JP7007148B2 - 仮撚加工糸および織編物 - Google Patents
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Description
・K1=t×D1/2
〔式中、tは仮撚り数(回/m)、Dは繊度(dtex)を表す。〕
ヒーター温度に関しては、第1ヒーターFは上記複合捲縮糸の染色の色差バラツキが少なくなる温度に設定し、第2ヒーターJは本発明の仮撚加工糸の伸縮復元率が15%以下になるように適宜調節する。ヒーターは、接触ヒーターでも、非接触ヒーターでもよく、公知の手段が用いられる。
・ソフト感の評価について、熟練者によって次の4段階判定法で評価し、◎、○、△および×で表示した。
◎:手で触った際のソフト感を特に強く感じる風合い。
○:手で触った際のソフト感を感じる風合い。
△:手で触った際のソフト感を少し感じる風合い。
×:手で触った際のソフト感を感じない風合い。
◎:手で触った際のドライ感を特に強く感じる風合い。
○:手で触った際のドライ感を感じる風合い。
△:手で触った際のドライ感を少し感じる風合い。
×:手で触った際のドライ感を感じない風合い。
織物の外観の評価について、2m離れたところから、熟練者が杢感を認識できるか、次の2段階判定法で評価した。
○:ナチュラルな杢感が認識できる。
×:色差が認識できない、もしくは欠点やパターン異常により、杢感が認識できない。
-:糸条の構成上、杢にならない。
0.4413cN/dtexで緊張処理した糸条を沸騰水処理後、乾熱処理した糸条に、1.77×10-3cN/dtexの荷重をかけ、その状態での糸条形態を株式会社キーエンス社製デジタルマイクロスコープVHX-500によって観察し、仮撚加工糸の太さ(mm)を測定する。測定は、糸条の長さ方向に開繊部と集束部毎に測定し、開繊部と集束部のそれぞれの中央部20か所を測定する。測定した数値の最大値から順番に大きい数値を3点および最小値から順番に小さい数値を3点除外した14か所の平均値を用いて、次式によって算出する。
・膨らみ係数比=染色後(開繊部の太さの平均値(mm)/集束部の太さの平均値(mm))/染色前(開繊部の太さの平均値(mm)/集束部の太さの平均値(mm))。
JIS L 1013:2010 化学繊維フィラメント糸試験方法8.12により伸縮復元率を測定した。測定前の前処理として、かせ状にした測定試料をガーゼに包んだまま、ポリエステルの場合、90℃、ナイロンの場合、60℃、ポリプロピレンの場合、70℃の温度で20分間の温水処理を行い、室温20℃で自然乾燥させた。約12時間後、8.12により伸縮復元率を測定した。
糸状約120cmの片方の糸端を固定して、垂直に吊す。固定していない糸端に1.77×10-3cN/dtexの荷重をかけ、任意に1mの両端に黒インキで印をつける。その後、0.4413cN/dtexの荷重に付け替え、1分間放置する。その後、0.4413cN/dtexの荷重を外し、1分間放置する。1.77×10-3cN/dtexの荷重に付け替えて、黒インキで印をつけた間の収束部と開繊部の数を数える。それぞれの個数を0.4413cN/dtex緊張後の収束部の数(個/m)、0.4413cN/dtex緊張後の開繊部の数(個/m)とする。また、収束部と開繊部の長さを測定し、平均値をそれぞれ、収束部の平均長さ(mm)、開繊部の平均長さ(mm)とする。
少なくとも2種類の熱可塑性マルチフィラメントからなる複合加工糸である場合は、次の方法で糸長差を測定した。
・糸長差(%)={(L2-L1)/L1}×100。
◎:製織工程または編成行程において、不具合発生が極めて少なく、加工安定性が良く、量産性に優れる。
○:製織工程または編成行程において、不具合が若干発生するが、量産可能なレベル。
(◎にくらべ、製織スピード、編成スピードを遅くする必要があり、生産効率がやや低下するが、量産性に大きな問題なし。)
×:製織工程または編成行程において、不具合が多く発生し、加工安定性がなく、量産性に乏しい。この後加工工程加工性の評価においては、◎と○を合格とした。
