JP2002114792A - [18]アヌレン系化合物およびそれを用いた光情報記録媒体 - Google Patents

[18]アヌレン系化合物およびそれを用いた光情報記録媒体

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JP2002114792A
JP2002114792A JP2000304882A JP2000304882A JP2002114792A JP 2002114792 A JP2002114792 A JP 2002114792A JP 2000304882 A JP2000304882 A JP 2000304882A JP 2000304882 A JP2000304882 A JP 2000304882A JP 2002114792 A JP2002114792 A JP 2002114792A
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JP2000304882A
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English (en)
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Terumasa Kondou
輝優 近藤
Yoshiyuki Nagataki
義幸 長瀧
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Hitachi Maxell Ltd
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 新規[18]アヌレン系化合物およびそれを用
いた波長350〜500nmのレーザーで良好な記録、
再生に適した光情報記録媒体を提供する。 【解決手段】 下記一般式で示される[18]アヌレン系化
合物を含有する光情報記録媒体。 (式中、X1 〜X3は各々独立に酸素原子、イオウ原
子、セレン原子、イミノ基を表わし、R1 〜R6はそれ
ぞれ水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボ
キシル基、アルコキシカルボニル基、あるいはアルキル
基を表わし、R7 〜R12 は各々独立に水素原子、ハロ
ゲン原子、ヒドロキシル基、ホルミル基、カルボキシル
基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、スルホン酸基、ア
ルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ヒドロキシア
ルキル基、カルボキシルアルキル基、アルキルカルボニ
ル基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニルオ
キシ基を表わし、R1 〜R12 のうち隣接する置換基ど
うしが結合して環状を形成してもよい。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な[18]アヌ
レン系化合物およびそれを記録層に含有し、青色レーザ
ービームにより情報を記録、再生できる光情報記録媒体
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から光を用いて、情報を記録し、再
生する光情報記録媒体において、有機色素材料などから
なる色素層が記録層として設けられた光ディスクが知ら
れている。この光ディスクの中でも最近広く普及してい
るものに、書き込み型コンパクトディスク(CD−R)
がある。このCD−Rは、透明基板のプリフォーマット
パターン形成面に色素を含む記録層、金属反射層、保護
層を順次積層してなり、記録層にレーザー光を吸収させ
て熱に変換し、その熱によって情報を記録するものであ
る。
【0003】近年CD−Rの普及が大幅に増加し、より
一層の高密度化が要望されている。このため記録に用い
るレーザー光を青色光領域(370〜500nm)にま
で短波長化することが検討されている。このような青色
レーザーを使用する光情報記録媒体の記録層に使用する
色素材料として特開平8-127174号公報,特開平11-58955
号公報にポルフィリン系化合物、特開平11-334204号公
報にアゾ系化合物、特開平11-334206号公報にジシアノ
ビニルフェニル系化合物を使用することがそれぞれ提案
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし,現在提案され
ているものは、有機溶媒に対する溶解度が低い点や反射
