JP2002115130A - 太細を有する仮撚加工糸およびその織物、編物 - Google Patents

太細を有する仮撚加工糸およびその織物、編物

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JP2002115130A
JP2002115130A JP2000307328A JP2000307328A JP2002115130A JP 2002115130 A JP2002115130 A JP 2002115130A JP 2000307328 A JP2000307328 A JP 2000307328A JP 2000307328 A JP2000307328 A JP 2000307328A JP 2002115130 A JP2002115130 A JP 2002115130A
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polyamide
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JP2000307328A
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English (en)
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Keiichiro Taji
佳一郎 太治
Kazuaki Kaneko
一晃 金子
Minoru Shiojima
実 塩島
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Toray Textiles Inc
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Textiles Inc
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】太細を有するポリアミド系長繊維糸条をすべて
か一部に含む仮撚加工糸およびその織編物であり、ナイ
ロンの優れた織物特性を維持し、特にヌメリ感を改善し
た、サラっとしたドライ感とソフト感、および自然な斑
感がある織物を提供すること。 【解決手段】太細を有するポリアミド系長繊維糸条をす
べてか一部に含む仮撚加工糸であって、該糸条は仮撚に
よる捲縮が付与されており、その伸縮復元率が15%以
上であることを特徴とする仮撚加工糸。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太細を有するポリ
アミド系長繊維糸条をすべてか一部に含む仮撚加工糸で
あって、該糸条は仮撚による捲縮が付与されており、そ
の伸縮復元率が15%以上であることを特徴とする仮撚
加工糸に関するものであり、その仮撚加工糸を使用した
織物は、サラっとしたドライ感とソフト感、および自然
な斑感があることが特徴である。用途としてはブルゾン
やコートなどのアウター素材、スポーツ衣料や資材用途
などとして広く使用できるものである。
【0002】
【従来の技術】アミド系長繊維からなる仮撚加工糸の織
物は、その優れた織物特性により衣料用、産業用、イン
テリア用として大量に生産されてきた。しかし、これら
織物は特にナイロン6、ナイロン66繊維から得られた
織物は、ポリエステル織物のようなドライ感に乏しく、
ヌメリ感の強いものであった。また、太細を有するポリ
アミド系長繊維糸条については、特開昭63−2113
35号公報に濃淡染着差を有する表面効果、および織編
物にしたら伸縮性が得られること、特開昭62−191
510号公報には太部と細部の濃淡色差の少ないマルチ
フィラメント糸について公表されているが、これではサ
ラっとしたドライ感とソフト感、および自然な斑感があ
る織物を得ることができないのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、太細
を有するポリアミド系長繊維糸条をすべてか一部に含む
仮撚加工糸およびその織編物であり、ナイロンの優れた
織物特性を維持し、特にヌメリ感を改善した、サラっと
したドライ感とソフト感、および自然な斑感がある織物
を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の一態様は、太細を有するポリアミド系長繊維糸条を
すべてか一部に含む仮撚加工糸であって、該糸条は仮撚
による捲縮が付与されており、その伸縮復元率が15%
以上であるもの、および該糸を用いてなる織物である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の仮撚加工糸は、太細を有