167dtex-36フィラメントのポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸を、図2に示した装置を用いて延伸仮撚加工し巻取った。加工条件としては、第1ヒーター温度170℃と、第2ヒーター温度190℃で熱処理を施し、フリクション方式仮撚装置を用いて1.68倍に仮撚延伸を行い、整流交絡ノズルを用いて加工圧0.3Mpaで交絡を付与し、100dtex-36フィラメントの仮撚加工糸を得た。仮撚加工性は良好であった。この仮撚加工糸は、開繊部では捲縮が発現し、収束部では実質的に捲縮が発現はなかった。また、伸縮復元率が11%で、緊張処理後の開繊部と収束部の数はそれぞれ112個/mであり、開繊部と収束部の平均長さはそれぞれ5.9mmと3.0mmであった。この仮撚加工糸に撚糸加工を施さずに、タテ糸およびヨコ糸に使用し、織密度タテ112本/インチ×ヨコ108本/インチで織組織:平織で製織した。次いで、分散染料による染色加工を行なった。後加工工程の加工性は良好であった。膨らみ係数比は3.0であり、得られた織物は、ソフトでふくらみ感を有し、かつドライ感も合わせ持つ織物であった。結果を表1に示す。
130dtex-36フィラメントのポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸と90dtex-36フィラメントのポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸とを、図2に示した装置を用いて同時引き揃え延伸仮撚加工し巻取った。加工条件としては、第1ヒーター温度170℃と、第2ヒーター温度185℃で熱処理を施し、フリクション方式仮撚装置を用いて1.68倍と、1.57倍にそれぞれ仮撚延伸を行い、整流交絡ノズルを用いて加工圧0.3Mpaで交絡を付与し、135dtex-72フィラメントの仮撚加工糸を得た。仮撚加工性は良好であった。この仮撚加工糸は、開繊部では捲縮が発現し、収束部では実質的に捲縮が発現はなかった。また、伸縮復元率が14%で、緊張処理後の開繊部と収束部の数は95個/mで、開繊部と収束部の平均長さはそれぞれ6.8mmと3.7mmで、糸長差は1.0%であった。この仮撚加工糸に撚糸加工を施さずに、織密度タテ97本/インチ×ヨコ93本/インチで織組織:平織で製織した。次いで、分散染料による染色加工を行なった。後加工工程の加工性は良好であった。膨らみ係数比は7.5であり、得られた織物は、ソフトでふくらみ感を有し、かつドライ感に優れる織物であった。結果を表1に示す。
180dtex-48フィラメントのポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸と20dtex-10フィラメントのカチオン染料可染性のポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸とを、図2に示した装置を用いて同時引き揃え延伸仮撚加工し巻取った。加工条件としては、第1ヒーター温度165℃と、第2ヒーター温度185℃で熱処理を施し、フリクション方式仮撚装置を用いてポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸を1.70倍、カチオン染料に可染性のポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸を1.50倍にそれぞれ仮撚延伸を行い、整流交絡ノズルを用いて加工圧0.25Mpaで交絡を付与し、120dtex-58フィラメントの仮撚複合加工糸を得た。仮撚加工性は良好であった。この仮撚加工糸は、開繊部では捲縮が発現し、収束部では実質的に捲縮が発現はなかった。また、伸縮復元率が11%で、緊張処理後の開繊部と収束部の数は86個/mで、開繊部と収束部の平均長さはそれぞれ7.3mmと4.3mmで、糸長差は0%であった。この仮撚加工糸に撚糸加工を施さずに、織密度タテ103本/インチ×ヨコ99本/インチで織組織:平織で製織した。次いで、カチオン染料による染色加工を行なった。後加工工程の加工性は良好であった。膨らみ係数比は5.0であり、得られた織物は、ソフトでふくらみ感を有し、かつドライ感を有する織物であったが、杢感は杢として認識できなかった。結果を表1に示す。