率が低い点で光情報記録媒体としての記録再生特性に問
題を有している。
【0005】本発明の目的は、この問題点を解決する光
情報記録媒体などに好適な色素材料として新規な[18]
アヌレン系化合物を提供し,また,その化合物を記録層
に使用することにより、青色レーザーによる記録および
再生に対応できる光情報記録媒体を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、下記の一般式で示される[18]アヌレン系化
合物を用いることを特徴とするものである。
【0007】一般式
【化1】 (式中、X1 〜X3は各々独立に酸素原子、イオウ原
子、セレン原子、イミノ基を表わし、R1〜R6はそれぞ
れ水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキ
シル基、アルコキシカルボニル基、あるいはアルキル基
を表わし、R7 〜R 12 は各々独立に水素原子、ハロゲ
ン原子、ヒドロキシル基、ホルミル基、カルボキシル
基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、スルホン酸基、ア
ルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ヒドロキシア
ルキル基、カルボキシルアルキル基、アルキルカルボニ
ル基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニルオ
キシ基を表わし、R1 〜R12 のうち隣接する置換基ど
うしが結合して環状を形成してもよい。)
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係る[18]アヌレン系化
合物は、下記の一般式を有している。 一般式
【化1】 この一般式中のX1 〜X3としてはそれぞれ独立して、
酸素原子、イオウ原子、セレン原子、イミノ基が挙げら
れる。
【0009】前記一般式中のR1 〜R6は、それぞれ独
立して水素原子;ハロゲン原子;ヒドロキシル基;カル
ボキシル基;メトキシカルボニル基、トリフルオロメト
キシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n-プロポキ
シカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n-ブト
キシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、sec-
ブトキシカルボニル基、n-ペンチルオキシカルボニル
基、n-ヘキシルオキシカルボニル基等の置換されていて
もよい炭素数2〜21の直鎖または分岐のアルコキシカ
ルボニル基;あるいはメチル基、エチル基、n-プロピル
基、イソプロピル基、n-ブチル基、tert-ブチル基、sec
-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基等の炭素数1
〜20の直鎖または分岐のアルキル基が挙げられる。
【0010】前記一般式中のR7 〜R12 はそれぞれ独
立して水素原子;ハロゲン原子;ヒドロキシル基;ホル
ミル基;カルボキシル基;シアノ基;ニトロ基;アミノ
基;スルホン酸基;あるいはメチル基、エチル基、n-プ
ロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、tert-ブチル
基、sec-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基等の炭
素数1〜20の直鎖または分岐のアルキル基;ビニル
基、プロペニル基、ベテニル基、ペンテニル基、ヘキセ
ニル基等の1〜20の直鎖または分岐のアルケニル基;
メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポ
キシ基、n-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、エトキシカ
ルボニルプロポキシ基、sec-ブトキシ基、n-ペンチルオ
キシ基、n-ヘキシルオキシ基、n-ヘプチルオキシ基等の
置換されていてもよい炭素数1〜20の直鎖または分岐
のアルコキシ基;ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチ
ル基等の炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基;ベン
ゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、チオフェン