するポリアミド系長繊維糸条をすべてか一部に含むこと
が必要である。太細を有するポリアミド系長繊維を使う
ことによって、その織物表面には微細な凹凸が発生し易
く、この微細な凹凸によりサラっとしたドライ感および
自然な斑感が得られるのである。該糸条は仮撚による捲
縮が付与されており、その伸縮復元率が15%以上であ
る。
【0006】この場合、太細を有するポリアミド系長繊
維糸条は、長さ方向の太さムラがウースタノーマルU%
で5〜20%が好ましい。U%を5〜20%、より好ま
しくは6〜15%にすることで、染色による濃淡のコン
トラストが小さく自然な斑感が強調されるのである。
【0007】太細を有するポリアミド系長繊維糸条は、
試料長20cmでのストレス−ストレイン曲線の40%
の伸長応力の繰り返し測定回数10回における標準偏差
が0.3g/d以下であることが必要であり、好ましく
は0.2g/d以下である。さらに好ましくは0.15
g/d未満とするのがよい。該標準偏差が0.3g/d
以下とすることは太細の周期長を実質的に20cm以下
にすることであり、マルチフィラメントの断面方向で太
部と細部が混在しているものである。さらに好ましくは
該標準偏差が0.15g/d未満とし、太部の周期をさ
らに短く、実質的に2.5cm以下にすることである。
この太細の周期長を短く、太部と細部が混在することに
より自然な斑感が強調されるのである。
【0008】太部を有するポリアミド系長繊維糸条は、
ウースタノーマルU%のチャートで、4%以上の太さ変
動ピーク数が10個/m(糸長)以上であることが好ま
しい。より好ましくは、15個/m(糸長)以上であ
る。4%以上の太さ変動によってさらに有効な濃淡コン
トラストが得られ、かつ多数存在することでサラっとし
た優雅なドライ感が得られるのである。
【0009】太細を有するポリアミド系長繊維糸条は、
ウースタU%において、1/2イナート(H値)とノー
マル(N値)の関係がH/N≦0.8であることが好ま
しい。より好ましくは0.6未満である。これはウース
タU%の1/2イナート値を小さくすることであり、マ
ルチフィラメントの長さ方向の、周期長が数十cmから
数mに及ぶ長く大きな太さムラを排除するものである。
【0010】太細を有するポリアミド系長繊維糸条は、
試料長20cmでのストレス−ストレイン曲線で、二次
降伏点応力が0.6g/d以上であり、かつ破断伸度が
60〜200%とするのが好ましい。より好ましくは二
次降伏点応力が0.8g/d以上、かつ破断伸度が80
〜160%である。さらに好ましくは二次降伏点応力が
0.9g/d以上、かつ破断伸度が90〜140%であ
る。降伏点応力が0.6g/d以上とすることで、ポリ
アミド系マルチフィラメントのトータルデニールが、よ
り小さい場合でも、編織工程での永久歪みを抑制するこ
とができ効果的である。また破断伸度を60〜200%
とすることで、編織工程での毛羽立ちを抑制するととも
に、染色による周期長の短い濃淡コントラストが得ら
れ、自然な斑感を得ることができる。
【0011】太細を有するポリアミド系長繊維糸条は、
160℃乾熱収縮率が10%以下とすることが好まし
い。より好ましくは9%以下である。さらに好ましくは
8%以下である。160℃乾熱収縮率を10%以下とす
ることでより優れた染色堅牢度が得られる。
【0012】本発明は、太細を有するポリアミド系長繊
維糸条をすべてか一部に含む仮撚加工糸を用いる。仮撚
加工によって従来のポリアミド織物のヌメリ感を削減
し、ソフト感と太細によるサラっとしたドライ感と自然
な斑感が得られる。
【0013】また、太細を有するポリアミド系長繊維糸
条とポリアミド系長繊維糸条を用いる。さらにマイルド
な表面効果やより自然な斑感を表現できる。またポリア
ミド系では、ナイロン6、ナイロン66、異形断面やフ
ルダルタイプなどと組み合わせることにより、独特の風
合いや表面効果が期待できる。
【0014】また、太細を有するポリアミド系長繊維糸
条とポリエステル系長繊維糸条を用いる。ポリエステル
を用いる効果は、そのドライ感と杢表現が可能になるこ
とである。ポリエステルとナイロンの染め分けとナイロ
ン太細糸の濃淡差を含めると3色の杢感が得られ、より
複雑で自然な杢感が得ることができる。さらにポリエス
テル系長繊維をカチオン可染成分とすることで鮮明な発
色性、安定した染色堅牢度とすることができる。
【0015】本発明の仮撚加工糸の捲縮率は、15%以
上とすることで仮撚クリンプによる嵩高性が得られる。
好ましくは25%以上であり、さらに好ましくは30%
以上である。
【0016】また、ファインデニール糸を使用すること
により、さらにソフト感を付与することが可能である。
このとき単糸デニールの繊度を1.2デニール以下、好