180dtex-48フィラメントのポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸と22dtex-10フィラメントのカチオン染料可染性のポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸とを、図2に示した装置を用いて同時引き揃え延伸仮撚加工し巻取った。加工条件としては、第1ヒーター温度165℃と、第2ヒーター温度185℃で熱処理を施し、フリクション方式仮撚装置を用いてポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸を1.71倍、カチオン染料に可染性のポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸を1.50倍にそれぞれ仮撚延伸を行い、整流交絡ノズルを用いて加工圧0.25Mpaで交絡を付与し、120dtex-58フィラメントの仮撚複合加工糸を得た。仮撚加工性は良好であった。この仮撚加工糸は、開繊部では捲縮が発現し、収束部では実質的に捲縮が発現はなかった。また、伸縮復元率が12%で、緊張処理後の開繊部と収束部の数は85個/mで、開繊部と収束部の平均長さはそれぞれ7.5mmと4.3mmで、糸長差は0%であった。この仮撚複合加工糸に撚糸加工を施さずに、織密度タテ103本/インチ×ヨコ99本/インチで織組織:平織で製織した。次いで、カチオン染料と分散染料による染色加工を行なった。後加工工程の加工性は良好であった。膨らみ係数比は5.0であり、得られた織物は、ナチュラルで流れるような杢感と、特にソフトでふくらみ感を有し、かつドライ感を有する織物であった。結果を表1に示す。
90dtex-24フィラメントのポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸と90dtex-36フィラメントのカチオン染料可染性のポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸とを、図2に示した装置を用いて同時引き揃え延伸仮撚加工し巻取った。加工条件としては、第1ヒーター温度165℃と、第2ヒーター温度185℃で熱処理を施し、フリクション方式仮撚装置を用いてポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸を1.52倍、カチオン染料に可染性のポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸を1.49倍にそれぞれ仮撚延伸を行い、整流交絡ノズルを用いて加工圧0.25Mpaで交絡を付与し、120dtex-60フィラメントの仮撚複合加工糸を得た。仮撚加工性は良好であった。この仮撚加工糸は、開繊部では捲縮が発現し、収束部では実質的に捲縮が発現はなかった。また、伸縮復元率が12%で、緊張処理後の開繊部と収束部の数は90個/mで、開繊部と収束部の平均長さはそれぞれ6.9mmと4.2mmで、糸長差は0%であった。この仮撚複合加工糸に撚糸加工を施さずに、織密度タテ103本/インチ×ヨコ99本/インチで織組織:平織で製織した。ついで、カチオン染料による染色加工を行なった。後加工工程の加工性は良好であった。膨らみ係数比は5.0であり、得られた織物は、ナチュラルで流れるような杢感と、特にソフトでふくらみ感を有し、かつドライ感を有する織物であった。結果を表1に示す。
ポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸を1.45倍、カチオン染料に可染性のポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸を1.53倍にそれぞれ仮撚延伸したこと以外は、実施例5と同じ仮撚加工を実施した。得られた仮撚複合加工糸は、開繊部では捲縮が発現し、収束部では実質的に捲縮が発現はなかった。また、伸縮復元率が12%で、緊張処理後の開繊部と収束部の数は90個/mで、開繊部と収束部の平均長さはそれぞれ6.8mと4.3mmで、糸長差は4%であった。この仮撚加工糸に、実施例5と同様の後加工を実施した。後加工工程の加工性は開繊部にネップがみられるため、タテ糸の開口不良が発生し、製織性が若干悪かったので、製織スピードを遅くした。膨らみ係数比は5.0であり、得られた織物は、ナチュラルで流れるような杢感と、特にソフトでふくらみ感を有するが、ドライ感は少し感じる程度の織物であった。結果を表1に示す。