環、フラン環、ピロール環、ピラゾール環、ピリジン
環、ピラン環等の炭素数6〜12の芳香環または複素
環;カルボキシルメチル基等のカルボキシルアルキル
基;メトキシカルボニル基、トリフルオロメトキシカル
ボニル基、エトキシカルボニル基、n-プロポキシカルボ
ニル基、イソプロポキシカルボニル基、n-ブトキシカル
ボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、sec-ブトキシ
カルボニル基、n-ペンチルオキシカルボニル基、n-ヘキ
シルオキシカルボニル基等の置換されていてもよい炭素
数2〜21の直鎖または分岐のアルコキシカルボニル
基;メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキ
シ基、n-プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカ
ルボニルオキシ基、n-ブチルカルボニルオキシ基、sec-
ブチルカルボニルオキシ基、tert-ブチルカルボニルオ
キシ基、n-ペンチルカルボニルオキシ基等の置換されて
いてもよい炭素数2〜21の直鎖または分岐のアルキル
カルボニルオキシ基;メトキシカルボニルメチル基、メ
トキシカルボニルエチル基、エトキシカルボニルメチル
基、エトキシカルボニルエチル基、n-プロポキシカルボ
ニルエチル基、n-プロポキシカルボニルプロピル基、イ
ソプロポキシカルボニルメチル基、イソプロポキシカル
ボニルエチル基等の炭素数3〜22の直鎖または分岐の
アルコキシカルボニルアルキル基が挙げられる。また、
1 〜R12 のうち隣接する置換基どうしが結合して環
状を形成してもよい。
【0011】本発明の[18]アヌレン系化合物としては、
具体的には以下の構造式のものが挙げられる。
【0012】
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】 本発明の短波長記録用光情報記録媒体は、基板上に[1
8]アヌレン系化合物を含む記録層を形成したものであ
る。以下、光情報記録媒体について詳しく説明する。
【0013】図1と図2は本発明の実施形態に係る光情
報記録媒体の一部断面図である。これらの図において1
は基板、2は記録層、3は反射層であり、図1の光情報
記録媒体は透明な基板1側からレーザー光を照射し、図
2の光情報記録媒体は記録層2側からレーザー光を照射
して情報の記録、再生を行なう。
【0014】前記基板1としては、使用するレーザー光
に対して、ガラスや種々のプラスチックが用いられる。
プラスチックとしては、ポリカーボネート樹脂、アクリ
ル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロ
ピレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスチレン樹脂、エポ
キシ樹脂等が挙げられるが、高生産性、コスト、耐吸湿
性の点から射出成型ポリカーボネート樹脂基板が特に好
ましい。
【0015】基板1の形状は円盤状、カード状等で良
い。基板1の表面には記録位置を表わすグルーブ及び/
又はピットを有する。また、情報を示すようなピットを
設けても良い。このようなグルーブやピットは、基板1
の成形時に付与するのが好ましいが、基板1上に紫外線
硬化樹脂層を設けて付与することもできる。更に必要に
応じて基板1上に下引き層を設けても良い。
【0016】記録層2としては、前記[18]アヌレン系
化合物を単独で用いても、記録特性などの改善のために
他の色素と混合してもよい。
【0017】記録層2を設ける方法としては、真空蒸着
法、スパッタリング法、ドクターブレード法、キャスト
法、スピンコート法、浸漬法等一般に行われている薄膜
形成法で形成する事ができるが、量産性、コスト面から
スピンコート法が好ましい。スピンコート法による形成
の場合、スピンコートの後、加熱あるいは溶媒蒸気にあ
てる等の処理を行っても良い。
【0018】ドクターブレード法、キャスト法、スピン
コート法、浸漬法等の塗布方法により記録層を形成する
場合の塗布溶媒としては、基板を侵さない溶媒であれば
特に限定されない。例えば、テトラフルオロプロパノー
ル、オクタフルオロペンタノール、ヘキサフルオロブタ
ノール等のパーフルオロアルキルアルコール系溶媒、ジ
アセトンアルコール、3−ヒドロキシ−2−ブタノン等
のケトンアルコール系溶媒、メチルセロソルブ、エチル
セロソルブ等のセロソルブ系溶媒、n−ヘキサン、n−ヘ
プタン等の炭化水素系溶媒、シクロヘキサン、メチルシ
クロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジメチルシクロ
ヘキサン、n−ブチルシクロヘキサン、t−ブチルシクロ
ヘキサン、シクロオクタン等の炭化水素系溶媒、ジイソ
プロピルエーテル、ジブチルエーテル等のエーテル系溶
媒、乳酸メチル、乳酸エチル、イソ酪酸メチル等のヒド
ロキシルエステル系溶媒などが挙げられる。
【0019】必要に応じてバインダー、レベリング剤、
消泡剤などを使用しても良い。バインダーとしてはポリ
ビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ケトン樹
脂、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ポリビニルブ
チラール、ポリカーボネート等が用いられる。
【0020】記録層2の安定性や耐光性の向上のため
に、一重項酸素クエンチャー、紫外線吸収剤等を含有し
ても良い。一重項酸素クエンチャーとしては、遷移含金
属アゾ化合物(例えばアセチルアセトナートキレート、
ビスフェニルジチオール、サリチルアルデヒドオキシ
ム、ビスジチオ−α−ジケトン等)が挙げられる。
【0021】図1の光情報記録媒体の場合、記録層2上
に直接にあるいは他の層を介して反射層3を設ける。反
射層3としては金、銀、アルミニウム、銅、白金等の金
属やこれらの金属を含む合金が用いられるが、反射率や
耐久性の点から銀または銀を主成分とする合金が好まし
い。
【0022】成膜方法としては、例えばスパッタリング
法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等が挙げられ
る。反射率、変調度等の特性を改善するために、記録層
と反射層との間に光干渉層を設けても良い。光干渉層を
形成する材料としては、無機誘電体、ポリマー等が挙げ
られる。
【0023】本発明においては、記録媒体の強度や機械
特性を向上させるために、接着剤を用いて2枚の基板を
貼り合わせても良い。その際、反射層上に保護層を形成
しても良いし、保護層を形成しないで貼り合わせても良
い。保護層としては記録層、反射層を保護できる層であ
ればよく、例えば紫外線硬化樹脂、シリコーン系樹脂等
によって形成される。貼り合わせに使用される接着剤と
しては、紫外線硬化樹脂、ホットメルト接着剤等が使用
される。この時、貼り合わせる基板の両方に記録層を設
けても良いし、片側だけでも良い。
【0024】前記のようにして得られた光情報記録媒体
への記録は、記録媒体の両面または片面に設けた記録層
にレーザー光を照射することにより行う。レーザー光の
照射された部分には、レーザー光エネルギーの吸収によ
る、分解、発熱、溶融等の記録層の熱的変形が起こる。
記録された情報の再生は、レーザー光により、熱的変形
が起きている部分と起きていない部分の反射率の差を読
み取ることにより行う。レーザー光は、高密度記録のた
め波長は短いほど好ましいが、記録層の吸光度から波長
370〜500nmのものが好ましい。波長370〜5
00nmのレーザー光の代表例としては、中心波長41
0nm付近の高出力半導体レーザー等が挙げられる。
【0025】以下、本発明を実施例とともに具体的に説
明するが、かかる実施例はその要旨を超えない限り、本
発明を限定するものではない。
【0026】(実施例1)
【化10】 前記化合物(A1) (3.0g)、化合物(A2) (4.
86g)、無水酢酸 (25ml) およびトリエチルアミン
(15ml) を室温で1時間攪拌した後、濃塩酸を加え
ると7.0gの化合物(a)が得られる。MS分析によ
り分子イオンピークM+=534を確認した。
【0027】この化合物(a)のオクタフルオロペンタ
ノール1wt% 溶液を作製し、平坦なポリカーボネー
ト製円盤上にスピンコート法により薄膜を形成した。こ
の薄膜の吸収スペクトルを透過法により測定したとこ
ろ、λmaxは343nmであった。
【0028】(実施例2)前記化合物(a)(250m
g)、水酸化カリウム(6.0g) 、50%エタノール
水溶液(60ml)を1.5時間攪拌した。アルコール
を取り除き、放冷し、クロロホルムで抽出した。水相を
希塩酸で酸化して200mgの化合物(b)を得た。M
S分析により分子イオンピークM+=492を確認し
た。この化合物(b)の薄膜の吸収スペクトルを前記実
施例1と同様に測定したところ、λmaxは339nm
であった。
【0029】(実施例3)キノリン(2ml) 中で、前
記化合物(b) (250mg) とクロマイト銅 (150
mg)を混合して200℃で75分間加熱した。冷却