ましくは0.8デニール以下とすることによりソフト感
を強調できる。
【0017】この太細を有するポリアミド系長繊維糸条
をすべてか一部に含む仮撚加工糸を経糸および/または
緯糸に使用する織物、太細を有するポリアミド系長繊維
糸条をすべてか一部に含む仮撚加工糸を使用した編物
は、サラっとしたドライ感、ソフト感および自然な斑感
のある製品が得られる。
【0018】また、よりドライ感を付与するために撚糸
を施してもよく、そのときの撚糸数αは下記式の範囲で
あることが望ましい。但し、Dはトータルの実繊度であ
る。
【0019】式)撚糸数α≦ 20000/√D 本発明に用いる仮撚加工糸の仮撚装置としては、ピンタ
イプ、外接摩擦式タイプ、ベルトニップタイプなどいず
れの方法でも良い。
【0020】本発明の仮撚加工糸に用いる太細を有する
ポリアミド系長繊維糸条の製造方法は、複屈折率△nが
20×10-3 以下であるポリアミド系マルチフィラメ
ント未延伸糸を低倍率延伸して太細糸を製造するにあた
って、供給ローラと延伸ローラとの間で仮撚し、1.5
〜2.5倍に延伸し、100〜200℃で熱セットする
ことで得られる。
【0021】ポリアミド系マルチフィラメント未延伸糸
の複屈折率△nを20×10-3以下とすることで吸湿に
よる縦方向の膨張を抑制して、安定した品質を得ること
ができる。また、延伸倍率は1.5〜2.5倍の範囲で
低倍率延伸することで延伸開始点の位置を熱セット装置
の近傍および/または熱セット装置の入り口部の狭い範
囲内で微変動させることができるためである。
【0022】ここで、給糸ローラの表面速度は80℃以
下とするのが好ましい。より好ましくは70℃以下、さ
らに好ましくは50℃以下とすることである。これは供
給ローラの表面温度が低い方が延伸開始点の位置を熱セ
ット装置の近傍および/または熱セット装置の入り口部
の狭い範囲内で微変動させることができるためである。
【0023】仮撚方法は従来公知の仮撚具を用いること
ができる。特に流体旋回ノズルが好適に用いられる。低
倍率延伸で延伸応力0.3〜0.6g/dにおいて流体
旋回ノズルで延伸ゾーンを走行中の糸条に仮撚およびバ
ルーニングを発生させることで、まず流体旋回ノズルの
上流側の糸条には仮撚による捩り変形によって、糸条構
成単位の長さ方向に微小でランダムな歪み変形を与え、
引き続き流体旋回ノズルの下流側の糸条は解撚される
が、バルーニング振動によって、糸条が熱セット装置に
間欠的に接触し、延伸開始点位置が変動するため、マル
チフィラメントの長さ方向におよび単糸間方向で、太糸
部と細糸部が微分散化するものである。
【0024】このため、延伸ゾーンの長さに影響されな
いで、周期長が20cm未満の周期長の短い太細糸を得
るものである。このことにより、糸斑は小さくなり、染
色時の周期長の長いコントラストは大幅に軽減される
が、ランダムな周期長の短い濃淡コントラストを得るこ
とができる。このことによって、霜降り調の杢効果が得
られ、自然な斑感が得られる。前記したとおり、周期長
の短い太細糸を得るために、仮撚およびバルーニングの
作用が重要である。
【0025】仮撚熱セット方法は特に限定されないが、
例えば加熱延伸ローラまたは加熱熱板、熱ピンなどを用
いて緊張熱セットすることが好ましい。
【0026】仮撚の熱セット温度は100〜200℃に
することが好ましく、より好ましくは120〜160℃
である。
【0027】また、この織物に撥水加工することにより
従来にないサラっとしたドライ感およびソフト感、自然
な斑感がある撥水性に優れた織物が得られる。撥水加工
剤および撥水加工方法は特に限定するものでなく、従来
から知られている加工剤あるいは加工方法を用いること
ができる。
【0028】例えば、フッ素系、シリコン系、ワックス
系およびパラフィン系等の撥水加工剤をパディング法、
浸漬法またはコーティング法等によって付与するもので
あるが、撥水性を高め、太細を有するポリアミド系長繊
維織物のドライ感およびサラサラ感を損なわないために
は、撥水加工剤としてはフッ素系が好ましい。
【0029】さらに撥水性の耐久性を高めるためにフッ
素系加工剤に、メラミン系化合物、エチレンイミン系化
合物の併用、さらに撥水性の耐摩耗性を向上させるため
フッ素加工剤に、アミノブラスト樹脂、多官能ブロック
イソシアネート基含有のウレタン樹脂およびエチレンカ
ーボネイトを併用することも好ましい方法である。
【0030】なお、本発明の評価値の測定法、算出法は
次の通りである。 (1)ウースタノーマルU%:マルチフィラメントの長
さ方向の太さ斑は、ウースターテスターモニタC(US
TER TESTER MONTOR C)で測定す
る。糸速度8m/分、ツイスト(TWIST) S1.