22dtex-6フィラメントのポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸と180dtex-72フィラメントのカチオン染料可染性のポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸とを、図2に示した装置を用いて同時引き揃え延伸仮撚加工し巻取った。加工条件としては、第1ヒーター温度165℃と、第2ヒーター温度185℃で熱処理を施し、フリクション方式仮撚装置を用いてポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸を1.60倍、カチオン染料に可染性のポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸を1.68倍にそれぞれ仮撚延伸を行い、整流交絡ノズルを用いて加工圧0.25Mpaで交絡を付与し、120dtex-78フィラメントの仮撚複合加工糸を得た。仮撚加工性は良好であった。この仮撚加工糸は、開繊部では捲縮が発現し、収束部では実質的に捲縮が発現はなかった。また、伸縮復元率が12%で、緊張処理後の開繊部と収束部の数は88個/mで、開繊部と収束部の平均長さはそれぞれ7.0mmと4.4mmで、糸長差は0%であった。この仮撚複合加工糸に撚糸加工を施さずに、織密度タテ103本/インチ×ヨコ99本/インチで織組織:平織で製織した。次いで、カチオン染料と分散染料による染色加工を行なった。後加工工程の加工性は良好であった。膨らみ係数比は5.0であり、得られた織物は、ナチュラルで流れるような杢感と、特にソフトでふくらみ感を有し、かつドライ感を有する織物であった。結果を表2に示す。
22dtex-6フィラメントのポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸と180dtex-72フィラメントのカチオン染料可染性のポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸とを、図2に示した装置を用いて同時引き揃え延伸仮撚加工し巻取った。加工条件としては、第1ヒーター温度165℃と、第2ヒーター温度185℃で熱処理を施し、フリクション方式仮撚装置を用いてポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸を1.61倍、カチオン染料に可染性のポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸を1.68倍にそれぞれ仮撚延伸を行い、整流交絡ノズルを用いて加工圧0.25Mpaで交絡を付与し、120dtex-78フィラメントの仮撚複合加工糸を得た。仮撚加工性は良好であった。この仮撚加工糸は、開繊部では捲縮が発現し、収束部では実質的に捲縮が発現はなかった。また、伸縮復元率が13%で、緊張処理後の開繊部と収束部の数は89個/mで、開繊部と収束部の平均長さはそれぞれ6.9mmと4.4mmで、糸長差は0%であった。この仮撚複合加工糸に撚糸加工を施さずに、織密度タテ103本/インチ×ヨコ99本/インチで織組織:平織で製織した。次いで、カチオン染料と分散染料による染色加工を行なった。後加工工程のカチオン可染糸の質量比が91%と高いので、強度が若干弱いため、タテ糸切れが発生したので製織スピードを遅くした。膨らみ係数比は5.0であり、得られた織物は、ソフトでふくらみ感を有し、かつドライ感を有する織物であったが、杢感は杢として認識できなかった。結果を表2に示す。