後、希塩酸中に注ぎ、懸濁液をクロロホルムで抽出した
後、アルミナカラムにて分離した。17mgの化合物
(c)が得られた。MS分析により分子イオンピークM
+=360を確認した。この化合物(c)の薄膜の吸収
スペクトルを前記実施例1と同様に測定したところ、λ
maxは347nmであった。
【0030】(実施例4)
【化11】 前記化合物(A3)(3.0g) 、前記化合物(A2)
(4.0g) 、無水酢酸 (20ml) およびトリエチ
ルアミン (15ml) を室温で1時間攪拌した後、濃塩
酸を滴下し、シリカゲルカラムにて分離したところ31
0mgの化合物(d)および90mgの化合物(e)が
得られた。MS分析により化合物(d)の分子イオンピ
ークM+=550を確認した。また、化合物(e)の分
子イオンピークM+=550を確認した。この化合物
(d)の薄膜の吸収スペクトルを実施例1と同様に測定
したところ、λmaxは341nmであった。
【0031】(実施例5)前記化合物(d)(300m
g)、水酸化カリウム(4.0g) 、50%エタノール水
溶液(50ml)を45分間攪拌した。アルコールを取
り除き、放冷し、クロロホルムで抽出した。水相を希塩
酸で酸化して250mgの化合物(f)を得た。MS分
析により分子イオンピークM+=550を確認した。こ
の化合物(f)の薄膜の吸収スペクトルを前記実施例1
と同様に測定したところ、λmaxは347nmであっ
た。
【0032】(実施例6)キノリン(2ml) 中で、前
記化合物(f) (250mg) とクロマイト銅 (150
mg)を混合して200℃で75分間加熱した。冷却
後、希塩酸中に注ぎ、懸濁液をクロロホルムで抽出した
後、アルミナカラムにて分離した。32mgの化合物
(g)が得られた。MS分析により分子イオンピークM
+=376を確認した。この化合物(g)の薄膜の吸収
スペクトルを前記実施例と同様に測定したところ、λm
axは355nmであった。
【0033】実施例7は実施例1と同様に、実施例8は
実施例2と同様に、実施例9は実施例3と同様に実施し
た。実施例1〜9で合成した[18]アヌレン系化合物と
その塗布膜のλmaxを次の表1に示す。なお、表中の
化合物No.(a)〜(j)は、前記[化2]〜[化
9]中の符号(a)〜(j)と合致している。
【0034】
【表1】 (実施例10)実施例1で得られた[18]アヌレン系化
合物0.7gをオクタフルオロペンタノール40gに溶
解し、これを40℃下で30分間超音波分散した後、
0.2μmのフィルターでろ過した。トラックピッチ
0.4μm、溝幅0.15μm、溝深さ140nmのプ
リグルーブで有する0.6mm厚のポリカーボネート基
板上に、この液を回転数1400rpmでスピンコート
し、記録層を形成した。
【0035】次にこの基板を80℃のオーブンで30分
乾燥した後、記録層の上にスパッタリング法により膜厚
100nmのAg膜を成膜し、反射層を形成した。さら
に、この反射層の上に紫外線硬化樹脂を5μmの厚さで
スピンコートし、これに紫外線を照射して硬化させて、
記録層付基板を得た。さらに遅効性紫外線硬化型接着剤
をつけ、全く記録層を形成しない以外は同様にして得ら
れたダミー基板と接着し、光情報記録媒体(10)とし
た。記録層の膜厚は約150nmであった。
【0036】光情報記録媒体(10)に出射波長405
nmのレーザー(NA=0.65)を搭載したドライブ
で、線速4m/s、記録パワー7.5mWで8−16信
号を入力して記録した。これを同ドライブで再生パワー
0.5mWで再生信号を測定したところ、反射率が47
%、変調度59%、ジッター9.9%の良好な再生特性
が得られた。
【0037】(実施例11)実施例2で得られた[18]
アヌレン系化合物0.5gをテトラフルオロプロパノー
ル40gに溶解し、これを40℃下で30分間超音波分
散した後、0.2μmのフィルターでろ過した。トラッ
クピッチ0.4μm、溝幅0.15μm、溝深さ140
nmのプリグルーブで有する0.6mm厚のポリカーボ
ネート基板上に、この液を回転数1500rpmでスピ
ンコートし、記録層を形成した。
【0038】次にこの基板を80℃のオーブンで30分
乾燥した後、記録層の上にスパッタリング法により膜厚
100nmのAg膜を成膜し、反射層を形成した。さら
に、この反射層の上に紫外線硬化樹脂を6μmの厚さで
スピンコートし、これに紫外線を照射して硬化させて、
記録層付基板を得た。さらに遅効性紫外線硬化型接着剤
をつけ、全く同じように作製した記録層付基板と接着
し、光情報記録媒体(11)とした。記録層の膜厚は約
160nmであった。
【0039】実施例10と同様にして、記録パワー8.
