに外接する第2外接形状82Aを作成す
るとともに、作成された第2外接形状82Aを拡張して
第2拡張領域83Aを作成し(S28:図16参照)、
かかる第2拡張領域83Aを図13の第2検査二値画像
80Bに重ね合わせ(S29:図17参照)、図17の
第2検査二値画像80Bに表示された第2拡張領域83
Aの外側に全部又は一部が存在する連結領域であって、
一定値Q以上大きさのものが存在するか否かを判断する
ことによって、ブリスタシート41のシート部45を検
査しており(S30)、さらに、図17の第2検査二値
画像80Bも、それに重ね合わせる第2拡張領域83A
も、S21で取得した同じ検査濃淡画像を基にしている
ことから、ブリスタシート41のシート部45を検査す
る際において、検査の信頼性に乏しい検査対象の錠剤1
の周辺部を正確に除外することができる。
【0098】さらに、図12の第1検査二値画像80A
で作成した第2外接形状82Aを(図16参照)、次回
のS21の検査対象の錠剤1の検査濃淡画像から取得さ
れた第1検査二値画像80Aに対して重ね合わせる第1
外接形状72Aとして扱うことにより(S34)、図2
のサンプルモードの第1見本二値画像70Aを基準とし
た第1外接形状72Aではなく、図1の検査モードの最
新の第1検査二値画像80Aを基準とした第2外接形状
82Aを第1外接形状72Aとして用いることができる
ので、かかる第1外接形状72Aを図12の第1検査二
値画像80Aに重ね合わせても、図12の第1検査二値
画像80Aの連結領域のうち検査対象の錠剤1に相当す
るもの81Aが第1外接形状72Aと連ならなくなる危
険を防止することができる。
【0099】また、ブリスタシート包装機30内のブリ
スタシート41は多少左右及び前後にずれながら搬送さ
れており、ブリスタシート41のポケット部44に充填
された錠剤1の位置や姿勢も多少ばらつくので、ブリス
タシート包装機30内で搬送中のブリスタシート41の
ポケット部44に充填された錠剤1の外観やブリスタシ
ート41のシート部45を検査する場合に大変に有効で
ある。
【0100】特に、錠剤1が充填されるポケット部44
が要因となって、ブリスタシート41のシート部45に
付着した異物を認識するための第2しきい値で2値化し
た、図13の第2検査二値画像80Bで表示される錠剤
1の周辺部は検査の信頼性に乏しいことから、図17の
第2検査二値画像80Bの第2拡張領域83A内のみに
ブリスタシート41のポケット部44が含まれるよう
に、検査見本の錠剤の見本濃淡画像を2値化した第2見
本二値画像70B上の第1拡張領域73Aを介して(図
11参照)、かかる第2拡張領域83Aの大きさを図2
のサンプルモードで予め決定しているので(S10)、
ブリスタシート41のシート部45を検査する際におい
て、検査の信頼性に乏しい錠剤1の周辺部を正確に除外
することができる。
【0101】尚、本発明は上記実施の形態に限定される
ものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が
可能である。例えば、上記実施の形態では、図9の第1
見本二値画像70Aの第1外接形状72Aを図12の第
1検査二値画像80Aに重ね合わせることによって、図
12の第1検査二値画像80Aの連結領域のうち第1外
接形状72Aと連なるもの81Aを検査対象の錠剤1に
相当するものと識別しているが(S26:図15参
照)、図9の第1見本二値画像70Aの連結領域のうち
検査見本の錠剤1に相当するもの71Aの重心、中心、
位置、大きさなどをもって、図12の第1検査二値画像
80Aの連結領域のうち検査対象の錠剤1に相当するも
の81Aを識別してもよい。
【0102】この場合には、図12の第1検査二値画像
80Aの連結領域のうち検査対象の錠剤1に相当するも
の81Aの重心、中心、位置、大きさなどを、次回のS
21の検査対象の錠剤1の検査濃淡画像から取得された
第1検査二値画像80Aに対する重心、中心、位置、大
きさなどとして扱う(S34)。
【0103】また、第1外接形状72A、第1拡張領域