140dtex-36フィラメントのポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸と130dtex-36フィラメントのカチオン染料可染性ポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸とを、図3に示した装置を用いて同時引き揃え延伸仮撚加工し巻取った。加工条件としては、第1ヒーター温度165℃と、第2ヒーター温度185℃で熱処理を施し、ベルトニップ方式仮撚装置を用いてポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸を1.65倍、カチオン染料に可染性のポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸を1.53倍にそれぞれ仮撚延伸を行い、整流交絡ノズルを用いて加工圧0.4Mpaで交絡を付与し、170dtex-72フィラメントの仮撚複合加工糸を得た。仮撚加工性は良好であった。この仮撚加工糸は、開繊部では捲縮が発現し、収束部では実質的に捲縮が発現はなかった。また、伸縮復元率が10%で、緊張処理後の開繊部と収束部の数は198個/mで、開繊部と収束部の平均長さはそれぞれ3.0mmと2.1mmで、糸長差は3%であった。この仮撚加工糸に撚糸加工を施さずに、織密度タテ86本/インチ×ヨコ83本/インチで織組織:平織で製織した。次いで、カチオン染料、分散染料による染色加工を行なった。後加工工程の加工性は良好であった。膨らみ係数比は1.3であり、得られた織物は、ナチュラルで流れるような杢感と、ソフトでふくらみ感を有し、かつドライ感に優れる織物であった。結果を表2に示す。
第2ヒーター温度190℃とした以外実施例9と同じ仮撚加工を実施した。仮撚加工性は良好であった。得られた仮撚加工糸は、開繊部では捲縮が発現し、収束部では実質的に捲縮が発現はなかった。また、伸縮復元率が9%で、緊張処理後の開繊部と収束部の数は198個/mで、開繊部と収束部の平均長さはそれぞれ3.0mと2.1mmで、糸長差は3%であった。この仮撚加工糸に撚糸加工を施さずに、織密度タテ86本/インチ×ヨコ83本/インチで織組織:平織で製織した。次いで、カチオン染料による染色加工を行なった。後加工工程の加工性は良好であった。膨らみ係数比は1.2であり、得られた織物は、ナチュラルで流れるような杢感で、ドライ感に優れる織物であったが、ソフト感は少し感じる程度の織物であった。結果を表2に示す。
90dtex-24フィラメントのポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸と90dtex-36フィラメントのカチオン染料可染性のポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸とを、図4に示した装置を用いて同時引き揃え延伸仮撚加工し巻取った。加工条件として、ポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸と、カチオン染料に可染性のポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸を、整流交絡ノズルを用いて加工圧0.35Mpaで交絡を付与し、第1ヒーター温度165℃と、第2ヒーター温度185℃で熱処理を施し、フリクション方式仮撚装置を用いて1.52倍に同時に仮撚延伸を行い、110dtex-60フィラメントの仮撚複合加工糸を得た。仮撚加工性は良好であった。この仮撚加工糸は、開繊部では捲縮が発現し、収束部では実質的に捲縮が発現はなかった。また、伸縮復元率が13%で、緊張処理後の開繊部と収束部の数は85個/mで、開繊部と収束部の平均長さはそれぞれ7.5mmと4.5mmで、糸長差は1%であった。この仮撚複合加工糸に、実施例5と同様の後加工を実施した。後加工工程の加工性は良好であった。膨らみ係数比は5.0であり、得られた織物は、ナチュラルで流れるような杢感と、特にソフトでふくらみ感を有し、かつドライ感を有する織物であった。結果を表2に示す。
実施例5で得られた仮撚加工糸に撚糸加工を施さずに、28ゲージ30インチの丸編機でフライス組織を編成した。次いで、カチオン染料による染色加工を行なった。後加工工程の加工性は良好であった。膨らみ係数比は5.0であり、得られた編物は、ナチュラルな杢感と、特にソフトでふくらみ感を有し、かつドライ感を有する編物であった。結果を表2に示す。