0mWで8−16信号を入力して記録した。これを実施
例10と同様にして再生信号を測定したところ、反射率
が44%、変調度55%、ジッター9.5%の良好な再
生特性が得られた。
【0040】(実施例12)実施例3のようにして得ら
れた[18]アヌレン系化合物を実施例10と同様にして
記録層付基板を得た。さらに遅効性紫外線硬化型接着剤
をつけ、全く記録層を形成しない以外は同様にして得ら
れたダミー基板と接着し、光情報記録媒体(12)とし
た。記録層の膜厚は約160nmであった。
【0041】この光情報記録媒体(12)に実施例10
と同様にして、記録パワー8.5mWで8−16信号を
入力して記録した。これを実施例10と同様にして再生
信号を測定したところ、反射率が44%、変調度59
%、ジッター9.8%の良好な再生特性が得られた。
【0042】実施例13〜18は、実施例4〜9で得ら
れた[18]アヌレン系化合物を使用し実施例10〜12
と同様にして光情報記録媒体を作製し、記録再生特性を
評価した。
【0043】前記実施例10〜18により作製した光情
報記録媒体の記録パワー、反射率、変調度、ジッターを
次の表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】
【発明の効果】本発明の[18]アヌレン系化合物は、い
ずれも350〜500nmの領域に吸収端を有してお
り、光情報記録媒体の記録材料として非常に有用であ
る。また、光情報記録媒体以外の用途としては各種光学
フィルター、プラスチック着色剤、インクジェットプリ
ンタ用着色剤などを挙げることができる。
【0046】本発明の[18]アヌレン系化合物を含有す
ることを特徴とする光情報記録媒体は、表2に示すよう
に350〜500nmのレーザー光に対する記録再生特
性が優れ、高反射率、高密度記録が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る光情報記録媒体の一部
断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態に係る光情報記録媒体の
一部断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 記録層 3 反射層
フロントページの続き Fターム(参考) 2H111 EA03 FA01 FB42 4C071 AA03 BB03 CC01 CC12 CC13 CC21 CC22 EE05 EE13 FF03 FF15 GG01 HH28 LL05 5D029 JA04 JB47

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式で示され、300〜500
    nmの範囲に極大吸収をもつことを特徴とする[18]ア
    ヌレン系化合物。 一般式 【化1】 (式中、X1 〜X3は各々独立に酸素原子、イオウ原
    子、セレン原子、イミノ基を表わし、R1〜R6はそれぞ
    れ水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキ
    シル基、アルコキシカルボニル基、あるいはアルキル基
    を表わし、R7 〜R 12 は各々独立に水素原子、ハロゲ
    ン原子、ヒドロキシル基、ホルミル基、カルボキシル
    基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、スルホン酸基、ア
    ルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ヒドロキシア
    ルキル基、カルボキシルアルキル基、アルキルカルボニ
    ル基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニルオ
    キシ基を表わし、R1 〜R12 のうち隣接する置換基ど
    うしが結合して環状を形成してもよい。)
  2. 【請求項2】 薄膜の極大吸収波長が300〜500n
    mである[18]アヌレン系化合物を使用したことを特徴
    とする光情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 レーザーによる情報の記録および/また
    は再生が可能な記録層を有する光情報記録媒体におい
    て、前記記録層中に前記請求項1に記載の[18]アヌレ
    ン系化合物が存在することを特徴とする光情報記録媒
    体。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載の光情報記録媒体
    において、書き込み及び読み取りのレーザー波長がとも
    に350〜500nmであることを特徴とする光情報記
    録媒体。
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