73A、第2外接形状82A、及び第2拡張領域83A
として、長方形を使用しているが、円形、楕円形、多角
形、不定形、錠剤の形状などであってもよい。但し、C
PU20の演算処理の負担が小さい点で、高速処理を必
要とする本願では、長方形がより適しているといえる。
【0104】また、上記実施の形態では、CCDカメラ
11で撮像された1次元イメージデータを同期させなが
ら2次元化することによって、2次元の検査濃淡画像及
び見本濃淡画像を取得していたが、CCDカメラ11が
2次元イメージデータを撮像するものであってもよい。
【0105】
【発明の効果】本発明の錠剤の外観検査方法と錠剤の外
観検査装置では、検査対象の錠剤を撮像して得られた一
つの検査濃淡画像に基づいて、錠剤を認識するための第
1しきい値で2値化した第1検査二値画像と、錠剤の背
景に付着した異物を認識するための第2しきい値で2値
化した第2検査二値画像とを取得することにより、錠剤
の外観とその錠剤の背景とを併せて検査することができ
る。
【0106】このとき、第1見本二値画像の第1外接形
状を第1検査二値画像に重ね合わせることによって、第
1検査二値画像の連結領域のうち第1外接形状と連なる
ものを検査対象の錠剤に相当するものと識別しているの
で、第1見本二値画像と第1検査二値画像の間におい
て、錠剤に相当する連結領域が多少ずれて表示されてい
ても、第1検査二値画像の連結領域のうち検査対象の錠
剤に相当するものを識別することができる。
【0107】また、第1検査二値画像において、検査対
象の錠剤に相当するものと識別された連結領域に外接す
る第2外接形状を作成するとともに、作成された第2外
接形状を拡張して第2拡張領域を作成し、かかる第2拡
張領域を第2検査二値画像に重ね合わせ、第2検査二値
画像に表示された第2拡張領域の外側に全部又は一部が
存在する連結領域であって、一定値以上の大きさのもの
が存在するか否かを判断することによって、錠剤の背景
を検査しており、さらに、第2検査二値画像も、それに
重ね合わせる第2拡張領域も、同じ検査濃淡画像を基に
していることから、錠剤の背景を検査する際において、
検査の信頼性に乏しい錠剤の周辺部を正確に除外するこ
とができる。
【0108】さらに、第1検査二値画像で作成した第2
外接形状を、次回の検査対象の錠剤の検査濃淡画像から
取得された第1検査二値画像に対して重ね合わせる第1
外接形状として扱うことにより、第1見本二値画像を基
準とした第1外接形状ではなく、最新の第1検査二値画
像を基準とした第1外接形状を用いることができるの
で、第1外接形状を第1検査二値画像に重ね合わせて
も、第1検査二値画像の連結領域のうち検査対象の錠剤
に相当するものが第1外接形状と連ならなくなる危険を
防止することができる。
【0109】また、ブリスタシート包装機内のブリスタ
シートは多少左右及び前後にずれながら搬送されてお
り、ブリスタシートのポケット部に充填された錠剤の位
置や姿勢も多少ばらつくので、ブリスタシート包装機内
で搬送中のブリスタシートのポケット部に充填された錠
剤の外観やブリスタシートのシート部を検査する場合に
大変に有効である。
【0110】特に、錠剤が充填されるポケット部が要因
となって、錠剤の背景に付着した異物を認識するための
第2しきい値で2値化した第2検査二値画像で表示され
る錠剤の周辺部は検査の信頼性に乏しいことから、第2
検査二値画像の第2拡張領域内のみにブリスタシートの
ポケット部が含まれるように、検査見本の錠剤の見本濃
淡画像を2値化した第2見本二値画像上の第1拡張領域
を介して、かかる第2拡張領域の大きさを予め決定して
いるので、錠剤の背景を検査する際において、検査の信
頼性に乏しい錠剤の周辺部を正確に除外することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の錠剤の外観検査方法において、
第1検査二値画像と第2検査二値画像とから、ブリスタ
シートのポケット部に充填された錠剤の外観とブリスタ
シートのシート部とを併せて検査する手順を示したフロ