5、糸張力(YARM TENTION)1.5、測定
時間(EVALUTION TIME)1分、測定モー
ドはノーマルおよび1/2イナート(H)で平均偏差率
U%を測定するとともに、波形をチャートに記録する。
測定値は試料の任意の3箇所を測定し、その平均値を用
いる。また、ノーマルチャートから、4%以上の太さ斑
変動ピーク数を測定し、糸長1m当たりのピーク数を算
出する。 (2)強伸度、40%伸長点応力の標準偏差:強伸度は
インストロン引張試験機で測定する。試料長20cm、
引張速度20cm/分でストレスーストレイン曲線を得
て、別に測定した繊度から算出し、繰り返し測定10回
の平均値を用いる。さらに、ここで得られたストレスー
ストレイン曲線から40%伸長点応力を算出し、繰り返
し測定10回における応力の標準偏差を算出する。 (3)二次降伏点応力:ストレスーストレイン曲線で二
次降伏点張力を得て、別に測定した繊度から算出し、繰
り返し測定10回の平均値を用いる。 (4)乾熱収縮率:検尺器でカセ試料を作成し、2時間
放縮、調湿した後、1/10(g/d)の荷重をかけ、
30秒後に試料長を測定してL0 とする。この試料の両
端を自由状態でオーブン型乾熱機にいれ、160℃×2
0分で熱処理する。次いで乾熱処理後の試料をオーブン
より取り出し、室内で2時間放冷、調湿する。この放
冷、調湿試料に再度1/10(g/d)の荷重をかけ、
30秒後に試料長を測定してLとする。乾熱収縮率は、
次式より求める。 乾熱収縮率(%)={(L0 −L)/L0 }×100 測定値は試料の任意の5箇所を測定し、その平均値を用
いる。 (5)交絡数:適当な長さの糸を取り出し、下端に1/
10(g/d)の荷重をかけて垂直につり下げる。つい
で適当な針を糸に突き刺し静かに持ち上げる。針が停止
した距離(cm)を50回測定し、平均値L2 を算出
し、次式より交絡数を求める。
【0031】 交絡数(個/m)=100/(L2 ×2) (6)伸縮復元率:検尺器でカセ試料を作成し、湯(6
0℃)で20分間自由状態で放縮する。脱水し、12時
間以上放置する。次いで、水温25℃の水の入った目盛
り付きの水槽に、荷重は1/10(g/d)に初荷重1
/500(g/d)を加えたものをかけ、水中へ垂下
し、2分後に測定しL3 とする。次に荷重を取り除き、
初荷重のみをかけた状態にし、2分後に測定しL4 とす
る。捲縮率は、次式より求める。
【0032】 伸縮復元率(%)={(L3 −L4 )/L3 }×100 測定値は試料の任意の5箇所を測定し、その平均値を用
いる。
【0033】
【実施例】実施例1 硫酸相対粘度が2.63のナイロン6ポリマーを紡糸温
度260℃で紡糸速度800m/分で溶融紡糸して22
0デニール、24フィラメントのマルチフィラメント未
延伸糸を得た。
【0034】この未延伸糸を、図1に示す延伸装置で2
倍に延伸同時仮撚して、110デニール、24フィラメ
ントのマルチフィラメント太細糸を得た。延伸同時仮撚
条件および得られた太細糸の糸質を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】得られたマルチフィラメント太細糸を、延
伸倍率1.58倍、ヒーター温度170℃、外接摩擦仮
撚装置のディスク表面速度800m/分の加工条件で7
0デニール、24フィラメントの仮撚加工糸を得た。
【0037】この仮撚加工糸の伸縮復元率は33.8%
であった。
【0038】この仮撚加工糸を緯糸に用い、経糸に太細
を有するポリアミド系長繊維糸条110デニール、24
フィラメントを用いて追撚無しで糊付けを行い、ウォー
タージェット織機で製織した。このときの織物組織は平
織、織物密度は経密度110本/2.54cm、緯密度
102本/2.54cmに設定した。
【0039】得られた生機を常法により、精練、プレセ
ットし、液流染色機で酸性染料で染色し、乾燥した。乾
燥後下記成分を含む撥水処理液にパディングした。この
処理液のピックアップは60%であった。ついで、11
0℃で2分間乾燥し、160℃で45秒間熱処理を行っ
た。
【0040】 フッ素系撥水剤 マックスガード EC−400((株)京絹化成製) 60g/L スミテックスレジン M−3(住友化学工業(株)製) 5g/L スミテックスアクセレレータ ACX(住友化学工業(株)製) 1g/L スーパーフレッシュ JB−7200((株)京絹化成製) 8g/L カタリスト WL−2((株)京絹化成製) 1g/L 得られた太細を有するポリアミド長繊維糸条よりなる仮
撚加工糸織物はソフト感がありかつ、ドライ感、サラサ
ラ感および自然な斑感に優れ、かつ初期の撥水度90と
撥水性に優れた織物であった。なおポリアミド系長繊維
織物の優れた織物特性は維持しており、染色堅牢度も実
用に耐えうるものであった。
【0041】比較例1 ナイロン6ポリマーを用いて得られた70デニール、2
4フィラメントのマルチフィラメント糸を延伸倍率1.