第2ヒーター温度を170℃で熱処理を施し以外は、実施例1と同じ仮撚加工を実施した。仮撚加工性は良好であった。得られた仮撚加工糸は、開繊部では捲縮が発現し、収束部では実質的に捲縮が発現はなかった。また、伸縮復元率が16%で、緊張処理後の開繊部と収束部の数は112個/mで、開繊部と収束部の平均長さはそれぞれ6.1mmと2.8mmであった。この仮撚加工糸に、実施例1と同じ後加工を実施した。膨らみ係数比は5.5であり、得られた織物は、ソフトでふくらみ感を有するものの、ドライ感に乏しい織物であった。結果を表3に示す。
第2ヒーターを使用しなかったこと以外は、実施例2と同じ仮撚加工を実施した。仮撚加工性は良好であった。得られた仮撚複合加工糸は、開繊部では捲縮が発現し、収束部では実質的に捲縮が発現はなかった。また、伸縮復元率が22%で、緊張処理後の開繊部と収束部の数は93個/mで、開繊部と収束部の平均長さはそれぞれ7.9mmと2.9mmで、糸長差は1%であった。この仮撚加工糸に、実施例2と同じ後加工を実施した。膨らみ係数比は10であり、得られた織物は、ソフトでふくらみ感を有するものの、ふかつきが大きく、ドライ感に乏しい織物であった。結果を表3に示す。
整流交絡ノズルの加工圧を0.1Mpaとしたこと以外は、実施例9と同じ加工を実施した。仮撚加工性は良好であった。得られた仮撚加工糸は、開繊部では捲縮が発現し、収束部では実質的に捲縮が発現はなかった。また、伸縮復元率が10%で、緊張処理後の開繊部と収束部の数は75個/mで、開繊部と収束部の平均長さはそれぞれ10.1mmと3.2mmで、糸長差は3%であった。この仮撚加工糸に実施例9と同じ後加工を実施した。後加工工程の加工性は、チーズパッケージからの仮撚加工糸の解舒性が悪く糸切れが発生した。また、タテ糸の開口不良も発生し、製織性が悪かった。膨らみ係数比は1.5であり、得られた織物は、ナチュラルな杢感で、ソフトでふくらみ感に優れるものの、ドライ感に乏しい織物であった。結果を表3に示す。
整流交絡ノズルの加工圧を0.5Mpaとしたこと以外は、実施例9と同じ加工を実施した。仮撚加工性は良好であった。得られた仮撚加工糸は、開繊部では捲縮が発現し、収束部では実質的に捲縮が発現はなかった。また、伸縮復元率が10%で、緊張処理後の開繊部と収束部の数は202個/mで、開繊部と収束部の平均長さはそれぞれ2.5mmと2.5mmで、糸長差は3%であった。この仮撚加工糸に実施例9と同じ後加工を実施した。膨らみ係数比は1.5であり、得られた織物は、ナチュラルな杢感で、特にドライ感に優れる織物であったが、硬い風合いでソフト感を感じない織物であった。結果を表3に示す。
2:収束部
A:供給糸
B:供給糸
C:ローラー
D:ローラー
E:ガイド
F:第1ヒーター
G:仮撚り装置
H:デリベリーローラー
J:第1ヒーター
K:ローラー
L:流体ノズル
M:ローラー
N:巻き取りローラー
P:紙管
Q:仮撚加工糸
R:ローラー0
Claims (5)
- 糸条の長手方向に開繊部と収束部が交互に形成されてなる仮撚加工糸であり、前記開繊部では捲縮が発現し、前記収束部では実質的に捲縮が発現しておらず、伸縮復元率が15%以下であり、かつ0.4413cN/dtexで緊張処理後の収束部の数が80~200個/mであり、膨らみ係数比が、1.3以上8.0以下であることを特徴とする仮撚加工糸。
- 1種類の熱可塑性マルチフィラメント、あるいは少なくとも2種類の熱可塑性マルチフィラメントからなる複合加工糸であることを特徴とする請求項1記載の仮撚加工糸。
- 少なくとも2種類の熱可塑性マルチフィラメントからなる複合加工糸であって、異なる種類の熱可塑性マルチフィラメントの糸長差が3%以下であることを特徴とする請求項2記載の仮撚加工糸。
- 少なくとも2種類の熱可塑性マルチフィラメントからなる複合加工糸であって、そのうち1種類はカチオン染料可染糸条であり、前記カチオン染料可染糸条を10~90質量%含むことを特徴とする請求項2または3記載の仮撚加工糸。
- 請求項1~4のいずれかに記載の仮撚加工糸を、一部または全部に用いてなることを特徴とする織編物。
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