ーチャート図である。
【図2】本実施の形態の錠剤の外観検査方法において、
第1見本二値画像から第1外接長方形を作成する手順を
示したフローチャート図である。
【図3】本実施の形態の錠剤の外観検査方法の全体構成
を示すブロック図である。
【図4】ブリスタシート包装機の一部を示した斜視図で
あり、搬送中のブリスタシートのポケット部に充填され
た錠剤の外観を撮像する部分を示す図である。
【図5】本実施の形態の錠剤の外観検査方法の機能構成
を示すブロック図である。
【図6】検査見本の錠剤の見本濃淡画像を第1しきい値
で2値化した第1見本二値画像を示す図である。
【図7】検査見本の錠剤の見本濃淡画像を第2しきい値
で2値化した第2見本二値画像を示す図である。
【図8】図6の第1見本二値画像において、第1外接長
方形を作成した図である。
【図9】図8の第1見本二値画像において、第1外接長
方形のみを表示した図である。
【図10】図9の第1見本二値画像において、第1外接
長方形を拡張した図である。
【図11】図7の第2見本二値画像に図10の第1見本
二値画像を重ねて表示した図である。
【図12】検査対象の錠剤の検査濃淡画像を第1しきい
値で2値化した第1検査二値画像を示す図である。
【図13】検査対象の錠剤の検査濃淡画像を第2しきい
値で2値化した第2検査二値画像を示す図である。
【図14】図12及び図13の線Cにおける検査濃淡画
像の濃淡値を示した図である。
【図15】図12の第1検査二値画像に図9の第1見本
二値画像を重ねて表示した図である。
【図16】図12の第1検査二値画像において、第2外
接長方形を拡張して第2拡張領域を作成した図である。
【図17】図13の第2検査二値画像に図16の第2拡
張領域を重ねて表示した図である。
【図18】図16の第1検査二値画像において、第2外
接長方形のみを表示した図である。
【図19】従来技術のPTP用シール検査装置を示す正
面図である。
【符号の説明】
1 錠剤 10 錠剤の外観検査装置 30 ブリスタシート包装機 43 ブリスタシート 44 ブリスタシートのポケット部 45 ブリスタシートのシート部 70A 第1見本二値画像 70B 第2見本二値画像 71A 検査見本の錠剤に相当する連結領域 72A 第1外接長方形 73A 第1拡張領域 80A 第1検査二値画像 80B 第2検査二値画像 81A 検査対象の錠剤に相当する連結領域 82A 第2外接長方形 83A 第2拡張領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−36643(JP,A) 実開 平6−18958(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/84 - 21/958

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検査対象の錠剤の検査濃淡画像を第1しき
    い値で二値化した第1検査二値画像により前記錠剤の外
    観を検査し、前記検査濃淡画像を第2しきい値で二値化
    した第2検査二値画像により前記錠剤の背景も併せて検
    する錠剤の外観検査方法において、従前の第1検査二値画像を介して、今回の第1検査二値
    画像上で検査対象の錠剤の外観を検査するとともに、今
    回の検査対象の錠剤の位置を介して、今回の第2検査二
    値画像上で前記錠剤の背景も併せて検査することを特徴
    とする錠剤の外観検査方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載する錠剤の外観検査方法に
    おいて、 前記第1しきい値は前記錠剤を認識するためのものであ
    り、前記第2しきい値は前記背景に付着した異物を認識
    するためのものであることを特徴とする錠剤の外観検査
    方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2に記載する錠剤の外