05倍、ヒーター温度170℃、外接摩擦仮撚装置のデ
ィスク表面速度800m/分の加工条件で67デニー
ル、24フィラメントの仮撚加工糸を得た。
【0042】この仮撚加工糸の伸縮復元率は27.8%
であった。
【0043】この仮撚加工糸を緯糸に用い、経糸に太細
を有するポリアミド系長繊維糸条110デニール、24
フィラメントを用いて追撚無しで糊付けを行い、ウォー
タージェット織機で製織した。この時の織物組織は平
織、織物密度は経密度110本/2.54cm、緯密度
104本/2.54cmに設定した。
【0044】得られた生機を実施例1と同様の処理剤お
よび方法により、精練、プレセット、染色し、乾燥およ
び撥水処理を行った。
【0045】得られたポリアミド系長繊維糸条からなる
織物は実施例1と比較し、ややソフト感に欠けるものの
優れた織物特性は維持しており、初期の撥水度90と撥
水性に優れた織物であった。しかし、ドライ感やサラサ
ラ感はなく、ぬめり感を有する織物であった。また、織
物表面には自然な斑感はなく、非常に均一であった。
【0046】実施例2 実施例1と同じ方法で紡糸し、延伸同時仮撚して得られ
た70デニール68フィラメント太細糸と、70デニー
ル24フィラメントのナイロンマルチフィラメント糸と
を、延伸倍率1.45倍、1.05倍に延伸し、ヒータ
ー温度170℃、外接摩擦仮撚装置のディスク表面速度
800m/分の加工条件で143デニール92フィラメ
ントの仮撚加工糸を得た。
【0047】この仮撚加工糸の伸縮復元率は29.8%
であった。
【0048】この仮撚加工糸を緯糸に用い、経糸に太細
を有するポリアミド系長繊維糸条110デニール、24
フィラメントを用いて追撚無しで糊付けを行い、ウォー
タージェット織機で製織した。このときの織物組織は平
織、織物密度は経密度110本/2.54cm、緯密度
78本/2.54cmに設定した。
【0049】得られた生機を実施例1と同様の処理剤お
よび方法により、精練、プレセット、染色し、乾燥およ
び撥水処理を行った。
【0050】得られたポリアミド長繊維糸条よりなる織
物は実施例1と同様にソフト感とドライ感、サラサラ感
および自然な斑感に優れ、さらにスパン感とふくらみ感
が付与され、かつ初期の撥水度90と撥水性に優れた織
物であった。なおポリアミド系長繊維織物の優れた織物
特性は維持しており、染色堅牢度も実用に耐えうるもの
であった。
【0051】実施例3 実施例1と同じ方法で延伸同時仮撚して得られた110
デニール、24フィラメント太細糸と、75デニール、
36フィラメントのポリエステルカチオン可染マルチフ
ィラメント糸とを、延伸倍率1.45倍、1.01倍に
延伸し、ヒーター温度170℃、外接摩擦仮撚装置のデ
ィスク表面速度800m/分の加工条件で150デニー
ル、60フィラメントの仮撚加工糸を得た。
【0052】この複合仮撚糸の伸縮復元率は25.7%
であった。
【0053】この複合仮撚糸を緯糸に用い、経糸に太細
を有するポリアミド系長繊維糸条110デニール24フ
ィラメントを用いて追撚無しで糊付けを行い、ウォータ
ージェット織機で製織した。この時の織物組織は平織、
織物密度は経密度110本/2.54cm、緯密度76
本/2.54cmに設定した。
【0054】得られた生機を実施例1と同様の処理剤お
よび方法により、精練、プレセット、液流染色機で酸性
染料、カチオン染料で染色し、乾燥および撥水処理を行
った。
【0055】得られたポリアミド系長繊維糸条よりなる
織物は実施例1と同様にソフト感とドライ感、サラサラ
感および従来にない3色の杢感と自然な斑感に優れ、さ
らにスパン感とふくらみ感が付与され、かつ初期の撥水
度90と撥水性に優れた織物であった。なおポリアミド
系長繊維織物の優れた織物特性は維持しており、染色堅
牢度も実用に耐えうるものであった。
【0056】各実施例、比較例での加工条件、得られた
織物評価結果は、表2、表3のとおりである。
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】
【発明の効果】従来のポリアミド系長繊維織物では得ら
れなかった、ドライ感、サラサラ感および自然な斑感、
ソフト感、複合糸ではさらにふくらみ感やスパン感に優
れ、かつ撥水性に優れた織物を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】未延伸糸を用いて太細糸を製造するための延伸
装置の一例を示した概略図である。
【符号の説明】
1:未延伸糸 2:供給ローラー 3:第1デリベリーローラー 4:流体旋回ノズル 5:第2デリベリーローラー 6:第3デリベリーローラー 7:太細糸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D04B 1/20 D04B 1/20 21/00 21/00 B // D02G 1/16 D02G 1/16 D02J 1/22 D02J 1/22 R (72)発明者 金子 一晃 愛知県中島郡平和町上三宅1−1 東レ・ テキスタイル株式会社内 (72)発明者 塩島 実 愛知県中島郡平和町上三宅1−1 東レ・ テキスタイル株式会社内 Fターム(参考) 4L002 AA06 AA07 AB02 AB04 AC01 AC06 EA06 FA01 4L036 MA05 MA06 MA33 MA39 PA07 PA15 PA41 PA46 RA03 RA04 RA27 UA01 UA07 UA16 4L048 AA21 AA24 AA36 AB07 AB21 AC07 AC10 AC11 BA01 CA04 CA12 DA01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】太細を有するポリアミド系長繊維糸条をす
    べてか一部に含む仮撚加工糸であって、該糸条は仮撚に
    よる捲縮が付与されており、その伸縮復元率が15%以
    上であることを特徴とする仮撚加工糸。
  2. 【請求項2】ポリアミド系長繊維糸条とからなる請求項
    1記載の仮撚加工糸。
  3. 【請求項3】ポリエステル系長繊維糸条とからなる請求
    項1記載の仮撚加工糸。
  4. 【請求項4】請求項3記載のポリエステル系長繊維糸条
    が、カチオン染料可染糸であることを特徴とする仮撚加
    工糸。
  5. 【請求項5】太細を有するポリアミド系長繊維糸条は、
    長さ方向の太さムラがウースタノーマルU%で5〜20
    %で、試料長20cmでのストレス−ストレイン曲線の
    40%伸長点応力の標準偏差が0.3g/d以下である
    ことを特徴とする請求項1記載の仮撚加工糸。
  6. 【請求項6】太細を有するポリアミド系長繊維糸条は、
    ウースタノーマルU%のチャートで、4%以上の太さ変
    動ピーク数が10個/m(糸長)以上であることを特徴
    とする請求項1記載の仮撚加工糸。
  7. 【請求項7】太細を有するポリアミド系長繊維糸条は、
    ウースタU%において、1/2イナート(H値)とノー
    マル(N値)の関係がH/N≦0.8であることを特徴
    とする請求項1記載の仮撚加工糸。
  8. 【請求項8】太細を有するポリアミド系長繊維糸条は、
    ポリアミド系マルチフィラメントの試料長20cmでの
    ストレス−ストレイン曲線で、二次降伏点応力が0.6
    g/d以上であり、かつ破断伸度が60〜200%であ
    ることを特徴とする請求項1記載の仮撚加工糸。
  9. 【請求項9】太細を有するポリアミド系長繊維糸条は、
    160℃乾熱収縮率が、10%以下であることを特徴と
    する請求項1記載の仮撚加工糸。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれかに記載の仮撚加
    工糸を経糸および/または緯糸に使用してなることを特
    徴とする織物。
  11. 【請求項11】請求項1〜9いずれかに記載の仮撚加工
    糸を使用してなることを特徴とする編物。
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