    観検査方法において、 検査見本の錠剤の見本濃淡画像を二値化した第1見本二
    値画像を介して、前記第1検査二値画像上で検査対象の
    錠剤を認識するとともに、前記見本濃淡画像を二値化し
    た第2見本二値画像を介して、前記第2検査二値画像上
    で前記背景に付着した異物を認識することを特徴とする
    錠剤の外観検査方法。
  4. 【請求項4】請求項1又は請求項3に記載する錠剤の外
    観検査方法において、前記第1見本二値画像の連結領域のうち検査見本の錠剤
    に相当するものに対する第1外接形状を作成し、前記第
    1外接形状を前記第1検査二値画像に重ね合わせ、前記
    第1検査二値画像の連結領域のうち前記第1外接形状と
    連なるものを、検査対象の錠剤に相当する連結領域と認
    識するとともに、前記第1検査二値画像の連結領域のう
    ち検査対象の錠剤に相当するものに対する第2外接形状
    を作成し、前記第2外接形状を拡張した第2拡張領域を
    前記第2検査二値画像に重ね合わせ、前記第2拡張領域
    外に全部又は一部が位置する連結領域であって、一定値
    以上の大きさのものが存在するか否かを判断することに
    より、前記背景に付着した異物を認識することを特徴と
    する錠剤の外観検査方法。
  5. 【請求項5】請求項1又は請求項2に記載する錠剤の外
    観検査方法において、 従前の第1検査二値画像の連結領域のうち検査対象の錠
    剤に相当するものに対する第1外接形状を作成し、前記
    第1外接形状を今回の第1検査二値画像に重ね合わせ、
    今回の第1検査二値画像の連結領域のうち前記第1外接
    形状と連なるものを、検査対象の錠剤に相当する連結領
    域と認識するとともに、今回の第1検査二値画像の連結
    領域のうち検査対象の錠剤に相当するものに対する第2
    外接形状を作成し、前記第2外接形状を拡張した第2拡
    張領域を今回の第2検査二値画像に重ね合わせ、前記第
    2拡張領域外に全部又は一部が位置する連結領域であっ
    て、一定値以上の大きさのものが存在するか否かを判断
    することにより、前記背景に付着した異物を認識するこ
    とを特徴とする錠剤の外観検査方法。
  6. 【請求項6】請求項又は請求項に記載する錠剤の外
    観検査方法において、 前記第2外接形状を次回の検査対象の錠剤の第1検査二
    値画像に重ね合わせる第1外接形状とすることを特徴と
    する錠剤の外観検査方法。
  7. 【請求項7】請求項1乃至請求項のいずれか一つに記
    載する錠剤の外観検査方法において、 ブリスタシート包装機内で搬送中のブリスタシートのポ
    ケット部に充填された錠剤の外観を検査するとともに、
    前記ブリスタシートのシート部も併せて検査することを
    特徴とする錠剤の外観検査方法。
  8. 【請求項8】請求項乃至又請求項のいずれか一つに
    記載する錠剤の外観検査方法において、 ブリスタシート包装機内で搬送中のブリスタシートのポ
    ケット部に充填された錠剤の外観を検査するとともに、
    前記ブリスタシートのシート部も併せて検査し、前記第
    2拡張領域内のみに前記ブリスタシートのポケット部が
    含まれることを特徴とする錠剤の外観検査方法。
  9. 【請求項9】請求項に記載する錠剤の外観検査方法に
    おいて、 前記第1外接形状を拡張した第1拡張領域を前記第2見
    本二値画像に重ね合わせ、前記第1拡張領域内のみに前
    記ブリスタシートのポケット部が含まれるか否かを判断
    することにより、前記第2拡張領域の大きさを予め決定
    することを特徴とする錠剤の外観検査方法。
  10. 【請求項10】請求項1乃至請求項のいずれか一つに
    記載する錠剤の外観検査方法を実施することを特徴とす
    る錠剤の外観検査装置。
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